説明

まくらぎの制振構造

【課題】列車運行に支障を来したり道床の構造を変化させたりすることなく、道床の沈下をより確実かつ経済的に防止する。
【解決手段】本発明に係るまくらぎの制振構造1は、まくらぎ5に同調質量ダンパー8,8を設置して構成してあり、該同調質量ダンパーは、質量体としての鋼板21及び該質量体を振動自在に支持する弾性体としてのゴムシート22を互いに積層して構成してあるとともに、その固有振動数が、まくらぎ5に生ずる列車走行時の振動のうち、道床4の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数として該ターゲット振動数にほぼ一致するように、鋼板21の質量とゴムシート22の剛性とを定めてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バラスト軌道のまくらぎに適用されるまくらぎの制振構造に関する。
【背景技術】
【0002】
砕石や砂利で構成されたバラストを道床としたいわゆるバラスト軌道においては、列車からの動的荷重がまくらぎを介してバラストに伝わるとともに、そのときのバラスト同士の摩擦により、軌道全体の振動エネルギーの一部が熱エネルギーへと変わる。
【0003】
そのため、コンクリート製の軌道スラブを道床としたスラブ軌道とは異なり、バラスト軌道では騒音や振動が大幅に抑制されるが、その反面、長期にわたる列車走行荷重の載荷によってバラストに割れや摩耗といった損傷を生じ、さらにはそれが原因で道床の不等沈下を招く。
【0004】
そのため、バラスト軌道では、バラストを入れ替えるなどの保線作業が欠かせないが、かかる作業の軽減を図るべく、道床の不等沈下を未然に防止する対策がさまざまな観点で提案あるいは実施されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−255249号公報
【特許文献2】特開2003−013402号公報
【特許文献3】特開2002−129501号公報
【特許文献4】特開2010−185242号公報
【特許文献5】特開平10−81827号公報
【特許文献6】特開平9−111704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
道床の不等沈下を防止する対策としては、道床と該道床の天端に載置されるまくらぎとの間に粘弾性材を介在させたり(特許文献1〜3)、まくらぎ直下の荷重を分散させたり(特許文献4)、道床の間隙に固結材を充填したり(特許文献5)、道床とまくらぎとの連結強度を高めたり(特許文献6)といった手法が知られている。
【0007】
しかしながら、上述した対策を既設のバラスト軌道に適用しようとすると、大規模な工事が必要となり、経済性に乏しいという問題や、工事期間中は列車の運行を停止せねばならないという問題を生じており、道床の沈下を防止する対策としては必ずしも十分ではなかった。
【0008】
また、道床の間隙に固結材を充填させる方法では、道床の構造が変化してしまい、騒音や振動を低減できるバラスト軌道特有の長所が失われてしまうという問題も生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、列車運行に支障を来したり道床の構造を変化させたりすることなく、道床の沈下をより確実かつ経済的に防止可能なまくらぎの制振構造を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係るまくらぎの制振構造は請求項1に記載したように、バラストからなる道床の天端近傍に載置されたまくらぎに同調質量ダンパーを設置し、該同調質量ダンパーの固有振動数を、前記まくらぎに生ずる列車走行時の振動のうち、前記道床の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数として該ターゲット振動数にほぼ一致させたものである。
【0011】
また、本発明に係るまくらぎの制振構造は、前記ターゲット振動数を、前記まくらぎに生ずる列車走行時の振動を実測してその時刻歴振動データを周波数分析することで求めたものである。
【0012】
また、本発明に係るまくらぎの制振構造は、前記ターゲット振動数を、前記まくらぎの振動モデルに対して固有値解析を行うことで求めたものである。
【0013】
また、本発明に係るまくらぎの制振構造は、前記ターゲット振動数を、前記まくらぎの両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りの曲げモードに対応する固有振動数としたものである。
【0014】
また、本発明に係るまくらぎの制振構造は、前記同調質量ダンパーを前記まくらぎの両端近傍に取り付けたものである。
【0015】
また、本発明に係るまくらぎの制振構造は、前記まくらぎのうち、レール同士の継目又は路盤の構造が変化する部位の近傍に配置されたまくらぎに前記同調質量ダンパーを設置したものである。
【0016】
バラスト軌道は、路盤の上に例えば断面台形状に積み上げられたバラストからなる道床と、該道床の天端近傍に道床の材軸方向に沿って列状に複数配置されたまくらぎと、該まくらぎの上に敷設されたレールとからなり、該レール上を走行する列車からの動的荷重は、レールからまくらぎ、まくらぎから道床へと順次伝達されるが、本発明に係るまくらぎの制振構造においては、バラストからなる道床の天端近傍に載置されたまくらぎに同調質量ダンパーを設置し、該同調質量ダンパーの固有振動数を、前記まくらぎに生ずる列車走行時の振動のうち、前記道床の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数として該ターゲット振動数にほぼ一致させてある。
【0017】
このようにすると、道床沈下を招くまくらぎの振動は、同調質量ダンパーによってすみやかに収斂するとともに、振動の収斂に伴い、まくらぎから道床に伝達される運動エネルギーも減少する。
【0018】
したがって、まくらぎから道床への動的荷重の載荷を原因としたバラストの損傷が防止されることとなり、かくして道床の沈下を未然に回避することが可能となる。また、まくらぎに同調質量ダンパーを取り付けるだけなので、簡易な工事で足りるとともに、列車の運行に与える影響を最小限にとどめることができる。
【0019】
同調質量ダンパーは、TMD(Tuned Mass Damper)とも呼ばれるものであって、質量体及び該質量体を振動自在に支持する弾性体を備えてなり、本発明においては上述したように、まくらぎに生ずる列車走行時の振動のうち、道床の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数とし、該ターゲット振動数に同調質量ダンパーの固有振動数がほぼ一致するように、質量体及び弾性体を構成する。
【0020】
同調質量ダンパーは、道床の沈下を引き起こす振動、すなわちターゲット振動数における振動と同じ方向、例えば鉛直方向に質量体が振動するように構成する。具体的に説明すると、質量体を鋼板、弾性体をゴムシートとし、それらを互いに積層して構成する例において、ターゲット振動数における振動が鉛直方向の場合には、ゴムシートの軸方向剛性で鋼板を振動させ、ターゲット振動数における振動が水平方向の場合には、ゴムシートのせん断剛性で鋼板を振動させるように構成すればよい。
【0021】
ターゲット振動数をどのように求めるかは任意であって、例えば、まくらぎに生ずる列車走行時の振動を実測してその時刻歴振動データを周波数分析することにより、あるいはまくらぎを必要に応じてレールや道床とともにモデル化し、その振動モデルに対し固有値解析を行うことにより、それぞれ求めることができる。
【0022】
ここで、固有値解析でターゲット振動数を求める場合、ターゲット振動数を、まくらぎの両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りの曲げモードに対応する固有振動数としたならば、まくらぎから道床に作用する動的荷重のうち、該まくらぎの底面にわたって不均一となる荷重の伝達が抑制されることとなり、かかる不均一な動的荷重に起因したバラストの損傷を未然に防止することが可能となる。
【0023】
同調質量ダンパーは、道床沈下を招くまくらぎの振動を抑制することができる限り、まくらぎへの設置場所は任意であって、まくらぎの中央部に設置することも考えられるが、まくらぎの両端近傍に取り付けるようにした場合には、道床の沈下を引き起こす振動を確実に抑制することができる。
【0024】
すなわち、本出願人が行ったまくらぎの固有値解析によれば、まくらぎ全体が振動する剛体モードや、まくらぎの両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りあるいは鉛直軸線廻りの曲げモードが低次に出現する傾向にあり、ゆえに、いずれの振動モードが卓越するにしろ、両端の振動を抑えてやることで、まくらぎ全体の振動を抑制することが可能となる。
【0025】
また、かかる構成においては、同調質量ダンパーの設置作業がレールの側方のみにとどまり、レール間には及ばないため、列車の運行を止めずとも同調質量ダンパーの設置作業を行うことが可能となる。
【0026】
同調質量ダンパーは、列状に配置された複数のまくらぎのうち、どのまくらぎに設置するかは任意であって、例えば全てのまくらぎに設置してもかまわないが、道床沈下は、大きな衝撃が加わる箇所で生じやすい。そのため、かかる箇所に限定してまくらぎを設置するようにすれば、わずかな費用でより大きな効果を得ることができる。
【0027】
大きな衝撃を加わる箇所としては例えば、締結部や溶接部といったレール同士の継目や路盤の構造が変化する部位、例えば橋梁における構造物境界が該当する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態に係るまくらぎの制振構造の全体断面図。
【図2】同じく全体斜視図。
【図3】本実施形態に係るまくらぎの制振構造の作用を説明した概念図。
【図4】変形例に係るまくらぎの制振構造の作用を説明した概念図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係るまくらぎの制振構造の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、本実施形態に係るまくらぎの制振構造を示した全体断面図である。同図でわかるように、本実施形態に係るまくらぎの制振構造1は、路盤2の上に断面台形状に積み上げられたバラスト3からなる道床4と、該道床の天端近傍に道床4の材軸方向に沿って列状に複数配置されたまくらぎ5と、該まくらぎの上に敷設されたレール6,6とからなるバラスト軌道7に適用されるものであって、まくらぎ5には同調質量ダンパー8,8を設置してある。
【0031】
図2は、まくらぎの制振構造1を示した全体斜視図である。同図でわかるように、同調質量ダンパー8は、質量体としての鋼板21及び該質量体を振動自在に支持する弾性体としてのゴムシート22を互いに積層して構成してあるとともに、鋼板21が上、ゴムシート22が下になるように、まくらぎ5の両端上面にそれぞれ設置してある。
【0032】
鋼板21は、矩形プレートで構成してあり、その質量を例えばまくらぎ5の数%に調整してある。ここで、鋼板21は、それ自体を積層構造とすることにより、合理的なコストで十分な質量を持つ質量体として構成することができる。
【0033】
ゴムシート22は、鋼板21と同様に矩形シートで構成してあり、質量体である鋼板21を別途定められる固有振動数で鉛直方向(上下方向)に振動させることができるよう、耐候性などを考慮してその材質を適宜定めてある。ここで、ゴムシート22は、それ自体を積層構造とすることにより、合理的なコストで所要の復元力特性を持つ弾性体として構成することができる。
【0034】
鋼板21及びゴムシート22は、振動で互いに離間することがないよう、接着剤等で強固に固着するとともに、ゴムシート22は、同調質量ダンパー8全体が振動でまくらぎ5から外れることがないよう、例えば図示しないベースプレートを介してまくらぎ5に強固に連結しておくのがよい。
【0035】
同調質量ダンパー8は、その固有振動数が、まくらぎ5に生ずる列車走行時の振動のうち、道床4の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数として該ターゲット振動数にほぼ一致するように、鋼板21の質量とゴムシート22の剛性とを定めてあるとともに、ターゲット振動数における振動が鉛直方向であれば、ゴムシート22の軸方向剛性で鋼板21を振動させるように構成し、ターゲット振動数における振動が水平方向であれば、ゴムシート22のせん断剛性で鋼板21を振動させるように構成してある。ゴムシート22の軸方向剛性やせん断剛性は、その厚みや面積を適宜調整することで所望の大きさに調整すればよい。
【0036】
ターゲット振動数は、まくらぎ5を必要に応じてレール6や道床4とともにモデル化し、その振動モデルに対して固有値解析を行うことで求めることが可能であり、例えば、全体が振動する剛体モードや、まくらぎ5の両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りあるいは鉛直軸線廻りの曲げモードに対応する固有振動数をターゲット振動数とすることができる。
【0037】
本実施形態に係るまくらぎの制振構造1においては、バラスト3からなる道床4の天端近傍に載置されたまくらぎ5に同調質量ダンパー8,8を設置するとともに、該同調質量ダンパーの固有振動数を、上述したターゲット振動数にほぼ一致させてある。
【0038】
このようにすると、列車走行によって生じるまくらぎ5の振動のうち、道床4の沈下を引き起こす振動は、同調質量ダンパー8によってすみやかに収斂するとともに、振動の収斂に伴い、まくらぎ5から道床4に伝達される運動エネルギーも減少する。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係るまくらぎの制振構造1によれば、同調質量ダンパー8によってまくらぎ5の振動が収斂し、まくらぎ5から道床4に伝達される運動エネルギーも減少するので、まくらぎ5から道床4への動的荷重の載荷を原因としたバラスト3の損傷が防止されることとなり、かくして道床4の沈下を未然に回避することが可能となる。
【0040】
また、本実施形態に係るまくらぎの制振構造1によれば、まくらぎ5に同調質量ダンパー8を取り付けるだけなので、簡易な工事で足りるとともに、列車の運行に与える影響を最小限にとどめることができる。
【0041】
また、本実施形態に係るまくらぎの制振構造1によれば、同調質量ダンパー8をまくらぎ5の両端近傍にそれぞれ取り付けるようにしたので、道床4の沈下を引き起こすまくらぎ5の振動を確実に抑制することが可能となる。
【0042】
すなわち、まくらぎ5の振動モデルに対して固有値解析を行うとともに、まくらぎ5の試験体を作成して加振試験を行った結果、道床4の沈下を引き起こす可能性がある振動として、まくらぎ5全体が振動する剛体モードに加えて(6自由度)、図3に示すように、まくらぎ5の両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りの曲げモード(同図(a)、座標軸は図2参照)、まくらぎ5の両端が中央部と逆位相になる鉛直軸線廻りの曲げモード(同図(b)、同上)の計8つの振動モードが低次で出現することがわかった。
【0043】
一方、これらの振動モードは、まくらぎ5の材軸廻りの捩れモードを除き、すべてにおいて、まくらぎ5の両端で振幅が大きくなるモード形状となっている。
【0044】
したがって、これらの振動モードのうち、どの振動モードを、道床4の沈下を引き起こす振動と特定したとしても、まくらぎ5の両端の振幅を抑えるようにすれば、道床4の沈下を引き起こす振動を確実に抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態に係るまくらぎの制振構造1によれば、同調質量ダンパー8,8の設置作業がレール6,6の外側にとどまり、レール6,6間には及ばない。そのため、既設のバラスト軌道7への適用が容易であることはもちろん、列車の運行を止めずとも、同調質量ダンパー8の設置作業を行うことが可能となる。
【0046】
本実施形態では、ターゲット振動数を固有値解析で求めるようにしたが、これに代えて、まくらぎに生ずる列車走行時の振動を実測し、その時刻歴振動データを周波数分析することで求めるようにしてもかまわない。
【0047】
また、本実施形態ではターゲット振動数として任意の振動数を想定したが、図4(a)に示すようにまくらぎ5の底面にわたって不均一な荷重が道床4に作用し、これがバラスト3の損傷を引き起こす原因となるケースにおいては、まくらぎ5の両端が中央部と逆位相で上下振動する水平軸線廻りの曲げモードに対応する固有振動数をターゲット振動数とすればよい。
【0048】
かかる構成によれば、上述した振動モードでのまくらぎ5の振動が同調質量ダンパー8によって抑制されるため、まくらぎ5から道床4に作用する動的荷重は図4(b)に示すように均一な状態へと変化し、かくして不均一な動的荷重に起因したバラスト3の損傷を未然に防止することが可能となる。
【0049】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、道床沈下は、大きな衝撃が加わる箇所で生じやすい。これを踏まえ、レール同士の継目又は路盤の構造が変化する部位の近傍に配置されたまくらぎ5に限定して同調質量ダンパー8を設置するようにしたならば、わずかな費用であっても道床4の沈下を効率よく防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0050】
1 まくらぎの制振構造
2 路盤
3 バラスト
4 道床
5 まくらぎ
6 レール
7 バラスト軌道
8 同調質量ダンパー
21 鋼板(質量体)
22 ゴムシート(弾性体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラストからなる道床の天端近傍に載置されたまくらぎに同調質量ダンパーを設置し、該同調質量ダンパーの固有振動数を、前記まくらぎに生ずる列車走行時の振動のうち、前記道床の沈下を引き起こす振動に対応する振動数をターゲット振動数として該ターゲット振動数にほぼ一致させたことを特徴とするまくらぎの制振構造。
【請求項2】
前記ターゲット振動数を、前記まくらぎに生ずる列車走行時の振動を実測してその時刻歴振動データを周波数分析することで求めた請求項1記載のまくらぎの制振構造。
【請求項3】
前記ターゲット振動数を、前記まくらぎの振動モデルに対して固有値解析を行うことで求めた請求項1記載のまくらぎの制振構造。
【請求項4】
前記ターゲット振動数を、前記まくらぎの両端が中央部と逆位相になる水平軸線廻りの曲げモードに対応する固有振動数とした請求項3記載のまくらぎの制振構造。
【請求項5】
前記同調質量ダンパーを前記まくらぎの両端近傍に取り付けた請求項1記載のまくらぎの制振構造。
【請求項6】
前記まくらぎのうち、レール同士の継目又は路盤の構造が変化する部位の近傍に配置されたまくらぎに前記同調質量ダンパーを設置した請求項1記載のまくらぎの制振構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−202097(P2012−202097A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67117(P2011−67117)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000173784)公益財団法人鉄道総合技術研究所 (1,666)