説明

はぎ取り可能なおよび水で流すことができるオストミーパウチおよび使用方法

【課題】はぎ取り可能なおよび水で流すことができるオストミーパウチを提供する
【解決手段】表側プレートアセンブリ15と、およびそれらに接続する内部および外部パウチ2、3とを有する、オストミー器具は、この外部パウチ3の側壁3aがこのようなシームに対して横方向に適用されるはぎ取り力によって分離される、周辺に広がる1またはそれ以上のシーリングシーム7を備えた外部パウチ3を有する。好ましい実施態様において、シーリングシーム6もまた、外部パウチ3の周辺のエッジと内部パウチ2のものとを、はぎ取り可能に接合する。このようなオストミー器具のパウチアセンブリの処理方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術および概要
本発明は、
−器具使用者のストーマ周辺の(peristomal)皮膚表面に、器具を取り付ける、取り付け手段、および
−オストミーパウチアセンブリ、
を有する、ヒトのストーマからの排出物を受けるオストミー器具であって、このオストミーパウチアセンブリが下記を備える、オストミー器具に関する:
−上記取り付け手段に取り付けられ、および使用者のストーマ(排泄孔)を受ける第1開口部を有する、内部パウチ、
−上記内部パウチは、可撓性の本体側面または近位内部パウチ側壁、可撓性の遠位(distal)内部パウチ側壁、および周辺に広がる1またはそれ以上の内部パウチシーリングシーム、によって画定される、
−上記内部パウチを囲み、上記取り付け手段によって取り付けられており、およびストーマを受ける第2開口部を有し、この第2開口部は上記第1開口部と位置調整されている(aligned)、外部パウチ、
−上記外部パウチは、可撓性の本体側面または近位外部パウチ側壁、可撓性の遠位外部パウチ側壁、および広がる1またはそれ以上の外部パウチシーリングシーム、によって画定される。
【背景技術】
【0002】
内部パウチがストーマの排出物によってほぼ満たされた場合の、使用後のパウチアセンブリまたはオストミー器具全体の処分に関して、器具の使用者にとって都合よい手法によって処分できることは重要なことである。これは、いっぱいになったパウチが、新たな、空のパウチに交換されるという前提の他に、いっぱいになった内部パウチを、処分部位に持ち運ぶ必要がないことが必要とされる。この処分の問題の最もよい解決法は、内部パウチを、トイレを通じて水で流すことである。
【0003】
この問題に対して多くの解決法が提案されている。例えば、欧州特許EP0703762号明細書、欧州特許EP0611123号明細書、米国特許US4372308号明細書、英国特許GB2227668号明細書、国際出願WO0182846号明細書、欧州特許EP0703762号明細書、米国特許US5938647号明細書、米国特許US5769831号明細書および米国特許US5455091号明細書、これらを出典明示により本明細書の一部とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許EP0703762号明細書
【特許文献2】欧州特許EP0611123号明細書
【特許文献3】米国特許US4372308号明細書
【特許文献4】英国特許GB2227668号明細書
【特許文献5】国際出願WO0182846号明細書
【特許文献6】欧州特許EP0703762号明細書
【特許文献7】米国特許US5938647号明細書
【特許文献8】米国特許US5769831号明細書
【特許文献9】米国特許US5455091号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
内部パウチが、下水システムを通して容易に流れることができ、そして詰まったり下水処理施設に負荷をかけることがなく、そして器具残部からの内部パウチの分離が容易および確実な手法により達成され、また残りのパウチアセンブリが都合よくおよび衛生的な手法により処理できるという、完全に満足できる解決法は、未だに得られていない。
【0006】
本発明の主たる目的は、上記要求をこれまでより高いレベルで達成する、オストミー器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明において、この目的は、1またはそれ以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームによって提供された取り付け力が、1またはそれ以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームに対して横方向に、外部パウチ側壁を、手によって引っ張ることによって手動で排除されうる程度に、1またはそれ以上の外部パウチシーリングシームが手動ではぎ取り可能であることによって達成される。
【0008】
ここで分離力は、パウチアセンブリ残部から外部パウチ側壁をはぎ取るように、1またはそれ以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームを、それの横方向に設けられ、そしてこれによって内部パウチは、何れの特別な器用さを必要とすることなく、容易なそして都合よい手法によって曝すことができる。
【0009】
本発明によるオストミー器具の現時点での好ましい実施態様は、1またはそれ以上の外部パウチシーリングシームが、遠位外部パウチ側壁を、遠位内部パウチ側壁に、はぎ取り可能に取り付け、および近位外部パウチ側壁を、近位内部パウチ側壁に、はぎ取り可能に取り付けるものである。
【0010】
ここで特に簡便な実施態様が達成され、それは内部パウチシーリングシームおよび外部パウチシーリングシームが、1つの単独のシーリング操作によって実施されうる。
【0011】
あるいは、この1またはそれ以上の外部パウチシーリングシームが、近位外部パウチ側壁に直接、遠位外部パウチ側壁を、はぎ取り可能に取り付けてもよい。
【0012】
さらには、この1またはそれ以上の外部パウチシーリングシームは、遠位外部パウチ側壁を、近位外部パウチ側壁に部分的におよび、遠位内部パウチ側壁に部分的に、はぎ取り可能に取り付けてもよく、近位外部パウチ側壁を、遠位外部パウチ側壁に、および近位内部パウチ側壁に部分的に、はぎ取り可能に取り付けてもよい。
【0013】
現時点での好ましい実施態様において、内部パウチが、内部パウチにおける、ストーマを受ける開口部の周りに広がる、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、取り付け手段に取り付けられる。ここで、内部パウチは、何れの特別な器用さを必要としない、簡便および便利な手法によって、取り付け手段から取り外すことができる。
【0014】
現時点での好ましい実施態様において、内部パウチ側壁の材料は、生物分解性である。これにより、下水処理プラントに対する負荷が軽減される。
【0015】
現時点での好ましい実施態様において、内部パウチ側壁は、紙、好ましくはトイレットペーパータイプの紙などの、不織の繊維状材料のウェブに、プラスチックフィルムをラミネートして作成されており、ここでウェブは、内部パウチの内面に対して、外側を向いている。
【0016】
ここで、内部パウチ側壁および外部パウチ側壁の間のはぎ取り可能なシーリングシームを得る、特に効果的なおよび簡便な手法が得られ、そしてティッシュペーパーは、水洗トイレに破棄された場合に、水中で容易に分解し、紙の繊維は、好ましくはセルロースであって生物分解性であり、水に溶けないが素早く分散する。
【0017】
さらに、紙を、ラミネートされた側壁の内部パウチの外部層として用いることは、内部パウチの乾燥強度、柔らかな感触および内部パウチの外観およびトイレに水で流される内部パウチの処分性能に関して、重要な利点を提供する。
【0018】
乾燥した状態における紙は、比較的大きな引っ張り強さを有しており、
従ってプラスチック材料のフィルムの上に紙をラミネートすると、液体および気体の不浸透性、そして十分な連結強度を達成するために、より薄いフィルムを用いることができる。これは、比較的高価ではないプラスチック材料が内部パウチ側壁に必要とされるため、経済的な見地において利点がある。しかしながら、主要な利点は、水中に沈められた後の、紙の乾燥強度が奪われた場合の比較的薄いフィルムは、下水処理システムへの影響が大きく低減されるような、分解したフラグメントにより容易に分けられる傾向にあるからである。
【0019】
現時点での好ましい実施態様において、この不織材料および/またはこのプラスチックフィルムは生物分解性である。
【0020】
現時点での好ましい実施態様において、この内部パウチ側壁は液体および気体を不浸透性であり、そして臭気を浸透でき、そして外部パウチ側壁は、液体、ガスおよび臭気を不浸透性である。これは、環境に対する影響において特に重要である内部パウチ側壁において、非常に薄い、液体および気体のバリアの使用を可能にする。
【0021】
好ましくは、この1以上の外部パウチ剥ぎ取りシームには、剥ぎ取り行為が開始する部分(peeling action initiation zone)があり、この部分において、この1以上の外部パウチシーリングシームは、予定される剥ぎ取り方向の反対方向にピークを有するテーパ部(peak−like extent tapering)を有する。これによって、剥ぎ取りシームの剥ぎ取り行為が開始する領域が減少し、これによって、剥ぎ取り操作が容易になる。
【0022】
好ましくは、この1以上の外部パウチ剥ぎ取りシームには、剥ぎ取り行為が終了する部分(peeling action ending zone)があり、この部分において、この1以上の外部パウチシーリングシームは、予定される剥ぎ取り方向にピークを有するテーパ部(peak−like extent tapering)を有する。これによって、剥ぎ取りシームの剥ぎ取り行為が終了する領域が減少し、これによって、剥ぎ取り操作が容易になる。
【0023】
好ましくは、この内面内部パウチシーリングシームには、剥ぎ取り行為が開始する部分(peeling action initiation zone)があり、この部分において、内面内部パウチシーリングシームは、予定される剥ぎ取り方向の反対方向にピークを有するテーパ部(peak−like extent tapering)を有する。また、この内面内部パウチシーリングシームには、剥ぎ取り行為が終了する部分(peeling action ending zone)があり、この部分において、内面内部パウチシーリングシームは、予定される剥ぎ取り方向にピークを有するテーパ部(peak−like extent tapering)を有する。
【0024】
現時点での好ましい実施態様において、近位外部パウチ側壁は、ヒートシールされたシーリングシームによって、取り付け手段に取り付けられている。ここで取り付け手段の少なくとも一部は、外部パウチ側壁と一緒に処理できる。
【0025】
あるいは、この近位外部パウチ側壁が、はぎ取り可能なシーリングシームによって、取り付け手段に取り付けられている。これによって、取り付け手段は、外部パウチ側壁から分離して処理されうる。
【0026】
本発明による、いわゆるツーピースオストミー器具の態様において、取り付け手段は、第1および第2開口部と位置調整された、ストーマをうけるための第3開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを備えた、表側プレートアセンブリ、および
第3開口部を取り巻き、ウェハーに取り付けられ、第1および第2開口部を取り巻く第2連結リングと係合し、近位外部パウチ側壁および近位内部パウチ側壁に取り付けられている、第1結合リング、
を備えている。
【0027】
本発明によるツーピースオストミー器具の現時点での好ましい実施態様において、近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、第2連結リングに取り付けられている。これによって、第2連結リングが、処分用に外部パウチ側壁に固定して取り付けられている。
【0028】
有利には、近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームの手段によって、第2連結リングに取り付けられている。これによって、内部パウチが、第2連結リングから分離して処理されうる。
【0029】
現時点での好ましい実施態様において、近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームの手段によって、第1および第2開口部の周りの領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられている。これによって、内部パウチが、簡便および便利な手法により、外部パウチから手動で分離されうる。
【0030】
本発明によるツーピースオストミー器具の第2の実施態様において、取り付け手段は、第1および第2開口部と位置調整された、ストーマをうけるための第3開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを備えた、表側プレートアセンブリ、および
第3開口部を取り巻き、前記ウェハーに取り付けられ、そして第1および第2開口部を取り巻く第2連結手段と係合するはぎ取り可能な付着において、近位外部パウチ側壁および/または近位内部パウチ側壁に取り付けられている、第1連結手段、
を有する。
【0031】
近位外部パウチ側壁は、ヒートシールされたシーリングシームなどによって、第2連結手段に取り付けられていてもよく、近位内部パウチ側壁は、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第2連結手段に取り付けられていてもよく、または近位内部パウチ側壁は、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第1および第2開口部の周りの領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられていてもよい。
【0032】
本発明による、いわゆるワンピースオストミー器具において、取り付け手段は、
第1および第2開口部と位置調整された、ストーマを受けるための第4開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを有する表側プレートアセンブリ、および
ウェハーの遠位表面に取り付けられ、近位外部パウチ側壁および近位内部パウチ側壁に取り付けられている、キャリアーシート、
を有する。
【0033】
本発明によるワンピースオストミー器具の現時点での好ましい実施態様において、近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、キャリアーシートに取り付けられている。
【0034】
有利には、近位内部パウチ側壁が、内面はぎ取り可能なシーリングシームによって、キャリアーシートに取り付けられている。
【0035】
現時点での好ましい実施態様において、近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第1および第2開口部の周りの領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられている。
【0036】
現時点での好ましい実施態様において、はぎ取り可能な内面シーリングシームが、ストーマを受ける第5の開口部の備え、両面に付着剤を有する、フィルムのシートまたは織物によって構成される。これは、内部パウチと器具残部との間の、特に確実なはぎ取り可能な付着を提供する。
【0037】
有利には、ストーマの排出物が第2連結リングを汚すことを防ぐために、ストーマを受ける第6の開口部を有する環状挿入部が、第2連結リング内に提供されている。
これによって、ストーマの排出物によって汚されないため、第2連結リングを衛生的な手法によって処分することができる。
【0038】
1またはそれ以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームによって提供される取り付け力は、好ましくは手動による排除に必要とされる引っ張り力程度であり、この取り付け力は好ましくは、およそ0.5ニュートンおよびおよそ6ニュートンの間、好ましくはおよそ0.7ニュートンおよびおよそ5.5ニュートンの間、さらにより好ましくはおよそ0.8ニュートンおよびおよそ5.0ニュートンの間、さらにより好ましくはおよそ0.9ニュートンおよびおよそ4.5ニュートンの間、そして最も好ましくはおよそ1.0ニュートンおよびおよそ4.0ニュートンの間である。
【0039】
これによって、引っ張り力またははぎ取り力は、外部パウチ側壁およびとりわけ内部パウチ側壁の意図せぬ引き裂きのリスクが、外部パウチシーリングシームのはぎ取りの間において最小になり、一方、取り付け力は、使用中におけるパウチアセンブリの完全性が確保されるのに十分なものになる。
【0040】
現時点での好ましい実施態様において、外部パウチはぎ取り可能なシーリングシームは、4および6mm幅の間であり、好ましくはおよそ5mm幅であることが判明した。これは、パウチアセンブリの使用における、パウチ側壁の容易なはぎ取り性能および確実な固定の相互の良好な均衡を提供する。
【0041】
現時点での好ましい実施態様において、外部パウチ側壁および内部パウチ側壁の外部の周辺のエッジの少なくとも一部が、外部パウチはぎ取り可能なシームの領域において、側壁を貫く切断によって形成されている。切断摩擦は、外部および内部パウチのエッジで溶融ゾーンをもたらし、これは、内部パウチ側壁と外部パウチ側壁との間の繊維状材料を含む、はぎ取り可能なシーリングシームへの、シャワーまたは入浴からの水の湿潤を防ぐ。
【0042】
現時点での好ましい実施態様において、外部パウチ側壁および内部パウチ側壁の一部は、外部パウチはぎ取り可能なシームを超えて広がっており、側壁を離すはぎ取り用の、内部パウチ側壁および外部パウチ側壁のグリッピングタブを形成する。これによって、特に簡便にそして容易に実施できるはぎ取り機能が得られる。
【0043】
現時点での好ましい実施態様において、外部パウチはぎ取り可能なシームは、外部パウチ側壁の片面または両面の外部表面に対して、熱および/またはRFを設けることによって、作成される。
【0044】
現時点での好ましい実施態様において、隣接した外部パウチはぎ取り可能なシームに覆われた、領域に広がる、内部パウチ側壁のグリッピングタブの各領域は、外部パウチはぎ取り可能なシームの形成の前に、熱および/またはRFの適用にかけられる。これによって、内部パウチ側壁と外部パウチ側壁との間の繊維状材料を含む、はぎ取り可能なシームにタブの領域において、シャワーまたは入浴からの水の湿潤が防がれる。
【0045】
現時点での好ましい実施態様において、紙の繊維は概して均一な配向を有し、そしてこの配向は、ストーマのまわりにパウチが設けられたものの使用者が立ったままの状態において、外部および内部パウチの頂点および底辺から延びるラインに対して、横方向である。この配向は好ましくは、上記ラインに対してだいたい直行する。これによって、はぎ取りの後に、内部パウチ側壁に取り付けられた紙のほとんどが残っている場所において、特に手際よいおよび均一のはぎ取りが得られる。
【0046】
他の態様において、本発明は、本発明によるオストミー器具において用いられる、オストミーパウチアセンブリに関する。
【0047】
さらなる態様において、本発明は、本発明によるオストミー器具において用いられる、内部パウチに関する。
【0048】
さらなる態様において、本発明は、使用後における、上記オストミー器具のオストミーパウチアセンブリを処理する方法であって、下記工程を包含する方法に関する:
−遠位外部パウチ側壁のエッジ部分を握ること
−器具残部に対する、1またはそれ以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームそれぞれによる、遠位外部パウチ側壁の取り付けが、破壊される程度に、遠位パウチ側壁のエッジ部分を、使用者の本体から引き離すこと
−遠位および近位内部パウチ側壁の重ねられたエッジ部分を、手動で握ること
−はぎ取り可能なシーリングシームそれぞれによる、器具残部に対する内部パウチの取り付けが排除されるように、重ねられたエッジ部分を使用者の本体から引き離すこと、および
−内容物を含む内部パウチを、便器に処分すること。
【0049】
最終の態様において、本発明は、プラスチックフィルムを、紙、好ましくはトイレットペーパータイプの紙、などの不織の繊維状材料のウェブにラミネートした、可撓性の複合フィルムに関し、これはオストミー器具の内部パウチと外部パウチとの間のはぎ取り可能なシーリングシームを提供するためのものであり、そして内部パウチが外部パウチによって取り巻かれおよび囲まれており、内部パウチの側壁は、内部フィルムの内面に対して外観をよくするウェブを有する複合フィルムで作成されている。
【0050】
以下、図面に示される本発明を示す種々の実施態様、しかし実施例としてのみである、を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明によるツーピースオストミーパウチの第1の実施態様の、本体側面からみた、概略平面図である。
【図2】説明目的によりフィルムの厚さを誇張した、図1の線A−Aに沿った輪郭断面図である。
【図3】図2の頂点部分の拡大図である。
【図4】本発明によるオストミー器具の第2の態様の、図3に対応する断面図である。
【図5】図4で○印を付けた部分の拡大図である。
【図6】図4および5の態様の修飾の、図4に対応する図である。
【図7】本発明によるツーピースオストミー器具のさらなる実施態様の、図4に対応する図である。
【図8】本発明によるワンピースオストミーパウチの第1の実施態様の、本体側面からみた、概略平面図である。
【図9】説明目的によりフィルムの厚さを誇張した、図8の器具の頂点の、図8の線B−Bに沿って輪郭で切り欠いた、断面図である。
【図10】本発明によるワンピースオストミーパウチの第2の態様の、図8に対応する図である。
【図11】本発明によるツーピースオストミー器具のさらなる態様の、図4に対応する図である。
【図12】本発明によるツーピースオストミー器具のさらなる態様の、図4に対応する図である。
【図13】遠位外部パウチ側壁のはぎ取りを図解説明する、本発明によるオストミー器具の使用者の、本体に向かった方向からみた、概略正面図である。
【図14】内部パウチのはぎ取りを図解説明する、図13と同様の図である。
【図15】本発明によるツーピースオストミーパウチの現時点での好ましい実施態様における、遠位側面からみた、概略平面図である。
【図16】説明目的によりフィルムの厚さを誇張した、図15の線C−Cに沿った、輪郭断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
好ましい実施態様の詳細な説明
図1〜3に関して、数字1で示されるオストミー器具は、本体側面または近位側壁2aおよび向かい合った遠位側壁2bから構成される外部パウチ2を有する。器具はさらに、近位側壁3aおよび遠位側壁3bから構成される内部パウチ3を有する。外部パウチ側壁2aおよび2bは、不織材料が付加された快適層4によって覆われている。
【0053】
側壁2aおよび2bは、液体、気体および臭気を不浸透性である、可撓性のプラスチックフィルムから作成される。側壁3aおよび3bは、液体および気体を不浸透性であり、および臭気を浸透できる、可撓性のプラスチックフィルムから作成される。
【0054】
内部パウチ3は、2つの内部側壁3aおよび3bを、ヒートシーリングシームまたは付着シームのいずれかの内部パウチシーム5によって、それの周辺にそれぞれ沿って、密閉的に固着することによって、形成される。
【0055】
外部パウチ2は、外部および内部パウチ側壁の外部周辺に沿って広がる、はぎ取り可能なシーリングシーム6および7によって、それぞれ近位外部パウチ側壁2aおよび遠位外部パウチ側壁2bを、それぞれ内部パウチの近位側壁3aおよび遠位側壁3bに、シーリングすることによって形成される。
【0056】
快適層4は、必要に応じてのものであるが、外部パウチ側壁の外部周辺にそって広がるヒートシーリングまたは付着シーム8および9によって、それぞれ、外部パウチ側壁3aおよび3bにシールされる。
【0057】
内部パウチ3および外部パウチ2は両方共それぞれ、近位側壁3aおよび2aに、ストーマを受ける開口部10および11を有している。
【0058】
器具1はさらに、円周のヒートシール13または他の適切な手段によって、近位外部パウチ側壁2aに固着される、パウチ連結リング12を有する。近位内部パウチ側壁3aの開口部10を取り巻く領域は、環状のはぎ取り可能なシーム14によって、近位外部パウチ側壁2aの対応する領域に取り付けられている。
【0059】
器具1はさらに、付着層16の近位または本体側面表面を覆うリリースシート17が撤去された後に、器具1の使用者のストーマ周辺の表面に、表側プレートアセンブリを付着する、付着層16を有する表面プレートアセンブリを備える。付着層は、ストーマを受ける開口部16aに提供される。
【0060】
キャリアーシート18は、付着層16の遠位表面に取り付けられており、そして表側プレート連結リング19は、キャリアーシート18に固着されており、そしてそれらは図2に示される2つの連結リング12および19の相互接続が、ストーマの排出物が内部パウチ3に入るように、開口部16a、10および11において挿入されたストーマを有する、使用者のストーマ周辺の皮膚表面に、パウチアセンブリ2、3を、付着させるようにしている。表側プレート連結リング19は、2つの必要に応じたベルト通し15aおよび必要に応じたバープタブ15b(burp tab)を備えている。
【0061】
内部および外部側壁2a、2b、3a、3b、そして外面的におよび上方へ突き出た快適層4は、器具の頂点から延びて、タンまたは突起20を形成し、そしてこれは図13および14に関連して以下に説明するように、それらの処分において2つのパウチを分離するための、接続されておらずおよび分離可能なグリッピングタブ20a〜20fを提供する。
【0062】
使用において、内部パウチがストーマの排出物でいっぱいになり、およびパウチが空のパウチに置き換えられることを必要とする場合、使用者または助力者(図3および13)は、片手40でタブ20aおよび20bを併せて握り、そして残りのタブを他方の手41で握り、そしてタブ20aおよび20bを本体から下方に向かって引き離す。これによって、快適層4を有する近位外部パウチ側壁2bが器具1から剥がされる程度に、はぎ取り可能なシーリングシーム7による外部パウチ側壁2bおよび内部パウチ側壁3bの接続が、壊れまたは破壊される。
【0063】
その後、使用者(図3および14参照)が片手40でタブ20cおよび20dを併せて掴み、そしてタブ20eおよび20fを他方の手41で掴み、そしてタブ20cおよび20dを外面的におよび下方にひっぱり、これによりはぎ取り可能なシーリングシーム6は崩れて、はぎ取り可能なシーリングシーム14の頂点の段階に到達し、内部パウチ3が外部パウチの近位側壁2aから引き剥がされる。このはぎ取り可能なシーム14はまた、タブ20cおよび20dからかけられる引っ張り力で崩れて、最終的にストーマの排出物の中身を有する内部パウチ3全体が、近位外部パウチ側壁2aから剥がされる。使用者のストーマ42は、こうして曝される(図14参照)。
【0064】
内容物を含む内部パウチ3は、トイレの便器に処分および水に流すことができ、一方快適層4および連結リング13を有する近位外部パウチ側壁2は、表側プレートアセンブリ15から取り除くことができる。この段階で、対応する快適層4および連結リングを有する外部パウチ側壁2aおよび2bは、共に折りたたむことができ、そして幾つかの他の手法、例えばポケットに、ハンドバックにまたはごみ容器に入れることによって、処分することができる。
【0065】
内部および外部パウチ側壁の材料は、何れの適したプラスチック材料のフィルムであってよい。外部パウチ側壁フィルム材料は、液体および気体を不浸透性であり、一方内部パウチ側壁フィルムは液体および気体を不浸透性であるが、しかし臭気を不浸透性である必要はない。内部パウチ側壁フィルムが臭気を浸透してもよいことによって、このフィルムをより薄く作成することができ、従ってより容易に分解および生分解することとなる。
【0066】
下水処理施設が不必要な段階で不便なことにならないように、内部パウチ側壁フィルム材料が生物分解性であるのがより好ましい。内部パウチ側壁フィルムが臭気を浸透してもよいことによって、このフィルムをより薄く作成することができ、従ってより容易に分解および生分解することとなる。
【0067】
内部パウチ側壁3aおよび3bに適した生物分解性フィルムの例は、ポリカプロラクトンなどの生物分解性脂肪族ポリエステルである。
【0068】
現時点において内部パウチ側壁フィルムに適切であると考えられる生物分解性および液体不浸透性材料は、例えばポリカプロラクトン(例えばダウケミカル社によって供給されるTONEポリマー)または生物分解性脂肪族芳香族コポリマー(例えばBASF社から供給されるECOFLEX)などの生物分解性脂肪族ポリエステルである。
【0069】
はぎ取り可能なシーリングシーム6、7および14は、様々な方法によって提供されていてよく、例えば内部または外部パウチ側壁のいずれか一方または両方の側壁に、はぎ取り可能な付着を提供する、ピールラッカーまたはワニスを用いてもよい。はぎ取り可能なラッカーまたはワニスの種類は、パウチバッグフィルムで選択される材料に依存する。
【0070】
現時点において特定のフィルム材料に適切であると考えられるピールラッカーは、デュポン社の「Appeel」樹脂、およびNational Starch AdhesiveおよびChemical Corporation社から供給される、商品名Dispomelt 34-2881、34-5519、Instaweld 34-3306およびBondmaster34-3306ホットメルトのはぎ取り可能付着剤などである。
【0071】
はぎ取り可能なシーリングシームを導入する他の方法は、ポリブチレンの中間フィルムまたは、商品名Core-SealとしてRexam社から供給される中間3層フィルムを使用する方法であり、ここではぎ取りは2つの外部フィルムと内部フィルムまたは層との間で起こり、外部フィルムは、内部および外部パウチ側壁フィルムに確実にヒートシールされる。
【0072】
はぎ取り可能なシームを実施する他の方法は、ラベルとして用いられるタイプなどの、シリコーンリリースフィルムを用いる方法である。
【0073】
本発明の前後関係において、明細書およびクレームで用いられる「はぎ取り可能な(peelable)」という用語は、付着剤、ヒートシールまたは他の手段による、2つのフィルムの間の接続であって、フィルムの完全性を損なうことなく、手動によって、一方のフィルムを他方から離す、壊す、破壊するまたは除去されることを意味すると理解される。
【0074】
はぎ取り可能なシーリングシームを提供する、現時点において好ましい手法を、図4〜5に参照されるように記載する。図4〜5の実施態様は、紙のウェブにラミネートされた、ヒートシール可能な、液体およびガス不浸透性であり臭気を浸透できるプラスチック材料フィルムである内部パウチバッグ側壁21aおよび21bである点を除いては、図1〜3の実施態様と同様である。
【0075】
紙シート(クロスハッチングで示される)は、外部パウチ側壁2aおよび2bにそれぞれ面する、内部パウチ側壁21aおよび21bの外部表面に位置される。
【0076】
内部パウチ側壁21a、21bおよび外部パウチ側壁2a、2bのそれぞれの間の、はぎ取り可能なシーリングシーム22、23および24が、ヒートシールによって提供されており、これによって外部パウチ側壁2aおよび2bのプラスチック材料が溶融し、フィルム2aおよび2bと紙シートとの間に結合が生じるように、紙シートの隙間を流れる。
【0077】
しかしながら、プラスチック材料は紙シートを貫いて流れずに、内部パウチ側壁3aおよび3bのプラスチック材料をそれぞれ融合させる場合は、ヒートシールによって生じた結合の強度は、紙シートの繊維間の内部付着力および/または繊維とフィルム2a、2bおよび3a、3bの間の内部付着力に依存する。
【0078】
紙シートの表面に対して横方向に、はぎ取り力を適用する場合は、後述のトイレ処分における、内部パウチから外部パウチ側壁を分離する、上記の手動によるはぎ取り行為によって、側壁2aおよび3aそして2bおよび3bを分離するために、結合を手動で壊すことができる。
【0079】
あるいは、紙繊維の内部凝集より強い付着強度を有する付着剤によって、外部パウチ側壁を、紙シートにはぎ取り可能に付着させてもよい。最終的に、一方で外部パウチ側壁および/または内部パウチ側壁の間の、および他方で紙シートの、比較的弱い付着によって、剥離可能なシームが得られると考えられ、そのため紙繊維の内部凝集はあまり重要ではない。
【0080】
はぎ取り可能なシーム8および9をはぎ取る場合、はぎ取り可能なシーリングシームを分断するのに必要なはぎ取り力は、シームはぎ取り前方の幅におけるシームによって、すなわちはぎ取り方向に直行する方向のシームの幅によって、変化しうる。従って、必要なはぎ取り力は、例えば図8のように、はぎ取り前方がシーリングシーム8および9の頂点および底辺に位置する場合に最も大きくなり、そしてシーム8および9のはぎ取り前方がパウチの側面にそって位置する場合に、必要なはぎ取り力はもっとも小さくなるであろう。
【0081】
必要なはぎ取り力は、はぎ取る際に、外部パウチ側壁2aおよび2b、とりわけ内部パウチ側壁3aおよび3bの引き裂きのリスクがないように、器具の使用者によってはぎ取り力が容易に行使されるのがよい。しかしながら、必要なはぎ取り力は、使用中において器具の完全性を確保するのに十分な、はぎ取り可能なシーム8および9における取り付け力を反映するべきである。
【0082】
必要なはぎ取り力は、現時点において、およそ0.5ニュートンからおよそ6ニュートンの間、好ましくはおよそ0.7ニュートンからおよそ5.5ニュートンの間、より好ましくはおよそ0.8ニュートンからおよそ5.0ニュートンの間、さらに好ましくはおよそ0.9ニュートンからおよそ4.5ニュートンの間、最も好ましくはおよそ1.0ニュートンからおよそ4.0ニュートンの間、の範囲と考えられる。
【0083】
内部パウチ2重層の側壁の外部層としての紙の使用は、内部パウチにおける強度、内部パウチの感触および外観、そしてトイレを通じて水に流す場合の内部パウチの処分可能性に関して、より重要な利点をもたらす。
【0084】
水で分解可能な紙は、乾燥状態において、比較的大きな引っ張り強さを有し、そしてそのためプラスチック材料のフィルム上に紙をラミネートすることは、液体およびガス不浸透性でありそして十分な組み合わせ強度を達成する、より薄いフィルムの使用を可能にする。
【0085】
これは、内部パウチ側壁において比較的高価なプラスチック材料を必要とするのが少なくなるので、経済的な見地から有利である。
【0086】
さらに、紙が湿潤する場合、凝集および引っ張り強さはいくらか減少し、そしてそれゆえに内部パウチの分解が促進されるので、トイレにおける内部パウチの処分性が高められる。なぜならば、第1にフィルムがより薄くなるためであり、そして第2にプラスチック材料は、それが生物分解性プラスチック材料であっても、比較的ゆっくり分解しそして生分解するからである。
【0087】
さらに、プラスチックバッグをトイレに投げ入れるより、紙またはトイレットペーパーバッグをトイレに投げ入れる方が、感覚および見た目において使用者はより快適である。
【0088】
内部パウチ側壁ラミネートの使用に適切であると現時点において考えられる紙の種類は、湿潤強度が低い100%セルロースのティッシュペーパー、例えば、LRC-Shawano Specialty Papers, USAから供給される、Little Rapids Corp-Shawano Specialty Papersのセルロースベースの紙Grade 3040、またはJ. R. Crompton Ltd, UKから供給される、Superseal Teabag Paper grade 478401などの、バインダーを含む紙である。
【0089】
本発明の前後関係において、明細書および請求項における「利用できる(utilised)」の用語は、セルロース繊維の相当量が、好ましくは30重量%を超える、より好ましくは50重量%を超える、さらに好ましくは60重量%を超える、とりわけ好ましくは70重量%を超える、最も好ましくは95重量%を超える量で含まれ、そして好ましくは生物分解性の点からバインダーを含まない、不織の繊維状ウェブを意味すると理解される。
【0090】
図6に関して、ここで示される実施態様は、内部パウチ側壁21aおよび21bの追加の周辺のヒートシーリングシーム25を除いて、図4〜5の実施態様と同様である。
【0091】
この追加のシーム25の目的は、力強すぎるはぎ取りまたは他の理由による、内部パウチ側壁の一方または両方の引き裂きをもたらす、遠位内部パウチ側壁21bからの、近位外部パウチ側壁2bのはぎ取りによる、または近位外部パウチ側壁2aからの、近位内部パウチ側壁21aのはぎ取りによる、内部パウチからのストーマの排出物の漏れに対する保護手段である。ヒートシーリングシーム25は、ヒートシーリングシーム5から間隔をあけて示されているが、しかしながらこれらは接触していてもよい。
【0092】
図7に関して、ここで示される実施態様は、図1〜3におけるシーリングシーム14に対応する、はぎ取り可能なシーリングシーム26が、両表面上に付着剤を有する環状フィルムまたは織物であって、そしてこれが内部パウチ側壁3aおよび外部パウチ側壁2aの両方に付着し、そして厚紙の環状挿入部27が、連結リング12の内部表面12aに対してきっちりとフィットするように配置されることを目的とすることを除いて、図1〜3の実施態様と同様である。
【0093】
環状挿入部27の機能は、トイレで内部パウチを処分する場合に、挿入部を取り除くことができ(例えば、手動で押しつけることによって)、そしてトイレで廃棄し、そして外部パウチおよび連結リングのいずれの部分もストーマの排出物によって汚れないように、そして悪臭およびポケット汚染のリスクなく、ポケットに入れて持ち運ぶことができるように、ストーマの排出物の接触から、連結リング12の内部表面12aを保護することである。
【0094】
ストーマの排出物による汚染に対する、連結リングの内部表面の保護は、内部表面に対する連結リングに隣接した内部パウチ側壁3aの襟の部分に外面的に広がる、はぎ取り可能に付着することによって達成され得る。そしてこれは、襟が挿入部27と同様の目的の役目を果たし、および連結リングからの内部パウチの取り除きが、ストーマの排出物から離れて連結リングを残しうる。
【0095】
連結リング12および19による、付着表側プレートアセンブリに対する、内部パウチ3および外部パウチ2を有するパウチアセンブリのはぎ取り可能な取り付けは、
直接的な、またはキャリアーシート18および/または外部パウチ2および/または内部パウチ3に対して取り付けられた中間要素の間のはぎ取り可能な付着による、キャリアーシート18に対する、外部パウチ2および/または内部パウチ3の、はぎ取り可能な付着取り付けによって、代用されうる。そして新たなパウチアセンブリ2、3を、前のパウチアセンブリの取り除きおよび処分の後に、表側プレートアセンブリ15に付着させてもよい。
【0096】
図8〜9に関して、ワンピースオストミー器具が示されており、ここで近位外部パウチ側壁3aが、環状ヒートシーリングシーム28によってキャリアーシート18にヒートシールされている。一方、近位内部パウチ側壁2aが、向かい合った表面の両面上に付着剤を有する、環状フィルムまたは織物によって構成された、はぎ取り可能なシーリングシーム29によって、ストーマを受ける開口部の周りにおいて、外部パウチ側壁3aにはぎ取り可能にシールされている。
【0097】
パウチの頂点において、図1〜3の実施態様のタン20は、3つのタン30、31および32によって置換されている。タンは、ずらされており、そして数字1,2および3で印をつけてあり、そしてこれらを握りそして引き離す順序を示している。タン32をまず一方の手で握り、そして他方の手でタン31を握り、そしてタン32を使用者の本体から引き離し、こうして2つの外部バッグ側壁へと所望の器具の分離がなされ、そして内部パウチが得られる。
【0098】
図10に関して、本発明によるワンピースオストミー器具の実施態様は、図8〜9の実施態様と非常に似ているが、しかしシーリングシーム5、6、7、8および9のレモンのような外形が提供されている。
【0099】
示した外形の目的は、外部パウチ側壁2a、2bおよび内部パウチ側壁3a、3bの間のそれぞれの、はぎ取り可能なシーリングシーム6および7のはぎ取り分離を容易にするためである。
【0100】
示した端33および34は、はぎ取り力を集中させる作用をし、そしてこれは、はぎ取り行為を出発および終了する小さな取り付けエリアを提示することによって、はぎ取り操作の開始および終了をより容易にする。
【0101】
側壁における、ストーマを受ける開口部の周りの、内部パウチ近位側壁および外部パウチ近位側壁の間のはぎ取り可能なシーリングシーム35は、円形であってもよく、また、はぎ取り可能なシーリングシーム35におけるはぎ取り操作の開始および終了を容易にするために、示した端36および37を有していてもよい。
【0102】
図11に関して、この実施態様は、図4の実施態様と非常に似ているが、外部パウチフィルム側壁2aおよび2bそして快適層4が、内部パウチ側壁21aおよび21bの周辺を超えて広がっていること、および臭気または腸内のガスが、内部パウチフィルム側壁にラミネートされた紙ウェブの繊維を通じて浸透する場合に、安全な手段として、さらなるはぎ取り可能なシーリングシーム38が外部パウチ側壁と一緒にはぎ取り可能に接合するよう提供されていることが異なる。このような事例において、さらなるシーリングシーム38は、気体および臭気が外部パウチから出ていくことを防ぐ。さらには、この特別シーム38は、水(例えばシャワー中など)が紙層の繊維を貫通し、そしてはぎ取り可能なシーリングシーム22および23のシーリング強度を低下させることに対する保護手段となりうる。
【0103】
図12に関して、この実施態様は、フィルム側壁2a、21aおよび2b、21bの間のそれぞれのはぎ取り可能なシーリングシーム22および23、同様に快適層およびフィルム側壁2a、2bの間のそれぞれの、シーリングシーム8および9が省かれ、そして内部パウチが、ストーマを受ける開口部の周りのはぎ取り可能なシーリングシーム24によって、外部パウチにのみ接続することを除いて、図11の実施態様と同様である。しかしながら、はぎ取り可能なシールは、外部パウチ側壁2aおよび2bの周辺のエッジの間に残っており、このような側壁は別々に剥がされ、内部パウチ3が曝されることになる。
【0104】
この実施態様は、図11の実施態様と同様の利点を有し、さらに内部パウチ3が、外部パウチ2からより容易に分離でき、そして分離の際に内部パウチが破れるリスクが少ないという利点を有する。
【0105】
図15および16に関して、現時点での好ましい実施態様は、図4〜5に示される実施態様と同様である。内部および外部パウチ3および2は、対称垂直軸において対称である。
【0106】
内部パウチ側壁3aおよび3bの外部表面に付着されたまたはラミネートされた、紙シートまたは何れの他の適切な繊維状層は、例えばパウチアセンブリの使用者が入浴するまたはシャワーを浴びる場合に、はぎ取り可能なシール22および23中に、パウチ2および3の周辺のエッジ部分で水が湿潤することがあり、そしてこれによってシーリング強度が、シール22および23が破損する程度に減少することがあり、そしてこれによって外部パウチ側壁2aおよび2bが、内部パウチ側壁3aおよび3bから意図的でなく分離することがある。
【0107】
このような湿潤の発生を防ぐために、切断操作によって生じる熱が外部および内部パウチ側壁2a、2bおよび3a、3bのプラスチック材料を溶かしおよび融合するように、周辺のシーリングシーム5、8、9、22および23の最外部を、ライン49に沿って切り離し、そしてこれにより内部パウチ側壁3aおよび3bの外部表面上で、水が繊維状層と接触することを防ぐ、ライン49に沿ったシールが作り出される。これによってはぎ取り可能なシール22および23に水が湿潤することを防ぐことができる。
【0108】
遠位カバーシート4および遠位外部パウチ側壁2bは、カットライン50にそって切り離され、遠位内部パウチ側壁3bの上部タブ部分の領域51bが曝され、対応するカバーシート4を伴った、外部パウチ側壁2bのはぎ取りを開始する場合に、パウチアセンブリの使用者または介護者が、カットライン50の上に突き出る内部パウチタブを、一方の手で握ることができ、そして、カットライン50の下方の、短くされたタブ部分を他方の手で握り、図13に例示説明される手法と非常によく似た方法によって、下向きに剥がされるようになる。
【0109】
内部パウチ側壁3bおよび3aそれぞれのタブ部分20cおよび20dの外部表面に取り付けられた繊維状材料を通じての、はぎ取り可能なシール22および23への水の湿潤を避けるために、タブ部分の周辺のエッジおよび点線52aおよび52bによってそれぞれ区切られた、タブ部分20dおよび20cのそれぞれのエリア51aおよび51bに熱を適用して、内部パウチ側壁のフィルム材料をこれらの範囲において溶かして繊維状材料の繊維の間にフィルム材料を浸透させて、これにより繊維状材料の湿潤能力が低下する。
【0110】
はぎ取り可能なシーム22および23のエリア中へ広がる内部パウチタブのエリア51bおよび51a、これに関して点線52aおよび52bによって定義される、エリア53aおよび53bを形成する場合、これらのエリア53aおよび53bは、ヒートシールに供せられ、はぎ取り可能なシール22および23が形成され、これによって、内部パウチ側壁フィルムのさらなる溶融および外部パウチ側壁フィルムの溶融により、繊維状材料の湿潤能力がエリア53aおよび53bにおいて完全に排除される。こうして、このエリアにおける繊維状材料の繊維の間の間隔がブロックされ、その結果、はぎ取り可能なシール22および23中へ水が流入することによる湿潤経路の遮断が確立される。
【0111】
良好な剥がし結果が得られる、はぎ取り可能なシール22および23の幅は、4〜6mmの間、好ましくはおよそ5mmであることが判明した。そして熱および圧力が適用され、はぎ取り可能なシールが形成される領域の幅は、約2mm大きさであり、はぎ取り可能なシール22および23の最初の幅のおよそ2mmが、ライン49に沿った抗湿潤カットによって取り除かれる。
【0112】
内部および外部パウチの対称形状によって、遠位外部パウチ側壁および内部パウチのはぎ取り行為は、対称軸に対して実質的に平行に行われ、そしてはぎ取り行為を行うにあたって、最小限の器用さおよび力の適用のみが必要されることとなる。
【0113】
内部パウチ側壁3aおよび3bの外部表面に取り付けられた繊維状材料がセルロースの繊維の特定の配向を有する紙である場合、セルロース繊維の配向は、はぎ取り方向に対して横方向である、すなわち図15および16における実施態様の事例において、対称軸に対して横方向である、好ましくは対称軸に対して実質的に直交するのがよいことが判明した。これによって、はぎ取り可能なシーム22および23のはぎ取りが行われた後、紙層のほとんどが内部パウチ側壁に付着して残っているという、最良のはぎ取り結果が得られる。
【0114】
ツーピースの実施態様に関連して記載した全ての特徴は、ワンピースの実施態様においても適用でき、その逆もまた適用できる。
【0115】
さらに、図7の挿入部27において、図9および10の3重のタン30〜32、図2、5、11および12の内部パウチ側壁の紙/フィルムラミネート、図7および9の2重付着環状フィルム26、シーリングシーム6、7および35の、示した端33および34および36および37を有する外形それぞれ、さらに抗湿潤手法、図15および16のはぎ取りシーム幅および紙繊維配向は、全て、図示されおよび記載される実施態様に対して適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−器具使用者のストーマ周辺の皮膚表面に器具を取り付ける、取り付け手段、および
−オストミーパウチアセンブリ、
を有する、ヒトのストーマからの排出物を受けるオストミー器具であって、該オストミーパウチアセンブリが下記を備える、オストミー器具:
−該取り付け手段に取り付けられ、および使用者のストーマを受ける第1開口部を有する、内部パウチ、
−該内部パウチは、体側または近位の可撓性の内部パウチ側壁、および可撓性の遠位内部パウチ側壁、およびパウチの周辺に広がる1以上の内部パウチシーリングシーム、によって画定される、
−該内部パウチを囲み、該取り付け手段に取り付けられており、およびストーマを受ける第2開口部を有し、この第2開口部は上記第1開口部と位置調整されている、外部パウチ、
−該外部パウチは、体側または近位の可撓性の外部パウチ側壁、および可撓性の遠位外部パウチ側壁、およびパウチの周辺に広がる1以上の外部パウチシーリングシーム、によって画定される、
該1以上の外部パウチシーリングシームが手動で剥ぎ取り可能であることを特徴とし、該1以上の剥ぎ取り可能な外部パウチシーリングシームを横切る方向に、遠位外部パウチ側壁を手で引っ張ることによって、1以上の剥ぎ取り可能な外部パウチシーリングシームによって提供される取り付け力が、手動で取り除くことができるようになっている、オストミー器具。
【請求項2】
1以上の外部パウチシーリングシームが、前記遠位外部パウチ側壁を、前記遠位内部パウチ側壁に、および前記近位外部パウチ側壁を、前記近位内部パウチ側壁に、はぎ取り可能に取り付ける、請求項1記載のオストミー器具。
【請求項3】
1以上の外部パウチシーリングシームが、前記遠位外部パウチ側壁を、前記近位外部パウチ側壁に直接、はぎ取り可能に取り付ける、請求項1または2記載のオストミー器具。
【請求項4】
前記内部パウチが、内部パウチにおいてストーマを受ける開口部の周りに広がる、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、前記取り付け手段に取り付けられている、請求項1〜3いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項5】
前記内部パウチ側壁の材料が生物分解性である、請求項1〜4いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項6】
前記内部パウチ側壁が、紙、好ましくはトイレットペーパータイプの紙などの不織の繊維状材料のウェブにラミネートされたプラスチックフィルムから作成され、該ウェブが内部パウチの内面に対して、外側を向いている、請求項1〜5いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項7】
前記の不織材料および/またはプラスチックフィルムが、生物分解性である、請求項6記載のオストミー器具。
【請求項8】
前記内部パウチ側壁が、液体および気体を不浸透性であって臭気を浸透でき、および前記外部パウチ側壁が、液体、気体および臭気を不浸透性である、請求項1〜7いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項9】
前記1以上の外部パウチ剥ぎ取りシームには、剥ぎ取り行為が開始する部分があり、前記1以上の外部パウチシーリングシームが、予定される剥ぎ取り方向の反対方向にピークを有するテーパ部を有する、請求項1〜8いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項10】
前記1以上の外部パウチ剥ぎ取りシームには、剥ぎ取り行為が終了する部分があり、前記1以上の外部パウチシーリングシームが、予定される剥ぎ取り方向にピークを有するテーパ部を有する、請求項1〜9いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項11】
前記内面内部パウチシーリングシームには、剥ぎ取り行為が開始する部分があり、前記内面内部パウチシーリングシームが、予定される剥ぎ取り方向の反対方向にピークを有するテーパ部を有する、請求項1〜4いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項12】
前記内面内部パウチシーリングシームには、剥ぎ取り行為が終了する部分があり、前記内面内部パウチシーリングシームが、予定される剥ぎ取り方向にピークを有するテーパ部を有する、請求項1〜4いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項13】
前記近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、前記取り付け手段に取り付けられている、請求項1〜12いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項14】
前記近位外部パウチ側壁が、はぎ取り可能なシーリングシームによって、前記取り付け手段に取り付けられている、請求項1または2記載のオストミー器具。
【請求項15】
前記取り付け手段が、
第1および第2開口部と位置調整された、ストーマを受ける第3開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを有する表側プレートアセンブリ、および
第3開口部を取り巻き、前記ウェハーに取り付けられ、第1および第2開口部を取り巻く第2連結リングと係合し、前記の近位外部パウチ側壁および/または近位内部パウチ側壁に取り付けられている、第1連結リング、
を有する、請求項1〜14いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項16】
前記近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、第2連結リングに取り付けられている、請求項15記載のオストミー器具。
【請求項17】
前記近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第2連結リングに取り付けられている、請求項15または16記載のオストミー器具。
【請求項18】
前記近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第1および第2開口部を取り巻く領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられている、請求項15または16記載のオストミー器具。
【請求項19】
前記取り付け手段が、
第1および第2開口部と位置調整された、ストーマを受ける第3開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを有する表側プレートアセンブリ、および
第3開口部を取り巻き、前記ウェハーに取り付けられ、そして第1および第2開口部を取り巻く第2連結手段と剥ぎ取り可能に付着係合し、近位外部パウチ側壁および/または近位内部パウチ側壁に取り付けられている、第1連結手段、
を有する、請求項1〜14いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項20】
前記近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、第2連結手段に取り付けられている、請求項19記載のオストミー器具。
【請求項21】
前記近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第2連結手段に取り付けられている、請求項19または20記載のオストミー器具。
【請求項22】
前記近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第1および第2開口部を取り巻く領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられている、請求項19または20記載のオストミー器具。
【請求項23】
前記取り付け手段が、
第1および第2開口部と位置調整された、ストーマを受ける第4開口部を有する、肌にあたりがよい付着材料のウェハーを有する表側プレートアセンブリ、および
ウェハーの遠位表面に取り付けられ、および近位外部パウチ側壁および近位内部パウチ側壁に取り付けられた、キャリアーシート、
を有する、請求項1〜14いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項24】
前記近位外部パウチ側壁が、ヒートシールされたシーリングシームによって、キャリアーシートに取り付けられている、請求項23記載のオストミー器具。
【請求項25】
前記近位内部パウチ側壁が、内面はぎ取り可能なシーリングシームによって、キャリアーシートに取り付けられている、請求項23または24記載のオストミー器具。
【請求項26】
前記近位内部パウチ側壁が、はぎ取り可能な内面シーリングシームによって、第1および第2開口部を取り巻く領域において、近位外部パウチ側壁に取り付けられている、請求項23または24記載のオストミー器具。
【請求項27】
前記剥ぎ取り可能な内面シーリングシームが、フィルムまたは織物のシートによって構成され、ストーマを受ける第5開口部を有し、なおかつ、その両面に付着剤を有する、請求項4〜26いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項28】
ストーマを受ける第6開口部を有する環状挿入部を第2連結リングに配置して、第2連結リングがストーマ排出物で汚染されることを防ぐ、請求項15〜20いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項29】
1以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームによって提供される取り付け力が、手動で取り除くのに必要な引っ張り力に相当し、該取り付け力が、およそ0.5ニュートンおよびおよそ6ニュートンの間、好ましくはおよそ0.7ニュートンおよびおよそ5.5ニュートンの間、より好ましくはおよそ0.8ニュートンおよびおよそ5.0ニュートンの間、さらに好ましくはおよそ0.9ニュートンおよびおよそ4.5ニュートンの間、最も好ましくはおよそ1.0ニュートンおよびおよそ4.0ニュートンの間である、請求項1〜28いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項30】
外部パウチはぎ取り可能なシーリングシームが4および6mm幅の間、好ましくはおよそ5mm幅である、請求項1〜29いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項31】
外部パウチ側壁および内部パウチ側壁の外周縁の少なくとも一部が、剥ぎ取り可能な外部パウチシームのエリアにおいて、該側壁を切断することによって形成されたものである、請求項1〜30いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項32】
外部パウチ側壁および内部パウチ側壁の一部が、外部パウチはぎ取り可能なシームを超えて広がり、側壁を離してはぎ取るための、内部パウチ側壁および外部パウチ側壁のグリッピングタブを形成する、請求項1〜31いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項33】
外部パウチはぎ取り可能なシームが、熱および/または高周波(RF)を、外部パウチ側壁の片方または両方の外部表面に適用することによって作成される、請求項6〜32いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項34】
隣接した外部パウチはぎ取り可能なシームによって覆われたエリアに広がる、内部パウチ側壁グリッピングタブの各エリアが、外部パウチはぎ取り可能なシームの形成の前に、熱および/または高周波(RF)の適用に供されている、請求項33記載のオストミーパウチ。
【請求項35】
紙の繊維の有意な部分が概して均一な配向を有し、および該配向は、外部および内部パウチの頂点から底辺に延びるラインに対して横方向であり、そしてストーマのまわりにパウチが設けられているものの使用者がまっすぐに立った場合に、該配向が好ましくは該ラインに対して概ね直交する、請求項6〜34いずれかに記載のオストミー器具。
【請求項36】
請求項1〜35いずれかに記載のオストミー器具において用いられる、オストミーパウチアセンブリ。
【請求項37】
請求項1〜35いずれかに記載のオストミー器具において用いられる、内部パウチ。
【請求項38】
請求項36記載のオストミーパウチアセンブリにおいて用いられる内部パウチ。
【請求項39】
請求項1〜35いずれかに記載のオストミー器具の使用後における、オストミーパウチアセンブリを処理する方法であって、下記工程を包含する方法:
−遠位外部パウチ側壁のエッジ部分を握る工程、
−器具残部に対する、1以上のはぎ取り可能な外部パウチシーリングシームそれぞれによる遠位外部パウチ側壁の取り付けが、破壊される程度に、遠位外部パウチ側壁のエッジ部分を、近位外部パウチ側壁から引き離す工程、
−遠位および近位内部パウチ側壁の重ねられたエッジ部分を手動で握る工程、
−はぎ取り可能なシーリングシームそれぞれによる器具残部に対する内部パウチの取り付けが破壊される程度に、重ねられたエッジ部分を、近位外部パウチ側壁から引き離す工程、および
−内容物を含む内部パウチを、便器に処分する工程。
【請求項40】
遠位外部パウチ側壁のエッジ部分を使用者の体から引き離すのに加えられる引っ張り力、および、重ねられたエッジ部分を使用者の体から引き離すのに加えられる引っ張り力が、およそ0.5ニュートンおよびおよそ6ニュートンの間、好ましくはおよそ0.7ニュートンおよびおよそ5.5ニュートンの間、より好ましくはおよそ0.8ニュートンおよびおよそ5.0ニュートンの間、さらに好ましくはおよそ0.9ニュートンおよびおよそ4.5ニュートンの間、最も好ましくはおよそ1.0ニュートンおよびおよそ4.0ニュートンの間である、請求項39記載の方法。
【請求項41】
紙、好ましくはトイレットペーパータイプの紙などの不織の繊維状材料のウェブにプラスチックフィルムをラミネートして作製した可撓性の複合フィルムの使用方法であって、オストミー器具の内部パウチと外部パウチとの間に、剥ぎ取り可能なシーリングシームを提供し、該内部パウチが、該外部パウチで取り巻かれ、囲まれており、そして、該内部パウチ側壁が、該複合フィルムからなり、該複合フィルムが、該内部パウチの内面に対して、外側を向いているウェブを有する、使用方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−41813(P2011−41813A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−223462(P2010−223462)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【分割の表示】特願2006−536760(P2006−536760)の分割
【原出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【出願人】(591000414)ホリスター・インコーポレイテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
【Fターム(参考)】