説明

つまずき時の転倒防止具

【課題】本発明は、中高齢者が平坦な場所でつまずいた時の転倒を防ぐために靴底の先端に固着して用いる、つまずき時の転倒防止具を提供する。
【解決手段】台形で左右の中央に上部からV字型の切り溝2を設けた、表面を滑りやすく加工したすべり材1にクッション材と剥離材を設けた接着部を設け、靴底4の先端に固着して用いることを特徴とするつまずき時の転倒防止具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中高齢者が平坦な場所でつまずいた時の転倒を防ぐために発明した靴底の先端に固着して用いる、つまずき時の転倒防止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、中高齢者が用いる靴の底の形状は大別すると、
▲1▼先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸も踵の段差も無いもの。(図14)
▲2▼先端部の反りと滑り止めの凹凸は無く、踵の段差があるもの。(図15)
▲3▼先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸はあるが踵の段差が無いもの。(図16)
▲4▼先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸と踵の段差があるもの。(図17)
▲5▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸と踵の段差が無いもの。(図18)
▲6▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸は無いが、踵の段差があるもの。(図19)
▲7▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸はあるが・踵の段差が無いもの。(図20)
▲8▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸と踵の段差があるもの。(図21)
▲9▼先端部が大きく反っていて、滑り止めの凹凸はあるが・踵の段差が無いもの。(図22)であり、
本発明に関係する靴底の先端だけの形状で見た場合
▲10▼先端部の反りと滑り止めの凹凸が無いもの(図6)
▲11▼先端部の反りは無く、滑り止めの凹凸はあるもの(図7)
▲12▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸は無いもの(図8)
▲13▼先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸があるもの(図9)
▲14▼先端部が大きく反っていて、滑り止めの凹凸があるもの(図10)−−−−−の5種となり、材質は全てがすべりを防止するものが使われている。
歩行動作については、
▲15▼若者の場合は、軸足・けり足・重心移動のバランスが取れており、けり足の力もしっかりしているため歩幅も広く歩を進めることが出来る。(図11)
▲16▼中高年者の場合、老化に伴い足の筋肉も弱まり膝を曲げた状態で歩くためけり方が弱くなり歩幅も狭くなる。(図12)
▲17▼▲16▼により軸足・けり足・重心移動のバランスが崩れやすく、けり足が軸足の後方で接地してしまうことがおきる。(図13)(つまづきの原因)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)中高齢者が、平坦な場所でつまずいて転倒する。
中高齢者が軸足・けり足・重心移動のバランスを崩し、けり足が軸足の後方で接地するときは、けり足のつま先が入角30度見当で地面に当たる(図6〜図10)ため、従来の靴底の形状や材質ではブレーがかかった様になり、続行する重心移動(図13)のため前方へ転倒する。
転倒により寝たきりや車椅子生活を余儀なくされている方をよく見かける。
この事態は本人やその家族を苦しめるだけでなく、社会全体にとっても大きな問題となる。
本発明は以上の問題を解決するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
▲1▼台形で左右の中央に上部からV字型の切込みを設けた、表面を滑りやすく加工したすべり材にクッション材と剥離材を設けた接着部を設け、靴底の先端に固着して用いることを特徴とするつまずき時の転倒防止具(図3〜図5)である。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、
すべり材によって、つまずいても足が前方へすべるように移動し、けり足が軸足より前方に出るため転倒が防げた。(図24)(傷害を未然に防止)
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)台形で表面を滑りやすく加工した超高分子量ポリエチレンのすべり材(1)の内側に、同型のクッション材(5)を張り合わせ、靴底(4)先端への接着を容易にするため、左右の中央に靴幅に合わせて接着できるようにするためのV字状の切り溝(2)を上部より設ける(図3、図4)。
すべり材(1)のクッション材(5)には、剥離材(7)を設けた接着材(6)を設けている。
本発明は、以上の構成よりなっている(図4、図5)。
これを使用するときは、
靴本体のつま先(3)の先端を入り角30度で接地させ、接地ライン(16)の踵側10ミリのところに下弦を合わせ、剥離材(7)をはがし靴の先端を包むように靴底(4)に固着(図24)する。
つまづく時、靴の先端が30度位の斜方向から接地するが、その時台形で表面を滑りやすいポリエチレンを用いているので、抵抗が無く滑り、足が前方に出る(図24)ので転倒を防ぐことが出来る。
また、本発明によるつまずき時の転倒防止具の材質・形状のものを靴底製造時に靴底(4)の先端に加工(図25)してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の使用説明図
【図2】本発明の装着説明図
【図3】本発明の正面図
【図4】本発明のa−b断面図
【図5】本発明のc−d断面図
【図6】先端の反り無し、滑り止め無しの靴でつまずいた時の側面図
【図7】先端の反り無し、滑り止め有りの靴でつまずいた時の側面図
【図8】先端の反り有り、滑り止め無しの靴でつまずいた時の側面図
【図9】先端の反り有り、滑り止め有りの靴でつまずいた時の側面図
【図10】先端に大きな反りが有り、滑り止めも有る靴でつまずいた時の側面図
【図11】若年者の歩行説明図
【図12】中高年者の歩行説明図
【図13】つまずく時の歩行説明図
【図14】従来品、靴底の先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸も踵の段差も無いものの側面図。
【図15】従来品、靴底の先端部の反りと滑り止めの凹凸は無く、踵の段差があるものの側面図。
【図16】従来品、靴底の先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸はあるが踵の段差が無いものの側面図。
【図17】従来品、靴底の先端部に反りが無く、滑り止めの凹凸と踵の段差があるものの側面図。
【図18】従来品、靴底の先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸と踵の段差が無いものの側面図。
【図19】従来品、靴底の先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸は無いが踵の段差があるものの側面図。
【図20】従来品、靴底の先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸はあるが踵の段差が無いものの側面図。
【図21】従来品、靴底の先端部が若干反っていて、滑り止めの凹凸と踵の段差があるものの側面図。
【図22】従来品、靴底の先端部が大きく反っていて、滑り止めの凹凸はあるが踵の段差が無いものの側面図
【図23】つまずき時の転倒防止具の固着法説明図
【図24】つまずき時の転倒防止具を固着した靴でつまずいた時の動作方向の説明図
【図25】本発明の他の実施例を示す斜視図
【符号の説明】
【0008】
1 すべり材
2 切り溝
3 靴本体のつま先
4 靴底
5 クッション材
6 接着剤
7 剥離材
8 つま先の接地部
9 地表
10 軸足
11 重心線
12 蹴り足
13 接地(つまずき)
14 靴本体
15 動作方向
16 入り角30度で接地した時の接地ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台形で左右の中央に上部からV字型の切込みを設けた、表面を滑りやすく加工したすべり材にクッション材と剥離材を設けた接着部を設け、靴底の先端に固着して用いることを特徴とするつまずき時の転倒防止具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2007−268229(P2007−268229A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−124372(P2006−124372)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(506145360)
【出願人】(506145371)
【Fターム(参考)】