アイロンパーマ方法
【課 題】 円筒形又は多角形のアイロン棒と熱伝播補助具としてクリップを使用して、短時間で、技量差なく、確実にヘアー処理する方法を提供すること。
【解決手段】 ヘアーアイロンはヒーター部を組み込んだ円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、アイロン棒に毛髪の根元付近から巻付けて熱カールを行う。
【解決手段】 ヘアーアイロンはヒーター部を組み込んだ円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、アイロン棒に毛髪の根元付近から巻付けて熱カールを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーマを掛けるときに、ヘアーアイロンとクリップを使用することにより、効率的に、迅速にパーマ処理ができるアイロンパーマ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪のパーマ処理法は、コールドパーマ法(非特許文献1)、加熱パーマ法(特許文献2、特許文献3)が代表的なものとして知られている。
例えば、コールドパーマ法は、頭部全域の毛髪を対象として、シャンプーし、顧客のお好みのヘアースタイルに合わせて、例えば図8に示すように一定域の毛髪毎にロット巻き(通常、数十個所のロット巻きの完了までに20〜50分要する)し、1剤をロット部の毛髪に万遍なく行き渡るように塗布し、チオグリコール酸(塩類)やシステイン(塩類)等の“1剤”(還元剤)の塗布後、10〜20分放置して1剤の毛髪への浸透を図った後、ロット巻きした状態で毛髪の1剤を丹念に洗い、中和処理し、毛髪の水分をふき取った後、臭素酸又は過硼素酸(又は塩類)又は過酸化水素等の“2剤”(酸化剤)を十分に塗布し、放置するが、この放置時間は2剤の成分によって5〜20分と異なる。しかる後、ロットを外し、水洗し、乾燥して仕上げる。この方法では、一般的には所用時間は図12のフロー図に示すように合計で90〜120分程度要するのが普通である。時間の多くは、ロット巻き、1剤及び2剤という2種の液の塗布、放置の時間であり、しかも1剤及び2剤の薬剤のために毛髪に損傷を与えやすく、毛髪を乾かした段階では、折角のカール状態が伸びてしまうコールドパーマ特有の問題点があった。
【0003】
また、加熱パーマ法は、図13の従来の加熱パーマ法の工程図に示すように、シャンプーし、1剤を塗布した後に、10〜20分放置して1剤の毛髪への浸透を図った後に、水洗し、顧客のお好みのヘアースタイルに合わせて頭部一定域の毛髪毎にロット巻き(通常、数十個所のロット巻きの完了までに20〜30分要する)し、ロット毎に加熱条件を変えて加熱処理した(通常、20〜30分要する)後に、ロットを外し、2剤を塗布し、5〜10分の放置後、2剤を水で洗い流し、仕上げ、ロット巻きに多くの時間を要する(通常、合計で120〜150分程度かかる)。
また、本加熱パーマ法は、いわゆる“電髪法”に代表されるが、最大の問題点は、図9に示すように、電源直結のヘアーカーラー、温度に対応する電源部、温風部、そのための電源コード等の大仕掛けな設備の設置が必須であり、経済性の上で大きな負担となっていた。
また、アイロンこてを使用するパーマ処理法も公知である(特許文献4)。いわゆる“アイロンこて法”は、図10に示すようにアイロン棒22に、通称“グローブ”と称する毛髪掴み板を組み合わせたもので、アイロン本体部31と把持部23を掴んでアイロン棒22とグローブ12の間に毛髪を毛先から挟み込んで熱カールしていく方法である。この方法では、毛髪の根元側は毛髪数が多いのに対して、毛先側は毛切れなどで毛が切断されて長さが一定でなく、短い長さの毛も多いために、アイロン本体部22とグローブ12で挟み難い短髪毛があり、顧客のヘアースタイルの希望に合わせて短髪毛を長い毛とともに挟み込むには手数がかかるばかりでなく、高度の職人技が必要であり、毛髪全体を仕上げるまでに長時間を要し、毛髪の加熱時間が長くなり、毛先部の熱履歴が重なり、結果的に毛髪の損傷度合いが大きいという問題があった。
【0004】
【非特許文献1】日本パーマネントウエーブ液工業組合技術委員会編「SCIENCE OF WAVE」第124頁〜第140頁、第271頁〜第279頁、新美容出版株式会社、1994年4月20日発行
【特許文献2】特開2003−102534号公報
【特許文献3】特開2005−65975号公報
【特許文献4】特開2002−356410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のパーマ処理は、電髪法のような加熱パーマ法あるいはコールドパーマ法は、カール状態を保持するためにヘアーデザインに対応するように多数のロット巻きの煩雑さ、パーマ液浸透のための放置に時間をとられ、パーマ処理の時間の短縮ができなかった。また、アイロンこて法には、特に職人技がないと上手く仕上がらない問題もあった。
そこで、本発明では、アイロン棒と熱伝播補助具としてのクリップの組合せ使用により短時間で、職人技を要することなく、短時間にパーマ処理できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ヘアーアイロンと、熱伝播補助具のクリップを用いるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンは円筒形又は多角形で、且つ温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良い伝熱板内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップ7を使用して毛髪の根元付近からアイロン棒に巻付けて熱カールを行うことを特徴とするものである。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の事項を基本的構成とする。
[1]ヘアーアイロンと熱伝播補助具としてクリップを使用してなるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンはヒーターを内蔵した円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップを使用して熱カールを行うことを特徴とするアイロンパーマ方法。
[2]前記ヘアーアイロンを使用し、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形の前記アイロン棒に巻きつけながら該毛髪をクリップで挟み、次いで該毛髪を前記クリップと該アイロン棒の間に挟み込みながら該クリップを回転して該アイロン棒の外周に該毛髪を巻付け、該クリップによる巻き込みを該アイロン棒の先端方向に進め、前記の巻き込み間に該毛髪の熱カールを行い、該処理を必要域の毛髪に繰り返して行うことを特徴とする[1]に記載のアイロンパーマ方法。
[3]前記クリップの内面片側のクリップ伝熱板は、一定領域の毛髪を揃え易いよう櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されていることを特徴とする前記[1]又は[2]のアイロンパーマ方法。
[4]前記クリップによる巻き込みは、クリップ外周に設けた開閉摘みを利用したクリップの開閉によることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[5]前記クリップ外周には、前記開閉摘みに加えて補助開閉摘みを設けたことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[6]前記クリップは、前記ヘアーアイロンの置台として使用できることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[7]前記熱カール処理は、頭部の必要域の毛髪に対して、シャンプー、1剤塗布、放置、水洗中和、アイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、従来のコールドパーマ法のようにロット巻き、ロット外しの工程が必要ないので、処理時間が大幅に短縮可能になるとともに、カール処理後に毛髪を乾かしても伸びることがなく、強いウエーブ状態を保つことができる。また、従来の加熱パーマ法、特に電髪法に比して、ロット巻きの必要が無く、加熱時間を大幅に短縮でき、しかも大仕掛けな電髪設備の必要がないので、経済的利点も大きい。
また、従来のアイロンこて法のように、毛髪毛先から巻付け処理するのでなく、毛髪根元からアイロンに巻付けるので、毛髪に与える加熱による損傷度合いも少なく、毛髪巻き込みにともなう職人技も必要なく、短い訓練時間で誰でもが職人技の仕上げが可能になる。
さらに、本発明では、円筒形又は多角形のアイロン棒と熱伝播補助具のクリップを組合せ使用することにより、顧客のオーダーしたヘアーデザインに対応するために煩雑な作業となっていたロット巻き工程が不要となったので、平均的な技量の美容師であれば、誰でもが安定したヘアー処理ができると共に、パーマ処理工程の時間が大幅に短縮でき、しかも加熱パーマ後の毛髪の仕上がりは、乾かした後でも、ふんわりとした強いウエーブを保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のアイロンパーマ処理は、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形のアイロン棒2に巻きつけながら該一定域の毛髪を前記クリップ7で挟み、次いで前記クリップ7と該アイロン棒2の間で該一定の毛髪を挟みながら該アイロン棒2に対して熱伝播補助具としてのクリップを回転させ、該クリップの回転をアイロン棒の先端方向に進め、この間に該一定域の毛髪のカール処理をおこなう。
このカール処理の際に、適宜、アイロン棒の先端方向でクリップの回転を休止して、毛髪のカール処理を充分に行うこともできる。
前記本発明の熱カール処理を行うには、予め頭部全域の毛髪に対して、シャンプー、1剤塗布、該1剤液浸透のための放置、水洗の処理を行った後に、前記加熱アイロンを用いたアイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことによって、簡便に、迅速にアイロンパーマ処理を行うことができる。
【0010】
本発明においては、アイロン棒の根元を始端として毛髪の根元付近から毛髪を熱伝播補助具のクリップに挟んで回転させながらアイロン棒の上に巻付けて熱カールさせることが基本である。クリップは、一定域の毛髪を揃え易いように、内側の片側には伝熱板がアイロン棒に添うように屈曲され、さらに複数の刃のある櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されているものを使用する。さらに、クリップは、前記ヘアーアイロンの置台として使用できる。
【0011】
本発明において、1剤としては、毛髪のシステイン結合を還元・切断する還元剤としてのチオグリコール酸(又はその塩類)やシステイン(又はその塩類)もしくはアセチルシステインを有効成分とするものを使用し、2剤としては、還元剤により切断されたシステイン結合を酸化して再結合する酸化剤としての臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過酸化水素水、過硼酸ナトリウムを使用する。また、これらに適当な溶解剤、浸透剤、湿潤剤、着色剤、乳化剤、香料等を添加したものの組合せを用いたり、前記以外の1剤や2剤を適宜組み合わせて用いることができるが、いずれの1剤や2剤を用いても、本発明のパーマ方法の本質的な構成に変わりはない。
【0012】
(実施例)
本発明のアイロンパーマ方法には、図1のヘアーアイロン1と図3のクリップ7の使用が適当である。
具体的には、図1のヘアーアイロン1は、円筒形又は多角形のアイロン棒2とハンドル3から構成されている。また、図3のクリップは、毛髪をアイロン棒に巻付けるときの熱伝播補助具として用いる。アイロン棒2は、円筒状又は多角形状のアルミパイプ(銅パイプにメッキを施しても良い)で、表面は防食加工のアルマイト処理が施してある。該アイロン棒に用いるアルミパイプの中には、発熱体(図示せず)、温度感熱素子(図示せず)、温度過昇防止器(図示せず)及び制御部等(図示せず)が組みこまれている。電源コード6は、椅子等(図示せず)に設置したコンセント(図示せず)に差込みヘアーアイロン1に電気を供給するためのものである。
【0013】
図2は、前記ハンドル3の一部拡大図で、ハンドル3、電源スイッチ兼用温度切換スイッチ4、アイロン棒−ハンドル中央部24からなり、適宜の温度は温度表示部5を見ながらスイッチ4で切換える。
図3〜図5に示すクリップ7は、熱伝播補助具として毛髪のカール処理を効率よく行うもので、2つの略半円筒状の片が組み合わさるように開閉自在に形成されている。すなわち、片側の略半円筒状の片は、熱電導の良い銅板等の湾曲金属板10で形成されており、対面の略半円筒状の片は毛髪を押さえるためのシリコンゴム等の耐熱弾性体でできた押さえ板9を内側に有する熱絶縁材のプラスチック製のクリップカバー8からなっている。
【0014】
該クリップ7には、毛髪を押さえるために略半円筒状の2片を開閉自在にするために、開閉摘み11が設けられてある。このクリップ開閉摘み11は、図5に示すようにクリップを開閉のための軸(図示せず)とコイルスプリング(図示せず)により開閉自在となっている。該開閉摘みは、クリップ7が毛髪を押さえて閉じた状態のときは、図6に示すように角度が略60度〜90度程度開いた状態となっている。この角度の範囲に限定はないが、操作性の上、アイロン棒の静置安定性の上からこの程度がよい。クリップが閉じた状態で、本発明のヘアーアイロンを静置するときに、図7に示すように前記クリップの開閉摘み11をスタンド台として利用することができる。また、アイロン時に毛髪を確実に押さえるために、該開閉摘み11に加えて、さらに補助的に補助開閉摘み13を設けて利用することも好適である。このときの態様は、図14(図5の変形例)、図15(図6の変形例)、図16(図7の変形例)に示している。
なお、該クリップ外側の湾曲金属板10の10’は、以下に説明するように毛髪をアイロン棒2に巻付けやすいように、適宜、外側に折り返ししているが、この折り返し10’は設けてもよいし、設けなくてもよい。
【0015】
本発明において、ヘアーアイロン1を使用して加熱ヘアー処理するときには、顧客の希望とおりのヘアースタイルに仕上げるために、図6に示すようにアイロン棒2の手元から先端に向けて、毛髪の根元から一定域の毛髪を揃えて円筒形状のアイロン棒2に巻きつける。このとき、一定域の毛髪をクリップ7で挟みながら、アイロン棒2に対して、クリップカバー8とクリップ押さえ板9からなるクリップ7を回転させながら、アイロン棒2の先端方向に進めるようにしてアイロン棒とクリップに毛髪を挟み込み、この挟み込んだ毛髪のアイロン処理を行う。この際、上述するようにクリップ開閉摘み11、場合によってはクリップ補助摘み13を利用する。
【0016】
本発明では、クリップ7を回転させて毛髪を根元側からアイロン棒2に巻付けるのが基本であるが、施術者の好みに応じて、アイロン棒2の手元側に短い挟み板(図示せず)を設けて、毛髪の巻付の開始からクリップ7の使用前のごくわずかの間ではあるが、毛髪の巻付の補助とすることができる。但し、アイロン棒のこの挟み板が長いと、アイロン棒2への巻付け邪魔になる。
以上のような、巻付け、アイロン処理を頭部のヘアースタイリングに必要な域の毛髪に繰り返して施術する。通常、標準的なヘアースタイリングの場合であれば、十数回程度の繰り返しで終了するが、全体の施術時間は60〜90分程度で十分であり、60分と90分という施術時間の差は美容師の技量差というよりは、ヘアースタイリング差の方が大きい。
【0017】
前記クリップ7は、クリップカバーとクリップ押さえ板から構成されるが、図3に示すように一方片が金属板10からなっているが、上述するように金属板10は一定域の毛髪を揃え易いよう櫛状を形成しており、アイロン棒2にフィットするように曲線状に熱伝導の良い銅板やアルミニウム板等を使用する。また、他方の片は、曲線状にシリコンゴム等の耐熱性弾性体9を内側に有する。
【0018】
また、上述するようにクリップ伝熱板の両端の刃のみ一部10’を外側に向けてはねあげておくことによって毛髪を巻付け揃えやすくすることもできる。
前記クリップ7は、図4に示すようにクリップ開閉摘み11が形成され、該クリップ開閉摘み11を机に置くことで、図7に示すようにアイロン棒2の置台として使用できる。アイロン棒2が高温の時は机を焦がすことなく、また、アイロンを加熱して使用中、置台として安全に安定して置くことができる。また、アイロン時に毛髪を確実に押さえるために、該開閉摘み11に加えて、さらに補助的な補助開閉摘み13を設けて利用する態様は、図14〜図16に示すとおりである。
【0019】
本発明のヘアーアイロンの処理工程は、図11に示す通り、シャンプー処理、1剤塗布処理、10〜20分程度の放置、水洗処理、20〜30分程度の各域毎のアイロン処理、酸化剤のような2剤の塗布処理、放置、水洗処理、仕上げ処理からなる。この処理工程中のヘアーアイロン処理の前後にロット巻き、ロット外しが従来の方法ではあったが、本発明はロット巻き、ロット外しの工程がないため、パーマ処理時間を短縮することができた。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のヘアーアイロンの外観図である。
【図2】本発明のヘアーアイロンの電源スイッチ兼用温度切換部の拡大図である。
【図3】本発明に用いるクリップの全体斜視図である。
【図4】本発明に用いるクリップ側面の開閉状態を示す図である。
【図5】本発明のクリップとアイロン棒の配置(使用前の状態)を示す図である。
【図6】本発明のヘアーアイロンに毛髪を巻付け、クリップで押さえた図である。
【図7】本発明のヘアーアイロンをクリップを利用して静置した図である。
【図8】従来のコールドパーマのヘアーカーラを取り付けた頭部の図である。
【図9】従来の電髪パーマ法の実施図である。
【図10】従来のアイロンこて法に用いるグローブ付きヘアーアイロンの図である。
【図11】本発明の加熱パーマ方法の工程図である。
【図12】従来のコールドパーマ方法の工程図である。
【図13】従来の加熱パーマ方法の工程図である。
【図14】図5の変形例(本発明のクリップとアイロン棒の配置を示す図である)。
【図15】図6の変形例(本発明のヘアーアイロンに毛髪を巻付け、クリップで押さえた図である)。
【図16】図7の変形例(本発明のヘアーアイロンをクリップを利用して静置した図である)。
【符号の説明】
【0021】
1 ヘアーアイロン
12 グローブ(従来)
2 アイロン棒
22 アイロン棒(従来)
23 こて部(従来)
24 アイロン棒−ハンドル中間部
3 ハンドル
4 電源スイッチ兼用温度切換スイッチ
5 温度表示部
6 電源コード
7 クリップ
8 クリップカバー
9 クリップ押さえ板
10 クリップ伝熱板
10’ 外側へのめくれ部
11 クリップ開閉摘み
12 グローブ(従来)
13 補助開閉摘み
22 アイロン棒
23 把持部
31 アイロン本体部(従来)
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーマを掛けるときに、ヘアーアイロンとクリップを使用することにより、効率的に、迅速にパーマ処理ができるアイロンパーマ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪のパーマ処理法は、コールドパーマ法(非特許文献1)、加熱パーマ法(特許文献2、特許文献3)が代表的なものとして知られている。
例えば、コールドパーマ法は、頭部全域の毛髪を対象として、シャンプーし、顧客のお好みのヘアースタイルに合わせて、例えば図8に示すように一定域の毛髪毎にロット巻き(通常、数十個所のロット巻きの完了までに20〜50分要する)し、1剤をロット部の毛髪に万遍なく行き渡るように塗布し、チオグリコール酸(塩類)やシステイン(塩類)等の“1剤”(還元剤)の塗布後、10〜20分放置して1剤の毛髪への浸透を図った後、ロット巻きした状態で毛髪の1剤を丹念に洗い、中和処理し、毛髪の水分をふき取った後、臭素酸又は過硼素酸(又は塩類)又は過酸化水素等の“2剤”(酸化剤)を十分に塗布し、放置するが、この放置時間は2剤の成分によって5〜20分と異なる。しかる後、ロットを外し、水洗し、乾燥して仕上げる。この方法では、一般的には所用時間は図12のフロー図に示すように合計で90〜120分程度要するのが普通である。時間の多くは、ロット巻き、1剤及び2剤という2種の液の塗布、放置の時間であり、しかも1剤及び2剤の薬剤のために毛髪に損傷を与えやすく、毛髪を乾かした段階では、折角のカール状態が伸びてしまうコールドパーマ特有の問題点があった。
【0003】
また、加熱パーマ法は、図13の従来の加熱パーマ法の工程図に示すように、シャンプーし、1剤を塗布した後に、10〜20分放置して1剤の毛髪への浸透を図った後に、水洗し、顧客のお好みのヘアースタイルに合わせて頭部一定域の毛髪毎にロット巻き(通常、数十個所のロット巻きの完了までに20〜30分要する)し、ロット毎に加熱条件を変えて加熱処理した(通常、20〜30分要する)後に、ロットを外し、2剤を塗布し、5〜10分の放置後、2剤を水で洗い流し、仕上げ、ロット巻きに多くの時間を要する(通常、合計で120〜150分程度かかる)。
また、本加熱パーマ法は、いわゆる“電髪法”に代表されるが、最大の問題点は、図9に示すように、電源直結のヘアーカーラー、温度に対応する電源部、温風部、そのための電源コード等の大仕掛けな設備の設置が必須であり、経済性の上で大きな負担となっていた。
また、アイロンこてを使用するパーマ処理法も公知である(特許文献4)。いわゆる“アイロンこて法”は、図10に示すようにアイロン棒22に、通称“グローブ”と称する毛髪掴み板を組み合わせたもので、アイロン本体部31と把持部23を掴んでアイロン棒22とグローブ12の間に毛髪を毛先から挟み込んで熱カールしていく方法である。この方法では、毛髪の根元側は毛髪数が多いのに対して、毛先側は毛切れなどで毛が切断されて長さが一定でなく、短い長さの毛も多いために、アイロン本体部22とグローブ12で挟み難い短髪毛があり、顧客のヘアースタイルの希望に合わせて短髪毛を長い毛とともに挟み込むには手数がかかるばかりでなく、高度の職人技が必要であり、毛髪全体を仕上げるまでに長時間を要し、毛髪の加熱時間が長くなり、毛先部の熱履歴が重なり、結果的に毛髪の損傷度合いが大きいという問題があった。
【0004】
【非特許文献1】日本パーマネントウエーブ液工業組合技術委員会編「SCIENCE OF WAVE」第124頁〜第140頁、第271頁〜第279頁、新美容出版株式会社、1994年4月20日発行
【特許文献2】特開2003−102534号公報
【特許文献3】特開2005−65975号公報
【特許文献4】特開2002−356410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のパーマ処理は、電髪法のような加熱パーマ法あるいはコールドパーマ法は、カール状態を保持するためにヘアーデザインに対応するように多数のロット巻きの煩雑さ、パーマ液浸透のための放置に時間をとられ、パーマ処理の時間の短縮ができなかった。また、アイロンこて法には、特に職人技がないと上手く仕上がらない問題もあった。
そこで、本発明では、アイロン棒と熱伝播補助具としてのクリップの組合せ使用により短時間で、職人技を要することなく、短時間にパーマ処理できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ヘアーアイロンと、熱伝播補助具のクリップを用いるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンは円筒形又は多角形で、且つ温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良い伝熱板内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップ7を使用して毛髪の根元付近からアイロン棒に巻付けて熱カールを行うことを特徴とするものである。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の事項を基本的構成とする。
[1]ヘアーアイロンと熱伝播補助具としてクリップを使用してなるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンはヒーターを内蔵した円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップを使用して熱カールを行うことを特徴とするアイロンパーマ方法。
[2]前記ヘアーアイロンを使用し、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形の前記アイロン棒に巻きつけながら該毛髪をクリップで挟み、次いで該毛髪を前記クリップと該アイロン棒の間に挟み込みながら該クリップを回転して該アイロン棒の外周に該毛髪を巻付け、該クリップによる巻き込みを該アイロン棒の先端方向に進め、前記の巻き込み間に該毛髪の熱カールを行い、該処理を必要域の毛髪に繰り返して行うことを特徴とする[1]に記載のアイロンパーマ方法。
[3]前記クリップの内面片側のクリップ伝熱板は、一定領域の毛髪を揃え易いよう櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されていることを特徴とする前記[1]又は[2]のアイロンパーマ方法。
[4]前記クリップによる巻き込みは、クリップ外周に設けた開閉摘みを利用したクリップの開閉によることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[5]前記クリップ外周には、前記開閉摘みに加えて補助開閉摘みを設けたことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[6]前記クリップは、前記ヘアーアイロンの置台として使用できることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
[7]前記熱カール処理は、頭部の必要域の毛髪に対して、シャンプー、1剤塗布、放置、水洗中和、アイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、従来のコールドパーマ法のようにロット巻き、ロット外しの工程が必要ないので、処理時間が大幅に短縮可能になるとともに、カール処理後に毛髪を乾かしても伸びることがなく、強いウエーブ状態を保つことができる。また、従来の加熱パーマ法、特に電髪法に比して、ロット巻きの必要が無く、加熱時間を大幅に短縮でき、しかも大仕掛けな電髪設備の必要がないので、経済的利点も大きい。
また、従来のアイロンこて法のように、毛髪毛先から巻付け処理するのでなく、毛髪根元からアイロンに巻付けるので、毛髪に与える加熱による損傷度合いも少なく、毛髪巻き込みにともなう職人技も必要なく、短い訓練時間で誰でもが職人技の仕上げが可能になる。
さらに、本発明では、円筒形又は多角形のアイロン棒と熱伝播補助具のクリップを組合せ使用することにより、顧客のオーダーしたヘアーデザインに対応するために煩雑な作業となっていたロット巻き工程が不要となったので、平均的な技量の美容師であれば、誰でもが安定したヘアー処理ができると共に、パーマ処理工程の時間が大幅に短縮でき、しかも加熱パーマ後の毛髪の仕上がりは、乾かした後でも、ふんわりとした強いウエーブを保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のアイロンパーマ処理は、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形のアイロン棒2に巻きつけながら該一定域の毛髪を前記クリップ7で挟み、次いで前記クリップ7と該アイロン棒2の間で該一定の毛髪を挟みながら該アイロン棒2に対して熱伝播補助具としてのクリップを回転させ、該クリップの回転をアイロン棒の先端方向に進め、この間に該一定域の毛髪のカール処理をおこなう。
このカール処理の際に、適宜、アイロン棒の先端方向でクリップの回転を休止して、毛髪のカール処理を充分に行うこともできる。
前記本発明の熱カール処理を行うには、予め頭部全域の毛髪に対して、シャンプー、1剤塗布、該1剤液浸透のための放置、水洗の処理を行った後に、前記加熱アイロンを用いたアイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことによって、簡便に、迅速にアイロンパーマ処理を行うことができる。
【0010】
本発明においては、アイロン棒の根元を始端として毛髪の根元付近から毛髪を熱伝播補助具のクリップに挟んで回転させながらアイロン棒の上に巻付けて熱カールさせることが基本である。クリップは、一定域の毛髪を揃え易いように、内側の片側には伝熱板がアイロン棒に添うように屈曲され、さらに複数の刃のある櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されているものを使用する。さらに、クリップは、前記ヘアーアイロンの置台として使用できる。
【0011】
本発明において、1剤としては、毛髪のシステイン結合を還元・切断する還元剤としてのチオグリコール酸(又はその塩類)やシステイン(又はその塩類)もしくはアセチルシステインを有効成分とするものを使用し、2剤としては、還元剤により切断されたシステイン結合を酸化して再結合する酸化剤としての臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過酸化水素水、過硼酸ナトリウムを使用する。また、これらに適当な溶解剤、浸透剤、湿潤剤、着色剤、乳化剤、香料等を添加したものの組合せを用いたり、前記以外の1剤や2剤を適宜組み合わせて用いることができるが、いずれの1剤や2剤を用いても、本発明のパーマ方法の本質的な構成に変わりはない。
【0012】
(実施例)
本発明のアイロンパーマ方法には、図1のヘアーアイロン1と図3のクリップ7の使用が適当である。
具体的には、図1のヘアーアイロン1は、円筒形又は多角形のアイロン棒2とハンドル3から構成されている。また、図3のクリップは、毛髪をアイロン棒に巻付けるときの熱伝播補助具として用いる。アイロン棒2は、円筒状又は多角形状のアルミパイプ(銅パイプにメッキを施しても良い)で、表面は防食加工のアルマイト処理が施してある。該アイロン棒に用いるアルミパイプの中には、発熱体(図示せず)、温度感熱素子(図示せず)、温度過昇防止器(図示せず)及び制御部等(図示せず)が組みこまれている。電源コード6は、椅子等(図示せず)に設置したコンセント(図示せず)に差込みヘアーアイロン1に電気を供給するためのものである。
【0013】
図2は、前記ハンドル3の一部拡大図で、ハンドル3、電源スイッチ兼用温度切換スイッチ4、アイロン棒−ハンドル中央部24からなり、適宜の温度は温度表示部5を見ながらスイッチ4で切換える。
図3〜図5に示すクリップ7は、熱伝播補助具として毛髪のカール処理を効率よく行うもので、2つの略半円筒状の片が組み合わさるように開閉自在に形成されている。すなわち、片側の略半円筒状の片は、熱電導の良い銅板等の湾曲金属板10で形成されており、対面の略半円筒状の片は毛髪を押さえるためのシリコンゴム等の耐熱弾性体でできた押さえ板9を内側に有する熱絶縁材のプラスチック製のクリップカバー8からなっている。
【0014】
該クリップ7には、毛髪を押さえるために略半円筒状の2片を開閉自在にするために、開閉摘み11が設けられてある。このクリップ開閉摘み11は、図5に示すようにクリップを開閉のための軸(図示せず)とコイルスプリング(図示せず)により開閉自在となっている。該開閉摘みは、クリップ7が毛髪を押さえて閉じた状態のときは、図6に示すように角度が略60度〜90度程度開いた状態となっている。この角度の範囲に限定はないが、操作性の上、アイロン棒の静置安定性の上からこの程度がよい。クリップが閉じた状態で、本発明のヘアーアイロンを静置するときに、図7に示すように前記クリップの開閉摘み11をスタンド台として利用することができる。また、アイロン時に毛髪を確実に押さえるために、該開閉摘み11に加えて、さらに補助的に補助開閉摘み13を設けて利用することも好適である。このときの態様は、図14(図5の変形例)、図15(図6の変形例)、図16(図7の変形例)に示している。
なお、該クリップ外側の湾曲金属板10の10’は、以下に説明するように毛髪をアイロン棒2に巻付けやすいように、適宜、外側に折り返ししているが、この折り返し10’は設けてもよいし、設けなくてもよい。
【0015】
本発明において、ヘアーアイロン1を使用して加熱ヘアー処理するときには、顧客の希望とおりのヘアースタイルに仕上げるために、図6に示すようにアイロン棒2の手元から先端に向けて、毛髪の根元から一定域の毛髪を揃えて円筒形状のアイロン棒2に巻きつける。このとき、一定域の毛髪をクリップ7で挟みながら、アイロン棒2に対して、クリップカバー8とクリップ押さえ板9からなるクリップ7を回転させながら、アイロン棒2の先端方向に進めるようにしてアイロン棒とクリップに毛髪を挟み込み、この挟み込んだ毛髪のアイロン処理を行う。この際、上述するようにクリップ開閉摘み11、場合によってはクリップ補助摘み13を利用する。
【0016】
本発明では、クリップ7を回転させて毛髪を根元側からアイロン棒2に巻付けるのが基本であるが、施術者の好みに応じて、アイロン棒2の手元側に短い挟み板(図示せず)を設けて、毛髪の巻付の開始からクリップ7の使用前のごくわずかの間ではあるが、毛髪の巻付の補助とすることができる。但し、アイロン棒のこの挟み板が長いと、アイロン棒2への巻付け邪魔になる。
以上のような、巻付け、アイロン処理を頭部のヘアースタイリングに必要な域の毛髪に繰り返して施術する。通常、標準的なヘアースタイリングの場合であれば、十数回程度の繰り返しで終了するが、全体の施術時間は60〜90分程度で十分であり、60分と90分という施術時間の差は美容師の技量差というよりは、ヘアースタイリング差の方が大きい。
【0017】
前記クリップ7は、クリップカバーとクリップ押さえ板から構成されるが、図3に示すように一方片が金属板10からなっているが、上述するように金属板10は一定域の毛髪を揃え易いよう櫛状を形成しており、アイロン棒2にフィットするように曲線状に熱伝導の良い銅板やアルミニウム板等を使用する。また、他方の片は、曲線状にシリコンゴム等の耐熱性弾性体9を内側に有する。
【0018】
また、上述するようにクリップ伝熱板の両端の刃のみ一部10’を外側に向けてはねあげておくことによって毛髪を巻付け揃えやすくすることもできる。
前記クリップ7は、図4に示すようにクリップ開閉摘み11が形成され、該クリップ開閉摘み11を机に置くことで、図7に示すようにアイロン棒2の置台として使用できる。アイロン棒2が高温の時は机を焦がすことなく、また、アイロンを加熱して使用中、置台として安全に安定して置くことができる。また、アイロン時に毛髪を確実に押さえるために、該開閉摘み11に加えて、さらに補助的な補助開閉摘み13を設けて利用する態様は、図14〜図16に示すとおりである。
【0019】
本発明のヘアーアイロンの処理工程は、図11に示す通り、シャンプー処理、1剤塗布処理、10〜20分程度の放置、水洗処理、20〜30分程度の各域毎のアイロン処理、酸化剤のような2剤の塗布処理、放置、水洗処理、仕上げ処理からなる。この処理工程中のヘアーアイロン処理の前後にロット巻き、ロット外しが従来の方法ではあったが、本発明はロット巻き、ロット外しの工程がないため、パーマ処理時間を短縮することができた。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のヘアーアイロンの外観図である。
【図2】本発明のヘアーアイロンの電源スイッチ兼用温度切換部の拡大図である。
【図3】本発明に用いるクリップの全体斜視図である。
【図4】本発明に用いるクリップ側面の開閉状態を示す図である。
【図5】本発明のクリップとアイロン棒の配置(使用前の状態)を示す図である。
【図6】本発明のヘアーアイロンに毛髪を巻付け、クリップで押さえた図である。
【図7】本発明のヘアーアイロンをクリップを利用して静置した図である。
【図8】従来のコールドパーマのヘアーカーラを取り付けた頭部の図である。
【図9】従来の電髪パーマ法の実施図である。
【図10】従来のアイロンこて法に用いるグローブ付きヘアーアイロンの図である。
【図11】本発明の加熱パーマ方法の工程図である。
【図12】従来のコールドパーマ方法の工程図である。
【図13】従来の加熱パーマ方法の工程図である。
【図14】図5の変形例(本発明のクリップとアイロン棒の配置を示す図である)。
【図15】図6の変形例(本発明のヘアーアイロンに毛髪を巻付け、クリップで押さえた図である)。
【図16】図7の変形例(本発明のヘアーアイロンをクリップを利用して静置した図である)。
【符号の説明】
【0021】
1 ヘアーアイロン
12 グローブ(従来)
2 アイロン棒
22 アイロン棒(従来)
23 こて部(従来)
24 アイロン棒−ハンドル中間部
3 ハンドル
4 電源スイッチ兼用温度切換スイッチ
5 温度表示部
6 電源コード
7 クリップ
8 クリップカバー
9 クリップ押さえ板
10 クリップ伝熱板
10’ 外側へのめくれ部
11 クリップ開閉摘み
12 グローブ(従来)
13 補助開閉摘み
22 アイロン棒
23 把持部
31 アイロン本体部(従来)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアーアイロンと熱伝播補助具としてクリップを使用してなるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンはヒーターを内蔵した円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップを使用して熱カールを行うことを特徴とするアイロンパーマ方法。
【請求項2】
前記ヘアーアイロンを使用し、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形の前記アイロン棒に巻きつけながら該毛髪をクリップで挟み、次いで該毛髪を前記クリップと該アイロン棒の間に挟み込みながら該クリップを回転して該アイロン棒の外周に該毛髪を巻付け、該クリップによる巻き込みを該アイロン棒の先端方向に進め、前記の巻き込みの間に該毛髪の熱カールを行い、該一連の処理を繰り返して、必要域の毛髪の熱カールを行うことを特徴とする請求項1に記載のアイロンパーマ方法。
【請求項3】
前記クリップの内面片側のクリップ伝熱板は、一定領域の毛髪を揃え易いよう櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項4】
前記クリップによる巻き込みは、クリップ外周に設けた開閉摘みを利用したクリップの開閉によることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項5】
前記クリップ外周には、前記開閉摘みに加えて補助開閉摘みを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項6】
前記クリップは、クリップ外周に設けた開閉摘みによって前記ヘアーアイロンの置台として使用できることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項7】
頭部の必要域の毛髪に対して、順次、シャンプー、1剤塗布、放置、水洗中和、アイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項1】
ヘアーアイロンと熱伝播補助具としてクリップを使用してなるアイロンパーマ方法であって、該ヘアーアイロンはヒーターを内蔵した円筒形又は多角形のアイロン棒と温度切換スイッチを設けたハンドルからなり、該クリップは内面片側が熱伝導の良いクリップ伝熱板、内面対面側が耐熱性弾性体及びそれらを覆う熱絶縁被覆材からなり、該ヘアーアイロンと該クリップを使用して熱カールを行うことを特徴とするアイロンパーマ方法。
【請求項2】
前記ヘアーアイロンを使用し、毛髪の根元付近から一定域の毛髪を揃え、円筒形又は多角形の前記アイロン棒に巻きつけながら該毛髪をクリップで挟み、次いで該毛髪を前記クリップと該アイロン棒の間に挟み込みながら該クリップを回転して該アイロン棒の外周に該毛髪を巻付け、該クリップによる巻き込みを該アイロン棒の先端方向に進め、前記の巻き込みの間に該毛髪の熱カールを行い、該一連の処理を繰り返して、必要域の毛髪の熱カールを行うことを特徴とする請求項1に記載のアイロンパーマ方法。
【請求項3】
前記クリップの内面片側のクリップ伝熱板は、一定領域の毛髪を揃え易いよう櫛状に形成してあり、熱伝導の良い金属板から形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項4】
前記クリップによる巻き込みは、クリップ外周に設けた開閉摘みを利用したクリップの開閉によることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項5】
前記クリップ外周には、前記開閉摘みに加えて補助開閉摘みを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項6】
前記クリップは、クリップ外周に設けた開閉摘みによって前記ヘアーアイロンの置台として使用できることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【請求項7】
頭部の必要域の毛髪に対して、順次、シャンプー、1剤塗布、放置、水洗中和、アイロン処理、2剤塗布、放置、水洗、仕上げの各処理を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアイロンパーマ方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−90055(P2007−90055A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233655(P2006−233655)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(593022906)ファイルド株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(593022906)ファイルド株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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