説明

やぐら炬燵の小物収納具

【課題】簡便な構造で炬燵布団を使用する際でも、新聞、携帯電話、眼鏡など種々の生活小物を置くことが出来る小物収納具を提供する。
【解決手段】炬燵蒲団7の上に、天板5と同程度の大きさの底板9を置き、底板9と天板5の間に収納部となる空間を確保するための支柱10を底板9に固定し、支柱10の上面には摩擦の大きな摩擦材8を取付る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、やぐら炬燵に付加する小物収納具に関する。
【背景技術】
【0002】
やぐら炬燵は、やぐらの内部に発熱器具が仕組まれており、冬季に炬燵蒲団で覆って脚等を挿し入れ、暖をとる暖房具である。また、炬燵蒲団の上に天板を載せ、座卓や食卓として機能させることも多い。夏季など、暖房具として使用しない時期には、炬燵蒲団を取り除き、天板をやぐら炬燵の上に直接載置し、必要ならやぐら炬燵と天板とを簡単に固定して、座卓、食卓としての用に供している。
【0003】
天板の上には、新聞、本、携帯電話、めがね、筆記具やテレビのリモコンなどの生活小物を置く、食卓として飲食物を並べるなど多目的に使用される。そこで、前記の生活小物等を収納する機能が、やぐら炬燵に付設されていれば非常に便利となる。
この問題に対して、やぐらに引出しを設けたやぐら炬燵が市販されている。また、天板に引出しを設けたもの(こたつ上板:実公平3−115316号公報)、やぐら炬燵の上面に引出しを構成するもの(コタツやぐらとコタツ板の間に置く物入れ:特開平233272号公報)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平3−115316号公報
【特許文献2】特開平8−233272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
やぐらに引出しを設けたやぐら炬燵や、やぐら炬燵の上面に引出しを設けるものでは、炬燵蒲団で覆うと、これらの引出しは蒲団の内部になり、収納具として使い難く不便ある。また、天板に引出しを設けるものは、構造が複雑で高価になる。引出しが不要で単に天板のみが必要な時、その対応ができない難点がある。
簡便な構造であって、暖房具として炬燵蒲団を使用する際でも、蒲団で覆わない小物収納具が求められている。また、既に使用に供されているやぐら炬燵に対しても、後付けとして容易に付加でき、不要な時には取り外せるものが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
天板に相当する大きさの底板と、上記底板と天板との間に空間を確保するための支柱と、上記支柱に摩擦材を取り付けたことを特徴とするやぐら炬燵小物収納具。
この小物収納具は、炬燵蒲団の上に載せ、更にその上に天板を載置して使用する。炬燵蒲団を使わない夏季等には、この小物収納具をやぐら炬燵に上に直接載せる。また、小物収納具が不要の際は簡単に取り外すことができる。
【0007】
前記支柱は、高さが調整可能であることを特徴とする前期やぐら炬燵小物収納具。支柱の高さは、収納する生活小物の大きさ、使用者の希望に応じて高さ調整を可能とする。
【発明の効果】
【0008】
上記の炬燵蒲団と天板の間に置く小物収納具は構造が簡単であり、生活小物などの整理が容易、やぐら炬燵を多目的に使用することが容易になる。
【0009】
やぐら炬燵を暖房具として用いない夏季等には、炬燵蒲団を取り除くだけで、小物収納具付きの座卓、食卓として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】天板を上方に引離した状態のやぐら炬燵と天板
【図2】やぐら炬燵と天板(座卓としての使用状態図)
【図3】やぐら炬燵と炬燵蒲団と天板(暖防具としての使用状態図)
【図4】小物収納具の設置状況図(天板は引き離しでいる)
【図5】小物収納具の設置状況図(天板を載置している)
【図6】小物収納具と天板
【図7】高さ調整可能な支柱(スペーサで調整)
【図8】高さ調整可能な支柱(ねじで調整)
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0011】
本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0012】
図1の1は一般のやぐら炬燵で、やぐら炬燵の上面2、発熱器具4、やぐら炬燵の脚3(通常4脚)等からなっている。5は取り外し可能(やぐら炬燵の上に載置)な天板である。
【0013】
図2は、天板5をやぐら炬燵1の上に載置した、座卓、食卓として使用できる状態を示している。なお、図2では、やぐら炬燵1の側面に引出し6が設けられている場合を示している。
【0014】
図3は、やぐら炬燵1を炬燵蒲団7(一部断面)で覆い、更にその上に天板5を載置した、やぐら炬燵1を暖防具として使用する場合を示している。
【0015】
図4は、やぐら炬燵1の上に炬燵蒲団7(一部断面)を覆い、その上に、本願の小物収納具11を載せた状態を示している。小物収納具11の上に載せる天板5は、引き離して示している。9は小物収納具11の底板であり、四隅と中央に支柱10を固定している。支柱の上部には天板5との摩擦係数が大きい材料、摩擦材8を、滑り止め等として取付けている。なお、支柱は幅と長さが異なる板状のものであってもよい。
【0016】
図5は、炬燵蒲団7(一部断面)の上に小物収納具11を載せ、その上に天板5を載置した、暖房具としての一般の使用状態を示している。小物収納具11の底板9と天板5の間にできる空間12に、小物の一例である新聞14と箱13を収納している場合を示している。箱13は、お菓子箱等の空箱(流用品)を引出しとして使っており、引出すための切欠き等を設けるか、紐などを取り付けて、取っ手の機能を担わせ、引出し易くするとよい。
【0017】
図6は、小物収納具11と天板5を示す。小物収納具11は、底板9の四隅と中央に支柱10を固定したもので、支柱10の個数と位置は必要に応じて変更してもよい。8は摩擦材であり、支柱10に取付けられている。摩擦材8は、天板5との滑り止めをはじめ、複数の支柱10の僅かな高さの違いの吸収、天板5の損傷防止の役割を担わせるため、弾性のあるものが望ましい。
【0018】
図7と図8は高さの調整が可能なA支柱21とB支柱30を示している。
図7は、A支柱21の高さを、スペーサ24で調整する方法を示す。図7(a)は、組み立てた状態であり、図7(b)は、A支柱21を分解した状態である。
底板9にA基支柱27を固定しており、A基支柱27の中央に芯棒26を嵌め込んで一体としている。さらに、芯棒26をスペーサ24の穴25に挿入してスペーサ24をA基支柱27に重ね、その上に、A上支柱22の穴23を芯棒26に挿入してA上支柱22を重ねている。
【0019】
スペーサ24は、種々の高さのものを複数個準備し、数個のスペーサを組み合わせて所要の高さにしてもよい。同時に、芯棒26の長さも必要に応じて変更する。
【0020】
図8は、B支柱30の高さを調整する別の方法、ねじで調整する方法、を示す。図8(a)は、使用状態を示しており、図8(b)は分解した状態である。
底板9に、雌ねじ34を設けたB基支柱33を固定し、B上支柱31にねじ棒32を固定している。ねじ棒32を雌ねじ34に噛み合わせ、B上支柱31を回して所要の高さに調整して用いる。
【符号の説明】
【0021】
1 やぐら炬燵
5 天板
7 炬燵蒲団
8 摩擦材
9 底板
10 支柱
11 小物収納具
12 空間
21 A支柱
24 スペーサ
30 B支柱
32 ねじ棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板に相当する大きさの底板と、上記底板と天板との間に空間を確保するための支柱と、上記支柱に摩擦材を取り付けたことを特徴とするやぐら炬燵の小物収納具。
【請求項2】
前記支柱は、高さが調整可能であることを特徴とする請求項1の小物収納具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−143333(P2012−143333A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2810(P2011−2810)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(710010504)