説明

くじ照合端末

【課題】
本発明の目的は、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷することができる、くじ照合端末を提供することにある。
【解決手段】
くじ券の当せん結果に関する当せん情報を管理する管理サーバと、該管理サーバと通信回線を介して接続され、前記くじ券の当せん情報から当せん照合結果を前記管理サーバから取得する照合結果取得手段を設けた複数のくじ照合端末と、から構成されたくじ販売払戻システムに用いる前記くじ照合端末において、前記くじ照合端末は、当せん当せん金払戻し時において、当せん金払戻するくじ券に印刷された発券IDを発券ID取得手段で取得し、前記通信回線を介して前記管理サーバから受信した、該発券IDに対応したくじ券の種別判別情報に基づく前記当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競技や抽せん等の結果を予想して購入するくじの販売やくじの当せん照合、当せん金等の払戻などの業務を行うことができるくじ照合端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スポーツ振興くじや数字選択式宝くじなどの競技や抽せん等の結果を予想して購入するくじにおいては、販売店に設置された端末で、販売員が端末を操作してくじの販売やくじの当せん照合、当せん金等の払戻などの業務を行うことができる。くじの販売は、購入者が店舗に備え付けられた申込カードや口頭などにより申込内容を店頭の販売員に伝え、販売員が端末を操作してくじ券を発券し、代金と引き換えに購入者にくじ券を引き渡すことで行われる。
【0003】
また、くじの当せん照合、当せん金等の払戻は、販売員が購入者からくじ券を預かり、端末を操作してくじ券を読み取り、くじの当せん照合結果を購入者に伝え、当せんである場合は、くじ券と引き換えに該当する金額の払戻金を購入者に支払うことで行われる。
【0004】
くじの当せん照合結果は、販売員からの口頭や、照合結果を印刷したくじ券やレシートなどの引渡しにより購入者に伝えられる。このくじの当せん照合結果をくじ券に印刷する従来技術としては、特許文献1に開示されている。この従来技術では、当せん照合の結果と署名入力部にて入力した署名情報をクライアント端末にて印刷する手段を備えている。
【0005】
ところで、スポーツ振興くじでは、くじ券を専門に販売等する店舗(以下、販売店と称する)だけでなく、コンビニエンスストア(以下「コンビニ」という)やインターネットといった販売チャネルにおいても、くじの販売が行われている。
【0006】
コンビニでのくじの販売は、購入者が各店舗に設置してあるマルチメディア端末やマルチコピー機を操作し、投票内容を指定して申込券等を発行し、店頭のレジで店員がその申込券等を元に、くじ券を発券することで行われる。このようなコンビニ等でのくじ券の発券は、販売店に設置している端末とは異なる他の端末で行われており、販売店発行のくじ券とは、くじ券の大きさや使用されている用紙の種類、バーコードなどの印刷位置が異なる。また、コンビニ発行のくじ券は、コンビニ各社で異なっている。
【0007】
そして、コンビニ発行くじ券の当せん照合、当せん金等の払戻は、一部のコンビニや払戻金融機関の他に、販売店に設置された端末でも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−338430号公報
【特許文献2】特開2004−206534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、スポーツ振興くじでは、新商品の登場等により、くじの販売枚数は大きく増加し、販売店に持ち込まれるくじ券の確認枚数も増加している。販売店でのくじの当せん照合、当せん金等の払戻業務の業務負担を軽減するために、販売店に設置された端末でくじ券にくじの当せん照合結果を印刷する場合、特許文献1に記載の従来技術では、端末の印刷部にあった推奨紙以外の用紙が使用される場合について考慮されておらず、他の端末で発行したくじ券を読み取り、くじ券に照合結果を印刷する、もしくは印刷しないといったことを判断して実行することができない。
【0010】
つまり、コンビニ発行くじ券は販売店発行くじ券とはくじ券の大きさや使用されている用紙の種類、バーコードなどの印刷位置が異なるため、用紙の種類によってはコンビニ発行くじ券に照合結果を印刷できなかったり、印刷できる場合でも他の印刷と重なってしまったり、発色性によっては印刷が濃くなったり薄くなったりして、販売店でのくじの当せん照合、当せん金等の払戻業務に混乱を与えてしまう可能性があった。
【0011】
また、決められた印刷位置に印刷する従来技術としては、特許文献2に開示されている。この従来技術では、印刷位置とシート番号とに基づいて印刷情報をシートに印刷する印刷手段を備えている。
しかしながら、特許文献2では、印刷するシートは、くじの販売時にくじ券を発券する端末にセットするチケットロール紙のようにあらかじめ決められており、くじの当せん照合、当せん金等の払戻時に、端末を操作して読み取ったくじ券によって、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができない。
【0012】
本発明の目的は、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷することができる、くじ照合端末を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷しない場合に、窓口での当せん金等の払戻業務が容易なくじ照合端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1にかかるくじ照合端末は、くじ券の当せん結果に関する当せん情報を管理する管理サーバと、該管理サーバと通信回線を介して接続され、前記くじ券の当せん情報から当せん照合結果を前記管理サーバから取得する照合結果取得手段を設けた複数のくじ照合端末と、から構成されたくじ販売払戻システムに用いる前記くじ照合端末において、前記くじ照合端末は、当せん金払戻し時において、当せん金払戻するくじ券に印刷された発券IDを発券ID取得手段で取得し、前記通信回線を介して前記管理サーバから受信した、該発券IDに対応したくじ券の種別に基づく前記当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とする。
【0015】
ここで、照合結果取得手段とは、くじ照合端末1が管理サーバ3に照合結果の要求電文を送信し、前記管理サーバ3から照合結果の応答電文を受信して、照合結果を取得することを示す。
【0016】
また、くじ券の発券IDとは、管理サーバ3が登録する投票情報に付与するユニークなIDであり、各投票情報は発券IDをキーに管理される。この発券IDは、くじ券の発券時にチケット印字部118でくじ券に印刷され、当せん金払戻し時に読取部(116、126)でくじ券から読み取られる。
また、印刷とは、文字・図形も含めて様々なものを印字することを示す。
【0017】
当せん金払戻しとは、くじの当せん照合・当せん金等の払戻(当せん金や返還金の払戻)のことであり、当せん照合結果情報には、照合結果と当せん金払戻しする端末での照合結果の印刷情報を含む。
【0018】
この端末によれば、当せん金払戻し時に当せん発券ID取得手段でくじ券の発券IDを取得し、管理サーバ3と連携してくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。また、くじ券の大きさやバーコードなどの印刷位置が異なる場合でも、くじ券の種別に対応した照合結果の印刷情報から、くじ券の余白部分に照合結果を印刷することができるため、照合結果が他の印刷と重なってしまったり、発色性によっては印刷が濃くなったり薄くなったりすることを防ぐことができる。
【0019】
本発明の請求項2にかかるくじ照合端末は、前記くじ照合端末は、前記くじ券を発券する発券手段と、該発券手段で発券したくじ券の種別を判別する情報を取得する判別情報取得手段と、をさらに設け、前記くじ券の発券時において、前記発券したくじ券の判別情報と、前記発券IDに関する情報の一つを前記通信回線を介して管理サーバに送信することを特徴とする。
【0020】
ここで、発券手段とは、チケット印刷部118でくじ券を印刷出力することを示す。
【0021】
判別情報取得手段とは、くじ券の発券時に発券するくじ券の種別を判別する情報を取得する手段のことである。例えば、チケット印刷部118で発券するくじ券のチケットIDを読み取ることや、チケットロール紙を端末にセットするタイミングで読取部116でチケットロールIDが印刷されたチケットを読み取ることや、店舗表示用モニタ112からチケットロールIDを登録することや、くじ券を発券する端末が持つ端末種別情報を管理サーバ3に送信することがこの取得手段にあたる。
【0022】
この端末によれば、くじ券の発券時に判別情報取得手段により、くじ券の発券時に発券するくじ券の判別情報を取得し、管理サーバ3と連携してくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0023】
また、くじ券の大きさやバーコードなどの印刷位置が異なる場合でも、くじ券の種別に対応した照合結果の印刷情報から、くじ券の余白部分に照合結果を印刷することができるため、照合結果が他の印刷と重なってしまったり、発色性によっては印刷が濃くなったり薄くなったりすることを防ぐことができる。さらには、当せん金払戻し時にくじ券の大きさやバーコードなどの印刷位置、チケットIDなどからではくじ券の判別情報を取得することが困難な場合においても、くじ券を発券した端末種別からくじ券の種別を判別することができる。
【0024】
本発明の請求項3にかかるくじ照合端末は、前記サーバ、或いは該端末の一方で、前記くじ券の判別情報と、前記発券IDとからくじ券の種別を判別し、該判別されたくじ券の種別に対応した該くじ券の当せん照合結果情報を前記管理サーバから取得する。
【0025】
この端末によれば、判別情報取得手段により発券するくじ券の判別情報を取得することができるので、くじ券の発券時にくじ照合端末1でくじ券の種別を判別することができる。また、くじ券の判別情報をくじ照合端末1から管理サーバ3に送信することができるので、管理サーバ3でくじ券の種別を判別することができる。
【0026】
また、当せん金払戻し時に当せん金払戻しするくじ券の発券IDを取得し、管理サーバ3と連携して発券IDに対応したくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0027】
本発明の請求項4にかかるくじ照合端末は、前記くじ券の当せん照合結果情報は、少なくとも前記くじ券の種別に対応した印刷の有無情報を含み、該印刷の有無情報に基づいて、前記くじ券への該当せん照合結果情報の印刷可否を決定する。
【0028】
この端末によれば、当せん照合結果情報に基づいてくじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0029】
本発明の請求項5にかかるくじ照合端末は、前記判別情報取得手段は、当せん金払戻し時において、払戻するくじ券に印刷されたくじ券の判別情報を取得し、前記サーバ、或いは該端末の一方で、前記取得したくじ券の判別情報から該くじ券の種別を判別することを特徴とする。
【0030】
この端末によれば、当せん金払戻し時に判別情報取得手段により当せん金払戻しするくじ券の判別情報を取得し、くじ照合端末1でくじ券の判別情報からくじ券の種別を判別することができるので、本発明を端末側で実現することができる。また、管理サーバ3と連携してくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0031】
本発明の請求項6にかかるくじ照合端末は、前記くじ照合端末は、顧客が入力可能な操作案内表示手段を有し、該操作案内表示手段を介して顧客が入力したくじ券の種別に基づいて、該当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とする。
【0032】
ここで、操作案内表示手段とは、店舗表示用モニタ(112、122)及びお客様表示用モニタ(113、123)のことである。
【0033】
この端末によれば、端末の操作画面を例えばタッチパネルディスプレイなどに表示し、操作画面をタッチしてくじ券の種別を入力することができるので、くじ券の種別に基づいてくじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0034】
本発明の請求項7にかかるくじ照合端末は、前記操作案内表示手段は、一もしくは複数の異なるくじ券の種別を表示し、該表示内容から少なくとも一つを選択する選択手段を設ける。
【0035】
この端末によれば、当せん金払戻し時に、端末の操作画面にくじ券の種別を表示し、操作画面をタッチしてくじ券の種別を選択することができるので、端末でくじ券の種別の判別が困難な場合でも、選択したくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0036】
本発明の請求項8にかかるくじ照合端末は、前記くじ照合端末は、当せん金払戻し時において、当せん金払戻する前記くじ券の種別と、当せん照合結果情報との一つを前記操作案内表示手段に表示することを特徴とする。
【0037】
ここで、操作案内表示手段とは、店舗表示用モニタ(112、122)とお客様表示用モニタ(113、123)のことであり、店舗表示用モニタやお客様表示用モニタにくじ券の種別と照合結果を表示する。
【0038】
この端末によれば、くじ照合端末の画面でくじ券の種別を確認することができるので、くじ券の種別で枚数確認を容易に行うことができる。また、くじ券の種別で販売員の業務が異なる場合、例えば、くじ券の排出先がくじ券の種別で異なる場合や、くじ券に照合結果を印刷することができず、はずれとなったくじ券にゴム印を押下したりする場合は、くじ券の種別とともに、くじ券の種別に応じた対応案内を画面に表示して、販売員の業務負担を軽減することができる。
【0039】
本発明の請求項9にかかるくじ照合端末は、前記くじ照合端末は、さらに、帳票を放出する放出手段を有し、当せん金払戻し時において、前記払戻するくじ券の種別と、前記当せん照合結果情報を前記帳票に印刷して放出することを特徴とする。
【0040】
ここで、帳票を放出する放出手段とは、レシート印刷部(117、127)のことであり、レシート用紙にくじ券の種別と照合結果を印刷出力する。あるいはチケット印刷部(118)のことであり、チケット用紙にくじ券の種別と照合結果を印刷出力する。
【0041】
この端末によれば、レシート用紙などにくじ券の種別とともにくじ券の照合結果を印刷出力することができるので、当せん照合払戻をしたくじ券とレシート用紙に印刷出力した照合結果の突き合わせ確認を容易に行うことができる。
【0042】
本発明の請求項10にかかるくじ照合端末は、前記くじ照合端末は、当せん金払戻し時において、前記払戻するくじ券の種別に基づいて、印刷方式を判別し、該印刷方式に基づいて、前記当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とする。
【0043】
ここで、印刷方式とは、読取部(116、126)に内蔵したくじ券に照合結果を印刷するプリンタの印刷方式のことである。
【0044】
この端末によれば、読み取ったくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷する印刷方式を選択することができるので、より多くのくじ券に照合結果を印刷することができる。例えば、くじ照合端末の照合結果を印刷する方式がダイレクトサーマル方式で、コンビニ発行くじ券がサーマル用紙でない場合は、コンビニ発行くじ券に照合結果を印刷することが出来ない。しかし、くじ照合端末にサーマル用紙でないコンビニ発行くじ券でも照合結果を印刷できる別の印刷方式、例えば、サーマルリボン方式やドットインパクト方式、スタンプ方式などの別の印刷方式を搭載することで、より多くの販売店発行くじ券やコンビニ発行くじ券に照合結果を印刷することができる。
【発明の効果】
【0045】
他の端末で発行したくじ券を読み取り、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷することが可能な、くじ照合端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態におけるくじ販売払戻システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における発券照合端末の内部構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における照合端末の内部構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態におけるくじの販売時に、発券照合端末で発券するくじ券の判別情報を取得する場合のフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における発券照合端末で発券する販売店発行くじ券の一例である。
【図6】本発明の実施形態におけるコンビニ端末で発券するコンビニ発行くじ券の一例である。
【図7】本発明の実施形態におけるくじ券の種別とくじ券の種別を判別する情報との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施形態におけるくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における発券照合端末及び照合端末で、発券IDを読み取って、管理サーバからくじ券の種別を取得し、くじ券に照合結果を印刷する場合のフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態における店舗表示用モニタの払戻確認画面表示の一例である。
【図11】本発明の実施形態におけるくじ券の余白部分に照合結果を印刷した販売店発行くじ券の一例である。
【図12】本発明の実施形態におけるくじ券の余白部分に照合結果を印刷したコンビニ発行くじ券の一例である。
【図13】本発明の実施形態におけるお客様表示用モニタの払戻内容画面表示の一例である。
【図14】本発明の実施形態における照合結果のレシート印刷の一例である。
【図15】本発明の第2の実施形態における発券照合端末及び照合端末で、くじ券からくじ券の判別情報を取得して、くじ券の種別を判別する場合のフローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態における発券照合端末及び照合端末で、端末でくじ券の種別を選択して、選択されたくじ券の種別の整合性を確認する場合のフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態における店舗表示用モニタのくじ券種別確認画面表示の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、本発明の実施形態におけるくじ販売払戻システムの構成を示す図である。ここでは、本発明のシステムをスポーツ振興くじのシステムに適用した場合について説明する。このくじ販売払戻システムは、全国の販売店や払戻金融機関に設置した複数のくじ照合端末1と、各コンビニエンスストアに設置された複数のコンビニ端末2と、これらくじ照合端末1及びコンビニ端末2と、通信回線を介して接続した管理サーバ3から構成されている。
【0048】
くじ照合端末1には、全国の販売店に設置したくじの販売・払戻の両方を行うことができる発券照合端末11と、同じく全国の払戻金融機関に設置したくじの払戻のみを行うことができる照合端末12がある。
【0049】
発券照合端末11は、くじの販売時に、購入者が店舗に備え付けられた投票シート(専用マークシート)や口頭などにより店頭の販売員に伝えられた投票内容を、販売員が発券照合端末11を操作して管理サーバ3に送信し、くじ券を発券する。また、発券照合端末11は、当せん金払戻し時に、販売員が購入者からくじ券を預かり、販売員が発券照合端末11を操作してくじ券を読み取り、読み取ったくじ券情報を管理サーバ3に送信して、くじの当せん照合や当せん金等の払戻処理を行う。
【0050】
照合端末12は、当せん金払戻し時に、窓口担当者が購入者からくじ券を預かり、窓口担当者が照合端末12を操作してくじ券を読み取り、読み取ったくじ券情報を管理サーバ3に送信して、くじの当せん照合や当せん金等の払戻処理を行う。
【0051】
コンビニ端末2は、コンビニエンスストアの店舗内などに設置されたマルチメディア端末やマルチコピー機などの双方向通信が可能な情報通信端末21と、店頭のレジ付近に設置された発券端末22から構成され、情報通信端末21と発券端末22がLANケーブル等を介して接続されている。購入者は情報通信端末21を操作して投票内容を管理サーバ3に送信し、情報通信端末21が発券した申込券等を元に、店頭のレジで店員が発券端末22でくじ券を発券する。
【0052】
コンビニ端末2は、コンビニエンスストアチェーン毎に端末が異なり、くじの販売のみを行う端末と、くじの販売・払戻の両方を行うことができる端末がある。コンビニ発行くじ券は、販売店発行くじ券とは、くじ券の大きさや使用されている用紙の種類、バーコードなどの印刷位置が異なる。また、コンビニ発行くじ券は、コンビニ各社で異なっている。
【0053】
管理サーバ3は、各販売チャネルからの投票情報を集計して投票情報データベース31で管理するとともに、指定試合の結果を元に当せん結果を確定して当せん金の算定を行い、当せん情報を当せん情報データベース32で保持し、各端末からのくじの当せん照合や当せん金等の払戻処理に応答する。
【0054】
本実施例においては、くじ照合端末1は、くじの販売・払戻の両方を行うことができる発券照合端末11と、くじの払戻のみを行うことができる照合端末12としたが、発券照合端末11からくじの払い戻し機能を省略したくじの販売のみを行うことができる端末を含むことができる。
【0055】
図2は、本発明の実施形態における発券照合端末の内部構成の一例を示す図である。
発券照合端末11は、制御部111、店舗表示用モニタ112、お客様表示用モニタ113、カードリーダ114、通信制御部115、読取部116、レシート印刷部117、チケット印刷部118から構成されている。
【0056】
制御部111は、発券照合端末11の全体制御を行う。店舗表示用モニタ112は、タッチパネルディスプレイなどであり、発券照合端末11の操作画面を表示し、窓口担当者が画面をタッチして発券照合端末11を操作することができる。お客様表示用モニタ113は、お客様向けに販売情報や払戻情報、販売促進メッセージなどを表示する。カードリーダ114は、磁気カードリーダや非接触ICカードリーダなどであり、会員カードを読み取る機能を有している。通信制御部115は、モデムやルータなどであり、ADSLやISDN、光ケーブルなどの通信回線網などに接続され、管理サーバ3との通信制御を行う機能を有している。読取部116は、投票シート(専用マークシート)やくじ券を読み取る機能を有している。
【0057】
また、読み取ったくじ券に照合結果を印刷する機能を有する。また、複数枚の投票シートやくじ券を挿入口に一括セットして、連続で読み取る機能を有する。また、複数の排出スタッカを備え、読み取った結果に応じて投票シートやくじ券を振り分ける機能を有している。レシート印刷部117は、レシートプリンタなどであり、レシート用紙を内蔵しレシートの発行用に必要なレシート印刷の機能を有している。チケット印刷部118は、ダイレクトサーマルプリンタなどであり、チケットロール紙を内蔵し、くじ券の発券に必要なチケット印刷の機能を有している。また、チケットの裏面に印刷されたバーコードを読み取る機能を有している。
【0058】
図3は、本発明の実施形態における照合端末の内部構成の一例を示す図である。
照合端末12は、制御部121、店舗表示用モニタ122、お客様表示用モニタ123、通信制御部125、読取部126、レシート印刷部127から構成されている。
照合端末12は、発券照合端末11からくじの販売を行うために必要なカードリーダ114やチケット印刷部118の機能を除いた構成であるが、発券照合端末11とは異なる端末で実現しても良い。
【0059】
図4は、本発明の実施形態におけるくじの販売時に、発券照合端末で発券するくじ券の判別情報を取得する場合のフローチャートである。本実施例においては、発券照合端末11で投票シートを読み取り、非会員にくじを販売する場合について説明する。なお、発券照合端末11におけるくじの販売方法には、店舗に備え付けられた投票シート(専用マークシート)を読み取る方法と、購入申込券又は口頭により店頭の販売員に投票内容を伝え、販売員が発券照合端末11を操作して入力する方法の2通りがあり、図4のフローチャートでは前者を基に説明しているが、後者の方法でも本発明は実施可能であることは言うまでもない。
【0060】
販売員は、購入者から試合結果を予想した投票シートを受け取ると、店舗表示用モニタ112に表示された業務選択メニューから「くじ投票」を選択し(S401)、受け取った投票シートを読取部116にセットして、投票シートの読み込みを行う(S402)。
【0061】
ここで、「くじ投票」の選択(S401)は、あらかじめ「くじ投票」を選択しておき、「くじ投票」の選択画面を待機画面として省略しても良い。また、読取部116で投票シートの読み込みを行い、用紙サイズやタイミングマークの位置、印刷マークなどから端末で投票シートと判別して、「くじ投票」の選択(S401)を省略しても良い。また、投票シートから投票内容を読み取れなかった場合は、投票シートを再び読取部116にセットして、投票シートの読み込みを行ったり(S402)、販売員が発券照合端末11を操作して投票内容を修正・入力する。
【0062】
複数枚の投票シートを連続して読み取る場合には、読取部116の挿入口に投票シートを一括セットして、1枚ずつ連続で読み取る。読み取った投票シートの記入内容に問題が無く、投票シートの読み取りが正常に終了(S403)した場合は、受け付けた投票情報(くじ開催回、くじの種類、購入口数、購入枚数、合計金額など)を店舗表示用モニタ112に表示する(S404)。
【0063】
販売員は、店舗表示用モニタ112に表示された購入枚数、合計金額などの投票情報を購入者に確認し、購入者からくじの購入代金をいただく。そして、発券照合端末11でくじ券を発券するために、店舗表示用モニタ112に表示されている「発券ボタン」を押下する(S405)。
【0064】
「発券ボタン」が押下された発券照合端末11は、発券する端末の種別情報ととともに、受け付けた投票情報から投票要求電文を生成し、管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券照合端末11から受信した投票要求内容を、管理サーバ3でユニークに割り当てた発券IDと対応付けて投票情報データベース31に登録し、くじ投票を受け付けた内容の投票応答電文を生成して、発券照合端末11に送信する。(S406)。
【0065】
ここで、投票情報データベース31は、複数の発券照合端末やコンビニ端末、インターネット販売で集められた投票情報を管理しているデータベースである。このデータベースにくじ投票内容が登録されることで、そのくじ投票内容がシステムに受け付けられることとなる。登録される投票情報には、ユニークな発券IDが付与され、各投票情報は発券IDをキーとして管理される。この発券IDは、管理サーバ3からの応答電文で発券照合端末11に通知され、くじ券にバーコードで印刷される。
【0066】
また、くじ券の発券は「発券ボタン」を押下することなく、投票シートを1枚ずつ読み取り、その都度投票要求電文を生成し、管理サーバ3に送信しても良い。
【0067】
管理サーバ3からの投票応答電文を受信した発券照合端末11は、受信した結果からくじ券への印刷内容を編集し、チケット印刷部118でくじ券を印刷出力して、くじ券を発券する(S407)。
【0068】
また、くじ券を発券時に、チケット印刷部118で発券するくじ券の裏面に印刷されたバーコードのチケットIDを読み取り、投票確定電文を生成して、読み取ったチケットIDを発券IDとともに管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券したくじ券のチケットIDを取得し、前記くじ券に印刷した発券IDと対応付けて投票情報データベース31に登録する(S408)。
【0069】
そして、発券照合端末11はお客様表示用モニタ113に、販売情報(くじ種別、購入口数、購入金額など)を表示し、販売員は投票シートの投票内容と発券したくじ券の印刷内容を確認し、くじ券を購入者に渡す。
【0070】
ここで、チケットIDはくじ券の判別情報であり、チケットIDからくじ券の種別を識別できる情報が含まれる。例えば、チケットIDは、くじ券の種別を識別できるチケット識別子、チケットロール番号、チケット番号、チェックディジットなどから構成される。
【0071】
また、チケットIDの読み取りは、次に発券するくじ券のチケットIDを事前に読み取っても良い。その場合は、投票要求処理(S406)のタイミングで、チケットIDを管理サーバ3に送信することができるため、くじ券を発券時に管理サーバ3に送信する投票確定電文を、発券エラーが発生した場合のみ送信するようにできる。
【0072】
また、チケットIDの代わりに、チケットロールIDをくじ券の判別情報としても良い。チケットロールIDである場合、チケットロールIDは、チケット識別子、チケットロール番号、チェックディジットなどから構成される。また、チケットロールIDは、チケットロール紙を端末にセットするタイミングで、読取部116でチケットロールIDが印刷されたチケットを読み取ったり、店舗表示用モニタ112からチケットロールIDを登録しても良い。
【0073】
また、発券する端末の端末種別情報をくじ券の判別情報としても良い。その場合、発券端末種別に対応したくじ券の種別が存在する。
【0074】
このようにして、発券するくじ券の判別情報を、チケット印刷部118で発券するくじ券のチケットIDを読み取ることや、チケットロール紙を端末にセットするタイミングで読取部116でチケットロールIDが印刷されたチケットを読み取ることや、店舗表示用モニタ112からチケットロールIDを登録することや、くじ券を発券する端末が持つ端末種別から取得し、管理サーバ3に送信することができる。
【0075】
図5は、本発明の実施形態における発券照合端末で発券する販売店発行くじ券の一例である。販売店発行くじ券5の表面には、購入したくじの種類51、くじ開催回52、指定試合53、投票内容54のほか、管理サーバ3が付与した発券ID55がバーコードで印刷されている。また、販売店発行くじ券5の裏面には、くじ券の種別を識別できるチケットID56がバーコードで印刷されている。
【0076】
本実施例においては、販売店発行くじ券5は感熱紙であり、発券照合端末11あるいは照合端末12で、照合結果の印刷が可能な用紙が使われている。
【0077】
図6は、本発明の実施形態におけるコンビニ端末で発券するコンビニ発行くじ券の一例である。コンビニ発行くじ券6の表面には、販売店発行くじ券5と同じように、購入したくじの種類61、くじ開催回62、指定試合63、投票内容64のほか、管理サーバ3が付与した発券ID65がバーコードで印刷されている。また、コンビニ発行くじ券6の裏面には、発行元の管理情報であるチケットID66が数字や文字、もしくはこれらの組み合わせ(キャラクタ)で印刷されている。
【0078】
コンビニ発行くじ券は、販売店発行くじ券とは、くじ券の大きさや使用されている用紙の種類、バーコードなどの印刷位置が異なる。また、コンビニ発行くじ券は、コンビニ各社で異なっている。
【0079】
図7は、本発明の実施形態におけるくじ券の種別とくじ券の種別を判別する情報との関係を示す図である。この関係図では、くじ券の種別判別情報702は、くじ券の大きさ、発券IDの印刷位置、チケットIDの識別子、発券した端末種別であり、これら情報のいずれか、あるいは組み合わせで、くじ券の種別701が判別できることを示している。
【0080】
例えば、くじの販売時に、発券するくじ券から取得したチケットIDの識別子が「1」であれば「販売店発行くじ券1」であり、発券した端末種別が「Aコンビニ端末」であれば「Aコンビニ発行くじ券」であると判別できる。
【0081】
また、当せん金払戻し時に、当せん照合払戻するくじ券から取得したくじ券の大きさが「サイズ1」で、チケットIDの識別子が「1」であれば「販売店発行くじ券1」であると判別できる。
【0082】
ここで、「販売店発行くじ券1」と「販売店発行くじ券2」のくじ券の大きさが「サイズ1」と同じであるが、これは使用している用紙や券デザインなどが異なっていることを示している。例えば、使用する用紙の発色特性が単一発色と赤黒2色発色で異なっていたり、照合結果を印刷する印刷位置が異なっていたりする。
【0083】
また、チケットIDの識別子の欄にある、「バーコード」とはチケットIDがバーコードであることを示し、「キャラクタ」とはチケットIDがキャラクタであることを示す。本実施例では、くじ照合端末にチケットの裏面に印刷されたバーコードを読み取る機能を有し、バーコードのチケットIDを読み取る場合について説明するが、くじ照合端末に文字認識機能を搭載し、キャラクタのチケットIDを読み取っても良い。
【0084】
本関係図は、管理サーバ3や発券照合端末11、照合端末12で保持される。管理サーバ3で保持する場合は、発券照合端末11で取得したくじ券の判別情報、あるいは、照合端末12で取得したくじ券の判別情報から、管理サーバ3でくじ券の種別を判別することができる。また、発券照合端末11で保持する場合は、くじ券を発券時に取得したくじ券の判別情報から、発券照合端末11でくじ券の種別を判別することができる。そして、発券照合端末11及び照合端末12で保持する場合は、当せん金払戻し時に取得したくじ券の判別情報から、発券照合端末11及び照合端末12でくじ券の種別を判別することができる。
【0085】
図8は、本発明の実施形態におけるくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を示す図である。この関係図では、判別したくじ券の種別801から、くじ券の照合払戻を行う端末での照合結果の印刷情報802、803を取得する。照合結果の印刷情報802、803には、照合結果の印刷有無、くじ券に照合結果を印刷する場合の印刷位置や印刷方法などがある。
【0086】
例えば、くじ券の種別が「販売店発行くじ券1」で、くじ券の照合払戻を行う端末が発券照合端末802である場合、くじ券に照合結果を印刷し、印刷位置はパターン1で、印刷方式はサーマルであることを示している。
【0087】
また、くじ券の照合払戻を行う端末がコンビニ端末803(Aコンビニ端末、Bコンビニ端末、Cコンビニ端末、Dコンビニ端末)である場合は、くじ券に照合結果を印刷しないことを示している。本関係図は、管理サーバ3や発券照合端末11、照合端末12で保持される。
【0088】
図9は、本発明の実施形態における発券照合端末11で、発券IDを読み取って、管理サーバ3からくじ券の種別を取得し、くじ券に照合結果を印刷する場合のフローチャートである。本実施例においては、くじ券の種別とくじ券の判別情報との関係は管理サーバ3で保持し、発券照合端末11がくじ券を発券時に取得したくじ券の判別情報から、管理サーバでくじ券の種別を判別する場合について説明する。また、本実施例においては、くじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を管理サーバ3で保持する。さらに、本実施例においては、当せん金払戻しを行う端末として発券照合端末11を用いて説明するが、発券照合端末11の代わりに照合端末12で実施しても良い。
【0089】
くじ対象試合の全ての試合結果が確定すると、その試合結果が管理サーバ3に入力される。管理サーバ3は投票情報データベース31から当せんしたくじを割り出し、当せん金を算出して、くじの結果を当せん情報データベース32に登録する。
【0090】
販売員は、購入者から照合払戻を行うくじ券を受け取ると、発券照合端末11の店舗表示用モニタ112に表示された業務選択メニューから「くじ券照合」を選択し(S901)、受け取ったくじ券を読取部116にセットして、くじ券の読み込みを行う(S902)。
【0091】
ここで、「くじ券照合」の選択(S901)は、読取部116でくじ券の読み込みを行い、用紙サイズやバーコード印刷位置、裏面に印刷されたバーコードなどから端末でくじ券と判別して、「くじ券照合」の選択(S901)を省略しても良い。この場合、くじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係は端末側にも保持される。また、くじ券から発券IDを読み取れなかった場合は、くじ券を再び読取部116にセットして、くじ券の読み込みを行う(S902)。
【0092】
発券照合端末11は、当せん照合要求電文を生成し、照合払戻するくじ券から読み取った発券IDを、管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券照合端末11から受信した当せん照合要求内容をもとに、当せん情報データベース32から前記発券IDに対応付けられたくじ券の照合結果及び当せん等級ごとの当せん口数、当せん単価などを抽出する。また、前記発券IDに対応付けられたくじ券の判別情報からくじ券の種別を判別し、くじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係から、発券照合端末11の照合結果の印刷情報を取得し、当せん照合応答電文を生成して、発券照合端末11に照合結果と印刷情報を送信する。(S903)。
【0093】
ここで、管理サーバ3でのくじ券の判別は、発券するくじ券の判別情報から事前に判別しても良い。管理サーバ3からの当せん照合応答電文を受信した発券照合端末11は、受信した結果からくじ券の照合結果を確認し(S904)、照合結果が「はずれ」である場合、店舗表示用モニタ112に読み取ったくじ券が「はずれ」であることを表示する(S905)。照合結果が当せんなどで払戻が必要な場合は、店舗表示用モニタ112に図10のような払戻確認画面を表示する(S906)。
【0094】
ここで、払戻確認画面には、払戻が必要なくじ券の照合結果1001とともに、くじ券の種別1002と対応案内1003が表示されている。また、「払戻する」1004/「払戻しない」1005といった払戻確認ボタンが表示されている。
【0095】
販売員は、払戻が必要なくじ券が、店舗での払戻限度額を超えておらず、店舗にて払戻を実施する場合は、払戻確認画面に表示された「払戻する」1004を押下する。店舗にて払戻を実施しない場合は、「払戻しない」1005を押下する(S907)。
【0096】
「払戻する」1004が押下された場合、発券照合端末11は、払戻処理を行うくじ券の払戻要求電文を生成し、管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券照合端末11から受信した払戻要求内容から、当該くじ券の払戻済みステータスをチェックするなどの当せん金の消し込み処理を行い、当せん金の消し込み処理の結果から払戻応答電文を生成して、発券照合端末11に送信する(S908)。
【0097】
また、管理サーバ3からの当せん照合応答電文を受信した発券照合端末11は、受信した結果から照合結果の印刷情報を確認し(S909)、くじ券に照合結果を印刷する場合、くじ券の種別に従って、くじ券の余白部分に照合結果(当せん等級、当せん金額など)を印刷して(S910)、照合払戻結果に応じてくじ券を排出スタッカに振り分けて排出する。
【0098】
例えば、くじ券の種別が「販売店発行くじ券3」の場合、くじ券の余白部分1101に照合結果を印刷する。また、くじ券の種別が「Cコンビニ発行くじ券」の場合、くじ券の余白部分1201に照合結果を印刷する。
【0099】
複数枚のくじ券を連続して読み取る場合には、読取部116の挿入口にくじ券を一括セットして、1枚ずつ連続で読み取る。読み取ったくじ券の照合払戻が正常に終了(S911)した場合は、お客様表示用モニタ113に図13のようなくじ券の種別1301とくじ券の照合結果毎の枚数1302が表示された払戻内容画面を表示する。
【0100】
また、照合結果に応じて、レシート印刷部117で、図14のようなくじ券の種別1401、1403とくじ券の照合結果1402、1404を印刷した帳票を出力する(S912)。
【0101】
ここで、帳票の出力(S912)は、くじ券の照合結果を印刷した場合に、レシート用紙への照合結果の印刷有無を販売員に選択させても良い。なぜなら、くじ券に照合結果を印刷できた場合、購入者はくじ券を見て最終的な当せん確認をすることができるからである。そのため、くじ券に照合結果を印刷しない場合は、レシート用紙へ自動的に照合結果を印刷するようにしても良い。
【0102】
このようにして、くじ券の発券時に発券するくじ券の判別情報を取得し、管理サーバ3でくじ券の判別情報からくじ券の種別を判別し、管理サーバ3と連携してくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。また、くじ券の大きさやバーコードなどの印刷位置が異なる場合でも、くじ券の種別に対応した照合結果の印刷情報から、くじ券の余白部分に照合結果を印刷することができるため、照合結果が他の印刷と重なってしまったり、発色性によっては印刷が濃くなったり薄くなったりすることを防ぐことができる。さらには、当せん金払戻し時にくじ券の大きさやバーコードなどの印刷位置、チケットIDなどからではくじ券の判別情報を取得することが困難な場合においても、くじ券を発券した端末種別からくじ券の種別を判別することができる。
【0103】
本実施例においては、くじ券の照合払戻を行う各端末の照合結果の印刷情報は、管理サーバで保持することとしたが、端末側で保持しても良い。この場合、管理サーバから照合結果を受信し、端末側で保持している照合結果の印刷情報に従って、くじ券に照合結果を印刷することができる。
【0104】
また、本実施例では、当せん金払戻し時に当せん照合払戻するくじ券の発券IDを読み取って、管理サーバと連携してくじ券の種別を取得することとしたが、くじ券に印刷する発券IDを、判別したくじ券の種別とユニークなIDから生成し、当せん金払戻し時に、端末が発券IDを読み取り、端末側でくじ券の種別を取得しても良い。
【0105】
図15は、本発明の第2の実施形態における発券照合端末11で、くじ券からくじ券の判別情報を取得して、くじ券の種別を判別する場合のフローチャートである。本実施形態においては、当せん金払戻しを行う端末として発券照合端末11を用いて説明するが、発券照合端末11の代わりに照合端末12で実施しても良い。また、前記実施形態と同一構成で重複する説明については省略して述べる。
【0106】
第2の実施形態における発券照合端末11では、端末側でくじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係と、くじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を保持する。
【0107】
販売員は、購入者から照合払戻を行うくじ券を受け取ると、発券照合端末11の店舗表示用モニタ112に表示された業務選択メニューから「くじ券照合」を選択し(S1501)、受け取ったくじ券を読取部116にセットして、くじ券の読み込みを行う(S1502)。
【0108】
発券照合端末11は、当せん照合払戻をするくじ券の種別を、くじ券の大きさやバーコードの印刷位置、チケットIDなどを取得し、くじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係から判別する(S1503)。また、発券照合端末11は、くじ券の種別が判別できたかをどうかを確認し(S1504)、くじ券の種別を判別できなかった場合は、店舗表示用モニタ112にくじ券の種別の選択画面を表示し、販売員が端末でくじ券の種別を選択して入力する(S1505)。
【0109】
発券照合端末11は、当せん照合要求電文を生成し、照合払戻するくじ券から読み取った発券IDを、管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券照合端末11から受信した当せん照合要求内容をもとに、当せん情報データベース32から前記発券IDに対応付けられたくじ券の照合結果及び当せん等級ごとの当せん口数、当せん単価などを抽出し、当せん照合応答電文を生成して、発券照合端末11に照合結果を送信する(S1506)。
【0110】
管理サーバ3からの当せん照合応答電文を受信した発券照合端末11は、照合結果に応じた処理を行う。また、端末で保持しているくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係から照合結果の印刷情報を確認し、くじ券に照合結果を印刷する場合、くじ券の種別に従って、くじ券の余白部分に照合結果(当せん等級、当せん金額など)を印刷して、照合払戻結果に応じてくじ券を排出スタッカに振り分けて排出する。
【0111】
このようにして、当せん金払戻し時に当せん金払戻しするくじ券の判別情報を取得し、くじ照合端末1でくじ券の判別情報からくじ券の種別を判別することができるので、本発明を端末側で実現することができる。また、管理サーバ3と連携してくじ券の種別に基づく当せん照合結果情報を取得することができるので、くじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0112】
また、当せん金払戻し時に、端末の操作画面にくじ券の種別を表示し、操作画面をタッチしてくじ券の種別を選択することができるので、端末でくじ券の種別の判別が困難な場合でも、選択したくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0113】
本実施例においては、当せん金払戻し時に当せん金払戻しするくじ券の判別情報を取得し、くじ照合端末1でくじ券の種別を判別する場合について説明したが、端末で取得したくじ券の判別情報を管理サーバに送信し、管理サーバでくじ券の種別を判別しても良い。
【0114】
図16は、本発明の第3の実施形態における発券照合端末11で、端末でくじ券の種別を選択して、選択されたくじ券の種別の整合性を確認する場合のフローチャートである。本実施形態においては、当せん金払戻しを行う端末として発券照合端末11を用いて説明するが、発券照合端末11の代わりに照合端末12で実施しても良い。また、前記実施形態と同一構成で重複する説明については省略して述べる。
【0115】
第3の実施形態における発券照合端末11では、端末側でくじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係と、くじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を保持する。
【0116】
販売員は、購入者から照合払戻を行うくじ券を受け取ると、発券照合端末11の店舗表示用モニタ112に表示された業務選択メニューから「くじ券照合」を選択する(S1601)。「くじ券照合」が選択された発券照合端末11は、店舗表示用モニタ112に図17のようなくじ券種別確認画面を表示する。
【0117】
ここで、くじ券種別確認画面には、販売店発行くじ券1701(照合結果を印刷する)とコンビニ発行くじ券1702(照合結果を印刷しない)が表示されている。また、販売員は、店舗表示用モニタ112に表示されたくじ券の種別から、当せん照合払戻をするくじ券の種別を選択し(S1602)、受け取ったくじ券を読取部116にセットして、くじ券の読み込みを行う(S1603)。また、発券照合端末11は、当せん照合払戻をするくじ券の種別を、くじ券の大きさやバーコードの印刷位置、チケットIDなどを取得し、くじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係からから判別する(S1604)。
【0118】
発券照合端末11は、販売員が選択したくじ券の種別と、発券照合端末11で判別したくじ券の種別を突き合わせて確認し(S1605)、くじ券の種別が異なる場合は、店舗表示用モニタ112にくじ券の種別の選択画面を表示し、販売員が端末でくじ券の種別を修正して入力する(S1606)。
【0119】
発券照合端末11は、当せん照合要求電文を生成し、照合払戻するくじ券から読み取った発券IDを、管理サーバ3に送信する。管理サーバ3は、発券照合端末11から受信した当せん照合要求内容をもとに、当せん情報データベース32から前記発券IDに対応付けられたくじ券の照合結果及び当せん等級ごとの当せん口数、当せん単価などを抽出し、当せん照合応答電文を生成して、発券照合端末11に照合結果を送信する(S1607)。
【0120】
管理サーバ3からの当せん照合応答電文を受信した発券照合端末11は、照合結果に応じた処理を行う。また、端末で保持しているくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係から照合結果の印刷情報を確認し、くじ券に照合結果を印刷する場合、くじ券の種別に従って、くじ券の余白部分に照合結果(当せん等級、当せん金額など)を印刷して、照合払戻結果に応じてくじ券を排出スタッカに振り分けて排出する。
【0121】
このようにして、当せん金払戻し時に、端末の操作画面にくじ券の種別を表示し、操作画面をタッチしてくじ券の種別を選択することができるので、端末でくじ券の種別の判別が困難な場合でも、選択したくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷したりしなかったりすることができる。
【0122】
以上説明したようにこれらの実施例によれば、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷することができる。
【0123】
また、くじ照合端末1の画面でくじ券の種別を確認することができるので、くじ券の種別で枚数確認を容易に行うことができる。また、くじ券の種別で販売員の業務が異なる場合、例えば、くじ券の排出先がくじ券の種別で異なる場合や、くじ券に照合結果を印刷することができず、はずれとなったくじ券にゴム印を押下したりする場合は、くじ券の種別とともに、くじ券の種別に応じた対応案内を画面に表示して、販売員の業務負担を軽減することができる。
【0124】
さらに、レシート用紙などにくじ券の種別とともにくじ券の照合結果を印刷出力することができるので、当せん照合払戻をしたくじ券とレシート用紙に印刷出力した照合結果の突き合わせ確認を容易に行うことができる。
【0125】
従って、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷しない場合でも、窓口での当せん金等の払戻業務を容易なものとすることができる。
【0126】
また、発券照合端末11あるいは照合端末12で、感熱紙である販売店発行くじ券に照合結果の印刷が可能な印刷方式としてダイレクトサーマルプリンタなどを搭載したが、他の印刷方式を搭載しても良いし、異なる印刷方式を複数搭載しても良い。
【0127】
このようにすることで、読み取ったくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷する印刷方式を選択することができるので、より多くのくじ券に照合結果を印刷することができる。例えば、くじ照合端末の照合結果を印刷する方式がダイレクトサーマル方式である場合、コンビニ発行くじ券がサーマル用紙ではない場合はコンビニ発行くじ券に照合結果を印刷することが出来ない。
【0128】
しかし、くじ照合端末にサーマル用紙ではないコンビニ発行くじ券でも照合結果を印刷できる別の印刷方式、例えば、サーマルリボン方式やドットインパクト方式、スタンプ方式などの印刷方式を搭載することで、より多くの販売店発行くじ券やコンビニ発行くじ券に照合結果を印刷することができる。さらには、これらの実施例を組み合せて、当せん照合払戻を行うくじ券の種別に従って、くじ券に照合結果を印刷することが可能である。
【0129】
例えば、発券照合端末でくじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係を保持し、管理サーバでくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を保持して、くじの販売時に、発券照合端末でくじ券の種別を判別して管理サーバに送信し、当せん金払戻しを行う端末で管理サーバから照合結果の印刷情報を取得して、くじ券に照合結果を印刷したりすることができる。
【0130】
また、管理サーバでくじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係を保持し、当せん金払戻しを行う端末でくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を保持して、当せん金払戻しを行う端末で管理サーバからくじ券の種別を取得して、くじ券に照合結果を印刷したりすることができる。
【0131】
さらには、発券照合端末でくじ券の種別とくじ券の種別判別情報との関係を保持し、当せん金払戻しを行う端末でくじ券の種別と照合結果の印刷情報との関係を保持して、発券照合端末でくじ券の種別を判別して管理サーバに送信し、当せん金払戻しを行う端末で管理サーバからくじ券の種別を取得して、くじ券に照合結果を印刷したりすることができる。
【符号の説明】
【0132】
1・・・くじ照合端末
11・・・発券照合端末
12・・・照合端末
2・・・コンビニ端末
21・・・情報通信端末
22・・・発券端末
3・・・管理サーバ
31・・・投票情報データベース
32・・・当せん情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
くじ券の当せん結果に関する当せん情報を管理する管理サーバと、該管理サーバと通信回線を介して接続され、前記くじ券の当せん情報から当せん照合結果を前記管理サーバから取得する照合結果取得手段を設けた複数のくじ照合端末と、から構成されたくじ販売払戻システムに用いる前記くじ照合端末において、
前記くじ照合端末は、当せん金払戻し時において、
当せん金払戻するくじ券に印刷された発券IDを発券ID取得手段で取得し、
前記通信回線を介して前記管理サーバから受信した、該発券IDに対応したくじ券の種別に基づく前記当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とするくじ照合端末。
【請求項2】
前記くじ照合端末は、
前記くじ券を発券する発券手段と、
該発券手段で発券したくじ券の種別を判別する情報を取得する判別情報取得手段と、
をさらに設け、
前記くじ券の発券時において、
前記発券したくじ券の判別情報と、前記発券IDに関する情報の一つを前記通信回線を介して管理サーバに送信することを特徴とする請求項1記載のくじ照合端末。
【請求項3】
前記サーバ、或いは該端末の一方で、前記くじ券の判別情報と、前記発券IDとからくじ券の種別を判別し、該判別されたくじ券の種別に対応した該くじ券の当せん照合結果情報を前記管理サーバから取得する請求項1、2記載のくじ照合端末。
【請求項4】
前記くじ券の当せん照合結果情報は、少なくとも前記くじ券の種別に対応した印刷の有無情報を含み、該印刷の有無情報に基づいて、前記くじ券への該当せん照合結果情報の印刷可否を決定する請求項1〜3記載のくじ照合端末。
【請求項5】
前記判別情報取得手段は、
当せん金払戻し時において、払戻するくじ券に印刷されたくじ券の判別情報を取得し、前記サーバ、或いは該端末の一方で、前記取得したくじ券の判別情報から該くじ券の種別を判別することを特徴とする請求項1〜4記載のくじ照合端末。
【請求項6】
前記くじ照合端末は、
顧客が入力可能な操作案内表示手段を有し、
該操作案内表示手段を介して顧客が入力したくじ券の種別に基づいて、該当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とする請求項1〜4記載のくじ照合端末。
【請求項7】
前記操作案内表示手段は、一もしくは複数の異なるくじ券の種別を表示し、該表示内容から少なくとも一つを選択する選択手段を設けた請求項6記載のくじ照合端末。
【請求項8】
前記くじ照合端末は、
当せん金払戻し時において、当せん金払戻する前記くじ券の種別と、当せん照合結果情報との一つを前記操作案内表示手段に表示することを特徴とする請求項6、7記載のくじ照合端末。
【請求項9】
前記くじ照合端末は、
帳票を放出する放出手段を有し、
当せん金払戻し時において、前記払戻するくじ券の種別と、前記当せん照合結果情報を前記帳票に印刷して放出することを特徴とする請求項1〜8記載のくじ照合端末。
【請求項10】
前記くじ照合端末は、
当せん金払戻し時において、前記払戻するくじ券の種別に基づいて、印刷方式を判別し、該印刷方式に基づいて、前記当せん照合結果情報を前記くじ券に印刷することを特徴とする請求項1〜9記載のくじ照合端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−15934(P2013−15934A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146947(P2011−146947)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)