特開平11-30811 「一眼レフカメラにおけるメインミラー」 (旭光学工業)
要約
【課題】 一眼レフカメラにおける複数ゾーンの焦点検出の精度を向上させる。
【解決手段】 メインミラー50において、焦点検出に用いられる光束のうち撮影光学系の光軸を含む中央部分の光束が透過する領域21、および中央部分から離れた周辺部分の光束が透過する領域22、23を含む第1のコート領域21’、22’、23’には、入射角の差違により生ずる出射光の色成分の偏りを吸収する特性を有するコーティングが施されている。第1のコート領域21’、22’、23’を除くメインミラー50の表面全体、すなわち第2のコート領域24には色コートが施されている。
[代表図面]
イメージ ID=000002
書誌事項
【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】公開特許公報(A)
【公開番号】特開平11−30811
【公開日】平成11年(1999)2月2日
【発明の名称】一眼レフカメラにおけるメインミラー
【国際特許分類第6版】
 G03B 19/12
【FI】
 G03B 19/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】
【出願形態】FD
【全頁数】7
【出願番号】特願平9−187817
【出願日】平成9年(1997)6月27日
【優先権主張番号】特願平8−186555
【優先日】平8(1996)6月27日
【優先権主張国】日本(JP)
【優先権主張番号】特願平9−141037
【優先日】平9(1997)5月15日
【優先権主張国】日本(JP)
【出願人】(000000527)旭光学工業株式会社
【発明者】
【発明者】
【代理人】弁理士  
特許請求の範囲
【請求項1】
 撮影光学系からの入射光を反射させてファインダ光学系に導くと共に、前記入射光の一部を透過させて焦点検出ユニットに導く一眼レフカメラのメインミラーにおいて、前記メインミラーの一面の、前記入射光のうち前記焦点検出に利用される光束が透過する部分には前記焦点検出に最適な光学特性を有する第1のコートが形成され、それ以外の部分には前記ファインダー光学系に最適な光学特性を有する第2のコートが形成されていることを特徴とする一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項2】
 前記第1のコートが、前記入射光の前記メインミラーへの入射角の差違により生ずる前記メインミラーからの出射光における色成分の偏りを低減するコートであることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項3】
 前記第1のコートが、420ナノメータから700ナノメータの範囲の可視領域において前記入射角の差違による反射率の差違を生じさせないことを特徴とする請求項2に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項4】
 前記第2のコートが、特定の波長を有する光の反射率を抑える色コートであることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項5】
 前記第2のコートが、前記第1のコートが施されている領域を除いた前記メインミラーの一面の全体に施されていることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項6】
 前記第1のコートが前記メインミラーの表面に3箇所の領域に施されていることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項7】
 前記3箇所の領域が、前記撮影光学系の光軸を含む中央部分の光束が透過しかつその長手方向が前記メインミラーの傾斜方向に直交する方向に沿って延びている第1の領域と、前記中央部分から離れた周辺部分の光束が通過しかつその長手方向が前記メインミラーの傾斜方向に沿って延びている第2および第3の領域とを有し、前記第1の領域は前記第2および第3の領域の間に位置することを特徴とする請求項6に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項8】
 前記第1および第2のコートが、複数の高屈折率材料と低屈折率材料を交互に順次蒸着することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の一眼レフカメラのメインミラー。
【請求項9】
 撮影光学系からの入射光を反射させてファインダ光学系に導くと共に、前記入射光の一部を透過させて焦点検出ユニットに導く一眼レフカメラのメインミラーにおいて、前記メインミラーの一面の、前記焦点検出に利用される光束のうち少なくとも前記撮影光学系の光軸を含む中央部分から離れた周辺部分の光束が透過する領域には、前記入射光の角度依存性の低い第1の光学特性を有する透過膜が形成され、それ以外の領域にはファインダの光学特性に応じて特定の波長を有する光の反射率を抑える第2の光学特性を有する反射膜が形成されていることを特徴とする一眼レフカメラのメインミラー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
 本発明は、一眼レフカメラにおけるメインミラーのコートに関する。
【0002】
【従来の技術】
 従来、一眼レフカメラにはミラー駆動機構が搭載されている。ミラー駆動機構はメインミラーとサブミラーを有しており、それにより撮影光学系からの入射光はファインダ光学系と焦点検出ユニットに導かれる。メインミラーはハーフミラーであり、撮影時以外は撮影光学系の光軸に対して所定の角度で傾斜するよう配設されている。サブミラーは、メインミラーを挟んで撮影光学系の反対側に、所定の部材によりメインミラーに備えられている。撮影光学系からの入射光は、メインミラーを透過しサブミラーにより反射されて焦点検出ユニットに導かれると共に、メインミラーで反射されファインダ光学系に導かれる。
【0003】
 このような一眼レフカメラの焦点検出ユニットにおける焦点検出は、視野の中でAF(オートフォーカス)に用いられる領域である複数の測距ゾーンにおいて行われる。複数の測距ゾーンには中央ゾーンと周辺ゾーンがある。中央ゾーンに相当する光束は撮影光学系の光軸を含む中央部分の光束であり、周辺ゾーンに相当する光束は中央部分から離れた周辺部分の光束である。中央ゾーンに対応するメインミラーの表面上の第1の領域は、メインミラーの傾斜方向に直交する方向に延びており、周辺ゾーンに対応するメインミラーの表面上の第2および第3の領域は、それぞれメインミラーの傾斜方向に沿って延びている。従って、撮影光学系からの光束が第2および第3の領域を通過する際、それぞれの領域の上領域と下領域における入射角は異なったものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
 ところが、この入射角の差異によりメインミラーを出射する光束には波長特性の差異が生じる。その結果、焦点検出ユニットに導かれる光束の色成分に偏りが生じ、焦点検出精度を低下させるという問題点があった。
【0005】
 本発明は、以上の問題を解決するものであり、一眼レフカメラにおいて撮影光学系から入射する光束のメインミラーに対する入射角の差違があっても高精度な焦点検出が可能な一眼レフカメラを提供することを目的とする。尚、本明細書において「メインミラーの傾斜方向」は、メインミラーの表面上において、撮影時にメインミラーを撮影光学系の光路から退避するために回転させる揺動軸に対して直交する方向を指すものとして用いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
 本発明に係る一眼レフカメラのメインミラーは、撮影光学系からの入射光を反射させてファインダ光学系に導くと共に、入射光の一部を透過させて焦点検出ユニットに導く一眼レフカメラのメインミラーにおいて、メインミラーの一面の、入射光のうち焦点検出に利用される光束が透過する部分には焦点検出に最適な光学特性を有する第1のコートが形成され、それ以外の部分にはファインダー光学系に最適な光学特性を有する第2のコートが形成されていることを特徴とする。
【0007】
 第1のコートは、例えば撮影光学系からの入射光のメインミラーへの入射角の差違により生ずるメインミラーからの出射光における色成分の偏りを低減するコートである。
【0008】
 第1のコートは、好ましくは420ナノメータから700ナノメータの範囲の可視領域において入射角の差違による反射率の差違を生じさせない。
【0009】
 第2のコートは、例えば特定の波長を有する光の反射率を抑える色コートである。
【0010】
 第2のコートは、好ましくは第1のコートが施されている領域を除いた前記メインミラーの表面全体に施されている。
【0011】
 第1のコートは、好ましくはメインミラーの表面に3箇所の領域に施されており、3箇所の領域は、撮影光学系の光軸を含む中央部分の光束が透過しかつその長手方向がメインミラーの傾斜方向に直交する方向に沿って延びている第1の領域と、中央部分から離れた周辺部分の光束が通過しかつその長手方向がメインミラーの傾斜方向に沿って延びている第2および第3の領域とを有し、第1の領域は第2および第3の領域の間に位置する。
【0012】
 第1および第2のコートが、例えば複数の高屈折率材料と低屈折率材料を交互に順次蒸着することにより形成される。
【0013】
 また、本発明に係る一眼レフカメラのメインミラーは、撮影光学系からの入射光を反射させてファインダ光学系に導くと共に、入射光の一部を透過させて焦点検出ユニットに導く一眼レフカメラのメインミラーにおいて、メインミラーの一面の、焦点検出に利用される光束のうち少なくとも撮影光学系の光軸を含む中央部分から離れた周辺部分の光束が透過する領域には、入射光の角度依存性の低い第1の光学特性を有する透過膜が形成され、それ以外の領域にはファインダの光学特性に応じて特定の波長を有する光の反射率を抑える第2の光学特性を有する反射膜が形成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
 以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る一眼レフカメラカメラを撮像レンズを取り外した状態で側面から見た場合の概略図である。
【0015】
 図1において、カメラ本体10には、着脱可能な撮像レンズ(図示せず)を本体に取り付けるためのボディマウント20が取り付けられ、またカメラ本体10内にはファインダユニット30、焦点検出用光学ユニット40、メインミラー50、サブミラー60、シャッター70、ピント板80が設けられている。メインミラー50は撮影レンズの光軸OPに対して所定の角度で傾斜している。ピント板80は、フィルム面と光学的に等価な位置に配設されている。
【0016】
 撮像レンズを通過した光束は、ハーフミラーであるメインミラー50によりファインダ系と焦点検出系に分割して導かれる。すなわち、撮像レンズを通過した光束は、メインミラー50を反射してファインダユニット30へ導かれると共に、一部はメインミラー50を透過しサブミラー60において反射され焦点検出用光学ユニット40へ取り込まれる。
【0017】
 メインミラー50は、ガラス基板であり、撮影レンズを通過した光束が入射する側の面にはハーフミラー膜が施されている。ハーフミラー膜は後述するように、所定の領域に施されたフラットコート(第1のコート)と、それ以外の領域に施された色コート(第2のコート)から成る。メインミラー50およびサブミラー60はミラーシート(図示せず)によって保持されており、撮影動作時ミラーシートが揺動軸(図示せず)を軸心として駆動されることにより、メインミラー50およびサブミラー60は撮影光学系の光路から退避される。ミラーシートは黒色の不透明な部材からなり、焦点検出のための光束を遮らないよう対応箇所には孔が形成されている。
【0018】
 ファインダユニット30は、ペンタプリズム31およびルーペ32を有している。メインミラー50により反射された光束はピント板80で結像し、ペンタプリズム31を介してルーペ32に出射される。
【0019】
 サブミラー60により反射された光束は、図示しない視野マスクに設けられた複数のスリットを通過して焦点検出用光学ユニット40に導かれる。焦点検出用光学ユニット40における焦点検出は、視野の中でAFに用いられる領域である複数の測距ゾーンにおいて行われる。複数の測距ゾーンには中央ゾーンと周辺ゾーンがある。中央ゾーンに相当する光束は撮影光学系の光軸を含む中央部分の光束であり、周辺ゾーンに相当する光束は中央部分から離れた周辺部分の光束である。視野マスクの複数のスリットは、それぞれ上述の測距ゾーンに対応している。焦点検出用光学ユニット40に入射した光束は、コンデンサレンズ群41を通過し、ミラー42により補助レンズ群44及びセパレータレンズ群45から成る分割再結像レンズ系に導かれる。コンデンサレンズ群41、補助レンズ群44、セパレータレンズ群45は、視野マスクの複数のスリットにそれぞれ対応する複数のレンズから構成されている。ミラー42と補助レンズ群44の間には赤外線カットフィルタ43が設けられている。分割再結像レンズ系により、2分割された光学像がCCDラインセンサ46に結像される。
【0020】
 図2は、本実施形態に係る一眼レフカメラに実装されるメインミラー50の正面図である。尚、本明細書では「有効光領域」という用語を用いるが、これは焦点検出を行うのに利用される光束がメインミラーを透過する領域を意味する用語として定義する。第1の有効光領域21は測距ゾーンの中で光軸を含む中央ゾーンの焦点検出のための光束が透過する領域であり、第1の有効光領域21の左右には、測距ゾーンの中で光軸外の周辺ゾーンの焦点検出のための光束が透過する第2および第3の有効光領域22、23が位置している。
【0021】
 図2において、矢印Dは図1と同様、メインミラー50の傾斜方向を示している。第1の有効光領域21の長手方向はメインミラー50の傾斜方向Dに直交する方向に延びており、第1の有効光領域21を透過する光束は、図1において光軸OPを挟んで光軸OPの近傍のL2とL3の範囲にある光束である。また、第2および第3の有効光領域22、23の長手方向はともにメインミラー50の傾斜方向Dに延びており、第2および第3の有効光領域22、23を透過する光束は、光軸OPを挟んで、L2とL3の範囲より広いL1とL4の範囲にある光束である。
【0022】
 第1の有効光領域21における左領域21aおよび右領域21bは、視野マスクにおいて光軸上に設けられたスリットに対応するセパレータレンズ群45の一対のセパレータレンズを通過する光束のメインミラー50の反射面上の領域である。同様に第2の有効光領域22における上領域22a、下領域22b、第3の有効光領域23における上領域23a、下領域23bは、視野マスクにおいて光軸外に設けられたそれぞれのスリットに対応するセパレータレンズ群45の一対のセパレータレンズを通過する光束のメインミラー50の反射面上の領域である。
【0023】
 すなわち、第1の有効光領域21において左領域21a、右領域21bを通過した光束、第2の有効光領域22において上領域22a、下領域22bを通過した光束および第3の有効光領域23において上領域23a、下領域23bを通過した光束が、焦点検出用光学ユニット40のコンデンサレンズ群41、補助レンズ群44、およびセパレータレンズ群45を通過し、それぞれ一対の像がCCDラインセンサ46上に再結像される。
【0024】
 さらに、左領域21aと右領域21bに対応する像の、CCDラインセンサ46から出力される出力波形が比較され、フィルム面における合焦状態が検出される。同様に、上領域22aと下領域22b、および上領域23aと下領域23bに対応する像のCCDラインセンサ46から出力される出力波形が比較され、それぞれのフィルム面における合焦状態が検出される。
【0025】
 本実施形態では、第1〜第3の有効光領域21、22、23を含む第1のコート領域21’、22’、23’にはフラットコートが施されている。本明細書で用いる用語「フラットコート」は、撮影光学系からメインミラーへの入射光束の入射角の差違を吸収してメインミラーから出射させる特性を有するコートを指す。このようなコートが施されていることにより、第2の有効光領域22の上領域22aにおける入射角A(図1参照)と下領域22bにおける入射角Aより小さい角度を有する入射角B(図1参照)との差違から生ずる、出射光における色成分の偏りが低減される。同様に、第3の有効光領域23の上領域23a、下領域23bのそれぞれの入射角A、B(図1参照)の差違から生ずる、出射光における色成分の偏りが低減される。従って、CCDラインセンサ46から出力される撮像信号に波形の乱れは生じない(図4参照)。これに対し、第1のコート領域にフラットコートが施されていないと、第2の有効光領域22の上領域22a、下領域22bのそれぞれの入射角の相違から生じる出射光の色成分の偏りは低減されず、同様に第3の有効光領域23の上領域23a、下領域23bのそれぞれの入射角の相違から生じる出射光の色成分の偏りも低減されないため、図3に示すようにCCDラインセンサ46から出力される撮像信号の波形に乱れが生じる。
【0026】
 本実施形態におけるフラットコートのコートは、ガラス基板に屈折率が略2.35の高屈折率材料と屈折率が略1.46の低屈折率材料とを交互に順次蒸着することにより積層して得られる。具体的には、ガラス基板に近いほうから第1層に高屈折率材料が60nm(ナノメータ)の膜厚で、第2層に低屈折率材料が110nmの膜厚で、第3層に高屈折率材料が130nmの膜厚で、第4層に低屈折率材料が179nmの膜厚で、第5層に高屈折率材料が98nmの膜厚で、第6層に低屈折率材料が94nmの膜厚で、第7層に高屈折率材料が190nmの膜厚で、第8層に低屈折率材料が218nmの膜厚で、第9層に高屈折率材料が124nmの膜厚で、第10層に低屈折率材料が242nmの膜厚で、第11層に高屈折率材料が153nmの膜厚で、第12層に低屈折率材料が244nmの膜厚で、第13層に高屈折率材料が160nmの膜厚で、第14層に低屈折率材料が116nmの膜厚で積層された層構造を有している。
【0027】
 本実施形態のフラットコートのコート特性を図5に示す。図5は、撮影レンズの光軸に対して45度傾斜したミラーに、40度および50度の入射角で光束を入射させた場合のそれぞれの反射光の分光特性を示している。実線は40度の入射角の場合、破線は50度の入射角の場合を示す。420nmから700nmの範囲の可視光領域において、反射率の差違はほとんどない。
【0028】
 一方、メインミラー50の表面上の第1のコート領域21’、22’、23’以外の第2のコート領域24にはファインダ光学系に適した色コートが施されている。本実施形態における色コートとは、ファインダ光学系に導かれる光束において波長の長い光の反射率を抑えるものであり、その結果、ファインダ光学系に用いられているガラス硝材により発生するアンバー系の色が相殺される。すなわち、色コートによりファインダ光学系の部材の特性により発生する色が相殺され、それによりファインダ視野内において色つきのない良好な視認性が得られる。
【0029】
 本実施形態の色コートは、フラットコートと同様、屈折率が略2.35の高屈折率材料と屈折率が略1.46の低屈折率材料を交互に順次蒸着させて積層することにより得られる。具体的には、ガラス基板に近いほうから第1層に高屈折率材料が1000nmの膜厚で、第2層に低屈折率材料が330nmの膜厚で、第3層に高屈折率材料が1100nmの膜厚で、第4層に低屈折率材料が750nmの膜厚で、第5層に高屈折率材料が400nmの膜厚で、第6層が低屈折率材料を450nmの膜厚で、第7層に高屈折率材料が590nmの膜厚で、第8層に低屈折率材料が150nmの膜厚で積層された層構造を有している。このようなコートにより得られる色コートの分光特性を図6に示す。
【0030】
 以上のように、本実施形態に係る一眼レフカメラによれば、メインミラー50の表面にファインダ系と焦点検出系のそれぞれに適した異なるコートが施されているため、ファインダユニット30、焦点検出用光学ユニット40における光束の処理が最適に行われる。
【0031】
 尚、本実施形態では、フラットコートが施される有効光透過領域は3点でありH型に配列されているが、これに限るものではない。例えば、2点の有効光透過領域が十文字の形状を構成するよう配列されていてもよく、また有効光透過領域が4点以上設けられていてもよい。複数の有効光透過領域がどのような形状に配列されていても、フラットコートが、少なくともその長手軸がメインミラーの傾斜方向に沿っている有効光透過領域に施されていればよい。
【0032】
 また、本実施形態ではフラットコートに、適宜膜厚を調整した高屈折率材料と低屈折率材料を組み合わせて14層から成るものを用いているが、これに限るものではなく、メインミラーへの入射角の違いから生ずる出射光の色成分の偏りを吸収できるものであればよい。
【0033】
【発明の効果】
 本発明によれば、一眼レフカメラを構成する各ユニットに取り込まれる光束を、メインミラーにおいてそれぞれのユニットにおける処理に最適の状態で反射あるいは透過させることができる。
図面の簡単な説明
【図1】本発明による一眼レフカメラの、撮像レンズを取り外した状態で側面から見た断面の概略図である。
【図2】本発明による一眼レフカメラに備えられたメインミラーの正面図である。
【図3】従来の一眼レフカメラにおけるAF用光束のCCDの出力波形のグラフである。
【図4】本発明による一眼レフカメラにおけるAF用光束のCCDの出力波形のグラフである。
【図5】本発明の一眼レフカメラのメインミラーに施されるフラットコートのコート特性を示すグラフである。
【図6】本発明の一眼レフカメラのメインミラーに施される色コートのコート特性を示すグラフである。
【符号の説明】
 10 カメラ本体
 20 ボディマウント
 21 第1の有効光領域
 22 第2の有効光領域
 23 第3の有効光領域
 30 ファインダユニット
 40 焦点検出用光学ユニット
 41 コンデンサレンズ群
 43 赤外線カットフィルタ
 44 補助レンズ群
 45 セパレータレンズ群
 46 CCDラインセンサ
 50 メインミラー
 60 サブミラー
 70 シャッター
 80 ピント板

図面
【図1】
イメージ ID=000003

【図2】
イメージ ID=000004

【図3】
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【図4】
イメージ ID=000006

【図5】
イメージ ID=000007

【図6】
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上記の内容は特許電子図書館の出力データを加工したものです。by ipdldd 
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