説明

つけまつ毛、つけまつ毛用取付けテープ及びつけまつ毛の装着方法

【課題】つけまつ毛を容易かつ迅速に装着することができること。装着中ずれたり、離脱せず、正確に装着位置を維持することができること。
【解決手段】極薄のベース1と、該ベース1の表面側に設けられたヘア材3と、該ベース1の裏面側に形成された粘着層7と、該粘着層7に貼着された剥離紙9と、取付けテープ30とからなる。ベース1が伸長状態にてパッケージ40に剥離紙9を介して剥離可能に貼着される。粘着層7の粘着力Aは剥離紙9の接着されている力Bより小でかつ取付けテープ30の吸着力Cより大であり、ベース1がパッケージ40に貼着された状態で表面側からベース1に取付けテープ30を貼着して引きはがしたときベース1が剥離紙9から離脱し、さらにベース1がまぶたに装着された状態で取付けテープ30を引きはがしたときベース1より取付けテープ30が離脱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はつけまつ毛、つけまつ毛用取付けテープ及びつけまつ毛の装着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
つけまつ毛は、まぶたという人体の皮膚の中でも最も薄く、かつ、人体の器官の中でも最も敏感なところに付着するものであるため、まぶたに負担のかからないようにしなければならない。
【0003】
しかしながら、従来のつけまつ毛はそのようにはなっていなかった。具体的には、従来のつけまつ毛は、図16に示すような全部製品、図17に示すような部分製品があった。
【0004】
図16のつけまつ毛は、幅員0.5mm位の極細線状ベース101に人工まつ毛が植え付けられ、まつ毛122の直上の上瞼に接着剤により貼着していた。図17のつけまつ毛は、脱落したまつ毛122の部分その他の補強箇所に通常1乃至数箇所のレベルでピンセット等を用いて点状に貼着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2009−215955
【特許文献2】特願2010−172576
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記いずれの場合も、従来においては貼着に当たり接着剤を用いるため、一歩間違えば目を損傷することにもなりかねないリスクがあった。よって、貼着作業は慎重に行われるが、なかなか上手くいかず時間がかかっていた。時には上手く貼着できない状態で使用する結果にもなりかねなかった。
【0007】
これは次の理由による。図18に示すように、従来のつけまつ毛は線状であるため、貼着の際つけまつ毛が種々に変形するがその変形が垂直方向にも水平方向にもなり、360度あらゆる方向に変形する。つけまつ毛の貼着は上瞼の下端という唯でさえ貼着が困難な部位に、変形自在の線状つけまつ毛を貼着するというのは位置合わせが非常に困難であり、高度の習熟を要するからである。
【0008】
また上手く貼着できた場合でも、貼着面積が線状又は点状と非常に小であるため、装着中瞼の上下動によりずれてくることがあり甚だ不体裁であった。
【0009】
従来のつけまつ毛はベース101が線状又は点状であって接着面積が小であるため、使用時間が短く、洗顔により脱落したりずれたりすることがあった。
【0010】
さらに、溶剤を含有する接着剤を用いるため、装着後溶剤の揮発により一定時間目を開けることができなかった。
【0011】
さらにまた、まぶたへの装着時又は装着中に線状のベースのとくに両端部がまぶたに当たり、装着者に苦痛を与えていた。また線状物の装着となるため装着の持続時間が長くても6時間程度と短く、洗顔や涙により容易に離脱し易いという欠点があった。
【0012】
そこで、本出願人は上記特許文献を提案したのである。
【0013】
しかしながら、つけまつ毛においては、上記したまぶたの特殊性があるため、実際の装着作業は容易でないことが多く、高度の習熟を要することが多い。
【0014】
本願発明の目的は上記欠点を解消すること、具体的には、つけまつ毛を容易、迅速かつ正確に装着することができるつけまつ毛、つけまつ毛用取付けテープ及びつけまつ毛の装着方法を供することを目的とする。また、装着中ずれたり、離脱せず、正確に装着位置を維持することができるつけまつ毛、つけまつ毛用取付けテープ及びつけまつ毛の装着方法を供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的達成のため、本願発明による取付けテープを用いたつけまつ毛は、極薄のベースと、該ベースの表面側に設けられたヘア材と、該ベースの裏面側に形成された粘着層と、該粘着層に貼着された剥離紙と、取付けテープとからなり、上記ベースがパッケージに上記剥離紙を介して剥離可能に貼着され、上記粘着層の粘着力は上記剥離紙の接着されている力より小でかつ取付けテープの吸着力より大であり、上記ベースがパッケージに貼着された状態で表面側から上記ベースに取付けテープを貼着して引きはがしたとき上記ベースが上記剥離紙から離脱し、さらに上記ベースがまぶたに装着された状態で上記取付けテープを引きはがしたとき上記ベースより上記取付けテープが離脱することを特徴とする。
また請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記取付けテープは細長いテープであり、表面の中央部に上記ヘア材の形成幅と同一幅のヘア材表示部が形成され、裏面にベースに貼着される吸着層が形成されることを特徴とする。
また請求項2記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記吸着層と上記ヘア材表示部とは「ずれ」を設けて形成されることを特徴とする。
また請求項3記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記吸着層の目頭側に非着部が形成されることを特徴とする。
また請求項4記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記非着部が2mmであることを特徴とする。
また請求項3乃至請求項5のいずれか一記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ヘア材表示部と目頭側端部との間にガイドラインが設けられることを特徴とする。
また請求項2乃至請求項6のいずれか一記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ヘア材表示部と上記取付けテープの両端部には各々各別の色彩が施されることを特徴とする。
また請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ベースの下端部が直線状にカットされ、上端部が突弧状にカットされることを特徴とする。
また請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ベースの厚さが20μ以下であることを特徴とする。
また本願発明によるつけまつ毛用取付けテープは、つけまつ毛のまぶたへの装着に用いられるテープであって、上記取付けテープは、表面の中央部に上記ヘア材の形成幅と同一幅のヘア材表示部が形成され、裏面にベースに貼着される吸着層が形成されることを特徴とする。
また請求項10記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記吸着層と上記ヘア材表示部とは「ずれ」を設けて形成されることを特徴とする。
また請求項11記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ずれは上記吸着層の目頭側に非着部が形成されることを特徴とする。
また請求項12記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記非着部が2mmであることを特徴とする。
また請求項10乃至請求項13のいずれか一記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ヘア材表示部と目頭側端部との間にガイドラインが設けられることを特徴とする。
また請求項10乃至請求項14のいずれか一記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ヘア材表示部と上記取付けテープの両端部には各々各別の色彩が施されることを特徴とする。
また本願発明によるつけまつ毛の装着方法は、剥離紙がパッケージに接着されたパッケージ状態のつけまつ毛のベースに、表面側から取付けテープを貼着するステップと、上記取付けテープを操作して上記パッケージより引き剥がしたつけまつ毛をまぶたに装着するステップとからなり、まぶたへの装着ステップは上記取付けテープのガイドラインを目頭の位置に合わせ、中央部をまぶたに接着するステップと、次いで目頭側の一端部をまぶたに装着するステップと、次いで目尻側の他端部をまぶたに装着するステップとからなることを特徴とする。
また請求項16記載のつけまつ毛の装着方法において、上記つけまつ毛はベースにヘア材が貼着されてなることを特徴とする。
また請求項16記載のつけまつ毛の装着方法において、上記つけまつ毛はベースにヘア材が植え付けられてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本願発明によれば、つけまつ毛各部の粘着力、接着力、吸着力の間に
剥離紙の接着力>ベースの粘着力>取付けテープの吸着力
の関係があるため、取付けテープの接着、引剥しという簡単な操作により、つけまつ毛をまぶたに簡単に装着することができる。
【0017】
また装着動作は装着されたつけまつ毛の装着力に全く影響を与えないから、装着中つけまつ毛がずれたり離脱するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】(A)は本願発明によるつけまつ毛をパッケージ化した状態の正面図、(B)は(A)のB視斜面図である。
【図1B】(C)は図1A(A)のC視斜面図、(D)は(C)のD−D拡大断面図である。
【図2】(A)は本願発明によるつけまつ毛の実施例を示す正面図、(B)は(A)の平面図、(C)は(A)の拡大左側面図、(D)は(A)の背面図、(E)は(A)の斜面図、(F)は(D)のF部拡大図である。
【図3】(A)は本願発明によるつけまつ毛に用いられるベースの実施例を示す正面図、(B)は同他の実施例を示す正面図である。
【図4】(A)は本願発明によるつけまつ毛に用いられるヘア材の例を示す正面図、(B)は(A)の右側面図、(C)は同さらに他の実施例を示す正面図、(D)は(C)の右側面図、(E)は同さらに他の実施例を示す正面図、(F)は(E)の右側面図、(G)は同さらに他の実施例を示す正面図、(H)は(G)の右側面図である。
【図5】本願発明によるつけまつ毛用取付けテープを示し、(A)は右目用取付けテープの正面図、(B)は(A)の裏面図、(C)は目との位置関係を示す図、(D)は左目用取付けテープの正面図、(E)は(D)の裏面図、(F)は目との位置関係を示す図である。
【図6】本願発明によるつけまつ毛の製造方法の例を示し、(A)は第1工程、(B)は第2工程、(C)は第3工程、(D)は第4工程及び第5工程を示す。
【図7】(A)は本願発明によるつけまつ毛に取付けテープを装着した状態を示す正面図、(B)はパッケージからつけまつ毛を剥すステップを示す図である。
【図8】(A)は本願発明によるつけまつ毛をまぶたに装着する姿勢を示す図、(B)は本願発明によるつけまつ毛をまぶたに装着する第1ステップを示す図である。
【図9】(C)は本願発明によるつけまつ毛をまぶたに装着する第2ステップを示す図、(D)は同第3ステップを示す図である。
【図10】(E)は本願発明によるつけまつ毛をまぶたに装着する第4ステップを示す図、(F)は同第5ステップを示す図である。
【図11】本願発明によるつけまつ毛の装着状態を説明する図である。
【図12】(A)は本願発明によるつけまつ毛の装着状態を示す概略正面図、(B)は(A)の右側面図、(C)は(B)のC部拡大図である。
【図13】(A)はベースの切断を説明する図、(B)は本願発明によるベースの切断を説明する図である。
【図14】(A)は本願発明によるつけまつ毛の他の実施例を示す正面図、(B)は(A)の平面図、(C)は(A)の拡大左側面図、(D)は(A)の背面図、(E)は(A)の斜面図、(F)は(D)のF部拡大図である。
【図15】(A)は本願発明によるつけまつ毛の他の実施例を示す拡大側面図、(B)は(A)のB部拡大図、(C)はさらに他の実施例を示す拡大側面図である。
【図16】(A)は従来のつけまつ毛の一例を示す正面図、(B)は(A)のつけまつ毛の装着状態を示す概略正面図である。
【図17】従来のつけまつ毛の他の例を示す正面図、(B)は(A)のつけまつ毛の装着状態を示す概略正面図である。
【図18】従来のつけまつ毛の装着状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、実施の形態を示す図面に基づき本願発明によるつけまつ毛をさらに詳しく説明する。なお、便宜上同一の機能を奏する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0020】
図1A乃至図5において、1はベースであり、人皮程度の極薄のシート(例えば厚さ20μ)からなる。該ベース1は伸縮性のある素材例えばポリウレタン製であり、色彩は透明で薄い肌色であり、実質平たい平面形状に形成される。該ベース1は、表面の下端部1cに長手方向に沿って余白部2aが設けられ(図2(F)に最もよく示す)、該余白部2aを残して下端部1cに接着層4が形成される。また接着層4の両端部にも略同大の余白部2bが設けられる(図2(F)に最もよく示す)。上記接着層4はUV硬化剤からなり、上記ベース1上に直線状に形成され(図6(B)に示す)、ここにヘア材3が貼着される。1dは突弧状に形成されたベース1の上端部である。上記ベース1の裏面には全面に人体に装着させるための医療用接着剤からなる粘着層7が形成される。該粘着層7は例えばアクリル系粘着剤からなり、転写法により、上記ベース1の裏面全面に均等な厚さで形成される。
【0021】
ヘア材3は例えばポリエステル繊維からなり、上記ベース1に個々に分離状態にて貼着される。該ヘア材3は先端部が上方に向かってカールして形成され、かつ先細りのテーパ状に形成される。上記ヘア材3の根元部5は、図2(C)に示すように球状に形成され、上記接着層4に貼着される。この貼着は、図2(C)に示すように、上記根元部5が上記接着層4の下端部4aに位置するようにする。その理由は後述する。
【0022】
9はPETからなる剥離紙であり、上記粘着層7に剥離可能に貼着される。上記剥離紙9は、裏面に接着剤からなる約60μの接着層9a(図1(D)に示す)が形成され、表面に後記パッケージ40の正面部40aからの剥離が容易となるよう適宜の表面加工(図示省略)がされる。
【0023】
図3は図2のつけまつ毛に使用されるベース1を示す。ここで余白部について説明する。余白部2a、2bの大きさは、毛髪1本分の直径より小程度とする。具体的には、a1=約0.1mm乃至約0.6mm、a2=約0.1mm乃至約0.6mm程度とするのが望ましい。なお、本実施例の場合ベース1は、日本人の目の大きさi(図12(A)に示す)が平均約30mmであるため、長さL=約26mmとしてあり、最大幅は一重用W1=約2.6mm、二重用、奥二重用W2=約4mmとしてある。なお、ベース1の形状は、適用されるまぶたの形状により種々あるため、図3では最大幅を「W」として総称的に表わしている。
【0024】
またここでヘア材3について説明する。図2の実施例においては、個々に分離状態にて貼着される多数本からなるヘア材3が、線状部材31にて連結した状態で接着層4に貼着される。上記ヘア材3の態様は種々あり、例えば図4に示すように、単一又は複数の線状部材31に多数本のヘア材3を絡ませたり(絡合)、結着させる。図4(A)、(B)は絡み合う2本の線状部材31、31の間に多数本のヘア材3を挟み込み、接着層4の接着成分の中に挿入した場合である。図4(C)、(D)は平行する2本の線状部材31、31の間に多数本のヘア材3を挟持し、接着層4の接着成分の中に挿入した場合である。図4(E)、(F)は1本の線状部材31に多数本のヘア材3を接着剤で接着し、この状態で接着層4の接着成分の中に挿入した場合である。図4(G)、(H)は1本の線状部材31にヘア材3を多数結着させ、この状態で接着層4の接着成分の中に挿入した場合である。線状部材31としては、糸、テグスなどがある。ヘア材3の長さdは2mm位〜12mm位に形成される。貼着されるヘア材3の幅eは10mm位〜50mm位が多い。各ヘア材3は図4(A)〜(H)に示すヘア材ユニット3Aの段階からすべて上方にカールしており、中央付近のヘア材3が他の部分のものより長く形成されている。
【0025】
なお、図4は模式図であり、ヘア材3の植え付け本数は簡略化して示してある。
【0026】
40は正面部40aがわん曲されてなるパッケージである。該パッケージ40には、剥離紙9の裏面に塗布された接着剤からなる接着層9a(図1B(D)に示す)が剥離可能に貼着される。上記構成のつけまつ毛はかかる状態で出荷され、店頭にディスプレイされる。
【0027】
図5は取付けテープ30を示す。該取付けテープ30は幅D=2mm、長さL1=80mmの細長いテープであり、表面の中央部に、上記ヘア材3が上記ベース1に貼着される幅と同一幅L2のヘア材表示部31が形成され、裏面に同一幅L2で上記ベース1に貼着される吸着層33が形成される。本実施例の場合L2=26mmである。35はガイドラインであり、該ヘア材表示部31より所定の間隔L3だけ目頭側端部30a側に離間した位置に形成される。該所定の間隔L3は、日本人の平均値より割り出した数値、例えば、一重まぶた用の場合4mm、二重まぶた用及び奥二重まぶた用の場合7mmに設定される。上記吸着層33と上記ヘア材表示部31とは「ずれ」を設けて形成される。即ち、上記吸着層33は所定の間隔L4だけ目尻側端部30bに変位されて形成される。よって、吸着層33の目頭側端部30a側の端部に、吸着剤のない非着部33aが形成される。この非着部33aの大きさは、例えば、一重まぶた用の場合2mm、二重まぶた用及び奥二重まぶた用の場合2mmに設定される。
【0028】
上記ガイドライン35の逃げ位置L3を設けるのは次の理由からである。第1に、上記ガイドライン35を目頭21bギリギリに形成するとベース1がまぶたより剥離し易いという欠点があるためである。これは試行錯誤の結果、本発明者が発見した事実に基づく。第2に、まぶたの二重ラインは正確にいうと、目頭21bから始まっていないので、一重まぶたの場合に上記ガイドライン35を目頭21bギリギリに形成すると二重ラインが自然の状態から変更されてしまうからである。また二重まぶたの場合には、自らの二重ラインが崩されてしまうからである。よって、上記ガイドライン35の逃げ位置L3を一重まぶた用では4mm、二重まぶた用及び奥二重まぶた用では7mmに設定したのである。
【0029】
取付けテープ30の中央部に設けられるヘア材表示部31と、両端部30a、30bとは、つけまつ毛の上まぶた20への装着動作を円滑にするため、各別の色彩が施される。本実施例の場合、ヘア材表示部31はピンク色に、目頭側端部30aは緑色に、目尻側端部30bは青色に色分けされている。
【0030】
ここで、各部の着力の関係について述べる。上記ベース1の粘着力A、剥離紙9の接着力B及び取付けテープ30の吸着力Cは、
剥離紙9の接着力B>ベース1の粘着力A>取付けテープ30の吸着力C(ただし、剥離紙9の表面に剥離容易となる表面加工がなされる)
の関係にある。
【0031】
<製造工程>
本願発明によるつけまつ毛は、例えば次の工程により製造される。
【0032】
本願発明によるつけまつ毛用ベースを用いたつけまつ毛の製造は、例えば次の工程による。
【0033】
第1工程(ベース供給工程)
作業台12の作業位置Tの上にリール13に巻かれた長尺状のベース母材1Mから1区画分のベース母材1Mが供給される(図6(A))。上記ベース母材1Mの裏面には粘着層7が形成され、その裏には剥離紙9が貼られている。
【0034】
第2工程(接着剤供給工程)
上記1区画分のベース母材1Mの適宜位置に接着層4となる接着剤が供給される(図6(B))。接着層4は、便宜上、図6(B)及び図6(D)では水平方向に2箇配設されるが、適宜箇数歩留りの良いように1区画分のベース母材1M上に設けられる。上記接着剤の供給は、作業台上に固定された1区画分のベース母材1M上に、図示しない供給パイプを水平に移動することにより直線状になされる。
【0035】
第3工程(ヘア材の貼着工程)
多数のヘア材3を線状部材31に連結してなるヘア材ユニット3A(図6(C)に示す)を開閉自在の一対のロボット軸15で把持し、この状態で上記ヘア材を上記ロボット軸15を下降せしめて接着層4に貼着する(図6(D))。上記ヘア材3の貼着は、上記ロボット軸15を適宜に位置調節することにより行なう。
【0036】
第4工程(製品化工程)
かくして一点鎖線Mにて示す1区画分のベース母材1Mにヘア材が貼着されると、ベース1は図示しないサイズパターンスケールに合わせて所定形状に切断され、つけまつ毛製品となる。このような作業が連続的に繰り返される。
【0037】
ベース1は、レーザ光Rにより、図示しないカットラインに基づき下端部1cが直線状で上端部1dが突弧状の図3に示すような所定形状に切断される。ベース1のレーザ光Rによる切断については図13を参照して後述する。
【0038】
<つけまつ毛の装着方法>
【0039】
本願発明によるつけまつ毛は剥離紙9がパッケージ40に接着された状態でディスプレイされている(図1A(A)〜図1B(D))。
【0040】
このパッケージ状態のつけまつ毛のベース1に、表面側から取付けテープ30を貼着する(図7(A))。
【0041】
次いで、上記取付けテープ30の一端部を手に持って引き剥がす(図7(B))。
【0042】
すると、各部の粘着力A、接着力B,吸着力Cの間に次の関係があるため、剥離紙9がパッケージ40に残され、ベース1が取付けテープ30に貼着された状態でパッケージ40から引き剥される。
【0043】
剥離紙9の接着力B>ベース1の粘着力A>取付けテープ30の吸着力C
【0044】
次いで、上記取付けテープ30を両手で持ち、両肘を図示しないテーブルに固定した状態とする(図8(A))。
【0045】
次いで、取付けテープ30を上まぶた20に沿って配置する。このとき目21は開とする(図8(B))。
【0046】
次いで、ガイドライン35を目頭21bの位置に合わせ、取付けテープ30の中央部30cを上まぶた20に着ける(図9(C))。このとき目21は開のままである。
【0047】
次いで、目頭側端部30a、次いで目尻側端部30bの順にわん曲下降させる(図9(D))。このとき目21は開のままである。21cは目尻を示す。
【0048】
このように、中央部30c、目頭側端部30a、目尻側端部30bの順に取付けテープ30を指で上から押さえてベース1を上まぶた20に固定し装着する。このときつけまつ毛を自まつ毛の生え際に沿って貼着するようにする。装着後取付けテープ30を剥す(図10(E))。
【0049】
かくして右目側上まぶた20へのつけまつ毛の装着は完了する(図10(F))。
【0050】
同様の要領で左目側の調整をする。
【0051】
上記実施の形態によれば次の効果がある。
【0052】
<位置合わせ、ハンドリングの容易性、迅速性、正確性>
位置合わせにつき詳しく説明すると、取付けテープ30、ベース1及びこれらを操作する手の力学的関係は次の如くになる。図8(A)に示すように、まず、テーブルに着いた両肘が支点F、Fとなり、取付けテープ30の両端部を操作する手指が力点P、Pとなり、この手指により動かされるベース1の一端部が作用点Oとなる。
【0053】
このため、てこの原理により、作用点Oでは小さな動作を可能とするので、装着動作を微妙かつ繊細な動きに変換することが可能となる。
【0054】
また両肘が支点F、Fとなるため、装着動作が安定する。よって、上まぶた20という極薄かつ鋭敏な器官への装着を容易、迅速かつ正確に行なうことができる。
【0055】
また、上まぶた20に対しベース1が中央部及び両端部において確実に装着されるので、装着中のずれ、離脱を確実に防止し、また装着位置を正確に維持することが可能となる。
【0056】
さらに、本願発明によるつけまつ毛は貼着面が面状に幅広に構成され、この幅広の貼着面が上瞼20に貼着される。この貼着に当たり、ベース1は面状であって基端部1cが実質上直線状にかつ先端部1dが突弧状に形成されているから、取付けテープ30をベース1に取り付け易い。ベース1の変形は、従来360°のあらゆる方向に変形しているのに対し、図11に示すように、一方向のみ(上下方向)であり、それ以外の変形は実質上無視することができる。
【0057】
よってつけまつ毛の装着に当たり、上瞼20下縁へのヘア材3の位置合わせ及び取付けは取付けテープ30の接着、引剥しという簡単な操作をすることと、ベース1の面が幅広の取扱い易い面であることから非常に容易となり、装着作業の手間と時間を大幅に節約することができる。また貼着面が面状であり上瞼20に貼着される面積が広いので、装着中つけまつ毛がずれたり離脱するおそれがない。
【0058】
<装着点の視認効果>
ベース1の中央部を固定した後てこの原理により装着することができるということは、換言すれば、装着される上まぶた20付近には手指その他の物がないということであり、このため、装着点を見ながら装着することが可能となる。なお、装着動作中は必ず目21を開にしてなす必要がある。
【0059】
よって装着点が隠弊されず、従来勘に頼っていた装着動作を視認により確実になすことができる。
【0060】
これによっても、確実かつ正確な装着、容易迅速な装着、見映えの良い美麗な装着をすることができる。
【0061】
<装着の美麗効果等>
ベース1は厚さが20μm程度、取付けテープ30の吸着層33も60μ程度と極薄素材からなるため、従来のように剥離紙9からベース1を剥した状態でピンセット等により上まぶた20に貼着しようとすると、手指のちょっとした動作によっても手元が狂い、これによりベースフィルムがくちゃくちゃになったり、正確に装着動作をしたように思ってもベース1にしわが寄ったまま貼着してしまうことが多発していた。
【0062】
しかしながら、本願発明によるつけまつ毛においては、ベース1が取付けテープ30によって伸長された状態で上まぶた20に貼着されるから、取付けしわのない状態で確実に上まぶた20に貼着することができる。これにより、目元が一層美麗に見える効果がある。
【0063】
上まぶた20に装着するベースフィルムは柔らかく、かつ薄くする方が望ましいのであるが、そうすればする程ハンドリング性、位置合わせ性は低下する。つまり、ハンドリング性、位置合わせ性と美麗効果との同時達成は困難なのであるが、本願発明においては上記した位置合わせ性、ハンドリング性の効果があることにより、ベース1の素材を一層薄く柔らかくすることが可能になり、使用感も向上する。
【0064】
吸着層33を目頭21bまで設けると、上瞼20に装着後取付けテープ30のみを剥がす際につけまつ毛までもが剥がれるおそれがあるが、本願発明においては、取付けテープ30の吸着層33とヘア材表示部31との間に「ずれ」があり、非着部33aを設けてあるため、かかるおそれがない。
【0065】
取付けテープ30はガイドライン35がヘア材表示部31より所定間隔L3離れて形成されているため、ベース1がまぶたからずれたり剥離されるのを防止することができる。
【0066】
またガイドライン35が逃げ位置L3を設定されて形成されるため、まぶたの二重ラインの破壊または変更を防止することができる。
【0067】
<その他の効果>
ベースフィルムは極薄のため損傷し易いのであるが、本願発明においては先の尖ったピンセット等ではなく、取付けテープ30を用いて取り付けるため、ベース1の損傷を防止する。よってベース1の損傷による目への傷害危険を防止するだけではく、美感が向上する効果がある。
【0068】
上記各実施の形態においては、上記したところに加え、ヘア材3がヘア材ユニット3Aからレーザ光により切断されて取り出されるため、次の効果がある。
【0069】
各ヘア材3は上方にカールした状態を維持したまま分離状態でベース1に貼着されているが、まぶたに装着されると、後述のように上瞼20が突弧状に開となるため、貼着された各ヘア材3の各根元部5も上瞼20に沿って突弧状となる。この結果平行に貼着されていた各ヘア材3に放射状の角度がつき、各ヘア材3間に形成されている隙間がより拡開される。各ヘア材3のラインは図12(A)乃至図12(C)に示すように自まつげ22の直上に貼着されるから、自まつげ22がこの拡開された隙間から顔を出し各ヘア材3のラインと同一ライン上になる。よって装着されたつけまつ毛が自毛と渾然一体となる効果がある。
【0070】
ヘア材3の根元部5が球状に形成されるため、根元部5の球面のどの部分でも接着層4に貼着することができる。よってヘア材3の貼着角度を調節することができるので、用途によって製品を群別でき、製品の拡張を図ることができる。例えば、図2(C)に示すように接着層4に対しヘア材3を直交状に貼着すればまつ毛が大きく見えるので若者向けとなり、図15(C)に示すように接着層4に対しヘア材3を傾斜して貼着すればまつ毛の量が多く見えるので年配者向けとなる。
【0071】
ここで上瞼20への装着良好性及び装着容易性を前記したレーザ光による切断効果との関係でさらに詳しく述べる。まず、ヘア材3は把持された状態においてレーザ光により直線状に切断されるから、ヘア材3の根元部5が球状に形成され、根元部5の球面のどの部分でも接着層4に貼着することができる。よってカールした毛先の方向性が整列された状態のまま容易に上瞼20に貼付することができるのである。
【0072】
また、ベース1は上瞼20下縁の自毛に沿って貼着されるところ、ヘア材3の根元部5が接着層4の下端部4aに貼着されるため、貼着されたヘア材3に沿って若干の余白部2aを残してベース1をぎりぎりにカットすることができる。このため、自まつ毛22とヘア材3とが図12(A)乃至図12(C)に示すように略同一線上に重なるから自まつ毛22と区別することができず、このため見栄えが非常に良好となる。加えて接着層4の残部が視界に入ってこないので、視界が良好となる。つまり、ヘア材3の根元部5が接着層4の中央部に貼着されると、自まつ毛22とヘア材3とが上下に二重になって甚だ不体裁となるだけでなく、接着層4の残部が視界に入ってくるので視界に霧がかかったようになって悪化するのであるが、これが防止される。
【0073】
この点に関してさらに述べる。ベース1を図3に示す所定の形状に切断するには、ベース1の裏面からレーザ光Rを照射して行なう。この切断において、図13(A)に一点鎖線で示すように、レーザ光Rをベース1とくにヘア材3が貼着されるラインぎりぎりに沿って直角に照射すると、ヘア材3を損傷することが多い。そこでレーザ光Rは、図13(A)に実線で示すように、接着層4に対し傾斜(例えば接着層4に対し60°くらいに傾斜させる)させて照射しベース1を切断している。このようにすれば接着層4付近に貼着されているヘア材3を損傷することが防止される。しかしながら、このようにレーザ光Rを傾斜して照射すると、ベース1の裏面に形成された粘着層7aの全部又は一部が溶解して裏面から脱落又は一部が剥離してしまう。こうなると上瞼に装着したとき、上瞼との一体装着性は失なわれ、装着力が低下するだけでなく、ベース1の一部が上瞼から剥離するとベース1と上瞼との間にギャップができるので、いかにもつけまつ毛然となり外観上自然毛と見分けがつき易くなる。
【0074】
また図13(A)に実線で示すように、接着層4に対し傾斜させてレーザ光Rを照射すると、ヘア材3を貼着する接着層4の一部を破壊損傷することがあり、こうなるとヘア材3がベース1から脱落するおそれがある。
【0075】
本実施の形態においては、図13(B)に実線で示すように、レーザ光Rを下端部1cとなるべき部位に対し傾斜(例えばベース1に対し60°くらいに傾斜させる)させて照射してもベース1の表面の下端部相当部位1cに対し長手方向に沿って余白部2aが設けられ、かつ接着層4の両端部にも略同大の余白部2bが設けられているので、ヘア材3を損傷することがなく、かつレーザ光Rの出力も小とできるので照射付近の粘着層7の溶解も防止される。よって装着中のつけまつ毛の上瞼からの脱落防止及びヘア材3のベース1からの脱落を防止することができる。
【0076】
ヘア材3は肉眼では意識されない程度の若干の余白部2aを残してベース1のぎりぎりに貼着される。このため、自まつ毛22とヘア材3とが図12(A)乃至図12(C)に示すように略同一線上に重なるから自まつ毛22と区別することができず、このため見栄えが非常に良好となる。また前述のように接着層4の残部が視界に入ってこないので、視界が良好となる。つまり、ヘア材3がベース1のぎりぎりに貼着されていないと、自まつ毛22とヘア材3とが上下に二重になって甚だ不体裁となるだけでなく、接着層4の残部が視界に入ってくるので視界に霧がかかったようになって悪化するのであるが、これが防止される。
【0077】
また、ベース1の両端部にも余白部2bが残されるため、ここにヘア材3が貼着されることがないから、自まつ毛22の生え際とヘア材3の貼着部位が一致する。よって加工されるつけまつ毛がより自然的になる効果がある。
【0078】
さらに余白部2aと自まつ毛22との間に形成される若干のギャップg(図12(C)に示す)にアイライン化粧料(図示せず)を塗布することもできる。
【0079】
さらに図2に示す実施の形態の場合、ベース1は平面形状に形成され、二次元的にも三次元的にも特定のユーザ用に加工されていない。
【0080】
上瞼20の皮膚は経時的に劣化し段々とたるんでくるが、この引き上げ効果により上瞼20の皮膚のたるみ程度に応じてカット面積を調節し、上瞼20を上方に引き上げ、これにより、目元を一層ぱっちりとすることができ、アンチ・エージング効果が生ずる。
【0081】
さらにまた、ベース1が平面状に形成され、該ベース1の下端部にヘア材3が直線状に形成される場合において、ベース1が上瞼20に貼着されるとベース1が突弧状の上瞼20に沿って突弧状になるため、個々分離状態で貼着されている各ヘア材3が放射状に拡開される。このためまつ毛(実は「つけまつ毛」)のラインが濃く見え、目元がぱっちり大きく見えるのである。
【0082】
本願発明によるつけまつ毛は上記した実施の形態に限定されない。例えば、適用対象は、上記したベース1にヘア材3が貼着されてなるつけまつ毛だけでなく、ベース1にヘア材3が植え付けられてなるつけまつ毛にも適用することができ、適用対象を選ばない。
【0083】
また、適用部位として、上記実施の形態では本願発明によるつけまつ毛を上瞼に装着する場合について説明したが、下瞼に装着することもできる。
【0084】
ベース1は、図14に示す如く、上瞼20のわん曲形状に合致するよう三次元形状に形成されたつけまつ毛であっても適用可能であり、上記した作用、効果を奏することができる。
【0085】
またヘア材3は、図14の如く、線状部材31なしに接着層4に多数本のヘア材を直接貼着することもできる。また線状部材31を用いる場合において、上記ヘア材3と上記線状部材31とは一体に形成することもできる。
【0086】
ヘア材3は、根元部5が球状以外の他のわん曲形状(例えば断面弧状)であってもよく、また図15(A)、(B)に示すようにカッタ等により扁平状に切断されても上記と同様の効果を有する。
【0087】
また各ヘア材3の根元部5の貼着角度は、上記各図示例のような直交状ではなく、図15(C)に示すように下向きの傾斜状にすることもできる。この場合傾斜角度は例えば45°が考えられるが、ユーザの目的、年齢等により適宜に選択される。
【0088】
取付けテープ30、ベース1、ヘア材3等の各部のサイズについて本文中で述べた数値は一例として理解すべきである。とくにベース1の厚さは極薄のシートであれば、例えば30μ、40μ、50μ、60μ、70μ、80μ、90μであってもよい。なお、ヘア材3の長さは問わない。また取付けテープ30の各サイズL2、L3、L4も、一例として理解すべきである。
【0089】
接着層4を構成する接着剤は瞬間的に強固に接着する接着剤であればよく、例えばシアノアクリレートを主成分とする瞬間接着剤を用いることもできる。
【0090】
ベース1への接着剤の供給に関し、上記実施の形態で述べたようにベース1は移動させずに接着剤を供給する場合、ベース1は作業台12の上に区画分毎に切断して多数置いておき、接着剤を供給してもよいし、長尺状のベース1のまま作業台12の上に置いておき接着剤の供給後に区画分毎に切断してもよい。
【0091】
しかし、上記とは反対に、ベース1を移動させて、その移動時に接着剤を供給することが考えられる。この場合は、接着剤はベース1が一方向に供給されるとき供給パイプがベース1上に動作し、ベース1の移動時に所定時間ONとなってベース1上に接着剤を直線状に供給する。
【0092】
各ヘア材3の連接部の切断は接着層4の付与前又は接着剤供給と同時にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本願発明はつけまつ毛として活用することができる。
【符号の説明】
【0094】
1 ベース
1b 上部スペース
1c 下端部
1d 上端部
1M ベース母材
2a 余白部
2b 余白部
3 ヘア材
3A ヘア材ユニット
3b 基端部
31 線状部材
4 接着層
4a 下端部
5 根元部
6 先端部
7 粘着層
9 剥離紙
9a 接着層
12 作業台
13 リール
15 ロボット軸
20 上瞼
21 目
21a 上方曲線
21b 目頭
21c 目尻
22 自まつ毛
30 取付けテープ
30a 目頭側端部
30b 目尻側端部
30c 中央部
31 ヘア材表示部
33 吸着層
35 ガイドライン
40 パッケージ
40a 正面部
A ベースの粘着力
B 剥離紙の接着力
C 取付けテープの吸着力
F 支点
P 力点
O 作用点
L カットライン
M カットライン
T 作業位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
極薄のベースと、該ベースの表面側に設けられたヘア材と、該ベースの裏面側に形成された粘着層と、該粘着層に貼着された剥離紙と、取付けテープとからなり、上記ベースがパッケージに上記剥離紙を介して剥離可能に貼着され、上記粘着層の粘着力は上記剥離紙の接着されている力より小でかつ取付けテープの吸着力より大であり、上記ベースがパッケージに貼着された状態で表面側から上記ベースに取付けテープを貼着して引きはがしたとき上記ベースが上記剥離紙から離脱し、さらに上記ベースがまぶたに装着された状態で上記取付けテープを引きはがしたとき上記ベースより上記取付けテープが離脱することを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項2】
請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記取付けテープは細長いテープであり、表面の中央部に上記ヘア材の形成幅と同一幅のヘア材表示部が形成され、裏面にベースに貼着される吸着層が形成されることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項3】
請求項2記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記吸着層と上記ヘア材表示部とは「ずれ」を設けて形成されることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項4】
請求項3記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記吸着層の目頭側に非着部が形成されることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項5】
請求項4記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記非着部が2mmであることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれか一記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ヘア材表示部と目頭側端部との間にガイドラインが設けられることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項7】
請求項2乃至請求項6のいずれか一記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ヘア材表示部と上記取付けテープの両端部には各々各別の色彩が施されることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項8】
請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ベースの下端部が直線状にカットされ、上端部が突弧状にカットされることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項9】
請求項1記載の取付けテープを用いたつけまつ毛において、上記ベースの厚さが20μ以下であることを特徴とする取付けテープを用いたつけまつ毛。
【請求項10】
つけまつ毛のまぶたへの装着に用いられるテープであって、上記取付けテープは、表面の中央部に上記ヘア材の形成幅と同一幅のヘア材表示部が形成され、裏面にベースに貼着される吸着層が形成されることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項11】
請求項10記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記吸着層と上記ヘア材表示部とは「ずれ」を設けて形成されることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項12】
請求項11記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ずれは上記吸着層の目頭側に非着部が形成されることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項13】
請求項12記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記非着部が2mmであることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項14】
請求項10乃至請求項13のいずれか一記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ヘア材表示部と目頭側端部との間にガイドラインが設けられることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項15】
請求項10乃至請求項14のいずれか一記載のつけまつ毛用取付けテープにおいて、上記ヘア材表示部と上記取付けテープの両端部には各々各別の色彩が施されることを特徴とするつけまつ毛用取付けテープ。
【請求項16】
剥離紙がパッケージに接着されたパッケージ状態のつけまつ毛のベースに、表面側から取付けテープを貼着するステップと、上記取付けテープを操作して上記パッケージより引き剥がしたつけまつ毛をまぶたに装着するステップとからなり、まぶたへの装着ステップは上記取付けテープのガイドラインを目頭の位置に合わせ、中央部をまぶたに接着するステップと、次いで目頭側の一端部をまぶたに装着するステップと、次いで目尻側の他端部をまぶたに装着するステップとからなることを特徴とするつけまつ毛の装着方法。
【請求項17】
請求項16記載のつけまつ毛の装着方法において、上記つけまつ毛はベースにヘア材が貼着されてなることを特徴とするつけまつ毛の装着方法。
【請求項18】
請求項16記載のつけまつ毛の装着方法において、上記つけまつ毛はベースにヘア材が植え付けられてなることを特徴とするつけまつ毛の装着方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−46852(P2012−46852A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191477(P2010−191477)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(592191896)株式会社プロピア (16)