説明

アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品

【課題】アルキルフェノール系化合物を体外に排泄することを促進するものであって、生体に対し安全性が高く、かつ、摂取が容易であり、風味、嗜好性が良好な食品を提供する。
【解決手段】穀物繊維が20重量部〜40重量部、野菜・果実繊維が20重量部〜40重量部、海藻繊維が0.5重量部〜4.0重量部、芋繊維が2.0重量部〜20重量部、かつ、豆繊維が10重量部〜30重量部含まれ、全成分の重量部の合計が100重量部であり、食物繊維が粒度125μm以下である、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の食物繊維を含有するアルキルフェノール系化合物(特に、ビスフェノールA)の生体外への排泄を促進する食品に関する。
【背景技術】
【0002】
人間が作り出した化学薬品や材料が人間や動植物などに与える影響が議論されて久しい。いわゆる環境ホルモンという用語が用いられて、ダイオキシンやPCBなどが生体、特に生殖機能に対して悪影響を及ぼすことが新聞などを賑わせたことも、記憶に新しい。環境ホルモンは、正式には「内分泌攪乱化学物質」といい、生活環境中にあり、生物の生殖機能を乱すホルモン作用のある物質をさすものであって、日本政府のみならず、多くの諸国でその研究が行われている。
【0003】
環境ホルモンの中でも、アルキルフェノール系化合物(特に、ビスフェノールA)は動物における雌性ホルモンであるエストラジオールに類似の性質を示すことが推察されており、ヒトにおいても内分泌機構を攪乱することにより、ヒトの生殖機能、先天異常性発生、疾病の誘引などに関与している可能性が指摘されている。最近、多数の研究者によって、従来の毒性量に比べ、非常に低濃度でもヒト生体に対して悪影響を及ぼすことが明らかにされた(非特許文献1参照)。しかし、毒性が強い合成内分泌攪乱物質として認知されて一部使用禁止されている有機塩素系化合物とは違い、ビスフェノールAは、近年、数十万トンという大規模な量で製造・消費されている。ポリカーボネート、エポキシ樹脂等のプラスチック原料、歯科用樹脂製品や、缶詰・飲料用缶内部のコーティング剤などとして日常生活用品の原料に広く使用されており、一般環境下で食物などを通して持続的に暴露している可能性が懸念されている。
【0004】
従って、アルキルフェノール系化合物(特に、ビスフェノールA)が人体に吸収されないで、排泄を促進するようなものの研究が必要である。
【0005】
特開2001−299270号公報(特許文献1)は、環境ホルモン物質の吸収を抑制する食品として、ドクダミ全草乾燥物またはその抽出物が配合された食品を提供しているが、この発明では、BHCに対する効果しか開示されておらず、アルキルフェノール系化合物に対する効果に関する開示はなされていない。
【0006】
特開2001−252045号公報(特許文献2)には、発酵大豆由来のイソフラボンアグリコンから抽出したゲニスチインを主原料とする抗ダイオキシン食品が開示されているが、この発明では、ダイオキシンに対する効果のみが開示されており、アルキルフェノール系化合物に対する効果は開示されていない。
【0007】
特開2001−157559号公報(特許文献3)には、オオバコ種皮末と天然色素(クロロフィルとフィコシアニン)を配合する食品組成物であって、環境汚染物質の吸収を阻み、排泄を促すための食品組成物が開示されている。この食品組成物は、東洋医学のお血症状を改善することが証明されているが、内分泌攪乱物質に対する作用は明示されていない。
【0008】
特開2004−315367号公報(特許文献4)には、キシログルカンを用いる生体内の環境ホルモン低減剤が開示されているが、この発明は、HCBに対する効果のみが開示されており、アルキルフェノール系化合物に対する効果は開示されていない。
【0009】
特開2000−245392号公報(特許文献5)には、単一の食物繊維を含む食材を用いるアルキルフェノール系化合物吸着剤が開示されているが、このアルキルフェノール系化合物吸着剤はいずれも単一の食物繊維によるアルキルフェノール系化合物の吸着という観点で検討しており、複数の食物繊維を用いた例は実施例中には存在しない。また、主として、カカオ由来の食物繊維を検討していて、その他各種食物繊維の組合せは検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−299270号公報
【特許文献2】特開2001−252045号公報
【特許文献3】特開2001−157559号公報
【特許文献4】特開2004−315367号公報
【特許文献5】特開2000−245392号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】The Journal of the American Medical Association,300(11),1303−1310(2008).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明はアルキルフェノール系化合物を体外に排泄することを促進するものであって、生体に対し安全性が高く、かつ、摂取が容易であり、風味、嗜好性が良好な食品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、上記目的を達成しうる生体への安全性が高い物質を天然物に求め、種々検索し研究を続けた結果、穀物繊維、野菜・果実繊維、海藻繊維、芋繊維および豆繊維からなる5種類の食物繊維を含有する、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品が本発明の目的を達成しうることがわかった。従って、本発明は、以下を提供する。
【0014】
穀物繊維、野菜・果実繊維、海藻繊維、芋繊維および豆繊維からなる5種類の食物繊維を含有する、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0015】
穀物繊維が20重量部〜40重量部、野菜・果実繊維が20重量部〜40重量部、海藻繊維が0.5重量部〜4.0重量部、芋繊維が2.0重量部〜20重量部、かつ、豆繊維が10重量部〜30重量部含まれ、全成分の重量部の合計が100重量部である、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0016】
食物繊維が粒度125μm以下である、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0017】
穀物繊維が、米、大麦、小麦、ライ麦、オート麦(えんばく)、そば、アマランサス、キヌアおよびとうもろこしを含む穀物、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0018】
野菜・果実繊維が、あしたば、かぶ、かぼちゃ、きゃべつ、ケール、ごぼう、セロリー、大根、タマネギ、チコリ、にんじん、ビート、モロヘイヤ、大麦若葉、小麦若葉、しいたけ、えのきたけ、しめじ、プルーン、みかん、リンゴ、バナナ、パイナップル、桃およびグレープフルーツを含む野菜・果実、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0019】
海藻繊維が、寒天、わかめ、昆布、ひじきおよびもずくを含む海藻、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0020】
芋繊維が、こんにゃくいも、さつまいも、さといも、じゃがいもおよびやまのいもを含む芋、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0021】
豆繊維が、あずき、いんげんまめ、えんどう、そらまめ、大豆およびグァ豆を含む豆、ならびに、それらの粉砕物、抽出物および酵素による分解物を含む調製物から選択される、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0022】
顆粒形態である、上記のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【0023】
本明細書において、「食物繊維」とは、一般的に食品中に含まれており、摂取したときにヒトの消化酵素によって水解されない難消化性の多糖類やリグニンのことをいう。水に対する溶解性によって、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とに大別される。本発明で用いる食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維との両方が含まれる。水溶性食物繊維は、上記穀物繊維、野菜・果実繊維、海藻繊維、芋繊維および豆繊維に含まれる、β−グルカン、イヌリン、アルギン酸、寒天、フコイダン、グルコマンナン、ペクチン、ガラクトマンナン、フラクトオリゴ糖、カラギーナン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、デキストリン、難消化性デキストリンなどを指し、不溶性食物繊維とは、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどを指す。
【発明の効果】
【0024】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品を摂取することによって、生体内に取り込まれるアルキルフェノール系化合物、特にビスフェノールAの体外への排出が促進され、生体への毒性が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例4の実験で得たラットの糞中に排泄されるビスフェノールAの量を示すグラフである。
【図2】実施例5の実験で得たラットの血清中のLDH活性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品は、5種類の食物繊維、すなわち、穀物繊維、野菜・果実繊維、海藻繊維、芋繊維および豆繊維を含み、これらによって、アルキルフェノール系化合物(特に、ビスフェノールA)が生体内から有効に排泄でき、生体内への悪影響や損傷を防止することができる。
【0027】
穀物繊維は、米、大麦、小麦、ライ麦、オート麦(えんばく)、そば、アマランサス、キヌアおよびとうもろこしを含む穀物、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択され、風味および機能性の観点から、オート麦(ふすま)、小麦、大麦が好ましい。これらの穀物繊維を複数種組み合わせて使用してもよい。
【0028】
穀物繊維は、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品を100重量部とした場合に、20重量部〜40重量部、好ましくは25重量部〜35重量部、より好ましくは25重量部〜30重量部含まれる。
【0029】
穀物繊維がアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して20重量部未満であると、アルキルフェノール系化合物の排泄が不充分となり、40重量部を超過すると、風味やテクスチャーが悪くなる恐れがある。
【0030】
野菜・果実繊維は、あしたば、かぶ、かぼちゃ、きゃべつ、ケール、ごぼう、セロリー、大根、タマネギ、チコリ、にんじん、ビート、モロヘイヤ、大麦若葉、小麦若葉、しいたけ、えのきたけ、しめじ、プルーン、みかん、リンゴ、バナナ、パイナップル、桃およびグレープフルーツを含む野菜・果実、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択され、風味および機能性の観点から、チコリ、ビート、プルーン、大麦若葉が好ましい。これらの野菜・果実繊維を複数種組み合わせて使用してもよい。
【0031】
野菜・果実繊維は、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して、20重量部〜40重量部、好ましくは25重量部〜40重量部、より好ましくは30重量部〜40重量部含まれる。
【0032】
野菜・果実繊維がアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して20重量部未満であると、アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が低下する恐れがあり、40重量部を超過すると、野菜臭などによる風味低下、過度の腸内発酵による膨満感および放屁の増加の恐れがある。
【0033】
海藻繊維は、寒天、わかめ、昆布、ひじきおよびもずくを含む海藻、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択され、風味および機能性の観点から、寒天、わかめ、昆布が好ましい。これらの海藻繊維を複数種組み合わせて使用してもよい。
【0034】
海藻繊維は、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して、0.5重量部〜4.0重量部、好ましくは1.0重量部〜3.5重量部、より好ましくは2.0重量部〜3.0重量部含まれる。
【0035】
海藻繊維がアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して0.5重量部未満であると、アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が低下する恐れがあり、4.0重量部を超過すると、海藻臭、塩味による風味低下の恐れがある。
【0036】
芋繊維は、こんにゃくいも、さつまいも、さといも、じゃがいもおよびやまのいもを含む芋、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択され、風味および機能性の観点から、こんにゃくいもが好ましい。これらの芋繊維を複数種組み合わせて使用してもよい。
【0037】
芋繊維は、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して、2.0重量部〜20重量部、好ましくは3.0重量部〜10重量部、より好ましくは4.0重量部〜5.0重量部含まれる。
【0038】
芋繊維がアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して2.0重量部未満であると、アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が低下する恐れがあり、20重量部を超過すると、粘性増加によるテクスチャーの低下、過剰な満腹感の恐れがある。
【0039】
豆繊維は、あずき、いんげんまめ、えんどう、そらまめ、大豆およびグァ豆を含む豆、ならびに、それらの粉砕物、抽出物および酵素による分解物を含む調製物から選択され、風味および機能性の観点から、グァ豆、大豆が好ましい。これらの豆繊維を複数種組み合わせて使用してもよい。
【0040】
豆繊維は、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して、10重量部〜30重量部、好ましくは15重量部〜25重量部、より好ましくは18重量部〜22重量部含まれる。
【0041】
豆繊維がアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して10重量部未満であると、アルキルフェノール系化合物の排泄促進用が低下する恐れがあり、30重量部を超過すると、過度の満腹感、過度の腸内発酵による膨満感および放屁増加の恐れがある。
【0042】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品は、上記食物繊維に加えて、黒糖、砂糖、ブドウ糖、果糖、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、緑茶エキス等、任意の食品に添加することの出来るあらゆるその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分は、本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品100重量部に対して、0重量部〜15重量部、好ましくは3重量部〜12重量部、より好ましくは5重量部〜10重量部の量で加えられる。
【0043】
上記に示したアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品の能力を最大限に引き出すために、各原料が粉砕されて微細化されていることを特徴とし、これにより、各食物繊維の表面積が増大し、排泄促進を効率よくし、より一層のアルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が期待できる。食物繊維は、篩の目開きサイズで粒度が125μm以下に調整した粉砕物を用いることが望ましい。より好ましくは、粉砕物粒度は、75μm〜125μm、より好ましくは90μm〜125μmである。粒度が125μmより大きい場合には、アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が減弱化するとともに、ザラついた違和感のある食感となり、食味が劣ったものとなりやすい。
【0044】
上記食物繊維は、市販品を使用してもよいが、穀物、野菜・果実、海藻、芋および豆そのもの、あるいはこれらに由来する自然なかたちで摂取できるような形態(例えば、当業者に公知の方法によって調製した乾燥物、粉砕物、抽出物および酵素による分解物を含む調製物など)が好ましく、保存安定性および携帯性の観点から、粉末形態がより好ましい。
【0045】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品のヒト成人1日あたりの摂取量は、通常1g〜20g、好ましくは3g〜15g、より好ましくは5g〜10gであり、体調等に応じて適宜変動してもよい。
【0046】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品を上記範囲内で使用することによって、アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用が有効且つバランス良く働く。アルキルフェノール系化合物の排泄促進作用の有効性が高くなれば、アルキルフェノール系化合物による生体内へ与える悪影響、特に生体組織の損傷が大きく抑制される。
【0047】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品は、食前、食間、食事中、食後のいずれにおいて摂取してもよく、通常の食事および飲料、食材に混入して摂取することもできる。
【0048】
本発明によるアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品の形態は、粉末、錠剤、カプセル剤、及び顆粒等の固形製剤、液剤、ゼリー状食品等のあらゆる形態であってもよいが、粉末形態および当業者に公知の造粒技術によって製造された顆粒形態が好ましい。更に、顆粒形態が嗜好性およびハンドリング性の観点からより好ましい。粉末形態のままでは、液体に分散させて摂取する場合に食物繊維粉末が凝集したり沈殿したりし、経口摂取時に喉に付着し、食感が粉っぽく、不快感を与えやすくなる。また、液体へ分散時に粉末が空中飛散したり固まりが生じたりするなど、取り扱いの不都合が生じる。しかしながら、これらの不都合は、顆粒形態にすることによって、液体への分散時に固まりが生じにくく、分散状態が持続し、かつ、均一に分散し、経口摂取時がスムーズになり、嗜好性が向上する。
【0049】
本明細書において、「顆粒」とは、本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品の粉末原料同士を造粒工程により粒状に固めたものであり、粉末とは異なるものをいう。顆粒の粒度は、好ましくは、篩の目開きサイズで125μm〜1000μm、より好ましくは250μm〜850μm、特に好ましくは500μm〜710μmである。顆粒には、より粒度の小さい顆粒や大きい顆粒、また粉末原料が少量混入する場合があるが、それらの量は、20重量%以下である。この粒度にすることで、流動性、分散性を高めることができ、食品製造工程においても、取り扱いやすい大きさになるとともに、本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品がもつアルキルフェノール系化合物に対する吸着作用が維持される。顆粒の製造方法としては、流動層造粒法、高速撹拌造粒法、破砕造粒法及び押し出し造粒法が挙げられ、流動層造粒法、高速撹拌造粒法及び破砕造粒法が好ましく、流動層造粒法が特に好ましい。
【0050】
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品は、香料、人工甘味料など風味のマスキング剤を用いなくても、食物繊維が本来持つ臭みがなく、また、服用に困難を伴わず、自然の風味が豊かであり、おいしく、継続して摂取を行うことができる。さらに幅広く料理に応用したり、好みに合わせた様々な風味付けを行ったりすることもできる。
【実施例】
【0051】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0052】
調製例1 食品組成物の調製
125μm以下の粒度に調整された下記成分を下記の配合量で混合することによって本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品(食品組成物A〜D)を調製した。
【0053】
食品組成物A
成分 重量部 種類
オート麦ふすま 15.0 穀物繊維
大麦ファイバー 15.0 穀物繊維
チコリ根抽出物 32.0 野菜・果実繊維
大麦若葉末 8.0 野菜・果実繊維
寒天 1.5 海藻繊維
海藻粉末(わかめ、昆布) 0.5 海藻繊維
グルコマンナン 4.0 芋繊維
グァーガム酵素分解物 19.0 豆繊維
グァーガム 2.0 豆繊維
マルチトール 3.0 甘味料
合計 100.0

食品組成物B
成分 重量部 種類
脱脂米ぬか粉末 10.0 穀物繊維
大麦ファイバー 10.0 穀物繊維
チコリ根抽出物 30.0 野菜・果実繊維
大麦若葉末 10.0 野菜・果実繊維
寒天 1.5 海藻繊維
もずく粉末 2.5 海藻繊維
グルコマンナン 20.0 芋繊維
グァーガム酵素分解物 8.0 豆繊維
グァーガム 2.0 豆繊維
黒糖 6.0 甘味料
合計 100.0

食品組成物C
成分 重量部 種類
小麦ふすま 22.0 穀物繊維
大麦ファイバー 18.0 穀物繊維
チコリ根抽出物 14.0 野菜・果実繊維
大麦若葉末 6.0 野菜・果実繊維
寒天 0.3 海藻繊維
海藻粉末(わかめ、昆布) 0.2 海藻繊維
グルコマンナン 10.0 芋繊維
グァーガム酵素分解物 22.5 豆繊維
グァーガム 2.0 豆繊維
ソルビトール 5.0 甘味料
合計 100.0

食品組成物D
成分 重量部 種類
オート麦ふすま 16.0 穀物繊維
小麦ファイバー 10.0 穀物繊維
チコリ根抽出物 30.0 野菜・果実繊維
小麦若葉末 5.0 野菜・果実繊維
寒天 0.5 海藻繊維
海藻粉末(わかめ、昆布) 0.5 海藻繊維
グルコマンナン 5.0 芋繊維
グァーガム酵素分解物 29.0 豆繊維
グァーガム 1.0 豆繊維
マルチトール 3.0 甘味料
合計 100.0
【0054】
食品組成物Aに含まれる食物繊維及び甘味料の割合は以下の通りである。
穀物繊維 30.0
野菜・果実繊維 40.0
海藻繊維 2.0
芋繊維 4.0
豆繊維 21.0
甘味料 3.0
合計(重量部) 100.0

食品組成物Bに含まれる食物繊維及び甘味料の割合は以下の通りである。
穀物繊維 20.0
野菜・果実繊維 40.0
海藻繊維 4.0
芋繊維 20.0
豆繊維 10.0
甘味料 6.0
合計(重量部) 100.0

食品組成物Cに含まれる食物繊維及び甘味料の割合は以下の通りである。
穀物繊維 40.0
野菜・果実繊維 20.0
海藻繊維 0.5
芋繊維 10.0
豆繊維 24.5
甘味料 5.0
合計(重量部) 100.0

食品組成物Dに含まれる食物繊維及び甘味料の割合は以下の通りである。
穀物繊維 26.0
野菜・果実繊維 35.0
海藻繊維 1.0
芋繊維 5.0
豆繊維 30.0
甘味料 3.0
合計(重量部) 100.0
【0055】
実施例1 ELISA法を用いたin vitroによる各種食物繊維のビスフェノールA吸着作用の検討
食品組成物Aで用いた食物繊維含有素材(成分)各30mg及び食品組成物A 30mgを、蒸留水3mLで浸潤し、3mLのメタノールに溶解させたビスフェノールA(100μg)と37℃において30分間混合した。その後遠心分離して上清3mLを回収した。ここに0.1N塩酸溶液0.5mLを添加しpH2前後とし、ジクロロメタン3mLを添加し1分間撹拌し5分間静置後、下層のジクロロメタン層を回収した。この操作を3回繰り返し、回収したジクロロメタンに硫酸ナトリウムを添加し30分間放置し脱水処理した。ジクロロメタンのみを回収し、硫酸ナトリウムは少量のジクロロメタンで洗浄回収した。こうして得られたサンプルを適当な濃度に希釈し、温浴中30℃にて窒素パージを行い乾固させ、メタノールに溶解させ、メタノール濃度が20%になるよう調製した。この20%メタノール溶液を固相抽出カートリッジ(バイオタージ・ジャパン株式会社製)に供し、メタノールにてビスフェノールAを溶出させた。この溶出液をメタノール濃度が10%(v/v)となるよう蒸留水で定容したものを測定用試料として、高感度ELISAキット(常盤化学工業株式会社製)を用いたELISA分析に供試した。標準品には、ビスフェノールA溶液を用い、これの検量線より未吸着のビスフェノールA量を算出し、非算出分は吸着されたものとし、吸着率を求めた(表1)。
【0056】
表1の「各素材30mgにおけるBPA吸着率(%)(実測値)」の欄には、それぞれの素材(成分)を単独で30mg用いた場合におけるビスフェノールA(BPA)吸着率(%)を記載している。即ち、ブランクは、何も配合しない例であるので、ELISA分析の結果から算出されるビスフェノールA量をBPA非吸着率100(%)とすると、オート麦ふすまは30mgの場合のBPA非吸着率(%)は43.4%であったため、オート麦ふすまのBPA吸着率(%)は100−43.4=56.6であり、「各素材30mgにおけるBPA吸着率(%)(実測値)」の欄には「56.6」という数字を記載している。大麦ファイバー等も同じである。
【0057】
表1の「食品組成物Aにおける配合比率から算出したBPA吸着率(%)(理論値)」の欄には、食品組成物A30mg中の各素材(成分)の配合比率から計算した各成分によってビスフェノールAが吸着される吸着率(%)が記載されている。即ち、オート麦ふすま(素材)では、それを30mg用いた場合には、「各素材30mgにおけるBPA吸着率(%)(実測値)」の記載からBPA吸着率(%)は56.6%であるが、食品組成物A30mg中には、15重量部含まれているので、食品組成物Aでオート麦ふすまがビスフェノールAを吸着する理論上の吸着率(%)は、以下の式から計算することができる:
【0058】
オート麦ふすま: 56.6%×0.15=8.49%
【0059】
同様に、大麦ファイバーを計算すると、50.0%×0.15=7.5%となる。この理論上の吸着率(%)を表1の「食品組成物Aにおける配合比率から算出したBPA吸着率(%)(理論値)」の欄に記載している。従って、食品組成物A30mgの理論上のビスフェノールAの吸着率(%)は、表1の「食品組成物Aにおける配合比率から算出したBPA吸着率(%)(理論値)」の欄に記載した各素材の吸着率(%)を合計したもので、29.9%となる。
【0060】
表1の「食品組成物A30mgにおけるBPA吸着率(%)(実測値)」の欄には、実際に食品組成物A30mgでビスフェノールAの吸着を行った結果、得られた吸着率(%)、即ち63.2%を記載している。
【0061】
【表1】

【0062】
比較例1
本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品の比較例として、厚生労働省によって特定保健用食品に定められている食物繊維である難消化性デキストリン97mgを同じように125μm以下の粒度に調製して、マルチトール3.0mgと混合して比較用アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品を形成し、実施例1と同様にビスフェノールA吸着率を測定した。結果を表2に示す。
【0063】
また、アルキルフェノール系化合物の高い吸着能をもつことが知られているカカオマス及びほうれん草についても食物繊維を以下に示すように調製した後、同様にビスフェノールAの吸着率を測定した。カカオマスはパワーミール機で粉砕後、ヘキサンを用い脱脂したものを、ほうれん草は細断後、ミキサーで粉砕したものを用いた。まず、各素材に水を加え、遠心分離を行って洗浄したものを1時間加熱し、更に水で洗浄し、沈殿物を得た。ここに、0.2Mリン酸バッファー、pH7.0とαアミラーゼ(和光純薬工業株式会社製)を添加し、90℃において1時間酵素処理をした。続いて、45℃まで冷却後、pH8.0に調製し、0.2Mリン酸バッファー、pH8.0とパンクレアチン(和光純薬工業株式会社製)を添加し、45℃において3時間酵素処理した。処理後、遠心分離を行い回収した沈殿を、水で洗浄した。HClでpH1.5に調製し、30分間処理後、更に水で洗浄した。洗浄後、80℃温風下で乾燥させ、ヘキサンで脱脂し、更に温風乾燥させたものを粉砕し、250μmの篩を通過したものを各種食物繊維画分として使用した。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】

【0065】
表2から明らかなように、本発明のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品である食品組成物Aは、実施例1の実験の結果のとおり63.2%のビスフェノールAを吸着することができるが、比較例1の難消化性デキストリンでは46.8%、カカオマスでは49.8%、ほうれん草では50.1%であり、食品組成物AはビスフェノールAを難消化性デキストリンやカカオマス、ほうれん草より有効に吸着することができる。
【0066】
実施例2
食品組成物B、食品組成物C、食品組成物Dに関しても、実施例1の方法に順じて、ビスフェノールA吸着作用を検討した。結果を表3に示す。
【0067】
【表3】

【0068】
表3より明らかなように、食品組成物B、食品組成物Cおよび食品組成物Dのいずれについても、食品組成物Aと同様に、食物繊維含有素材を複合的に用いることにより、ビスフェノールAの吸着率が相乗的に高まることが明らかとなった。これは、複数の食物繊維素材を組み合わせることにより、高分子マトリックスが形成され、その結果として吸着率が相乗的に高まったものと考えられる。
【0069】
実施例3
食品組成物Aに示す配合量で、各種食物繊維素材を混合し、粉末品、粗粉末品を調製した。また、粉末品を造粒することによって、顆粒品も調製した。粉末品は粒度125μm以下の原料を単に混合しただけの調製物であり、粗粉末品は粒度が125μm〜500μmの原料を単に混合しただけの調製物である。顆粒品は、バインダーとして0.5%グアーガム液を用い、流動層造粒法により造粒を行い、乾燥後、篩過を行い125μm〜1000μmの粒度のものと250μm〜1000μmの粒度のものを得た。なお、粉末品、粗粉末品、顆粒品の粒度分布を表4に示す。
【0070】
【表4】

【0071】
上記の粉末品、粗粉末品および顆粒品について、実施例1と同様の方法でビスフェノールAの吸着作用を比較した。また、嗜好性の評価も実施した。評価は以下のように行った。結果を表5に示す。
【0072】
粉末品、粗粉末品および顆粒品それぞれ10gを異なる3つの200mLのガラスコップに入れ、140mLの水を加えて、飲料用スプーンで撹拌し、水に分散させ調整時のスコアを以下の基準でつけた。また、水分散液を5人の試飲者が飲み、飲用時のスコアを以下の基準により評価した(表5)。
・分散性:溶けやすさを視覚的に判定。
◎…分散性が極めて良い
○…分散性がよい
△…分散性が悪い
×…分散性が極めて悪い
・分散時の安定性:水へ分散し、スプーンで撹拌した後、静置し、5分後に判定。
◎…沈殿量が極めて少ない
○…沈殿量が少ない
△…沈殿量が多い
×…沈殿量が極めて多い
・飲用時の喉越し:飲用時に判定。
◎…喉越しが極めて良い(喉に粉末がひっかからない)
○…喉越しが良い(喉に粉末がひっかかるが気にならない程度である)
×…喉越しが悪い(喉に粉末がひっかかる又は付着し、不快感がある)
【0073】
【表5】

【0074】
表5により、粗粉末品に微細処理を加え粒度を小さくした原料を用いることで、ビスフェノールA吸着率が上昇することがわかる。また、粉末品を造粒した顆粒品では、粉末品と同等のビスフェノールA吸着率を維持したまま、さらに分散性が改良され、分散時の安定性も優れ、飲用時の喉越しが改善された。
【0075】
実施例4 ビスフェノールA排泄促進効果の検討
食品組成物Aで用いた食品組成物のビスフェノールA排泄促進効果を動物実験によって調べた。
【0076】
Fischer 344(F344)系雄性ラット10週齢18匹を通常のケージにて7日間の予備飼育を行った後、コントロール群、難消化性デキストリン群、食品組成物A群の3群にそれぞれ6匹ずつ割り振った。コントロール群は通常の水と餌を自由摂取させ、難消化性デキストリン群は通常の餌に難消化性デキストリン10%を混合したものと水を、食品組成物A群は通常の餌に食品組成物A10%を含有させたものと水を自由摂取させ、6日間飼育した。一夜絶食後、いずれの群にもゾンデを用いて1mg/kg体重のビスフェノールA溶液を強制経口投与した。ラットを代謝ケージに1匹ずつ入れ、引き続き同じ餌を摂取させ、ビスフェノールAの投与後、3日間代謝ケージにて排泄された糞を回収した。メタノール30mLとホモジナイズし、遠心分離後の上清を採取した。沈殿物を再びメタノール30mLとホモジナイズし、遠心分離後の上清を採取した。2回分の上清を併せたものをサンプルとした。こうして得られたサンプルを適当な濃度に希釈し、温浴中30℃にてエアパージを行い乾固させ、20%メタノール溶液に溶解させた。この20%メタノール溶液を固相抽出カートリッジ(バイオタージ・ジャパン株式会社製)に供し、メタノールにてビスフェノールAを溶出させた。この溶出液をメタノール濃度が10%(v/v)となるよう蒸留水で定容したものを測定用試料として、高感度ELISAキット(常盤化学工業株式会社製)を用いたELISA分析に供試した。標準品には、ビスフェノールA溶液を用い、これの検量線よりサンプル中のビスフェノールA量を算出し、糞中に排泄されたビスフェノールAの総量を計算した。
【0077】
図1にラットの糞中に排泄されたビスフェノールAの総量を示した。その結果、食品組成物A群ではコントロール群、難消化デキストリン群に比べ、有意に高いビスフェノールAの排泄促進効果が確認された(p<0.01)。なお、食品組成物Aの食物繊維含量は約58%であり、難消化性デキストリンの食物繊維含量98%と比較して低値である。以上の結果から、食品組成物Aが少量の食物繊維量でも、難消化性デキストリンに比し、相乗的な効果をもつことが示された。
【0078】
実施例5 ビスフェノールAを投与したラットの血清LDH値に対する食品組成物Aの影響
【0079】
LDHはあらゆる細胞・組織にほぼ同等の濃度で存在する細胞内酵素である。体組織に損傷が生じると、LDHは血清中に流出する。血清LDH活性値は、組織の損傷程度が大きくなればなるほど大きくなることが知られている。そこで、食品組成物AのビスフェノールA投与による体組織の損傷抑制効果を、血清LDH活性値を指標とする動物実験によって調べた。
【0080】
実施例4で用いたラットについて、ビスフェノールA溶液強制投与7日後に、エーテル麻酔下で腹部大動脈より脱血屠殺した。採取血を遠心分離後、上清を採取し、LDH活性を測定した。分析は株式会社SRLに委託した。
【0081】
図2にラットの血清中のLDH活性値を示した。難消化性デキストリンを混餌投与した難消化性デキストリン群及び食品組成物A群では、コントロール群に比べ、血清中のLDH活性が低下し、特に食品組成物A群では、有意に低下した(p<0.05)。このことから、ビスフェノールAに対して、食物繊維は体組織の損傷を抑制する作用をもち、食品組成物Aはその作用が顕著であることが確認された。
【0082】
食品組成物AがビスフェノールAを吸着することにより、ビスフェノールAの体外への早期排出を促進し、その結果、体内に吸収されるビスフェノールA量が減少し、ビスフェノールAによる組織損傷が低減したものと考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀物繊維、野菜・果実繊維、海藻繊維、芋繊維および豆繊維からなる5種類の食物繊維を含有する、アルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項2】
穀物繊維が20重量部〜40重量部、野菜・果実繊維が20重量部〜40重量部、海藻繊維が0.5重量部〜4.0重量部、芋繊維が2.0重量部〜20重量部、かつ、豆繊維が10重量部〜30重量部含まれ、全成分の重量部の合計が100重量部である、請求項1記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項3】
前記食物繊維が粒度125μm以下である請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項4】
穀物繊維が、米、大麦、小麦、ライ麦、オート麦(えんばく)、そば、アマランサス、キヌアおよびとうもろこしを含む穀物、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項5】
野菜・果実繊維が、あしたば、かぶ、かぼちゃ、きゃべつ、ケール、ごぼう、セロリー、大根、タマネギ、チコリ、にんじん、ビート、モロヘイヤ、大麦若葉、小麦若葉、しいたけ、えのきたけ、しめじ、プルーン、みかん、リンゴ、バナナ、パイナップル、桃およびグレープフルーツを含む野菜・果実、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項6】
海藻繊維が、寒天、わかめ、昆布、ひじきおよびもずくを含む海藻、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項7】
芋繊維が、こんにゃくいも、さつまいも、さといも、じゃがいもおよびやまのいもを含む芋、ならびに、それらの粉砕物および抽出物を含む調製物から選択される、請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項8】
豆繊維が、あずき、いんげんまめ、えんどう、そらまめ、大豆およびグァ豆を含む豆、ならびに、それらの粉砕物、抽出物および酵素による分解物を含む調製物から選択される、請求項2記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。
【請求項9】
顆粒形態である、請求項1記載のアルキルフェノール系化合物排泄促進用食品。

【図1】
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【図2】
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