説明

へその緒収容器

【課題】へその緒が容器ごと紛失してしまうのを防止すると共にインテリア等として飾ることができるへその緒収容器を提供する。
【解決手段】へその緒収容器1に、柱状の本体部2a、本体部2aの上面から下方へ窪んだ凹部2b、本体部2aの上面から所定幅で切欠かれ中心を挟んで対向するように形成された一対の切欠部2c、及び本体部2aにおける側面に形成され縁起の良い「寿」の文字を有した装飾部2dを備え、石により形成された台座部材2と、凹部2b内に挿入された円盤状の敷板3と、敷板3の下面に貼付られ子供の出生情報が記載されたシール部材と、へその緒が和紙に包んだ状態で上側に載置され敷板3の上面を覆う緩衝部材5と、緩衝部材5の外周縁上に下端が載置されると共に凹部2b内に上方から下端が挿入され透明なガラスで半球状に形成された蓋部材6と、を具備させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、へその緒を収容して保管するためのへその緒収容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、日本では出産した子供のへその緒を保管する習慣がある。へその緒は、出産した病院から手渡されたり、子供から自然に取れたりしたものを、そのままの状態、或いは、和紙や綿等に包んだ状態で、桐等の小箱に入れて保管するようにしている。このへその緒を入れた小箱には、子供の名前や生年月日等の出生情報が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のへその緒を入れる小箱は、薄く四角い木箱とされているので、装飾性に欠け目立ち難く見栄えの悪いものとなっていた。そのため、へその緒を入れた小箱を箪笥等にしまってしまい、長い年月が経過したり、引越しや模様替え等によって移動させたりすると、小箱の所在が判らなくなってせっかく記念として取っておいたへその緒を小箱ごと紛失してしまう問題があった。なお、海外で出産した場合や、出産した病院等によっては、へその緒を入れるための小箱を自分で用意する必要があった。
【0004】
そこで、本発明は上記の実情に鑑み、へその緒が容器ごと紛失してしまうのを防止すると共にインテリア等として飾ることができるへその緒収容器の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明に係るへその緒収容器は、「柱状に形成された本体部、該本体部の上面から下方へ窪んだ凹部、該凹部の底面が延長されるように前記本体部の上面から所定幅で切欠かれ中心を挟んで対向するように形成された一対の切欠部、及び一対の該切欠部同士を結んだ方向に対して直角方向を向いた前記本体部における一方の側面に形成され縁起の良い柄を有した装飾部を備え、石又は金属により形成された台座部材と、該台座部材の前記凹部内に挿入され木材を円盤状に形成した敷板と、該敷板の下面に貼付可能とされ子供の出生情報を記載可能とされたシール部材と、該シール部材に記載された出世情報の子供のへその緒が直接又は和紙に包んだ状態で上側に載置可能とされ、前記敷板の上面を覆う弾力性を有した緩衝部材と、該緩衝部材の外周縁上に下端が載置されると共に前記台座部材における前記凹部内に上方から下端が挿入可能とされ、所定厚の透明なガラスで半球状に形成された蓋部材とを具備する」ことを特徴とする。
【0006】
ここで、「柱状」としては、平面視の外形(外径)に対して、3/4倍〜5/4倍の範囲内の高さとしたものであり、「円柱状」、「多角柱状」、「半円柱状」、「不定形柱状」、等を例示することができる。
【0007】
また、「縁起の良い柄」としては、「寿」、「祝」、「愛」、「福」、「幸」、「華」、「和」、等の文字や、「鶴」、「亀」、「松」、「竹」、「梅」、「七福神」、「干支」、等の絵柄、等を例示することができる。更に、「装飾部」としては、「本体部を浮彫りすることで形成したもの」、「本体部を沈彫りしたもの」、「本体部に印刷したもの」、「本体部に貼付けしたもの」、等を例示することができる。
【0008】
また、「石」としては、「花崗岩(御影石)」、「大理石」、「安山岩」、「凝灰岩」、等を例示することができる。また、「金属」としては、「金」、「銀」、「銅」、「青銅」、「白金」、「鉄」、「チタン」、等を例示することができる。
【0009】
また、「敷板」に用いる木材としては、「桐」、「桧」、「桑」、「紫檀」、「黒檀」、「オーク」、「マホガニー」、等を例示することができる。更に、シール部材に記載する「出生情報」としては、「子供の氏名」、「生年月日」、「親の氏名」、「出生時の体重」、「出生時の身長」、「出生場所」、等を例示することができる。
【0010】
更に、「緩衝部材」としては、「外周縁に所定幅のレース状の耳を有すると共に、耳よりも内側内部に綿等の弾性材を詰めた座布団状のもの」、「綿」、「真綿」、「不織布」、「スポンジ」、等を例示することができる。また、「蓋部材」としては、割れ難い強化ガラスを用いることが望ましい。
【0011】
これにより、へその緒を収容するへその緒収容器の外観を、柱状の台座部材の上面に透明な半球状の蓋部材を被せた形態としているので、従来の薄く四角い小箱と比較すると、へその緒収容器の見栄えを良くすることができると共に目立たせることができ、へその緒収容器をインテリア等として普通に違和感なく飾ることができる。従って、目立つへその緒収容器によって、引越しや模様替え等により移動させてもへその緒収容器の所在が判らなくなってしまうのを可及的に回避させることができ、へその緒収容器ごとへその緒が紛失してしまうのを良好に防止することができる。
【0012】
また、台座部材の上面に形成された凹部内に挿入した敷板及び緩衝部材の上にへその緒を直接又は和紙等に包んだ状態で載置した上で、透明なガラスの蓋部材によって覆うようにしており、蓋部材を通して内部に収容されたへその緒の存在を意識させることができ、記念としての価値を高めることができると共に、家族の絆を深められる効果を期待することができる。
【0013】
更に、台座部材に一対の切欠部を備えるようにしており、切欠部を通して凹部内に挿入された敷板の側面の一部が外側へ露出し、木材により形成された敷板を介してへその緒が収容される蓋部材の内側と外側とを連通させることができるので、木材による吸湿作用等によって蓋部材の内側を適度な状態に保つことができ、へその緒を良好な状態で収容・保管することができる。
【0014】
また、ガラスで形成された蓋部材を、台座部材の凹部内に挿入された緩衝部材の外周縁上に載置するようにしているので、台座部材上に蓋部材を載置してへその緒を覆う際に、蓋部材の下端が緩衝部材に当接することで、蓋部材にかかる衝撃を緩和させることができ、ガラスの蓋部材が破損するのを防止することができる。また、蓋部材の下端を台座部材の凹部内に上方から挿入して蓋をするようにしているので、へその緒収容器が揺れても蓋部材を外れ難くすることができる。更に、蓋部材を半球状としているので、台座部材の凹部内で安定した状態で挿入載置させることができ、蓋部材に横方向の力が作用しても蓋部材が外れてしまうのを防止することができる。また、緩衝部材の上側にへその緒を載置しているので、収容・保管中のへその緒を傷み難くすることができる。
【0015】
また、台座部材の側面に縁起の良い文字や絵柄等の柄からなる装飾部を備えているので、へその緒収容器の見栄えを良くすることができると同時に記念としてのへその緒の価値を高めることができ、インテリア等として飾り易くすることができると共に、本へその緒収容器を贈答品としても用いることができる。また、敷板の下面に子供の出生情報を記載したシール部材を貼付けるようにしているので、重要な出生情報を忘れてしまうのを防止することができる。
【0016】
更に、台座部材を石や金属で形成すると共に蓋部材をガラスで形成しているので、耐久性の高いへその緒収容器とすることができ、末代までも末永くへその緒を保管し続けることができる。また、台座部材を石や金属で形成しているので、へその緒収容器の重心を低くして倒れ難くすることができ、へその緒収容器を安定して飾ることができる。
【0017】
なお、へその緒収容器の大きさとしては、台座部材の外形(外径)7cm〜10cmの範囲内とすると共に高さを外形の3/4倍〜5/4倍の範囲内とし、蓋部材を含めた全体の高さを7cm〜11cmの範囲内とすることが望ましく、これよりも小さいと、へその緒を充分に収容することができなくなる虞があるためであり、これよりも大きいと、嵩張るようになることでインテリア等として飾られ難くなり、箪笥や倉庫等に入れられてしまって所在が判らなくなってしまう虞があるためである。
【0018】
また、台座部材における装飾部とは反対側の側面に子供の氏名や生年月日等の出生情報の一部を記載したり、出生情報を記載した金属製のプレートを両面テープや接着剤等で貼ったりするようにしても良く、これにより、敷板の下面に貼付けられたシール部材に記載された出生情報を見なくても誰のへその緒か簡単に知ることができる。なお、金属のプレートを貼る場合は、少なくとも台座部材におけるプレートを貼る部位を平坦な面とすることが望ましく、これにより、プレートを剥がれ難くすることができる。
【0019】
本発明に係るへその緒収容器は、上記の構成に加えて、「前記台座部材は、前記凹部の底面から更に下方へ窪み前記敷板によって閉鎖される溝部を、更に備えている」ことを特徴としても良い。
【0020】
これにより、台座部材における凹部の底面に敷板によって閉鎖される溝部を備えているので、溝部内に子供の産毛、抜けた乳歯、ネームバンド等を入れることができ、へその緒の他にも子供の記念となるものを収容することができる。
【発明の効果】
【0021】
このように、本発明によると、、へその緒が容器ごと紛失してしまうのを防止すると共にインテリア等として飾ることができるへその緒収容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】(a)は本発明の一実施形態であるへその緒収容器の平面図であり、(b)は正面図である。
【図2】図1のへその緒収容器の断面図である。
【図3】図1のへその緒収容器を分解して示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態であるへその緒収容器1について、図1乃至図3に基いて説明する。図1(a)は本発明の一実施形態であるへその緒収容器の平面図であり、(b)は正面図である。また、図2は、図1のへその緒収容器の断面図である。更に、図3は、図1のへその緒収容器を分解して示す分解斜視図である。なお、図3では、へその緒収容器1における台座部材2の側面に備えられた装飾部2dを省略して示している。
【0024】
本実施形態のへその緒収容器1は、高さの低い円柱状に形成された台座部材2と、台座部材2内に上側から挿入される円盤状の敷板3と、敷板3の下面に貼付けられるシール部材4と、敷板3の上面に載置される座布団状の緩衝部材5と、緩衝部材5等を覆うように台座部材2の上側に載置され半球状で透明な蓋部材6と、を備えており、蓋部材6の内側で緩衝部材5の上側に和紙からなる梱包部材7で包んだへその緒8を載置することで、内部にへその緒8を収容することができるようになっている。
【0025】
へその緒収容器1における台座部材2は、図示するように、円柱状に形成された本体部2aと、本体部2aの上面から下方へ窪んだ凹部2bと、凹部2bの底面が延長されるように本体部2aの上面から所定幅で切欠かれ本体部2aの中心軸を挟んで対向するように形成された一対の切欠部2cと、一対の切欠部2c同士を結んだ方向に対して直角方向を向いた本体部2aにおける一方の側面(正面)に形成された装飾部2dと、を主に備えている。また、台座部材2は、凹部の底面から更に下方へ窪んだ溝部2eを備えている。
【0026】
この台座部材2の本体部2aは、図示するように、外周の上端付近が上方へ向かうに従って半径が小さくなるような円錐台状に形成されている。また、台座部材2の装飾部2dは、図1(b)に示すように、縁起の良い柄として、正面の略中央に配置された「寿」の文字が本体部2aに対して沈彫りにより形成されている。
【0027】
なお、本例の台座部材2は、御影石により形成されており、表面が鏡面状に研磨されている。この台座部材2は、直径が約8cm、高さが約6cmとされている。また、台座部材2の凹部2bは、内径が約5.8cmで深さが約1cmとされている。また、台座部材2の切欠部2cは、幅が約0.7cmとされている。更に、台座部材2の溝部2eは、内径が約3.5cmで深さが約2cmとされている。
【0028】
また、敷板3は、台座部材2における凹部2bの内径よりも若干小さい外径とされ、凹部2b内に挿入することができると共に、溝部2eの上側を閉鎖することができるようになっている。また、敷板3は、図3に示すように、外周の一部に半円形状の切欠き3aが形成されており、この切欠き3aに指を掛けることで、台座部材2の凹部2b内から敷板3を取出し易くしている。更に、本例では敷板3の上面に「寿」の文字と「鶴」及び「亀」の絵柄が施されている。なお、本例では、敷板3が桐の板材によって形成されている。
【0029】
更に、シール部材4は、詳細な図示は省略するが、裏面に粘着層を有し、表面に子供の氏名、生年月日、出生時の体重・身長、出生場所、等の出生情報を記載することができるようになっている。また、緩衝部材5は、詳細な図示は省略するが、本例では、二枚のレース状の布を重ねた上で、外周縁に所定幅の耳ができるように縫い合せ、耳よりも内側の内部に綿を詰めて丸い座布団状に形成されており、詰められた綿によってある程度の弾力性を有した状態となっている。
【0030】
また、蓋部材6は、図示するように、外径が敷板3の直径と略同じ径とされた極短い円筒の上端に半球を被せたような形状に形成されており、下端が開放された所定厚さの透明な強化ガラスによって形成されている。この蓋部材6は、下端が台座部材2の凹部2b内に上方から挿入することができるようになっていると共に、下端が敷板3上に載置された緩衝部材5の耳状の外周縁上に載置されるようになっている。更に、梱包部材7は、本例では適宜大きさの矩形状の和紙とされており、適宜の折り方でへその緒8を包むことができるようになっている。
【0031】
本例のへその緒収容器1は、図2に示すように、組立てた状態では、台座部材2の上面に開口した凹部2b内に、円盤状の敷板3と丸い座布団状の緩衝部材5とが挿入されると共に、半球状の蓋部材6の下端が上側から凹部2b内に挿入されて緩衝部材5の外周縁上に載置された状態となっており、蓋部材6の内側で緩衝部材5の上側に梱包部材7によって包まれたへその緒8が載置された状態となっている。また、へその緒収容器1は、図1(b)に示すように、組立てた状態では、台座部材2に形成された一対の切欠部2cによって、凹部2b内に挿入された敷板3の側面の一部が外側(外部)へ露出するようになっている。なお、詳細な図示は省略するが、敷板3の下面には、子供の出生情報を記載したシール部材4が貼付けられている。
【0032】
このへその緒収容器1は、組立てた状態から蓋部材6を上方へ持ち上げることで、台座部材2から蓋部材6を分離させて開けることができ、内部に収容されたへその緒8等を取出すことができるようになっている。また、蓋部材6を外して開けた状態で、へその緒8を包んだ梱包部材7と緩衝部材5を台座部材2の凹部2b内から取出すと、敷板3が現れるようになっている。そして、敷板3を台座部材2の凹部2b内から取出すことで、敷板3の下面(裏面)に貼付けられたシール部材4が見えるようになり、シール部材4に記載された出生情報を読むことができると共に、凹部2bから更に窪んだ溝部2eが現れるようになっており、溝部2e内に乳歯やネームバンド等の記念となるものを出し入れすることができるようになっている。
【0033】
このように、本実施形態のへその緒収容器1によると、外観を、円筒状の台座部材2の上面に透明な半球状の蓋部材6を被せた形態としているので、従来の薄く四角い小箱と比較すると、へその緒収容器1の見栄えを良くすることができると共に目立たせることができ、へその緒収容器1をインテリア等として普通に違和感なく飾ることができる。従って、目立つへその緒収容器1によって、引越しや模様替え等により移動させてもへその緒収容器1の所在が判らなくなってしまうのを可及的に回避させることができ、へその緒収容器1ごとへその緒8が紛失してしまうのを良好に防止することができる。
【0034】
また、台座部材2の上面に形成された凹部2b内に挿入した敷板3及び緩衝部材5の上にへその緒8を和紙で形成された梱包部材7に包んだ状態で載置した上で、透明なガラスの蓋部材6によって覆うようにしており、蓋部材6を通して内部に収容されたへその緒8の存在を意識させることができ、記念としての価値を高めることができると共に、家族の絆を深められる効果を期待することができる。
【0035】
更に、台座部材2に一対の切欠部2cを備えるようにしており、切欠部2cを通して凹部2b内に挿入された敷板3の側面の一部が外側へ露出し、木材(桐)により形成された敷板3を介してへその緒8が収容される蓋部材6の内側と外側とを連通させることができるので、木材による吸湿作用等によって蓋部材6の内側を適度な状態に保つことができ、へその緒8を良好な状態で収容・保管することができる。
【0036】
また、ガラスで形成された蓋部材6を、台座部材2の凹部2c内に挿入された緩衝部材5の外周縁上に載置するようにしているので、台座部材2上に蓋部材6を載置してへその緒8を覆う際に、蓋部材6の下端が緩衝部材5に当接することで、蓋部材6にかかる衝撃を緩和させることができ、ガラスの蓋部材6が破損するのを防止することができる。また、蓋部材6の下端を台座部材2の凹部2b内に上方から挿入して蓋をするようにしているので、へその緒収容器1が揺れても蓋部材6を外れ難くすることができる。
【0037】
更に、蓋部材6を半球状としているので、台座部材2の凹部2c内で安定した状態で挿入載置させることができ、蓋部材6に横方向の力が作用しても蓋部材6が外れてしまうのを防止することができる。また、緩衝部材5の上側にへその緒8を梱包部材7によって包んだ状態で載置しているので、収容・保管中のへその緒8を傷み難くすることができる。
【0038】
また、台座部材2の側面に縁起の良い柄からなる装飾部2dを備えているので、へその緒収容器1の見栄えを良くすることができると同時に記念としてのへその緒8の価値を高めることができ、インテリア等として飾り易くすることができると共に、へその緒収容器1を贈答品等としても用いることができる。また、敷板3の下面に子供の出生情報を記載したシール部材4を貼付けるようにしているので、重要な出生情報を忘れてしまうのを防止することができる。
【0039】
更に、台座部材2を石で形成すると共に蓋部材6をガラスで形成しているので、耐久性の高いへその緒収容器1とすることができ、末代までも末永くへその緒8を保管し続けることができる。また、台座部材2を御影石で形成しているので、へその緒収容器1の重心を低くして倒れ難くすることができ、へその緒収容器1を安定して飾ることができる。
【0040】
また、台座部材2における凹部2bの底面に敷板3によって閉鎖される溝部2eを備えているので、溝部2e内に子供の産毛、抜けた乳歯、ネームバンド等を入れることができ、へその緒8の他にも子供の記念となるものを収容することができる。
【0041】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこの実施形態に限定するものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0042】
すなわち、上記の実施形態では、へその緒収容器1における台座部材2に溝部2eを備えたものを示したが、これに限定するものではなく、溝部2eを備えていないへその緒収容器1としても良い。また、へその緒収容器1における台座部材2の装飾部2dとして、「寿」の文字の柄を有したものを示したが、これに限定するものではなく、他の縁起の良い文字や絵柄としても良いし、台座部材2の側面全体に装飾を備えるようにしても良く、上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0043】
また、上記の実施形態では、へその緒収容器1における台座部材2を、御影石で形成したものを示したが、これに限定するものではなく、大理石、安山岩、や凝灰岩等、他の種類の石で形成するようにしても良いし、石に替えて金、銀、銅、青銅、白金、鉄、チタン、等の金属で形成するようにしても良い。
【0044】
また、上記の実施形態では、へその緒収容器1における台座部材2が円柱状のものを示したが、これに限定するものではなく、「半円柱状」、「多角柱状」、「部分的に平坦部を有した柱状」、等としても良い。更に、上記の実施形態では、敷板3に切欠き3aを備えたものを示したが、これに限定するものではなく、切欠き3aを備えていない敷板3としても良く、台座部材2の切欠部2cを介して敷板3を凹部2b内から取外すことができる。
【0045】
更に、上記の実施形態では、へその緒収容器1における台座部材2の下面が平坦なものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、台座部材2の下面に下方へ突出した複数の脚を形成したり、外周縁が残るように中心側を上側へ窪ませたりしても良く、これにより、へその緒収容器1を安定した状態で置くことができる。また、台座部材2の背面に出生情報を記載したり、出生情報を記載したプレートを貼ったりしても良い。
【0046】
また、上記の実施形態では、へその緒収容器1における緩衝部材5を座布団状に形成したものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、綿、真綿、不織布、スポンジ、等としても良い。また、上記の実施形態では、へその緒8を和紙で形成した梱包部材7で包んだものを示したが、これに限定するものではなく、例えば、緩衝部材5上にへその緒8を直接置いても良いし、絹や綿等で形成した袋内にへその緒8を入れるようにしても良い。
【符号の説明】
【0047】
1 へその緒収容器
2 台座部材
2a 本体部
2b 凹部
2c 切欠部
2d 装飾部
2e 溝部
3 敷板
3a 切欠き
4 シール部材
5 緩衝部材
6 蓋部材
7 梱包部材
8 へその緒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状に形成された本体部、該本体部の上面から下方へ窪んだ凹部、該凹部の底面が延長されるように前記本体部の上面から所定幅で切欠かれ中心を挟んで対向するように形成された一対の切欠部、及び一対の該切欠部同士を結んだ方向に対して直角方向を向いた前記本体部における一方の側面に形成され縁起の良い柄を有した装飾部を備え、石又は金属により形成された台座部材と、
該台座部材の前記凹部内に挿入され木材を円盤状に形成した敷板と、
該敷板の下面に貼付可能とされ子供の出生情報を記載可能とされたシール部材と、
該シール部材に記載された出世情報の子供のへその緒が直接又は和紙に包んだ状態で上側に載置可能とされ、前記敷板の上面を覆う弾力性を有した緩衝部材と、
該緩衝部材の外周縁上に下端が載置されると共に前記台座部材における前記凹部内に上方から下端が挿入可能とされ、所定厚の透明なガラスで半球状に形成された蓋部材と
を具備することを特徴とするへその緒収容器。
【請求項2】
前記台座部材は、
前記凹部の底面から更に下方へ窪み前記敷板によって閉鎖される溝部を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のへその緒収容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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