説明

アルカリ性原水のPH処理装置用炭酸ガス反応槽

【課題】 アルカリ性原水のPH処理装置に於ける炭酸ガス反応槽の小型化とランニングコストの大幅な低減を図る。
【解決手段】 上端部に原水放流管29を有する外筒26と,外筒26の内部に同芯状に配置した外筒26より長さの短い内筒26と,内筒26の上端開口よりその内方へ、先端部に設けたノズル27aを内筒26内へ臨ませて同芯状に挿入した原水供給管27と,原水供給管27の内筒26の外部位置に設けた炭酸ガス供給管28とから成り、前記ノズル27aより噴出したアルカリ性原水と炭酸ガスの混合水を内筒26の下方より外筒24内へ放出してその流動方向を反転させ、前記原水放流原水供給管29原水供給管27から外部へ排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設現場や各種工場等から排出される高アルカリ性原水を炭酸ガスを用いてPH処理する装置の改良に関するものであり、特に高アルカリ性原水に炭酸ガスを効率よく混合、溶解させることができ、炭酸ガス消費量の大幅な削減を可能にしたPH処理装置用炭酸ガス反応槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従前から、コンクリートミキサー車の洗浄水やボイラ排水等の建設現場や各種工場等から排出される高アルカリ性原水(廃液)の処理には、中和剤として硫酸や塩酸等の酸性液を用いるPH処理装置が用いられて来た。しかし、酸性液を中和剤とするPH処理装置は危険性が相対的に高く、広い設置場所を必要とし、そのうえ装置の保守管理に手数が掛かる等の問題があった。
【0003】
そのため、これに替るものとして炭酸ガスを中和剤とするPH処理装置が開発され、この炭酸ガスを中和剤とするPH処理装置が、近年この種の高アルカリ性原水の処理に広く実用化されている。
【0004】
図9は、炭酸ガスを中和剤とするPH処理装置の一例を示すものであり、反応槽40内に設けた水中ポンプ41の駆動により、反応槽40内の廃液(原水)42を吐出管43の先端に設けたエジェクタ44から噴出させると共に、炭酸ガスボンベ45から炭酸ガス46を吐出管43内の廃液42内へ圧入し、廃液42内のアルカリ成分を中和させるようにしたものある。
【0005】
また、廃液タンク47内の廃液42は、前記エジェクタ44の作動により発生する負圧吸引力により吸引管48を通して反応槽40内へ吸引され、廃液42と一緒に噴出される。
更に、前記炭酸ガス46の混入、溶解により中和処理された廃液42´は、仕切壁49の下方から通気室50へ流入し、流出口51から外部へ排出されて行く。
【0006】
一方、未反応の残留炭酸ガス46は、廃液44内を上昇して反応槽40の上方のガス溜部52内に溜まり、ガス通路53を通して廃液42内へ再吸引されて行く。
【0007】
上記図9のPH処理装置は、未反応の残留炭酸ガス46を再利用するようにしているため、中和剤である炭酸ガス46の使用量を削減出来るという利点を具備している。しかし、水中ポンプ41を反応槽40内に設けると共に、仕切壁49を設けて通気室50とガス溜部52を形成する構成としているため、反応槽40が必然的に大型化することとなり、その小型化を図り難いと云う問題がある。
【0008】
また、廃液42内へ噴出、混合された炭酸ガス46の溶解率が相対的に低く、その結果、未反応炭酸ガスの相当部分が処理済廃液42‘と一緒に流出口51から外部へ排出されることになり、所謂未反応炭酸ガスの再利用率が悪いという問題がある。
【0009】
更に、エジェクタ44の作動時の負圧吸引力を利用して廃液タンク47内の廃液42を反応槽40内へ吸引するようにしているため、エジェクタ44を大容量のものにする必要があり、それに伴って水中ポンプ41の容量を増加しなければならない云う問題がある。
【0010】
そのため、近年に於いては、水中ポンプ41を反応槽40の外部に設置した図10に示す如き構成の反応槽40が開発され、これを用いて現実には反応槽40の小型化及び炭酸ガス再利用率の向上が図られている。
【0011】
即ち、図10に於いて、40は反応槽、44はエジェクタ、51は処理済み廃液42´の流出口、52はガス溜部、53はガス通路、54は廃液供給管、55は炭酸ガス46の圧入管であり、炭酸ガスボンベ及び廃液供給ポンプは図示省略されている。
【0012】
廃液42は、廃液供給管54からポンプ加圧によりエジェクタ44を通して反応槽40内へ噴出される。炭酸ガス46は反応槽40の外部に於いて廃液供給管54内へ圧入され、炭酸ガスを混入、溶解させた廃液42がエジェクタ44の先端から噴出される。
【0013】
また、廃液42内へ混入された炭酸ガス46の未反応分は、気泡46aの型で廃液42中を上方へ移動し、反応槽40の上部空間(即ち、ガス溜部52)に滞留する。
【0014】
更に、エジェクタ44の作動によりその内部に所謂真空吸引力が発生し、この真空吸引力によって、ガス通路53を通してガス溜部52内の未反応残留炭酸ガス46´が、エジェクタ44内を流通する廃液42内へ再混入されて行く。
【0015】
上記図10の構造の反応槽40に於いては、反応槽40の小型化が図れると云う効用があるものの、未反応残留炭酸ガス46´が処理済み廃液42´と一緒にその流出口51から容易に外部へ流出することになり、所謂未反応残留炭酸ガス46´の回収率が低くて、炭酸ガス46の消費量を大幅に削減できないと云う問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2001−340878号公報
【特許文献2】特開2008−194657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、従前のPH処理装置の炭酸ガス反応槽に於ける上述の如き問題、即ち、未反応残留炭酸ガスが処理済み廃液流出口から容易に外部へ排出されてしまうため、未反応炭酸ガスの回収率が低くて炭酸ガス消費量の削減を十分に図れないと云う問題を解決せんとするものであり、エジェクタを用いることなしに廃液内へ混合せしめた炭酸ガスの溶解性を高めることにより、炭酸ガス消費量の削減と反応槽の大幅な小型化を可能にしたPH処理装置用炭酸ガス反応槽を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本願請求項1の発明は、アルカリ性原水のPH処理装置に用いる炭酸ガス反応槽において、上端部の側壁に原水放流管29を有する外筒24と,外筒24の内部に同芯状に配置した外筒24より長さの短い内筒26と,内筒26の上端開口よりその内方へ、先端部に設けたノズル27aを内筒26の上方部に位置させて同芯状に挿入した原水供給管27と,原水供給管27の前記内筒26より外部位置に設けられ、原水供給管27内部へ炭酸ガスCを供給する炭酸ガス供給管28とから成り、前記ノズル27aより内筒26内へ噴出したアルカリ性原水と炭酸ガスの混合水を内筒26の下端開口より外筒24内へ放出してその流動方向を反転させ、前記原水放流管29から外部へ排出することを発明の基本構成とするものである。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて、内筒26の下端開口をラッパ状に拡径し、外筒24と内筒26間の間隙Gを小さくするようにしたものである。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1の発明に於いて、炭酸ガス供給管28を原水供給管27の軸芯と直交する方向に配設するようにしたものである。
【0021】
請求項4の発明は、請求項1の発明に於いて、内筒26の内径を外筒24の内径の1/4〜1/3とすると共に、内筒26の長さを外筒24の長さの80〜90%としたものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明に於いては、原水と炭酸ガスとの混合水をノズル27aから内筒26の内方へ噴出し、内筒26の下端のラッパ状の原水反転口27bを通して外筒24へ放出してその流動方向を反転させ、外筒24の上端部側壁に設けた原水放流管29を通して外部へ排出する構成としている。
その結果、内筒26内が炭酸ガス溶解室として機能すると共に、外筒24の深さに相当する水圧が内筒26及び外筒24内の混合水に掛かるため、混合水内の炭酸ガスがより円滑に原水内へ溶解することになり、結果として炭酸ガスの溶解度が向上してアルカリ原水の中和に必要とする炭酸ガス量が減少し、アルカリ処理装置のランニングコストを大幅に引下げることができる。
【0023】
また、内筒26の長さ寸法を長くし且つその先端開口をラッパ状の形態とすることにより、外筒24と内筒26間の混合水の反転流動する通路間隙Gが狭められている。その結果、炭酸ガスの気泡が内筒内に封じ込められることになり、炭酸ガスの原水内への溶解がより促進され、原水内へ放出された炭酸ガスが無駄なく使用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る炭酸ガス反応槽を適用したPH処理装置の平面図である。
【図2】PH処理装置の正面図である。
【図3】PH処理装置の左側面図である。
【図4】PH処理装置の右側面図である。
【図5】PH処理装置の斜面図である。
【図6】PH処理装置の原水処理系統の概要説明図である。
【図7】本発明に係る炭酸ガス反応槽の平面図である。
【図8】図7のイ−イ視断面図である。
【図9】従前の炭酸ガスを用いたPH処理装置の一例を示す説明図である。
【図10】従前のアルカリ性廃水のPH処理装置で用いられている炭酸ガス反応槽の断面概要図である。
【図11】本願発明の反応槽及びエジェクタ方式の反応槽に於ける炭酸ガス流量と処理済み原水のPH値の関係を示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る炭酸ガス反応槽を適用したPH処理装置の一例を示す平面図であり、図2はその正面図,図3は図1の左側面図,第4図は図1の右側面図である。また、図5は当該PH処理装置の斜面図である。
【0026】
当該PH処理装置1は、図1乃至図5に示すように炭酸ガス反応槽2,中間槽3,循環槽4,放流槽5,制御盤6,炭酸ガス供給装置7,放流槽用PH電極8及び中間槽用PH電極9等を具備しており,別途に設けた原水ピット及び又は原水槽(図示省略)から最大PH=12の原水(廃液)Aが原水ポンプ(図示省略)を介して原水流入口10から反応槽2内へ供給され,PH5.8〜8.6に処理された処理済み原水Bが放流口11から外部へ排出されて行く。
【0027】
尚、図1乃至図5に於いて、12は原水槽用PH電極、13は原水槽用PH電極12の収納用ホルダ,14は炭酸ガス供給用配管,15は循環ポンプ,16、17はドレーンバルブ,18はゲートバルブである。
【0028】
また、表1は、当該PH処理装置1の主要な仕様を示すものであり、装置の外形寸法は横幅1070mm、奥行1100mm、高さ1590mmである。
【表1】

【0029】
図6は、当該PH処理装置の原水処理系統及び制御系統の概要説明図であり、別途に設けた原水ピット19及び又は原水槽20から原水ピットポンプ21及び又は原水槽ポンプ22により、原水AがPH処理装置1を形成する本発明に係る炭酸ガス反応槽2内へ送られ、炭酸ガスCの溶解により中和された原水Aが中間槽3、循環槽4,放流槽5を経て放流口11から外部へ排出されて行く。
【0030】
前記原水槽20等と中間槽3と放流槽5にはPH電極12、9、8が設けられており,原水A及び処理済み原水B等のPH値が制御盤6上に記録、表示される。
また、炭酸ガス反応槽2へ供給する炭酸ガスCの供給量は、各PH電極12、9、8のPH検出値に基づいて制御盤6のコントローラ6aを介して制御されており、所謂フィードフォワード制御とフィードバック制御の両方式により原水AのPH処理が行われて行く。
【0031】
更に、中間槽3や放流槽5内のPH値に異常が生じた場合には、循環ポンプ15が自動駆動されて処理済み原水Bの一部が反応槽2へ循環され,処理済み原水BのPH値を設定値に保持するように構成されている。
尚、図6に於いて、7aは炭酸ガス供給装置7の圧力調整器、7bは流量調整器(電空レギュレータ)、7cは電磁弁、6bはPH表示器、6cはPH記録計、4a、19a、20aはフロート型液面検出器である。
【0032】
図7は本発明に係るPH処理装置用炭酸ガス反応槽の平面図であり、図8は図7のイ−イ視断面図である。即ち、本発明に係る炭酸ガス反応槽2は、前記図1乃至図6に於ける反応槽2に該当するものであり、原水A内へ炭酸ガスCを溶解させることにより原水Aのアルカリ成分を中和させ、そのPH値を設定値(PH5.8〜8.6)に低減させるものである。
【0033】
図7及び図8に於いて、24は外筒、25は蓋体、26は内筒、27は原水供給管、28は炭酸ガス供給管、29は原水放流管である。
【0034】
即ち、当該炭酸ガス反応槽2は、縦長の外筒24と、外筒24と同軸上に設けた外筒24より若干短い内筒26と、内筒26の上部開口より先端部に設けたノズル27aを内筒26内へ挿入させて支持固定した原水供給管27と、内筒26の外方に位置して原水供給管27の軸芯と直角方向に取付した炭酸ガス供給管28等から構成されている。
【0035】
前記外筒24は内径300〜400mmφ、長さ800〜1200mm程度の円筒体であり、その上方開口は、外筒上端部に溶接したフランジ24aへ内筒26の上端に溶接した蓋体25を固定することにより、気密に閉鎖されている。また、外筒24の上端部側壁には、処理済み原水の放流管29が設けられており、更に、外筒24の下端部はテーパ状に締られており、ドレーンバルブの取付口24bが形成されている。
【0036】
前記内筒26は内経100〜150mmφ、長さ700〜1100mm程度の円筒体であり、その上端部を蓋体25へ固定することにより、外筒24内へこれと同芯状に挿入され、固定されている。
また、内筒26の先端部26aはラッパ状に拡径されており、原水反転口27bとなっている。つまり、内・外筒管24・26間の間隙Gが絞られた状態になっており、この部分を通して上方から内筒24内を下降して来た混合水が反転し、上昇流となって内・外筒24・26間を通り、原水放流管29より外部へ排出されて行く。
【0037】
前記原水供給管27は、管径50A〜65A程度の短管から形成されており、先端に設けたノズル27aを内筒26の内部へ臨ませた状態で内筒26内へ同芯状に挿入され、蓋体25の上面へ取付具30を介して着脱自在に支持固定されている。
【0038】
また、前記炭酸ガス供給管28には,外筒24の外方に位置する箇所に,炭酸ガス供給管28がその軸芯と直角方向に取付固定されており,この炭酸ガス供給管28を介して炭酸ガスCが原水Aの流れ方向に対して垂直方向に噴出,混合される。
【0039】
尚、前記原水供給管27へは、圧力0.15〜0.6kg/cm,流量100〜400l/minの原水Aが供給される。また、この原水A内へは、炭酸ガス供給管28からガス圧1〜2kg/cmの炭酸ガスCが垂直方向に25〜80l/min(原水のPH値=12の場合)の流量で噴射され、原水A内へ炭酸ガスCが混入される。
【0040】
原水Aと炭酸ガスCとの混合水はノズル27aから内筒26内へ向けて噴出され、炭酸ガス室となった内筒26内で撹拌混合されることにより、炭酸ガスCが原水A内へ溶解される。これにより、原水A内のアルカリ成分が溶解した炭酸ガスCと反応して中和され、そのPH値が低下する。
【0041】
特に、内筒26内には外筒24の液面高さに相当する水圧が掛かると共に、内筒26の下端開口をラッパ状の開口にして間隙Gを小さくし、炭酸ガス気泡Caを内筒26内に封じ込めるようにしていることにより、炭酸ガス気泡Caは、外部への流出が少なくなると共に水圧によって圧縮されることになり、その溶解度が大幅に向上する。
【0042】
尚、内筒26の長さは、外筒24の長さの80〜90%位に、及び内筒26の内径は外筒24の内径の1/4〜1/3位に、夫々設定するのが、炭酸ガスの溶解性を高める上で最も良いことが、溶解試験の結果から確認されている。
【0043】
次に、本発明に係る炭酸ガス反応槽2の特性試験結果について説明する。
先ず、前記図10に示したエジェクタ方式の反応槽2と図8に示した炭酸ガス反応槽2の小型モデルを作成した。即ち、図10及び図8に於いて、反応槽2の高さ(外筒の高さ)1000mm、内径(外筒の内径)200mm、内筒26の内径65mmφ、ノズル径16mmφとし、供給する原水Aの流量及びPH値を同一とした場合の供給炭酸ガス量と処理後のPH値の関係を調査した。
【0044】
表2は、原水処理量100L/minとした場合の炭酸ガス流量と処理済み原水のPH値の関係を、原水のPH値をパラメータとして実測した結果を示すものである。
【表2】

【0045】
図11の(a),(b),(c)は、上記表2の試験結果を示す線図である。
【0046】
表2の結果からも明らかなように、従前のエジェクタ方式の反応槽の場合に比較して、本願発明に係る2重筒方式の炭酸ガス反応槽の方が処理済み原水CのPH値の低下が大きくなっており、混合した炭酸ガスの溶解度が向上して中和反応効率が大幅に向上していることが判る。
具体的には、図11(a)からも明らかなように、原水PH値が11.7の場合の炭酸ガス流量の差は約5L/min程度であり、毎時300L/hのガス使用量の削減が可能となる。
即ち、本願発明の方が、炭酸ガスの利用効率が向上し、炭酸ガス消費量の大幅な削減が可能となる。
【0047】
また、上記本願発明に係るPH処理装置用炭酸ガス反応槽に於いては、中和剤として炭酸ガスを使用するようにしているが、炭酸ガスに代えて酸素ガスやオゾンガスを使用しても良い事は勿論であり、PH処理装置用酸素ガス反応槽やPH処理装置用オゾンガス反応槽とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本願発明は、セメント廃水やボイラ廃水のPH処理装置のみならず、あらゆる産業に於けるアルカリ性廃液のPH処理に利用できるものである。また、炭酸ガスに代えて酸素ガスやオゾンガスを中和剤として使用することも可能である。
【符号の説明】
【0049】
A 原水(廃液)
B 処理済み原水(処理済み廃水)
C 炭酸ガス
Ca 炭酸ガスの気泡
G 間隙
1 PH処理装置
2 炭酸ガス反応槽
3 中間槽
4 循環槽
4a 液面検出器
5 放流槽
6 制御盤
6a コントローラ
6b PH表示器
6c PH記録計
7 炭酸ガス供給装置
7a 圧力調整器
7b 流量調整器
7c 電磁弁
8 放流槽用PH電極
9 中間槽用PH電極
10 原水流入口
11 放流口
12 原水槽用PH電極
13 原水槽用PH電極の収納用ホルダ
14 炭酸ガス供給用配管
15 循環ポンプ
16・17 ドレーンバルブ
18 ゲートバルブ
19 原水ピット
19a 液面検出器
20 原水槽
20a 液面検出器
21 原水ピットポンプ
22 原水槽ポンプ
23 炭酸ガスボンベ
24 外筒
24a フランジ
24b ドレーンバルブ取付口
25 蓋体
26 内筒
26a ラッパ状先端開口
27 原水供給管
27a ノズル
27b 原水反転口
28 炭酸ガス供給管
29 原水放流管
30 取付具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ性原水のPH処理装置に用いる炭酸ガス反応槽において、上端部の側壁に原水放流管を有する外筒と,外筒の内部に同芯状に配置した外筒より長さの短い内筒と,内筒の上端開口よりその内方へ、先端部に設けたノズルを内筒の上方部に位置させて同芯状に挿入した原水供給管と,原水供給管の内筒より外部位置に設けられ、内筒内部へ炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給管とから成り、前記ノズルより内筒内へ噴出したアルカリ性原水と炭酸ガスの混合水を内筒の下端開口より外筒内へ放出してその流動方向を反転させ、前記原水放流管から外部へ排出する構成としたことを特徴とするアルカリ性原水のPH処理装置用炭酸ガス反応槽。
【請求項2】
内筒の下端開口をラッパ状に拡径し、外筒と内筒間の間隙Gを小さくするようにした請求項1に記載のアルカリ性原水のPH処理装置用炭酸ガス反応槽。
【請求項3】
炭酸ガス供給管を原水供給管の軸芯と直交する方向に配設するようにした請求項1に記載のアルカリ性原水のPH処理装置用炭酸ガス反応槽。
【請求項4】
内筒の内径を外筒の内径の1/4〜1/3とすると共に、内筒の長さを外筒の長さの80〜90%とした請求項1に記載のアルカリ性原水のPH処理装置用炭酸ガス反応槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−94755(P2013−94755A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241804(P2011−241804)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000143961)株式会社桜川ポンプ製作所 (5)