説明

アミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法及びシッフ塩基

【課題】チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物よりアミノチオフェンアルデヒド化合物を工業的に高収率で純度良く得るためのアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法の提供。更に、当該方法における中間体として得られるシッフ塩基の提供。
【解決手段】チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物との置換反応により下記一般式で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得るアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において、酸解離定数(pKa(25℃、水溶液))が10.8以上である塩基性化合物を、前記チオフェンアルデヒド化合物に対し(化学)当量を超える過剰量、当該置換反応の反応液に含有させることを特徴とするアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法及びシッフ塩基に関する。詳しくは、チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物よりアミノチオフェンアルデヒド化合物を工業的に高収率で得るためのアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
アミノチオフェンアルデヒド化合物は染料や医薬品、電子材料等の前駆体として一般的に広く用いられる化合物であり、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物からアミノチオフェンアルデヒド化合物を製造する方法としては、一般的に塩基存在下、水、エタノール、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒中、または無溶媒中で加熱還流する方法などが多数知られている(例えば非特許文献1〜8参照)。
【0003】
これら公知の製造方法は、水または極性溶媒を用いることにより、チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物が反応して一般式(4)に相当するシッフ化合物が生成する副反応を阻害し、目的のアミノチオフェンアルデヒド化合物を選択的に生成するものであり、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モルホリン、ピペラジン誘導体等といった親水性の高い二級アミン化合物では高収率で目的物を製造することが可能である。しかし、アルキル基の炭素数が各々4以上の二級アミン化合物で同様の反応を実施すると、二級アミン化合物の極性溶媒への溶解性が低く、また無溶媒中ではチオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物の相溶性が低いため、高収率でアミノチオフェンアルデヒド化合物を得ることは困難であった。
【0004】
一方、アルキル基の炭素数が各々4であるジ−n−ブチルアミンと一般式(1)をトリエチルアミン共存下、乾燥キシレン中、窒素雰囲気下で一晩加熱還流することにより目的のアミノチオフェンアルデヒド化合物を製造する方法が知られている(非特許文献9参照)。しかし、この条件では収率が低く、工業的に製造するには困難であり、高収率の製造方法の開発を必要とされた。
【非特許文献1】Chem.Heterocycl.Compd.(Engl.Transl.)第10巻 1151−1152頁(1974年)
【非特許文献2】Chem.Mater.第7巻 1198−1206頁(1995年)
【非特許文献3】Synlett 第4巻 383−384頁(1998年)
【非特許文献4】Tetrahedron 第55巻 6511−6526頁(1999年)
【非特許文献5】Synth.Commun.第30巻 1359−1364頁(2000年)
【非特許文献6】Bioorg.Med.Chem.Lett.第11巻 2589−2592頁(2001年)
【非特許文献7】J.Amer.Chem.Soc.第123巻 2810−2824頁(2001年)
【非特許文献8】Journal of Materials Chemistry 第17巻 1166−1177頁(2007年)
【非特許文献9】Adv.Mat.第6号 43−45頁(1994年)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物よりアミノチオフェンアルデヒド化合物を工業的に高収率で得るためのアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法を提供することである。更に、当該方法における中間体として得られるシッフ塩基を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と一般式(2)で表される二級アミン化合物を酸解離定数(pKa)が10.8以上の塩基共存下、炭化水素系溶媒中で反応すると、一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を短時間かつ高収率で製造できることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段により解決される。
【0007】
1.下記一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と下記一般式(2)で表される二級アミン化合物との置換反応により下記一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得るアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において、酸解離定数(pKa(25℃、水溶液))が10.8以上である塩基性化合物を、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物に対し化学当量を超える過剰量、当該置換反応の反応液に含有させることを特徴とするアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【0008】
【化1】

【0009】
[式中、Xはハロゲン原子を表し、R、Rは各々独立に水素原子あるいは置換基を表す。]
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、R11、R12は各々独立に炭素数4以上18以下のアルキル基を表す。]
【0012】
【化3】

【0013】
[式中、R、R、R11、R12は各々一般式(1)、(2)におけるR、R、R11、R12と同義である。]

2.前記塩基性化合物が、アミン化合物であることを特徴とする前記1に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【0014】
3.前記アミノチオフェンアルデヒド化合物が、下記一般式(4)で表される化合物を経由して生成されることを特徴とする前記1又は2に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【0015】
【化4】

【0016】
[式中、R、R、X、R11、及びR12は、各々一般式(1)及び(2)におけるR、R、X、R11、R12と同義である。]
4.前記1から3のいずれか一項に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において中間体として生成するシッフ塩基であって、前記3に記載の一般式(4)で表される化合構造を有することを特徴とするシッフ塩基。
【発明の効果】
【0017】
本発明の上記手段により、チオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物よりアミノチオフェンアルデヒド化合物を工業的に高収率で得るためのアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法を提供することができる。更に、当該方法における中間体として得られるシッフ塩基を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法は、前記一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と前記一般式(2)で表される二級アミン化合物との置換反応により前記一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得るアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において、酸解離定数(pKa(25℃、水溶液))が10.8以上である塩基性化合物を、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物に対し化学当量を超える過剰量、置換反応の反応液に含有させることを特徴とする。この特徴は、請求項1から4に係る発明に共通する技術的特徴である。
【0019】
本発明の実施態様としては、前記塩基性化合物が、アミン化合物であることが好ましい。また、当該アミノチオフェンアルデヒド化合物が、前記一般式(4)で表される化合物を経由して生成される態様であることが好ましい。
【0020】
本発明の製造方法においては、中間体として生成するシッフ塩基であって、前記一般式(4)で表される化合構造を有するシッフ塩基を得ることができる。
【0021】
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態・態様について詳細な説明をする。
【0022】
《一般式(1)で表される化合物》
本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法においては、原料(出発物質)の一つとして、下記一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物を用いる。
【0023】
【化5】

【0024】
一般式(1)において、Xはハロゲン原子を表し、好ましくは塩素原子、臭素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
【0025】
、Rは各々独立に水素原子あるいは置換基を表す。該置換基としてはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基)、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)、複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基)、アシルアミノ基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、トリフルオロメチルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基)、スルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、ヘキシルスルホニルアミノ基、デシルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基)、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル(例えば、フッ化メチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、パーフルオロプロピル基)などが挙げられる。
【0026】
、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基である。
【0027】
以下に、本発明に係る一般式(1)の具体的な構造を示すが、これらにより限定されない。
【0028】
【化6】

【0029】
一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物は従来公知の合成法を用いて合成することができる。通常用いられる第一の製造方法としては、ブロモチオフェン誘導体のホルミル化が挙げられ、例えばJournal of American Chemical Society 第75巻989頁(1953年発行)等を参考にして合成することができる。
【0030】
第二の製造方法としてはチオフェンアルデヒド誘導体のブロモ化が挙げられ、例えば、Journal of Chemical Society 1721頁(1958年発行)、Journal of Heterocyclic Chemistry 第21巻第1号215−217頁(1984年発行)等を参考にして合成することができる。
【0031】
《一般式(2)で表される化合物》
本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法においては、原料(出発物質)の一つとして、下記一般式(2)で表される二級アミン化合物を用いる。
【0032】
【化7】

【0033】
一般式(2)において、R11、R12は各々独立に炭素数4以上18以下のアルキル基を表し、直鎖でも分岐があってもよく、R11、R12は同一であっても異なっても良い。また、R11とR12が任意の位置で互いに結合し、環を形成しても良く、この場合R11とR12が形成した環と側鎖のアルキル基とを合わせて炭素数が8以上36以下となる。
【0034】
11、R12はさらに置換基を有していても良く、該置換基としては例えば前述のR、Rで表される置換基と同様の基、およびハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)が挙げられる。置換基として好ましくはアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アミノ基、シアノ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基である。
【0035】
以下に、本発明に係る一般式(2)の具体的な構造を示すが、これらにより限定されない。
【0036】
2−1 (n−CNH
2−2 (n−C13NH
2−3 (n−C17NH
2−4 (n−C1021NH
2−5 (n−C1225NH
2−6 (n−C1429NH
2−7 (n−C1633NH
2−8 (n−C1837NH
2−9 (n−C)(n−C17)NH
2−10 (n−C)(n−C1225)NH
2−11 {(CHCHCH}NH
2−12 {n−CCH(CCH}NH
2−13 CHO(CHNH(n−C
《一般式(3)で表される化合物》
本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法においては、下記一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得ることを特徴とする。
【0037】
【化8】

【0038】
一般式(3)におけるR、Rは一般式(1)におけるR、Rと同義であり、一般式(3)におけるR11、R12は一般式(2)におけるR11、R12と同義である。
【0039】
以下に、本発明に係る一般式(3)の具体的な構造を示すが、これらにより限定されない。また、上記で示した一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との反応により生成する構造のみに限定されることはない。
【0040】
【化9】

【0041】
【化10】

【0042】
【化11】

【0043】
《pKaが10.8以上の塩基性化合物》
本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法は、前記一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と前記一般式(2)で表される二級アミン化合物との置換反応により前記一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得るアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において、酸解離定数(pKa(25℃、水溶液))が10.8以上である塩基性化合物を、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物に対し化学当量を超える過剰量、当該置換反応の反応液に含有させことを特徴とする。
【0044】
本発明において用いられるpKaが10.8以上の塩基性化合物は、一般式(1)の化合物と一般式(2)の反応により生じるハロゲン化水素をトラップすることが可能な化合物であり、例えば一般式(2)で表される二級アミン化合物自体が挙げられる。また、一般式(2)で表される二級アミン化合物以外では、求核性のない化合物であり、例えば三級アミン化合物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、等が挙げられる。
【0045】
一般式(2)で表される二級アミン化合物のうち、J.Am.Chem.Soc. 第79巻 5441頁、および5445頁(1957年発行)、Determination of Organic Structures by Physical Methods,Academic Press,NewYork,1955等に記載された化合物の酸解離定数(pKa)は、ジ−n−ブチルアミン(pKa=11.25)、ジ−s−ブチルアミン(同11.01)、t−ブチルシクロヘキシルアミン(同11.23)、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(同11.25、水溶液、30℃)等であり、強い塩基性を示すことがわかる。
【0046】
また、一般式(2)で表される二級アミン化合物のうち同参考文献に記載がないものについては水溶性が低いため測定困難でデータの記載はないが、アルキル基の炭素数が増えることにより、ジ−n−ブチルアミンやt−ブチルシクロヘキシルアミンと同等以上のpKaを示すことが当該業者には容易に予測可能である。
【0047】
そのため本発明の製造方法においては、反応に用いる塩基性化合物で最もpKaが低い物でも10.8以上でないと、一般式(1)の化合物と一般式(2)の反応により生じるハロゲン化水素を効率良くトラップすることが困難である。
【0048】
本発明の製造方法においてハロゲン化水素のトラップに好適な化合物として好ましくはpKaが10.8以上のアミン化合物であり、例えば一般式(2)で表される二級アミン化合物の他、一般式(1)と反応する部位のない三級アミン化合物が挙げられる。
【0049】
pKaが10.8以上の三級アミン化合物としては、前述の参考文献に記載の化合物の中では、トリ−n−ブチルアミン(pKa=10.89)、1,2−ジメチル−Δ−ピロリン(同11.94)1−メチル−2−n−ブチル−Δ−ピロリン(同11.90)、1−エチル−2−メチル−Δ−ピロリン(同11.92)、1−n−ブチル−2−メチル−Δ−ピロリン(同11.90)、1,2−ジメチル−Δ−テトラヒドロピロリン(同11.57)1−エチル−2−メチル−Δ−テトラヒドロピロリン(同11.57)が挙げられる。さらに、これらの同等のpKaを示すと予想される、トリ−n−ブチルアミンの類似体であるトリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン等も好ましく用いられる。
【0050】
なお、本発明においては、一般式(2)で表される二級アミン化合物自体のpKaが10.8以上である場合、当該置換反応開始時における、それ自体の量が、又は、当該一般式(2)で表される二級アミン化合物と当該二級アミン化合物以外のpKaが10.8以上の塩基性化合物との総量が、一般式(1)で表される化合物の量に対して化学当量を超える過剰量であることを要する。ここで、「一般式(1)で表される化合物の量に対して化学当量を超える過剰量」としては、pKaが10.8以上の塩基性化合物との総量が、一般式(1)の化合物1モルに対し、1モル超10モル以下であり、好ましくは1モル超4モル以下である。
【0051】
本発明において用いられるpKaが10.8以上の塩基性化合物として、より好ましくは、一般式(2)で表される二級アミン化合物自体である。その場合は、一般式(1)の化合物をアミノ化するのに必要な量に加え、ハロゲン化水素をトラップするのに必要な量の一般式(2)で表される二級アミン化合物を添加すれば良い。
【0052】
《アミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法》
本発明の製造方法では、前述のチオフェンアルデヒド化合物と二級アミン化合物とを非極性溶媒中で反応することにより、対応するアミノチオフェンアルデヒド化合物を高収率で製造することができる。
【0053】
一般式(2)の化合物の添加量は一般式(1)の化合物1モルに対し0.01〜10モルであり、好ましくは1.0〜4.0モルである。
【0054】
pKaが10.8以上の塩基性化合物の添加量は、一般式(2)で表される化合物のみを用いる場合は上記の一般式(2)の化合物の添加量でよく、一般式(2)で表される化合物以外の塩基性化合物を用いる場合の添加量は、一般式(1)の化合物1モルに対し0.01〜10モルであり、好ましくは1.0〜3.0モルである。
【0055】
本発明の製造方法に用いられる溶媒はヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒が挙げられる。好ましく用いられるのはトルエン、キシレン、メシチレン等の沸点が100℃以上の芳香族炭化水素系溶媒であり、より好ましくはトルエンである。反応溶媒の量は一般式(1)で表される化合物の0.3〜100倍容量、好ましくは0.5〜50倍容量、より好ましくは1〜10倍容量である。
【0056】
反応温度は50〜200℃で製造が可能であるが、好ましくは70〜180℃であり、より好ましくは100〜150℃で反応すると良い。
【0057】
反応時間は1分〜72時間、好ましくは5分〜48時間、さらに好ましくは10分〜12時間である。
【0058】
さらに、反応中に発生する水をディーンスターク管により除去しながら行うと、一般式(1)の残存が見られなくなり好ましい。また、一般式(1)の化合物と溶媒のみをディーンスターク管等を用いて脱水した後、一般式(2)の化合物を加えて脱水しながら反応を行うことが好ましい。同様に、一般式(2)の化合物と溶媒のみの組み合わせで脱水後一般式(1)の化合物を加えて、さらに脱水しながら反応を行うことも好ましい。
【0059】
一般式(1)の化合物と一般式(2)の化合物を脱水しながら行うと、下記一般式(4)で表される化合物のカチオンが反応液の液体クロマトグラフィーから検出される。
【0060】
【化12】

【0061】
これは、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と一般式(2)で表される二級アミン化合物が反応して一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を生成した後アルデヒドと残存の一般式(2)の化合物が反応するか、または下記一般式(5)で表されるカチオンを経て得られると考えられる。
【0062】
【化13】

【0063】
式中、一般式(5)におけるR、Rは一般式(1)におけるR、Rと同義であり、一般式(5)におけるR11、R12は一般式(2)におけるR11、R12と同義である。
【0064】
一般式(4)で表される化合物は、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物との脱水反応液中で安定であるが、系内に水が存在すると加水分解して一般式(3)で表されるアルデヒド化合物に変換する。
【0065】
脱水しながら反応を行うと、脱水しない場合よりも一般式(1)で表される化合物の減少が著しく速くなることから、一般式(4)の化合物を経由して一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物が生成することが予想される。
【0066】
以下に一般式(4)で表される化合物の具体的構造を示すが、これらにより限定されない。また、これらの構造は位置異性体が複数存在するが、そのうちの1つの構造を示しており、本発明においては他の位置異性体の構造も含まれる。
【0067】
【化14】

【0068】
【化15】

【0069】
【化16】

【0070】
また、窒素雰囲気下で反応を行うと一般式(1)や生成した一般式(3)の化合物の酸化が抑制できて好ましい。
【0071】
さらに、一般式(1)と一般式(2)の化合物の反応を促進するために反応時に酸化合物を添加してもよい。用いることのできる酸化合物としては特に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が好ましく用いられる。添加量は限定されないが、一般式(1)の化合物1モルに対して0.01〜9モルであり、好ましくは0.05〜3.0モルであり、より好ましくは0.1〜1.0モルである。
【0072】
また一般式(2)と前述の酸化合物の塩をあらかじめ添加しておくことも好ましい。添加方法としては、第一には、あらかじめ一般式(2)と酸化合物を有機溶媒中、モル比1:1で混合撹拌し、得られた固体をろ過、乾燥して添加する方法が挙げられる。
【0073】
第二には、反応に用いる一般式(2)の化合物の量に加えて一般式(2)の塩調製に必要な一般式(2)の化合物をあらかじめ反応容器に入れ、塩調製に必要な量の酸化合物を加えて撹拌し、塩を調製後に一般式(1)のチオフェン化合物を添加しても良い。この際、一般式(1)のチオフェン化合物を添加する前に塩酸や臭化水素酸等に含まれる水を加熱還流により留去することが好ましい。
【0074】
一般式(2)の塩酸塩または臭化水素塩の添加量は一般式(1)1モルに対し0.05〜20モル、好ましくは0.1〜5モル、より好ましくは0.1〜1モルである。
【実施例】
【0075】
以下に実際の製造例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0076】
例示化合物(3−1)の合成
(実施例1)
例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)、トルエン60ml、例示化合物(2−3)36.22g(0.15mol)を加え、12時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却し、析出した固体をろ取した。残りのろ液を氷冷し、撹拌しながら濃塩酸37mlをゆっくり滴下してさらに1時間撹拌して生成した(2−2)の塩をろ過した。ろ液を水洗後5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄して有機相を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、例示化合物(3−2)を褐色油状物として13.7g得た(収率78%)。同定はH−NMRスペクトル、MASSスペクトルで行った。
【0077】
H−NMRスペクトルデータ:δ0.89(6H,t,J=7.0Hz),δ1.30(20H,m),δ1.64(4H,m),δ3.33(4H,t,J=7.0Hz),δ5.89(1H,d,J=4.4Hz),δ7.44(1H,d,J=4.4Hz),δ9.46(1H,s)。
【0078】
(実施例2)
実施例1において、加熱還流の際、窒素雰囲気下で実施したこと以外は実施例1と同様に反応を実施し、例示化合物(3−2)14.77gを得た(収率84%)。
【0079】
(実施例3)
例示化合物(2−3)30.18g(0.125mol)にトルエン60mlを加え、撹拌しながら濃臭化水素酸4.21g(0.025mol)をゆっくり滴下した。さらに室温下で1時間撹拌後ディーンスターク管を設置して脱水しながら30分間加熱還流した。室温まで放冷後、例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)を加え、窒素雰囲気下で反応中に生じる水を除去しながら4時間加熱還流した。反応終了は液体クロマトグラフィーで確認し、室温まで放冷し、水30mlを加えて室温下で40時間撹拌した。さらに氷冷撹拌しながら濃臭化水素酸1.7mlを滴下し、1時間さらに氷冷撹拌した。反応液をろ過し、固体をトルエンで洗浄してろ液を水洗後、5%炭酸ナトリウム水溶液、ついで飽和食塩水で洗浄し、有機相を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、例示化合物(3−2)を15.57g得た(収率89%)。
【0080】
(合成例1)例示化合物(2−3)の臭化水素酸塩の調製
例示化合物(2−3)24.14gをトルエン72mlに溶解し、撹拌しながら濃臭化水素酸塩18.0mlを滴下した。30分撹拌後、反応液をろ過し、トルエンおよび水で洗浄し、得られた固体を乾燥し、例示化合物(2−3)の臭化水素酸塩29.32gを得た(収率90%)。
【0081】
(実施例4)
例示化合物(2−3)24.14g(0.1mol)にトルエン60ml、合成例1で調製した例示化合物(2−3)の臭化水素酸塩8.06g(0.025mol)を加え、窒素雰囲気下、ディーンスターク管を設置して1時間脱水しながら加熱還流した。放冷後、例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)を加え、窒素雰囲気下ディーンスターク管を設置してさらに4.5時間脱水しながら加熱還流した。放冷後水30mlを加え室温下で40時間撹拌した。さらに氷冷撹拌しながら濃臭化水素酸1.7mlを滴下し、1時間さらに氷冷撹拌した。反応液をろ過し、固体をトルエンで洗浄してろ液を水洗後、5%炭酸ナトリウム水溶液、ついで飽和食塩水で洗浄し、トルエン相を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、例示化合物(3−2)15.34gを得た(収率87%)。
【0082】
(実施例5)
例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)にトルエン60ml、合成例1で調製した例示化合物(2−2)の臭化水素酸塩8.06g(0.025mol)を加え、窒素雰囲気下、ディーンスターク管を設置して1時間脱水しながら加熱還流した。放冷後、例示化合物(2−2)24.15g(0.01mol)を加え、窒素雰囲気下ディーンスターク管を設置してさらに4.5時間脱水しながら加熱還流した。その後は水を加えて実施例4と同様の反応を実施し、例示化合物(3−1)を15.32g得た(収率87%)。
【0083】
(実施例6)
例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)、トルエン60ml、例示化合物(2−3)12.07g(0.05mol)、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン15.52g(0.1mol)を加え、12時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却し、析出した固体をろ取した。残りのろ液を氷冷し、撹拌しながら濃塩酸37mlをゆっくり滴下してさらに1時間撹拌して生成した(2−2)の塩をろ過した。ろ液を水洗後5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄して有機相を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、例示化合物(3−2)を褐色油状物として12.3g得た(収率70%)。同定はH−NMRスペクトル、MASSスペクトルで行った。
【0084】
(実施例7)例示化合物(4−2)の合成
例示化合物(2−3)24.14g(0.1mol)にトルエン60ml、合成例1で調製した例示化合物(2−3)の臭化水素酸塩8.06g(0.025mol)を加え、窒素雰囲気下、ディーンスターク管を設置して1時間脱水しながら加熱還流した。放冷後、例示化合物(1−1)9.55g(0.05mol)を加え、窒素雰囲気下ディーンスターク管を設置してさらに4.5時間脱水しながら加熱還流した。放冷後少量を取って液体クロマトグラフィーで測定し、例示化合物(4−2)の生成を確認した。同定はMASSスペクトル、H−NMRスペクトルで行った(図1参照)。
【0085】
MASSスペクトル M+=576(例示化合物(4−2)のカチオンの分子量計算値=576)
(比較例1)
例示化合物(1−1)10.0gに例示化合物(2−3)38.0gおよびp−トルエンスルホン酸0.26gを加え、内温100℃で15時間加熱撹拌した。反応終了後室温まで放冷し、トルエン80mlを加えて塩をろ過し、塩をトルエンで洗浄、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、褐色油状物の例示化合物(3−2)9.14gを得た(収率50%)。
【0086】
(比較例2)
例示化合物(1−1)9.55g、トルエン60ml、例示化合物(2−3)12.68g、トリエチルアミン14mlを加え、窒素雰囲気下で24時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却し、析出した固体をろ取した。残りのろ液を氷冷し、撹拌しながら濃塩酸37mlをゆっくり滴下してさらに1時間撹拌して生成した(2−2)の塩酸塩をろ過した。ろ液を2回水洗後5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄して有機相を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、例示化合物(3−2)を褐色油状物として8.32g得た(収率47%)。同定はH−NMRスペクトル、MASSスペクトルで行った。
【0087】
(比較例3)
例示化合物(1−1)10.0gにエタノール50ml、例示化合物(2−3)38.0gおよび濃臭化水素酸6.0mlを加え、24時間加熱還流した。反応終了後室温まで放冷し、トルエン80mlを加えて塩をろ過し、塩をトルエンで洗浄、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル30:1)、褐色油状物の例示化合物(3−2)4.42gを得た(収率24%)。
【0088】
以上の結果から明らかなように、本発明のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法を用いた場合には、高収率であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】例示化合物(4−2)のH−NMRスペクトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物と下記一般式(2)で表される二級アミン化合物との置換反応により下記一般式(3)で表されるアミノチオフェンアルデヒド化合物を得るアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において、酸解離定数(pKa(25℃、水溶液))が10.8以上である塩基性化合物を、一般式(1)で表されるチオフェンアルデヒド化合物に対し化学当量を超える過剰量、当該置換反応の反応液に含有させることを特徴とするアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【化1】

[式中、Xはハロゲン原子を表し、R、Rは各々独立に水素原子あるいは置換基を表す。]
【化2】

[式中、R11、R12は各々独立に炭素数4以上18以下のアルキル基を表す。]
【化3】

[式中、R、R、R11、R12は各々一般式(1)、(2)におけるR、R、R11、R12と同義である。]
【請求項2】
前記塩基性化合物が、アミン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【請求項3】
前記アミノチオフェンアルデヒド化合物が、下記一般式(4)で表される化合物を経由して生成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法。
【化4】

[式中、R、R、X、R11、及びR12は、各々一般式(1)及び(2)におけるR、R、X、R11、R12と同義である。]
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のアミノチオフェンアルデヒド化合物の製造方法において中間体として生成するシッフ塩基であって、請求項3に記載の一般式(4)で表される化合構造を有することを特徴とするシッフ塩基。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2010−100532(P2010−100532A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270665(P2008−270665)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】