説明

ろ紙の全長をシールするためのシール装置

浸出製品用のフィルターバッグをシールするためのシール装置(2)であり、フィルターバッグ各々がろ紙の平らなウェブ(1)で作られていて、そしてタグ及びひもを取り付けられており、ひもはタグをフィルターバッグに接続するためのものである、シール装置であり、少なくとも、一つのシール用ソノトロード(3)及び駆動手段(4)を具備するシール装置であって:一つのシール用ソノトロード(3)は第一通路(P)に対面するように位置決めされていて、第一通路(P)に沿って平らなウェブ(1)が送り込まれており、所定のパターンにより配置されたひも(1a)と、タグ(16)とがお互いにろ紙の平らなウェブ(1)にシールされるようになっていて;駆動手段(4)は、シール位置へ近づきシール位置から離れる所定の運動をシール用ソノトロード(3)に作用している;シール装置において、
駆動手段(4)が:シール用ソノトロード(3)により作動され、そして所定の力(F)をシール用ソノトロード(3)自身に作用するようになっている第一手段(5)と;第一手段(5)の作用に対抗するための、すなわちその力を低減するための第二手段(6)と;第二手段(6)がシール用ソノトロード(3)の下方を通過する工程の際に所定のシール接触を可能にするように、第二手段(6)を作動させないための第三調節手段と;を備えていることを特徴とする、シール装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はろ紙の全長のシール性能の制御を改善するための装置に関する。
【0002】
特に、紅茶、カモミール(camomile)等の浸出製品を入れるフィルターバッグを作るための機械において実行されているシールプロセスを説明している。
【背景技術】
【0003】
そのような機械において、フィルターバッグの開口端部はシールされねばならない(製品がバッグに充填された後に)。シールはいくつかの公知な方法、例えば(ひも自身の全長を結びつけることにより)フィルターバッグをタグに接続するひもを使用することにより、又はろ紙のウェブ部分をシールすることにより行なわれている。
【0004】
シールの場合、操作は、従来の加熱要素によるシール手段により、又はシールする製品に接触されたソノトロード(sonotrode)を使用している最新の超音波装置により行なわれてもよい。
【0005】
実際のところ、ソノトロードは供給電力を振動に変換するトランスデューサエレメントであって、その振動がシールする製品に作用される。
【0006】
例えば、このタイプの機械の解決方法が本出願人による特許出願公開第000798号明細書(BO2002A000798)に開示されている。
【0007】
この解決方法において、浸出製品用のフィルターバッグを作るための装置は、第一駆動シャフトにより駆動されるろ紙のウェブを通路に沿って供給するために回転コンベヤドラムを備えている。その通路上には、ろ紙ウェブの供給ステーションと;一連のタグの供給ステーションと;フィルターバッグをそれぞれのタグに接続するひもの供給ステーションと;所定のパターンに従ってひもを配置するステーションと;供給通路に沿って対面していて、かつひもとタグとをろ紙ウェブに取り付けるようになっている複数のシール装置とが設置されている。ソノトロードであるシール装置はシール位置と待機位置との間で所定の運動を実行し、すべてのシール装置に共有されているトランスミッションエレメントを介して、すべてのシール装置に同時的かつ同期的に実行されるこの運動は、第二カム駆動シャフトにより実行されていて、その第二カム駆動シャフトは、コンベヤドラムを駆動する第一シャフトが接続されている同一の駆動源に接続されている。
【0008】
すなわち、ソノトロードは、ろ紙ウェブが上方を移動する部分に対して好適な位置に設置されていて、この好適な位置はろ紙そのものの固有の性質と、供給速度と、順次積みかさねられたシールするべき部品(ろ紙、ひも、タグ)の厚さとに依存するものである。
【0009】
出願者は、ソノトロードの発振表面と製品支持位置との間の相対位置が、優れたシール性能のための基本的な変数であることを見出した。
【0010】
実際的には、一定のシール性能は、ソノトロードと製品支持面との間の接触力(接触時間とソノトロードの作動周期と共に)にも直接比例するものであって、ミストに作用される力が可能な限り一定であることを意味している。このことを達成することは常に容易なことではない。というのは(前述した)シールする部品は常に正しく同一厚さではなく、その合計厚さは広範囲で変化していて:その結果、シール区画(ソノトロードの下方)に移動する製品に作用する力は製品一つ毎に変化し、従って不規則なシール性能がもたらされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って本発明の目的は、シール用ソノトロードがシールする製品に対してほぼ一定の接触力を作用可能であり、力の作用がシール区画に存在する製品と同期するようになっている装置により前述の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的は以下の装置により達成されていて、浸出製品用のフィルターバッグをシールするためのシール装置が、少なくとも、一つのシール用ソノトロード及び駆動手段を具備していて、該一つのシール用ソノトロードは第一通路に対面するように位置決めされていて、該第一通路に沿って該平らなウェブが送り込まれており、所定のパターンにより配置された該ひもと、該タグとがお互いにそして該ろ紙の該平らなウェブにシールされるようになっていて;該駆動手段は、シール位置へ近づきシール位置から離れる所定の運動を該シール用ソノトロードに作用している。該駆動手段が:該シール用ソノトロードにより作動され、そして所定の力を該シール用ソノトロード自身に作用するようになっている第一手段と;該第一手段の作用に対抗するための、すなわちその力を低減するための第二手段と;該第二手段が該シール用ソノトロードの下方を通過する工程の際に所定のシール接触を可能にするように、該第二手段を作動させないための第三調節手段と;を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の技術的特徴は、以下の特許請求の範囲に明瞭に説明されていて、その利点は添付図面を参照した以下の説明により理解される。なお、添付図面は単に例として好適な実施形態を説明するものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0014】
添付図面、特に図1において、本発明による装置は浸出製品用のフィルターバッグをシールするために使用する装置である。
【0015】
例えば、フィルターバッグ各々は、ろ紙の平らなウェブ1(図1において一点鎖線で図示する)で作られていて、かつタグ及びひもを取り付けられており、そのひもはタグをフィルターバッグに接続するためのものである。
【0016】
装置全体は符号2で付番されていて、その装置は、フィルターバッグ全体を作るための、そして製品を充填するためのより複雑な機械部分を形成している。この種の機械は公知なものであって、例えば本出願人によるイタリア国特許出願公開第000798号明細書(BO2002A000798)のような従来技術に詳述されているのでここでは説明しない。
【0017】
シール装置2が、シール用ソノトロード(sealer sonotrode)3及び駆動手段4を備えていて:
一つのシール用ソノトロード3は第一通路Pに対面するように位置決めされていて、第一通路Pに沿って平らなウェブ1が送り込まれており、所定のパターンにより配置されたひも1aと、タグ16とがお互いにろ紙の平らなウェブ1にシールされるようになっていて;
駆動手段4は、シール位置へ近づきシール位置から離れる所定の運動をシール用ソノトロード3に作用している。
図2及び3に図示するように、駆動手段4が:
シール用ソノトロード3により作動され、そして所定の力Fをシール用ソノトロード3自身に作用するようになっている第一手段5と;
第一手段5の作用に対抗するための、すなわちその力を低減するための第二手段6と;
第二手段6がシール用ソノトロード3の下方を通過する工程の際に所定のシール接触を可能にするように、第二手段6を作動させないための第三調節手段と;を備えている。
【0018】
より詳しくは、好適は実施形態において、シール用ソノトロード3を駆動するための駆動手段4が、シール用ソノトロード3の作動端部をそれぞれの第二閉通路Cに沿って移動するようになっているカム手段9(図1にその一部を図示する)により駆動される四点リンケージ8を備えていてもよく、第二閉通路Cは、ほぼ第一通路Pに一致するシール区画Sと、第一通路Pの外側に延在しているもどり区画Rとを備えている。
この場合、第一及び第二手段5,6が四点リンケージ8の一部分を形成している。
【0019】
図2,3に詳細に図示するように、第一手段5が弾性手段であり、弾性手段5が、四点リンケージ8のアーム8aの一つに取り付けられたコイルばね5mを備えている。
【0020】
第二手段6が、四点リンケージ8のアーム8aの一つを形成する空気式シリンダ6c(例えば単一作動タイプ)から構成されていてもよくて、四点リンケージ8は、端部の一方においてシール用ソノトロード3に連結されていて、他方においてカム手段9に連結されている。
【0021】
シリンダ6は、第一手段5を形成するコイルばね5mを収容していて、シール用ソノトロード3が前述の通路の区画に沿って移動する場合、ばねと相互作用するようになっている。
【0022】
シール用ソノトロード3が第二通路Cの区画に沿って移動するに従って、シール用ソノトロード3に作用する力Fの強さを変化するように、第三調節手段7が、空気式シリンダ6cを出入りする圧力により流体を充填・排出するためのユニット7aを備えている。
【0023】
すなわち、シール用ソノトロード3がシール区画Sに沿って移動する場合、空気はシリンダ6cから排出され(ばねがわずかにオーバトラベルとなって、ばね5mの力Fだけが作用するようになっている)、一方アイドル中である通路のもどり区画中にシリンダ6cには空気が充填される。
【0024】
本発明の範囲を逸脱することなく本発明が修正されてもよいことは理解されるべきである。さらに、本発明の詳細は技術的に等価な要素と置き換えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は浸出液製品用のフィルターバッグを作るための装置の部分側面図であって、判りやすくするために一部分が切断されていて、その装置は本発明によるフィルムで製品群を包装するためのシール装置を備えている。
【図2】図2は、図1におけるH部分の詳細側面図であって、判りやすくするためにいくつかの部品を断面図で図示してある。
【図3】図3は、図1におけるH部分の詳細正面図であって、判りやすくするためにいくつかの部品を断面図で図示してある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸出製品用のフィルターバッグをシールするためのシール装置(2)であり、該フィルターバッグ各々がろ紙の平らなウェブ(1)で作られていて、そしてタグ及びひもを取り付けられており、該ひもは該タグを該フィルターバッグに接続するためのものである、シール装置であり、少なくとも、一つのシール用ソノトロード(3)及び駆動手段(4)を具備するシール装置であって:
該一つのシール用ソノトロード(3)は第一通路(P)に対面するように位置決めされていて、該第一通路(P)に沿って該平らなウェブ(1)が送り込まれており、所定のパターンにより配置された該ひも(1a)と、該タグ(16)とがお互いにそして該ろ紙の該平らなウェブ(1)にシールされるようになっていて;
該駆動手段(4)は、シール位置へ近づきシール位置から離れる所定の運動を該シール用ソノトロード(3)に作用している;シール装置において、
該駆動手段(4)が:
該シール用ソノトロード(3)により作動され、そして所定の力(F)を該シール用ソノトロード(3)自身に作用するようになっている第一手段(5)と;
該第一手段(5)の作用に対抗するための、すなわちその力を低減するための第二手段(6)と;
該第二手段(6)が該シール用ソノトロード(3)の下方を通過する工程の際に所定のシール接触を可能にするように、該第二手段(6)を作動させないための第三調節手段と;
を備えていることを特徴とする、シール装置。
【請求項2】
該シール用ソノトロード(3)を駆動するための該駆動手段(4)が、該シール用ソノトロード(3)の作動端部をそれぞれの第二閉通路(C)に沿って移動するようになっているカム手段(9)により駆動される四点リンケージ(8)を備えていて、該第二閉通路(C)は、ほぼ第一通路(P)に一致するシール区画(S)と、該第一通路(P)の外側に延在しているもどり区画(R)とを備えていて;該シール装置において、該第一及び第二手段(5,6)が該四点リンケージ(8)の一部分を形成していることを特徴とする、請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
該第一手段(5)が弾性手段であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシール装置。
【請求項4】
該弾性手段(5)が、該四点リンケージ(8)のアーム(8a)の一つに取り付けられたコイルばね(5m)を備えていることを特徴とする、請求項2又は3に記載のシール装置。
【請求項5】
該第二手段(6)が、該四点リンケージ(8)の該アーム(8a)の一つを形成する空気式シリンダ(6c)から構成されていて、該四点リンケージ(8)は、端部の一方において該シール用ソノトロード(3)に連結されていて、他方において該カム手段(9)に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシール装置。
【請求項6】
該第二手段(6)が、該四点リンケージ(8)の該アーム(8a)の一つを形成する空気式シリンダ(6c)から構成されていて、該四点リンケージ(8)は、端部の一方において該シール用ソノトロード(3)に連結されていて、他方において該カム手段(9)に連結されており、該シリンダ(6)は該コイルばね(5m)からなる該第一手段(5)を収容していることを特徴とする請求項1又は2に記載のシール装置。
【請求項7】
該シール用ソノトロード(3)が該第二通路(C)の区画に沿って移動するに従って、該シール用ソノトロード(3)に作用する該力(F)の強さが変化するように、該第三調節手段(7)が、該空気式シリンダ(6c)を出入りする圧力により流体を充填・排出するためのユニット(7a)を備えていることを特徴とする、請求項1,2及び6のいずれか一項に記載のシール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−528112(P2006−528112A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520931(P2006−520931)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/IB2004/002363
【国際公開番号】WO2005/007513
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(594073646)イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ (29)