【課題】 ユーザービリティ及びコストパフォーマンスの向上を図りつつ、センサがトナーや紙粉で汚れたとしても最適な補正を行うことによって様々な種類の記録材においても適正な定着条件、転写条件、搬送条件を施し良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 定着前の記録材1114の表面に光を照射する反射用LED1111と、定着前の記録材1114の裏面に光を照射する透過用LED1112と、記録材1114の反射用LED1111または透過用LED1112による光照射領域内を映像として読み取り出力するCMOSセンサ1110と、CMOSセンサ1110からの出力値に対応して定着条件、転写条件、搬送条件を設定するよう制御する画像形成条件設定手段とを備える画像形成装置において、記録材を移動させることなく記録材に光を照射することによりセンサの汚れを検出し、記録材の紙種判別を容易にしうるものである。
【選択図】 図1
[代表図面]
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】
特開2007−25567(P2007−25567A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【発明の名称】画像形成装置
【国際特許分類】
G03G 21/00 (2006.01)
G03G 15/00 (2006.01)
【FI】
G03G 21/00 510
G03G 15/00 303
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【全頁数】15
【出願番号】特願2005−211427(P2005−211427)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社
【代理人】弁理士(100090538)

【代理人】弁理士(100096965)

【発明者】

【テーマコード(参考)】
2H027
【Fターム(参考)】
2H027 DC01 DC02 DE02 DE07 DE09 DE10 EA05 EA12 ED16 EE03 HA07 HA13 HB09
【請求項1】
記録媒体に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段による光照射領域内の映像を読取手段に結像する結像レンズとを備えた映像読取装置を有し、前記映像読取装置で読み込まれた映像信号より記録媒体の種類を判別し、判別した結果により記録媒体への印字条件を変更することを特徴とする画像形成装置において、記録媒体を停止させた状態で前記映像読取装置で映像信号を読み込むことにより、映像読取装置の汚れを検出する手段と、検出した汚れ情報を元に前記記録媒体の種類の判別条件を変更する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、光照射手段として記録媒体の表面に光を照射する第一の光照射手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置において、光照射手段として記録媒体の裏面から光を照射する第二の光照射手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1記載の画像形成装置において、前記映像読取装置により撮像した映像情報から、特定画素領域における画素間のコントラスト差の最大値を抽出し記録材表面の凹凸の深さを判断することを第一の演算手段とし、前記第一の演算手段の結果から記録媒体の種類を判別する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1記載の画像形成装置において、前記映像読取装置より撮像した映像情報から、特定画素領域における画素の映像情報を二値化するとともに、二値化画像のエッジの数をカウントし、その結果から記録材表面の凹凸間隔を判断することを第二の演算手段とし、前記第二の演算手段の結果から記録媒体の種類を判別する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1記載の画像形成装置において、前記映像読取装置より撮像した映像情報に二値化のための判定閾値を所定量加算もしくは減算し、映像情報の二値化を行い、その結果から凹凸の高さもしくは深さが所定量以上である所を抽出することで前記映像読取装置の汚れを判断し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする第三の演算手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1記載の画像形成装置において、前記光照射手段の照射光量を変更し、変更量に伴なう映像読取装置の受光光量の変化量が所定量以下である所を汚れとして抽出し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1記載の画像形成装置において、記録媒体の表面を照射する第一の光照射手段による受光の第一の検知結果と、記録媒体の裏面から照射する第二の光照射手段による受光の第二の検知結果と、第一の検知結果と第二の検知結果との比較を行う第四の演算手段と、第四の演算手段の結果から差が所定量以下である所を映像読取装置の汚れとして抽出し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1記載の画像形成装置において、得られた映像読取装置の汚れ量が所定値を超えない場合は、記録材の差異の判別を第一の演算手段である記録材表面の凹凸の深さを使用し、得られた映像読取装置の汚れ量が所定値を超える場合は、記録材の差異の判別を第二の演算手段である記録材表面の凹凸間隔を使用し判別する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の表面平滑性を検出する検出装置ならびに記録材の表面平滑性の検出結果から画像形成条件を制御するインクジェットプリンタ、複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体に現像剤を付与することにより前記潜像を現像剤像として可視化する現像装置と、所定方向に搬送される記録材に前記現像装置による前記現像剤像を転写する転写手段と、前記転写手段によって前記現像剤像の転写を受けた前記記録材を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより前記現像剤像を前記記録材に定着させる定着装置を備えている。
【0003】
従来、かかる画像形成装置においては、例えば、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等に記録材たる記録材のサイズや種類(以下、紙種ともいう)がユーザによって設定され、その設定に応じて現像条件、転写条件あるいは定着処理条件(例えば、定着温度や定着装置を通過する記録材の搬送速度)または画像処理を変える制御を行う。またはホストコンピュータからユーザが印字時に紙種を設定することにより、画像形成装置は指定された紙種に応じて、現像条件、転写条件あるいは定着処理条件または画像処理を変える制御を行う。
【0004】
特開2002-182518において提案されているように記録材の表面画像をCMOSセンサによって撮像し、記録材の表面平滑度を検出する方法により記録材の種類を判別し、現像条件、転写条件あるいは定着条件を可変制御する。
【0005】
さらに、前記記録材を判別するセンサに対向する位置に発光源を設け、透過光を検出することにより、透過光による記録材の判別を行う装置が提案されている。
【特許文献1】
特開2002−182518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来の画像形成装置では、次のような課題がある。
【0007】
この記録材判別センサがトナーや紙粉で汚れると、記録材からの透過光、反射光をさえぎるため、精度の高い記録材判別を妨げ、このため現像条件、転写条件、定着処理条件または画像処理を変える制御が適正に行えなくなるという新たな問題が発生した。
【0008】
そこで本発明は、センサがトナーや紙粉で汚れたとしても補正を行うことによって良好に記録材を判別できる構成を提案し、どのような記録材においても正確な判別結果を得ることにより最適な画像形成条件を施し良好な定着画像を得ることができる画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は記録媒体に光を照射する光照射手段と、前記光照射手段による光照射領域内の映像を読取手段に結像する結像レンズとを備えた映像読取装置を有し、前記映像読取装置で読み込まれた映像信号より記録媒体の種類を判別し、判別した結果により記録媒体への印字条件を変更することを特徴とする画像形成装置において、記録媒体を停止させた状態で前記映像読取装置で映像信号を読み込むことにより、映像読取装置の汚れを検出する手段と、検出した汚れ情報を元に前記記録媒体の種類の判別条件を変更する手段を有することを特徴とする。
【0010】
また本出願に係る第2の発明では、光照射手段は記録媒体の表面に光を照射する手段を有することを特徴とする。
【0011】
さらに本出願に係る第3の発明では、光照射手段は記録媒体の裏面から光を照射する手段を有することを特徴とする。
【0012】
また本出願に係る第4の発明では、前記映像読取装置により撮像した映像情報から、特定画素領域における画素間のコントラスト差の最大値を抽出し記録材表面の凹凸の深さを判断することを第一の演算手段とし、記録媒体の種類を判別する手段を有することを特徴とする。
【0013】
さらに本出願に係る第5の発明では、前記映像読取装置より撮像した映像情報から、特定画素領域における画素の映像情報を二値化するとともに、二値化画像のエッジの数をカウントし、その結果から記録材表面の凹凸間隔を判断することを第二の演算手段とし、記録媒体の種類を判別する手段を有することを特徴とする。
【0014】
また本出願に係る第6の発明では、前記映像読取装置より撮像した映像情報に二値化のための判定閾値を所定量加算もしくは減算して二値化を行い、その結果から凹凸の高さもしくは深さが所定量以上である所を抽出することで前記映像読取装置の汚れを判断し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする第三の演算手段を有することを特徴とする。
【0015】
さらに本出願に係る第7の発明では、前記光照射手段の照射光量を変更し、変更量に伴なう映像読取装置の受光光量の変化量が所定量以下である所を汚れとして抽出し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする手段を有することを特徴とする。
【0016】
また本出願に係る第8の発明では、記録媒体の表面を照射する第一の光照射手段による受光の第一の検知結果と、記録媒体の裏面から照射する第二の光照射手段による受光の第二の検知結果と、第一の検知結果と第二の検知結果との比較を行う第四の演算手段と、第四の演算手段の結果から差が所定量以下である所を映像読取装置の汚れとして抽出し、抽出した領域の画素の情報を変更、または無効にする手段を有することを特徴とする。
【0017】
さらに本出願に係る第7の発明では、得られた映像読取装置の汚れ量が所定値を超えない場合は、記録材の差異の判別を第一の演算手段である記録材表面の凹凸の深さを使用し、得られた映像読取装置の汚れ量が所定値を超える場合は、記録材の差異の判別を第二の演算手段である記録材表面の凹凸間隔を使用し判別する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明は、記録材表面に光を照射する第一の光照射手段または前記記録材裏面に光を照射する第二の光照射手段と、前記記録材に光を照射する第一または第二の光照射領域内を映像として読み取る読取手段を備えた記録材の平滑度検出装置において、記録材を移動させることなく前記読取手段によって記録材の反射率または透過率を検出することで、容易に映像読み取り手段の汚れを検出することが出来る。この構成において汚れ検出結果により、記録材の判別方法を変化することにより、システム全体として簡単な構成にすることができ精度を上げることが可能となった。結果、紙粉やトナーによってこの記録材判別センサが汚れたとしても、様々な記録材を判別することができる。
【0019】
本発明を用いた画像形成装置は、記録材の表面性、記録材の厚みなどの諸特性に応じて、画像処理や、現像バイアス、定着ユニットの温度制御値あるいは記録材搬送速度を可変制御することによって、記録材に依存しない安定した画質を得ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(実施例1)
図1は、記録材の表面平滑性及び反射光量または透過光量検出を行う装置の概略構成を示す模式的断面図である。
【0021】
映像読取センサ123は、図1に示すように、第一の光照射手段たる反射用LED1111、記録材1114に対して反対側に設置された透過光量検出用の第二の光照射手段たるLED1112、読取手段たるCMOSエリアセンサ1110このときセンサ1110はCCDセンサでもよい、結像レンズたるレンズ1113を有している。
【0022】
反射用LED1111を光源とする光は、記録材1114表面に対し照射される。
【0023】
記録材1114からの反射光は、レンズ1113を介し集光されてCMOSエリアセンサ1110に結像される。これによって記録材1114の表面映像を読み取る。
【0024】
本実施形態では、LED1111は、LED光が記録材1114表面に対し、図1に示すように所定の角度をもって斜めより光を照射させるよう配置されている。
【0025】
図2は、映像読取センサ123のCMOSエリアセンサ1110によって読み取られる記録材1114の表面とCMOSエリアセンサ1110からの出力を8×8ピクセルにディジタル処理した例との関係を示す図である。
【0026】
前記ディジタル処理は、CMOSエリアセンサ1110からのアナログ出力を変換手段たるA/D変換(図示せず)によって8ビットのピクセルデータに変換することによって行われる。
【0027】
図2において、40は、記録材の表面性において比較的粗く記録材の繊維による凹凸が判別しやすいいわゆるラフ紙の記録材Aの表面拡大映像を示す写真である。41は、一般のオフィスで普通に使用されるいわゆる普通紙の記録材Bの表面拡大映像を示す写真であり、42は、紙の繊維の圧縮が十分になされている光沢紙(以下グロス紙と呼ぶ)の記録材Cの表面拡大映像を示す写真である。
【0028】
CMOSセンサ1110に読み込まれたこれらの映像40〜42が、ディジタル処理され図2に示す映像43〜45となる。
【0029】
このように、記録材の種類によって、表面の映像は異なる。これは、主に紙の表面における繊維の状態が異なるために起こる現象である。
【0030】
またこのとき、それぞれの画素に入力された光の合計もしくは平均値から記録材の反射光量を検出する。このとき1受光画素の結果のみを用いても良い。
【0031】
上述のように、CMOSエリアセンサ1110で記録材表面を読み込まれディジタル処理された映像は、記録材の紙繊維の表面状態に対応する反射光量を受光することで、記録材の紙種判別が可能となる。
【0032】
映像の比較演算を行う方法としては、記録材表面の複数箇所の映像を読み込んだ結果から、最大濃度のピクセルDmaxと最低濃度のピクセルDminを導く。これを読み込んだ映像毎に実行し平均処理する。
【0033】
つまり、記録材Aのように表面の紙繊維がガサついている場合には、繊維の影が多く発生する。その結果、明るい個所と暗い個所の差が大きく出るため、Dmax-Dminは大きくなる。
【0034】
一方、記録材Cのような表面では、繊維の影が少なく、Dmax−Dminは小さくなる。
【0035】
この比較によって、記録材の紙種を判定する。
【0036】
続いて、記録材1114の透過率測定方法について説明する。第二の光照射手段たる透過用LED1112を光源とする光は、記録材1114に対し映像読取センサ123の反対側から、記録材上の映像読取センサ123の読取エリアを照射する。
【0037】
図3は、透過用LED1112をもちいて、映像読取センサ123のCMOSエリアセンサ1110によって読み取られる記録材1114の表面とCMOSエリアセンサ1110からの出力を8×8ピクセルにディジタル処理した例との関係を示す図である。
【0038】
記録材1114の透過光は、レンズ1113を介し集光されてCMOSエリアセンサ1110に照射される。このとき、センサのエリア全体、もしくは所定の範囲におけるそれぞれの画素に入力された光の合計値もしくは平均値から透過光量を判断する。このとき複数の受光画素のうちひとつだけの結果を用いても良い。
【0039】
図4に坪量と透過光の関係図を示す。横軸は記録材の坪量[g/m
2]である。縦軸は映像読取装置の全入射光量に対応した出力値を示し、入射光量が大きいほどセンサ出力は大きくなる。この図から厚紙のように坪量の多い記録材は透過光量が少なく、一方薄紙のような坪量の低い記録材は透過光量が多いことが判る。
【0040】
次に、図5を用いて、CMOSエリアセンサ1110の制御回路ブロック図について説明する。
【0041】
図中、701は判断部であるCPU、702は制御回路、1110はCMOSエリアセンサ、704はインターフェース制御回路、705は演算回路、706は第一の演算手段である記録材表面の凹凸量演算結果がセットされるレジスタA、707は第二の演算手段である記録材表面の凹凸エッジ量演算結果がセットされるレジスタB、708は制御レジスタである。
【0042】
次に動作について説明する。CPU 701は制御レジスタ708に対して、CMOSエリアセンサ1110の動作指示を与えると、CMOSエリアセンサ1110によって記録材表面画像の撮像が開始される。つまり、CMOSエリアセンサに電荷の蓄積が開始される。
【0043】
インターフェース回路704から、Sl_selectによってCMOSエリアセンサ1110を選択し、所定のタイミングにてSYSCLKを生成すると、CMOSエリアセンサ1110からSl_out信号を経由して、撮像されたディジタル画像データが送信される。
【0044】
インターフェース回路704を経由して受信した撮像データは、演算回路705にて後述する第一の演算方法に基づき演算され、その結果が記録材表面の凹凸量演算結果としてレジスタA 706にセットされる。
【0045】
一方、インターフェース回路704を経由して受信した撮像データから演算回路705によって、後述する第二の演算方法に基づき演算された結果は、記録材表面の凹凸エッジ量演算結果としてレジスタB 707にセットされる。CPU 701は、前記2つのレジスタの値から、記録材の表面平滑性を判断する。
【0046】
上述のCPU701は、CMOSエリアセンサ1110からの映像サンプリング処理、ゲイン及びフィルタ演算処理をリアルタイムにて処理する必要があるため、ディジタルシグナルプロセッサを用いてもよい。
【0047】
次に図6を用いてセンサ回路ブロック図について説明する。
【0048】
図は、CMOSエリアセンサの回路ブロック図を示した図である。
【0049】
図中、601はCMOSセンサ部分であり、例えば8×8画素分のセンサがエリア状に配置される。602および603は垂直方向シフトレジスタ、604は出力バッファ、605は水平方向シフトレジスタ、606はシステムクロック、607はタイミングジェネレータである。
【0050】
次に動作について説明する。
【0051】
Sl_select信号613をアクティブとすると、CMOSセンサ部601は受光した光に基づく電荷の蓄積を開始する。次に、システムクロック606を与えると、タイミングジェネレータ607によって、垂直方向シフトレジスタ602および603は読みだす画素の列を順次選択し、出力バッファ604にデータを順次セットする。
【0052】
出力バッファ604にセットされたデータは、水平方向シフトレジスタ605によって、A/Dコンバータ608ヘと転送される。A/Dコンバータ608でディジタル変換された画素データは、出力インターフェース回路609によって所定のタイミングで制御されて、Sl_select信号613がアクティブの期間、610のSl_out信号に出力される。
【0053】
一方、611の制御回路によって、Sl_in信号612よりA/D変換ゲインが可変制御できる。
【0054】
例えば、撮像した画像のコントラストが得られない場合は、CPUはゲインを変更して、常に最良なコントラストで撮像することができる。
【0055】
次に図7を用いて、第一の演算手段である記録材表面の凹凸量検出方法について説明する。図7において、画像70は記録材の表面の映像をディジタル処理した8行×8列の画像である。ここで縦方向を列、横方向を行とする。
【0056】
CCDエリアセンサのセンサ部から出力されたアナログが、A/D変換されて8ビットのピクセルデータに変換され、画像の明るさに比例して8ビットデータが決まる。
【0057】
そのとき、第1列目の最大コントラスト71は、第1行の1ライン内における最も暗い部分であり、図の例では80h(hは16進数表記を示す、以下同様)、最小コントラスト72は1ライン内における最も明るい部分であり、図の例では10hとなる。このとき、2つの値の差は、80h - 10h = 70hである。
【0058】
つまり、第1行におけるコントラスト最大値と最小値の差は70hになる。
【0059】
同様に、第2行目の最大コントラスト73は第2列目の最も暗い部分であり80h、最小コントラスト74は第1列目の最も明るい部分であり20h、差は80h - 20h = 60hである。
【0060】
以下同様に、第8行目の最大コントラスト75は第7列目の最も暗い部分であり80h、最小コントラスト76は第2列目の最も明るい部分であり10h、差は80h - 10h = 70hとなる。
【0061】
このように各ラインごとに最大値と最小値の差を全ライン分加算した値を、第一の演算手段である記録材表面の凹凸量演算結果値として定義する。
【0062】
次に図8を用いて、第二の演算手段である記録材表面の凹凸エッジ量検出方法について説明する。
【0063】
画像80は記録材の表面をディジタル処理した画像である。画像81は、あらかじめ一つ前のサンプリングタイミングによって撮像された画像80の画像から平均値を求め、この平均値を閾値として次のサンプリングタイミングによって撮像された8×8画素を2値化した結果を示した図である。
【0064】
エッジ数82は、2値化の結果、第1ラインにおける白から黒へまたは黒から白へと変化した数であり、この例の場合05hである。エッジ数83は、第2ラインにおけるエッジの数であり、この例の場合03hである。
【0065】
同様に、エッジ数84は第8ラインにおけるエッジの数であり、この例の場合03hとなる。
【0066】
これらラインごとにエッジの数をカウントして、全ライン分加算した値を、第二の演算手段である記録材表面の凹凸エッジ量演算結果値として定義する。
【0067】
次に、図13を用いて画像形成装置123に備えられた定着処理条件制御手段たるCPU701による制御フローについて説明する。
【0068】
先ず、S01で反射用LED1111を点灯し、その時の映像読取装置の検出結果を保存する。次にS02で透過用LED1112を点灯し、その時の映像読取装置の検出結果を保存する。S03では、この二つの保存結果のデータを用いて、後に詳細を説明する汚れ判定を行うことで、汚れている画素があればその特定を行い、汚れ部を抽出する。S04では、抽出した画素の値として保存された測定データではなく、その近傍、例えば2画素×2画素ごとに平均した値を代用として用いる。S05では、S04で補正した反射光および透過光データを用いて紙種を判定する。例えば、記録材表面の複数箇所の映像を読み込んだ結果から、最大濃度のピクセルDmaxと最低濃度のピクセルDminを導く。これを読み込んだ映像毎に実行し平均処理する。つまり、記録材Aのように表面の紙繊維がガサついている場合には、繊維の影が多く発生する。その結果、明るい個所と暗い個所の差が大きく出るため、Dmax-Dminは大きくなる。一方、記録材Cのような表面では、繊維の影が少なく、Dmax−Dminは小さくなる。この比較によって、記録材の紙種を判定する。S06では、判別された紙種によって定着処理条件を変更する。
【0069】
ところで、画像形成装置の使用に伴い、飛散したトナーや紙粉等の異物が映像読取装置に付着し、その付着量が徐々に増加していく。これをそのまま放置しておくと、映像読取装置に入射する光の一部だけ光量が大きく変化して、記録材の表面性を正しく検出することができなくなる。映像読取装置に汚れが付着していない場合、図9に見られるように記録材の表面性を精度良く検出することができる。しかしながら図10に見られる映像読取装置に汚れが付着した場合、汚れ(A部)部分の表面性を検出することが困難となる。このため、記録材の表面性から記録材の種類を検出する検出性能が低下する。
【0070】
図11と図12は本実施例による作用を説明する図である。図11は図10のように汚れが付着した映像読取装置において、反射用LED1111を用いて静止した記録材を撮像した際の映像読取装置の出力信号を示している。画像読取装置の画素の一部に汚れによる光量の低下が発生している。
【0071】
そこで検出した受光光量から、各画素の近傍における代表値を計算する。ここで代表値とは、例えば2画素×2画素に区切ったマスの平均値、又は初期に記憶されたLEDの発光分布ムラの値等である。ここでは2画素×2画素に区切ったマスの平均値を用いて説明する。図12の太線「近傍の代表値」がその一例である。この代表値と検知した受光光量データとを比較し、大小関係により受光データを二値化する。図10に対して二値化を行ったのが図14になる。この結果は記録材の種類判定に用いられるものである。しかし、この結果からは画像読取装置の汚れは判別できない。そこで、代表値と受光光量データの最小値との間の代表値よりも小さな値を閾値として判別する。図15に代表値に対して20%減算した閾値を設定した場合の例を示す。この閾値でもって二値化を行うことで、図10の受光光量データから図16のように汚れによる低下部分の画素を抽出することが可能である。汚れが付着した画素は保存された測定データではなく、その近傍の代表値、例えば2画素×2画素ごとに平均した値を代用として用いる等により、紙種判別に反映させないことで、映像読取装置の汚れによる検知精度の低下を抑える事が可能である。ここでは閾値を20%とした。この閾値は汚れを検出できる範囲のものであれば、20%の乗算以外でも良く、また例えば所定量の加算、減算でも良いことは明白である。これにより、映像読取装置の汚れによる記録材判定の精度低下を防ぐことが出来、記録材の種類によらず最適な画像形成条件を適用することで、高画質の画像を提供することができる。
【0072】
(実施例2)
実施例2は、基本的な構成および判別方法は実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
【0073】
図21に本実施例2を説明するフローチャートを示す。実施例1と同様にS11で表面性検知用のLED1111から光を照射し、記録材からの反射光量を映像読取装置により検出する。このとき、LED1111の光量を段階的に変化させる。続けてS12で透過用LED1112の光量を段階的に変化させる。S13で、映像読取装置に汚れがある場合、対応する画素は入射光量が低く、変化量は小さい。また、汚れの無い画素はLED1111および、LED1112の発光光量に合わせて入射光量が増大する。図17にその例を示す。図では例として低光量、標準光量、高光量の3段階について記載している。この受光データから変化量の小さい領域を抽出することで、汚れの影響を受けている画素を特定することができる。
【0074】
また、表面性検知用のLED1111による検知データと透過性検知用のLED1112による検知結果の例を図18に示す。この図のように汚れの存在する画素は透過光と反射光ともに受光光量のデータが低く、また同程度であることがわかる。このように、2種類のLEDの受光光量がともに小さく、また2種類の差が少ない画素を抽出することで、汚れの影響を受けている画素を特定することができる。
【0075】
S14で汚れの付着した画素を抽出する。抽出した画素の値として保存された測定データではなく、その近傍、例えば2画素×2画素ごとに平均した値を代用として用いる。S15では、S14で補正した反射光および透過光データを用いて紙種を判定する。S16では、判別された紙種によって定着処理条件を変更する。
【0076】
汚れた画素の検知結果を反映させないようにすることで、凹凸の深さを判別する第一の演算手段の演算結果の精度を向上することができる。これにより、映像読取装置の汚れによる記録材判定の精度低下を防ぐことが出来、記録材の種類によらず最適な画像形成条件を適用することで、高画質の画像を提供することができる。
【0077】
(実施例3)
実施例3は、基本的な構成および判別方法は実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
【0078】
図22に本実施例3を説明するフローチャートを示す。実施例1と同様にS21で表面検知用のLED1111から光を照射し、記録材からの反射光量を映像読取装置により検出する。続けてS22で透過用LED1112から光を照射し、記録材からの透過光量を映像読取装置により検出する。検出した受光光量から、各画素の近傍における代表値を計算する。ここで代表値とは、例えば2画素×2画素に区切ったマスの平均値、又は初期に記憶されたLEDの発光分布ムラの値等である。ここでは2画素×2画素に区切ったマスの平均値を用いて説明する。代表値を受光光量のエッジ判定の閾値とし、二値化を行う。このとき、この閾値をスライドさせ、受光した最小光量以下の値(−オフセット)から最大光量以上の値(+オフセット)まで連続的に変化させる。そのイメージを示したのが図19である。このオフセットした閾値に対して、二値化を行い、それぞれの閾値でのエッジ数を求める(S23)。図20にその例を示す。実線が映像読取装置に汚れがある場合であり、点線が映像読取装置に汚れが無い場合を示している。汚れが無い場合はエッジ判定の閾値を小さくしていくことで急激にエッジ数が減少し、0になる。汚れがある場合では、エッジ数の減少は緩やかで、長く尾を引くグラフになる。このことから、エッジ判定の閾値の変化に対するエッジ数の傾きにより、映像読取装置の汚れ度を求めることができる。またはこの低いエッジ判定閾値での面積から汚れ度合いを求める事ができる。
【0079】
S24では映像読取装置の汚れ量が一定値以下(汚れ小)の場合、通常の紙種判定手段1により記録材の紙種を判定する。映像読取装置の汚れ度が一定以上(汚れ大)となった時、通常の紙種判定手段では誤判別する危険性が高いため、紙種判定手段1から紙種判定手段2へと判定基準を切り換えることで誤判別の危険性を低減する。紙種判定法についてはここでは詳しく言及しない。例をあげると紙種判定1においては上述の第一の演算手段である記録材表面の凹凸量検出値を使用し、紙種判定2においては上述の第二の演算手段である記録材表面の凹凸エッジ量検出値を使用する方法が挙げられる。
【0080】
判別された紙種によって定着処理条件、転写条件、現像条件を変更する。紙種によっては搬送速度を変更する場合もある。これにより、映像読取装置の汚れによる記録材判定の精度低下を防ぐことが出来、記録材の種類によらず最適な画像形成条件を適用することで、高画質の画像を提供することができる。
【0081】
【図1】実施例1における概略構成を示す模式的断面図。
【図2】記録材の表面拡大映像写真とその判別結果を示す図。
【図3】記録材判別結果の一例を示す図。
【図4】透過光量と坪量の関係図。
【図5】CMOSエリアセンサ回路ブロック図。
【図6】センサ回路ブロック図。
【図7】本発明の第一の演算手段を説明するための図。
【図8】本発明の第二の演算手段を説明するための図。
【図9】清浄な映像読取装置にて撮像した撮像結果。
【図10】汚れた映像読取装置にて撮像した撮像結果。
【図11】汚れた映像読取装置での特定画素の受光光量を示す図。
【図12】第二の演算手段に用いるエッジ判定値と汚れとの関係を示す図。
【図13】本発明の第一の実施形態における制御を説明するためのフローチャート。
【図14】従来の判定方法を説明するための図。
【図15】本発明の第一の実施形態を説明するための図。
【図16】本発明の第一の実施形態における汚れ判定結果を示す図。
【図17】本発明の第二の実施形態を説明するための図。
【図18】本発明の第二の実施形態を説明するための図。
【図19】本発明の第三の実施形態を説明するための図。
【図20】本発明の第三の実施形態の判定結果を説明するための図。
【図21】本発明の第二の実施形態における制御を説明するためのフローチャート。
【図22】本発明の第三の実施形態における制御を説明するためのフローチャート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】