説明

わずかな屈曲点を有するタフティング・ナイフ

【課題】摩耗が少なく耐久性のあるタフティングナイフを提供する。
【解決手段】改良されたタフティング・ナイフ20は、その切断エッジ36から少し離れたところに、ベンディング・ジョイント(屈曲接合部)27を有し、そこから一方のレッグが切断エッジ36に、そして他方のレッグがナイフ・バーに延びる。ベンディング・ジョイントは、タフティング・ナイフが高い柔軟性をもち、タフティング・ナイフとグリッパとの間の所望の接地圧が、タフティング・ナイフの側面の曲がりおよび/または屈曲の程度とほとんど独立に保持される、ことを確実にする。これは著しく摩耗を減少させる効果がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカット・パイル製造のためのタフティング機用のタフティング・ナイフに関する。
【背景技術】
【0002】
カット・パイル製造のためのタフティング機は基本的に知られており、長く使用されてきている。例えば、特許文献1はタフティング機を開示し、その機械は常に同じ基本コンポーネントを備え、平面バッキング材を支持するためのリード・フィンガを有するリード、バッキング材にリズミカルに穴をあけるための、そしてバッキング材料に糸ループを植え込むためのタフティング針を有するバー、形成されたループを取り込むためのグリッパを有するグリッパ・バー、そして開いたそのループを切断するためのナイフを有するナイフ・バーを含む。ループ形成工程中に、ナイフ・バーおよびグリッパ・バーは、一のナイフがそれぞれ各グリッパの側面表面に当接し、当該側面の表面を押して、グリッパにより取り込まれるループの1つあるいは複数をその切断エッジで切断するように、互いに対し運動する。グリッパの切断エッジとナイフの切断エッジとの間に生じる切断隙間がゼロに近くなるように、ナイフがグリッパの側面に対して押圧されると、この工程は確実に進行する。
【0003】
ナイフとグリッパとの間に存在するナイフ接地圧は、グリッパと、更にはナイフをもすり減らせ、したがってナイフおよび/またはグリッパの使用寿命を制限する。グリッパに、ナイフの研磨効果を増強するための硬質金属インサートが備えられている場合は特にそうである。
【0004】
例えば、半田付けにより固定された硬質金属の切断本体を備えたタフティング・グリッパおよびタフティング・ナイフは、特許文献2から知られている。
【0005】
さらにまた、特許文献3は、バーのナイフ・ブロックにタフティング・ナイフを実装することを開示する。明らかなように、ナイフ・ブロックはナイフの厚みに適合している。より大きな柔軟性を示す結果的に厚みの小さなナイフが用いられる場合は、ナイフ・ブロックを取り換えなければならない。これはかなりの出費を伴う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ドイツ特許第2745793号明細書
【特許文献2】ドイツ特許第1535764号明細書
【特許文献3】ドイツ特許第2856344号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
タフティング装置の関連する少なくとも1つの工具の使用寿命を増すことのできる思想概念を開示することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1のタフティング・ナイフにより達成される。
【0009】
本発明のタフティング・ナイフは、その端部に切断エッジを有する、条片の形をした本体からなる。切断エッジからある距離のところに、本体に対し横断方向に延びるたわみ、ベンディング(屈曲)軸を定める、ベンディング・ジョイント(屈曲接合部)がある。ベンディング・ジョイントは、ベンディング・ジョイントを介して互いに弾性力をもって結合される2つのレッグ(脚部分)に、本体を分ける。レッグのうちの1つは切断エッジを有するが、他のレッグはナイフ・ブロックに固定され得る。ベンディング・ジョイントのため、切断エッジを有するレッグのベンディング個所、すなわちその位置および角度アライメントは、制御された形で調整され得る。更に、タフティング・ナイフの厚みに関係なく、タフティング・ナイフとグリッパ間の接触力は所望通り調整され得る。この結果、当該ナイフとグリッパに作用する力とともに、ナイフの位置を良好に調整できる。特に、ナイフの過剰な摩耗および/またはグリッパの過剰な摩耗を防止できる。
【0010】
ベンディング・ジョイントまたはベンディング・ヒンジは、バネ性のあるヒンジであり、タフティング・ナイフの2つのレッグの、互いに対する可動性のみを確実にするだけでなく、同時に、板ばねとして作用する。バネ性のあるヒンジは、残りの本体と一体となるように構成され、すなわち、そのヒンジはその本体と同じ材料からなり、そして継ぎ目のないおよび隙間のない様にその本体に接続されることが好ましい。しかしながら、基本的に、バネ性のあるヒンジを、例えばレーザ溶接シームにより、または他の接合方法により、タフティング・ナイフの2つのレッグに結合される別々の構成要素として設計することも可能である。
【0011】
その簡単さゆえに,ベンディング・ヒンジを本体の一部分、一体成形品とする実施態様は、有利な実施態様と思われる。例えば、ばね性のあるヒンジの弾力的な部分は、本体の他の部分より薄い材料厚を有してもよい。これは、タフティング・ナイフの一方の長手方向のエッジから他方の長手方向のエッジまで延びる、トラフ状の凹所であってよい。2つの長手方向エッジは直線のエッジでもよく、また曲線またはステップまたは他の形式の輪郭に従うものでもよい。トラフ形の凹所またはへこみは、タフティング・ナイフの平坦な側の一方のみに備え得るが、しかしながらトラフ形の凹所は両側に設けることもできる。この凹所は、平坦な側の幅全体に、一定の横断面で延びるのが好ましい。
【0012】
凹所は異なる断面形状を有してもよい。凹所は、丸い底部を有するように成形されるので、それが2つのエッジに近づくにつれてトラフがより平坦になるのが好ましい。トラフは、例えば、円弧状の湾曲を有する円形のへこみである。トラフの端から始まって、材料の厚みは、くぼみの中心に向かい、タフティング・ナイフの長さ方向において減少し、そこからまた次の端の方に向かって増加する。トラフの中央で、ベンディング・ヒンジの材料厚は30%〜70%であるのが好ましく、40%〜60%であるのがさらにより好ましく、そして、特定の本実施態様では、残余の本体の材料の厚みの50%である。他の輪郭、例えば、台形の輪郭、を有するトラフ形状が可能である。
【0013】
凹所は、タフティング・ナイフの長さ方向において測定される幅を有し、その幅は横断方向において測定される本体の条片の幅より大きいことが好ましい。さらにまた、凹所は本体の幅の2倍のほぼ倍の大きさの曲率半径に従う。本体の幅は、本体の長手方向の端から長手方向の端までの凹所のこの場所で、測定される。加えて、切断エッジからの凹所の中心の距離は、その曲率半径の半分より小さく、そして当該曲率半径の1/3より大きいのが好ましい。
【0014】
タフティング・ナイフとして、例えば通常の厚み、例えば0.8mm、を有するものを使用し、例えば通常の材料、例えば鋼、を使用することによって、一方では、取り込まれたループの安全な切断を確実にするために、タフティング・ナイフとグリッパとの間に十分に高い接地圧をもたらす柔軟性が達成され、他方では、過剰なナイフ摩耗またはグリッパ摩耗が防止される。例えば、0.8mmの厚さを有する本発明のタフティング・ナイフは、0.6mmの厚さを有する標準のタフティング・ナイフと同じ接地圧を提供できる。標準の0.8mmの刃押えを使用する場合、ベンディング・ジョイントを備えたタフティング・ナイフの使用は追加の0.6または0.65mmのナイフ・ブロックを不要にするので好都合である。さもないと、より柔らかい、より薄いナイフの収容および実装のために、このような追加のナイフ・ブロックが必要となる。
【0015】
本発明のタフティング・ナイフは、タフティング機の非常に単純な調整を可能にする。グリッパ上のタフティング・ナイフの接地圧は、例えば、タフティング機のグリッパ・バーに対するナイフ・バーの側面の調整により調整され得る。この際、調整は、一方ではあまり大きな衝撃で、相対して配置されたグリッパにタフティング・ナイフがぶつかってはならず、他方では安全な切断の機能も確実にされるものでなければならない。硬質のタフティング・ナイフでは、この調整は、接地圧があまり大きくもあまり小さくもないように、きわめて繊細になされなければならない。この場合、確実に同時にすべてのナイフを適切に調整し、そして、更に、動作期間中にわたってそれらを許容誤差内に保持することを保証するのは難しい。本発明のベンディング・ジョイントを備えたタフティング・ナイフはこのような場合ずっと許容性がある。
【0016】
本発明の他の長所は、特に切断インサートを有するタフティング・ナイフにおいて明らかになる。例えば、従来の技術では、タフティング・ナイフの接地圧は、そのナイフの厚みにより影響を与えられ得る。しかしながら、特別な、例えば、大きな厚みを有するナイフのための刃押えだけがあるような場合、これは限界に近い。さらにまた、切断インサート、例えば、硬質金属またはセラミックで作成されるインサート、を有するタフティング・ナイフにおいては、この手段は限界である。このようなタフティング・ナイフは、切断インサートを収容するためのポケット、または凹所を有する担体から成る。この担体があまりに薄い場合、ナイフは切断ナイフ受口でひどく弱くなり、したがって、場合によっては早めの破損に至る恐れがある。本発明のタフティング・ナイフのベンディング・ジョイントにより、ナイフ圧を次のより薄いナイフの値にまで下げることができるよう、より厚い、切断インサートを伴うタフティング・ナイフを、より柔軟性を持つように構成する事が特に可能である。刃押えの形は同じままでよい。
【0017】
さらにまた、タフティング・ナイフの曲げ応力は、ベンディング・ジョイントに集中し、したがって、その大部分がもろい切断インサートから効果的に遠ざけられ、そのためそのインサートは、亀裂や破壊がなく、外れてしまうこともない。
【0018】
本発明の有利な実施態様のさらなる詳細は、本願の記載、従属クレームおよび図面から理解される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】タフティング装置の基本的な概略側面図。
【図2】図1のタフティング装置の正面図。
【図3】タフティング・ナイフの側面図。
【図4】タフティング・ナイフの背面図。
【図5】拡大した、真の縮尺によらない、タフティング・ナイフのベンディング・ジョイントの図。
【図6】本発明のタフティング・ナイフの変形実施例の詳細の正面図。
【図7】本発明のタフティング・ナイフの別の変形実施例の詳細の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、例えばカーペットのような、タフテッド材の製造に使われるタフティング装置10を示す。この材料は、例えば、バッキング材11から成り、それを通してループ13、14、15および16がタフティング針12によって打ち込まれる。これらのループはバッキング材11上に製作されるパイルを形成するためのものである。バッキング材がリード・フィンガ17を有するリードに位置している間に、ループ13、14、15および16はグリッパ18によって取り込まれる。このグリッパは、モジュールとして同じ構成の、別の適合するグリッパとともに設置されるか、またはグリッパ・バー19に直接設置される。これらのグリッパは、バッキング材料11が刺し通されて新しく形成される、ループ13、14、15、16を取り込むため、タフティング針12の作業サイクルに対し、同期して運動する。多数のタフティング針12が、特に図示しない、割り当てられたニードル・バーに保持される。
【0021】
タフティング・ナイフ20は、グリッパ18と相互に作用する。ナイフはナイフ・バー21に保持される。ナイフ・バー21はグリッパ・バー19に向かって運動するので、ナイフ20がグリッパ18に置かれたループを切り開いて、所望のカット・パイルを作成する。図1は、このような2つのカット・オープンループ22、23を示す。
【0022】
図2は、タフティング装置10の正面図を示すが、そこではグリッパ18、タフティング・ナイフ20およびナイフ・バー21にかぎって描写されている。グリッパ18は互いに同一に構成されているので、グリッパ18は、個々に、または全体で、同じ参照符号により特定される。これは、ナイフ20も同じである。
【0023】
見られるように、各ナイフ20は保持レッグ25、切断レッグ26、および間に挟まれたベンディング・ジョイント27を備えた本体24を備える。ベンディング・ジョイント27は、シームレスに隣接しているレッグ25、26に終端接続し、そのレッグと同じ材料から成る。通常、ジョイントは、以下説明する実施態様の各々において、材料厚が減じられた領域により構成される。それとは別に、ベンディング構成要素27は、例えば、隣接するレッグ25、26と溶接スポットまたは溶接継ぎ目により結合される、ばね鋼部のような、別々の構成要素としても作成され得る。
【0024】
図3は、タフティング・ナイフ20の別の図である。その条片の形をした本体24は、2つの長手方向エッジ28、29を有する。当該エッジは、本実施例においては直線で、ホールディング・ブロック側端部30から切断エッジ側端部31まで延びる。示すように、長手方向エッジ28は直線でもよく、あるいは、例えば角、ステップ、起伏または他の輪郭を備えた、異なる形を有してもよい。
【0025】
本体24は、適切な金属か、または同じように応力を加えられ得る材料の、条片の形をしたシートメタル部分からなるのが好ましい。その平坦な側32、33(図4を参照)の間に、測定される厚み34が無ければならない。その厚みは、長手方向エッジ28、29の間に測定される幅35より、かなり小さい。
【0026】
端部31に、タフティング・ナイフ20は切断エッジ36を備える。切断エッジ36は直線の、波状の、歯のついたものであってもよく、または、示すように、一以上のベンド(屈曲)を備える。この際、切断エッジ36は、タフティング・ナイフ20の側に配置されるのが好ましく、その側は使用中グリッパ18に面する。この切断エッジは、本体24の前端31が傾斜した端面を備えるように、製作され得る。この端面は、例えば、切断エッジ36上の平坦な側32と接触する。
【0027】
ベンディング・ジョイント27は、横断方向に、その平坦な側32、33のうちの一方にわたってタフティング・ナイフ20の長さ方向に延びた、へこみまたはトラフ状の凹所37として設けられるのが好ましい。タフティング・ナイフ20の長さ方向は、長手方向エッジ28、29によって定められる。その場合、凹所37は、示すように、長さ方向に直角に延びてもよい。凹所37のエッジ38、39は、長手方向エッジ28、29に直角に配向されることは明らかである。しかしながら、図3の点線によって示されるように、それらは長さ方向に鋭角に配向されてもよい。
【0028】
ベンディング・ジョイントはジョイント軸40を定める。その軸はタフティング・ナイフ20の長さ方向に対し横に延びる。その場合、示すように、当該軸は直角にまたはタフティング・ナイフの長さ方向に鋭角に、延びてもよい。ダッシュラインにより示されるように、エッジ38、39が長さ方向に直角に配向されていないのが後者の場合である。結果的に、凹所37の傾斜を特定することにより、タフティング・ナイフ20のベンディングおよびねじりの条件を特別に調整することが可能である。
【0029】
図4から明らかなように、特に凹所37は円弧状湾曲に従うのが好ましい。凹所37の底部が湾曲する場所の半径Rは、タフティング・ナイフ20の幅35の2〜3倍大きいのが好ましい。切断エッジ36から凹所37の中心までの距離は曲率半径Rの半分未満であり、その半径の1/3より大きいのが好ましい。凹所37の中心は、エッジ38、39の間の中心に位置し、おおよそヒンジ軸40の場所に対応する。エッジ38、39は、凹所37の湾曲した底部が平坦な側33と出会うところ、それらのラインである。切断エッジの中心41(図3を参照)は、切断エッジまでの距離を測定するための参照場所として使われる。
【0030】
これまで説明してきたタフティング装置10は、以下の通りに動作する。
【0031】
運転中において、グリッパ・バー19およびナイフ・バー21は、タフティング・ナイフ20が、グリッパ18のより低いエッジの方へ切断動作を行うよう、相対して動く。その際、切断ナイフ20の平坦な側32はグリッパ18に当接し、その平坦な側に沿って摺動する。その際、それらは、それぞれのグリッパ18の側面の表面に対して、柔軟に変形し、付勢され、それによって、図2から明らかなように、ベンディング・ジョイント27は弾力的にたわんで、したがって、弾力的に、タフティング・ナイフとグリッパ18との間に所望の接地圧を形成する。結果として、レッグ25、26は多かれ少なかれ変形する。変形はベンディング・ジョイント27に本質的に集中する。また、図5はこれの誇張された描写である。
【0032】
ベンディング・ジョイント27、すなわち凹所37の領域において、厚み34はその最も薄い場所で最小厚さ42に減少するが、その場所は凹所37の中央である。最小厚さ42のこの場所は、ジョイント軸40の位置を定める。このベンディング・ジョイント27がタフティング・ナイフ20の所望の高い柔軟性を提供する。レッグ26はグリッパ18に対し柔軟にたわむことができ、その結果過剰な接触力を発生させることがない。タフティング・ナイフのばね特性は、ベンディング・ジョイント27を持たない、均一な厚みのタフティング・ナイフのそれよりかなり柔らかい。結果的に、タフティング装置10は、実質的により強く、切断隙間の調整不良に対しより過敏でなく、より耐久性がある。特に、タフティング・ナイフ20とグリッパ18との間の摩耗損傷は少なくなる。
【0033】
本発明のタフティング・ナイフは様々に変更できる。例えば、ベンディング・ジョイント27は、切断エッジ36から間隔をおいて配置されたタフティング・ナイフ20の平坦な側33に備えられるのが好ましい(図4参照)。しかしながら、図6に示すように、接合個所は反対側に備えられていてもよい。更に、対応する凹所を両方の平坦な側32、33に設けることが有利かもしれない。凹所は、材料削除により、あるいは材料変位によっても製作され得る。両方の平坦な側32、33の凹所は同じか、異なる形および/または位置を有してもよい。示されるように、エッジ38、39は示すような直線かまたは湾曲していてもよい。例えば、長手方向エッジ38、29上のエッジ38、39は、互いに中心領域よりもより大きな距離をもって位置していてもよい。
【0034】
図7と同様、図6からさらに明らかなように、硬質の材料インサート43の切断エッジ36は、例えば、セラミック、硬質金属等から作成されてよい。このインサートはタフティング・ナイフ20の本体24にはんだ付けされるか、または他の方法で接合され得る。これは レッグ26に、例えばくぼみの形の、適当な受口を設け、そこに切断インサート43を設置するようにして実行される。それ以外は上記記載が追加的に適用できる。
【0035】
改良されたタフティング・ナイフ20は、その切断エッジ36から少し離れたところに、ベンディング・ジョイント(屈曲接合部)27を有し、そこから一方のレッグ26が切断エッジ36に、そして他方のレッグ25がナイフ・バー21に延びる。ベンディング・ジョイント27は、タフティング・ナイフ20が高い柔軟性をもち、タフティング・ナイフ20とグリッパ18との間の所望の接地圧が、タフティング・ナイフ20の側面の曲がりおよび/または屈曲の程度とほとんど独立に保持される、ことを確実にする。これは著しく摩耗を減少させる効果がある。
【符号の説明】
【0036】
10 タフティング装置
11 バッキング材料
12 タフティング針
13〜16 ループ
17 リード・フィンガ
18 グリッパ
19 グリッパ・バー
20 タフティング・ナイフ
21 ナイフ・バー
22、23 カット・ループ
24 本体
25 保持レッグ
26 切断レッグ
27 ベンディング・ジョイント
28、29 長手方向の縁
30 保持ブロック側上の端部
31 切断エッジの端
32、33 タフティング・ナイフ20の平坦な側
34 タフティング・ナイフ20の厚み
35 タフティング・ナイフ20の幅
36 切断エッジ
37 凹部
38、39 凹所37のエッジ
40 ジョイント軸
R 半径
41 切断エッジ36の中心
42 最小厚さ
43 切断インサート




【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い条片の形をした本体(24)と、
当該本体(24)の一端(31)に設けられた切断エッジ(36)と、
当該切断エッジ(36)から距離をもって設けられたベンディング・ジョイント(27)と
からなるタフティング機のためのタフティング・ナイフ(20)。
【請求項2】
前記ベンディング・ジョイント(27)は、バネ力を有するヒンジである、ことを特徴とする請求項1に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項3】
前記バネ力を有するヒンジは、前記本体(24)の弾力的な部分として構成される、ことを特徴とする請求項2に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項4】
前記弾力的な部分は、前記本体(24)の残り部分より薄い材料厚(42)を有する、ことを特徴とする請求項3に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項5】
前記本体(24)は、2つの平坦な側(32、33)を有し、当該平坦な側は、長手方向エッジ(29、28)により境界を定められ、前記切断エッジ(36)は互いに2つの当該長手方向エッジ(29、28)に接続する、ことを特徴とする請求項1に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項6】
前記ベンディング・ジョイント(27)は、前記本体(24)の平坦な側(32、33)のうちの少なくとも1つに、トラフ状の凹所(37)により形成される、ことを特徴とする請求項5に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項7】
みぞ状の前記凹所(37)は、前記平坦な側(32、33)の幅(35)全体に延びる、ことを特徴とする請求項6に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項8】
前記凹所(37)は一定の横断面を有する、ことを特徴とする請求項7に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項9】
前記凹所(37)は丸い底部を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項10】
前記本体(24)の前記凹所(37)の最小厚み(42)は、前記タフティング・ナイフ(20)の厚み(34)の基本的に半分の厚みである、ことを特徴とする請求項1に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項11】
前記凹所(37)は、前記タフティング・ナイフ(20)の幅(35)の大きさのおおよそ2倍である曲率半径(R)に従う、ことを特徴とする請求項6に記載のタフティング・ナイフ。
【請求項12】
前記切断エッジ(36)からの前記凹所(37)の中心への距離は、曲率半径(R)の半分より小さく、曲率半径(R)の1/3よりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載のタフティング・ナイフ。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−92486(P2012−92486A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−216502(P2011−216502)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(598132646)グロツ・ベッケルト コマンディートゲゼルシャフト (77)