説明

つけ爪の製造方法

【課題】意図した模様を有するつけ爪を効率よく製造する。
【解決手段】意図した模様が付けられたポリウレタン樹脂からなるつけ爪10は、前記つけ爪10に対応するキャビティ44を画成する成形型20に、つけ爪10の模様に合わせて第1磁石34および第2磁石36を配置して、成形型20の型面に設置した合成樹脂製のシート40,42の間に磁性体14を混合したポリウレタン樹脂原料46を投入して、該ポリウレタン樹脂原料46を硬化・成形して製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、模様を有するつけ爪の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
つけ爪は、無地の基材をアクリル等の合成樹脂で成形した後で、基材の表面にマニキュア等の塗料を塗ることで模様が付されている。このように、模様を塗装するつけ爪は、手間がかかり、技能を要する欠点がある。そこで、合成樹脂原料に合成オパール等を混合して成形することで、透明なつけ爪に光を反射する粒状物を分散させて装飾するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平1−72803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示の製造方法では、粒状物が基材中に無秩序に拡散するため意図した模様を施すことはできない。
【0005】
すなわち本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、模様を有するつけ爪を効率よく得られる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る発明のつけ爪の製造方法は、
模様が付けられたポリウレタン樹脂からなるつけ爪の製造方法であって、
前記つけ爪に対応するキャビティを画成する成形型に、前記模様に合わせて磁石を配置し、磁性体を混合したポリウレタン樹脂原料を前記キャビティに入れて、該ポリウレタン樹脂原料を硬化・成形するようにした
ことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、模様に応じて成形型に配置された磁石によって、磁性体が集散して模様が形成されるので、成形後に塗装等の二次加工しなくとも意図した模様を有するつけ爪を簡単に製造できる。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記成形型は、非磁性体で構成されることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、成形型が磁化され難いため、磁石の影響を磁性体に反映し易くなり、つけ爪の模様をよりはっきりとさせることができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記磁石は、S極とN極とを交互に前記キャビティに臨ませて配置されることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、磁極間の相互作用により磁性体による模様を複雑にできる。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記成形型の型面に合わせて形成された合成樹脂製のシートを該型面に設置し、シートの間で前記ポリウレタン樹脂原料が成形されることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、シートの間でつけ爪を成形するので、ポリウレタン樹脂原料が成形型の型面に直接接触しない。これにより、離型剤が不要となるので、離型剤の残留によるつけ爪の外観不良を避けることができる。
【0010】
請求項5に係る発明は、前記成形型には、つけ爪の意匠面側にポリウレタン樹脂原料に接した状態で該ポリウレタン樹脂原料を硬化した際に得られるポリウレタン樹脂から剥離可能な合成樹脂製の剥離シートが設置されると共に、つけ爪における爪への取付面側にポリウレタン樹脂原料に接した状態で該ポリウレタン樹脂原料を硬化した際に得られるポリウレタン樹脂に接着する合成樹脂製の接着シートが設置されて、ポリウレタン樹脂が成形された後で前記剥離シートがポリウレタン樹脂から剥離されることを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、ポリウレタン樹脂から剥離可能な剥離シートを取り除いてつけ爪の意匠面を形成するので、成形型の型面と比べて平滑に形成し易い合成樹脂製のシートで意匠面が規定され、成形型の型面の鏡面度に左右されずに得られるつけ爪の見栄えを向上できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るつけ爪の製造方法によれば、つけ爪の成形と同時に意図した模様を付けることができ、模様を有するつけ爪を効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例に係るつけ爪の平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】実施例のつけ爪を成形する成形型の第2型を示す平面図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】図4のD−D線断面図である。
【図7】実施例の磁石を成形型に配置する工程を示す説明図であって、(a)は磁石を設置する前の状態を示し、(b)は磁石を設置した後の状態を示す。
【図8】実施例のつけ爪の成形工程を示す説明図であって、(a)は型面にシートを設置した状態を示し、(b)はポリウレタン樹脂原料を投入した状態を示し、(c)は、磁石により磁性体を集散させている状態を示し、(d)は、成形型からつけ爪を取り出した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るつけ爪の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。つけ爪は、爪に装着した際を基準として方向または部位を指称し、つけ爪において爪に取り付ける側を取付面といい、この取付面と反対側の外方に臨む側を意匠面という。更に、つけ爪において、爪の根元側から爪の先端側に向かう方向を縦方向と指称する。
【0014】
図1〜図3に示すように、実施例では、爪の形状に合うように湾曲して形成されると共に、縦長の楕円形の中にハート形の輪郭が白抜きされた模様が付されたつけ爪10をポリウレタン樹脂で製造する例を挙げて説明する。実施例のつけ爪10は、模様が付されたポリウレタン樹脂からなるポリウレタン樹脂層12と、接着シート40とが接着されて構成されている。そして、ポリウレタン樹脂層12が意匠面16を構成し、接着シート40が取付面18を構成している。また、つけ爪10に付された模様は、透明なポリウレタン樹脂中に拡散した磁性粉14により形成されている。実施例では、磁性体として粉状のものが採用されている。ここで、磁性体とは、鉄、ニッケル、コバルト等の磁石に引き寄せられるものをいう。また、磁性体により形成される模様とは、磁性体の集散による図形や輪郭だけでなく、磁性体の濃淡によるものも含まれる。
【0015】
図7および8に示すように、つけ爪10は、該つけ爪10の模様に合わせて磁石34,36が配置された成形型20のキャビティ44で、ポリウレタン樹脂原料46を硬化させるモールド成形により、成形と同時に模様を付して製造される。ここで、成形型20は、非磁性体で構成されている。本願でいう非磁性体とは、磁性を帯び難く、アルミニウム、銅、マンガン等の磁石に引き付けられない物質を指し、実施例ではアルミニウムが採用されている。成形型20は、つけ爪10の取付面18に合わせて形成された型面を有する第1型22と、つけ爪10の意匠面16に合わせて形成された型面を有する第2型24とから構成される。成形型20には、第1型22と第2型24との間に後述するシート40,42の分だけ前記ポリウレタン樹脂層12より大きく設定されたキャビティ44が画成されようになっている。図4〜図6に示すように、第2型24は、型面を構成する磁石部材30と、磁石部材30の厚み分だけ型面から凹み、磁石部材30が嵌め込まれる凹部28を有する本体部材26とから構成される。磁石部材30には、つけ爪10の模様に合わせて磁石34,36が配置されており、実施例では磁石34,36としてゴム状の永久磁石が採用されている。実施例の磁石部材30は、ハート形の第1磁石34と、該第1磁石34を内包する楕円形に形成された第2磁石36と、これらの磁石34,36を保持するアルミニウム製の枠38とから構成されている。枠38には、磁石34,36に合わせて凹みが設けられ、第1磁石34がS極をキャビティ44側に臨ませて設置されると共に、第2磁石36がN極をキャビティ44側に臨ませて設置されている。つまり、第2型24の型面には、S極とN極とが交互にキャビティ44に臨むように配置されている。磁石部材30は、本体部材26から着脱可能になっており、磁石部材30を取り換えることで異なる模様のつけ爪10を製造することができる。
【0016】
図8に示すように、つけ爪10は、第1型22の型面と第2型24の型面との間でポリウレタン樹脂層12が直接成形されるのではなく、第1型22の型面に設置した接着シート40と第2型24の型面に設置した剥離シート42との間でポリウレタン樹脂層12が成形される。接着シート40は、第1型22の型面(つけ爪10の取付面側)に合わせて形成され、該型面に整合させて被着可能になっている。接着シート40は、ポリウレタン樹脂に接着する合成樹脂からなる薄肉のフィルム状体を、第1型22の型面に合わせて真空成形等によって賦形したものである。ここで、「ポリウレタン樹脂に接着する」とは、接着シート40を構成する合成樹脂を接した状態でポリウレタン樹脂原料46を硬化した際に、得られるポリウレタン樹脂に接着シート40が接着することをいう。接着シート40としては、賦形の容易性等から熱可塑性樹脂を採用するのが好ましく、実施例ではABS樹脂が用いられている。
【0017】
前記剥離シート42は、第2型24の型面(つけ爪10の意匠面側)に合わせて形成され、該型面に整合させて被着可能になっている。剥離シート42は、前記接着シート40との間にポリウレタン樹脂層12に合致する空間を画成するようになっている。剥離シート42は、ポリウレタン樹脂から剥離可能な合成樹脂からなる薄肉のフィルム状体を、第2型24の型面に合わせて真空成形等によって賦形したものである。ここで、「ポリウレタン樹脂から剥離可能」とは、剥離シート42を構成する合成樹脂を接した状態でポリウレタン樹脂原料46を硬化した際に、得られるポリウレタン樹脂から剥離シート42が剥離可能なことをいい、例えばポリオレフィン系樹脂を採用し得る。実施例では、剥離シート42としてポリプロピレン樹脂が用いられている。
【0018】
実施例のつけ爪10の製造方法は、成形型20につけ爪10の模様に合わせた磁石34,36を配置する配置工程と(図7参照)、ポリウレタン樹脂層12を成形する成形工程と(図8参照)、必要に応じて仕上げ工程とが行われる。配置工程では、第2型24における本体部材26の凹部28に磁石部材30を嵌め込んで設置することで(図7(a)参照)、第2型24に磁石部材30がセットされて、成形型20に磁石34,36が配置される(図4または図7(b)参照)。次に成形工程では、接着シート40を第1型22の型面にセットすると共に、剥離シート42を磁石部材30が設置された第2型24の型面にセットする(図8(a)参照)。ポリオール(例えば、イノアック製ポリオール:VTK8008−M0A)、イソシアネート(例えば、イノアック製イソシアネート:VTK8008−M0B)、磁性粉14(例えば、BASF製顔料:VEGETABLE BLACK OLIVE)および各種添加剤からなる、ポリウレタン樹脂層12に合わせたポリウレタン樹脂原料46を別に用意する。実施例では、硬化した際に透明となるポリオールおよびイソシアネートに、黒色の磁性粉14を混合してポリウレタン樹脂原料46が調整される。第1型22および第2型24を閉じることで、接着シート40と剥離シート42との間にポリウレタン樹脂層12分の空間が画成される。ポリウレタン樹脂原料46を接着シート40と剥離シート42との間に入れ(図8(b)参照)、成形型20に配置した磁石部材30の磁石34,36によって磁性粉14が集散して模様が形成される(図8(c)参照)。磁性粉14はポリウレタン樹脂原料46中を移動するため、ポリウレタン樹脂原料46には、磁性粉14が移動可能な粘性および硬化速度が要求される。
【0019】
前記磁石34,36は磁性粉14を引き寄せ、非磁性体は磁性粉14に作用しない。また、キャビティ44に臨む極性が異なる第1磁石34と第2磁石36とが隣接する部位では、磁極間で磁力が打ち消し合って磁性粉14に作用しないため、周辺の磁力によって磁性粉14は離散する。従って、アルミニウム製の枠38が臨む部分および第1磁石34と第2磁石36とが隣接する部位が臨むハート形の輪郭部分から、第1磁石34と第2磁石36が臨む部分に磁性粉14が引き寄せられる。そして、ポリウレタン樹脂原料46中に、楕円形の中にハート形の輪郭が白抜きされた磁性粉14の模様が形成される。このように予め意図した位置まで磁性粉14を移動させた後で、ポリウレタン樹脂原料46を反応・硬化させて、透明なポリウレタン樹脂層12に磁性粉14が集散した模様を有するつけ爪10が成形される。そして、成形型20を開放して、ポリウレタン樹脂層12から剥離シート42を取り外すと共に、第1型22および第2型24から接着シート40が接着したポリウレタン樹脂層12を取り出す(図8(d)参照)。
【0020】
実施例の仕上げ工程では、ポリウレタン樹脂層12の取付面側に残った接着シート40について、ポリウレタン樹脂層12から延出した部位を切り取ることで、つけ爪10が完成する。
【0021】
このように、実施例の製造方法によれば、成形型20に配置された磁石34,36によって磁性粉14が集散して模様が形成されるので、成形後に二次加工しなくとも意図した模様を有するつけ爪10を簡単に製造できる。また、磁石34,36は、成形型20の凹部28に着脱可能に嵌め込まれた磁石部材30に配置されており、磁石34,36の配置が異なる別の磁石部材30と取り換えることで、模様の異なるつけ爪10を容易に製造することができる。そして、磁石34,36として永久磁石を採用するため、型の構成を簡単にすることができる。更に、つけ爪10の意匠面16を形成する第2型24の型面に磁石34,36が露出した状態で配置されて、意匠面16と磁石34,36とが近接して成形されるため、磁石34,36に近い意匠面16側では、取付面18側に較べて磁性粉14が集散し易く、意匠面16により確実に意図した模様を付すことができる。
【0022】
実施例の製造方法によれば、非磁性体であるアルミニウムで成形型20が構成されているため、成形型20が磁化され難い。つまり、磁石34,36の磁力を磁性粉14に反映し易いため、磁性粉14が磁石34,36によって集散され易く、つけ爪10の模様をはっきりとさせることができる。また、成形型20の型面にN極の第1磁石34を囲むようにS極の第2磁石36が配置されているため、磁極間の相互作用によりキャビティ44に複雑な磁界が生ずるため、磁性粉14による模様を複雑にできる。
【0023】
実施例の製造方法によれば、第1型22の型面および第2型24の型面は、合成樹脂製のシート40,42に覆われており、ポリウレタン樹脂原料46が成形型20の型面と直接接触しないため、成形型20にポリウレタン樹脂層12が接着することはない。すなわち、成形型20の型面に離型剤を塗布する必要がなく、離型剤の塗布作業および成形品に残った離型剤の除去作業を省略することができる。また、得られたつけ爪10は、離型剤の残留による曇り等の外観不良がなく、装飾性を向上することができる。
【0024】
実施例の製造方法によれば、ポリウレタン樹脂から剥離可能な合成樹脂からなる剥離シート42を取り除いてつけ爪10の意匠面16となる面を形成するので、模様の付されたポリウレタン樹脂層12が意匠面16となり、つけ爪10の見栄えを向上することができる。しかも、得られたつけ爪10は、金属等で構成される成形型20の型面より表面平滑性に優れた合成樹脂製の剥離シート42で形成されるので、意匠面16の平滑性を向上することができる。そして、つけ爪10が成形型20の型面の鏡面度の影響を受けないので、成形型20の製作コストやメンテナンスコストを低減することができる。更に、ポリウレタン樹脂層12に接着する接着シート40が、成形型20のキャビティ44からはみ出す大きさに形成されているため、製造段階におけるつけ爪10の取り扱いが容易となる。特に、1枚の接着シート40を用いて多数のつけ爪10を製造する場合、多数のつけ爪10を1枚の接着シート40を介して取り扱うことができるので、作業性が向上する。
【0025】
(変更例)
前述した実施例に限定されず、以下のように変更することもできる。
(1)実施例では、硬化して透明となるポリウレタン樹脂原料を採用するが、磁性体の模様が視認できれば透明でなくてもよく、着色されていてもよい。
(2)実施例では、粒状の磁性体を採用するが、磁石によって集散して模様を形成すればよく、例えばフレーク状または繊維状の磁性体でもよく、顔料等の色材でコーティングされた磁性体でもよい。磁性体を色材でコーティングすることで、着色された模様が付されたつけ爪を得ることができる。
(3)実施例では、つけ爪の意匠面を形成する第2型に磁石を配置するが、磁石はつけ爪の模様に合わせて成形型に配置されていればよく、例えば、つけ爪の取付面を形成する第1型に磁石が配置されていてもよい。また、実施例では、第2型の本体部材に対して着脱可能な磁石部材に磁石を配置するが、磁石が成形型と一体であってもよい。更に、磁石は型面に露出しなくても、成形型の内部に埋め込まれていてもよい。
(4)実施例では、S極とN極とが相互にキャビティに臨むように磁石を配置したが、S極またはN極のどちらか一方のみがキャビティに臨むように磁石を配置してもよい。また、型面の全面が磁石で構成されていてもよい。
(5)また、実施例では、第2型にのみ磁石を配置するが、第1型および第2型の両方に磁石を配置してもよい。磁石に近いほど磁性体が集散し易く、磁石に近い面から遠い面に向かって模様は薄くなるため、第1型に磁石を配置する部位では取付面から意匠面に向かって模様が薄くなり、第2型に磁石を配置する部分では意匠面から取付面に向かって模様が薄くなる。従って、意匠面から取付面に向かって薄くなる模様と、意匠面から取付面に向かって濃くなる模様とを付すことができ、つけ爪の厚み方向に立体感を出すことができる。
(6)実施例では、ゴム状の磁石を採用するが、棒磁石であってもよい。また、実施例では、磁石として永久磁石を採用するが電磁石でもよい。
(7)実施例では、接着シートとしてABS樹脂を採用するが、ポリウレタン樹脂に接着する合成樹脂からなるものであればよく、例えばポリアクリル樹脂でもよい。また、剥離シートとしてポリプロピレン樹脂を採用するが、ポリウレタン樹脂から剥離可能な合成樹脂であればよく、例えばポリオレフィン系樹脂以外の合成樹脂でもポリウレタン樹脂から剥離可能であれば採用し得る。また、接着シートおよび剥離シートとして真空成形されたものを採用したが、成形型の型面に合わせて形成されていればよい。
(8)更に、第1型の型面に接着シートを設置し、第2型の型面に剥離シートを設置したが、一方の型面にのみ配置しても、シートを省略してもよい。
(9)実施例では、合成樹脂製のシートを成形型の型面に設置するが、離型剤を塗布してもよい。
(10)実施例の成形型は、第1型を上に第2型を下に配置しているが、第2型を上に第1型を下に配置してもよく、左右に配置してもよい。
【符号の説明】
【0026】
10 つけ爪、14 磁性粉(磁性体)、20 成形型、34 第1磁石(磁石)
36 第2磁石(磁石)、40 接着シート、42 剥離シート、44 キャビティ
46 ポリウレタン樹脂原料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
模様が付けられたポリウレタン樹脂からなるつけ爪の製造方法であって、
前記つけ爪に対応するキャビティを画成する成形型に、前記模様に合わせて磁石を配置し、磁性体を混合したポリウレタン樹脂原料を前記キャビティに入れて、該ポリウレタン樹脂原料を硬化・成形するようにした
ことを特徴とするつけ爪の製造方法。
【請求項2】
前記成形型は、非磁性体で構成される請求項1記載のつけ爪の製造方法。
【請求項3】
前記磁石は、S極とN極とを交互に前記キャビティに臨ませて配置される請求項1または2記載のつけ爪の製造方法。
【請求項4】
前記成形型の型面に合わせて形成された合成樹脂製のシートを該型面に設置し、シートの間で前記ポリウレタン樹脂原料が成形される請求項1〜3の何れか一項に記載のつけ爪の製造方法。
【請求項5】
前記成形型には、つけ爪の意匠面側にポリウレタン樹脂原料に接した状態で該ポリウレタン樹脂原料を硬化した際に得られるポリウレタン樹脂から剥離可能な合成樹脂製の剥離シートが設置されると共に、つけ爪における爪への取付面側にポリウレタン樹脂原料に接した状態で該ポリウレタン樹脂原料を硬化した際に得られるポリウレタン樹脂に接着する合成樹脂製の接着シートが設置されて、ポリウレタン樹脂が成形された後で前記剥離シートがポリウレタン樹脂から剥離される請求項4記載のつけ爪の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−70913(P2012−70913A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217670(P2010−217670)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)