説明

ごみ集積庫

【課題】土地の形状に応じて組立可能なごみ集積庫を提供する。
【解決手段】支柱1間にパネル2を取付けると共に、前記パネル2の上方に配置した胴縁3をその両端に取付けた連結金具4によって支柱1間に取付け、前記連結金具4は、支柱1上に載置される平板部41と、前記平板部41から垂下して胴縁の端面に固定する縦板部42とを備え、前記平板部41を、支柱1の上端に固定する固定具43により、該支柱1の上端に前記固定具43を軸に回動可能に取付けるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭等から出されたごみをごみ収集車等によって処分場へ搬入するまでの間、一時集積しておくためのごみ集積庫に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、家庭や集合住宅などのごみ収積場所において、ごみを袋に入れたまま放置していたのでは、鳥獣による被害が発生するため、このような被害を防止する手段が講じられている。例えば、ごみ袋にネットを被せる、或いは、ネット状の囲いを設けることが一般的に行われ、また、ごみを安全に集積しておくための簡易な組立て建造物が種々提案されている。
【0003】
しかし、ごみ袋にネットを被せる、或いは、ネット状の囲いを設けるのでは、鳥獣が容易にネットを破って侵入し、被害を防止することが困難である。
【0004】
一方、従来の組立て建造物では、例えば、特許文献1には、環状基礎枠上に止着立設された側面パネルユニットが環状に連なって側壁構造体が構築され、かつ該パネルユニットの上端に錐形の屋根が止着固定された簡易ハウスの組立構造が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、少なくとも1つが開閉扉を有する同形同大の複数のパネルを連結して壁面を形成したごみ収集小屋として使用できる組立小屋が提案されている。更に本出願人においても、特許文献3に示すように、屋根部材と、この屋根部材を支持する複数本の支柱と網状体のパネルとからなる側壁とを備えたごみ集積用組立て建造物を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平2−81805号公報
【特許文献1】特開2000−336751号公報
【特許文献1】特開2002−226001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記の簡易ハウスの組立構造は、第1図、第2図に示されるように、簡易ハウスの形状が平面視正六角形状等、側面パネルユニットが所定の角度で接続されるものには適しているが、ごみ収集小屋が設置される土地は、敷地の角部の場合もあり、その土地が台形状等や単なる四辺形等の場合も多く、このような土地への設置には向いていないものであった。また、前記組立小屋も、収容体積を増やすのは容易な構造であるが、前記のような台形状や単なる四辺形状の土地に設置するには不向きであった。
【0008】
本発明は、前記の如き問題点を解消し、土地の形状に応じて組立可能なごみ集積庫を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
【0010】
すなわちこの発明に係るごみ集積庫は、支柱間にパネルが取付けられると共に、前記パネルの上方に配置された胴縁がその両端に取付けられた連結金具によって支柱間に取付けられ、前記連結金具は、支柱上に載置される平板部と、前記平板部から垂下されて胴縁の端面に固定される縦板部とを備え、前記平板部は、支柱上端に固定される固定具により、該支柱上端に前記固定具を軸に回動可能に取付けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、前記連結金具は、支柱上に載置される平板部と、前記平板部から垂下されて胴縁の端面に固定される縦板部とを備え、そして前記平板部は、支柱上端に固定される固定具により、該支柱上端に前記固定具を軸に回動可能に取付けられているので、前記支柱を介して、該支柱を頂点又は接続点にして、パネル及び胴縁を多角形に配置した、いわゆる平面視多角形状のゴミ集積庫を形成する場合においても、当該多角形の角部が垂直でない場合においても、連結金具が水平方向に回動可能であるので、その角度に合わせてパネル及び胴縁を取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るゴミ集積庫の実施の一形態を示す正面図である。
【図2】本発明に係るゴミ集積庫の実施の一形態を示す側面図である。
【図3】本発明に係るゴミ集積庫の実施の一形態を示す平面図である。
【図4】図1の部分拡大図である。
【図5】図4の拡大断面図である。
【図6】図5の部分拡大断面図である。
【図7】図3の一部を省略した平面図である。
【図8】図7の説明図である。
【図9】図8の説明図である。
【図10】図7の部分拡大図である。
【図11】図3の部分拡大説明図である。
【図12】図1の一部を省略した正面図である。
【図13】図1の説明図である。
【図14】図2の部分拡大説明図である。
【図15】図7の部分拡大図である。
【図16】図15の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
すなわち、図1−3は本発明に係るごみ収納庫の実施の一形態を示す説明図であり、図1は正面図、図2は側面図、図3は平面図である。1は設置面に立設される支柱、2は支柱1間に取付けられるパネル、3はパネルの上方に配置されて支柱1の上端間に取付けられる胴縁、4は支柱1と胴縁3とを連結するための連結金具、5は胴縁上に取付けられる天井パネルであり、本発明に係るごみ収納庫Pは、主に支柱1、パネル2、胴縁3、連結金具4及び天井パネル5とから構成され、これらから形成される集積空間6に、ごみを集積するものである。
【0014】
支柱1は、ごみ集積所において、ごみ集積庫Pが設置される敷地の周縁部に沿って間隔をおいて立設され、該支柱1間にパネル2及び胴縁3が取付けられる。かかる支柱1は、一般には強度的に安定しておりコストの安い鋼管が用いられ、ごみ集積庫Pにおいて敷地形状が直角でない角部にも立設される場合があることから外観上は円筒状の鋼管がより好ましいが、角パイプ状の鋼管でもよい。またステンレス合金やアルミニウム合金等の他の金属材料から形成されたものでもよい。なお、支柱1は、一般には地面やコンクリート面上に立設されるが、例えば、従前のごみ集積庫にコンクリートブロック等の壁面部材を用いていた場合は、その上に支柱1を立設した形態としてもよい。
【0015】
図4は、図1のA−A、B−B部分拡大図、図5は図4のC−C断面図、図6はD−D拡大断面図である。パネル2は、本実施形態では、多数の縦線材21と横線材22とを格子状に配置して交差部を溶接等の接合手段により接合したメッシュパネル23である。前記縦線材21及び横線材22は、一般には強度的に安定しておりコストの安い鋼線が好適に用いられるが、ステンレス合金アルミニウム合金などの他の金属からなる線材を用いてもよい。また縦線材21及び横線材22の耐食性や耐候性を高めるために金属めっきや塗装を施してもよい。更に、パネル2としては、図示しないが、金属板、樹脂板、又はこれらの積層した無孔又は有孔の積層板を用いてもよく、これらパネル2の外周部の全部又はその一部に枠材を取付けたものを用いてもよい。
【0016】
メッシュパネル23の上端及び下端には、該メッシュパネル23の曲げ強度を高めるために、縦線材21をリング状に曲折させて該メッシュフェンス23の長手方向に沿って円筒状に形成された筒状部24、25が設けられている。そして、支柱1と前記筒状部24、25とが、接続金具11を介して連結され、また支柱1とパネル2の縦線材21とが、バンド金具12を介して連結されることにより、支柱1間に該メッシュパネル23が取付けられる。
【0017】
接続金具11は、支柱1の外周部に固定される円弧状の取付片11aと、メッシュパネル23の筒状部24、25内に固定される挿入部11bとを備えている。取付片11aは、該取付片11aに形成されたガイド孔11c及び支柱1を水平方向に貫通する貫通孔1aを挿通する固定ボルトB1にナットN1を締結し、支柱1に固定される。挿入部11bは、前記筒状部24内に挿入した後、その挿入箇所の前後から筒状部24を挟むU字状の当て金具26が配置し、当て金具26の前部、筒状部24を通って、当て金具26の後部を貫通する固定ボルトB2にナットN2を螺着し、筒状部24に固定される。挿入部11aは筒状部25に対しても前記と同様な方法で固定される。
【0018】
取付片11aのガイド孔11cは、支柱1の円周方向に長い長孔であるため、ガイド孔11cの長さに応じて取付片11aの取付位置を変えて支柱1に対する挿入部11bの突出方向を調整し、支柱1に対するメッシュパネル23の取付方向を変更することができる。
【0019】
バンド金具12は、支柱1及びメッシュパネル23の縦線材21を前後から挟持する一対の挟持片12aからなり、該挟持片12aの両端部を互いに係止し、該挟持片12aに形成された貫通孔12bに前後に貫通する固定ビスB3を介して締結することによって、前記縦線材21を支柱1に固定することができる。
【0020】
前記接続金具11、バンド金具12は、本形態に限定されるものではないが、一般に、ごみ集積所において、ごみ集積庫Pを設置する敷地の角部が極端に鋭角であるとごみを集積する場所として利用できないので、実質的にごみを集積するのに利用される角度範囲で2個のパネル2を支柱1に接続できればよく、具体的には、パネル23がなす角度が45度以上になるように接続できればよい。
【0021】
図7は、図3において天井パネル5を省略した概略平面図、図8は図7の説明図であり、(a)は図8のE1−E1、F1−F1部分拡大図、(b)は(a)の拡大左側面図、(c)は(a)のG−G拡大断面図、(d)は(a)の底面図である。また、図9は、図8において、2個の胴縁3を一直線上に支柱1に取付けた場合の説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【0022】
胴縁3は、支柱1間に取付けられたパネル2の上方に配置されて、連結金具4を介して支柱1の上端間に取付けられる。かかる胴縁3は、一般には、アルミニウム合金等から押出成型されてなる長尺体を、取付ける支柱1の間隔に合わせて適宜長さに切断して用いるものであるが、角パイプ状の鋼管、ステンレス合金等の他の金属からなる押出型材や板材を環状に作製したパイプ材等を用いてもよい。
【0023】
連結金具4は、胴縁3を支柱1に連結するものであり、支柱1に取付けられる平板部41と胴縁3の端面に取付けられる縦板部42とを備え、該連結金具4を介して胴縁3を支柱1上端間に取付けるものである。
【0024】
平板部41は、上下に貫通する貫通孔41aが形成されている。一方、支柱1には、上下方向に、前記平板部41を取付ける固定具43が固定されるようになされており、前記貫通孔41aに、固定具43を通すことによって、平板部41が支柱1の上端に前記固定具を軸に回動可能に取付けられる。
【0025】
固定具43は、支柱1に固定できるものであればよいが、本実施形態では、固定具43として固定ボルトB4が用いられ、支柱1の内部に、径方向に延びる中板13が設けられ、該中板13に設けられた上下に貫通する雌螺子部13aに固定ボルトB4が、ワッシャW4、スプリングワッシャS4を介して螺着されている。そして前記固定ボルトB4を締結することにより平板部41が支柱1上に回動可能に固定される。
【0026】
なお、図示しないが、外周面に雄螺子が形成された固定具を支柱1の中板13から上方に向けて立設し、前記固定具を平板部41の貫通孔41aに通し、固定具の先端にナットを螺着させる形態でもよい。これにより、2個の連結金具4を支柱1に取付ける場合、両平板部41の貫通孔41a同士の位置合わせは不要であり、施工性を高めることができる。
【0027】
かかる平板部41は、本実施形態では、支柱1と同円心状に形成された円板部41bと該円板部41bから水平に延設される延設部41cとを有し、円板部41bの中心に前記貫通孔41aが形成されている。円板部41bは、支柱1の上端に載置可能であり、かつ支柱1を円柱とした場合、該支柱1の外径と同程度であれば、平板部41を支柱1上に固定する際に、支柱1から不必要にはみ出すことがなく、好ましい。
【0028】
縦板部42は、平板部41の前記延設部41cの端縁から垂下されて胴縁3の端面に固定されるものである。本実施形態では、胴縁3は、断面四角形状の押出型材であり、その内部には長手方向に沿ってビスホール31が端面視において左右に2個設けられている。一方、縦板部42は、前記ビスホール31に対応する位置にビス孔42aが2個形成されている。そして、固定ビスB5をビス孔42aに通してビスホール31に螺着させることにより、胴縁3に縦板部42が固定される。
【0029】
一つの支柱1にそれぞれ取付けられて互いに連結される2個の胴縁3は、同じ高さとなることが好ましい。具体的には、同じ連結金具4では、支柱1上端に同一の連結金具4の平板部41を2個重ねて配置すると、一方の連結金具4が、平板部41の上下方向の厚さ分だけ、他方の連結金具4より高い位置となる。したがって、2個の平板部41を重ねて配置した際に、互いに連結される2個の胴縁3の高さが合うように、縦板部42のビス孔42aの高さを前記厚み分だけ異ならせた2種類の連結金具4を用意するのが好ましい。また、一般に、胴縁3は支柱1を介して多角形状、すなわち環状に配置されるので、胴縁3の一方の端面に、前記2種類の連結金具4の一方を取付け、胴縁3の他方の端面に他方の連結金具4を取付けることによって、支柱1に同一の連結金具4の平板部41を2個重ねて取付けた場合は、連結金具4を介して取付けられた両胴縁3の高さが異なるので、一方の胴縁3を反転させて取付け直せば、高さを合わせ直すことができるので、施工性を高めることができる。
【0030】
これらの構造により、連結金具4は、固定ボルトB4を軸として回動可能であり、支柱1に対して、任意の水平方向に胴縁3を取付けることができる。なお、一つの支柱1に2個の胴縁3を取付ける際は、胴縁3同士のなす角度が、極端な鋭角にならないように、例えば45度以上となるように平板部41の延設部41cの長さを設定すればよい。
【0031】
図10は、図7において、一つの支柱1に2個の胴縁3と1個の梁材7を取付けた形態の説明図であり、(a)はE2−E2、F1−F1拡大平面図、(b)は(a)の拡大背面図、(c)は(a)の拡大正面図、(d)はH−H断面図である。梁材7は、一般に胴縁3と同様のアルミニウム合金からなる押出型材を支柱1間に取付けられるものである。かかる梁材7は、胴縁3の連結金具4と同様に、支柱1上端に固定具□を軸に回動可能に取付けられる平板部81と、前記平板部から垂下されて梁材7の端面に固定される縦板部82とを備えた連結金具8を介して支柱1に取付けられる。本実施形態では、梁材7は後述するように主に小梁9を支持するものであり、従って胴縁3より強度を必要とすることから、梁材7の断面形状は胴縁3より上下寸法が長い四角形状であり、そして端面視において上下左右に計4個のビスホール71が設けられている。
【0032】
また、梁材7を支柱1に取付けるための連結金具8は、前記胴縁3の連結金具4と比べて、縦板部82にビス孔82aが上下左右に計4個形成された点が主に異なるものであり、他の形態は同様であり、胴縁3の高さと梁材7の高さが合う位置に同様なビス孔82aが形成され、固定ビスB5を介して縦板部82に固定される。本実施形態では、梁材7用の連結金具8の平板部81は、前記胴縁用の連結金具4の平板部41の上方に配置されると共に、該平板部81の高さ位置は、胴縁3及び梁材7の高さと合うようになされている。
【0033】
更に、本実施形態では、図8、9に示すように、一つの支柱1に胴縁3が2個取付けられた箇所においては、連結金具4の平板部41上に支柱1と略同径の円板部材14が載置され、円板部材14の高さと胴縁3の高さとが合うようになされ、そして前記固定ボルトB4が円板部材14の貫通孔14aを通って雌螺子部13aに螺着されている。
【0034】
これらの構造により、胴縁3、梁材7、梁材7用の連結金具8の平板部41及び円板部材14の高さが面一となるようにしている。
【0035】
図11は、天井パネル5の取付構造を示す説明図であり、(a)は図3のJ1−J1、J2−J2拡大断面図、(b)は(a)のK−K拡大断面図である。天井パネル5は、ごみ収納庫Pの天井部から動物や鳥等が容易に侵入できないように取付け可能であればよく、本実施形態では、パネル2と同様に、多数の縦線材51と横線材52とを格子状に配置して交差部を溶接等の接合手段により接合したメッシュパネル53である。前記縦線材51及び横線材52は、一般には強度的に安定しておりコストの安い鋼線が好適に用いられるが、ステンレス合金アルミニウム合金などの他の金属からなる線材を用いてもよい。また縦線材51及び横線材52の耐食性や耐候性を高めるために金属めっきや塗装を施してもよい。更に、天井パネル5は、図示しないが、金属板、樹脂板、又はこれらの積層した無孔又は有孔の積層板を用いてもよく、これらパネル2の外周部の全部又はその一部に枠材を取付けたものを用いてもよい。
【0036】
天井パネル5は、本実施形態では、取付金具55を介して主に胴縁3、梁材7又は後述の小梁9上に取付けられている。取付金具55は、平板状の押さえ片56の両端を折り曲げてなる断面倒コ字状であり、該コ字状内を通る縦線材51又は横線材52の上から該取付金具55を被せ、取付金具8の上から固定ビスB6を押さえ片56の孔部57に通して、胴縁3、梁材7又小梁9上の上壁部に螺着して、天井パネル5を胴縁3上又は梁材7上に取付ける。縦線材51又は横線材52を胴縁3、梁材7又は小梁9上に固定することによって、天井パネル5が容易に外れない形態であればよく、例えば、天井パネル5が金属板等の板材であるときは、固定ビス(図示せず)を介して胴縁3又は梁材7上に固定する形態でもよい。
【0037】
ごみ集積庫Pの正面は、ごみを収納空間6内に運び込むために、支柱1間にパネル3が配置されていない出入口61が設けられ、そしてこの出入口61に開閉可能に扉部62が取付けられている。尚、図12は、図1において、扉部62を省略した概略正面図である。また図13の(a)は、図1の扉部62の正面図、(b)は扉部62の上部拡大側面図である。扉部62は、本実施形態では、ゴミ集積庫Pの正面側に配置された胴縁3の前方に保持金具62aを介して、胴縁3に取付けられ、左右方向に延設された角パイプ状のレール部62aと、レール部62a内を左右方向に移動可能に配置された車輪部62cと、車輪部62cからレール部62aの底部の長手方向に沿って設けられた開口部を通って取付けられた支持部材62dと、支持部材62dに吊り下げられる枠体63aにメッシュパネル63bが取付けられた扉63とからなる。これにより、扉63は左右方向に開閉可能である。尚図示しないが、また枠体63aに取付けられた左右方向に長尺な逆L字状の係合部材が、支柱1に取付けられたL字状の係止金具に係止されており扉63の前後方向のばたつきを抑えることができる。
【0038】
扉部62は、前記出入口61を開閉可能に取付けられたものであればよく、例えば、支柱1に扉63の側端部をヒンジ等で固定して前開きする形態でもよい。
【0039】
次に、中間支柱17により、該中間支柱17の上端に胴縁3を支える部位について説明する。図14の(a)は図2のL−L、M−M部分拡大図において、パネル2及び天井パネル5を省略した拡大側面図、(b)は(a)の拡大底面図、(c)は(a)のN1−N1拡大断面図、(d)は(a)のN2−N2拡大断面図である。中間支柱17は、該中間支柱17の上端に平板状の受け部材18が固定ボルトB7を介して取付けられている。本実施形態では、中間支柱17は、支柱1と同様に円筒状の鋼管であり、該中間支柱17の内部上方に、支柱1と同様に径方向に延びる中板17aが溶接手段等により接合され、そして該中板17aには上下に貫通する雌螺子部17bが設けられている。そして固定ボルトB7を該受け部材18に形成した貫通孔18aを通して前記雌螺子部17bに螺着して、中間支柱17の上端に受け部材18が固定されている。
【0040】
一方、該中間支柱17の上端に支えられる胴縁3は、該胴縁3の下壁部に下方に開口部32aが形成され長手方向に延びる下溝部32が設けられている。該下溝部32は、下溝部32の開口幅H1より奥部の幅H2の方が広幅である蟻溝状である。該下溝部32には、頭部33aが挿入され、螺子部33bが下溝部32の開口部32bから突出した連結ボルト33が摺動可能に取付けられている。
【0041】
該連結ボルト33は、前記受け部材18の両端部に設けられた横長の切欠部18bを通って、該受け部材18の下面からナット33c、ワッシャ33dを介して螺着され、これによって、中間支柱17は、胴縁3の任意の位置に受け部材18を介して胴縁3に連結される。切欠部18bの形態は、連結ボルト33の螺子部33aが通過できる単なる丸孔でもよいが、本実施形態のように、受け部材18が胴縁3の長手方向に延びる長方形状であり、そして切欠部18bが受け部材18の長手方向の端部から長手方向に沿って切り欠かれた横長形態であれば、受け部材18を取付けた中間支柱17に対して、その上に胴縁3を配置しても、前記連結ボルト33を受け部材18の端部から切欠部18bに通すことができるので、施工性を高めることができる。また本実施形態のように、切欠部18bを受け部材18の両端部に設けると、連結ボルト33に対する受け部材18の回動を抑えることができる。
【0042】
前記固定ボルトB7の頭部は、受け部材18の上面と面一であり、胴縁3の下面に当接している。これにより、中間支柱17に対して固定ボルトB8が緩む方向に外力等がかかった時でも、固定ボルトB7の頭部が胴縁3に押さえられるので、固定ボルトB7は容易には緩まない。
【0043】
次に、胴縁3の中間部に連結具36を介して小梁9を該胴縁3に垂直に連結する部位について説明する。図15の(a)は、図7のE1−E1、F2−F2拡大断面図、(b)は(a)の拡大底面図、図16は図15の説明図であり、(a)はP1−P1拡大断面図、(b)はP2−P2断面図である。本実施形態では、胴縁3に前記下溝部32と同様な形態で、胴縁の側方に開口部34aが形成された横溝部34が胴縁3の側壁部の長手方向に沿って設けられている。また前記連結ボルト33と同様な連結ボルト35が、前記と同様な形態で横溝部34に摺動可能に取付けられ、該連結ボルト35を介して連結具36が胴縁3の側面に取付けられている。
【0044】
連結具36は、水平方向に貫通する貫通孔36aが形成され胴縁3の側面に沿って取付けられる縦板状の当て板36bと、該当て板36bから水平方向に延びて小梁9が載置される支持板36cとを備えたL字状である。当て板36bは、貫通孔36aを通る連結ボルト35に螺着されるナット35a、ワッシャ35bによって胴縁3に締結される。当て板36bには、その両側端から胴縁3の横溝部34内に向けて突出する突出片36dが設けられており、本実施形態のように、連結ボルト35を1個のみ用いた場合、当て板36bが連結ボルト35を軸として回転する方向に力が作用しても、前記突出片36dが横溝部34内に係止されるので、前記回転を抑えることができる。
【0045】
支持板36cには、上下に貫通する貫通孔36eが設けられている。小梁9には、角パイプ状であり、下壁部に上下に貫通する貫通孔81が設けられている。そして貫通孔36eの下方から貫通孔81を通る固定ボルトB8、ナットN8及びワッシャW8を介して小梁9が支持板36c上に固定される。前記貫通孔36eは小梁9の長手方向に長い長孔であるので、貫通孔36eの範囲で胴縁3に対して小梁9の載置位置や水平方向の連結角度を調整することができる。
【0046】
また梁材7の左右に小梁9を直交状に連結する場合は、前記胴縁3に小梁9を垂直に連結した場合と同様に、連結具36を用い、梁材7の両側壁部に設けられた前記横溝部34と同様な横溝部72を介して取付ければよい
【符号の説明】
【0047】
1 支柱
2 パネル
3 胴縁
4 連結金具
41 平板部
42 縦板部
43 固定具
5 天井パネル
6 収納空間
7 梁材
8 連結金具
81 平板部
82 縦板部
9 小梁
P ごみ収納庫


【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱間にパネルが取付けられると共に、前記パネルの上方に配置された胴縁がその両端に取付けられた連結金具によって支柱間に取付けられ、前記連結金具は、支柱上に載置される平板部と、前記平板部から垂下されて胴縁の端面に固定される縦板部とを備え、前記平板部は、支柱上端に固定される固定具により、該支柱上端に前記固定具を軸に回動可能に取付けられていることを特徴とするごみ集積庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−51715(P2012−51715A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197209(P2010−197209)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】