説明

せりシステムの制御方法およびせりシステムならびにせりシステムの制御プログラム

【課題】せりにおける応札者、出品者、主催者の三者の満足度を向上させることが可能な技術を提供する。
【解決手段】せりの応札者が操作する座席車両検索端末装置216を、せり業務システム10およびせり機システム20に接続して遠隔地からの応札を可能にしたセリシステムにおいて、複数のせりを開催地毎の複数のレーンA〜Zで管理し、開始時刻をせり機システム20で予想して表示装置217の表示エリア81にレーン毎に時系列に実レーン814bとして表示する場合に、実際のレーンA〜Zに対応した実レーン814bに表示中のせりから、当該応札者が応札を指定したウォッチリストに登録されたせりのみを抽出して時系列に表示する仮想的なマイレーン814aを設け、座席車両検索端末装置216を操作する応札者はマイレーン814aのみを注視することで応札可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、せりシステムの制御方法およびせりシステムならびにせりシステムの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、中古車せりでは、一会場につき一日に数百〜数千台の車両がせりにかけられ、その1台の車両のせり時間は平均20秒程度で完了する。
このため、例えば、特許文献1では、端末装置のユーザは、応札ボタンへの操作により、掲示板に表示された価格での応札の意志を表し、表示された価格は、その位置を表す者が一人になるまで自動的に上昇されるようにしている。
【0003】
応札者は、主催者が発行する出品票を元に、前もって購入対象のせりが何番目に実施されるかを確認し、対象のせりの開始を待つことで目当てのせりに参加することができる。
近年短い時間で複数台のせりを行うため、一つのせり会場での複数レーン化が進んでおり、何番目かだけでなく「どのレーン」でせりが行われるのかも意識する必要がある。さらに、せりシステムのセンター化による会場間の連携が進むことで多会場での同時せり開催も行われつつあり、同一時間帯におけるせりのレーン数はより多くなるものと予想される。
【0004】
せりは応札状況に応じて進行速度が異なるため、応札者は進行度合いの異なる、時間軸方向に点在した参加したいせりを監視しなければならず、開始タイミングを逃さずに参加する事は困難である。これは、参加機会を逃す要因となっているとともに、応札者にとって大きな負担となっている。
【0005】
また、出品者にとっても、自分が出品するせりが何時に行われるのかが分りづらく、スタート価格や売り切り価格を指示したいときは、いつせりが開始されても指示出来るように待機しなければならない。このことは、出品者にとって負担になっている。
【0006】
中古車せり業界は、今後コスト削減/せり時間の短縮のために複数レーン化が進み、またセンター化による会場間連携が進むことでよりレーン数が増加し、この問題が今後益々顕著となる事が懸念されている。従って、複数のレーンに渡るせりに効率よく参加する方法や、応札者が望んでいる車輌のせりを積極的にアピールできる方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平5−290070号公報
【特許文献2】特表2002−525760号公報
【特許文献3】特開2002−157384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の従来技術では、以下のような技術的課題がある。
第1に、応札者は、自分が応札したいせりが「何処の会場」の「どのレーン」で「何号車として」せりにかけられるのかが分かりづらい、という技術的課題がある。
【0009】
第2に、個々の応札者にとっては、自分が興味のないせりのレーンも混在して表示されてしまうため、誤応札や誤落札が生じる懸念がある。
第3に、参加したいせりが同時刻の場合、どちらも応札する場合は不在応札の申込(以降不在申し込み)などの代行応札処理が必要だが、せり時刻がダブっていることが分かりづらい。
【0010】
その結果、人気があるはずの車輌でも応札数が低迷してしまい、落札価格も上がらず、せり主催者や出品者の満足度が低下する懸念がある。
なお、特許文献2には、出品される商品であるロット(部品)の製造に合わせてせりが行われ、各ロットのせりが終了する終了時間は隣接しないようにスケジュール調整される技術が開示されている。しかし、当該技術は、せりの主催者側におけるスケジュールの調整技術であり、応札者及び出品者から見た場合、せりの開催時刻がわかりにくいことには変わりがない。
【0011】
また、特許文献3には、ネットワークを介して接続された端末装置のユーザに対し、ユーザが指定のカテゴリのスケジュール要素を分類分けし、マージ(合成)して、時間軸に沿って並べた確認用スケジュール表示ページを生成し提示する技術が開示されているが、せりにおける上述の技術的課題は認識されていない。
【0012】
本発明の目的は、せりにおける応札者、出品者、主催者の三者の満足度を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の観点は、ネットワークを介して接続された端末装置から応札者がせりの応札を行うことが可能なせりシステムの制御方法において、複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する第1ステップと、個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置の画面に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を表示するとともに、個々の前記応札者に応じた抽出条件に基づいて抽出された特定の前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する第2ステップと、を含むことを特徴とするせりシステムの制御方法を提供する。
【0014】
本発明の第2の観点は、ネットワークを介して接続された端末装置からせりの応札を行うことが可能なせりシステムにおいて、複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する予測時刻取得手段と、個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を前記せりの応札者及に提示する予想進行提示手段と、個々の前記応札者に応じた抽出条件で抽出された前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する仮想レーン提示手段と、を含むことを特徴とするせりシステムを提供する。
【0015】
本発明の第3の観点は、ネットワークを介して接続された端末装置からせりの応札者がせりの応札を行うことが可能なせりシステムの制御プログラムにおいて、複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する第1ステップと、個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置の画面に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を表示するとともに、個々の前記応札者に応じた抽出条件に基づいて抽出された特定の前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する第2ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とするせりシステムの制御プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、せりにおける応札者、出品者、主催者の三者の満足度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態によるせりシステムの構成例およびレーンの提示方法を説明する概念図である。
【図2】本発明の実施形態によるせりシステムの構成を説明する図である。
【図3】せり制御装置の機能構成を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態を適用可能なコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図5】せりデータデータベースのデータ構成を説明する図である。
【図6】相場情報データベースのデータ構成を説明する図である。
【図7】せり結果データベースのデータ構成を説明する図である。
【図8】せり管理情報ファイルのデータ構成を説明する図である。
【図9】余実差異データベースのデータ構成を説明する図である。
【図10】本実施の形態の会員情報データベースの構成例を示す概念図である。
【図11】ウォッチリスト情報の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】スケジュール作成処理のフローチャートである。
【図13】余実誤差更新処理のフローチャートである。
【図14】不在申し込みの申請方法を説明する図である。
【図15】不在申し込みの申請を実現させる応札者、および座席車両検索端末装置の動作の流れの例を表すフローチャートである。
【図16】開始されたせりの不在申し込みのキャンセルを実現させる応札者、および座席車両検索端末装置の動作の流れの例を表すフローチャートである。
【図17】本実施の形態におけるマイレーン表示制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本実施の形態では、一態様として、実際の複数のレーンの他に、応札者がウォッチリストに登録しているせりをタイムラインで表示する仮想的なレーン(以下、本実施の形態ではマイレーンまたはマイレーン表示と記す)を表示し、応札者が関心のある物品のせりの状況を集中的かつ明解に表示する技術を例示する。
【0019】
また、ウォッチリストに登録したせり数が少なく、空き時間が多い場合、応札者の好みや要望に応じて抽出された応札候補のせりもマイレーンに表示させる。なお、この応札候補の表示の有無はオプションで設定可能とすることができる。
【0020】
この場合、応札候補は「車種」「評価点」の指定や、応札者の過去の応札車輌の傾向に応じた車輌など、いくつかの項目に分け、項目毎に優先度をつけてマイレーンに重ねて表示を行う。
【0021】
マイレーンにおいて、複数のせりの表示がダブる(同じ時間帯にせりが行われる)場合は、不在申し込みを促す。
また、応札を行う際は、応札者からの応札指示に応じて端末がマイレーンと実際のレーン番号を紐づけて、応札を行う。
【0022】
このように、本実施の形態では、マイレーン表示方式により、応札者にとって不要なせりは表示しない。
また、上述のマイレーン表示により、応札者が参加したいせりを積極的に促す。
【0023】
上述の本実施の形態の一態様によれば、以下の効果が得られる。
第1に、応札者が応札したいせりと時間がマイレーンに選択的かつ集中的に表示され、希望するせりへの確実な参加と現車チェック等の別作業を行う時間が増加する。
第2に、マイレーンに意識を集中して応札できるため、誤応札が限りなくゼロになる。この結果、誤落札も減少し、落札に関するクレームが減少する。
第3に、マイレーン表示によってせりの参加操作における操作性や利便性が向上し、せりに参加する応札者が増加し、応札数の増加が見込まれる。
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるせりシステムの構成例を説明する概念図であり、図2は、本実施の形態のせりシステムの構成例をさらに詳細に例示する概念図である。
【0025】
このせりシステムは、例えば中古車(車両)を出品物としてせりを行うものである。例えば、中古車市場では、せりシステムのセンター化に伴い、会場間連携が行われると予想される。会場間連携とは、例えばA会場で行われているせりをB会場でも同様にせりに参加できるようにする機能を持つ。
【0026】
A会場とB会場のせりを区別するため、レーン番号(Aレーン、Bレーンなど)はそれぞれ異なるレーンとなるが、従来では、多数レーンについては考慮されていない状況である。
【0027】
以下の、本実施の形態では、一例として、レーン数を26と仮定した場合のせり状況画面の表示方法とせりへの参加方法をストレス無く行う技術を例示する。
なお、応札者と出品者は会員と表現する。
【0028】
図1に例示される本実施の形態のせりシステム1では、会員が操作する座席車両検索端末装置216を、せり業務システム10およびせり機システム20に接続して遠隔地からの応札を可能にしたセリシステムにおいて、複数のせりを開催地毎の複数のレーンA〜Zで管理し、個々のせりの開始予定時刻に基づいて、表示装置217の表示エリア81にレーン毎に時系列に実レーン814bとして表示する場合に、実際のレーンA〜Zに対応した実レーン814bに表示中のせりから、当該座席車両検索端末装置216を使用している応札者がウォッチリストに登録したせりのみ或いはオプションとして設定した条件に合致するせりを抽出して時系列に表示する仮想的なマイレーン814aを設けている。
【0029】
すなわち、座席車両検索端末装置216の表示装置217には、後述のように、表示エリア81と、表示エリア82が設けられ、表示エリア81に、実際のレーンA〜Zに対応した実レーン814b、および後述のウォッチリストに登録されたせりを選択的に表示するマイレーン814aが、縦方向の時間軸(タイムライン)で表示されている。
【0030】
後述のように、マイレーン814aまたは、実レーン814bは、レーン切替ボタン218によって選択され、選択された通常の一つのレーンまたはマイレーンの詳細な情報が、表示エリア82の側に表示される。
【0031】
図1および図2に例示されるように、このせりシステム1は、せりを行うための準備に主に用いられるせり業務システム10と、実際にせりを行うためのせり機システム20と、に大別され、せり業務システム10とせり機システム20はネットワーク30により接続されている。
【0032】
せり業務システム10は、2台の業務サーバ110、2台の映像サーバ120、業務端末装置131、出品票登録端末装置132、せり検索端末装置133、来場者(会員)登録端末装置134、発券端末装置135、およびそれらを接続するネットワーク140を備えている。ネットワーク140は、多数のハブ141、さらにはハブ141間、ハブ141と業務端末装置131〜発券端末装置135の各々との間、ハブ141と業務サーバ110、映像サーバ120の各々と間を結ぶ通信線142を備えたものである。
【0033】
業務端末装置131は、せり会場でのせりに参加できる会員の登録、削除、登録情報の変更等を行うためのものである。出品票登録端末装置132は、せりに出品される出品物(ここでは中古車)の詳細情報(車名、メーカ、色、評価点など)を記載した出品票の登録に用いられる。せり検索端末装置133は、実施されるせり情報の検索に用いられる。来場者(会員)登録端末装置134は、せり会場に来場した会員を確認するためのものである。来場した会員か否かの確認には、例えば会員カード4等が用いられる。発券端末装置135は、来場した会員へのサービスとして提供する食券等の印刷物の発券に用いられる。
【0034】
2台の業務サーバ110は、会員に係わるデータ、せりに係わるデータ等の保存、業務の遂行等に用いられる。具体的には、一例として、業務サーバ110は会員からのログインの受け付け、せりデータの応答等を行う、会員向けWEBシステムとして機能することができる。
【0035】
2台の映像サーバ120は、出品票のデータ等の会員に提供すべき映像データの保存に用いられる。これら業務サーバ110、映像サーバ120がそれぞれ2台、設置されているのは、より高い安全性を実現するためである。また、より高い安全性を実現するために、ネットワーク140も2重化されている。
【0036】
せり機システム20は、2台のせり制御装置200、連携PC(パーソナル・コンピュータ)211、2台の表示制御PC212、213、せり人・調整人操作端末装置214、多数の購買店操作端末装置215、複数の座席車両検索端末装置216、せり状況表示モニター221、出品店表示モニター222、および2台のせり制御装置200と連携PC211〜座席車両検索端末装置216等の各端末装置の間を接続するネットワーク230を備えている。
【0037】
2台のせり制御装置200とそれぞれ2台の業務サーバ110および映像サーバ120との間は、上記ネットワーク30により接続されている。このネットワーク30は、2台のハブ31、各ハブ31に接続された複数の通信線32により、2重化されている。ネットワーク230もネットワーク140、および30と同様に、多数のハブ231、各ハブ231に接続された複数の通信線232により2重化されている。
【0038】
連携PC211は、せり会場以外の場所に居る会員のせりへの参加を可能にするものである。その連携PC211により、会員は例えばインターネットを介してせりに参加することができる。表示制御PC212は、接続されたせり状況表示モニター221に表示すべき画像の表示等を制御している。そのせり状況表示モニター221は、現在、行われているせりに出品された中古車の出品票、現在価格、等の情報が表示される大型の表示装置である。
【0039】
表示制御PC213は、接続された出品店表示モニター222への画像の表示等を制御している。出品店表示モニター222は、出品者(出品店)に対して現在価格や応札状況が表示される大型の表示装置である。
【0040】
せり人・調整人操作端末装置214は、せり人によるせりの進行などを可能とし、調整人によるせり中の価格の調整などを可能にする。購買店操作端末装置215は、会員がせりに参加するためのものであり、せりの会員用の座席に設置されている。購買店操作端末装置215は、会員カード4に記録された情報を読み取るカードリーダ、応札を行うための応札スイッチ(いずれも図示せず)を備えている。
【0041】
座席車両検索端末装置216は、せりの会員が、せりに出品された車両(出品物)のなかで所望の車両の検索や、せり会場の主催者の代理参加を依頼する不在申し込みの申請等が行えるものであり、せりの会員用の座席に設置されている。その座席車両検索端末装置216は、実際は例えばパーソナルコンピュータ(PC)であり、車両の検索や不在申し込みの申請等のために、表示装置217、およびキーボードおよびレーン切替ボタン218を搭載、或いは接続により備えている。
【0042】
また、座席車両検索端末装置216は、購買店操作端末装置215と同様に、会員カード4に記録された情報を読み取るカードリーダを備えている。
本実施の形態の場合、レーン切替ボタン218は、現実のレーンA〜Zの各々を選択するための実レーンボタン218bの他に、マイレーンを選択するためのマイレーンボタン218aを備えている。
【0043】
なお、レーン切替ボタン218、マイレーンボタン218aは、ハードウェアに限らず、表示装置217に表示されるGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)で実装してもよい。
【0044】
2台のせり制御装置200は、せり人・調整人操作端末装置214からの指示に従い、せりの進行、提示する価格の更新、等を行う。また、購買店操作端末装置215、或いは座席車両検索端末装置216を使用する会員の認証、それらを用いた応札の受け付けを行う。受け付けた応札数は、価格の変更、落札者の決定、等の判断用に、せり人・調整人操作端末装置214に通知する。
【0045】
上記のような構成のせりシステム1を導入したせり会場では、多数の中古車(車両)が出品物として出品される。中古車を出品物としてせりを行うせり会場では、せりに要するせり時間の短縮によるコスト削減のために、複数レーン化が進む傾向にあり、このせりシステム1を導入したせり会場でも複数レーンでせりを行うようになっている。
【0046】
このため、応札者は、レーン毎に、多数、行われる予定のせりのなかから応札したい車両が出品されるせりを探し出し、探し出したせりに参加するか、または、不在応札の申請を行うことが必要となる。
【0047】
そのような応札者が所望のせりへの参加をより容易に行えるように、本実施形態では、各レーンで行われる各せり対象の出品物におけるせりに掛かる時間(せり対象出品物のせり開始〜せり終了までの時間)を計算し、計算した各せり対象の出品物におけるせりのせりに掛かる時間を用いて、各せりの開始が予想される開始時刻(以降「せり開始予定時刻」)を計算するようにしている。そのように計算された各せり開始予定時刻(スケジュール)は、会員が確認可能なようにたとえばレーン毎に時系列に提示するようにしている。
【0048】
さらに、本実施の形態の場合、後述のように、実際のレーンの他に、当該実際のレーンに表示される多数のせりの中から、座席車両検索端末装置216等を利用する個々の応札者に応じた特定のせりが、選択的に抽出されて表示されるマイレーンを表示する。
【0049】
これにより、応札者がより快適にせりに参加できる環境を実現させている。
レーン毎の各せり開始予定時刻の計算、およびスケジュールの提示は、例えばせり制御装置200によって行われる。それにより、せり制御装置200には、本実施形態によるせり開始時刻予測装置、およびせり予想進行提示装置が搭載されている。せり開始時刻予測装置、およびせり予想進行提示装置は、1台のノードであるせり制御装置200に搭載しているが、別のノードに搭載しても良い。それらを異なるノードに搭載させても良い。
【0050】
そのせり制御装置200は、レーン毎の各せり開始予定時刻の計算、およびせりの進行を制御するために、図3に例示されるような機能構成となっている。つまり、せり制御装置200は、せり業務制御部310、通信部群320、認証部330、落札価格予想部340、開始時刻予想部350、誤差計算部360、不在管理部370、画面作成部380、およびデータ格納部390を備えている。
【0051】
通信部群320は、ネットワーク30、或いは230を介したデータの送受信を行うための複数の通信部を備えている。せり業務制御部310は、通信部群のうちの少なくとも一つを介したデータの送受信を制御し、せりの実施のための各種業務を制御し、せりを実施する環境を提供する。それにより、通信部群320の他に、認証部330、落札価格予想部340、開始時刻予想部350、誤差計算部360、不在管理部370、および画面作成部380はせり業務制御部310に従って動作する。これら認証部330〜画面作成部380の各々は、それぞれ以下のような機能を備えている。
【0052】
認証部330は、購買店操作端末装置215、或いは座席車両検索端末装置216を使用する人が会員か否か確認する認証を行う。せりシステム1では、連携PC211とインターネットを介して端末装置(PC、携帯端末、或いはゲーム機等)を接続させることで、せり会場に来場しない会員もせりに参加することができるようになっている。そのようにせり会場に来場しない会員も認証の対象となる。しかし、ここでは、説明上、便宜的に、せり会場に来場した会員のみを想定することとする。
【0053】
落札価格予想部340は、せり毎に、そのせりに出品された出品物(中古車)の落札価格を予想する。その予想は、せりに出品された中古車の相場を考慮して行われる。
せり業務制御部310は、せり人・調整人操作端末装置214からの指示により、せりが開始してから結果が出るまでの間、予め設定された時間間隔(せり上げ間隔)が経過する毎に、予め設定された価格分(値幅)、上乗せすることで現在価格を更新する。開始時刻予想部350は、そのような現在価格の更新方法、および落札価格予想部340が予想した落札価格を用いて、各せりのせりに要すると予測される時間(せり予測時間)を計算し、計算した各せり予測時間を用いて、さらに各せりのせり開始予定時刻を計算する。
【0054】
誤差計算部360は、開始時刻予想部350が計算したせり開始予定時刻、および実際にせりが開始した時刻(実際のせり開始時刻)との間の誤差をレーン毎に計算する。その誤差は以降「余実差異」と呼ぶことにする。
【0055】
不在管理部370は、不在申し込みに対応するためのものである。画面作成部380は、座席車両検索端末装置216、せり検索端末装置133、せり状況表示モニター221、および出品店表示モニター222に表示させる画像(画面)を生成するものである。
【0056】
本実施の形態では、画面作成部380は、後述のせりスケジュール表示領域814において、実際の実レーン814bの他に、マイレーン814aを表示する処理を行うマイレーン表示制御機能381を備えている。
【0057】
上記の認証部330〜画面作成部380の各々は、データ格納部390に格納されたデータを用いて処理を行う。そのデータ格納部390は、せりデータDB(データベース)391、相場情報DB392、せり管理情報ファイル393、会場情報ファイル394、せり結果DB395、余実差異DB396、および会員情報DB397を格納している。
【0058】
図3に示す機能構成は、せり制御装置200として用いられるコンピュータに、せり制御プログラム700を実行させることで実現される。本実施形態によるせり開始時刻予測装置、およびせり予想進行提示装置はいずれも、せり制御プログラム700のサブプログラムを実行することで実現される。
【0059】
ここでは、本実施形態によるせり開始時刻予測装置を実現させるサブプログラムを「開始時刻予測プログラム701」、本実施形態によるマイレーン表示を行うマイレーン表示制御機能381を備え、せり予想進行提示装置を実現させるサブプログラムを「画面作成プログラム702」とそれぞれ呼ぶことにする。
【0060】
ここで図4を参照して、本実施形態を適用可能なコンピュータ、つまりこのせり制御プログラム700を実行することでせり制御装置200として使用可能なコンピュータについて具体的に説明する。
【0061】
図4に例示されるコンピュータは、CPU61、メモリ62、外部記憶装置65、媒体駆動装置66、およびネットワーク接続装置群67を有し、これらがバス68によって互いに接続された構成となっている。図4に例示される構成は一例であり、これに限定されるものではない。
【0062】
CPU61は、当該コンピュータ全体の制御を行う。
メモリ62は、プログラムの実行、データ更新等の際に、外部記憶装置65(あるいは可搬型の記録媒体70)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等の半導体メモリ、或いはメモリモジュールである。CPU61は、プログラムをメモリ62に読み出して実行することにより、全体の制御を行う。
【0063】
外部記憶装置65は、例えばハードディスク装置(ディスクアレイ装置を含む)、或いは不揮発性の半導体メモリである。主に各種データやプログラムの保存に用いられる。媒体駆動装置66は、光ディスクや光磁気ディスク等の可搬型の記録媒体70にアクセスするものである。
【0064】
ネットワーク接続装置群67は、少なくとも、ネットワーク30、および230を介した通信を可能とさせる数のネットワーク接続装置である。ネットワーク30および230はそれぞれ2重化されているため、ネットワーク接続装置群67は4個以上のネットワーク接続装置を備えている。
【0065】
上記せり制御プログラム700は、外部記憶装置65、若しくは可搬型の記録媒体70に記録されているか、或いはネットワーク30、若しくは230を介してネットワーク接続装置群67により取得される。そのせり制御プログラム700をメモリ62に読み出してCPU61が実行することにより、せり制御装置200は実現される。
【0066】
図4に示す構成では、図3のデータ格納部390は例えば外部記憶装置65、或いは可搬型の記録媒体70が装着された媒体駆動装置66である。通信部群320は例えばネットワーク接続装置群67である。せり制御プログラム700が外部記憶装置65に格納されていると想定する場合、せり制御装置200の通信部群320〜画面作成部380はいずれも、例えばCPU61、メモリ62、外部記憶装置65、およびバス68によって実現される。
【0067】
データ格納部390に格納されたせりデータDB391、相場情報DB392、およびせり結果DB395〜会員情報DB397、さらにはせり管理情報ファイル393および会場情報ファイル394において、例えばせりデータDB391、相場情報DB392、せり管理情報ファイル393、および会員情報DB397は業務サーバ110の保存するデータのコピーである。
【0068】
せりの進行に伴って随時、更新されるのは、例えばせりデータDB391、せり結果DB395、会場情報ファイル394、および余実差異DB396である。
ここで、せりデータDB391、相場情報DB392、およびせり結果DB395〜会員情報DB397、さらにはせり管理情報ファイル393および会場情報ファイル394等について、より詳細に説明する。
【0069】
せりデータDB391は、せり毎に、そのせりの実施に必要なデータ(せりデータ)を格納したデータベースである。図5に例示されるように、各せりデータ(レコード)は、出品番号391a、車種391b、レーン391c、スタート価格391d、市場価格391e、せり予測時間391f、せり開始予定時刻391g、実際のせり開始時刻391h、不在申し込み情報391i、ウォッチ会員391j、の各属性データを含む。特には図示していないが、属性データとして他に、出品者会員番号が存在する。
【0070】
各属性データにおいて、出品番号391aは、対応するせりを一意に識別可能な識別情報である。車種391bは、出品物として出品された中古車を表すデータである。レーン391cは、対応するレーンを表すデータである。
【0071】
本実施形態では、A〜Zの26レーンでせりが実施されると想定する。せりへの出品番号、およびレーンの割り当ては、各レーンにおいて、早く開始される程、小さい値の出品番号となるように行われる。
【0072】
スタート価格391dは、せりの開始価格である。市場価格は、車種データが表す中古車が販売される平均的な価格である。せり予測時間391fは、対応するせりに要すると予測された時間である。せり開始予定時刻391gは、対応するせりが開始されると予測された時刻である。実際のせり開始時刻391hは、対応するせりが実際に開始された時刻であり、このデータはそのせりが実際に開始された後に格納される。
【0073】
不在申し込み情報391iは、不在申し込みを行った応札者を表す識別情報(ここでは会員番号を想定する)と、その応札者が提示した応札上限金額と、を含む。この不在申し込み情報は、不在申し込みを行った応札者毎に、追加される。不在申し込みを複数の応札者が行った場合、不在申し込み情報は応札上限金額に応じて格付けされる。
【0074】
図5中に表記の不在申し込み情報391iにおける「不在申し込み1位金額」は、各応札者から提示された応札上限金額のなかで金額が最も大きい応札上限金額を表している。また、「不在申し込み1位会員」は、金額が最も大きい応札上限金額を提示した応札者を表している。
【0075】
ウォッチ会員391jは、対応するせりを参加予定に設定(ウォッチリストへ登録)した応札者を表すデータである。
本実施の形態の場合、このウォッチ会員として登録された応札者が、座席車両検索端末装置216を使用する時、対応するせりについては、実際の実レーン814bに表示される他に、マイレーン814aにも同時に表示される。
【0076】
そして、応札者が、レーン切替ボタン218のマイレーンボタン218aを押圧することにより、マイレーン814aの個々のせりの情報が、表示エリア82に表示される。
従って、応札者は自分がウォッチ登録したせりについては、マイレーン814aのみを監視するだけでよく、実レーン814bの数が増加しても、見逃すことがない。
【0077】
さらに、ウォッチ登録したせりの開始時間が競合していることも、マイレーン814aを見るだけで判るので、不在申し込みによる応札を確実に行うことができる。
また、応札者は当該対応するせりについては、所望のメッセージを受け取ることができる。
【0078】
せりデータDB391に対するウォッチ会員391jの登録、つまり応札者による所望のせりの参加予定の設定は、座席車両検索端末装置216の他に、せり検索端末装置133等を用いて行うことができる。
【0079】
上記のようなことから、せりデータの属性データのなかで業務サーバ110からコピーされるのは、出品番号391a、車種391b、レーン391c、スタート価格391d、および出品者会員番号であり、他の属性データはせり制御装置200の側で追加される。
【0080】
せり制御装置200は、例えば業務サーバ110から、1レコード(せりデータ)の属性データとして出品番号、車種、スタート価格が格納されたせりデータDB391をコピーし、それ以外の属性データを随時、格納する。不在申し込み情報、ウォッチ会員は、応札者からの申請によって更新される。その更新は、登録(不在申し込み除法では変更を含む)、或いは削除によって行われる。
【0081】
相場情報DB392は、出品された中古車の落札価格の予測に用いられるデータベースである。相場情報DB392には、図6に例示されるように、車種392a毎に市場価格392bが格納されている。せりデータDB391の各レコードに格納される市場価格391eは、各レコードに格納された車種391bに対応する市場価格392bを相場情報DB392から抽出したものである。
【0082】
せり結果DB395は、終了したせりを管理するためのデータベースである。図7に例示されるように、各レコードには、出品番号395a、落札価格395b、落札会員番号395c、せり確定時刻395d、次出品番号395e、の各属性データが格納される。
【0083】
上記のように、せり業務制御部310は、せり人・調整人操作端末装置214からの指示により、せりが開始してから結果が出るまでの間、予め設定された、せり上げ間隔が経過する毎に、予め設定された値幅を上乗せすることで現在価格を更新する。
【0084】
せり管理情報ファイル393は、現在価格の更新、さらには落札の決定用のファイルであり、図8に例示されるように、値幅393a、せり上げ間隔393b、決定時間393cが格納されている。
【0085】
決定時間393cは、応札者が一人となっている状況が継続した時間の長さにより応札者を落札者として決定するための条件である。図8中に決定時間393cとして表記の「3」は、応札者が一人となっている状況が3秒間、継続した場合、その一人の応札者を落札者とすることを表しており、例えばせり制御装置があらかじめ設定できる。
【0086】
本実施形態では、上記のように、レーン毎にせりのスケジュールを立てる。余実差異DB396は、図9に例示されるように、レーン396a毎のスケジュールと実際のせりの進行との間の誤差である余実差異396bを管理するためのデータベースである。
【0087】
会員情報DB397は、応札者毎に係わる会員情報を格納したデータベースであり、認証等に用いられる。
図10に例示されるように、会員情報DB397は、例えば会員番号397a、氏名397b(ここでは法人名、屋号等も含まれるが、それらを含め「氏名」と総称する)、ウォッチリスト情報397c、趣向情報397d、与信枠397e等の情報を含むものである。
【0088】
ウォッチリスト情報397cは、ウォッチリスト登録し、応札者が自分の意思で買いたいと思っている車輌に関するせり番号のリストである(以下、ウォッチリスト情報397cによって抽出されたせりは、必要に応じて「購入対象」と記す)。
【0089】
趣向情報397dは、その応札者が、過去に良く落札した車輌の車種や評価値、さらには、過去にウォッチリストに登録した車両の情報が格納される(以下、趣向情報397dによって抽出されたせりは、必要に応じて「応札候補」と記す)。
【0090】
本実施の形態の場合、この趣向情報397dは、後述のマイレーン814aの表示制御において参照される。
図11を参照して、本実施の形態における上述のウォッチリスト情報の登録処理を説明する。図11は、ウォッチリスト情報の登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0091】
なお、この図11のフローチャートの処理は、せり業務制御部310として用いられるコンピュータ(CPU61)に、所定の制御プログラムを実行させることで実現される。
まず、会員番号選出し(ステップS610)、当該会員番号で会員情報DB397をアクセスし、ウォッチリスト情報397cを取得する(ステップS612)。
【0092】
そして、ウォッチリスト情報397cからせり番号を取得する(ステップS614)。
取得したせり番号をキーにせりデータDB391にアクセスし、ウォッチ会員391jに当該会員番号を追加登録する(ステップS616)。
【0093】
このステップS614〜ステップS616の処理を、ウォッチリスト情報397cに含まれる全てのせり番号について反復する(ステップS618)。
さらに、上述のステップS610〜ステップS618の処理を全部の会員番号について反復する(ステップS620)。
【0094】
なお、せりデータDB391における個々のレコードでのウォッチ会員391jの登録方法としては、例えば、応札者数よりも大きなビット数のビット列の1ビットにつき一つの会員番号を紐付け、当該ビットのON/OFFで、当該会員番号の登録の有無を設定/管理することが考えられる。
【0095】
また、会員情報DB397における趣向情報397dでは、所望のビット数のビット列の1ビットに一つの趣向属性を割り当て、当該ビットのON/OFFで、当該趣向属性の有無を管理することが考えられる。
【0096】
会員カード4には、例えば会員番号、および氏名が記録されており、認証は、その会員番号と氏名の組み合わせが格納されたレコード(会員情報)が会員情報DB397に存在するか否か照合することで行われる。与信枠は、不在申し込みによる代理応札の実施管理に用いられる。
【0097】
次に、データ格納部390に格納されたせりデータDB391、相場情報DB392、およびせり結果DB395〜会員情報DB397、さらにはせり管理情報ファイル393および会場情報ファイル394を用いてせり制御装置200の通信部群320〜画面作成部380の各々が実行する処理について、より詳細に説明する。
【0098】
データ格納部390には、通常、せりデータDB391、せり結果DB395、および余実差異DB396以外の相場情報DB392、会員情報DB397およびせり管理情報ファイル393、会場情報ファイル394が格納されている。せりデータDB391は、例えばせり会場でのせりが開始される前に、せり業務制御部310が通信部群320を用いて業務サーバ110から取得し、データ格納部390に格納される。せり結果DB395、および余実差異DB396は、その後に、例えばせり業務制御部310によって作成される。
【0099】
せり業務制御部310は、せりデータDB391をデータ格納部390に格納(コピー)した後、落札価格予想部340に対し、各せりの応札価格の予想を指示する。その指示により、落札価格予想部340は、せりデータDB391の各レコードに格納されている車種を用いて相場情報DB392を参照し、落札価格を予想する。落札価格の予想は、相場情報DB392から、せりデータDB391のレコード毎に、そのレコードの車種に対応する市場価格を抽出することで行われる。抽出された市場価格が、せりデータDB391の各レコードに市場価格として格納される。
【0100】
せり業務制御部310は、落札価格予想部340への落札価格の予想の指示と並行して、開始時刻予想部350に対し、各せりのせり予測時間の計算を指示する。その指示により、開始時刻予想部350は、せりデータDB391のレコードのなかから市場価格が格納されたレコードを順次、抽出し、抽出したレコードの市場価格を用いてせり予測時間を計算し、さらに計算したせり予測時間を用いてせり開始予定時刻を計算する。計算したせり予測時間、およびせり開始予定時刻はせりデータDB391のレコードに格納する。
【0101】
1つの対象出品物におけるせりのせり開始予定時刻の計算は、せりが行われるレーンで対象出品物のせりの前に行われる各せりのせり予測時間を積算することで行われる。せり予測時間は、例えば以下のようにして計算される。
せり予測時間=((市場価格−スタート価格)/値幅)×会場係数×開催係数+決定時間
・・・ (1)
【0102】
ここで、会場係数はせり会場によるせりの進行の傾向を表す係数、開催係数はせりが行われる日におけるせりの進行の傾向を表す係数、である。
開催係数は、例えばせり人/調整人のせりにおける傾向、出品者の傾向、等を考慮して決定するものである。会場係数は、例えば全てのせりが終了した後、実際に発生した余実差異、その絶対値等を考慮して更新される係数である。
【0103】
本実施形態では、会場係数や開催係数等の各係数をせり予測時間の計算に用いることにより、せり予測時間をより高精度に計算できるようにしている。せり予測時間の計算方法は、(1)式に限定されるものではない。その計算方法は、出品物、出品者、せりの開催日における状況等を考慮して、複数、用意したもののなかから選択するようにしても良い。また、(1)式を用いてせり予測時間を計算する場合であっても、実際のせりの進行に応じて、例えば開催係数を変更し、再度、せり予測時間、さらにはせり開始予定時刻の計算を行うようにしても良い。
【0104】
上記落札価格予想部340および開始時刻予想部350は、例えば、図4に例示されるCPU61が図12に例示されるスケジュール作成処理を実行することで実現される。ここで図12を参照して、スケジュール作成処理について詳細に説明する。スケジュール作成処理は、例えばせり制御装置200が業務サーバ110のせりデータDB391を格納(コピー)した場合に自動的に、或いは業務端末装置131等を用いた指示により、上記開始時刻予測プログラム701を実行することで実現される。
【0105】
スケジュール作成処理では、せり毎に、ステップS11〜ステップS17の一連の処理が実行される。その処理ループの1回の実行により、1せりのせり予測時間の予測、およびせり開始予定時刻の計算が行われる。上記のように、せりへの出品番号、およびレーンの割り当ては、各レーンにおいて、早く開始される程、小さい値の出品番号となるように行われる。このため、対象とするせりは、出品番号の小さいほうから行われる。最初に処理ループを実行する場合、出品番号のなかで最小の出品番号が対象とすべきせりを特定するものとして選択される。
【0106】
先ず、ステップS11では、CPU61は、現在、対象とすべき出品番号を特定し、特定した出品番号をキーとしてせりデータDB391を検索することにより、その出願番号を格納したレコードを抽出し、抽出したレコード中の車種を取得する。続くステップS12では、CPU61は、取得した車種をキーにして相場情報DB392を検索することにより、その車種に対応付けられた市場価格を取得する。その後はステップS13に移行する。
【0107】
ステップS13では、CPU61は、せり管理情報ファイル393にアクセスし、値幅、せり上げ間隔、および決定時間を取得する。次のステップS14では、CPU61は、会場情報ファイル394にアクセスし、会場係数、および開催係数を取得する。その次に移行するステップS15では、CPU61は、(1)式を用いてせり予測時間を計算し、さらに計算したせり予測時間を用いて、せり開始予定時刻を計算する。せり開始予定時刻の計算は、例えばレーン毎に、直前に計算されたせり開始予定時刻を保存しておき、現在、対象とするせりが割り当てられたレーンのせり開始予定時刻に、計算したせり予測時間を加算することで行われる。そのようにして計算されたせり開始予定時刻は、それまでのせり開始予定時刻に代わって保存される。
【0108】
ステップS16では、CPU61は、計算したせり予測時間、およびせり開始予定時刻を取得した市場価格とともに、せりデータDB391の対応するレコードに格納する。次のステップS17では、CPU61は、対象とすべき出品番号をインクリメントする。その後は、ステップS20に移行する。
【0109】
ステップS20では、CPU61は、インクリメント後の出品番号が、存在する出品番号の最大値を超えるか否かの判定を行う。インクリメント後の出品番号が最大の出品番号を越えていると判定された場合(YESの場合)、ここでスケジュール作成処理が終了する。インクリメント後の出品番号が最大の出品番号以下と判定された場合(NOの場合)、ステップS11に戻り、インクリメント後の出品番号を用いたせりデータDB391の検索が行われることとなる。
【0110】
なお、最小の出品番号と最大の出品番号の間の番号が全て使用されているとは限らない。このため、ステップS11でレコードを抽出できない場合、後述するステップS17に移行するようになっている。取得した車種(車両の種類(名称、タイプ、等)、年式、色、等)に完全に一致する車種が相場情報DB392に格納されていない場合、ステップS12では、取得した車種に最も近いと考えられる車種の市場価格が取得される。
【0111】
上記のようにして、本実施形態では、最初のせりが開始する前に、全てのせりのせり開始予定時刻を計算するようにしている。これは、最初のせりが開始する前に、参加すべきせりを選択し、対象せりの選択に沿ってせりに参加するスケジュールを立てる応札者に対応するためである。
【0112】
上記のように計算されるせり開始予定時刻は、各せりに設定されたスタート価格と予想される落札価格の差を個別に考慮したものである。このため、計算されるせり開始予定時刻は、実際のせり開始時刻との誤差が小さいと見なすことのできる高精度のものとなる。
【0113】
せり業務制御部310は、例えばせり人・調整人操作端末装置214からのせりの終了通知により、せり結果DB395に1レコードr1を追加して、レコードr1に終了したせりの結果を格納する。レコードr1には、図7に例示されるように、終了したせりの出品番号、落札価格(最終価格)、落札した応札者会員の番号、せり確定時刻、次に実施されるせりの出品番号がそれぞれ属性データとして格納される。
【0114】
せり業務制御部310は、例えばせり人・調整人操作端末装置214からのせりの終了通知により、誤差計算部360に余実差異の計算を指示する。指示を受けた誤差計算部360は、図5に例示されるように、例えば、せりデータDB391の次に実施されるせりの出品番号60を格納したレコードr2に、現在時刻の10:35:55を、次に実施されるせり(出品番号60)の実際のせり開始時刻としてレコードr2に格納する。せりデータDB391を更新した後、レコードr2のせり開始予定時刻と現在時刻の差をせりが終了したレーンの余実差異として計算し、計算した余実差異が、余実差異DB396に格納されている次の同じレーンの余実差異と異なるか否か判定する。
【0115】
それにより、計算した余実差異が、次の同じレーンの余実差異DB396に格納されている余実差異と異なると判定した場合に、計算した余実差異を次の同じレーンの最新の余実差異として、余実差異DB396に格納する。そのようにして、本実施形態では、レーン毎に、次の同じレーンのせりが終了する度に、次の同じレーンの余実差異の計算と、計算結果に応じた余実差異DB396の更新を行っている。
このため、応札者は、リアルタイムでスケジュールと現在のせりの進行の差の確認を行うことができる。尚、本実施例では、対象せりの確定時刻を次のせりの開始時刻としているが、これに限らず、確定時刻と次の開始時刻が違うこともあるので、その場合は、所定の時間を追加することも可能である。また、レーン毎にせりが実施するためレーンの考慮も必要となる。
【0116】
上記のような処理を行う誤差計算部360は、例えば、図4に例示されるCPU61が、せりの終了通知を契機にして図13に例示される余実誤差更新処理を実行することで実現される。ここで図13を参照して、その更新処理について詳細に説明する。
【0117】
先ず、ステップS31では、CPU61は、せりデータDB391の終了したせりと同じレーンで次に実施されるせりの出品番号を格納したレコードの実際のせり開始時刻として現在時刻を格納することにより、せり結果をせりデータDB391に反映させる。また、そのレコードに格納されているせり開始予定時刻を用いて、せりが終了したレーンでの余実誤差を計算する。その後、ステップS32に移行する。
【0118】
ステップS32では、CPU61は、余実差異DB396からそのレーンの余実誤差を取得し、取得した余実誤差と計算した余実誤差が異なるか否か判定する。取得した余実誤差と計算した余実誤差が異なっていた場合、判定はYESとなってステップS33に移行し、CPU61は、余実差異DB396の次の同じレーンの余実差異として、計算した余実差異を格納する。そのようにして余実差異DB396を更新した後、この余実差異更新処理が終了する。一方、余実誤差と計算した余実誤差が異なっていない場合、判定はNOとなり、ここでこの余実差異更新処理が終了する。
【0119】
せり業務制御部310は、座席車両検索端末装置216を使用する応札者に対し、上記のようにしてせりデータDB391の各レコードに格納されたせり開始予定時刻、および余実差異DB396に格納された各レーンの余実差異を提示する。
【0120】
ここで、本実施の形態におけるマイレーンの表示制御の一例について、提示方法について、図1等を参照して具体的に説明する。
図1において、進行表示画面80は座席車両検索端末装置216に搭載された、或いは接続された表示装置217画面に表示される表示例であり、当該進行表示画面80は2つの表示エリア81、および82に分けて用いられる。
【0121】
表示エリア81は、せり開始予測時刻の計算により推定したせりの進行を表すせり進行表示画面の表示に用いられ、表示エリア82は、応札者が所望する画面の表示に用いられる。
【0122】
本実施の形態の場合、表示エリア81には、実際のA〜Zのレーンの各々に対応した複数の実レーン814bの他に、当該座席車両検索端末装置216にログインした会員の会員番号に対応した会員情報DB397のウォッチリスト情報397cに基づいて、実レーン814bの側から該当するせりを抽出して表示するための仮想レーンとしてのマイレーン814aが設けられている。
【0123】
また、このマイレーン814aには、上述の会員情報DB397の趣向情報397dに対応して、実レーン814bから抽出されたせりも、必要に応じて表示される。
例えば、ウォッチリスト情報397cに登録された複数のせりの開始予想時刻の間に所定の長さ以上の空き時間が生じた場合に、その空き時間帯に、趣向情報397dに基づいて選択されたせりを、実レーン814bの側から抽出して、マイレーン814aに表示する。
【0124】
なお、ウォッチリスト情報397cに登録されているせりの実行予想時間帯が競合する場合には、後述のような不在応札を行わせることもできる。
これにより、応札者にとっては、ウォッチリスト情報397cに登録した目的のせりに対する応札以外の空き時間を有効に利用して、無駄なく、より多数のせりに応札できる利点がある。
【0125】
また、せりの主催者や出品者の側からみれば、出品物を、ウォッチ登録していない、より多数の応札者に応札させ、落札の可能性や、落札価格を向上させることができる利点がある。
【0126】
なお、趣向情報397dとしては、例えば、ウォッチリスト情報397cに登録された「車種」、車両の「評価情報」、過去における当該応札者の応札履歴情報、等を登録することができる。
【0127】
さらに、これらの登録情報に抽出条件としての優先順位をつけてマイレーン814aに表示することもできる。
例えば、上述の空き時間が比較的短い場合は、まず、ウォッチリスト情報397cと同一または類似の「車種」のせりを優先して実レーン814bから抽出してマイレーン814aに表示し(趣向条件c1)、さらに空き時間がある場合には、「車種」に関係なく「評価情報」が類似するせりを実レーン814bから抽出してマイレーン814aに表示し(趣向条件c2)、さらに空き時間がある場合には、当該応札者の過去の応札履歴情報に基づいて、「車種」や「評価情報」に関係なく、さらに広い範囲のせりを実レーン814bから抽出してマイレーン814aに表示する(趣向条件c3)、ことができる。
【0128】
なお、本実施の形態では、マイレーン814aにおけるアイコン812のうち、ウォッチリスト情報397cに対応したせりには「購入対象車」のアイコン812が用いられ、趣向情報397dに対応したせりには「応札候補車」のアイコン812が用いられ、各アイコンは色や形を互いに異ならせることで、会員が簡単に判別できるようにする。
このため、表示エリア81の下端部には、時間尺度選択ボタン811の他に、アイコン812に関するアイコン凡例表示814cが表示される。
【0129】
図1に表しているのは、応札者が応札を行うための応札画面である。表示エリア82には、応札画面の他に、車両の詳細情報を確認するための車両詳細画面、せりに出品された車両を検索するための車両検索画面、参加予定とするせりの設定、或いは設定解除が可能な参加予定設定画面、不在申し込み申請画面、等を応札者の操作に応じて表示させることができる。
【0130】
表示エリア82に表示される上記応札画面には、図1に例示されるように、応札が可能なせりが行われているレーンを表すレーンエリア821、そのせりの出品番号を表す出品番号エリア822、車種や担当者による評価点等の出品された車両の情報を確認できる情報エリア823、出品された車両の画像824、現在価格を確認できる現在価格エリア825が配置されている。
【0131】
今後に行われる、応札者が参加予定に設定したせりのせり予定開始時刻までの残り時間が所定時間以下となった場合、その旨を通知するためのメッセージエリア826が表示される。このメッセージエリア826は、画面の種類に係わらず表示される。
【0132】
表示エリア81に表示されるせり進行表示画面は、図1に例示されるように、マイレーン814aおよび実レーン814bの各々において、レーン毎に、進行表示画面80の上方から、各レーンで実施中のせりの現在の出品番号813、各レーンで実施中のせりに続いて実施される複数のせりの各出品番号(次出品番号、次々出品番号)813、余実差異815が配置される。余実差異815の下方には、応札者が参加予定として設定したせりを表すアイコン812が、進行表示画面80の上下方向を時間軸として、アイコン812に対応するせりのせり開始予定時刻を表す位置に配置されている。
【0133】
本実施の形態の場合、表示エリア81において、実レーン814bの他に、当該会員が関心のあるせりを上述のように選択的に表示するマイレーン814aを設けていることより、実レーン814bの数が増加しても、目的のせり以外の多数のせりの表示に幻惑されることなく、応札者が容易に、ウォッチリスト情報397cに参加予定と設定したせりが開始されると予想される時刻を確認できるようにしている。
【0134】
以降、進行表示画面80の上下方向を時間軸としてせりのアイコン812を配置したマイレーン814aおよび実レーン814bの領域を総称してせりスケジュール表示領域814と呼ぶこととする。
【0135】
このせりスケジュール表示領域814の下方には、「10分」「1時間」「6時間」「12時間」の各ボタンが配置されている。これらのボタンは、せりスケジュール表示領域814における時間尺度選択ボタン811である。そのような時間尺度選択ボタン811を複数、配置することにより、本実施形態では、せりスケジュール表示領域814に一度に表示できる時間範囲を応札者に選択可能とさせている。残り全てのせり分をスケジュール表示領域に表示できない場合、せりスケジュール表示領域814はスクロール表示が可能となる。
【0136】
一方、出品者は、応札者が座席車両検索端末装置216で表示されるようなせりの進行表示画面80を例えばせり検索端末装置133で確認することができる。出品者の場合、アイコン812が配置されるせりは、出品者が車両を出品したせりとなる。それにより、応札者と同様に、出品者は自身が車両を出品したせりへの対応をより容易に行うことができる。
【0137】
本実施形態では、アイコン812の時間軸上の配置は変更しないようにしている。これは、出品者が確認したスケジュールを基準に、余実差異の影響を判断できるようにするためである。しかし、余実差異を反映したスケジュール(せりスケジュール表示領域814)を確認できるようにしても良い。
【0138】
せり進行表示画面上に配置されたアイコン812、および出品番号813は、対応するせりで出品される車両の車両詳細画面を表示させるためのリンクボタンとなっている。ここで図14を参照し、不在申し込みの申請方法について具体的に説明する。
【0139】
図14(a)は、応札者が「1060」の出品番号813をクリックした後の進行表示画面80の表示例を表している。その出品番号813を応札者がクリックしたことにより、表示エリア82には、出品番号が1060のせりで出品される車両の車両詳細画面が表示されている。
【0140】
車両詳細画面には、不在申し込み用の「不在登録_ボタン921、スタート価格を確認可能なスタート価格エリア922が配置されている。不在登録_ボタン921をクリックすると、出品番号が1060のせりの不在申し込み申請画面が表示される。図14(b)は、不在申し込み申請画面が表示された状態を表している。不在申し込み申請画面には、応札上限金額入力エリア923、応札上限金額入力エリア923に入力された応札上限金額での不在申し込みの登録を申請するか否かを応札者に選択させるためのYes_ボタン924、およびNo_ボタン925が配置されている。応札上限金額の入力は、例えば応札上限金額入力エリア923内にカーソルを移動させた後、キーボードを用いて行うことができる。
【0141】
不在申し込み申請画面の表示は、不在申し込みが登録されている状況で行われる場合がある。その場合、不在申し込みの登録のキャンセルを申請するためのCancel_ボタン926が不在申し込み申請画面上に配置される。
【0142】
不在申し込み申請画面上のYes_ボタン924を応札者がクリックした場合、例えば応札上限金額入力エリア923に入力されている応札上限金額、応札者の会員番号、出品番号、および申請内容が格納された申請メッセージ(データ情報またはデータ信号)が座席車両検索端末装置216からせり制御装置200に送信される。それにより、せり制御装置200は、受信した申請メッセージ(データ情報またはデータ信号)内の申請内容が登録、或いは変更であった場合、そのメッセージ(データ情報またはデータ信号)内の応札上限金額、応札者の会員番号を、せりデータDB391のそのメッセージ(データ情報またはデータ信号)内の出品番号を格納したレコードに追加、或いは上書きする。申請内容がキャンセルであった場合、メッセージ(データ情報またはデータ信号)内の応札上限金額、応札者の会員番号を、せりデータDB391のそのメッセージ(データ情報またはデータ信号)内の出品番号を格納したレコードから削除する。
【0143】
応札者がNo_ボタン925をクリックした場合、せりデータDB391の更新は行われることなく、直前の画面が表示エリア82に表示される。直前の画面の表示エリア82への表示は、応札者がYes_ボタン924、或いはCancel_ボタン926をクリックした場合にも行われる。しかし、不在申し込みの登録、或いは変更を申請した場合、不在申し込みが登録されていることを応札者に通知するためのメッセージエリア927が直前の画面上に配置される。それにより、進行表示画面80は図14(c)に例示されるような状態となる。一方、No_ボタン925、或いはCancel_ボタン926のクリックにより、不在申し込みが登録されていない場合には、図14(c)に例示されるような画面ではなく、図14(a)に例示されるような画面が表示されることとなる。
【0144】
図3の不在管理部370は、せり制御装置200のせり業務制御部310が通信部群320を介して上記申請メッセージ(データ情報またはデータ信号)を受信した場合、せり業務制御部310の指示により、上記のようなせりデータDB391の更新を行う。
【0145】
画面作成部380は、せりデータDB391、および余実差異DB396を参照し、図1、および図14に例示されるような画面を含む各種画面をせり業務制御部310の指示に従って作成し、せり業務制御部310に出力する。そのように作成される画面をせり業務制御部310が通信部群320を介して座席車両検索端末装置216に送信することにより、応札者はせり制御装置200が作成したスケジュール、そのスケジュールと実際のせり進行との差の確認、不在申し込みの申請、等を行うことができる。このことから、上記画面作成プログラム702は、画面作成部380を実現させるものとしてせり制御プログラム700に搭載されている。
【0146】
図15は、不在申し込みの申請を実現させる応札者、および座席車両検索端末装置の動作の流れの例を表す図である。
せり会場側では、座席車両検索端末装置216は、応札者が必要に応じて随時、使用するものと想定している。このことから、不在申し込みの何らかの申請、或いは登録内容の確認等を考えている応札者は、空いている座席車両検索端末装置216に会員カード4を読み取らせることでログインを行う(S51)。ログインにより、図1に例示されるような画面が座席車両検索端末装置216に表示されることとなる。
【0147】
応札者は、表示されたせり進行表示画面、或いは表示エリア82に所望の画面(車両検索画面)を表示させ、次回以降に開催されるせりのなかから、自身の希望する条件にあったせりを必要に応じて検索する(S52)。そのようにして、応札者は、図14(a)に例示されるように所望の車両詳細画面を表示させ、その車両詳細画面上の不在登録_ボタン921をクリックして不在申し込み申請画面を表示エリア82に表示させる。その後は、応札者は、応札上限金額入力エリア923への応札上限金額の入力を必要に応じて行い、Yes_ボタン924、No_ボタン925、或いはCancel_ボタン926をクリックする(S53)。
【0148】
座席車両検索端末装置216は、応札者のYes_ボタン924、No_ボタン925、およびCancel_ボタン926のなかでクリックされたボタンから申請内容を判定し(S54)、その判定結果に応じた処理を行う。それにより、申請内容が登録、或いは変更であった場合、つまり応札者がYes_ボタン924をクリックした場合、例えば応札上限金額入力エリア923に入力されている応札上限金額、応札者の会員番号、出品番号、および登録、或いは変更を求める申請内容が格納された申請メッセージが座席車両検索端末装置216からせり制御装置200に送信される。座席車両検索端末装置216は、メッセージ(データ情報またはデータ信号)の送信によりせり制御装置200から図14(c)に例示されるような画面を受信するのを待って、その画面を表示させる(以上、S55)。
【0149】
申請内容がキャンセルであった場合、例えば応札上限金額入力エリア923に入力されている応札上限金額、応札者の会員番号、出品番号、およびキャンセルを求める申請内容が格納された申請メッセージが座席車両検索端末装置216からせり制御装置200に送信される。そのメッセージの送信によりせり制御装置200から図14(a)に例示されるような画面を受信するのを待って、その画面を表示させる(以上、S56)。
【0150】
申請しない場合、つまり応札者がNo_ボタン925をクリックした場合、直前に表示エリア82に表示されていた画面の再送信をせり制御装置200に要求し、その画面を受信するのを待って、その画面を表示させる(S57)。図14に例示される画面例では、表示される画面は図14(a)、或いは図14(c)に例示されるようなものとなる。
【0151】
応札者は、そのようにして表示エリア82上の画面が切り替わった後、他に希望する条件にあったせりを調べるか否か判断する(S58)。それにより、他のせりを調べる必要がないと判断した場合(S58のNo)、ログオフを行い、座席車両検索端末装置216の使用を終了する(S58→終了)。他のせりを調べる必要があると判断した場合(S58のYes)、調べる必要のあるせりの検索を行う(S58→S52)。
【0152】
不在申し込みのキャンセルは、対応するせりが開始した後に応札者が望む場合がありうる。このことから、本実施形態では、応札者が不在申し込みを登録したせりが開始すると、図14(b)に例示されるようなCancel_ボタン926を、表示エリア82に表示されている画面の種類に係わらず表示させるようにしている。それにより、せりが終了するまでの間にCancel_ボタン926を応札者がクリックすると、せりの不在申し込みを無効にするようにしている。その無効は、せり制御装置200が、会員情報DB397の応札者の会員情報中の与信枠を「0」とすることで行うものとする。このようにするのは、応札者は与信枠を越える応札を行えないからである。
【0153】
このことから、せり制御装置200は、応札者が不在申し込みによりせりに参加しているか否かに係わらず、応札を行っている応札者の会員情報中の与信枠を現在価格(応札価格)と比較することにより、その応札が有効か否かを確認する。また、与信枠は例えば落札する毎に、与信管理部400によって会員情報DB397の応札者の与信枠を落札金額だけ減算する等により更新される。
【0154】
このようなことから、開始しているせりの不在申し込みのキャンセルは、図16に例示されるように、応札者が空いている座席車両検索端末装置216に会員カード4を読み取らせることでログインし(S61)、そのログインにより、図14(b)に例示されるようなCancel_ボタン926が配置された画面が表示エリア82に表示されるのを待って、そのCancel_ボタン926を応札者がクリックすることで行われる。クリック操作により、座席車両検索端末装置216は、例えば不在申し込みをキャンセルすべきせりの出品番号、応札者の会員番号、および不在申し込みのキャンセルを求める申請内容を格納したメッセージをせり制御装置200に送信する。
【0155】
そのようなメッセージの受信により、せり制御装置200は、会員情報DB397の受信メッセージ中の会員番号を格納したレコードの与信枠を0に更新し、応札者の応札を無効にする。与信枠は、対応するせりが終了した後、元の値に戻す。それにより、応札者の応札を一時的に無効にする。
【0156】
次に、上述のせり開始時間の予測技術等の説明を踏まえて、本実施の形態におけるマイレーンの表示制御の一例について、図1、図17、等を参照して具体的に説明する。
図17は、本実施の形態におけるマイレーン表示制御の一例を示すフローチャートである。この図17のフローチャートにおけるステップS512〜ステップS528の処理は、せり制御装置200として用いられるコンピュータ(CPU61)に、せり制御プログラム700としての画面作成部380(マイレーン表示制御機能381)を実行させることで実現される。
【0157】
上述のステップS610〜ステップS618の処理によって、せりデータDB391には、ウォッチ登録の会員番号の情報が登録されている(ステップS510)。
CPU61は、ログインおよび会員情報の取得を行う。具体的には、上述の会員カード4による会員認証を行う(ステップS512)。
【0158】
本実施の形態では、この認証の直後に、マイレーン814aにおけるウォッチリスト情報397c以外の、後述の趣向情報397dによるせりの表示の有無や、趣向情報397dにおける各種情報の判別順序などをオプションとして受け付けて記憶する。
【0159】
次に、上述のS11〜S20(図15)の処理によりせり状況画面のための実レーン814bのせりの実行時刻の予想および表示(せりデータの生成)を行う(ステップS514)。
【0160】
次に、上述のステップS514で生成された実レーン814bにおける、せりスケジュール表示領域814の表示範囲内での未処理のせりデータの一つを選択する(ステップS516)。
【0161】
そして、ログイン情報の会員番号が当該せりデータのウォッチ会員391jに含まれているか否かを判別する(ステップS518)。
そして、含まれていると判定されは場合には、当該せりデータをマイレーン814aに表示する(ステップS522)。
【0162】
上述のステップS518で含まれていないと判定された場合には、さらに、当該せりデータが当該応札者の趣向情報397d(例えば、趣向条件c1〜c3)に該当するか判別し(ステップS520)、該当する場合には、当該せりデータをマイレーン814aに表示する(ステップS522)。
【0163】
なお、この趣向情報397dによるせりデータの抽出のとき、空き時間の判定や所望の優先順位の設定を行うことは、上述のとおりである。
一方、上述のステップS518、ステップS520の判定のいずれにも該当しない場合には、ステップS522はスキップされ、マイレーン814aへの表示は行われず、現行のせり状況画面の表示/更新の停止の有無を判別し、表示/更新が継続の場合にはステップS514に戻る。
【0164】
次に、マイレーン814aにおける現在の抽出結果と、既表示のせりデータの予想時間が競合するか否かを判別する(ステップS524)。
そして、競合すると判定された場合は、当該せりデータの不在応札(上述の図15の処理)を行わせる(ステップS526)。
【0165】
ただし、この場合、ログインは完了しているので、上述のS52〜S58が行われることになる。
その後は、上述のステップS528へ移行する。
【0166】
以上説明したように、本実施の形態によれば、例えば、複数のレーンにおける多数のせりの開始時刻予想技術によって、せりスケジュール表示領域814の複数の実レーン814bに時系列に表示する場合に、会員のウォッチリスト情報397cに該当するせりデータを抽出し、マイレーン814aにまとめて表示することで、会員が参加を希望するせりデータを明解に見易く表示することができる。
【0167】
すなわち、応札者が応札したいせりと時間がマイレーン814aに集中的に表示され、希望するせりへの確実な参加と、現車チェック等の別作業を行う時間が増加し、利便性が向上する。また、レーンの選択ミスや錯誤等に起因する誤応札が限りなくゼロになる。この結果、誤落札も減少し顧客クレームが減少する。さらに、せりに参加する応札者が増加し、応札数の増加が見込まれる。
【0168】
すなわち、実レーン814bの数が増えても、会員が参加を希望するウォッチリストのせりデータのみが選択的に一つのマイレーン814aに集中して表示されるので、会員は、せりスケジュール表示領域814においてマイレーン814aを注視するだけで済むため、視認性が向上し、応札作業における疲労軽減、利便性の向上、さらには、見逃しや誤落札等の防止を確実に実現できる。
【0169】
せりの主催者や出品者からみれば、せりシステムの利便性の向上により応札者を増やすことができ、落札率が向上する利点がある。
また、ウォッチリスト情報397cに登録されているせりの実行予想時間帯が競合することも容易に発見でき、競合する場合には不在応札を行わせることで、参加できるせりの数が増加する。
【0170】
さらに、例えば、ウォッチリスト情報397cに登録された複数のせりの開始予想時刻の間に所定の長さ以上の空き時間が生じた場合に、その空き時間帯に、それ以外の、趣向情報397dに基づいて選択されたせりを、実レーン814bの側から抽出して、マイレーン814aに表示するので、会員にとっては、ウォッチリスト情報397cに登録した目的のせりに対する応札以外の空き時間を有効に利用して、無駄なく、より多数のせりに応札できる利点がある。
【0171】
また、せりの主催者や出品者の側からみれば、出品物を、ウォッチ登録していない、より多数の応札者に応札させ、落札の可能性や、落札価格を向上させることができる利点がある。
【0172】
この結果、せりにおける応札者、出品者、主催者の三者の満足度を向上させることが可能なせり制御技術等を提供することが可能となる。
なお、本実施形態では、一例として、各せりの落札価格の予想機能、各せりのせり開始予定時間の計算機能、不在申し込みの申請への対応機能、余実差異の計算機能はいずれもせり制御装置200に搭載させているが、各機能はせりシステムに含まれる1つ以上のノードに分散させても良い。また、各機能の全てをせり制御装置200以外のノードに搭載させても良い。このようなことから、機能を搭載させるノードの選択、選択したノードに搭載させる機能の選択等は非常に幅広く行うことができる。
【0173】
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上述の説明では、一例として、開始時刻をせり機システム20で予想し、予想結果に基づいて各せりのアイコン812を配置する例を説明したが、これに限らず、開始時刻予想部350や誤差計算部360等による予測処理を行わず、出品申し込みの情報に基づいて、せり登録時にせりデータDB391に設定された固定的な開始予定時刻を取得して用いても良く、その場合にも、同様の効果が得られる。
【0174】
また、例えば、せりの対象物品としては、中古車等の車両に限らず、一般の物品のせりに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0175】
1 せりシステム
4 会員カード
10 せり業務システム
20 せり機システム
30 ネットワーク
31 ハブ
32 通信線
60 出品番号
61 CPU
62 メモリ
65 外部記憶装置
66 媒体駆動装置
67 ネットワーク接続装置群
68 バス
70 記録媒体
80 画面
81 表示エリア
82 表示エリア
110 業務サーバ
120 映像サーバ
131 業務端末装置
132 出品票登録端末装置
133 せり検索端末装置
134 来場者登録端末装置
135 発券端末装置
140 ネットワーク
141 ハブ
142 通信線
200 せり制御装置
211 連携PC
212 表示制御PC
213 表示制御PC
214 せり人・調整人操作端末装置
215 購買店操作端末装置
216 座席車両検索端末装置
217 表示装置
218 レーン切替ボタン
218a マイレーンボタン
218b 実レーンボタン
221 せり状況表示モニター
222 出品店表示モニター
230 ネットワーク
231 ハブ
232 通信線
310 せり業務制御部
320 通信部群
330 認証部
340 落札価格予想部
350 開始時刻予想部
360 誤差計算部
370 不在管理部
380 画面作成部
381 マイレーン表示制御機能
390 データ格納部
391 せりデータDB
391a 出品番号
391b 車種
391c レーン
391d スタート価格
391e 市場価格
391f せり予測時間
391g せり開始予定時刻
391h せり開始時刻
391i 不在申し込み情報
391j ウォッチ会員
392 相場情報DB
392a 車種
392b 市場価格
393 せり管理情報ファイル
393a 値幅
393b せり上げ間隔
393c 決定時間
394 会場情報ファイル
395 せり結果DB
395a 出品番号
395b 落札価格
395c 落札会員番号
395d せり確定時刻
395e 次出品番号
396 余実差異DB
396a レーン
396b 余実差異
397 会員情報DB
397a 会員番号
397b 氏名
397c ウォッチリスト情報
397d 趣向情報
397e 与信枠
400 与信管理部
811 時間尺度選択ボタン
812 アイコン
813 出品番号
814 せりスケジュール表示領域
814a マイレーン
814b 実レーン
814c アイコン凡例表示
815 余実差異
821 レーンエリア
822 出品番号エリア
823 情報エリア
824 画像
825 現在価格エリア
826 メッセージエリア
921 不在登録_ボタン
922 スタート価格エリア
923 応札上限金額入力エリア
924 Yes_ボタン
925 No_ボタン
926 Cancel_ボタン
927 メッセージエリア
A〜Z レーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された端末装置から応札者がせりの応札を行うことが可能なせりシステムの制御方法において、
複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する第1ステップと、
個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置の画面に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を表示するとともに、個々の前記応札者に応じた抽出条件に基づいて抽出された特定の前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する第2ステップと、
を含むことを特徴とするせりシステムの制御方法。
【請求項2】
請求項1記載のせりシステムの制御方法において、
前記第1ステップでは、複数の前記せりの各々毎に、前記せりに要すると予想されるせり予想時間を計算し、前記予想時間を用いて、各々の前記せりの前記開始予測時刻を計算することを特徴とするせりシステムの制御方法。
【請求項3】
請求項1記載のせりシステムの制御方法において、
前記抽出条件は、
前記応札者が事前に参加を指定したせりが記録されるウォッチリストに前記せりが登録されているか否かに基づく第1抽出条件、
前記第1条件以外で、前記せりシステムが自動的に設定した第2抽出条件、
を含み、
前記仮想レーンにおける、前記第1条件で抽出された前記せりの表示の時間軸方向の隙間に、前記第2抽出条件で抽出された前記せりを表示する、
ことを特徴とするせりシステムの制御方法。
【請求項4】
請求項3記載のせりシステムの制御方法において、
前記第2条件は、前記ウォッチリストに登録されている前記せりの対象の物品と同種の物品を示す種類情報、前記せりの対象の物品の評価を示す評価情報、前記応札者の過去の応札履歴情報、の少なくとも一つを含み、
前記応札者が事前に指定した優先順位で、前記種類情報、前記評価情報、前記応札履歴情報の各々を適用して前記せりを抽出する、
ことを特徴とするせりシステムの制御方法。
【請求項5】
請求項3記載のせりシステムの制御方法において、
前記第1条件に合致し、前記開始予測時刻が競合する複数の前記せりが抽出される場合、一つの前記せりのみを前記仮想レーンに表示し、他の前記せりについては不在応札を行わせる、
ことを特徴とするせりシステムの制御方法。
【請求項6】
ネットワークを介して接続された端末装置からせりの応札を行うことが可能なせりシステムにおいて、
複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する予測時刻取得手段と、
個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を前記せりの応札者に提示する予想進行提示手段と、
個々の前記応札者に応じた抽出条件で抽出された前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する仮想レーン提示手段と、
を含むことを特徴とするせりシステム。
【請求項7】
請求項6記載のせりシステムにおいて、
前記予測時刻取得手段は、複数の前記せりの各々毎に、前記せりに要すると予想されるせり予想時間を計算し、前記予想時間を用いて、各々の前記せりの開始予測時刻を計算する予測時刻計算手段からなることを特徴とするせりシステム。
【請求項8】
請求項6記載のせりシステムにおいて、
前記抽出条件は、
前記応札者が事前に参加を指定したせりが記録されるウォッチリストに前記せりが登録されているか否かに基づく第1抽出条件、
前記第1条件以外で、前記せりシステムが自動的に設定した第2抽出条件、
を含み、
前記仮想レーン提示手段は、前記仮想レーンにおける、前記第1条件で抽出された前記せりの表示の時間軸方向の隙間に、前記第2抽出条件で抽出された前記せりを表示する、
ことを特徴とするせりシステム。
【請求項9】
請求項8記載のせりシステムにおいて、
前記第2条件は、前記ウォッチリストに登録されている前記せりの対象の物品と同種の物品を示す種類情報、前記せりの対象の物品の評価を示す評価情報、前記応札者の過去の応札履歴情報、の少なくとも一つを含み、
前記仮想レーン提示手段は、前記応札者が事前に指定した優先順位で、前記種類情報、前記評価情報、前記応札履歴情報の各々を適用して前記せりを抽出する、
ことを特徴とするせりシステム。
【請求項10】
請求項8記載のせりシステムにおいて、
前記仮想レーン提示手段は、前記第1条件に合致し、前記開始予測時刻が競合する複数の前記せりが抽出される場合、一つの前記せりのみを前記仮想レーンに表示し、他の前記せりについては不在応札を促す画面を提示する、
ことを特徴とするせりシステム。
【請求項11】
ネットワークを介して接続された端末装置から応札者がせりの応札を行うことが可能なせりシステムの制御プログラムにおいて、
複数の前記せりの各々毎の開始予測時刻を取得する第1ステップと、
個々の前記せりの開催会場に対応して前記端末装置の画面に表示される複数のレーンの各々に、前記開始予測時刻を用いて、複数の前記せりの予想されるせり予想進行を表示するとともに、個々の前記応札者に応じた抽出条件に基づいて抽出された特定の前記せりの前記予想進行を、前記レーンとは異なる仮想レーンに表示する第2ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするせりシステムの制御プログラム。
【請求項12】
請求項11記載のせりシステムの制御プログラムにおいて、
前記第1ステップでは、複数の前記せりの各々毎に、前記せりに要すると予想されるせり予想時間を計算し、前記予想時間を用いて、各々の前記せりの開始予測時刻を計算することを特徴とするせりシステムの制御プログラム。
【請求項13】
請求項11記載のせりシステムの制御プログラムにおいて、
前記抽出条件は、
前記応札者が事前に参加を指定したせりが記録されるウォッチリストに前記せりが登録されているか否かに基づく第1抽出条件、
前記第1条件以外で、前記せりシステムが自動的に設定した第2抽出条件、
を含み、
前記仮想レーンにおける、前記第1条件で抽出された前記せりの表示の時間軸方向の隙間に、前記第2抽出条件で抽出された前記せりを表示させる処理を前記コンピュータに実行させる、
ことを特徴せりシステムの制御プログラム。
【請求項14】
請求項13記載のせりシステムの制御プログラムにおいて、
前記第2条件は、前記ウォッチリストに登録されている前記せりの対象の物品と同種の物品を示す種類情報、前記せりの対象の物品の評価を示す評価情報、前記応札者の過去の応札履歴情報、の少なくとも一つを含み、
前記応札者が事前に指定した優先順位で、前記種類情報、前記評価情報、前記応札履歴情報の各々を適用して前記せりを抽出する処理を前記コンピュータに実行させる、
ことを特徴せりシステムの制御プログラム。
【請求項15】
請求項13記載のせりシステムの制御プログラムにおいて、
前記第1条件に合致し、前記開始予測時刻が競合する複数の前記せりが抽出される場合、一つの前記せりのみを前記仮想レーンに表示し、他の前記せりについては不在応札を促す画面を表示する処理を前記コンピュータに実行させる、
ことを特徴せりシステムの制御プログラム。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図1】
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【図2】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−114333(P2013−114333A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257794(P2011−257794)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)