おむつに使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法
【課題】おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法の提供。
【解決手段】本方法は、(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程、(c)止着手段3が露出するように、止着部分2を機械方向にウェブ1の内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、(d)それぞれが上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5を提供するため、ウェブ1に少なくとも2つの切断4、4’を行う工程、(e)止着手段3がウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に基線5bに沿ってウェブ1上に折り重ねる工程、及び(f)ウェブ1に更なる切目4’、4”を付与し、フラップ5を折り畳んだ位置で備える個々の閉鎖部品7を製造する工程を含む。
【解決手段】本方法は、(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程、(c)止着手段3が露出するように、止着部分2を機械方向にウェブ1の内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、(d)それぞれが上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5を提供するため、ウェブ1に少なくとも2つの切断4、4’を行う工程、(e)止着手段3がウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に基線5bに沿ってウェブ1上に折り重ねる工程、及び(f)ウェブ1に更なる切目4’、4”を付与し、フラップ5を折り畳んだ位置で備える個々の閉鎖部品7を製造する工程を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法、および、前記方法で得ることができる一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールに関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨て吸収性物品は、おむつを含むが、しかし同様に、失禁用ブリーフ、おむつカバー、女性用衛生衣類、トレーニングパンツ、パンティー、および下着などの、他の吸収性物品も含む。
【0003】
このような使い捨て吸収性物品は、典型的には、吸収性物品を着用者の身体に安全に固定するのに使用される閉鎖部品を備える。このような閉鎖部品に使用される止着手段には、例えば、感圧接着手段などの接着手段が挙げられるが、機械的止着手段も使用される。機械的止着手段の場合、閉鎖部品は、典型的には、このような止着手段の少なくとも1つの第1の部品を備え、これは、吸収性物品の別の部分に配置された前記止着手段の少なくとも1つの対応する第2の部品と係合することができる。機械的止着手段には、例えば、第1の雄部品としての機械的フック、および対になる第2の雌部品としての繊維材料が挙げられる。
【0004】
使い捨て吸収性物品は、着用の快適さを増すため、布のような手触りを提供する露出面を有する織成材料又は不織材料などの材料を使用することが多い。閉鎖部品、特に機械的閉鎖部品は、吸収性物品の製造中、このような表面と非制御的に係合する傾向があり、これは、製造プロセスの後の工程に悪影響を与え得ることが分かった。
【0005】
米国特許第6,428,526号明細書は、使い捨て吸収性物品にメカニカルファスナ材料を取り付け、且つそれを保護するプロセスを開示している。このプロセスは、支持体ウェブに連続フック材料を着設する工程、およびカッターで切断して個々の止着部分を形成する工程を具備し、それによって、フック材料を担持する支持体ウェブのかなりの部分が廃棄される。次いで、止着部分を折り重ね、解放可能に係合させる。
【0006】
米国特許第5,759,317号明細書は、フック材料のウェブを具備する複合材料ウェブを提供する工程を含む、複数の閉鎖部品の形成方法を開示している。複合材料ウェブは、フックウェブの側方の幅全体を繰返し横切り、複合材料の中央部位に沿って概ね縦方向に延びる交差しない第1および第2の連続的な蛇行分割線に沿って分割され、そのため、廃棄しなければならない蛇行ストリップが生じる。更に、米国特許第5,759,317号明細書による方法では、得られる閉鎖部品の形状を多様なものにすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
吸収性物品の構成で最優先に考慮すべきことは製造費用であり、これには、高速および高い信頼性で製造プロセスを運転することの他に、廃棄物を最小限にする要件も包含される。
【0008】
従って、本発明の目的は、おむつなどの使い捨て吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品を製造する費用効果の高い方法を提供することであり、本方法は、高い信頼性を特徴とし、高速で運転することができ、廃棄物の量を低減する。本発明の他の目的は、以下の詳細な説明から理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法に関し、本方法は、止着手段を備える止着部分を提供する工程;機械方向に連続的な材料のウェブを提供する工程であって、前記ウェブが第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有し、前記第1および第2の主面の少なくとも1つが止着手段と解放可能に係合できる工程;前記止着部分の止着手段が露出するように、前記止着部分を機械方向にウェブの内側および/又は外側主面に接合する工程;それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップを提供するように、ウェブに少なくとも2つの切断を行う工程であって、前記少なくとも2つのフラップはそれぞれ、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその各基線全体にわたってウェブに接続されている工程;止着手段がウェブの対応する面と解放可能に係合するように、フラップをその上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねる工程;および、ウェブに更なる切目4’、4”を付与し、折り畳まれた位置にある前記フラップを備える個々の閉鎖部品を製造する工程を含み、ここで、以下の式で定義される廃棄物wが0.2未満となるように、切目4、4’、および4”が付与される。フラップ5の表面積の合計は、折り畳まれていない状態、即ち、折り重ねられていない状態で測定され、連続ウェブの面積は切目4、4’、4”を付与する前に測定される。
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
【0010】
本発明は、更に、おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な、前記機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールを製造する方法に関し、前記方法は、止着部分を提供する工程;機械方向に連続的な材料のウェブを提供する工程であって、前記ウェブは第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有し、前記第1および第2の主面の少なくとも1つは止着手段と解放可能に係合できる工程;止着手段が露出するように、前記止着部分を機械方向にウェブの内側および/又は外側主面に接合する工程;それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップを提供するように、ウェブに少なくとも2つの切目を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップはそれぞれ、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその基線全体にわたってウェブに接続されている工程;止着手段がウェブの表面と解放可能に係合するように、フラップをその上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねる工程、および、ウェブをロールに巻き取る工程を含む。
【0011】
本発明は、更に、おむつに使用するのに好適な一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールに関し、前記ロールは、第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有する、機械方向に連続的な材料のウェブを備え、前記ウェブは、止着部分と、それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップとを担持し、各フラップは、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその各基線全体にわたってウェブに接続されており、前記フラップは、止着手段3がウェブ1の対応する面1a、1bと解放可能な係合状態にあるように、その上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねられる。
【0012】
本発明は、また、吸収性物品に取り付けられるのに好適な閉鎖部品にも関し、前記閉鎖部品は、基部、および少なくとも2枚のフラップを有し、前記フラップはそれぞれ、上縁部および基線を有し、且つ止着手段を有する止着部分の少なくとも一部を担持し、前記フラップは、それぞれ、少なくともその各基線全体にわたって基部に接続され、前記基部は、第1の外側主面および第2の内側主面を有し、その少なくとも1つはフラップのファスナ部分の止着手段と解放可能に係合できる。
【0013】
本発明は、更に、少なくとも2枚のフラップを備える前記閉鎖部品の、大人用失禁用製品における使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】千鳥配置の別個の止着部分2を担持する連続的な材料のウェブ1の内面1aを示す概略図である。
【図2】止着部分2の一部の周りの切目4を更に備え、それによって、上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5を提供する、図1の連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。切目4は太線で示され、基線5bは太線で描かれた破線で表されている。
【図3】図2の連続的な材料のウェブ1を示す概略図であり、フラップ5は、各基線5bに沿って横方向に折り重ねられ、止着部分2は連続的な材料のウェブ1の内面1aに面し、フラップ5は連続的な材料のウェブ1の外面1bの一部を露出している。折り重ねられている時のフラップの周囲を太線で示し、連続的な材料のウェブ1の切取り部分を点線で示す。フラップ5の内側に取り付けられている止着部分2を点線で示す。
【図4a】図3の連続的な材料のウェブ1の概略図であり、追加の切目4’が付与され、それによってウェブ1は2つの別々の連続サブウェブに分離され、これから、一連の閉鎖部品7(図4bに示す)を切取ることができる。
【図4b】図4aの2つの別々の連続サブウェブの1つから、追加の切目4”を付与することによって得られる一連の別々の単一の閉鎖部品7を示す概略図である。
【図5a】後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および中間の股セクションを備える、おむつ10を示す概略図であり、閉鎖部品7は後ウエストバンドセクション13の側方に着設されている。フラップ5は折り重なった位置にある。
【図5b】後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および中間の股セクションを備える、おむつ10を示す概略図であり、閉鎖部品7は後ウエストバンドセクション13の側方に着設されている。フラップ5は開かれており、ランディングゾーン14に係合する準備が整っている。
【図6】本発明の閉鎖部品7を製造するのに好適な装置を示す概略図である。装置は、連続的な材料のウェブ1の供給ロール21、連続的な止着部分2の供給ロール22、個々の止着部分2を供給するための切断手段23、止着部分2をウェブ1に取り付けるための真空ロール24bを備えるアプリケータ手段24a、24b、フラップ5を提供するための回転切断手段25a、25b、横方向にフラップ5を折り重ねるためのスプロケットホイール26aおよびフォールディングバー26b、1対のローラ27a、27b、並びに貯蔵ロール28を備える。装置は、任意に、追加の回転切断手段29a、29bおよび2つの貯蔵ロール30a、30bを更に備える。
【図7】ちょうど反対の配置に配置されている別個の止着部分2を担持する、連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。
【図8】止着部分2の一部の周りに切目4を備え、それによって、それぞれが上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5が提供される、図7のウェブを示す概略図である。
【図9】図8のウェブを示す概略図であり、フラップ5は横方向に折り重ねられ、追加の切目4’が付与されて、別個の閉鎖部品7が提供される。
【図10】千鳥配置に配置されている別個の止着部分2を担持する、連続的な材料のウェブ1を示す概略図であり、隣接する止着部分は連続ウェブの異なる面1aおよび1bに接合されている。切目4(太い実線で示される)で画定され、それぞれ上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5は、まだ折り重ねられていない。このような折り重ね工程の後、切目4’を付与し、別々の単一の閉鎖部品7を提供することができる。
【図11】サイズの異なる別個の止着部分2、2’を担持する連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。切目4(太い実線で示される)で画定され、それぞれ上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有するフラップ5、5’は、まだ折り重ねられていない。
【図12】図11の連続ウェブ1から、切目4’を付与することによって得られる単一の閉鎖部品7を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
前記および後記で使用される「吸収性物品」の用語は、身体から排出される様々な滲出物を吸収し、閉じ込めるため、着用者の身体に当てて、又は近接して配置される物品のことを言う。吸収性物品は、好ましくは、使い捨てである、即ち、1回使用した後、処分されることを意図されており、洗濯されたり、又は他の方法で回復若しくは再使用されたりすることは意図されていない。
【0016】
使い捨て吸収性物品の例には、おむつ、大人用失禁用製品、トレーニングパンツ、女性用ナプキン、および創傷被覆材などが挙げられる。
【0017】
本発明で称される吸収性物品の好ましい実施形態は、おむつである。前記および後記で使用される「おむつ」の用語は、一般に、乳幼児又は失禁者が着用する衣類のことを言い、これは、着用者の脚の間で引き上げられ、ウエストの周りで止着される。
【0018】
おむつ10は、例えば、長方形、I字形、T字形、又は実質的に砂時計形など、どのような所望の形状を有してもよく、後者は図5aおよび5bに概略的に示されている。おむつ10は、典型的には、後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および、後および前ウエストバンドセクション12、13を相互接続する中間の股セクション15を有する。
【0019】
おむつ10は、着用者の皮膚に接触するトップシート11、図5a、5bに点線で示されるランディングゾーン14が外向きに取り付けられるバックシート17、および、前記トップシート11とバックシート17との間に挟設される吸収コア18(図5に概略的に示す)を備える。
【0020】
おむつ10は、後ウエストバンドセクション13の側縁部に縫い目セクション16で通常は固定される、閉鎖部品7を備える。閉鎖部品7は、バックシート17とトップシート11のうち一方だけに接合することができるが、確実で信頼性のある固定を提供するため、閉鎖部品をトップシート11とバックシート17の両方に接合することが好ましい場合が多い。或いは、閉鎖部品7は、トップシート11とバックシート17との間に入れておむつに接合することもできる。
【0021】
閉鎖部品7は、例えば、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、又は他の接着剤、超音波融着、熱と圧力を加える熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法のいずれかの組み合わせを含む様々な方法でおむつ10に接合することができる。閉鎖部品7は、おむつの使用中、着用者の周りにおむつ10のウエストバンドセクション12、13を固定するため、典型的には、前ウエストバンドセクション12のバックシート側にあるランディングゾーン14と係合する止着手段3を有する止着部分2を備える。止着部分2は、フラップ5の一部を形成し、これは、図5aでは閉鎖部品の内面1a上に折り畳まれており、図5bでは開かれている。
【0022】
おむつ10の前記説明は、単に説明を目的とするものであり、限定するものではない。おむつ、および、その構成に関する更なる詳細は、例えば、EP0,669,121号明細書、EP0,888,101号明細書、および米国特許第6,428,526号明細書から理解できる。
【0023】
本発明は、吸収性物品、特におむつ10に使用するのに好適な閉鎖部品を製造する新規な方法に関する。
【0024】
本発明の方法の第1の工程では、連続的な材料のウェブ1が供給されるが、これは、機械方向(MD)に連続的に延びており、実質的にこのような機械方向に延びている2つの側縁部1c、1dを有する。連続ウェブは、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1aを具有する。
【0025】
前記および後記で使用される「機械方向」(MD)の用語は、閉鎖部品の製造中、連続的な材料のウェブ1の移動する方向を表す。図1に示される連続ウェブ1の実施形態では、機械方向(MD)は、ウェブ1の縦縁部の方向に相当する。前記および後記で使用される「横方向」(CD)の用語は、機械方向に実質的に垂直な方向を表す。
【0026】
連続ウェブ1は、材料を1種類だけ備え、横方向で均一な構成を具有してもよいが、好ましくは、横方向で異なる特性を有する一連の2つ以上のゾーンを具有し、このようなゾーンは、好ましくは機械方向に連続的に延びる。
【0027】
前記および後記で使用される「ゾーン」の用語は、実質的に均一な構成および/又は均一な特性を具有する、横方向で連続的なウェブ1のセクションのことを言う。異なるゾーンは、異なる材料で形成することができ、これは、例えば、感圧接着剤手段などの接着剤手段、超音波融着、熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法のいずれかの組み合わせで互いに接合される。しかし、ウェブの1つ以上のゾーンを「活性化」させることにより、異なるゾーンを作り出すことも可能である。前記および後記で使用する時、「活性化」の用語は、ウェブの処理ゾーンに異なる機能を付与するため、連続ウェブ1に、例えば、機械的、熱的、電気的、および/又は化学的な処理を施すことを意味する。
【0028】
異なるゾーンは、実質的に1種類の材料からなってもよいが、ゾーンが一連の2層以上の材料を備えること、および/又は、連続ウェブの主面1a、1bに垂直な方向に下部構造(substructure)を具有することも可能である。
【0029】
連続ウェブ1の1つ以上のゾーンは、好ましくは、横方向でウェブ1に構造的一体性および/又は剛性を付与するため、支持体又はキャリアフィルムを備える。支持体又はキャリアフィルムは、単一層又は多層フィルム、共押出しフィルム、横積層フィルム、又は発泡体層を備えるフィルムを包含する様々なフィルム又はシーティングから選択されてもよい。このようなフィルム又はシーティングの層は、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリオレフィンコポリマー、又はポリオレフィンのブレンド(例えば、ポリプロピレン、LPDE(低密度ポリエチレン)および/又はLLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)のブレンドなど)、織物、並びに、不織材料および発泡材料などの様々な材料を備えてもよい。支持体の厚さは、好ましくは30〜500μm、更に好ましくは40〜150μmである。支持体の坪量は、好ましくは20〜500g/m2、更に好ましくは40〜300g/m2、とりわけ好ましくは40〜200g/m2である。
【0030】
連続ウェブ1の1つ以上のゾーンは、好ましくは、力を加えたときに、少なくとも1つの方向で伸張し、力を取り除いた後、ほぼ元の寸法に戻る、1種類以上の弾性的に伸張可能な材料を備える。
【0031】
本発明に有用な、弾性的に伸張可能な材料には、好ましくは活性化工程を必要とすることなく弾性的に伸張可能な材料が挙げられる。このような材料には、弾性体、天然若しくは合成ゴム、スポンジゴム、エラストマースクリム、織成若しくは不織エラストマーウェブ、エラストマー複合材料、ゼロ歪延伸積層体、又は歪延伸積層体が挙げられる。
【0032】
弾性的に延伸可能な材料は、それぞれ、実質的に等方性の材料、又は実質的に非等方性の材料を含む一群の材料から製造されてもよい。有用な弾性材料は、好ましくは、ASTM D882に準拠して測定した場合、好ましい延伸性方向で、少なくとも25%以上、更に好ましくは50%超、最も好ましくは100%超の破断点伸びを具有する。
【0033】
実質的に等方性の好ましい弾性材料には、エラストマーポリウレタン材料、又は、天然若しくは合成ゴム材料(例えば、エチレン−プロピレン−ジエンコポリマー(EPDM)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、又はスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレンブロックコポリマー(SEBS)など)が挙げられる。本発明で有用なA−B又はA−B−Aブロックコポリマータイプのエラストマー材料には、例えば、米国特許第3,265,765号明細書、米国特許第3,562,356号明細書、米国特許第3,700,633号明細書、米国特許第4,116,917号明細書、および米国特許第4,156,673号明細書に記載のものが挙げられる。弾性手段を形成するのに使用可能な他のエラストマー材料には、エラストマーポリアミド材料、およびエラストマーポリオレフィン、およびポリエステル材料が挙げられる。また、これらのエラストマーの互いのブレンド、又はこれらのエラストマーと改質用非エラストマーとのブレンドも想到される。ポリビニルスチレン、ポリスチレン、ポリエステル、エポキシ、ポリオレフィン、又はクマロン−インデン樹脂などを剛化助剤として、例えば、エラストマー材料の質量に対して50重量%まで、しかし好ましくは30重量%未満、添加することができる。これらの剛化助剤は、エラストマー材料の可撓性を改善する傾向がある。
【0034】
好ましい弾性材料は、エクソン・モービル社(Exxon Mobil Corp.)からベクター(Vector)の商標で、および、クラトン・ポリマーズ社(Kraton Polymers Comp.)からクラトン(Kraton)の商標で市販されている。
【0035】
追加で、又は代替として、このようなゾーンを弾性的に伸張可能にするため、および/又はこのような弾性的伸張性を増大するため、それそれ、連続ウェブ1の1つ以上のゾーンに活性化処理を施すことも可能である。好ましい活性化処理には、例えば、リングローリング、エンボス加工、熱成形、高圧液圧成形又は注型が挙げられる。少なくとも1つの非エラストマー外皮層と少なくとも1つのコア層を備えるエラストマー積層体が、EP0,521,388号明細書に開示されており、ここで該積層体は、優先的活性化部位および非優先的活性化部位を具有するように処理され、優先的活性化部位は弾性状態に延伸することができる。このエラストマー積層体は本発明で有用であり、それによって、ファスナ部分2は、好ましくは非優先的部位に接着する。
【0036】
連続ウェブ1は、例えば、剛化材料、接着剤コーティング、および剥離材(剥離剤コーティング又は剥離テープなど)、有色フィルム、印刷物、又は登録商標(registered mark)を表すものなどの更なる材料を含んでもよい。また、連続ウェブ1は、通気性、又は差異のある剛性など、更なる機能性を連続ウェブ1に付与してもよい。接着剤タイプの止着手段を使用する場合、印刷される剥離剤コーティングを連続ウェブ1の表面の一部に塗布してもよい。
【0037】
剛化材料には、例えば、熱的に又は超音波で構成された表面、又は、追加の層又は連続ウェブ1に塗布されるコーティングが挙げられる。
【0038】
連続ウェブ1、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品は、好ましくは、TAPPI標準試験T543 om−94に準拠して評価する場合、止着部分2を具備する前記連続ウェブの領域で、即ち、止着部分2が、後述の連続ウェブ1に集成された後、横方向と機械方向の両方で、約1,000ミリグラム(mg)未満のガーレイ(Gurley)剛性値を有する。横方向および機械方向の両方のガーレイ(Gurley)剛性は、好ましくは500mg未満、とりわけ好ましくは200mg未満である。
【0039】
本発明のプロセスは、更に、止着部分2を提供することを具備し、これは、連続的であっても、又は、個々の単一のパッチを形成してもよい。
【0040】
止着部分2は、止着手段3を備え、これは、接着剤止着手段、機械的止着手段、および/又は、他の雄/雌止着手段によって提供されてもよい。
【0041】
接着剤タイプの止着手段3の接着剤は、ホットメルト接着剤、紫外線硬化性若しくは熱硬化性接着剤、又は感圧接着剤を含む一群の接着剤から選択されてもよい。感圧接着剤は、好ましくは、(メタ)アクリレート、および/又は天然若しくは合成ゴムベースの感圧接着剤から選択される。ラバーレジン接着剤は、ゴム材料を粘着性にするため、好ましくは、ゴム材料の他に1種類以上の粘着付与樹脂を含む。ゴムベースの感圧接着剤の好ましい例は、合成ポリテルペン樹脂で粘着付与されたポリスチレン−ポリイソプレンブロックコポリマーである。好適なアクリレートベースの感圧接着剤は、例えば、米国再発行特許第24,906号明細書、又は米国特許第4,710,536号明細書に開示されている。
【0042】
機械的止着手段3を備える止着手段2は、好ましくは、少なくとも2つの相互に噛み合う解放可能に係合できる止着手段を備える機械的閉鎖システムの一部を形成し、その一方は、フック(又は雄)止着手段であり、もう一方はループ(又は雌)止着手段である。このような物品を、例えば、着用者の身体に固定することができるように、機械的閉鎖システムの止着手段の1つは、本発明の閉鎖部品7の止着手段3を形成し、閉鎖システムの1つ以上の更なる止着手段は、例えば、おむつ10のランディングゾーン14のような吸収性物品の他の部分に取り付けられる。
【0043】
好ましい機械的止着部分2は、基部、および、止着部分3を形成する複数の係合可能な止着要素を備える。フックタイプの止着手段3の場合、止着要素は、通常、止着部分2の基部で支持されるステム、および、基部の反対側のステム端部に位置する拡大されたセクションを備える。拡大されたセクションは、フック、T字、実質的に平坦なディスク、マッシュルーム頭部、又は、対応するループ止着要素との係合を可能にする他の任意の形状などの任意の形状を有してもよい。
【0044】
フックタイプの止着手段を備える機械的止着部分2は、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、又はこれらの任意の組み合わせを包含する、広範囲の材料から製造することができる。本発明に有用なフックタイプの止着部分は、例えば、米国特許第4,894,060号明細書、米国特許第5,077,870号明細書、および米国特許第5,679,302号明細書に開示されている。好ましいフックタイプのファスナ部分2は、米国ミネソタ州セントポール、3M社(3M Comp., St.Paul, MN, U.S.A.)から市販されている。
【0045】
ループタイプの止着手段3の場合、止着要素は、通常、織布若しくは不織布、又は対応するフック止着要素と相互に噛み合う他の好適な任意の材料で形成される。ループタイプのメカニカルファスナ部分には、例えば、編成された支持体、織成された支持体、若しくは不織支持体から突出する繊維ループ、又は、押出し結合、接着剤結合、および/又は超音波融着された繊維ループが挙げられる。編成された又は押出し結合された止着手段を備える好適なループタイプの止着手段2が、例えば、米国ミネソタ州セントポール、3M社(3M Comp., St.Paul, MN, U.S.A.)から市販されている。
【0046】
機械的止着手段を備える止着部分2は、好ましくは、その表面の1つに止着要素を、および反対側の面に接着剤層を担持する基材又は支持体を備える。次いで、止着手段2は、このような接着剤層を介して連続ウェブ1に取り付けられる。基材又は支持体は、様々なポリマーフィルム又はシーティング、紙のシーティング、および他の織成繊維材料若しくは不織繊維材料又は金属フィルムから選択されてもよい。接着剤層は、好ましくは、ホットメルト接着剤又は感圧接着剤を備え、感圧接着剤は、好ましくは、(メタ)アクリレート、および/又は、天然若しくは合成ゴムベースの感圧接着剤から選択される。また、止着部分2を連続ウェブ1に熱的に、機械的に、又は超音波で結合させることもできる。
【0047】
止着部分2の止着手段3、および連続的な材料のウェブ1の内面および/又は外面1a、1bは、フラップ5を折り重ねるとそれらが解放可能に係合するように選択され、該フラップ5詳細に後述されるように止着部分2の少なくとも一部の周りの切断4を行うことによって得られる。
【0048】
「解放可能な係合」なる用語は、フラップ5が、閉鎖部品の基部7aの対応するターゲット面1a、1b上に折り重ねられると、このような面と十分に強く相互作用し、フラップ5が不活性化される、即ち、加工中に実質的に動かないようになり、加工中に不意に開いたりしないことを意味する。しかし、吸収性物品が使用され、例えば、着用者に当てられるとき、フラップが解放可能に活性化され得るように、即ち、開かれるように、相互作用は強すぎてはならない。折り重ねる際、フラップ5は、確実で解放可能な係合が得られるように、追加のプレス工程を経ることが望ましい場合がある。これは、例えば、折り重ねられた状態のフラップを担持する連続ウェブ1を2本の回転式ニップローラ間に通すことによって得ることができる。メカニカルファスナ部分2の場合には、追加のプレス工程を使用することが望ましいことが多い。
【0049】
「解放可能な係合」なる用語は、前記フラップ5を折り重ねる際、止着手段3が接触する連続ウェブ1の内面および/外面1a、1bからの、止着手段3の180°T−剥離接着力が、好ましくは、0.8N/cm(2N/インチ)以下であることを定量的に意味する。ASTM−5170−91に準拠して測定される180°T−剥離接着力は、好ましくは、0.8N/cm(2N/インチ)以下、更に好ましくは0.6N/cm(1.5N/インチ)未満、とりわけ好ましくは0.4N/cm(1N/インチ)未満である。加工中、フラップ5が閉鎖部品7の基部7aに確実に十分結合するように、180°T−剥離接着力は、好ましくは、0.04N/cm(0.1N/インチ)より高く、更に好ましくは0.08N/cm(0.2N/インチ)より高い。この解放可能な係合のため、止着部分2を担持するフラップ5は、閉鎖部品の製造プロセス中、連続ウェブ1に解放可能に固定され、不意に開いたりしない。このため、このような製造プロセスを高信頼性且つ高速で運転でき、そのため、止着部分2に損傷を与えることなく、および/又は装置を製造することなく、製造費用を低減することができる。
【0050】
フラップ5が、閉鎖部品7の基部7aの対応するターゲット面1a、1bと解放可能に係合されない場合、フラップ5は、このようなターゲット面の反対側の面1a、1bと係合する可能性がある。これによって、達成可能な製造プロセス速度が著しく低下する可能性があるか、又はこのようなプロセスが停止する可能性さえある。
【0051】
止着部分2がフックタイプの止着手段を備える場合、フラップ5を折り重ねる際、フックタイプの止着手段と接触するウェブの内面又は外面の部分は、好ましくは、織成繊維材料若しくは不織繊維材料、および/又はループ止着要素を備える。同様に、止着部分2がループタイプの止着手段3を備える場合、連続ウェブの内面又は外面の対応する部分は、好ましくは、フックタイプの止着要素を備える。止着部分2が接着剤タイプの止着手段3を備える場合、フラップ5を折り重ねる際に接着剤止着手段と接触する連続ウェブ1の内面又は外面の少なくともその部分は、好ましくは、低表面エネルギーを具有する。連続ウェブのこのような表面部分は、好ましくは、剥離剤処理され、特に、シリコーン加工される。また、連続ウェブの表面全体を剥離剤処理することも可能である。
【0052】
止着部分2は、例えば、貯蔵ロール22からそれを巻き解くこと、および、続いてそれを連続的な材料のウェブ1に連続的に着設することによって連続的に提供されてもよい。また、止着部分2は連続的に提供されるが、連続ウェブに個々に着設される単一の個々のパッチに切断されることも可能である。また、更に、例えば、補助ウェブに一時的に取り付けられる別々の個々のパッチの形態で、止着部分2を不連続に提供することも可能である。次いで、止着部分の別々の個々のパッチを連続ウェブ1に固定し、補助ウェブを巻き取る。
【0053】
止着部分は連続的に供給されるが、不連続に取り付けられること、即ち、連続的な止着部分はウェブに着設される前に、別々の単一セグメントに切断されることが好ましい場合が多い。この技術では補助キャリアウェブを必要としないため、追加の廃棄物を作り出すことが回避され、連続ウェブ1と止着部分2の両方の同時切断が回避されるため、フラップ5の切断が容易になる。
【0054】
複数の止着要素を表す止着手段3が露出するように、止着部分2を連続ウェブ1に着設する。
【0055】
止着部分2は、連続的な材料のウェブ1の外面と内面、各1a、1bの一方又は両方に着設することができる。また、止着部分2を連続ウェブに、対称又は非対称、千鳥配置又は平行配置又は他の配置を包含する様々な配置で配置することもできる。選択される具体的な配置は、製造される閉鎖部品7のサイズおよび対称性、許容可能な廃棄物量、および、閉鎖部品の更なる加工性などの様々な要因に依存する。
【0056】
図1の具体的実施形態では、例えば、止着部分は、連続ウェブの一面に連続ウェブ1の中心線に沿って機械方向に千鳥配置で配置される。連続ウェブ1に付与される切目4(図2参照)、および、それに続くフラップ5の折り重ね(図3参照)により、閉鎖部品7の2つの連続サブウェブが得られる(その1つを図4bに示す)。両方のサブウェブの閉鎖部品7は、対称的で同一の形状を有する。2つのサブウェブは、互いに対して180°の回転角度で配置されているため、2つのサブウェブの閉鎖部品7は更に回転させることなく、例えば、図5に示されるおむつの後ウエストバンド部分13の異なる側に直接着設することができる。この製造プロセス中、発生する廃棄物(橋絡部6、6’で表す)は、最小限である。
【0057】
そのため、図1〜図4a、図4bに概略的に示される具体的なプロセスで発生する閉鎖部品7の特性を考慮すると、止着部分2を千鳥配置で連続ウェブ1の一面1a、1bだけに着設することが有利である。
【0058】
これとは対照的に、例えば、図10に示される具体的実施形態では、止着部分2を、連続ウェブ1の内側主面および外側主面1a、1bに、機械方向に順次、互い違いの方式で着設することが有利である。止着手段2を連続ウェブ1の一面だけに着設する場合、得られる非対称閉鎖部品7は、後ウエストバンドセクションの一方側にしか着設することができない。後で得られる止着部分2を連続ウェブ1の異なる面に互い違いの方式で着設することにより、非対称閉鎖部品7の連続ウェブ1が得られ、これは、後ウエストバンドセクション13の右側および左側にそれぞれ交互に着設することができる。また、図10に示される製造プロセスは全く廃棄物を発生させないことにも留意すべきである。
【0059】
本発明を限定することなく本発明を例証するために記載されたこれらの具体的実施形態から、閉鎖部品7の形状と寸法、および、製造される後ウエストバンドセクション13の一方側にそれらが取り付け可能であることを所望するのか又は両側に取り付け可能であることを所望するのか、並びに、許容可能な廃棄物量などのプロセスの要件に対して、それぞれの場合に止着部分2の具体的配置を選択し、最適化しなければならないことが明らかである。複数対の第1および第2の閉鎖部品7が提供され、このような閉鎖部品の1つをおむつの後ウエストバンド部分の右側に、もう一方を左側にそれぞれ取り付けることができるように、止着部分2および連続ウェブ1におけるそれらのそれぞれの位置決め、および切目4、4’、4”が選択される本発明によるプロセスが好ましい。
【0060】
一般に、止着部分の面積の合計を連続ウェブの面積で除した比として定義される止着部分2の表面被覆率は、0.001〜0.25、更に好ましくは0.025〜0.175であることが望ましい。
【0061】
止着部分2は、例えば、感圧接着剤手段、ホットメルト接着剤又は他の接着剤などの接着手段、超音波融着、熱融着および/又は機械的結合で、連続ウェブ1に接着することができる。接着剤手段および/又は結合条件は、好ましくは、止着手段2が連続ウェブ1に強く結合し、連続ウェブ1および/又はファスナ部分を不可逆的に変形させることなく、および/又は、連続ウェブ1および/又は止着部分に損傷を与えることなく、このようなウェブから取り外すことができないように選択される。
【0062】
次の工程では、連続ウェブ1、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品を切断し、折り畳み可能なフラップ5を提供する。前記および後記で使用される「切目」4なる用語は、連続ウェブ1の2つの隣接部分、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品を完全に分離する完全なスリット又は切目、並びに、断続的に配置されるスリット又は切目、および穿孔なども包含する。完全な切目4が好ましい。「フラップ」なる用語は、連続ウェブ1の1セクションを表すために前記および後記で使用され、これは、1つ以上の切目4によって周囲の連続ウェブ1から部分的に分離され、且つ周囲の連続ウェブ1および/又はそれから得られる連続サブウェブから、それぞれ、少なくとも基線5b全体にわたって依然として部分的に接続されている。フラップ5の分離された部分を基線5bに沿って周囲の連続ウェブ1の方に折り重ねることができ、それによって、穿孔又は断続的に配置された切目の場合、フラップ5と連続ウェブ1の隣接部分との間に残存する接続を破壊しなければならない。フラップ5を提供する切目4は、好ましくは、機械方向および横方向に不連続である、即ち、横方向又は機械方向にそれぞれ、連続ウェブ1の一体性を破壊しない。不連続な切目4は、例えば、図2および図3に示されており、ここで、切目は止着部分2の周りに不連続に延びているが、横方向又は機械方向に、それぞれ連続的に延びていない。連続ウェブ1の一体性は、例えば、図3では橋絡部6を介して維持されている。折り重ね工程の前に、連続ウェブ1が横方向および機械方向に接続されている状態、即ち、一体の状態に維持されているとき、フラップ5の折り重ねは、特に、高速加工条件で容易になることが分かった。
【0063】
このようにして実質的にフラップ5の分離部分の回転軸となる基線5bは、好ましくは直線である。基線5bは種々の形状に延びてよく、例えば、基線5bの長さがわずか1mmであるように減少させることができる。しかし、基線5bの延長は、フラップ5の分離部分がウェブ1の周囲部分に確実に固定され、且つ、フラップ5のこのような分離部分がウェブ1の周囲部分から分離されることなく、このような基線を中心として回転できるように選択されなければならない。
【0064】
フラップ5の分離部分、およびその周囲の連続ウェブ1は、1つ以上の切目4によって分離することができ、この切断は、分離可能な部分が止着部分2の少なくとも一部を備えるように配置される。1つ又は複数の切目4は、実質的に直線を形成することができるが、任意の形状を有することができ、例えば、凸状又は凹状に湾曲した形状を具有するか、又は、例えば、波形構造を具有することができる。
【0065】
実質的に基線5bの反対側にあるフラップ5の分離部分の切断線は、フラップ5の上縁部5aとして前記および後記に表されている。上縁部5aは、任意の形状を有することができ、例えば、1本の直線、又は、1本の凸状および/又は凹状の曲線、互いに交差する2本以上の直線および/又は曲線で表されてもよく、又は、例えば、波形又は鋸歯状の部分構造を挙げてもよい。
【0066】
基線5bは、折り畳む際にフラップ5が実質的に横方向に回転するように、好ましくは、連続ウェブ1の縦縁部1c、1dの1つと実質的に平行である。しかし、また、基線5bが連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに対して角度を形成し、基線5bに沿って折り畳む際に、フラップ5を実質的に横方向に対してこのような角度で回転させることも可能である。
【0067】
基線5bが連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに実質的に平行であるかどうか、又はこのような縦縁部1c、1dと角度を形成するかどうかに関わらず、このような基線5bは、それに最も近い縦縁部1c、1dに面するもののことを言う。
【0068】
本発明による方法は、機械方向に連続的に延びるウェブに沿って少なくとも2枚のフラップ5を提供し、これらは、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面している。本発明者らにより、縦方向のウェブ1が機械方向で、右縦縁部1dに面する少なくとも1枚のフラップ5と、左縦縁部1cに面する少なくとも1枚のフラップをそれぞれ備える場合、閉鎖部品の製造中に発生する廃棄物を最小限にすることができるということが分かった。
【0069】
フラップ密度は、連続ウェブ1の延長に沿った機械方向における単位長さ当りのフラップの数として測定される。全フラップ密度は、好ましくは、3/m〜300/m、更に好ましくは5/m〜150/mである。
【0070】
右縦縁部に面するフラップ5のフラップ密度、および、左縦縁部に面するフラップのフラップ密度は、それぞれ、好ましくは、互いに、右および左のフラップ密度の低い方の値に対して50%未満、更に好ましくは40%以下、とりわけ好ましくは30%以下の偏差がある。
【0071】
横方向におけるフラップ5の長さ、および/又は基線5bに垂直なフラップ5の長さは、それぞれ、フラップ5の基線5bと上縁部5aとの距離で定義される。基線5bと上縁部5aが互いに平行でない場合、および/又は、上縁部5aが直線でない場合、このような距離の最大値は、横方向におけるフラップ5の長さ、および/又は基線5bに垂直なフラップ5の長さとして報告される。このような長さは、好ましくは、少なくとも10mm、更に好ましくは少なくとも15mm、とりわけ好ましくは少なくとも20mmである。フラップの長さは、好ましくは、25mm〜250mm、更に好ましくは30mm〜150mm、とりわけ好ましくは35mm〜100mmである。
【0072】
1つ以上の切目4の形状および延長、並びに、フラップ5の基線5bの形状および延長は、実質的にフラップ5のサイズおよび形状を決定する。
【0073】
フラップ5は、例えば、それぞれ、基線5bに垂直な方向に対して対称又は非対称とすることができる。基線が連続ウェブの縦縁部に平行でない場合、フラップの幅は、機械方向、又は基線5bに平行な方向におけるフラップの延長として定義され、そのため、このような延長は、フラップの高さの約半分で測定される。フラップ5の幅は、好ましくは、8〜200mm、更に好ましくは10〜180mm、とりわけ好ましくは12〜150mmの範囲である。
【0074】
フラップ5のサイズ及び形状は、フラップ5が止着部分2の少なくとも一部を備えるように選択される。このような止着部分2が複数の個々の単一のパッチを備える場合、各フラップは、このような個々のパッチ又は止着部分2の1つ以上、好ましくは1つを備えてもよい。
【0075】
止着部分2が、機械方向で連続的な材料のウェブ1に着設される連続ウェブを形成する場合、異なるフラップ5の止着部分2は、切断工程中、連続ウェブ1、および、任意に、連続ウェブ1に取り付けられる更なる材料とともに切断される。
【0076】
止着部分2が実質的にフラップの中心に位置するように、即ち、フラップ5の上縁部5aと止着部分2の中心との距離が、フラップの基線5bと止着部分2の中心との距離に実質的に等しくなるように、連続ウェブ1に1つ又は複数の切目4をそれぞれ行うことができる。また、止着部分がフラップ5の中心に位置しないように、連続ウェブに1つ又は複数の切目4を行うことも可能である。この場合、フラップの上縁部5aと止着部分2の中心との距離が、基線5bとファスナ部分の中心との距離の0.05〜0.8、更に好ましくは0.1〜0.7であることが好ましい。
【0077】
止着部分は実質的にフラップ5の上縁部5aまで延びることが可能であるが、フラップの上縁部5aと、このような上縁部5aに面する止着部分2の縁部との間に距離があることが好ましい。このような構成によって、上縁部5aと、上縁部5aに面する止着部分の縁部との間に、縁部の柔軟なフィンガーリフトが提供され、これによって、フラップ5を把持し、開くことが容易になる。フィンガーリフトの長さ、即ち、横方向に延びる長さ、および/又はフラップの基線5bに垂直な方向に沿った長さは、好ましくは少なくとも1mm、更に好ましくは少なくとも2mm、とりわけ好ましくは少なくとも3mmである。
【0078】
次いで、基線5bと、このような基線が面している縦縁部1c、1dとの間で、止着部分2の止着要素が、連続ウェブ1と接触し、解放可能に係合するように、次の工程でフラップ5を、実質的に基線5bに垂直な方向に折り重ねる。
【0079】
止着部分2が折り重ねられ、解放可能に係合する連続ウェブ1の部分は、閉鎖部品7の基部7aを形成する。個々の閉鎖部品7は、追加の切目4’、4”を行うことによって連続ウェブから得られる。切目4’、4”は、完全なスリット又は切目とすることができるが、断続的に配置されるスリット又は切目、および穿孔などを使用することもできる。切目4’、4”を用いて連続ウェブ1を連続サブウェブに分断することができ、および/又はそれらを用いて単一に分離された閉鎖部品7を提供することもできる。例えば、図4aで付与される切目4’によって2つの別々のサブウェブが提供され、その1つが図4bに示されている。次いで、追加の切目4”を用いることによって、図4bのサブウェブから単一に分離された閉鎖部品7が得られる。
【0080】
切目4’、4”は、連続であっても不連続であってもよい。図4aで行われる切目4’は、例えば、機械方向で不連続であり、連続ウェブの1つの縁部に面する隣接したフラップ5間で延びているが、図4bで行われる切目4”は、サブウェブの横方向で連続し、分離された単一の閉鎖部品7を提供する。
【0081】
付与された切目4’、4”は、閉鎖部品7が少なくとも1枚のフラップ5を備えるように選択される。閉鎖部品7は、例えば、同一の又は異なる形状を有してもよい2枚のフラップ5、5’を備えてもよい。このようなフラップ5、5’の2つの基線5b、5b’は、一列に配置されてもよく、又は、それらは、互いにずれていてもよい。米国特許第5,759,317号明細書に開示されるものなどの閉鎖部品を提供する従来技術の方法とは対照的に、本発明の方法は、非常に融通がきき、例えば、様々な形状のフラップ5、および、1つ以上のフラップ5を有する閉鎖部品の製造が可能である。
【0082】
閉鎖部品の基部7aが大きくなり得る大人用失禁用物品では、閉鎖部品7、1つ当り2つ以上のフラップ5を使用することがとりわけ有利な場合がある。
【0083】
ベビー用おむつ10では、閉鎖部品がフラップ5を1つしか備えないことが、費用の理由から一般に好ましい。
【0084】
本発明の方法で付与される切目4、4’、4”は、閉鎖部品7の製造中に発生する廃棄物wが0.2未満であるように選択され、廃棄物wは次のように定義される。
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
廃棄物wは、好ましくは10%未満、更に好ましくは7.5%未満、とりわけ好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満である。
【0085】
廃棄物のこのような最少化は、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面する少なくとも2枚のフラップ5を、機械方向に連続的なウェブ1の延長に沿って提供することにより、および、切目4、4’、4”を適切に付与することにより得られる。
【0086】
後記の図1〜図12に表される本発明の具体的な実施形態は、切目4、4’、および4”を適切に選択することにより、どのようにして廃棄物の最少化を達成できるかの十分な指針を与える。図4aでは、発生する廃棄物は、橋絡部6、6’で表されている。図8および図11の実施形態でも少量の廃棄物は発生するが、図10の実施形態では、廃棄異物が全く発生しない。
【0087】
フラップ5を折り畳んだ状態で備える閉鎖部品7の高さは、典型的には、フラップ5の基線5bと、基部7aの基線との距離で与えられ、基部7aの基線は、通常、このような基線5bが面する連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに対応する。閉鎖部品7の基部7aの基線は、横方向の基部7aの境界線となる。閉鎖部品7の基部7aの高さは、止着部分2の止着要素の少なくとも一部が、折り重ねる際に連続ウェブ1の表面と解放可能に係合するように選択される。フラップ5の上縁部5aは、折り重ねる際、止着部分2の止着要素が依然として連続ウェブ1と解放可能に係合する程度まで、対応する縦縁部1c、1dを越えてもよい。この実施形態では、フラップ5の高さは、閉鎖部品7の基部7aの高さより大きい。同様に好ましい別の実施形態では、フラップ5の高さは、閉鎖部品7の基部7aの高さより小さい。フラップ5の高さと閉鎖部品7の高さの比は、好ましくは、0.05〜2、更に好ましくは0.1〜1.5の範囲である。
【0088】
閉鎖部品7の基部7aの高さに応じて、連続ウェブ1の横方向で1つ以上の閉鎖部品7を得ることができる。横方向で閉鎖部品7が1つしか得られないように、閉鎖部品7が実質的に横方向に連続ウェブ1の幅全体に延びている場合(例えば、図10参照)、連続ウェブは、貯蔵するため、安定なロールに巻かれてもよい。図4a、b、又は図8、および図9で例示されるように、連続ウェブ1が、その幅に沿って横方向で1つより多くの閉鎖部品7を備える場合、切断で2つ以上の連続サブウェブが得られてもよく(例えば、図4b参照)、これらは、それぞれ、貯蔵するため安定なロールに巻かれてもよい。或いは、貯蔵するためにサブウェブを巻く前、サブウェブ間に依然として存在し、一体のウェブ1を形成する場合がある橋絡部6、6’を、例えば、このような橋絡部に穿孔を導入することによって弱化させることができる。例えば、図4aの2つのサブウェブを接続する橋絡部は、そこでは参照番号6で表されている。このような穿孔を導入した後、連続ウェブ1を巻き取り、貯蔵することができる。次いで、単に、ロールを巻き解き、それを横方向に引き裂いて、前記穿孔を破断することにより連続ウェブ1を分離してサブウェブを得ることができる。これによって、使い捨ておむつの製造ラインなどの高速製造ラインで、切断操作が1つ排除される。また、連続ウェブ1のロールのこのような配置によって、サブウェブの「右手」ロールおよび「左手」ロールの在庫目録を作る必要もなくなるが、それは、両方とも1つの安定なロールに含まれるからである。
【0089】
次いで、このようなロールを巻き解き、切断することによって、個々の閉鎖部品7を得ることができる。横方向で閉鎖部品7を1つ含む連続ウェブ1の具体例を図10に示す。或いは、貯蔵のためロールに巻き取る前に、切目4’、4”が穿孔などの弱め線として使用されるとき、ロールを巻き解き、ウェブを引き裂いてこのような穿孔を破断することによって、閉鎖部品7を得ることができる。
【0090】
連続ウェブ1が横方向に2つ以上の閉鎖部品を備える場合、連続ウェブ1は、好ましくは、まず、それぞれが横方向に1つの閉鎖部品7を備える連続サブウェブに切断される。これは、図4aおよび図4bに横方向に2つの閉鎖部品7を備える連続ウェブ1に関して例示されている。切断で得られる連続サブウェブをそれぞれ、貯蔵するために安定なロールに巻くことができる。図4aの連続ウェブ1から得られる2つのサブウェブの1つを図4bに示す。止着部分2の止着手段3は閉鎖部品の基部7aの表面に解放可能に係合するため、即ち、止着手段が一時的に不活性化されるため、サブウェブはそれぞれ、単一の遊星巻き又は均等巻きの方式で巻き取ることができるか、又は、花綱状にされてもよい。ロールを巻き解き、切断することによって、個々の閉鎖部品7を得ることができる。
【0091】
閉鎖部品7の基部7aの幅及び形状は様々であってよい。基部7aの幅、即ち、機械方向に延びる長さは、閉鎖部品の幅より小さくてもよいが、通常、これは好ましくない。閉鎖部品7の基部7aの幅は、いわゆる「耳の大きい」タイプの閉鎖部品7を提供するように、フラップ5の幅より明瞭に大きくてもよい。このタイプの閉鎖部品は、図5aおよび図5bで砂時計形のおむつに関して概略的に表されているように、閉鎖システムと耳部位の両方を吸収性物品に提供する。耳部分は、おむつを着用者の身体に固定する際、前ウエストバンド部分12と部分的に重なり、確実で快適なフィットを提供する。
【0092】
耳の大きいタイプの閉鎖部品7を使用するとき、おむつの外形は、例えば、長方形の形状を有することができ、これによっておむつの製造が相当容易になる。
【0093】
閉鎖部品7の基部7aの幅とフラップ5の幅との比は、好ましくは、0.5〜20、更に好ましくは0.8〜18、とりわけ好ましくは1〜15である。
【0094】
閉鎖部品7の基部7aの形状は様々であってよく、例えば、図4b、図9および図10に示される、実質的に長方形又は台形の形状が挙げられる。
【0095】
本発明による方法の第1の工程では、止着部分2および連続ウェブ1が提供され、止着部分2は連続ウェブ1に止着される。異なる材料を一緒に結合することができるどのような方法も、本発明の方法に好適であると考えられる。止着部分2は、例えば、接着剤結合、超音波融着、熱融着、機械的結合、および/又は縫合で、ウェブ1に接合することができ、それによって、止着手段3の反対側にある止着部分の表面の一部又は全部を介して止着部分2の結合を実施することができる。
【0096】
フラップ5を提供するためのウェブ1の切断は、ロータリーカッター、エアナイフ、サーマルナイフ(thermal knives)、ピンチカッター、超音波カッター、又はレーザーを使用して実施してもよい。例えば、スプロケットホイールをフォールディングバー又はプラウと共に使用することにより、フラップ5をその基線5bを中心として閉鎖部品7の基部7a上に折り重ねてもよい。所望する場合、および/又は必要な場合、止着部分2の止着要素を閉鎖部品7の基部7aの表面と確実に係合させるため、折り畳み工程の後に、フラップ5をプレスして、閉鎖部品7の基部7aの表面と接触させてもよい。これは、例えば、折り重ねられているフラップ5を備えるウェブ1を1対の回転式ニップロールに通すことにより得られてもよい。
【0097】
次いで、得られる構成を、例えば、貯蔵するために巻き取ることができる。また、得られる構成に更に切断を施し、サブウェブ8および/又は単一の閉鎖部品7を提供することもできる。
【0098】
本発明のプロセスの具体例を、図6と共に幾分詳細に後述する。
【0099】
本発明のプロセスでは、フラップ5が速い製造速度でも不意に開いたり、又は翻らないように、フラップ5の止着部分2を閉鎖部品7の基部7aと解放可能に係合させる。フラップ5が不意に開いたり又は翻ったりすれば、止着部分2、製造される吸収性物品の他の部分、および/又は製造装置が損傷する可能性がある。
【0100】
この他に、本発明のプロセスは、生じる廃棄物量が少ないか又は非常に少ない。これは、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面する少なくとも2枚のフラップ5を、機械方向に連続的なウェブ1の延長に沿って提供することにより得られる。
【0101】
ここで、図1〜図10の具体的実施形態を参照して本発明を説明する。これらの具体的な実施形態は、本発明を説明することを目的とし、本発明を限定しない。
【0102】
図1は、2つの平行な縦縁部1c(機械方向の左縁部)および1d(機械方向の右縁部)を有する連続ウェブ1の1セクションを示す。止着手段3を備える個々の止着部分2は、連続ウェブの(仮定的)中心線に沿って、千鳥配置で不連続に着設される。
【0103】
図2では、切目4は、実質的に長方形のフラップ5を提供するため、各止着部分2の周りで行われる。切断線4の2つの端点で画定される基線5bは、このような基線5bが面する各縦縁部1c、1dに実質的に平行である。互い違いの方式で反対側の縦縁部に折り畳み可能な一連のフラップ5が得られるように、後で得られる2枚のフラップ5の基線5bは、反対側の縦縁部1c、1dに面する。
【0104】
基線5bに実質的に平行なフラップ5の上縁部5aは、止着部分2の上縁部を超え、フィンガーリフトを提供する。
【0105】
図3の配置は、図2のフラップ5を対応する縦縁部1c、1dの方に折り重ねることにより得られた。破線(weak line)で示される止着部分2は、連続ウェブ1の表面1aと接触している。連続ウェブ1の一体性は、連続ウェブ1の中央の橋絡部6を通して維持される。
【0106】
図4aでは、図3の連続ウェブ1は、切目4’により2つの連続的なサブウェブに分離される。切目4’は、2つの交差する直線で形成され、それによって、交差点は、図4bに見られるように、個々の閉鎖部品7を提供する切断点を画定する。2つのサブウェブの1つが図4bに示されており、これは所望する場合、安定なロールに巻くことができる。しかし、また、閉鎖部品7を切断し、中間の巻取り工程および貯蔵工程なしに、直接加工することも可能である。
【0107】
図1〜図4a、図4bに示される製造プロセス中に発生する廃棄物(橋絡部6および6’で表される)は、比較的少なく、許容可能である。
【0108】
図5は、おむつ10に取り付けられる、図4bで得られる閉鎖部品7を概略的に示す。おむつ10は、実質的に砂時計の形状を有し、後ウエストバンドセクション13、股セクション15、および前ウエストバンドセクション12を備える。単に例証の目的で概略的に示されている、おむつ10の吸収コア18は、おむつの内側を形成するトップシート11と外側のバックシート17との間に挟設されている。閉鎖部品7は、縫い目セクション16を介して後ウエストバンド部分13の両方の側端部に固定される。閉鎖部品7の結合は、例えば、接着結合、超音波融着、熱融着、又は機械的結合を包含する様々な方法で、実施することができる。図5aでは、フラップ5は閉鎖部品7の基部7aに折り重ねられている。閉鎖部品7は、図4a、4bに示されるように、本発明のプロセスでこの配置で得られる。図5bでは、フラップ5は、止着部分2が露出するように元のように折り返されている。この配置では、止着部分の止着要素は、おむつ10のバックシート17に着設されるランディングゾーン14の対応する止着要素と係合することができる。
【0109】
図6は、図4bの閉鎖部品7およびそれに対応する装置の製造方法を示す。連続的な材料のウェブ1は、供給ロール21から巻き解かれ、積層ステーション24a、24bに送給され、そこで、止着部分2の個々のパッチが連続ウェブ1に積層される。個々の止着部分は、供給ロール22から連続的な止着部分2を巻き解き、それを切断手段23で切断することによって得られる。止着部分2の個々の単一のパッチは、止着部分2の基部に取り付けられている感圧接着剤で連続ウェブ1に結合される。止着部分2の個々のパッチは、真空ローラ24bで積層中、所定の場所に保持される。個々の止着部分2を備える、得られる連続ウェブ1が図1に示されている。
【0110】
回転切断砥石25bを備える回転切断手段25a、25bにより連続ウェブ1全体にわたって止着部分2の周りの切目4を付与する。このように製造されたフラップ5は、図2に示されており、スプロケットホイール26aおよびフォールディングバー26bと共にスプロケットホイール26aで折り重ねられる。得られる連続ウェブ1は、折り重ねられているフラップ5を備え、図3に示されている。この構成を貯蔵ロール28上に巻き、貯蔵することができる。
【0111】
或いは、図3に示されるような、折り重ねられているフラップ5を備える連続ウェブ1を回転切断手段29a、29bに通して、図4cに示されるような追加の切目4’を提供することができる。これらの追加の切目4’のため、図4aの構成は、2つの連続サブウェブ8に分離され、それから、個々の閉鎖部品7を切り取ることができる。このようなサブウェブ8の1つを図4bに示す。図4bの2つのサブウェブ8を貯蔵ロール30a、30b上に巻き、貯蔵することができる。
【0112】
図7の連続ウェブ1は、連続ウェブ1の中心線に沿って互いにちょうど反対側に対になって配置される、止着部分2の複数の個々のパッチを担持する。止着部分2の個々のパッチは、止着手段3を備える。
【0113】
図8は、止着部分2の個々のパッチの周りに切目4を付与することによって得られる、複数のフラップ5を示す。フラップは上縁部5aおよび基線5bを備え、基線5bは、側方の切断の端点によって画定され、フラップ5の側部を提供する。
【0114】
フラップは、各縦縁部1c、1dの方にそれらの基線5bを中心として折り畳まれ、このようなフラップ5は、図9に示されるように各縦縁部1c、1dに面する。個々の閉鎖部品7を図9の2つの連続サブウェブ8から切り取ることができる。
【0115】
図4bおよび図9のサブウェブ8から得ることができる個々の閉鎖部品7は、それぞれ、対称的である。これらの対称的な個々の閉鎖部品7は、例えば、図5に概略的に示されるように、後ウエストバンドセクション13の両方の側端部に着設することができる。
【0116】
これとは対照的に、止着部分2の個々のパッチを連続ウェブの異なる面1a、1bに着設する場合だけ、後で得られる閉鎖部品7(図10の連続ウェブ1から切り取ることができる)を後ウエストバンドセクション13の異なる端部に着設することができる。これは、図10の閉鎖部品7の非対称的形状から起こる。対応する構造を図10に示すが、ここでは、止着部分2の周りに切目4を付与してフラップ5が提供され、その切目4を太い実線で示す。このようにして得られたフラップ5は、図10では、まだ折り重ねられておらず、個々の閉鎖部品7を提供するために必要な更なる切目4’を太い点線で示す。図10による閉鎖部品7の製造時に発生する廃棄物は、ゼロである。
【0117】
止着部分2を図10の構成で連続ウェブの一面だけに着設する場合、得られる閉鎖部品は、例えば、おむつ10の後ウエストバンドセクション13の一方側にしか使用することができない。この場合、第1の運転で、例えば、連続ウェブの表面1aに、第2の運転で、もう一方の表面1bにそれぞれ止着部分2を着設するという2つの異なる製造運転が必要である。
【0118】
図11は、サイズの異なる別個の止着部分2、2’を担持する、連続的な材料のウェブ1を概略的に示す。小さい方の止着部分2は、機械方向に連続的なウェブの中心線に沿って互いにちょうど反対側に配置され、それらは、隣接する2つの大きい方の止着部分2’を互いに分離している。大きい方の止着部分2’は、機械方向に連続的なウェブの中心線に沿って互いに千鳥配置で配置されている。
【0119】
止着部分2、2’は、同様に、サイズの異なるフラップ5、5’上に配置される。切目4(太線で示す)で画定されるフラップ5、5’は、それぞれ、上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有する。
【0120】
図11に示されるフラップは、まだ、折り重ねられていない。このような折り重ね工程に続いて、更なる切目4’(太い点線で示す)を行うと、複数の個々の閉鎖部品が提供され、その1つを図12に示す。
【0121】
2枚のフラップ5、5’および2つの止着部分2、2’を備える図12の閉鎖部品7は、大人用失禁用製品などの大人用吸収性物品に使用するのにとりわけ適している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法、および、前記方法で得ることができる一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールに関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨て吸収性物品は、おむつを含むが、しかし同様に、失禁用ブリーフ、おむつカバー、女性用衛生衣類、トレーニングパンツ、パンティー、および下着などの、他の吸収性物品も含む。
【0003】
このような使い捨て吸収性物品は、典型的には、吸収性物品を着用者の身体に安全に固定するのに使用される閉鎖部品を備える。このような閉鎖部品に使用される止着手段には、例えば、感圧接着手段などの接着手段が挙げられるが、機械的止着手段も使用される。機械的止着手段の場合、閉鎖部品は、典型的には、このような止着手段の少なくとも1つの第1の部品を備え、これは、吸収性物品の別の部分に配置された前記止着手段の少なくとも1つの対応する第2の部品と係合することができる。機械的止着手段には、例えば、第1の雄部品としての機械的フック、および対になる第2の雌部品としての繊維材料が挙げられる。
【0004】
使い捨て吸収性物品は、着用の快適さを増すため、布のような手触りを提供する露出面を有する織成材料又は不織材料などの材料を使用することが多い。閉鎖部品、特に機械的閉鎖部品は、吸収性物品の製造中、このような表面と非制御的に係合する傾向があり、これは、製造プロセスの後の工程に悪影響を与え得ることが分かった。
【0005】
米国特許第6,428,526号明細書は、使い捨て吸収性物品にメカニカルファスナ材料を取り付け、且つそれを保護するプロセスを開示している。このプロセスは、支持体ウェブに連続フック材料を着設する工程、およびカッターで切断して個々の止着部分を形成する工程を具備し、それによって、フック材料を担持する支持体ウェブのかなりの部分が廃棄される。次いで、止着部分を折り重ね、解放可能に係合させる。
【0006】
米国特許第5,759,317号明細書は、フック材料のウェブを具備する複合材料ウェブを提供する工程を含む、複数の閉鎖部品の形成方法を開示している。複合材料ウェブは、フックウェブの側方の幅全体を繰返し横切り、複合材料の中央部位に沿って概ね縦方向に延びる交差しない第1および第2の連続的な蛇行分割線に沿って分割され、そのため、廃棄しなければならない蛇行ストリップが生じる。更に、米国特許第5,759,317号明細書による方法では、得られる閉鎖部品の形状を多様なものにすることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
吸収性物品の構成で最優先に考慮すべきことは製造費用であり、これには、高速および高い信頼性で製造プロセスを運転することの他に、廃棄物を最小限にする要件も包含される。
【0008】
従って、本発明の目的は、おむつなどの使い捨て吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品を製造する費用効果の高い方法を提供することであり、本方法は、高い信頼性を特徴とし、高速で運転することができ、廃棄物の量を低減する。本発明の他の目的は、以下の詳細な説明から理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法に関し、本方法は、止着手段を備える止着部分を提供する工程;機械方向に連続的な材料のウェブを提供する工程であって、前記ウェブが第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有し、前記第1および第2の主面の少なくとも1つが止着手段と解放可能に係合できる工程;前記止着部分の止着手段が露出するように、前記止着部分を機械方向にウェブの内側および/又は外側主面に接合する工程;それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップを提供するように、ウェブに少なくとも2つの切断を行う工程であって、前記少なくとも2つのフラップはそれぞれ、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその各基線全体にわたってウェブに接続されている工程;止着手段がウェブの対応する面と解放可能に係合するように、フラップをその上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねる工程;および、ウェブに更なる切目4’、4”を付与し、折り畳まれた位置にある前記フラップを備える個々の閉鎖部品を製造する工程を含み、ここで、以下の式で定義される廃棄物wが0.2未満となるように、切目4、4’、および4”が付与される。フラップ5の表面積の合計は、折り畳まれていない状態、即ち、折り重ねられていない状態で測定され、連続ウェブの面積は切目4、4’、4”を付与する前に測定される。
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
【0010】
本発明は、更に、おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な、前記機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールを製造する方法に関し、前記方法は、止着部分を提供する工程;機械方向に連続的な材料のウェブを提供する工程であって、前記ウェブは第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有し、前記第1および第2の主面の少なくとも1つは止着手段と解放可能に係合できる工程;止着手段が露出するように、前記止着部分を機械方向にウェブの内側および/又は外側主面に接合する工程;それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップを提供するように、ウェブに少なくとも2つの切目を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップはそれぞれ、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその基線全体にわたってウェブに接続されている工程;止着手段がウェブの表面と解放可能に係合するように、フラップをその上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねる工程、および、ウェブをロールに巻き取る工程を含む。
【0011】
本発明は、更に、おむつに使用するのに好適な一連の予備形成された閉鎖部品を備える安定なロールに関し、前記ロールは、第1の外側主面および第2の内側主面、並びに、左および右の縦縁部を有する、機械方向に連続的な材料のウェブを備え、前記ウェブは、止着部分と、それぞれが上縁部および基線を有する少なくとも2つのフラップとを担持し、各フラップは、前記止着部分の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップの基線がウェブの反対側の縦縁部に面するように、少なくともその各基線全体にわたってウェブに接続されており、前記フラップは、止着手段3がウェブ1の対応する面1a、1bと解放可能な係合状態にあるように、その上縁部からその基線の方向に実質的に前記基線に沿ってウェブ上に折り重ねられる。
【0012】
本発明は、また、吸収性物品に取り付けられるのに好適な閉鎖部品にも関し、前記閉鎖部品は、基部、および少なくとも2枚のフラップを有し、前記フラップはそれぞれ、上縁部および基線を有し、且つ止着手段を有する止着部分の少なくとも一部を担持し、前記フラップは、それぞれ、少なくともその各基線全体にわたって基部に接続され、前記基部は、第1の外側主面および第2の内側主面を有し、その少なくとも1つはフラップのファスナ部分の止着手段と解放可能に係合できる。
【0013】
本発明は、更に、少なくとも2枚のフラップを備える前記閉鎖部品の、大人用失禁用製品における使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】千鳥配置の別個の止着部分2を担持する連続的な材料のウェブ1の内面1aを示す概略図である。
【図2】止着部分2の一部の周りの切目4を更に備え、それによって、上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5を提供する、図1の連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。切目4は太線で示され、基線5bは太線で描かれた破線で表されている。
【図3】図2の連続的な材料のウェブ1を示す概略図であり、フラップ5は、各基線5bに沿って横方向に折り重ねられ、止着部分2は連続的な材料のウェブ1の内面1aに面し、フラップ5は連続的な材料のウェブ1の外面1bの一部を露出している。折り重ねられている時のフラップの周囲を太線で示し、連続的な材料のウェブ1の切取り部分を点線で示す。フラップ5の内側に取り付けられている止着部分2を点線で示す。
【図4a】図3の連続的な材料のウェブ1の概略図であり、追加の切目4’が付与され、それによってウェブ1は2つの別々の連続サブウェブに分離され、これから、一連の閉鎖部品7(図4bに示す)を切取ることができる。
【図4b】図4aの2つの別々の連続サブウェブの1つから、追加の切目4”を付与することによって得られる一連の別々の単一の閉鎖部品7を示す概略図である。
【図5a】後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および中間の股セクションを備える、おむつ10を示す概略図であり、閉鎖部品7は後ウエストバンドセクション13の側方に着設されている。フラップ5は折り重なった位置にある。
【図5b】後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および中間の股セクションを備える、おむつ10を示す概略図であり、閉鎖部品7は後ウエストバンドセクション13の側方に着設されている。フラップ5は開かれており、ランディングゾーン14に係合する準備が整っている。
【図6】本発明の閉鎖部品7を製造するのに好適な装置を示す概略図である。装置は、連続的な材料のウェブ1の供給ロール21、連続的な止着部分2の供給ロール22、個々の止着部分2を供給するための切断手段23、止着部分2をウェブ1に取り付けるための真空ロール24bを備えるアプリケータ手段24a、24b、フラップ5を提供するための回転切断手段25a、25b、横方向にフラップ5を折り重ねるためのスプロケットホイール26aおよびフォールディングバー26b、1対のローラ27a、27b、並びに貯蔵ロール28を備える。装置は、任意に、追加の回転切断手段29a、29bおよび2つの貯蔵ロール30a、30bを更に備える。
【図7】ちょうど反対の配置に配置されている別個の止着部分2を担持する、連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。
【図8】止着部分2の一部の周りに切目4を備え、それによって、それぞれが上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5が提供される、図7のウェブを示す概略図である。
【図9】図8のウェブを示す概略図であり、フラップ5は横方向に折り重ねられ、追加の切目4’が付与されて、別個の閉鎖部品7が提供される。
【図10】千鳥配置に配置されている別個の止着部分2を担持する、連続的な材料のウェブ1を示す概略図であり、隣接する止着部分は連続ウェブの異なる面1aおよび1bに接合されている。切目4(太い実線で示される)で画定され、それぞれ上縁部5aおよび基線5bを有するフラップ5は、まだ折り重ねられていない。このような折り重ね工程の後、切目4’を付与し、別々の単一の閉鎖部品7を提供することができる。
【図11】サイズの異なる別個の止着部分2、2’を担持する連続的な材料のウェブ1を示す概略図である。切目4(太い実線で示される)で画定され、それぞれ上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有するフラップ5、5’は、まだ折り重ねられていない。
【図12】図11の連続ウェブ1から、切目4’を付与することによって得られる単一の閉鎖部品7を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
前記および後記で使用される「吸収性物品」の用語は、身体から排出される様々な滲出物を吸収し、閉じ込めるため、着用者の身体に当てて、又は近接して配置される物品のことを言う。吸収性物品は、好ましくは、使い捨てである、即ち、1回使用した後、処分されることを意図されており、洗濯されたり、又は他の方法で回復若しくは再使用されたりすることは意図されていない。
【0016】
使い捨て吸収性物品の例には、おむつ、大人用失禁用製品、トレーニングパンツ、女性用ナプキン、および創傷被覆材などが挙げられる。
【0017】
本発明で称される吸収性物品の好ましい実施形態は、おむつである。前記および後記で使用される「おむつ」の用語は、一般に、乳幼児又は失禁者が着用する衣類のことを言い、これは、着用者の脚の間で引き上げられ、ウエストの周りで止着される。
【0018】
おむつ10は、例えば、長方形、I字形、T字形、又は実質的に砂時計形など、どのような所望の形状を有してもよく、後者は図5aおよび5bに概略的に示されている。おむつ10は、典型的には、後ウエストバンドセクション13、前ウエストバンドセクション12、および、後および前ウエストバンドセクション12、13を相互接続する中間の股セクション15を有する。
【0019】
おむつ10は、着用者の皮膚に接触するトップシート11、図5a、5bに点線で示されるランディングゾーン14が外向きに取り付けられるバックシート17、および、前記トップシート11とバックシート17との間に挟設される吸収コア18(図5に概略的に示す)を備える。
【0020】
おむつ10は、後ウエストバンドセクション13の側縁部に縫い目セクション16で通常は固定される、閉鎖部品7を備える。閉鎖部品7は、バックシート17とトップシート11のうち一方だけに接合することができるが、確実で信頼性のある固定を提供するため、閉鎖部品をトップシート11とバックシート17の両方に接合することが好ましい場合が多い。或いは、閉鎖部品7は、トップシート11とバックシート17との間に入れておむつに接合することもできる。
【0021】
閉鎖部品7は、例えば、感圧接着剤、ホットメルト接着剤、又は他の接着剤、超音波融着、熱と圧力を加える熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法のいずれかの組み合わせを含む様々な方法でおむつ10に接合することができる。閉鎖部品7は、おむつの使用中、着用者の周りにおむつ10のウエストバンドセクション12、13を固定するため、典型的には、前ウエストバンドセクション12のバックシート側にあるランディングゾーン14と係合する止着手段3を有する止着部分2を備える。止着部分2は、フラップ5の一部を形成し、これは、図5aでは閉鎖部品の内面1a上に折り畳まれており、図5bでは開かれている。
【0022】
おむつ10の前記説明は、単に説明を目的とするものであり、限定するものではない。おむつ、および、その構成に関する更なる詳細は、例えば、EP0,669,121号明細書、EP0,888,101号明細書、および米国特許第6,428,526号明細書から理解できる。
【0023】
本発明は、吸収性物品、特におむつ10に使用するのに好適な閉鎖部品を製造する新規な方法に関する。
【0024】
本発明の方法の第1の工程では、連続的な材料のウェブ1が供給されるが、これは、機械方向(MD)に連続的に延びており、実質的にこのような機械方向に延びている2つの側縁部1c、1dを有する。連続ウェブは、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1aを具有する。
【0025】
前記および後記で使用される「機械方向」(MD)の用語は、閉鎖部品の製造中、連続的な材料のウェブ1の移動する方向を表す。図1に示される連続ウェブ1の実施形態では、機械方向(MD)は、ウェブ1の縦縁部の方向に相当する。前記および後記で使用される「横方向」(CD)の用語は、機械方向に実質的に垂直な方向を表す。
【0026】
連続ウェブ1は、材料を1種類だけ備え、横方向で均一な構成を具有してもよいが、好ましくは、横方向で異なる特性を有する一連の2つ以上のゾーンを具有し、このようなゾーンは、好ましくは機械方向に連続的に延びる。
【0027】
前記および後記で使用される「ゾーン」の用語は、実質的に均一な構成および/又は均一な特性を具有する、横方向で連続的なウェブ1のセクションのことを言う。異なるゾーンは、異なる材料で形成することができ、これは、例えば、感圧接着剤手段などの接着剤手段、超音波融着、熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法のいずれかの組み合わせで互いに接合される。しかし、ウェブの1つ以上のゾーンを「活性化」させることにより、異なるゾーンを作り出すことも可能である。前記および後記で使用する時、「活性化」の用語は、ウェブの処理ゾーンに異なる機能を付与するため、連続ウェブ1に、例えば、機械的、熱的、電気的、および/又は化学的な処理を施すことを意味する。
【0028】
異なるゾーンは、実質的に1種類の材料からなってもよいが、ゾーンが一連の2層以上の材料を備えること、および/又は、連続ウェブの主面1a、1bに垂直な方向に下部構造(substructure)を具有することも可能である。
【0029】
連続ウェブ1の1つ以上のゾーンは、好ましくは、横方向でウェブ1に構造的一体性および/又は剛性を付与するため、支持体又はキャリアフィルムを備える。支持体又はキャリアフィルムは、単一層又は多層フィルム、共押出しフィルム、横積層フィルム、又は発泡体層を備えるフィルムを包含する様々なフィルム又はシーティングから選択されてもよい。このようなフィルム又はシーティングの層は、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリオレフィンコポリマー、又はポリオレフィンのブレンド(例えば、ポリプロピレン、LPDE(低密度ポリエチレン)および/又はLLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)のブレンドなど)、織物、並びに、不織材料および発泡材料などの様々な材料を備えてもよい。支持体の厚さは、好ましくは30〜500μm、更に好ましくは40〜150μmである。支持体の坪量は、好ましくは20〜500g/m2、更に好ましくは40〜300g/m2、とりわけ好ましくは40〜200g/m2である。
【0030】
連続ウェブ1の1つ以上のゾーンは、好ましくは、力を加えたときに、少なくとも1つの方向で伸張し、力を取り除いた後、ほぼ元の寸法に戻る、1種類以上の弾性的に伸張可能な材料を備える。
【0031】
本発明に有用な、弾性的に伸張可能な材料には、好ましくは活性化工程を必要とすることなく弾性的に伸張可能な材料が挙げられる。このような材料には、弾性体、天然若しくは合成ゴム、スポンジゴム、エラストマースクリム、織成若しくは不織エラストマーウェブ、エラストマー複合材料、ゼロ歪延伸積層体、又は歪延伸積層体が挙げられる。
【0032】
弾性的に延伸可能な材料は、それぞれ、実質的に等方性の材料、又は実質的に非等方性の材料を含む一群の材料から製造されてもよい。有用な弾性材料は、好ましくは、ASTM D882に準拠して測定した場合、好ましい延伸性方向で、少なくとも25%以上、更に好ましくは50%超、最も好ましくは100%超の破断点伸びを具有する。
【0033】
実質的に等方性の好ましい弾性材料には、エラストマーポリウレタン材料、又は、天然若しくは合成ゴム材料(例えば、エチレン−プロピレン−ジエンコポリマー(EPDM)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、又はスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレンブロックコポリマー(SEBS)など)が挙げられる。本発明で有用なA−B又はA−B−Aブロックコポリマータイプのエラストマー材料には、例えば、米国特許第3,265,765号明細書、米国特許第3,562,356号明細書、米国特許第3,700,633号明細書、米国特許第4,116,917号明細書、および米国特許第4,156,673号明細書に記載のものが挙げられる。弾性手段を形成するのに使用可能な他のエラストマー材料には、エラストマーポリアミド材料、およびエラストマーポリオレフィン、およびポリエステル材料が挙げられる。また、これらのエラストマーの互いのブレンド、又はこれらのエラストマーと改質用非エラストマーとのブレンドも想到される。ポリビニルスチレン、ポリスチレン、ポリエステル、エポキシ、ポリオレフィン、又はクマロン−インデン樹脂などを剛化助剤として、例えば、エラストマー材料の質量に対して50重量%まで、しかし好ましくは30重量%未満、添加することができる。これらの剛化助剤は、エラストマー材料の可撓性を改善する傾向がある。
【0034】
好ましい弾性材料は、エクソン・モービル社(Exxon Mobil Corp.)からベクター(Vector)の商標で、および、クラトン・ポリマーズ社(Kraton Polymers Comp.)からクラトン(Kraton)の商標で市販されている。
【0035】
追加で、又は代替として、このようなゾーンを弾性的に伸張可能にするため、および/又はこのような弾性的伸張性を増大するため、それそれ、連続ウェブ1の1つ以上のゾーンに活性化処理を施すことも可能である。好ましい活性化処理には、例えば、リングローリング、エンボス加工、熱成形、高圧液圧成形又は注型が挙げられる。少なくとも1つの非エラストマー外皮層と少なくとも1つのコア層を備えるエラストマー積層体が、EP0,521,388号明細書に開示されており、ここで該積層体は、優先的活性化部位および非優先的活性化部位を具有するように処理され、優先的活性化部位は弾性状態に延伸することができる。このエラストマー積層体は本発明で有用であり、それによって、ファスナ部分2は、好ましくは非優先的部位に接着する。
【0036】
連続ウェブ1は、例えば、剛化材料、接着剤コーティング、および剥離材(剥離剤コーティング又は剥離テープなど)、有色フィルム、印刷物、又は登録商標(registered mark)を表すものなどの更なる材料を含んでもよい。また、連続ウェブ1は、通気性、又は差異のある剛性など、更なる機能性を連続ウェブ1に付与してもよい。接着剤タイプの止着手段を使用する場合、印刷される剥離剤コーティングを連続ウェブ1の表面の一部に塗布してもよい。
【0037】
剛化材料には、例えば、熱的に又は超音波で構成された表面、又は、追加の層又は連続ウェブ1に塗布されるコーティングが挙げられる。
【0038】
連続ウェブ1、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品は、好ましくは、TAPPI標準試験T543 om−94に準拠して評価する場合、止着部分2を具備する前記連続ウェブの領域で、即ち、止着部分2が、後述の連続ウェブ1に集成された後、横方向と機械方向の両方で、約1,000ミリグラム(mg)未満のガーレイ(Gurley)剛性値を有する。横方向および機械方向の両方のガーレイ(Gurley)剛性は、好ましくは500mg未満、とりわけ好ましくは200mg未満である。
【0039】
本発明のプロセスは、更に、止着部分2を提供することを具備し、これは、連続的であっても、又は、個々の単一のパッチを形成してもよい。
【0040】
止着部分2は、止着手段3を備え、これは、接着剤止着手段、機械的止着手段、および/又は、他の雄/雌止着手段によって提供されてもよい。
【0041】
接着剤タイプの止着手段3の接着剤は、ホットメルト接着剤、紫外線硬化性若しくは熱硬化性接着剤、又は感圧接着剤を含む一群の接着剤から選択されてもよい。感圧接着剤は、好ましくは、(メタ)アクリレート、および/又は天然若しくは合成ゴムベースの感圧接着剤から選択される。ラバーレジン接着剤は、ゴム材料を粘着性にするため、好ましくは、ゴム材料の他に1種類以上の粘着付与樹脂を含む。ゴムベースの感圧接着剤の好ましい例は、合成ポリテルペン樹脂で粘着付与されたポリスチレン−ポリイソプレンブロックコポリマーである。好適なアクリレートベースの感圧接着剤は、例えば、米国再発行特許第24,906号明細書、又は米国特許第4,710,536号明細書に開示されている。
【0042】
機械的止着手段3を備える止着手段2は、好ましくは、少なくとも2つの相互に噛み合う解放可能に係合できる止着手段を備える機械的閉鎖システムの一部を形成し、その一方は、フック(又は雄)止着手段であり、もう一方はループ(又は雌)止着手段である。このような物品を、例えば、着用者の身体に固定することができるように、機械的閉鎖システムの止着手段の1つは、本発明の閉鎖部品7の止着手段3を形成し、閉鎖システムの1つ以上の更なる止着手段は、例えば、おむつ10のランディングゾーン14のような吸収性物品の他の部分に取り付けられる。
【0043】
好ましい機械的止着部分2は、基部、および、止着部分3を形成する複数の係合可能な止着要素を備える。フックタイプの止着手段3の場合、止着要素は、通常、止着部分2の基部で支持されるステム、および、基部の反対側のステム端部に位置する拡大されたセクションを備える。拡大されたセクションは、フック、T字、実質的に平坦なディスク、マッシュルーム頭部、又は、対応するループ止着要素との係合を可能にする他の任意の形状などの任意の形状を有してもよい。
【0044】
フックタイプの止着手段を備える機械的止着部分2は、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、又はこれらの任意の組み合わせを包含する、広範囲の材料から製造することができる。本発明に有用なフックタイプの止着部分は、例えば、米国特許第4,894,060号明細書、米国特許第5,077,870号明細書、および米国特許第5,679,302号明細書に開示されている。好ましいフックタイプのファスナ部分2は、米国ミネソタ州セントポール、3M社(3M Comp., St.Paul, MN, U.S.A.)から市販されている。
【0045】
ループタイプの止着手段3の場合、止着要素は、通常、織布若しくは不織布、又は対応するフック止着要素と相互に噛み合う他の好適な任意の材料で形成される。ループタイプのメカニカルファスナ部分には、例えば、編成された支持体、織成された支持体、若しくは不織支持体から突出する繊維ループ、又は、押出し結合、接着剤結合、および/又は超音波融着された繊維ループが挙げられる。編成された又は押出し結合された止着手段を備える好適なループタイプの止着手段2が、例えば、米国ミネソタ州セントポール、3M社(3M Comp., St.Paul, MN, U.S.A.)から市販されている。
【0046】
機械的止着手段を備える止着部分2は、好ましくは、その表面の1つに止着要素を、および反対側の面に接着剤層を担持する基材又は支持体を備える。次いで、止着手段2は、このような接着剤層を介して連続ウェブ1に取り付けられる。基材又は支持体は、様々なポリマーフィルム又はシーティング、紙のシーティング、および他の織成繊維材料若しくは不織繊維材料又は金属フィルムから選択されてもよい。接着剤層は、好ましくは、ホットメルト接着剤又は感圧接着剤を備え、感圧接着剤は、好ましくは、(メタ)アクリレート、および/又は、天然若しくは合成ゴムベースの感圧接着剤から選択される。また、止着部分2を連続ウェブ1に熱的に、機械的に、又は超音波で結合させることもできる。
【0047】
止着部分2の止着手段3、および連続的な材料のウェブ1の内面および/又は外面1a、1bは、フラップ5を折り重ねるとそれらが解放可能に係合するように選択され、該フラップ5詳細に後述されるように止着部分2の少なくとも一部の周りの切断4を行うことによって得られる。
【0048】
「解放可能な係合」なる用語は、フラップ5が、閉鎖部品の基部7aの対応するターゲット面1a、1b上に折り重ねられると、このような面と十分に強く相互作用し、フラップ5が不活性化される、即ち、加工中に実質的に動かないようになり、加工中に不意に開いたりしないことを意味する。しかし、吸収性物品が使用され、例えば、着用者に当てられるとき、フラップが解放可能に活性化され得るように、即ち、開かれるように、相互作用は強すぎてはならない。折り重ねる際、フラップ5は、確実で解放可能な係合が得られるように、追加のプレス工程を経ることが望ましい場合がある。これは、例えば、折り重ねられた状態のフラップを担持する連続ウェブ1を2本の回転式ニップローラ間に通すことによって得ることができる。メカニカルファスナ部分2の場合には、追加のプレス工程を使用することが望ましいことが多い。
【0049】
「解放可能な係合」なる用語は、前記フラップ5を折り重ねる際、止着手段3が接触する連続ウェブ1の内面および/外面1a、1bからの、止着手段3の180°T−剥離接着力が、好ましくは、0.8N/cm(2N/インチ)以下であることを定量的に意味する。ASTM−5170−91に準拠して測定される180°T−剥離接着力は、好ましくは、0.8N/cm(2N/インチ)以下、更に好ましくは0.6N/cm(1.5N/インチ)未満、とりわけ好ましくは0.4N/cm(1N/インチ)未満である。加工中、フラップ5が閉鎖部品7の基部7aに確実に十分結合するように、180°T−剥離接着力は、好ましくは、0.04N/cm(0.1N/インチ)より高く、更に好ましくは0.08N/cm(0.2N/インチ)より高い。この解放可能な係合のため、止着部分2を担持するフラップ5は、閉鎖部品の製造プロセス中、連続ウェブ1に解放可能に固定され、不意に開いたりしない。このため、このような製造プロセスを高信頼性且つ高速で運転でき、そのため、止着部分2に損傷を与えることなく、および/又は装置を製造することなく、製造費用を低減することができる。
【0050】
フラップ5が、閉鎖部品7の基部7aの対応するターゲット面1a、1bと解放可能に係合されない場合、フラップ5は、このようなターゲット面の反対側の面1a、1bと係合する可能性がある。これによって、達成可能な製造プロセス速度が著しく低下する可能性があるか、又はこのようなプロセスが停止する可能性さえある。
【0051】
止着部分2がフックタイプの止着手段を備える場合、フラップ5を折り重ねる際、フックタイプの止着手段と接触するウェブの内面又は外面の部分は、好ましくは、織成繊維材料若しくは不織繊維材料、および/又はループ止着要素を備える。同様に、止着部分2がループタイプの止着手段3を備える場合、連続ウェブの内面又は外面の対応する部分は、好ましくは、フックタイプの止着要素を備える。止着部分2が接着剤タイプの止着手段3を備える場合、フラップ5を折り重ねる際に接着剤止着手段と接触する連続ウェブ1の内面又は外面の少なくともその部分は、好ましくは、低表面エネルギーを具有する。連続ウェブのこのような表面部分は、好ましくは、剥離剤処理され、特に、シリコーン加工される。また、連続ウェブの表面全体を剥離剤処理することも可能である。
【0052】
止着部分2は、例えば、貯蔵ロール22からそれを巻き解くこと、および、続いてそれを連続的な材料のウェブ1に連続的に着設することによって連続的に提供されてもよい。また、止着部分2は連続的に提供されるが、連続ウェブに個々に着設される単一の個々のパッチに切断されることも可能である。また、更に、例えば、補助ウェブに一時的に取り付けられる別々の個々のパッチの形態で、止着部分2を不連続に提供することも可能である。次いで、止着部分の別々の個々のパッチを連続ウェブ1に固定し、補助ウェブを巻き取る。
【0053】
止着部分は連続的に供給されるが、不連続に取り付けられること、即ち、連続的な止着部分はウェブに着設される前に、別々の単一セグメントに切断されることが好ましい場合が多い。この技術では補助キャリアウェブを必要としないため、追加の廃棄物を作り出すことが回避され、連続ウェブ1と止着部分2の両方の同時切断が回避されるため、フラップ5の切断が容易になる。
【0054】
複数の止着要素を表す止着手段3が露出するように、止着部分2を連続ウェブ1に着設する。
【0055】
止着部分2は、連続的な材料のウェブ1の外面と内面、各1a、1bの一方又は両方に着設することができる。また、止着部分2を連続ウェブに、対称又は非対称、千鳥配置又は平行配置又は他の配置を包含する様々な配置で配置することもできる。選択される具体的な配置は、製造される閉鎖部品7のサイズおよび対称性、許容可能な廃棄物量、および、閉鎖部品の更なる加工性などの様々な要因に依存する。
【0056】
図1の具体的実施形態では、例えば、止着部分は、連続ウェブの一面に連続ウェブ1の中心線に沿って機械方向に千鳥配置で配置される。連続ウェブ1に付与される切目4(図2参照)、および、それに続くフラップ5の折り重ね(図3参照)により、閉鎖部品7の2つの連続サブウェブが得られる(その1つを図4bに示す)。両方のサブウェブの閉鎖部品7は、対称的で同一の形状を有する。2つのサブウェブは、互いに対して180°の回転角度で配置されているため、2つのサブウェブの閉鎖部品7は更に回転させることなく、例えば、図5に示されるおむつの後ウエストバンド部分13の異なる側に直接着設することができる。この製造プロセス中、発生する廃棄物(橋絡部6、6’で表す)は、最小限である。
【0057】
そのため、図1〜図4a、図4bに概略的に示される具体的なプロセスで発生する閉鎖部品7の特性を考慮すると、止着部分2を千鳥配置で連続ウェブ1の一面1a、1bだけに着設することが有利である。
【0058】
これとは対照的に、例えば、図10に示される具体的実施形態では、止着部分2を、連続ウェブ1の内側主面および外側主面1a、1bに、機械方向に順次、互い違いの方式で着設することが有利である。止着手段2を連続ウェブ1の一面だけに着設する場合、得られる非対称閉鎖部品7は、後ウエストバンドセクションの一方側にしか着設することができない。後で得られる止着部分2を連続ウェブ1の異なる面に互い違いの方式で着設することにより、非対称閉鎖部品7の連続ウェブ1が得られ、これは、後ウエストバンドセクション13の右側および左側にそれぞれ交互に着設することができる。また、図10に示される製造プロセスは全く廃棄物を発生させないことにも留意すべきである。
【0059】
本発明を限定することなく本発明を例証するために記載されたこれらの具体的実施形態から、閉鎖部品7の形状と寸法、および、製造される後ウエストバンドセクション13の一方側にそれらが取り付け可能であることを所望するのか又は両側に取り付け可能であることを所望するのか、並びに、許容可能な廃棄物量などのプロセスの要件に対して、それぞれの場合に止着部分2の具体的配置を選択し、最適化しなければならないことが明らかである。複数対の第1および第2の閉鎖部品7が提供され、このような閉鎖部品の1つをおむつの後ウエストバンド部分の右側に、もう一方を左側にそれぞれ取り付けることができるように、止着部分2および連続ウェブ1におけるそれらのそれぞれの位置決め、および切目4、4’、4”が選択される本発明によるプロセスが好ましい。
【0060】
一般に、止着部分の面積の合計を連続ウェブの面積で除した比として定義される止着部分2の表面被覆率は、0.001〜0.25、更に好ましくは0.025〜0.175であることが望ましい。
【0061】
止着部分2は、例えば、感圧接着剤手段、ホットメルト接着剤又は他の接着剤などの接着手段、超音波融着、熱融着および/又は機械的結合で、連続ウェブ1に接着することができる。接着剤手段および/又は結合条件は、好ましくは、止着手段2が連続ウェブ1に強く結合し、連続ウェブ1および/又はファスナ部分を不可逆的に変形させることなく、および/又は、連続ウェブ1および/又は止着部分に損傷を与えることなく、このようなウェブから取り外すことができないように選択される。
【0062】
次の工程では、連続ウェブ1、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品を切断し、折り畳み可能なフラップ5を提供する。前記および後記で使用される「切目」4なる用語は、連続ウェブ1の2つの隣接部分、および、任意に、それに取り付けられる更なる部品を完全に分離する完全なスリット又は切目、並びに、断続的に配置されるスリット又は切目、および穿孔なども包含する。完全な切目4が好ましい。「フラップ」なる用語は、連続ウェブ1の1セクションを表すために前記および後記で使用され、これは、1つ以上の切目4によって周囲の連続ウェブ1から部分的に分離され、且つ周囲の連続ウェブ1および/又はそれから得られる連続サブウェブから、それぞれ、少なくとも基線5b全体にわたって依然として部分的に接続されている。フラップ5の分離された部分を基線5bに沿って周囲の連続ウェブ1の方に折り重ねることができ、それによって、穿孔又は断続的に配置された切目の場合、フラップ5と連続ウェブ1の隣接部分との間に残存する接続を破壊しなければならない。フラップ5を提供する切目4は、好ましくは、機械方向および横方向に不連続である、即ち、横方向又は機械方向にそれぞれ、連続ウェブ1の一体性を破壊しない。不連続な切目4は、例えば、図2および図3に示されており、ここで、切目は止着部分2の周りに不連続に延びているが、横方向又は機械方向に、それぞれ連続的に延びていない。連続ウェブ1の一体性は、例えば、図3では橋絡部6を介して維持されている。折り重ね工程の前に、連続ウェブ1が横方向および機械方向に接続されている状態、即ち、一体の状態に維持されているとき、フラップ5の折り重ねは、特に、高速加工条件で容易になることが分かった。
【0063】
このようにして実質的にフラップ5の分離部分の回転軸となる基線5bは、好ましくは直線である。基線5bは種々の形状に延びてよく、例えば、基線5bの長さがわずか1mmであるように減少させることができる。しかし、基線5bの延長は、フラップ5の分離部分がウェブ1の周囲部分に確実に固定され、且つ、フラップ5のこのような分離部分がウェブ1の周囲部分から分離されることなく、このような基線を中心として回転できるように選択されなければならない。
【0064】
フラップ5の分離部分、およびその周囲の連続ウェブ1は、1つ以上の切目4によって分離することができ、この切断は、分離可能な部分が止着部分2の少なくとも一部を備えるように配置される。1つ又は複数の切目4は、実質的に直線を形成することができるが、任意の形状を有することができ、例えば、凸状又は凹状に湾曲した形状を具有するか、又は、例えば、波形構造を具有することができる。
【0065】
実質的に基線5bの反対側にあるフラップ5の分離部分の切断線は、フラップ5の上縁部5aとして前記および後記に表されている。上縁部5aは、任意の形状を有することができ、例えば、1本の直線、又は、1本の凸状および/又は凹状の曲線、互いに交差する2本以上の直線および/又は曲線で表されてもよく、又は、例えば、波形又は鋸歯状の部分構造を挙げてもよい。
【0066】
基線5bは、折り畳む際にフラップ5が実質的に横方向に回転するように、好ましくは、連続ウェブ1の縦縁部1c、1dの1つと実質的に平行である。しかし、また、基線5bが連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに対して角度を形成し、基線5bに沿って折り畳む際に、フラップ5を実質的に横方向に対してこのような角度で回転させることも可能である。
【0067】
基線5bが連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに実質的に平行であるかどうか、又はこのような縦縁部1c、1dと角度を形成するかどうかに関わらず、このような基線5bは、それに最も近い縦縁部1c、1dに面するもののことを言う。
【0068】
本発明による方法は、機械方向に連続的に延びるウェブに沿って少なくとも2枚のフラップ5を提供し、これらは、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面している。本発明者らにより、縦方向のウェブ1が機械方向で、右縦縁部1dに面する少なくとも1枚のフラップ5と、左縦縁部1cに面する少なくとも1枚のフラップをそれぞれ備える場合、閉鎖部品の製造中に発生する廃棄物を最小限にすることができるということが分かった。
【0069】
フラップ密度は、連続ウェブ1の延長に沿った機械方向における単位長さ当りのフラップの数として測定される。全フラップ密度は、好ましくは、3/m〜300/m、更に好ましくは5/m〜150/mである。
【0070】
右縦縁部に面するフラップ5のフラップ密度、および、左縦縁部に面するフラップのフラップ密度は、それぞれ、好ましくは、互いに、右および左のフラップ密度の低い方の値に対して50%未満、更に好ましくは40%以下、とりわけ好ましくは30%以下の偏差がある。
【0071】
横方向におけるフラップ5の長さ、および/又は基線5bに垂直なフラップ5の長さは、それぞれ、フラップ5の基線5bと上縁部5aとの距離で定義される。基線5bと上縁部5aが互いに平行でない場合、および/又は、上縁部5aが直線でない場合、このような距離の最大値は、横方向におけるフラップ5の長さ、および/又は基線5bに垂直なフラップ5の長さとして報告される。このような長さは、好ましくは、少なくとも10mm、更に好ましくは少なくとも15mm、とりわけ好ましくは少なくとも20mmである。フラップの長さは、好ましくは、25mm〜250mm、更に好ましくは30mm〜150mm、とりわけ好ましくは35mm〜100mmである。
【0072】
1つ以上の切目4の形状および延長、並びに、フラップ5の基線5bの形状および延長は、実質的にフラップ5のサイズおよび形状を決定する。
【0073】
フラップ5は、例えば、それぞれ、基線5bに垂直な方向に対して対称又は非対称とすることができる。基線が連続ウェブの縦縁部に平行でない場合、フラップの幅は、機械方向、又は基線5bに平行な方向におけるフラップの延長として定義され、そのため、このような延長は、フラップの高さの約半分で測定される。フラップ5の幅は、好ましくは、8〜200mm、更に好ましくは10〜180mm、とりわけ好ましくは12〜150mmの範囲である。
【0074】
フラップ5のサイズ及び形状は、フラップ5が止着部分2の少なくとも一部を備えるように選択される。このような止着部分2が複数の個々の単一のパッチを備える場合、各フラップは、このような個々のパッチ又は止着部分2の1つ以上、好ましくは1つを備えてもよい。
【0075】
止着部分2が、機械方向で連続的な材料のウェブ1に着設される連続ウェブを形成する場合、異なるフラップ5の止着部分2は、切断工程中、連続ウェブ1、および、任意に、連続ウェブ1に取り付けられる更なる材料とともに切断される。
【0076】
止着部分2が実質的にフラップの中心に位置するように、即ち、フラップ5の上縁部5aと止着部分2の中心との距離が、フラップの基線5bと止着部分2の中心との距離に実質的に等しくなるように、連続ウェブ1に1つ又は複数の切目4をそれぞれ行うことができる。また、止着部分がフラップ5の中心に位置しないように、連続ウェブに1つ又は複数の切目4を行うことも可能である。この場合、フラップの上縁部5aと止着部分2の中心との距離が、基線5bとファスナ部分の中心との距離の0.05〜0.8、更に好ましくは0.1〜0.7であることが好ましい。
【0077】
止着部分は実質的にフラップ5の上縁部5aまで延びることが可能であるが、フラップの上縁部5aと、このような上縁部5aに面する止着部分2の縁部との間に距離があることが好ましい。このような構成によって、上縁部5aと、上縁部5aに面する止着部分の縁部との間に、縁部の柔軟なフィンガーリフトが提供され、これによって、フラップ5を把持し、開くことが容易になる。フィンガーリフトの長さ、即ち、横方向に延びる長さ、および/又はフラップの基線5bに垂直な方向に沿った長さは、好ましくは少なくとも1mm、更に好ましくは少なくとも2mm、とりわけ好ましくは少なくとも3mmである。
【0078】
次いで、基線5bと、このような基線が面している縦縁部1c、1dとの間で、止着部分2の止着要素が、連続ウェブ1と接触し、解放可能に係合するように、次の工程でフラップ5を、実質的に基線5bに垂直な方向に折り重ねる。
【0079】
止着部分2が折り重ねられ、解放可能に係合する連続ウェブ1の部分は、閉鎖部品7の基部7aを形成する。個々の閉鎖部品7は、追加の切目4’、4”を行うことによって連続ウェブから得られる。切目4’、4”は、完全なスリット又は切目とすることができるが、断続的に配置されるスリット又は切目、および穿孔などを使用することもできる。切目4’、4”を用いて連続ウェブ1を連続サブウェブに分断することができ、および/又はそれらを用いて単一に分離された閉鎖部品7を提供することもできる。例えば、図4aで付与される切目4’によって2つの別々のサブウェブが提供され、その1つが図4bに示されている。次いで、追加の切目4”を用いることによって、図4bのサブウェブから単一に分離された閉鎖部品7が得られる。
【0080】
切目4’、4”は、連続であっても不連続であってもよい。図4aで行われる切目4’は、例えば、機械方向で不連続であり、連続ウェブの1つの縁部に面する隣接したフラップ5間で延びているが、図4bで行われる切目4”は、サブウェブの横方向で連続し、分離された単一の閉鎖部品7を提供する。
【0081】
付与された切目4’、4”は、閉鎖部品7が少なくとも1枚のフラップ5を備えるように選択される。閉鎖部品7は、例えば、同一の又は異なる形状を有してもよい2枚のフラップ5、5’を備えてもよい。このようなフラップ5、5’の2つの基線5b、5b’は、一列に配置されてもよく、又は、それらは、互いにずれていてもよい。米国特許第5,759,317号明細書に開示されるものなどの閉鎖部品を提供する従来技術の方法とは対照的に、本発明の方法は、非常に融通がきき、例えば、様々な形状のフラップ5、および、1つ以上のフラップ5を有する閉鎖部品の製造が可能である。
【0082】
閉鎖部品の基部7aが大きくなり得る大人用失禁用物品では、閉鎖部品7、1つ当り2つ以上のフラップ5を使用することがとりわけ有利な場合がある。
【0083】
ベビー用おむつ10では、閉鎖部品がフラップ5を1つしか備えないことが、費用の理由から一般に好ましい。
【0084】
本発明の方法で付与される切目4、4’、4”は、閉鎖部品7の製造中に発生する廃棄物wが0.2未満であるように選択され、廃棄物wは次のように定義される。
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
廃棄物wは、好ましくは10%未満、更に好ましくは7.5%未満、とりわけ好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満である。
【0085】
廃棄物のこのような最少化は、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面する少なくとも2枚のフラップ5を、機械方向に連続的なウェブ1の延長に沿って提供することにより、および、切目4、4’、4”を適切に付与することにより得られる。
【0086】
後記の図1〜図12に表される本発明の具体的な実施形態は、切目4、4’、および4”を適切に選択することにより、どのようにして廃棄物の最少化を達成できるかの十分な指針を与える。図4aでは、発生する廃棄物は、橋絡部6、6’で表されている。図8および図11の実施形態でも少量の廃棄物は発生するが、図10の実施形態では、廃棄異物が全く発生しない。
【0087】
フラップ5を折り畳んだ状態で備える閉鎖部品7の高さは、典型的には、フラップ5の基線5bと、基部7aの基線との距離で与えられ、基部7aの基線は、通常、このような基線5bが面する連続ウェブ1の縦縁部1c、1dに対応する。閉鎖部品7の基部7aの基線は、横方向の基部7aの境界線となる。閉鎖部品7の基部7aの高さは、止着部分2の止着要素の少なくとも一部が、折り重ねる際に連続ウェブ1の表面と解放可能に係合するように選択される。フラップ5の上縁部5aは、折り重ねる際、止着部分2の止着要素が依然として連続ウェブ1と解放可能に係合する程度まで、対応する縦縁部1c、1dを越えてもよい。この実施形態では、フラップ5の高さは、閉鎖部品7の基部7aの高さより大きい。同様に好ましい別の実施形態では、フラップ5の高さは、閉鎖部品7の基部7aの高さより小さい。フラップ5の高さと閉鎖部品7の高さの比は、好ましくは、0.05〜2、更に好ましくは0.1〜1.5の範囲である。
【0088】
閉鎖部品7の基部7aの高さに応じて、連続ウェブ1の横方向で1つ以上の閉鎖部品7を得ることができる。横方向で閉鎖部品7が1つしか得られないように、閉鎖部品7が実質的に横方向に連続ウェブ1の幅全体に延びている場合(例えば、図10参照)、連続ウェブは、貯蔵するため、安定なロールに巻かれてもよい。図4a、b、又は図8、および図9で例示されるように、連続ウェブ1が、その幅に沿って横方向で1つより多くの閉鎖部品7を備える場合、切断で2つ以上の連続サブウェブが得られてもよく(例えば、図4b参照)、これらは、それぞれ、貯蔵するため安定なロールに巻かれてもよい。或いは、貯蔵するためにサブウェブを巻く前、サブウェブ間に依然として存在し、一体のウェブ1を形成する場合がある橋絡部6、6’を、例えば、このような橋絡部に穿孔を導入することによって弱化させることができる。例えば、図4aの2つのサブウェブを接続する橋絡部は、そこでは参照番号6で表されている。このような穿孔を導入した後、連続ウェブ1を巻き取り、貯蔵することができる。次いで、単に、ロールを巻き解き、それを横方向に引き裂いて、前記穿孔を破断することにより連続ウェブ1を分離してサブウェブを得ることができる。これによって、使い捨ておむつの製造ラインなどの高速製造ラインで、切断操作が1つ排除される。また、連続ウェブ1のロールのこのような配置によって、サブウェブの「右手」ロールおよび「左手」ロールの在庫目録を作る必要もなくなるが、それは、両方とも1つの安定なロールに含まれるからである。
【0089】
次いで、このようなロールを巻き解き、切断することによって、個々の閉鎖部品7を得ることができる。横方向で閉鎖部品7を1つ含む連続ウェブ1の具体例を図10に示す。或いは、貯蔵のためロールに巻き取る前に、切目4’、4”が穿孔などの弱め線として使用されるとき、ロールを巻き解き、ウェブを引き裂いてこのような穿孔を破断することによって、閉鎖部品7を得ることができる。
【0090】
連続ウェブ1が横方向に2つ以上の閉鎖部品を備える場合、連続ウェブ1は、好ましくは、まず、それぞれが横方向に1つの閉鎖部品7を備える連続サブウェブに切断される。これは、図4aおよび図4bに横方向に2つの閉鎖部品7を備える連続ウェブ1に関して例示されている。切断で得られる連続サブウェブをそれぞれ、貯蔵するために安定なロールに巻くことができる。図4aの連続ウェブ1から得られる2つのサブウェブの1つを図4bに示す。止着部分2の止着手段3は閉鎖部品の基部7aの表面に解放可能に係合するため、即ち、止着手段が一時的に不活性化されるため、サブウェブはそれぞれ、単一の遊星巻き又は均等巻きの方式で巻き取ることができるか、又は、花綱状にされてもよい。ロールを巻き解き、切断することによって、個々の閉鎖部品7を得ることができる。
【0091】
閉鎖部品7の基部7aの幅及び形状は様々であってよい。基部7aの幅、即ち、機械方向に延びる長さは、閉鎖部品の幅より小さくてもよいが、通常、これは好ましくない。閉鎖部品7の基部7aの幅は、いわゆる「耳の大きい」タイプの閉鎖部品7を提供するように、フラップ5の幅より明瞭に大きくてもよい。このタイプの閉鎖部品は、図5aおよび図5bで砂時計形のおむつに関して概略的に表されているように、閉鎖システムと耳部位の両方を吸収性物品に提供する。耳部分は、おむつを着用者の身体に固定する際、前ウエストバンド部分12と部分的に重なり、確実で快適なフィットを提供する。
【0092】
耳の大きいタイプの閉鎖部品7を使用するとき、おむつの外形は、例えば、長方形の形状を有することができ、これによっておむつの製造が相当容易になる。
【0093】
閉鎖部品7の基部7aの幅とフラップ5の幅との比は、好ましくは、0.5〜20、更に好ましくは0.8〜18、とりわけ好ましくは1〜15である。
【0094】
閉鎖部品7の基部7aの形状は様々であってよく、例えば、図4b、図9および図10に示される、実質的に長方形又は台形の形状が挙げられる。
【0095】
本発明による方法の第1の工程では、止着部分2および連続ウェブ1が提供され、止着部分2は連続ウェブ1に止着される。異なる材料を一緒に結合することができるどのような方法も、本発明の方法に好適であると考えられる。止着部分2は、例えば、接着剤結合、超音波融着、熱融着、機械的結合、および/又は縫合で、ウェブ1に接合することができ、それによって、止着手段3の反対側にある止着部分の表面の一部又は全部を介して止着部分2の結合を実施することができる。
【0096】
フラップ5を提供するためのウェブ1の切断は、ロータリーカッター、エアナイフ、サーマルナイフ(thermal knives)、ピンチカッター、超音波カッター、又はレーザーを使用して実施してもよい。例えば、スプロケットホイールをフォールディングバー又はプラウと共に使用することにより、フラップ5をその基線5bを中心として閉鎖部品7の基部7a上に折り重ねてもよい。所望する場合、および/又は必要な場合、止着部分2の止着要素を閉鎖部品7の基部7aの表面と確実に係合させるため、折り畳み工程の後に、フラップ5をプレスして、閉鎖部品7の基部7aの表面と接触させてもよい。これは、例えば、折り重ねられているフラップ5を備えるウェブ1を1対の回転式ニップロールに通すことにより得られてもよい。
【0097】
次いで、得られる構成を、例えば、貯蔵するために巻き取ることができる。また、得られる構成に更に切断を施し、サブウェブ8および/又は単一の閉鎖部品7を提供することもできる。
【0098】
本発明のプロセスの具体例を、図6と共に幾分詳細に後述する。
【0099】
本発明のプロセスでは、フラップ5が速い製造速度でも不意に開いたり、又は翻らないように、フラップ5の止着部分2を閉鎖部品7の基部7aと解放可能に係合させる。フラップ5が不意に開いたり又は翻ったりすれば、止着部分2、製造される吸収性物品の他の部分、および/又は製造装置が損傷する可能性がある。
【0100】
この他に、本発明のプロセスは、生じる廃棄物量が少ないか又は非常に少ない。これは、連続ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面する少なくとも2枚のフラップ5を、機械方向に連続的なウェブ1の延長に沿って提供することにより得られる。
【0101】
ここで、図1〜図10の具体的実施形態を参照して本発明を説明する。これらの具体的な実施形態は、本発明を説明することを目的とし、本発明を限定しない。
【0102】
図1は、2つの平行な縦縁部1c(機械方向の左縁部)および1d(機械方向の右縁部)を有する連続ウェブ1の1セクションを示す。止着手段3を備える個々の止着部分2は、連続ウェブの(仮定的)中心線に沿って、千鳥配置で不連続に着設される。
【0103】
図2では、切目4は、実質的に長方形のフラップ5を提供するため、各止着部分2の周りで行われる。切断線4の2つの端点で画定される基線5bは、このような基線5bが面する各縦縁部1c、1dに実質的に平行である。互い違いの方式で反対側の縦縁部に折り畳み可能な一連のフラップ5が得られるように、後で得られる2枚のフラップ5の基線5bは、反対側の縦縁部1c、1dに面する。
【0104】
基線5bに実質的に平行なフラップ5の上縁部5aは、止着部分2の上縁部を超え、フィンガーリフトを提供する。
【0105】
図3の配置は、図2のフラップ5を対応する縦縁部1c、1dの方に折り重ねることにより得られた。破線(weak line)で示される止着部分2は、連続ウェブ1の表面1aと接触している。連続ウェブ1の一体性は、連続ウェブ1の中央の橋絡部6を通して維持される。
【0106】
図4aでは、図3の連続ウェブ1は、切目4’により2つの連続的なサブウェブに分離される。切目4’は、2つの交差する直線で形成され、それによって、交差点は、図4bに見られるように、個々の閉鎖部品7を提供する切断点を画定する。2つのサブウェブの1つが図4bに示されており、これは所望する場合、安定なロールに巻くことができる。しかし、また、閉鎖部品7を切断し、中間の巻取り工程および貯蔵工程なしに、直接加工することも可能である。
【0107】
図1〜図4a、図4bに示される製造プロセス中に発生する廃棄物(橋絡部6および6’で表される)は、比較的少なく、許容可能である。
【0108】
図5は、おむつ10に取り付けられる、図4bで得られる閉鎖部品7を概略的に示す。おむつ10は、実質的に砂時計の形状を有し、後ウエストバンドセクション13、股セクション15、および前ウエストバンドセクション12を備える。単に例証の目的で概略的に示されている、おむつ10の吸収コア18は、おむつの内側を形成するトップシート11と外側のバックシート17との間に挟設されている。閉鎖部品7は、縫い目セクション16を介して後ウエストバンド部分13の両方の側端部に固定される。閉鎖部品7の結合は、例えば、接着結合、超音波融着、熱融着、又は機械的結合を包含する様々な方法で、実施することができる。図5aでは、フラップ5は閉鎖部品7の基部7aに折り重ねられている。閉鎖部品7は、図4a、4bに示されるように、本発明のプロセスでこの配置で得られる。図5bでは、フラップ5は、止着部分2が露出するように元のように折り返されている。この配置では、止着部分の止着要素は、おむつ10のバックシート17に着設されるランディングゾーン14の対応する止着要素と係合することができる。
【0109】
図6は、図4bの閉鎖部品7およびそれに対応する装置の製造方法を示す。連続的な材料のウェブ1は、供給ロール21から巻き解かれ、積層ステーション24a、24bに送給され、そこで、止着部分2の個々のパッチが連続ウェブ1に積層される。個々の止着部分は、供給ロール22から連続的な止着部分2を巻き解き、それを切断手段23で切断することによって得られる。止着部分2の個々の単一のパッチは、止着部分2の基部に取り付けられている感圧接着剤で連続ウェブ1に結合される。止着部分2の個々のパッチは、真空ローラ24bで積層中、所定の場所に保持される。個々の止着部分2を備える、得られる連続ウェブ1が図1に示されている。
【0110】
回転切断砥石25bを備える回転切断手段25a、25bにより連続ウェブ1全体にわたって止着部分2の周りの切目4を付与する。このように製造されたフラップ5は、図2に示されており、スプロケットホイール26aおよびフォールディングバー26bと共にスプロケットホイール26aで折り重ねられる。得られる連続ウェブ1は、折り重ねられているフラップ5を備え、図3に示されている。この構成を貯蔵ロール28上に巻き、貯蔵することができる。
【0111】
或いは、図3に示されるような、折り重ねられているフラップ5を備える連続ウェブ1を回転切断手段29a、29bに通して、図4cに示されるような追加の切目4’を提供することができる。これらの追加の切目4’のため、図4aの構成は、2つの連続サブウェブ8に分離され、それから、個々の閉鎖部品7を切り取ることができる。このようなサブウェブ8の1つを図4bに示す。図4bの2つのサブウェブ8を貯蔵ロール30a、30b上に巻き、貯蔵することができる。
【0112】
図7の連続ウェブ1は、連続ウェブ1の中心線に沿って互いにちょうど反対側に対になって配置される、止着部分2の複数の個々のパッチを担持する。止着部分2の個々のパッチは、止着手段3を備える。
【0113】
図8は、止着部分2の個々のパッチの周りに切目4を付与することによって得られる、複数のフラップ5を示す。フラップは上縁部5aおよび基線5bを備え、基線5bは、側方の切断の端点によって画定され、フラップ5の側部を提供する。
【0114】
フラップは、各縦縁部1c、1dの方にそれらの基線5bを中心として折り畳まれ、このようなフラップ5は、図9に示されるように各縦縁部1c、1dに面する。個々の閉鎖部品7を図9の2つの連続サブウェブ8から切り取ることができる。
【0115】
図4bおよび図9のサブウェブ8から得ることができる個々の閉鎖部品7は、それぞれ、対称的である。これらの対称的な個々の閉鎖部品7は、例えば、図5に概略的に示されるように、後ウエストバンドセクション13の両方の側端部に着設することができる。
【0116】
これとは対照的に、止着部分2の個々のパッチを連続ウェブの異なる面1a、1bに着設する場合だけ、後で得られる閉鎖部品7(図10の連続ウェブ1から切り取ることができる)を後ウエストバンドセクション13の異なる端部に着設することができる。これは、図10の閉鎖部品7の非対称的形状から起こる。対応する構造を図10に示すが、ここでは、止着部分2の周りに切目4を付与してフラップ5が提供され、その切目4を太い実線で示す。このようにして得られたフラップ5は、図10では、まだ折り重ねられておらず、個々の閉鎖部品7を提供するために必要な更なる切目4’を太い点線で示す。図10による閉鎖部品7の製造時に発生する廃棄物は、ゼロである。
【0117】
止着部分2を図10の構成で連続ウェブの一面だけに着設する場合、得られる閉鎖部品は、例えば、おむつ10の後ウエストバンドセクション13の一方側にしか使用することができない。この場合、第1の運転で、例えば、連続ウェブの表面1aに、第2の運転で、もう一方の表面1bにそれぞれ止着部分2を着設するという2つの異なる製造運転が必要である。
【0118】
図11は、サイズの異なる別個の止着部分2、2’を担持する、連続的な材料のウェブ1を概略的に示す。小さい方の止着部分2は、機械方向に連続的なウェブの中心線に沿って互いにちょうど反対側に配置され、それらは、隣接する2つの大きい方の止着部分2’を互いに分離している。大きい方の止着部分2’は、機械方向に連続的なウェブの中心線に沿って互いに千鳥配置で配置されている。
【0119】
止着部分2、2’は、同様に、サイズの異なるフラップ5、5’上に配置される。切目4(太線で示す)で画定されるフラップ5、5’は、それぞれ、上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有する。
【0120】
図11に示されるフラップは、まだ、折り重ねられていない。このような折り重ね工程に続いて、更なる切目4’(太い点線で示す)を行うと、複数の個々の閉鎖部品が提供され、その1つを図12に示す。
【0121】
2枚のフラップ5、5’および2つの止着部分2、2’を備える図12の閉鎖部品7は、大人用失禁用製品などの大人用吸収性物品に使用するのにとりわけ適している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法であって、
(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、
(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程であって、前記ウェブが、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有し、前記第1および第2の主面1a、1bの少なくとも1つが止着手段3と解放可能に係合できる、工程、
(c)前記止着部分2の前記止着手段3が露出するように、前記止着部分2を前記機械方向に前記ウェブ1の前記内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、
(d)各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5を提供するため、前記ウェブ1に少なくとも2つの切目4を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、少なくともその各基線5b全体にわたって前記ウェブ1に接続されている、工程、
(e)前記止着手段3が前記ウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、前記フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねる工程、および
(f)前記ウェブ1に更なる切目4’、4”を付与し、前記フラップ5を折り畳んだ位置で備える個々の閉鎖部品7を製造する工程、
を含み、前記廃棄物wすなわち
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
が0.2未満であるように、前記切目4、4’、および4”を付与する、方法。
【請求項2】
フラップ5が機械方向に順次、ウェブ1上に交互に反対方向に折り重ねられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウェブ1の少なくとも一部が弾性特性を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェブ1の少なくとも一部が剛化される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記止着部分2が、接着剤手段、超音波融着、熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法の任意の組み合わせで前記ウェブ1に接合される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記止着部分2が、前記ウェブ1上に、横方向にちょうど反対の配置、又は千鳥状に反対の配置で配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つの止着部分2の少なくとも1つが前記ウェブ1の前記内側主面1bに接合され、前記少なくとも2つの止着部分2のうちの該少なくとも1つ以外の止着部分2が、前記ウェブ1の前記外側主面1aに結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
止着部分2が機械方向に順次、前記ウェブ1の前記内面および外面1a、1bにそれぞれ交互に配置される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フラップ5の前記上縁部5aが、前記ウェブ1の前記対応する縦縁部を超えない、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
縁部の柔軟なフィンガーリフトを提供するため、前記ウェブ1の前記縦縁部1c、1dと、前記フラップ5の前記上縁部5aとの距離が、前記フラップ5の高さ(前記フラップ5の前記上縁部5aと前記底線5bとの距離に対応する)に対して少なくとも5%である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
おむつ10などの吸収性物品に使用するのに好適な、機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品7を備える安定なロールの製造方法であって、
(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、
(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程であって、前記ウェブが、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有し、前記第1および第2の主面1a、1bの少なくとも1つが止着手段3と解放可能に係合できる、工程、
(c)前記止着部分2の前記止着手段3が露出するように、前記止着部分2を前記機械方向に前記ウェブ1の前記内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、
(d)各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2枚のフラップ5を提供するため、前記ウェブ1に少なくとも2つの切目4を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、少なくともその各基線5b全体にわたって前記ウェブ1に接続されている、工程、
(e)止着手段3が前記ウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、前記フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねる工程、および
(f)前記ウェブ1をロールに巻き取る工程、
を含む、方法。
【請求項12】
おむつに使用するのに好適な、機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品7を備える安定なロールであって、前記ロールは、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有する、機械方向で連続的な材料のウェブ1を備え、前記ウェブ1は、止着部分2と、各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5とを担持し、前記フラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、前記ウェブ1に少なくともその各基線5b全体にわたって接続されており、前記フラップ5は、前記止着手段3が前記ウェブ1の対応する面1a、1bと解放可能な係合状態にあるように、その上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねられる、安定なロール。
【請求項13】
少なくとも2つの閉鎖部品7を連続ウェブ1の幅に沿って横方向に、2つ以上のサブウェブに機械方向に配置された状態で備え、それによって、このようなサブウェブが、橋絡部6、6’で互いに接続され、巻き解く際、機械方向に連続的な2つ以上のサブウェブが得られるように分離できる、請求項12に記載の安定なロール。
【請求項14】
基部7aおよび少なくとも2枚のフラップ5、5’を備え、吸収性物品に取り付けるのに好適な閉鎖部品7であって、前記フラップ5、5’がそれぞれ上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有し、且つ止着手段3、3’を有する止着部分2、2’の少なくとも一部を担持し、前記フラップ5、5’が、それぞれ、前記基部7aに少なくともその各基線5b、5b’全体にわたって接続されており、前記基部7aは、第1の外側主面および第2の内側主面を有し、その少なくとも1つが、前記フラップ5、5’の前記ファスナ部分2、2’の前記止着手段3、3’と解放可能に係合できる、閉鎖部品7。
【請求項15】
大人用失禁用製品に使用される、請求項14に記載の閉鎖部品7。
【請求項1】
おむつなどの吸収性物品に使用するのに好適な閉鎖部品の製造方法であって、
(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、
(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程であって、前記ウェブが、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有し、前記第1および第2の主面1a、1bの少なくとも1つが止着手段3と解放可能に係合できる、工程、
(c)前記止着部分2の前記止着手段3が露出するように、前記止着部分2を前記機械方向に前記ウェブ1の前記内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、
(d)各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5を提供するため、前記ウェブ1に少なくとも2つの切目4を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、少なくともその各基線5b全体にわたって前記ウェブ1に接続されている、工程、
(e)前記止着手段3が前記ウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、前記フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねる工程、および
(f)前記ウェブ1に更なる切目4’、4”を付与し、前記フラップ5を折り畳んだ位置で備える個々の閉鎖部品7を製造する工程、
を含み、前記廃棄物wすなわち
1−(折り畳まれていないフラップ5の表面積の合計)/(連続ウェブの表面積)
が0.2未満であるように、前記切目4、4’、および4”を付与する、方法。
【請求項2】
フラップ5が機械方向に順次、ウェブ1上に交互に反対方向に折り重ねられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウェブ1の少なくとも一部が弾性特性を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェブ1の少なくとも一部が剛化される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記止着部分2が、接着剤手段、超音波融着、熱融着、機械的結合、縫合、又はこれらの結合方法の任意の組み合わせで前記ウェブ1に接合される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記止着部分2が、前記ウェブ1上に、横方向にちょうど反対の配置、又は千鳥状に反対の配置で配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つの止着部分2の少なくとも1つが前記ウェブ1の前記内側主面1bに接合され、前記少なくとも2つの止着部分2のうちの該少なくとも1つ以外の止着部分2が、前記ウェブ1の前記外側主面1aに結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
止着部分2が機械方向に順次、前記ウェブ1の前記内面および外面1a、1bにそれぞれ交互に配置される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記フラップ5の前記上縁部5aが、前記ウェブ1の前記対応する縦縁部を超えない、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
縁部の柔軟なフィンガーリフトを提供するため、前記ウェブ1の前記縦縁部1c、1dと、前記フラップ5の前記上縁部5aとの距離が、前記フラップ5の高さ(前記フラップ5の前記上縁部5aと前記底線5bとの距離に対応する)に対して少なくとも5%である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
おむつ10などの吸収性物品に使用するのに好適な、機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品7を備える安定なロールの製造方法であって、
(a)止着手段3を備える止着部分2を提供する工程、
(b)機械方向に連続的な材料のウェブ1を提供する工程であって、前記ウェブが、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有し、前記第1および第2の主面1a、1bの少なくとも1つが止着手段3と解放可能に係合できる、工程、
(c)前記止着部分2の前記止着手段3が露出するように、前記止着部分2を前記機械方向に前記ウェブ1の前記内側および/又は外側主面1a、1bに接合する工程、
(d)各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2枚のフラップ5を提供するため、前記ウェブ1に少なくとも2つの切目4を付与する工程であって、前記少なくとも2つのフラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、少なくともその各基線5b全体にわたって前記ウェブ1に接続されている、工程、
(e)止着手段3が前記ウェブ1の対応する面と解放可能に係合するように、前記フラップ5をその上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねる工程、および
(f)前記ウェブ1をロールに巻き取る工程、
を含む、方法。
【請求項12】
おむつに使用するのに好適な、機械方向の一連の予備形成された閉鎖部品7を備える安定なロールであって、前記ロールは、第1の外側主面1bおよび第2の内側主面1a、並びに、左および右の縦縁部1c、1dを有する、機械方向で連続的な材料のウェブ1を備え、前記ウェブ1は、止着部分2と、各々が上縁部5aおよび基線5bを有する少なくとも2つのフラップ5とを担持し、前記フラップ5はそれぞれ、前記止着部分2の少なくとも一部を担持し、前記少なくとも2つのフラップ5の基線5bが前記ウェブ1の反対側の縦縁部1c、1dに面するように、前記ウェブ1に少なくともその各基線5b全体にわたって接続されており、前記フラップ5は、前記止着手段3が前記ウェブ1の対応する面1a、1bと解放可能な係合状態にあるように、その上縁部5aからその基線5bの方向に実質的に前記基線5bに沿って前記ウェブ1上に折り重ねられる、安定なロール。
【請求項13】
少なくとも2つの閉鎖部品7を連続ウェブ1の幅に沿って横方向に、2つ以上のサブウェブに機械方向に配置された状態で備え、それによって、このようなサブウェブが、橋絡部6、6’で互いに接続され、巻き解く際、機械方向に連続的な2つ以上のサブウェブが得られるように分離できる、請求項12に記載の安定なロール。
【請求項14】
基部7aおよび少なくとも2枚のフラップ5、5’を備え、吸収性物品に取り付けるのに好適な閉鎖部品7であって、前記フラップ5、5’がそれぞれ上縁部5a、5a’および基線5b、5b’を有し、且つ止着手段3、3’を有する止着部分2、2’の少なくとも一部を担持し、前記フラップ5、5’が、それぞれ、前記基部7aに少なくともその各基線5b、5b’全体にわたって接続されており、前記基部7aは、第1の外側主面および第2の内側主面を有し、その少なくとも1つが、前記フラップ5、5’の前記ファスナ部分2、2’の前記止着手段3、3’と解放可能に係合できる、閉鎖部品7。
【請求項15】
大人用失禁用製品に使用される、請求項14に記載の閉鎖部品7。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−92764(P2011−92764A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−4924(P2011−4924)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【分割の表示】特願2006−508750(P2006−508750)の分割
【原出願日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4924(P2011−4924)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【分割の表示】特願2006−508750(P2006−508750)の分割
【原出願日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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