説明

アイマスク

【課題】 本発明は、連結部の突出形状を大として鼻からのずり落ちを防止し、各眼マスク部の平面内面部に設けた遮光壁により外光の入光を防止することを目的とする。
【解決の手段】 本発明によるアイマスクは、連結部(1A)で連結された第1、第2眼マスク部(2、3)の連結部(1A)の突出形状を大とし、各眼マスク部(2、3)の平面内面部(6A)に遮光壁(16)を形成し、鼻(20)からのずれ防止と遮光を達成する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイマスクに関し、特に、各眼マスク部間の連結部を前方に十分突出させて鼻からずり落ちないようにし、各眼マスク部の外側内面に遮光壁を設けて遮光し、顔面に装着した時の装着性を向上させると共に、一体成形によるコストダウンを達成するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種のアイマスクとしては、例えば、特許文献1に開示された構成を挙げることができる。
すなわち、一対の眼マスク部の外側内面には遮光壁がなく、各眼マスク部間を接続する連結部も突出量の少ない凸部で形成されていた。
【0003】
【特許文献1】特開2004−8736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のアイマスクは、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
すなわち、各眼マスク部を連結する連結部の突出が小さい凸部であるため、通常のアイマスクの使用時、及びアイマスクを下へ下げて裸眼でみる場合に、鼻部への止まり具合が悪く、使用勝手がよくなかった。
また、各眼マスク部の外側内面が平坦のみであったため、目の目尻部分から外光が入りやすく、まぶしい等の弊害もあった。
また、各眼マスク部の外側内面の平坦部分がわずかであるため、顔面への装着性が十分でなく、外光が入り込むことがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるアイマスクは、連結部によって接続され複数の小孔を有する第1、第2眼マスク部と、前記第1、第2眼マスク部に各々接続されたつる部と、よりなるアイマスクにおいて、前記第1、第2眼マスク部の外側内面に形成され手前方向に突出する一対の遮光壁を有し、前記連結部は、凸状に形成され前方へ突出している構成であり、また、前記連結部の各根元部からの突出高さは、前記各根元部間の根元間隔の少なくとも1/2である構成であり、また、前記第1、第2眼マスク部の前記外側内面には、全体形状がC字型をなし、前記各遮光壁に連通する平面内面部が形成されている構成であり、また、前記第1、第2眼マスク部、連結部、遮光壁及び平面内面部は、樹脂で一体に連結した一体成形よりなる構成である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるアイマスクは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、各眼マスク部間の連結部の凸部形状は、その両端の各根元部からの突出高さが根元間隔の少なくとも1/2であるため、鼻との接合性が良好で、アイマスクの通常使用時、及びアイマスクを下にずらせた状態でも、連結部が鼻の形状に沿い、ずり落ちもなく、優れた装着性を発揮することができる。
また、各眼マスク部の外側内面に平面内面部と遮光壁が形成されているため、顔面への装着性が良好で、かつ、外部からの外光の入光を抑えることができ、快適な遮光状態を得ることができる。
また、各眼マスク部、連結部、遮光壁及び平面内面部は、樹脂一体成形のため、高精度かつ安価にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、各眼マスク部間の連結部を前方に十分突出させて鼻からずり落ちないようにし、各眼マスク部の外側内面に遮光壁を設けて遮光し、顔面に装着した時の装着性を向上させると共に、一体成形によるコストダウンを達成したアイマスクを提供することを目的とする。
【実施例】
【0008】
以下、図面と共に本発明によるアイマスクの好適な実施の形態について説明する。図1において符号1で示されるものはアイマスクであり、このアイマスク1は、主として、凸半球状の表壁5を有する第1、第2眼マスク部2、3、連結部1A、複数の小孔4、各眼マスク部2、3に形成された凸形部2A、3A、凹形部2A″、3A″、各眼マスク部2、3の外側に外端小孔部12に設けられた軸支12Aを介して設けられた一対のつる部11、つる部11に設けられたOリング15により構成されている。
【0009】
前記連結部1Aは、従来の連結部1Aよりも前方へ大きく突出する凸状で形成され、その形状は、図5に示されるように、その各根元部1Aの間の根元間隔Dに対して少なくとも1/2又はそれ以上(実験の結果、この範囲が良好である)となる突出高さHを有するように構成され、図6で示されるように、連結部1Aが鼻20で止まるように構成されている。
すなわち、アイマスク1を顔面に装着した場合、及びアイマスク1を下方にずらす時に、鼻20と係合してずり落ちが防止でき、また、アイマスク1を下方にずらせて裸眼で外をみる時も連結部1Aが鼻20に係合し、ずり落ちが防止される。
【0010】
また、前記つる部11の後部の溝14内に係合されたOリング15は、アイマスク1を顔面に装着した場合の、ずり落ち防止に効果的である。
【0011】
前記各眼マスク部2、3の内面に形成された輪状縁部6には、その内側に各鼻当部17が形成されていると共に、その外側内面には、全体形状がC字型をなす平面内面部6Aが形成され、この各平面内面部6Aにはこれと連通して手前方向(すなわち、前記平面内面部6Aに対して直交する内方)に突出して形成された遮光壁16が形成されている。
【0012】
従って、前述の各眼マスク部2、3、連結部1A、各遮光壁16等は、樹脂による一体成形で形成され、形状寸法も高精度に仕上げられると共に、安価に作ることが可能である。
【0013】
前述のアイマスク1を顔面に装着すると、各眼マスク部2、3の輪状縁部6及び平面内面部6Aが顔面に確実に接合して装着されると共に、各遮光壁16により外部からの外光の入光が防止され快適な装着状態を得ることができる。
また、前記連結部1Aが前述のように構成されているため、連結部1Aが鼻20に接合して係合し、ずり落ち等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】 本発明によるアイマスクの正面図である。
【図2】 図1の断面図である。
【図3】 図2の一部の断面図である。
【図4】 図1の裏面図である。
【図5】 図1の平面図である。
【図6】 図5の顔面装着図である。
【図7】 図1の斜視図である。
【符号の説明】
【0015】
1 アイマスク
1A 連結部
1Aa 根元部
2 第1眼マスク部
3 第2眼マスク部
2A、3A 凸形部
2A″、3A″ 凹形部
4 小孔
5 表壁
D 深さ
6 輪状縁部
6A 平面内面部
11 つる部
12 外端小孔部
12A 軸支
14 溝
15 Oリング
16 遮光壁
17 鼻当部
20 鼻
根元間隔
H 突出高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結部(1A)によって接続され複数の小孔(4)を有する第1、第2眼マスク部(2、3)と、前記第1、第2眼マスク部(2、3)に各々接続されたつる部(11)と、よりなるアイマスクにおいて、前記第1、第2眼マスク部(2、3)の外側内面に形成され手前方向に突出する一対の遮光壁(16)を有し、前記連結部(1A)は凸状に形成され前方へ突出していることを特徴とするアイマスク。
【請求項2】
前記連結部(1A)の各根元部(1Aa)からの突出高さ(H)は、前記各根元部(1Aa)間の根元間隔(D)の少なくとも1/2であることを特徴とする請求項1記載のアイマスク。
【請求項3】
前記第1、第2眼マスク部(2、3)の前記外側内面には、全体形状がC字型をなし、前記各遮光壁(16)に連通する平面内面部(6A)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のアイマスク。
【請求項4】
前記第1、第2眼マスク部(2、3)、連結部(1A)、遮光壁(16)及び平面内面部(6A)は、樹脂で一体に連結した一体成形よりなることを特徴する請求項3記載のアイマスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−11772(P2009−11772A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200018(P2007−200018)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(595164316)株式会社名和里商事 (5)