説明

アルキル連結ヌクレオチド組成物

アルキル連結ヌクレオチドを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物およびヌクレオチドアフィニティー媒体が提供されている。そのリンカーは、一般に、疎水性リンカーであり、これは、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれより長い炭素鎖であり得る。また、本発明には、アルキル連結ヌクレオチド、ヌクレオチドアフィニティー媒体を合成する方法、およびそれらをアフィニティークロマトグラフィーに使用する方法およびスクリーニング方法が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、ヌクレオチドアフィニティー媒体およびそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
アフィニティークロマトグラフィーで使用する配位子(例えば、ヌクレオチド)を調製する以前の方法は、典型的には、そのプリン環上のN6アミノ基を解して、またはリボース部分の水酸基を経由して、そのヌクレオチドを固体マトリックスとカップリングする。しかしながら、これらの配位子は、通常、この固体マトリックス上の配位子の立体障害または配向のために、アフィニティークロマトグラフィーに常に有効な配位子ではない。タンパク質(例えば、キナーゼ)を結合する一部のヌクレオチドの分子構造の研究は、これらの発見を裏付けている。
【0003】
最近では、代替的な方法において、ヌクレオチドであるアデノシン三リン酸(ATP)は、アミノフェニル部分を経由して、ATPのガンマ−リン酸基を通って、間接的にアフィニティー樹脂にカップリングされた。ATPのガンマ−リン酸に結合されたアミノフェニル基を経由した樹脂へのATPの結合は、初期のヌクレオチドアフィニティー媒体よりも有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、依然として、アフィニティークロマトグラフィー方法およびスクリーニング方法で使用するのに適当なヌクレオチドアフィニティー媒体の合成にさらに効率的な方法を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、アルキル連結ヌクレオチド組成物(これには、アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体)に関する:
1実施態様では、アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を有する:
【0006】
【化23】

【0007】
ここで:Yは、固体支持体、タグまたは保護基であり;x=0または1のいずれかであり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換または非置換基またはそれらの基の組合せであり、該置換または非置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基から選択される;Rは、置換または非置換基またはそれらの基の組合せであり、該置換または非置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基またはヘテロアリール基から選択される;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である。
【0008】
また、本発明には、アルキル連結ヌクレオチド組成物を合成する方法が含まれ、該組成物は、アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体を含有し、該アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体は、以下の一般式を有する:
【0009】
【化24】

【0010】
該方法は、以下の一般工程を包含する:(a)適当なカップリング緩衝液中にて、少なくとも1個のリンカーを固体支持体またはタグにカップリングする工程であって、ここで、該リンカーは、RまたはRとRとの組合せであり;(b)該カップリング工程後、該固体支持体に残っている反応性部位を末端キャップ化する工程;および(c)ヌクレオチドの末端ホスフェートまたはチオホスフェート基を、該固体支持体またはタグにカップリングした該リンカーと反応させる工程であって、ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオチド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である。
【0011】
また、本発明には、試験化合物をスクリーニングする方法が含まれ、該方法は、以下の工程を包含する:(a)プロテオームを、以下の一般式を含むヌクレオチドアフィニティー媒体と接触させる工程:
【0012】
【化25】

【0013】
ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオチド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1であり;(b)該ヌクレオチドアフィニティー媒体を緩衝液で洗浄し、それにより、該プロテオームの非特異的に結合した成分を該ヌクレオチドアフィニティー媒体から溶出しそして該プロテオームの特異的成分は、該ヌクレオチドアフィニティー媒体に結合したままである工程;(c)該プロテオームの特異的成分に結合した該ヌクレオチドアフィニティー媒体を少なくとも1種の試験化合物と接触させる工程;(d)該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該ヌクレオチドアフィニティー媒体成分を溶出する工程;および(e)該ヌクレオチドアフィニティー媒体から該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該成分を同定する工程。
【0014】
本明細書中で記述したアルキル連結ヌクレオチド組成物およびアルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体は、例えば、プロテオームまたは組合せライブラリをスクリーニングするために、また、化合物(例えば、タンパク質)を精製するために、アフィニティークロマトグラフィー方法における、例えば、アフィニティー配位子として、特に有用である。さらに、本発明は、以前に達成されたものよりも、このようなアルキル連結ヌクレオチドおよびヌクレオチドアフィニティー媒体を合成する効率的な方法を包含する。
【0015】
(発明の詳細な説明)
本発明の特徴および他の詳細は、本発明の工程として、または本発明の一部の組合せとして、いずれかとして、今ここで、さらに詳しく記述し、そして請求の範囲で指摘する。本発明の特定の実施態様は、本発明の限定ではなく例示の目的で示されていることが分かる。本発明の原則的な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施態様で使用できる。
【0016】
本発明は、以下の一般式を含むアルキル連結ヌクレオチド組成物に関する:
【0017】
【化26】

【0018】
ここで、Yは、固体支持体、タグまたは保護基であり;x=0または1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である。
【0019】
このような置換アルキル基または非置換アルキル基、シクロアルキル基、ヘテロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、およびそれらの組合せは、当業者が理解しているように、直鎖または分枝鎖であり得る。
【0020】
本明細書中で使用する「ヘテロアリール」との用語は、少なくとも1個の芳香環構造を含むアルキル基であり、ここで、該芳香環の少なくとも1個の原子の1個またはそれ以上は、炭素以外の元素(例えば、イオウ、窒素または酸素)である。ヘテロ芳香族化合物の例には、ピリジン、ピリミジン、オキサゾール、キノリン、チオフェンおよびフランが挙げられる。
【0021】
ヘテロ原子(K)は、好ましくは、窒素原子(N)、酸素原子(O)またはイオウ原子(S)である。好ましくは、このヘテロ原子(K)は、窒素原子である。
【0022】
アルキル連結ヌクレオチドはまた、本明細書中にて、配位子またはアフィニティー配位子と呼ばれている。
【0023】
固体支持体またはタグがアルキル連結ヌクレオチドがアルキル連結ヌクレオチドの分離に適当であるように、この固体支持体またはタグには、アルキル連結ヌクレオチドが結合され、必要に応じて、未結合化合物からアルキル連結ヌクレオチドに結合された化合物(例えば、タンパク質)はまた、本明細書中にて、「ヌクレオチドアフィニティー媒体」または「アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体」と呼ばれている。
【0024】
固体支持体(Y)は、任意の適当な支持体、例えば、樹脂または特定の物質(例えば、ビードまたは粒子)であり得る。あるいは、固体支持体は、連続固体表面(例えば、プレート、チップ、ウェル、チャンネル、カラムまたはチューブ)であり得る。固体支持体の材料は、当業者が理解するように、任意の適当な物質、化合物または重合体である。例には、アクリルアミド、アガロース、メタクリレート重合体、メタクリレート共重合体、セルロース、ナイロン、シリカ、ガラス、セラミック、磁化粒子または表面、ニトロセルロース、ポリスチレン、熱応答性重合体(例えば、Leeら(1996)Journal of Applied Polymer Science 62:301−311;Yoshidaら(1996)Macromolecules 29:8987−89;およびOsada and Khokhlov著(2001)Polymer Gels and Networla(Marcel Dekker,New York)を参照;これらの各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている)およびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
1実施態様では、固体支持体(Y)は、SEPHACRYL(登録商標)樹脂である。SEPHACRYL(登録商標)は、アクリルアミド樹脂であり、これは、アリルデキストランを架橋モノマーN,N’−メチレン−ビスアクリルアミドと重合することにより、生成される。
【0026】
他の実施態様では、固体支持体(Y)は、TOYOPEARL(登録商標)樹脂である。TOYOPEARL(登録商標)は、メタクリレート誘導体であり、これは、メタクリル酸グリシジル、ペンタエリスリトールジメチルメタクリレートおよびポリエチレングリコールを共重合することにより、生成される。
【0027】
1実施態様では、固体支持体(Y)は、ビーズ状にしたアガロースである。適当なビーズ状アガロースの一例には、SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースがある。ビーズ状アガロース(例えば、SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロース)は、例えば、当業者が理解するように、架橋調製物であり得る。架橋調製物は、一般に、良好な化学的および物理的安定性を有することが認められている。適当な固体支持体の選択は、固体支持体の公知の特性および固体支持体を使用する方法から、当業者に明らかである。アガロースは、以下の基本的な構造を有する直鎖重合体である:
【0028】
【化27】

【0029】
ここで、vは、少なくとも1である。アガロースのこの基本的な構造の異形は、当業者に認められている。固体支持体(例えば、アガロース)の調製および使用は、当該技術分野で周知である(例えば、Cuatrecasas and Anfinsen,「Affinity Chromatography」 in Ann.Rev.Biochem.Snellら著(CA:Annual Reviews Inc.),40:259−278(1971)を参照;その教示内容は、本明細書中で参考として援用されている)。
【0030】
本明細書中で使用するタグとは、このアルキル連結ヌクレオチドの明確な検出または捕捉用に提供された試薬である。例えば、限定するものではないが、適当なタグには、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、ハプテン、蛍光体または発色団がある。このアルキル連結ヌクレオチドの検出または捕捉は、当該技術分野で標準的な技術を使用する。例えば、ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドは、アビジン、ストレプトアビジンまたは関連したアビジン誘導体を使用して、捕捉できる。このビオチン−アビジン相互作用は、非常に特異的である。ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドを検出または捕捉するのに使用されるアビジン共役試薬は、溶解性(例えば、抗体)であり得るか、または微粒子物質(例えば、ビーズ状アガロースまたは磁化粒子)または連続表面(例えば、アビジンで被覆したプレートまたはウェル)であり得る。ハプテンで標識したアルキル連結ヌクレオチドの検出および捕捉は、例えば、ハプテン特異的抗体を使用して、達成できる。蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドの視覚的検出方法は、当業者に容易に理解できる。
【0031】
保護基は、当該技術分野で周知であり、そして標準的である。保護基の選択は、その反応性基の特性、その化合物を使用する条件および望ましい機能に依存している。これらは、当業者に容易に理解できる(一般に、「Protective Groups in Organic Synthesis」 Greene and Wuts著(NY:John Wiley & Sons,Inc.)3版(1999)を参照;その教示内容は、本明細書中で参考として援用されている)。保護基は、反応性基(例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルフヒドリル基およびホスフェート基)を選択的に保護するのに使用される。
【0032】
は、共有結合であり得るか、またはRが共有結合ではないとき、Rはまた、本明細書中にて、リンカーまたはリンカーアームと呼ばれる。Rはまた、本明細書中にて、リンカーまたはリンカーアームと呼ばれる。リンカーは、任意の適当なアルキル、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、置換、非置換、直鎖または分枝基、またはそれらの組合せから選択できる。一般に、このリンカーは、疎水性リンカーである。例えば、このリンカーは、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはそれより長い炭素鎖であり得る。さらに、本発明で使用されるリンカーは、当業者が理解するように、非常に疎水性または中程度に疎水性であり得る。あるいは、疎水性リンカーが使用できる。
【0033】
1実施態様では、Rは、以下を含む:
【0034】
【化28】

【0035】
ここで、Q=0またはNH+である。
【0036】
他の実施態様では、Rは、以下を含む:
【0037】
【化29】

【0038】
ここで、Q=OまたはNH+であり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;そしてRは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0039】
1実施態様では、Rは、以下を含む:
【0040】
【化30】

【0041】
ここで、Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0042】
適当なリンカーの例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
【0043】
【化31】

【0044】
【化32】

【0045】
さらに、リンカー(例えば、上記のもの)は、(例えば、縮合反応を介して)、他のリンカーに結合でき、さらに大きいおよび/または長いリンカーを形成する。例えば、リンカーは、直鎖配置でのリンカーの直列合成により、形成できる。これは、例えば、以下のように表わすことができる:
(Y)x−L−L−K−R−Z
ここで、Yは、固体支持体、タグまたは保護基であり;x=0または1であり;LおよびLは、リンカー(例えば、上記例で提供されたもの)であり、それらは、同一または異なるリンカーであり得る;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド誘導体である。上記例で示されているように、2個のリンカーは、直列に合成できるが、しかしながら、2個、3個またはそれ以上のリンカーを直列に合成できることが分かる。あるいは、分枝配置のリンカーが合成できる。この場合もやはり、これらのリンカーは、同一または異なり得る。異なるリンカーは、当業者が理解しているように、それらの異なる疎水性または親水性に従って、選択できる。
【0046】
それに加えて、またはその代わりに、例えば、Yが固体支持体のとき、1種より多い種類のリンカーにより、Yには、1個より多いヌクレオチドが結合できる。
【0047】
この場合もやはり、当業者が理解しているように、それらの異なる疎水性または親水性に従って、選択できる。それゆえ、例えば、Yが固体支持体のとき、類似または異なる疎水性(または親水性)を有するリンカーにより、この固体支持体には、1個より多いヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体(これは、同一のヌクレオチドまたは異なるヌクレオチド(例えば、ATPのみ、またはAMPおよびADPの混合物など))に結合できる。これらのアフィニティー媒体に適当な合成方法の例は、実施例で提供されている。
【0048】
本発明のある実施態様では、Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェート基またはチオホスフェート基であり、そしてn≧1である。使用され得る適当なホスフェート基またはチオホスフェート基の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
【0049】
【化33】

【0050】
当業者が理解するように、ホスフェート基またはチオホスフェート基はまた、イオン化変異体または塩形状で存在できる。本発明のある実施態様では、nは、≧1、≧2、≧3または≧4である。例えば、nは、1、2、3または4であり得る。n≧1のとき、ホスフェート基またはチオホスフェート基の任意の組合せが使用され得る。
【0051】
本発明の他の実施態様では、Rは、ホスフェート基模倣物である。例えば、ある実施態様では、Rは、その主鎖に4個〜8個の炭素を含有し必要に応じてヘテロ原子を含有するカルボン酸である。適当なカルボン酸の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
【0052】
【化34】

【0053】
従って、ある実施態様では、これらのアルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下から選択される一般式を有する:
【0054】
【化35】

【0055】
【化36】

【0056】
本発明に従って使用され得る他のホスフェート基には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
【0057】
【化37】

【0058】
ここで、VおよびWは、Hまたはヘテロ原子(例えば、NHまたはOH)であり得る;
【0059】
【化38−1】

【0060】
ここで、VおよびWは、Hまたはヘテロ原子(例えば、NHまたはOH)であり得る;
【0061】
【化38−2】

【0062】
ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、本明細書中で述べるように、天然に生じるか天然に生じないものであり得る。さらに、このヌクレオシドおよびヌクレオチドは、当業者に標準的な技術を使用して、生物学的または合成的に誘導できる。適当なヌクレオシドには、アデノシン(A)、グアノシン(G)、シチジン(C)、チミジン(T)、ウリジン(U)およびそれらの誘導体および類似物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
ヌクレオチドは、少なくとも1個のホスフェート基(またはチオホスフェート基)(例えば、モノホスフェート基、ジホスフェート基またはトリホスフェート基)を有するヌクレオシドである。このヌクレオチドは、ホスフェート基またはチオホスフェート基、または両者の組合せを有し得る。ホスフェート基またはチオホスフェート基の数は、少なくとも1個であり、1個、2個、3個またはそれ以上であり得る。このようなヌクレオチドは、しばしば、当業者が理解するように、略語(例えば、AMP、ADP、ATP、GMP、GDP、GTPなど)で呼ばれる。
【0064】
1実施態様では、このヌクレオチドは、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジンまたはウリジンのモノホスフェート、ジホスフェートまたはトリホスフェートである。
【0065】
ヌクレオシドおよびヌクレオチド誘導体および類似物もまた、本発明に含まれる。ヌクレオシド誘導体および類似物の単離または合成は、当該技術分野で標準的な技術を使用して、達成される:
【0066】
【表1】

【0067】
【表2】

【0068】
これらの全ての教示内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0069】
1実施態様では、本発明は、アルキル連結アデノシンを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物を包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0070】
【化39】

【0071】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0072】
他の1実施態様では、本発明は、アルキル連結グアノシンを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物を包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0073】
【化40】

【0074】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0075】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結チミジンを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物を包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0076】
【化41】

【0077】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0078】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結シチジンを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物を包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0079】
【化42】

【0080】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0081】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結ウリジンを含有するアルキル連結ヌクレオチド組成物を包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0082】
【化43】

【0083】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0084】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結アデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0085】
【化44】

【0086】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0087】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結グアノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0088】
【化45】

【0089】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0090】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結チミジンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0091】
【化46】

【0092】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0093】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結シチジンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0094】
【化47】

【0095】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0096】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結ウリジンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0097】
【化48】

【0098】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0099】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結2’−デオキシアデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0100】
【化49】

【0101】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0102】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結3’−デオキシアデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0103】
【化50】

【0104】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0105】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結2’−デオキシ−2’−アミノ−アデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0106】
【化51】

【0107】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0108】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結3’−デオキシ−3’−アミノ−アデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0109】
【化52】

【0110】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0111】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結アデノシン誘導体であるAristeromycinを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0112】
【化53】

【0113】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0114】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結ATP誘導体であるNeplanocinを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0115】
【化54】

【0116】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0117】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結2’,3’−ジデオキシ−3’−オキソアデノシンを包含し、該アルキル連結ヌクレオチド組成物は、以下の一般式を含む:
【0118】
【化55】

【0119】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0120】
他の実施態様では、本発明は、アルキル連結2−、6−または8−置換アデノシン誘導体を包含する。これらの置換アデノシン誘導体は、それらの対応する臭化物(その2位置および8位置に対して)または塩化物(その6位置に対して)と適当なアミン(これには、例えば、アリルアミン、ベンジルアミン、t−ブチルアミン、2−メトキシエチルアミンおよびジエチルアミンが挙げられる)とを縮合することにより、製造できる。例えば、Halbfingerら(1999)J.Med.Chem.42:5325−37およびvan Tilburgら(1999)J.Med.Chem.42:1393−400を参照;これらの各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている。アルキル連結8−置換アデノシンの一般構造の一例は、以下で示す:
【0121】
【化56】

【0122】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり、そしてRは、アミンである。
【0123】
追加実施態様では、本発明は、アルキル連結ホルマイシンAを包含する。アルキル連結ホルマイシンAの一例は、以下で示す:
【0124】
【化57】

【0125】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0126】
追加実施態様では、本発明は、アルキル連結4−デアザホルマイシンを包含する。4−デアザホルマイシンAの合成は、Kourafalosら(2003)J.Org.Chem.68:6466−69で記述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている。アルキル連結4−デアザホルマイシンAの一般構造の一例は、以下で示す:
【0127】
【化58】

【0128】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0129】
ある実施態様では、本発明は、アザまたはデアザアデノシン誘導体を包含する。8−アザ、8−アザ−1−デアザ、8−アザ−3−デアザ、1−デアザ、3−デアザおよび1,7−デアザアデノシン誘導体の合成は、Franchettiら(1994)J.Med.Chem.37,3534およびSeelaら(1991)Helv.Chim.Acta 74:1048で記述されている。これらの誘導体は、糖ハロゲン化物であるβ−d−リボフラノース−1−アセテート−2,3,5−トリベンゾエート(Kraybillら(2002)J.Am.Chem.Soc.124:12118およびSaneyoshiら(1979)Chem.Pharm.Bull.27:2518を参照)およびSnClと反応されて、追加アデノシン誘導体を形成できる。このような1誘導体の一般構造の一例は、以下で示す:
【0130】
【化59】

【0131】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0132】
さらに他の実施態様では、本発明は、アルキル連結プリンリボシドを包含する。アルキル連結プリンリボシドの一般構造の一例は、以下で示す:
【0133】
【化60】

【0134】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0135】
本発明はまた、アルキル連結6−メルカプトプリンリボシドを提供する。アルキル連結6−メルカプトプリンリボシドの一般構造の一例は、以下で示す:
【0136】
【化61】

【0137】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0138】
本発明はまた、アルキル連結6−クロロプリンリボシドを提供する。アルキル連結6−クロロプリンリボシドの一般構造の一例は、以下で示す:
【0139】
【化62】

【0140】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0141】
本発明はまた、アルキル連結6−メチルプリンリボシドを提供する。この6−メチルプリンリボシドは、6−クロロプリンリボシドとグリニャール試薬である塩化メチルマグネシウムとを反応させて6−メチルプリンリボシドを得ることにより、合成され得る(Hocek and Dvorakova(2003)J:Org Chem.68:5773−6であって、その内容は、本明細書中で参考として援用されている)。アルキル連結6−メチルプリンリボシドの一般構造の一例は、以下で示す:
【0142】
【化63】

【0143】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである。
【0144】
他の実施態様では、本発明は、そのリボース基をリボース模倣物で置き換えたアルキル連結アデノシン誘導体を包含する。このようなアルキル連結誘導体の一般構造の一例は、以下である:
【0145】
【化64】

【0146】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、リンカー(R)は、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり、そしてRは、リボース模倣物である。ある実施態様では、このリボース模倣物は、アルキル基、C〜Cシクロアルキル基、ヘテロアルキル基、アリールまたはヘテロアリール基である。例えば、Hernandezら(2002)J.Med.Chem.45:4254−63を参照(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)。他の適当なリボース模倣物の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
【0147】
【化65】

【0148】
【化66】

【0149】
他の実施態様では、これは、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結ヌクレオチドである:
【0150】
【化67】

【0151】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0152】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結グアノシンを包含する:
【0153】
【化68】

【0154】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0155】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結グアノシンを包含する:
【0156】
【化69】

【0157】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0158】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結シチジンを包含する:
【0159】
【化70】

【0160】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0161】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結チミジンを包含する:
【0162】
【化71】

【0163】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0164】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロースに共有結合したアルキル連結ウリジンを包含する:
【0165】
【化72】

【0166】
またはそれらのイオン化変異体または塩であって、ここで、Q=NH+またはOである。
【0167】
また、本発明には、以下の一般式を含むγ−アルキル連結ヌクレオチド三リン酸が含まれる:
【0168】
【化73】

【0169】
【化74】

【0170】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0171】
また、本発明には、以下の一般式を含むγ−アルキル連結ヌクレオチド類似物が含まれる:
【0172】
【化75】

【0173】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロース固体支持体に結合したγ−ホスフェート連結アデノシン三リン酸を包含する:
【0174】
【化76】

【0175】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0176】
1実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロース固体支持体に結合したγ−ホスフェート連結グアノシン三リン酸を包含する:
【0177】
【化77】

【0178】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0179】
他の実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロース固体支持体に結合したγ−ホスフェート連結シチジン三リン酸を包含する:
【0180】
【化78】

【0181】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0182】
さらに他の実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロース固体支持体に結合したγ−ホスフェート連結チミジン三リン酸を包含する:
【0183】
【化79】

【0184】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0185】
他の実施態様では、本発明は、以下の一般構造を含むアガロース固体支持体に結合したγ−ホスフェート連結ウリジン三リン酸を包含する:
【0186】
【化80】

【0187】
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【0188】
(アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体の合成)
また、本発明には、以下の一般式を含むアルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体を合成する方法が含まれる:
【0189】
【化81】

【0190】
該方法は、以下の一般工程を包含する:(a)適当なカップリング緩衝液中にて、少なくとも1個のリンカーを固体支持体またはタグにカップリングする工程であって、ここで、該リンカーは、RまたはRとRとの組合せであり;(b)該カップリング工程後、該固体支持体に残っている反応性部位を末端キャップ化する工程;および(c)ヌクレオチドの末端ホスフェートまたはチオホスフェート基を、該固体支持体またはタグにカップリングした該リンカーと反応させる工程であって、ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基またはそれらの組合せの間の共有結合であり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオチド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である。本明細書中の他の箇所で記述したように、固体支持体は、任意の適当な支持体、例えば、樹脂または特定の物質(例えば、ビードまたは粒子)であり得る。あるいは、固体支持体は、連続固体表面(例えば、プレート、チップ、ウェル、チャンネル、カラムまたはチューブ)であり得る。固体支持体の材料は、当業者が理解するように、任意の適当な物質、化合物または重合体である。例には、アクリルアミド、アガロース、メタクリレート重合体、メタクリレート共重合体、セルロース、ナイロン、シリカ、ガラス、セラミック、磁化粒子または表面、ニトロセルロース、ポリスチレンおよびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0191】
さらに、本明細書中で使用するタグとは、このアルキル連結ヌクレオチドの明確な検出または捕捉用に提供された試薬である。例えば、限定するものではないが、適当なタグには、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、ハプテン、蛍光体または発色団がある。このアルキル連結ヌクレオチドの検出または捕捉は、当該技術分野で標準的な技術を使用する。例えば、ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドは、アビジン、ストレプトアビジンまたは関連したアビジン誘導体を使用して、捕捉できる。このビオチン−アビジン相互作用は、非常に特異的である。ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドを検出または捕捉するのに使用されるアビジン共役試薬は、溶解性(例えば、抗体)であり得るか、または微粒子物質(例えば、ビーズ状アガロースまたは磁化粒子)または連続表面(例えば、アビジンで被覆したプレートまたはウェル)であり得る。ハプテンで標識したアルキル連結ヌクレオチドの検出および捕捉は、例えば、ハプテン特異的抗体を使用して、達成できる。蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドの視覚的検出方法は、当業者に容易に理解できる。
【0192】
ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、本明細書中で述べるように、天然に生じるか天然に生じないものであり得る。さらに、このヌクレオシドおよびヌクレオチドは、当業者に標準的な技術を使用して、生物学的または合成的に誘導できる。適当なヌクレオシドには、アデノシン(A)、グアノシン(G)、シチジン(C)、チミジン(T)、ウリジン(U)およびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0193】
1実施態様では、このヌクレオチドは、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジンまたはウリジンまたはそれらの類似物の一リン酸、二リン酸、三リン酸または四リン酸である。ある実施態様では、このヌクレオチドのホスフェート部分は、変性されている。例えば、Picherら(1996)Biochem.Pharmacol.51:1453−60;Ingallら(l999)J.Med.Chem.42:213−20;Gendronら(2000)J.Med.Chem.43:2239−47;およびXuら、(2002)J.Med.Chem.45:5694−709を参照(これらの各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている)。
【0194】
他の実施態様では、このヌクレオチドのホスフェート部分は、ホスフェート基模倣物で置き換えられている。例えば、ある実施態様では、これらのアルキル連結ヌクレオチド組成物は、その主鎖に4個〜8個の炭素を含有し必要に応じてヘテロ原子を含有するカルボン酸を含む。これらのヌクレオチド誘導体を製造するには、2’,3’−イソプロピリデンアデノシンは、環状無水物と反応され、次いで、そのアセトニドは、脱保護される。2’,3’−イソプロピリデンと反応され得る環状無水物の例には、無水ジグリコール酸、無水コハク酸、無水グルタル酸および無水マレイン酸が挙げられるが、任意の適当な求電子試薬は、使用され得る。アデノシンの5’−ヒドロキシルの官能基はまた、フタルイミドとの光延反応に続いてヒドラジン分解により、第一級アミンに変換され得る。例えば、Bressiら(2001)J.Med.Chem.44:2080−93およびHerforthら(2002)J.Comb.Chem.4:302−14を参照;これらの各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0195】
他のホスフェート基模倣物は、本発明に従って、使用され得る。例えば、ATP類似物は、2’,3’−O−イソプロピリデン−アデノシンと4−クロロスルホニル安息香酸とを反応させて次式を有するATP類似物を得ることにより、製造できる:
【0196】
【化82】

【0197】
このベンゼン環は、水酸基またはアミン基で置換できる。例えば、Rosseら(1997)Helv.Chim.Acta.80:653を参照;その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0198】
他の例では、2’,3’−O−イソプロピリデン−アデノシンは、塩化スルファモイルと反応され、そのスルホンアミドは、カルボン酸と共役され(例えば、マロン酸ベンジルまたはマロン酸t−ブチル)、次いで、1段階または2段階で脱保護されて、以下の構造を有するATP類似物が得られる:
【0199】
【化83】

【0200】
マロン酸t−ブチルとの共役の後、1段階だけの酸性脱保護が実行される。マロン酸ベンジルとの共役の後、そのベンジル基の触媒水素化およびアセトニド基の酸性開裂が実行される。モノ保護マロネートに加えて、モノ保護スクシレートまたはグルタメートが使用できる。それに加えて、このスルホンアミドは、他の求電子試薬(例えば、ブロモ酢酸)と反応されて、ホスフェート基模倣物を得ることができる。このスルホンアミドをリンカーに連結するには、アミノ酸もまた、使用できる。Koroniakら(2003)Pharmacology & Therapeutics 93:145を参照;その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0201】
さらに他の例では、ATP類似物は、アデノシン−5’−カルボン酸をβ−アラニンと共役して以下の構造を有するATP類似物を形成することにより、製造される:
【0202】
【化84】

【0203】
他のアミノカルボン酸は、使用できる。それに加えて、アデノシン−5’−カルボン酸は、アミノ酸またはペプチドと共役できる。Loogら(2000)FEBS Letters 480:244;およびParangら(2002)Pharmacology and Therapeutics 93:145を参照;これらの両方の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0204】
本発明のアルキル連結ヌクレオチド組成物で使用され得るホスフェート基模倣物の他の非限定的な例には、以下が挙げられる:
【0205】
【化85−1】

【0206】
ここで、VおよびWは、ヘテロ原子(例えば、NH2またはOH)であり得る:
【0207】
【化85−2】

【0208】
このアルキル連結ヌクレオチドのリボース部分は、変性または置換され得る。例えば、4−ペンテン−1−オールの酸化およびアセトニド保護により、中間体が得られ、これは、古典的な光延条件下にて、このアデノシンと反応できる。アルコールとアデノシンN9との間の光延反応は、十分に確立されている。例えば、Changら(1999)Chemistry & Biology 6:361−75。次いで、このアセトニドを脱保護すると、リン酸化および樹脂リンカーアームの組合せとの結合の準備となる第一配位子が生じる。同じ中間体の第一級アルコールはまた、そのアルデヒドに酸化でき、続いて、アセトニド脱保護および閉環される。第二級ヒドロキシルよりも第一級ヒドロキシルを選択的に保護し、光延反応し、そして第一級ヒドロキルシを脱保護すると、第二配位子が得られる。
【0209】
本発明の組成物中で使用され得るヌクレオシド類似物の非限定的な例には、2’−デオキシ−アデノシン、3’−デオキシ−アデノシン、2’−デオキシ−2’−アミノ−アデノシン、3’−デオキシ−3’−アミノ−アデノシン、ホルマイシンA、4−デアザホルマイシンA、アリステロマイシン、ネプラノマイシンA、プリンリボシド、6−メルカプトプリンリボシド、6−クロロプリンリボシド、6−メチルプリンリボシドおよび2’、3’−ジデオキシ−3’−オキソアデノシンが挙げられる。例えば、Guranowskiら(1981)Biochemistry 20:110;Yaginumaら(1981)J.Antibiot.23:359;Robinsら(1983)J.Am.Chem.Soc.105:4059;Borchardtら(1984)J.Biol.Chem.259:5353;De Clerqら(1987)Biochem.Pharmacol.36:2567;Hurynら(1989)Tetrahedron Lett.30:6259;Franchettiら(1994)J.Med.Chem.37:3534;Van Calenberghら(1994)Helv.Chem.Acta.77:631;Cowartら(1999)J:Org.Chem.64:2240;Hocek and Dvorakova(2003)J.Org.Chem.68:5773;およびKourafalosら(2003)J.Org.Chem.68:6466−69を参照;これらの各々の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0210】
さらに他の実施態様では、このヌクレオシドまたはヌクレオチドは、2−、6−または8−置換アデノシン誘導体である。このような誘導体は、それらの対応する臭化物(その2位置および8位置に対して)または塩化物(その6位置に対して)と適当なアミン(例えば、アリルアミン、ベンジルアミン、t−ブチルアミン、2−メトキシエチルアミン、ジエチルアミン)とを縮合することにより、製造され得る。例えば、Halbfingerら(1999)J.Med.Chem.42:5325−37およびvan Tilburgら(1999)J.Med.Chem.42:1393を参照。
【0211】
ある実施態様では、これらの組成物は、リボース模倣物を含有する。例えば、このヌクレオシドまたはヌクレオチドのリボースは、アルキル基、C〜Cシクロアルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基で置換される。これは、ジオールのモノチトリレーション(monotitrylation)に続いて、アデノシンとの光延反応およびチトリル化したアルコールの脱保護により、達成され得る。例えば、Hernandezら(2002)J.Med.Chem.45、4254を参照;その内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0212】
他のリボース模倣物およびそれらの合成は、例えば、以下で記述されている:Leeら(1961)J.Am.Chem.Soc.83:1906;Imazawa(1978)J.Org.Chem.43:3044;Robinsら(1984)Tetrahedron Letters 25:367;Herdewijnら(1987)J.Med.Chem.30:2131−37;Wuら(1988)Tetrahedron 44:6705;Van Aerschotら(1989)J.Med.Chem.32:1743−49;Secristら(1991)J.Med.Chem.34:2361−66;Secristら(1992)J.Med.Chem.35:533−38;Holletzら(1994)Synthesis 8:789;Choiら(1998)Tetrahedron Letters 25:367;Meierら(1999)Nucleosides Nucleotides 18:907−12;Meierら(1999)J.Med.Chem.42:1615−24;and Chooら、(2003)J.Med.Chem.46:389−98。
【0213】
アルキル連結ヌクレオチドを含有するアルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体の合成は、一般に、3段階で行われる:第一に、そのリンカー(または複数のリンカー)は、固体支持体(これはまた、本明細書中にて、一般に、樹脂とも呼ばれている)に結合される;第二に、この固体支持体上の任意の残留している活性部位は、適当な試薬(例えば、エタノールアミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールまたはグリシン)を使用して末端キャップ化される;そして第三に、そのリンカーアームは、特別なアフィニティー配位子(例えば、ヌクレオチド(例えば、アデノシン三リン酸(ATP)))と反応されて、それにより、ヌクレオチドアフィニティー媒体を生成する。
【0214】
リンカーを介したヌクレオチドへのタグ(例えば、ビオチン)の結合は、当該技術分野で標準的である技術を使用する。例えば、ビオチンは、結合したリンカーアームを使用して、合成できる;このような化合物は、当業者に公知であり、そして既に結合した異なるリンカーアームと共に市販されている;例えば、
【0215】
【化86】

【0216】
ビオチンタグに結合されたアルキル連結ヌクレオチドを合成するには、その水溶性ビオチンリンカー錯体は、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)および1−メチルイミダゾールと反応したヌクレオチドと反応される。
【0217】
保護基を有するアルキル連結ヌクレオチドの合成は、当該技術分野で公知の技術を使用する。典型的には、このリンカー(例えば、ジアミンリンカー)は、非対称的に保護されて(すなわち、一端で保護されて)、水溶性半保護ジアミンリンカーを形成する。このリンカーの未保護末端は、当業者に理解されるように、このヌクレオチドとEDCおよび1−メチルイミダゾールとを反応させることにより調製されたヌクレオチドと反応される。
【0218】
本明細書中で既に記述したように、その固体支持体またはタグがアルキル連結ヌクレオチド、および必要に応じて、アルキル連結ヌクレオチドに結合された化合物(例えば、タンパク質)の分離に適当であるように固体支持体またはタグに結合されたアルキル連結ヌクレオチドはまた、本明細書中にて、「ヌクレオチドアフィニティー媒体」または「アルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体」と呼ばれている。
【0219】
一般に、このリンカーは、当業者に理解されるように、任意の適当なカップリング緩衝液中にて、この固体支持体に結合される。例えば、このカップリング緩衝液は、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)には、pHを8〜9に調節した0.1Mまたは0.2Mリン酸ナトリウム、または1,1’−カルボニルジイミダゾール活性化(CDI)−SEPHAROSE(登録商標)には、pHを10に調節した0.1Mまたは0.2Mリン酸ナトリウムであり得る。あるいは、pHを8〜9に調節した0.01M〜0.1Mボレートは、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)をカップリングするのに使用でき、またはpHを10に調節した0.01M〜0.1Mボレートは、CDI活性化SEPHAROSE(登録商標)をカップリングするのに使用できる。例えば、リンカーは、室温で、炭酸水素ナトリウムカップリング緩衝液(例えば、以下の実施例で使用されているように、0.1M NaHCO、0.5M NaCl、pH=8.2)中にて、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースと反応できる。CDI活性化SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースとの反応には、そのリンカーは、例えば、室温で、例えば、当業者に理解されるように、0.05M NaHCO−NaCOカップリング緩衝液中にて、この樹脂と反応できる。典型的には、この固体支持体は、次いで、水で洗浄される。
【0220】
この固体支持体は、次いで、その固体支持体上の残りの活性部位をブロックするために末端キャップ化され、これは、任意の適当な試薬(例えば、エタノールアミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールまたはグリシン)を使って、実行できる。例示のために、末端キャップ化は、室温で、約1時間にわたって、この固体支持体を1Mエタノールアミン(pH=8.9)と反応させることにより、達成できる。この固体支持体は、次いで、典型的には、1M NaClおよび水で洗浄される。
【0221】
このヌクレオチドは、当業者に理解されるように、また、実施例で記述されているように、次いで、適当な条件下にて、この固体支持体上のリンカーアームと反応される。
【0222】
固体支持体またはタグ(ヌクレオチドアフィニティー媒体)に結合されたアルキル連結ヌクレオチドは、一旦、調製されると、任意の適当な緩衝液中で保存される。例えば、0.1M KHPO−KHPO緩衝液(pH=7.4)は、防腐剤として、0.02%ナトリウムアジドを含有する。
【0223】
イソ尿素およびカーバメート連鎖の合成方法は、当該技術分野で標準的である(一般に、Hermansonら、「Immobilized Affinity Ligand Techniques」、Academic Press,1992を参照;その教示内容は、本明細書中で参考として援用されている)。例えば、臭化シアン活性化アガロースの使用(一般に、Cuatrecasas and Anfinsen、「Affinity Chromatography」、in Ann.Rev.Biochem.Snellら著(CA:Annual Reviews Inc.),40:259−278(1971);その教示内容は、本明細書中で参考として援用されている)により、適当なイソ尿素が合成されるのに対して、CDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロース6B(Pierce Biotechnology,Inc.)を使用すると、適当なカーバメート連鎖が得られる。あるいは、適当な樹脂の水酸基は、中間体として炭酸N,N’−ジスクシンイミジルを使用して、適当な脱離基に変換でき、カーバメート連鎖を調製するか、または有機塩化スルホニルを使用して、親水性置換に対して樹脂水酸基を活性化して、炭素−窒素結合を調製する。
【0224】
以下の実施例において固体支持体に結合されたアルキル連結ヌクレオチドは、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロース4B(Sigma)、CDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロース6B(Pierce Biotechnology,Inc.)、TOYOPEARL(登録商標)樹脂、SEPHACRYL(登録商標)樹脂、Trisacryl樹脂またはUltrogel樹脂を使って、製造した。他の適当な固体支持体は、当業者に容易に理解され、これらには、例えば、アクリルアミド、アガロース、メタクリレート重合体、メタクリレート共重合体、セルロース、ナイロン、シリカ、ガラス、セラミック、磁化粒子または表面、ニトロセルロースおよびポリスチレン、およびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0225】
使用前、当業者に理解されるように、標準的なプロトコルに従って、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースは、1mM HClおよび水で洗浄されるのに対して、CDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースは、氷冷水で洗浄される。
【0226】
γ−ホスフェート連結ヌクレオチドアフィニティー配位子の化学合成の一例は、図1〜5で図示されている。例示の目的のために、このヌクレオチドは、ATPである。
【0227】
図1は、中間体IAの化学的な形成を図示している。臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースは、ジアミノ疎水性リンカーと反応されて、樹脂結合リンカー(中間体IA)を形成する。
【0228】
代替樹脂を使用して、図2は、中間体IBの化学的な形成を図示している。CDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)ビーズ状アガロースは、ジアミノ疎水性リンカーと反応されて、樹脂結合リンカー(中間体IB)を形成する。
【0229】
中間体IIの化学的な形成(これは、それの樹脂との結合の調製でのヌクレオチドの変性である)は、図3で図示されている。このヌクレオチドは、水溶性カルボジイミド(例えば、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC))と反応されて、O−ホスホリルチオ尿素を形成する。このO−ホスホリルチオ尿素は、適当な求核性化合物(例えば、1−メチルイミダゾール)と反応されて、中間体IIを形成する。
【0230】
ヌクレオチドアフィニティー媒体の合成の最終工程は、図4および5で図示されている。具体的には、図4は、ヌクレオチドアフィニティー媒体の化学的な形成の一例を図示している。中間体IAおよびIIは、混ぜ合わされて、固体支持体に結合された最終アルキル連結ヌクレオチドを形成する。他の例では、図5で示されているように、中間体IBおよびIIは、混ぜ合わされて、固体支持体に結合された最終アルキル連結ヌクレオチドを形成する。
【0231】
1実施態様では、アルキル連結ヌクレオチドを使った固体支持体の装填は、変えることができる。このことは、固体支持体の必ずしも全ての反応部位がアルキル連結ヌクレオチドと反応されることを意味している。例えば、アルキル連結ヌクレオチドを使った固体支持体の装填は、5〜25%の範囲であり得、このことは、反応部位の5〜25%がアルキル連結ヌクレオチドと反応されることを意味する。あるいは、このアルキル連結ヌクレオチドの装填は、20〜50%、40〜65%、60〜80%または75〜100%の範囲である。この固体支持体のうちアルキル連結ヌクレオチドと反応していない反応部位は、適当なら、適当な試薬を使用して、キャップ化できる。
【0232】
(アルキル連結ヌクレオチド組成物の用途)
また、本発明には、化合物(例えば、プロテオーム)をスクリーニングする方法が含まれ、該方法は、以下の工程を包含する:(a)プロテオームを、以下の一般式を含むヌクレオチドアフィニティー媒体と接触させる工程:
【0233】
【化87】

【0234】
ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオチド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1であり;(b)該ヌクレオチドアフィニティー媒体を緩衝液で洗浄し、それにより、該プロテオームの非特異的に結合した成分を該ヌクレオチドアフィニティー媒体から溶出しそして該プロテオームの特異的成分は、該ヌクレオチドアフィニティー媒体に結合したままである工程;(c)該プロテオームの特異的成分に結合した該ヌクレオチドアフィニティー媒体を少なくとも1種の試験化合物と接触させる工程;(d)該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該ヌクレオチドアフィニティー媒体成分を溶出する工程;および(e)該ヌクレオチドアフィニティー媒体から該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該成分を同定する工程。
【0235】
試験化合物は、当業者に理解されるように、有機または無機、天然に生じるか天然に生じないものである任意の化合物であり得る。例えば、この試験化合物は、組合せライブラリまたは化学ライブラリに由来の化合物であり得る。さらに、この試験化合物は、単細胞有機体、多細胞有機体、または多細胞有機体の器官または組織から抽出された化合物であり得る。このような有機体の例には、細菌、藻類、真菌、植物、魚類、両生類、哺乳動物などが挙げられるが、これらに限定されない。この試験化合物は、当業者に理解されるように、単一化合物であり得、あるいは、化合物の混合物であり得る。
【0236】
本明細書中の他の箇所で記述したように、固体支持体は、任意の適当な支持体、例えば、樹脂または特定の物質(例えば、ビードまたは粒子)であり得る。あるいは、固体支持体は、連続固体表面(例えば、プレート、チップ、ウェル、チャンネル、カラムまたはチューブ)であり得る。固体支持体の材料は、当業者が理解するように、任意の適当な物質、化合物または重合体である。例には、アクリルアミド、アガロース、メタクリレート重合体、メタクリレート共重合体、セルロース、ナイロン、シリカ、ガラス、セラミック、磁化粒子または表面、ニトロセルロース、ポリスチレンおよびそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0237】
さらに、「タグ」との用語は、本明細書中で使用されているが、このアルキル連結ヌクレオチドの明確な検出または捕捉用に提供された試薬である。例えば、限定するものではないが、適当なタグには、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、ハプテン、蛍光体または発色団がある。このアルキル連結ヌクレオチドの検出または捕捉は、当該技術分野で標準的な技術を使用する。例えば、ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドは、アビジン、ストレプトアビジンまたは関連したアビジン誘導体を使用して、捕捉できる。このビオチン−アビジン相互作用は、非常に特異的である。ビオチンで標識したアルキル連結ヌクレオチドを検出または捕捉するのに使用されるアビジン共役試薬は、溶解性(例えば、抗体)であり得るか、または微粒子物質(例えば、ビーズ状アガロースまたは磁化粒子)または連続表面(例えば、アビジンで被覆したプレートまたはウェル)であり得る。ハプテンで標識したアルキル連結ヌクレオチドの検出および捕捉は、例えば、ハプテン特異的抗体を使用して、達成できる。蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドの視覚的検出方法は、当業者に容易に理解できる。蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドの視覚的な検出は、標識したアルキル連結ヌクレオチドと標的タンパク質との間の特定の相互作用の存在または不在を容易に決定するような技術に有用である。あるいは、蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドの視覚的な検出は、試験化合物と標的タンパク質に結合した標識したアルキル連結ヌクレオチドとの間の特定の相互作用の存在または不在を容易に決定するような技術に有用である。さらに、ある化合物に対するアフィニティー配位子の親和性または親和力のリンカー特異的効果は、蛍光体または発色団で標識したアルキル連結ヌクレオチドを使用して、モニターできる。例えば、リンカーは、例えば、立体障害または静電相互作用を介して相互作用する化合物に対するアルキル連結ヌクレオチドの選択性、親和性または親和力に影響を与えることができる。これらのリンカー特異的効果は、ヌクレオチドに結合されたどのリンカーがヌクレオチドと標的タンパク質または化合物との相互作用に特異的に影響を与えるかを視覚的に検出することにより、アッセイまたはモニターできる。このようなリンカーは、タンパク質または標的化合物のサブセットを選択的に結合するヌクレオチドアフィニティー媒体を調製するのに使用できる。
【0238】
本明細書中の他の箇所で記述したように、ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、本明細書中で述べるように、天然に生じるか天然に生じないものであり得る。さらに、このヌクレオシドおよびヌクレオチドは、当業者に標準的な技術を使用して、生物学的または合成的に誘導できる。適当なヌクレオシドには、アデノシン(A)、グアノシン(G)、シチジン(C)、チミジン(T)、ウリジン(U)およびそれらの誘導体および類似物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0239】
1実施態様では、このヌクレオチドは、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジンまたはウリジンまたはそれらの類似物の一リン酸、二リン酸、三リン酸または四リン酸である。
【0240】
本発明のアルキル連結ヌクレオチドアフィニティー媒体は、例えば、当業者に公知の方法を使用して、アフィニティークロマトグラフィーで使用できる。例えば、WO00/63694(これは、2000年4月12日に出願された)および米国特許第5,536,822(これは、1994年3月4日に出願された)を参照;これらの教示内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0241】
このヌクレオチドアフィニティー媒体およびアルキル連結ヌクレオチドは、ヌクレオチドに結合する生体化合物の検出および精製に有用である。例えば、γ−ホスフェート連結アデノシン三リン酸(ATP)は、キナーゼのような化合物(これらは、ATPに結合することが知られている)を検出し精製するのにの使用できる。具体的には、アルキル連結ヌクレオチド(例えば、ATP)は、固体支持体またはタグに結合でき、引き続いて、プロテオームまたはその一部に接触または混合できる。プロテオームの非特異的に相互作用する成分は、一般に、当業者に容易に理解されるように、適当な緩衝液で洗浄することにより、除去される。
【0242】
さらに、このアルキル連結ヌクレオチドは、そのアルキル連結ヌクレオチドにより捕捉されたタンパク質と特異的に相互作用する化学化合物をスクリーニングするのに使用できる。引き続いて、このタンパク質は、当該技術分野で標準的な技術を使用して、同定できる。
【0243】
あるいは、このアルキル連結ヌクレオチドは、このヌクレオチドに特異的に結合する化学化合物を検出し単離するのに使用できる例えば、アルキル連結ヌクレオチドは、組合せライブラリと混合できる。このアルキル連結ヌクレオチドと特異的に相互作用する組合せライブラリの化合物は、例えば、1種またはそれ以上の適当な緩衝液で洗浄することにより、非特異的に相互作用する化合物から分離できる。引き続いて、この特異的に相互作用する化合物は、当該技術分野で標準的な技術を使用して、同定できる。
【0244】
あるいは、ヌクレオチドと相互作用することが公知である化合物の競争物が同定できる。例えば、アルキル連結ヌクレオチドは、公知の相互作用化合物(例えば、タンパク質)と混合でき、それらの結合が起こる。次いで、この公知化合物に結合されたアルキル連結ヌクレオチドには、他の化合物または化合物のライブラリ(例えば、組合せライブラリ)を加えることができる。もし、1種またはそれ以上の異なる化合物がこのヌクレオチドと競争できる(それゆえ、第一結合化合物を置換できる)なら、この公知化合物が放出され、その競争化合物は、引き続いて、同定できる。このような化合物は、有用な生物学的または薬理学的阻害剤であり得る。
【実施例】
【0245】
本発明は、さらに、以下の実施例で例示されるが、これらは、いずれの様式でも、限定するものとは解釈されない。説明を簡単にする目的のために、固体支持体は、一般に、以下で表わされる:
【0246】
【化88】

【0247】
ここで、一般に、固体支持体上の水酸基は、適当な試薬(例えば、臭化シアン)と反応して臭化シアン活性化固体支持体を形成するのに利用可能である。この固体支持体は、上記の任意の固体支持体であり得る。
【0248】
(実施例1)
以下の一般構造は、実施例1で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0249】
【化89】

【0250】
1,3−ジアミノ−2−プロパノール1gをカップリング緩衝液30mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPEIROSE(登録商標)2gと混ぜ合わせることにより、このリンカーアームを樹脂に結合した。その反応は、室温で、約3時間進行した。
【0251】
ATP(500mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド103.5mgおよびEDC(172.5mg)を水20mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子であるATPを樹脂に結合するために調製した。
【0252】
最後に、この活性化アフィニティー配位子に4−ジメチルアミノピリジン111mgを加え、そして調製した樹脂と混ぜ合わせ、その反応を、室温で、約12〜18時間または一晩継続することにより、ヌクレオチドアフィニティー媒体を調製した。
【0253】
(実施例2)
以下の一般構造は、実施例2で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0254】
【化90】

【0255】
まず、カップリング緩衝液30mLに1,3−ジアミノ−2−プロパノール1gを加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)2gと混ぜ合わせることにより、このリンカーを樹脂に結合した。その反応は、約3時間進行した。カップリング緩衝液30mLにヨード酢酸1.5gを加え、そのpHを9.8に調節し、この樹脂と混ぜ合わせることにより、この樹脂の第二反応を実行した。これを、室温で、約1時間、さらに反応させた。この樹脂とのさらなる反応において、水20mLにEDC(500mg)を加え、この樹脂と混ぜ合わせた。反応は、さらに30分間進行した。引き続いて、1,3−ジアミノ−2−プロパノール1gをカップリング緩衝液30mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせた。反応を、さらに約1時間継続した。
【0256】
ATP(500mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド103.5mgおよびEDC(172.5mg)を水20mLに加え、その反応を約2時間進行させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0257】
最後に、調製したアフィニティー配位子に4−ジメチルアミノピリジン111mgを加え、そして樹脂と混ぜ合わせた。反応を、室温で、約12〜18時間または一晩進行させた。
【0258】
(実施例3〜8)
以下の一般構造は、実施例3〜8で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0259】
【化91】

【0260】
ここで、Q=NHまたはOである。
【0261】
(実施例13)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン250mgをカップリング緩衝液5mLに加え、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約2時間反応させた。
【0262】
ATP(300mg)、EDC(104mg)およびN−ヒドロキシスクシンイミド62mgを水7mLに加え、室温で90分間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0263】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0264】
(実施例4)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン250mgをカップリング緩衝液5mLに加え、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせた。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0265】
ATP(690mg)、1−メチルイミダゾール513μLおよびEDC(1200mg)を水6mLに加え、そして室温で1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0266】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0267】
(実施例5)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン750mgをカップリング緩衝液7.5mLに加え、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1.425gと混ぜ合わせた。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0268】
ATP(1378mg)、1−メチルイミダゾール1027μLおよびEDC(2400mg)を水6mLに加え、そして室温で1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0269】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0270】
(実施例6)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン225mgをカップリング緩衝液1.5mLに加え、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)285mgと混ぜ合わせた。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0271】
ATP(550mg)、1−メチルイミダゾール410μLおよびEDC(960mg)を水5mLに加え、そして室温で1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0272】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0273】
(実施例7)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン150mgをカップリング緩衝液3mLに加え、そのpHをpH8.4に調節し、次いで、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)571mgと混ぜ合わせた。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0274】
ATP(100mg)、1−メチルイミダゾール820μLおよびEDC(1920mg)を水10mLに加え、そして室温で1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0275】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0276】
(実施例8)
この樹脂を調製するために、1,6−ジアミノヘキサン250mgをカップリング緩衝液5mLに加え、CDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)2.5mLと混ぜ合わせた。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0277】
ATP(690mg)、1−メチルイミダゾール513μLおよびEDC(1200mg)を水6mLに加え、そして室温で1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0278】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0279】
(実施例9〜28)
以下の一般構造は、実施例9〜28で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0280】
【化92】

【0281】
ここで、Q=NHまたはOである。
【0282】
実施例9〜16の全てについて、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン700μLをカップリング緩衝液10mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)2gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。反応した樹脂300mgのアリコートを実施例9〜16で使用した。
【0283】
(実施例9)
ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド58mgおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0284】
このアフィニティー配位子および調製した樹脂(上記)300mgを共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0285】
(実施例10)
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール41μLおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0286】
このアフィニティー配位子および調製した樹脂(上記)300mgを共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0287】
(実施例11)
ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド290mgおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0288】
このアフィニティー配位子および調製した樹脂(上記)300mgを共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0289】
(実施例12)
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0290】
このアフィニティー配位子および調製した樹脂(上記)300mgを共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0291】
(実施例13)
ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド58mgおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0292】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約5時間反応させた。
【0293】
あるいは、ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド58mgおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0294】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0295】
(実施例14)
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール41μLおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0296】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約5時間反応させた。
【0297】
あるいは、ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール41μLおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0298】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0299】
(実施例15)
ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド290mgおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0300】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約5時間反応させた。
【0301】
あるいは、ATP(275mg)、N−ヒドロキシスクシンイミド290mgおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0302】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0303】
(実施例16)
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0304】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約5時間反応させた。
【0305】
あるいは、ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約2時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0306】
次いで、このアフィニティー配位子を樹脂300mgと混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0307】
(実施例17)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン500μLをカップリング緩衝液10mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)2mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0308】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水8mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0309】
このアフィニティー配位子を調製した樹脂と混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0310】
あるいは、ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水4mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0311】
このアフィニティー配位子を調製した樹脂と混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0312】
(実施例18)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン200μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0313】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水4mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0314】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0315】
(実施例19)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0316】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール205μLおよびEDC(480mg)を水4mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0317】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0318】
(実施例20)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン250μLをカップリング緩衝液5mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)2.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0319】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール82μLおよびEDC(192mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0320】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0321】
あるいは、ATP(250mg)、1−メチルイミダゾール195μLおよびEDC(430mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0322】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0323】
(実施例21)
エタノールアミン75μLおよび1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン75μLをカップリング緩衝液3mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0324】
ATP(415mg)、1−メチルイミダゾール125μLおよびEDC(290mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0325】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0326】
(実施例22)
エタノールアミン135μLおよび1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン15μLをカップリング緩衝液3mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0327】
ATP(415mg)、1−メチルイミダゾール125μLおよびEDC(290mg)を水4mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0328】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0329】
(実施例23)
エタノールアミン142.5μLおよび1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン7.5μLをカップリング緩衝液3mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0330】
ATP(415mg)、1−メチルイミダゾール125μLおよびEDC(290mg)を水4mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0331】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0332】
(実施例24)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0333】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール82μLおよびEDC(192mg)を水3mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0334】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0335】
(実施例25)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0336】
ATP(138mg)、1−メチルイミダゾール103μLおよびEDC(240mg)を水3mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0337】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0338】
(実施例26)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1.5mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0339】
ATP(138mg)、1−メチルイミダゾール41μLおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0340】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0341】
(実施例27)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0342】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール204μLおよびEDC(96mg)を水3mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0343】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0344】
(実施例28)
1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン100μLをカップリング緩衝液2mLに加え、そしてCDI活性化架橋SEPHAROSE(登録商標)1mLと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0345】
ATP(275mg)、1−メチルイミダゾール41μLおよびEDC(480mg)を水3mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0346】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0347】
(実施例29〜36)
以下の一般構造は、実施例29〜36で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0348】
【化93】

【0349】
ここで、Q=NHまたはOである。
【0350】
(実施例29)
1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)571mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0351】
ATP(500mg)、1−メチルイミダゾール410μLおよびEDC(960mg)を水6mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0352】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0353】
(実施例30)
1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0354】
ATP(482mg)、1−メチルイミダゾール359μLおよびEDC(840mg)を水5.25mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0355】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0356】
(実施例31)
1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0357】
ATP(482mg)、1−メチルイミダゾール359μLおよびEDC(840mg)を水5.25mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0358】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0359】
(実施例32)
1,10−ジアミノデカン219mgおよび1,4−ジオキサン0.875mLをカップリング緩衝液3.5mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0360】
ATP(482mg)、1−メチルイミダゾール359μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0361】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0362】
(実施例33)
1,10−ジアミノデカン219mgおよび1,4−ジオキサン0.875mLをカップリング緩衝液3.5mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0363】
ATP(241mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0364】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0365】
(実施例34)
1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0366】
ATP(241mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0367】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0368】
(実施例35)
1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0369】
ATP(241mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0370】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0371】
(実施例36)
1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0372】
ATP(482mg)、1−メチルイミダゾール359μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0373】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0374】
(実施例37)
以下の一般構造は、実施例37で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0375】
【化94】

【0376】
ここで、Q=NHまたはOである。
【0377】
1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン125μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0378】
ATP(241mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0379】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0380】
(実施例38)
以下の一般構造は、実施例38で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0381】
【化95】

【0382】
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジプロパンアミン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0383】
ATP(241mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(40mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0384】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0385】
(実施例39)
以下の一般構造は、実施例39で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0386】
【化96】

【0387】
1,10−ジアミノデカン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.25mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)140mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0388】
GTP(39mg)、1−メチルイミダゾール31μLおよびEDC(72mg)を水1mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0389】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0390】
(実施例40)
以下の一般構造は、実施例40で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0391】
【化97】

【0392】
1,10−ジアミノデカン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.25mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)140mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0393】
ITP(43mg)、1−メチルイミダゾール31μLおよびEDC(72mg)を水1mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0394】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0395】
(実施例41)
以下の一般構造は、実施例41で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0396】
【化98】

【0397】
1,10−ジアミノデカン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.25mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)140mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0398】
CTP(40mg)、1−メチルイミダゾール31μLおよびEDC(72mg)を水1mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0399】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0400】
(実施例42)
以下の一般構造は、実施例42で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0401】
【化99】

【0402】
1,10−ジアミノデカン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.25mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)140mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0403】
TTP(36mg)、1−メチルイミダゾール31μLおよびEDC(72mg)を水1mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0404】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0405】
(実施例43)
以下の一般構造は、実施例43で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0406】
【化100】

【0407】
1,10−ジアミノデカン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.25mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)140mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0408】
UTP(37mg)、1−メチルイミダゾール31μLおよびEDC(72mg)を水1mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0409】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0410】
(実施例44〜48)
以下の一般構造は、実施例44〜48で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0411】
【化101】

【0412】
(実施例44)
1,10−ジアミノデカン187.5mg、エタノールアミン62.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0413】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0414】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0415】
(実施例45)
1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液1mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0416】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0417】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0418】
(実施例46)
1,10−ジアミノデカン62.5mg、エタノールアミン187.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0419】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0420】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0421】
(実施例47)
1,10−ジアミノデカン25mg、エタノールアミン225μLおよび1,4−ジオキサン4mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0422】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0423】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0424】
(実施例48)
1,10−ジアミノデカン83mg、エタノールアミン167μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0425】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0426】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0427】
(実施例49〜50)
以下の一般構造は、実施例49〜50で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0428】
【化102】

【0429】
(実施例49)
1,10−ジアミノデカン125mg、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン187.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0430】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0431】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0432】
(実施例50)
1,10−ジアミノデカン62.5mg、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン187.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)1gと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0433】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0434】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0435】
(実施例51)
以下の一般構造は、実施例51で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0436】
【化103】

【0437】
1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン125μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0438】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0439】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0440】
(実施例52〜53)
以下の一般構造は、実施例52〜53で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0441】
【化104】

【0442】
(実施例52)
1,10−ジアミノデカン62.5mg、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサウンデカン62.5μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0443】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0444】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0445】
(実施例53)
1,10−ジアミノデカン31.5mg、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサウンデカン93.75μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0446】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0447】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0448】
(実施例54〜56)
以下の一般構造は、実施例54〜56で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0449】
【化105】

【0450】
実施例54〜56については、記述したヌクレオチドアフィニティー媒体を調製する際に使用するために、各リンカーアーム100mg:1,10−ジアミノデカン;1,9−ジアミノノナン;および1,6−ジアミノヘキサンの混合物を調製した。
【0451】
(実施例54)
リンカーアーム(上記)の混合物125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0452】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0453】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0454】
(実施例55)
リンカーアーム(上記)の混合物62.5mg、エタノールアミン62.5μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0455】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0456】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0457】
(実施例56)
リンカーアーム(上記)の混合物31.25mg、エタノールアミン93.75μLおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0458】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0459】
次いで、この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0460】
(実施例57)
以下の一般構造は、実施例57で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0461】
【化106】

【0462】
1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0463】
ATP(160mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0464】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0465】
(実施例58)
以下の一般構造は、実施例58で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0466】
【化107】

【0467】
1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0468】
ADP(188mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0469】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0470】
(SEPHACRYL(登録商標)およびTOYOPERL(登録商標)樹脂の一般手順)
SEPHACRYL(登録商標)およびTOYOPEARL(登録商標)樹脂は、一般に、20%エタノール中で保存される。この樹脂を水2容量、30%アセトン1容量、70%アセトン1容量および無水アセトン5容量で洗浄した後、その樹脂を無水アセトン2.5mLに移す。1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgを加え、その樹脂を、室温で、約1時間反応させる。約1時間後、この樹脂を無水アセトン5容量、70%アセトン1容量、30%アセトン1容量および水2容量で洗浄する。1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mlを適当なカップリング緩衝液4mLに加え、そしてこの樹脂と混ぜ合わせる。この樹脂を、4℃で、一晩反応させる。次いで、この樹脂を1M NaCl(3容量)および水2容量で洗浄する。残りの任意の反応部位を末端キャップ化するために、この樹脂に1Mエタノールアミン溶液(pH=8.9)5mLを加え、その樹脂を、室温で、約1時間反応させる。引き続いて、この樹脂を1M NaCl(3容量)および水2容量で洗浄する。ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加え、そして約1時間反応させた後、この樹脂と混ぜ合わせる。この樹脂を一晩反応させる。最後に、この樹脂を1M NaCl(3容量)および水2容量で洗浄し、そして保存用緩衝液に移す。
【0471】
(実施例59〜64)
以下の一般構造は、実施例59〜64で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0472】
【化108】

【0473】
(実施例59)
HR S−300 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0474】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0475】
(実施例60)
HR S−300 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0476】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0477】
(実施例61)
HR S−300 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン62.5mg、エタノールアミン187.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0478】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0479】
(実施例62)
HR S−400 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0480】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0481】
(実施例63)
HR S−400 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0482】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0483】
(実施例64)
HR S−400 SEPHACRYL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン62.5mg、エタノールアミン187.5μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0484】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0485】
(実施例65〜70)
以下の一般構造は、実施例65〜70で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0486】
【化109】

【0487】
(実施例65)
HW−65F TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0488】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0489】
(実施例66)
HW−65F TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン125mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0490】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0491】
(実施例67)
HW−65S TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0492】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0493】
(実施例68)
HW−65S TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0494】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0495】
(実施例69)
HW−75F TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0496】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0497】
(実施例70)
HW−75F TOYOPEAL(登録商標)樹脂2.5mLを無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製する。その反応を約1時間進行させる。次に、1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0498】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0499】
AF−Tresyl−650M TOYOPEARL(登録商標)樹脂の手順は、この樹脂にヒドロキシ官能性(これは、塩化トレシル(有機塩化スルホニル)で予め活性化されている)が付けられて臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)または1,1’−カルボニルジイミダゾール活性化SEPHAROSE(登録商標)と類似しているので、他のTOYOPEAL(登録商標)樹脂の手順とは異なる。
【0500】
(実施例71〜72)
以下の一般構造は、実施例71〜72で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0501】
【化110】

【0502】
(実施例71)
約10分間にわたって、1mM HCl(15mL)中にてAF−Tresyl−650M TOYOPEARL(登録商標)樹脂0.5gを膨潤させることにより、この樹脂を調製する。次いで、この樹脂を1mM HCl(2容量)および水1容量で洗浄する。次に、1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液(0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液、pH=7.45)4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして約1時間反応させることにより、残留している任意の反応部位を末端キャップ化する。
【0503】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0504】
(実施例72)
約10分間にわたって、1mM HCl(15mL)中にてAF−Tresyl−650M TOYOPEARL(登録商標)樹脂0.5gを膨潤させることにより、この樹脂を調製する。次いで、この樹脂を1mM HCl(2容量)および水1容量で洗浄する。次に、1,10−ジアミノデカン125mg、エタノールアミン125μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液(0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液、pH=7.45)4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。
【0505】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに加えることにより、アフィニティー配位子を調製する。この反応を約1時間進行させた後、調製した樹脂と混ぜ合わせる。混ぜ合わせた樹脂およびアフィニティー配位子を約12〜18時間または一晩反応させる。
【0506】
(実施例73)
以下の一般構造は、実施例73で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0507】
【化111】

【0508】
3−[4−(3−アミノプロピル)−フェニル]−プロピルアミン190mgおよび1,4−ジオキサン1.5mLをカップリング緩衝液3mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約5時間進行させた。
【0509】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0510】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0511】
(実施例74)
以下の一般構造は、実施例74で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0512】
【化112】

【0513】
N−(3−アミノプロピル)−N−メチル−ヘキサン−1,6−ジアミン190mgおよび1,4−ジオキサン0.75mLをカップリング緩衝液3mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約5時間進行させた。
【0514】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0515】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0516】
(実施例75)
以下の一般構造は、実施例75で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0517】
【化113】

【0518】
6−アミノ−2−(4−アミノ−ブチルアミノ)−ヘキサン酸メチルエステル350mgおよび1,4−ジオキサン1.4mLをカップリング緩衝液5.6mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約5時間進行させた。
【0519】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0520】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0521】
(実施例76)
以下の一般構造は、実施例76で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0522】
【化114】

【0523】
7−(2−アミノ−3−フェニル−プロポキシ)−ヘプチルアミン260mgおよび1,4−ジオキサン1.0mLをカップリング緩衝液4mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約5時間進行させた。
【0524】
ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360μLおよびEDC(840mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0525】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0526】
(実施例77)
以下の一般構造は、実施例77で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0527】
【化115】

【0528】
スペルミジン105mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2.5mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0529】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0530】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0531】
(実施例78)
以下の一般構造は、実施例78で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0532】
【化116】

【0533】
ビス(3−アミノプロピル)−エチレンジアミン127mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2.5mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)500mgと混ぜ合わせることにより、この樹脂を調製した。その反応を、室温で、約2時間進行させた。
【0534】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに加え、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製した。
【0535】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させた。
【0536】
(実施例79)
以下の一般構造は、実施例79で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0537】
【化117】

【0538】
以下のようにして、1,10−ジヨード−デカ−5−エンを調製する:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(1当量)を、0℃で、無水THFに加え、続いて、1,5,9−デカトリエン(4当量)を加える。その反応物を室温まで温め、そして1.5時間攪拌する。得られた溶液を−20℃まで冷却し、そしてナトリウムメトキシド(2当量)を加え、続いて、ヨウ素(2当量)を加える。その反応混合物を、−20℃で、1.5時間攪拌し、室温まで温め、さらに1時間攪拌する。その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。その適当な画分をプールし、そして真空中で濃縮して、1,10−ジヨード−デカ−5−エンを得る。
【0539】
この1,10−ジヨード−デカ−5−エン(1当量)を、室温で、無水アセトンに溶解し、続いて、カリウムフタルイミド(4.0当量)を加える。その反応混合物を完結するまで攪拌し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮する。その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1,10−ジフタルイミド−デカ−5−エンを得る。
【0540】
この1,10−ジフタルイミド−デカ−5−エン(1当量)およびヒドラジン(2当量)を、エタノール中にて、還流状態で攪拌する。その反応混合物を室温まで冷却し、得られた固形物を濾過により除去する。その濾液をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1,10−ジアミノ−デカ−5−エンを得る。
【0541】
このリンカーアーム200mgおよび1,4−ジオキサン1.5mlをカップリング緩衝液3mlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose500mgと混ぜ合わせる。その反応を約4時間進行させる。ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360mlおよびEDC(840mg)を水2.5mlに加え、1時間反応させ、次いで、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を一晩反応させる。
【0542】
(実施例80)
以下の一般構造は、実施例80で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0543】
【化118】

【0544】
無水エーテル中で、窒素雰囲気下にて、マグネシウム(1.2当量)を攪拌し、そして触媒量のヨウ素を加える。その混合物を還流状態まで加熱し、そして4−ブロモメチルピリジン(1当量)を加える。その反応物を、グリニャール試薬の形成が完結するまで攪拌し、そして9−フタルイミドノナール(1.5当量)を加える。その反応混合物を完結するまで攪拌し、塩化アンモニウムでクエンチし、ブラインで抽出し、そして真空中で濃縮する。その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1−ヒドロキシ−1−(4−ピリジニル)−10−フタルイミドデカンを得る。
【0545】
攪拌しながら、1−ヒドロキシ−1−(4−ピリジニル)−10−フタルイミドデカン(1当量)をTHFに溶解する。その溶液にフタルイミド(1.5当量)およびトリフェニルホスフィン(2.1当量)を加え、得られた混合物を0℃まで冷却する。上記溶液にジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.0当量)を滴下し、その反応物を完結するまで攪拌する。得られた固形物を濾過により除き、その濾液を真空中で濃縮する。その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1,10−ジフタルイミド−1−ピリジニルデカンを得る。
【0546】
1,10−ジフタルイミド−1−ピリジニルデカン(1当量)およびヒドラジン(2当量)を、エタノール中にて、還流状態で攪拌する。その反応混合物を室温まで冷却し、得られた固形物を濾過により除去する。その濾液をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、1,10−ジアミノ−1−ピリジニルデカンを得る。
【0547】
このリンカーアーム250mgおよび1,4−ジオキサン1.5mlをカップリング緩衝液3mlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose500mgと混ぜ合わせる。その反応を約4時間進行させる。ATP(480mg)、1−メチルイミダゾール360mlおよびEDC(840mg)を水2.5mlに加え、約1時間反応させ、次いで、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を一晩反応させる。
【0548】
(実施例81〜83)
以下の一般構造は、実施例81〜83で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0549】
【化119】

【0550】
これらの実施例には、CH活性化SEPHAROSE(登録商標)4B(Sigma)を使用する。
【0551】
(実施例81)
2,5−ジアミノピリジン50mgおよび1,4−ジオキサン0.2mLをカップリング緩衝液0.8mLに加え、そしてCH活性化SEPHAROSE(登録商標)200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0552】
ATP(100mg)、1−メチルイミダゾール74μLおよびEDC(172mg)を水1.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0553】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0554】
(実施例82)
2,5−ジアミノピリジン40mg、エタノールアミン10μLおよび1,4−ジオキサン0.2mLをカップリング緩衝液0.8mLに加え、そしてCH活性化SEPHAROSE(登録商標)200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0555】
ATP(100mg)、1−メチルイミダゾール74μLおよびEDC(172mg)を水1.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0556】
(実施例83)
2,5−ジアミノピリジン30mg、エタノールアミン20μLおよび1,4−ジオキサン0.2mLをカップリング緩衝液0.8mLに加え、そしてCH活性化SEPHAROSE(登録商標)200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0557】
ATP(100mg)、1−メチルイミダゾール74μLおよびEDC(172mg)を水1.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0558】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0559】
(実施例84〜89)
以下の一般構造は、実施例84〜89で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0560】
【化120】

【0561】
これらの実施例には、臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)4B(Sigma)を使用する。
【0562】
(実施例84)
1,10−ジアミノデカン112.5mg、グリシン12.5mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0563】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0564】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0565】
(実施例85)
1,10−ジアミノデカン93.75mg、グリシン31.25mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0566】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0567】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0568】
(実施例86)
1,10−ジアミノデカン62.5mg、グリシン62.5mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0569】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0570】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0571】
(実施例87)
1,10−ジアミノデカン112.5mg、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン12.5mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0572】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0573】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0574】
(実施例88)
1,10−ジアミノデカン98.75mg、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン31.25mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液2mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0575】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0576】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0577】
(実施例89)
1,10−ジアミノデカン62.25mg、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン62.25mgおよび1,4−ジオキサン0.5mLをカップリング緩衝液 mLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)0.5mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。
【0578】
ATP(240mg)、1−メチルイミダゾール180μLおよびEDC(420mg)を水2.5mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0579】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0580】
(実施例90〜96)
以下の一般構造は、実施例90〜96で記述したリンカーおよび反応条件を使用して合成したとき、固体支持体に結合されたアフィニティー配位子を表わす:
【0581】
【化121】

【0582】
これらの実施例には、Trisacryl樹脂GF 2000M(BioSepra)またはUltrogel AcA22(BioSepra)樹脂を使用する。これらの樹脂の一般手順は、上記TOYOPEARL(登録商標)およびSEPHACRYL(登録商標)について記述した手順と同じである。
【0583】
(実施例90)
Trisacryl GF 2000M樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0584】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0585】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0586】
(実施例91)
Trisacryl GF 2000M樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン165mg、エタノールアミン85μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0587】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0588】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0589】
(実施例92)
Trisacryl GF 2000M樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン82mg、エタノールアミン168μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0590】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0591】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0592】
(実施例93)
Ultrogel AcA 22樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン250mgおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0593】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0594】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0595】
(実施例94)
Ultrogel AcA 22樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン165mg、エタノールアミン85μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0596】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0597】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0598】
(実施例95)
Ultrogel AcA 22樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン82mg、エタノールアミン168μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0599】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0600】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0601】
(実施例96)
Ultrogel AcA 22樹脂(2.5mL)を、無水アセトン2.5mLおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール200mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約1時間進行させる。1,10−ジアミノデカン25mg、エタノールアミン225μLおよび1,4−ジオキサン1mLをカップリング緩衝液4mLに加え、この樹脂と混ぜ合わせる。その反応を、4℃で、約12〜18時間または一晩進行させる。次いで、この樹脂に1Mエタノールアミン5mLを加え、そして室温で、約1時間反応させる。
【0602】
ATP(964mg)、1−メチルイミダゾール720μLおよびEDC(1680mg)を水10mLに混ぜ合わせ、そして室温で約1時間反応させることにより、アフィニティー配位子を調製する。
【0603】
この樹脂およびアフィニティー配位子を共に混ぜ合わせ、そして室温で、約12〜18時間または一晩反応させる。
【0604】
(実施例97)
以下の構造は、実施例97で記述された条件を使用してそこからアルキル連結ヌクレオチドを製造するATP類似物を表わす:
【0605】
【化122】

【0606】
1,10−ジアミノデカン13.5mg、エタノールアミン13.5μおよび1,4−ジオキサン105μLをカップリング緩衝液419μLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)105mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。アデニル−イミド−ジホスフェート(Calbiochem(登録商標)、San Diego California)29mg、1−メチルイミダゾール22.5μLおよびEDC(52.5mg)を水625μLに加え、その反応を1時間進行させる。この樹脂を配位子と混ぜ合わせ、その反応を一晩進行させる。
【0607】
(実施例98)
以下の構造は、実施例98で記述された条件を使用してそこからアルキル連結ヌクレオチドを製造するATP類似物を表わす:
【0608】
【化123】

【0609】
1,10−ジアミノデカン13.5mg、エタノールアミン13.5μおよび1,4−ジオキサン105μLをカップリング緩衝液419μLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)105mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。β,γ−メチレン−ATP(Calbiochem(登録商標)、San Diego California)30mg、1−メチルイミダゾール22.5μLおよびEDC(52.5mg)を水625μLに加え、その反応を1時間進行させる。この樹脂を配位子と混ぜ合わせ、その反応を一晩進行させる。
【0610】
(実施例99)
以下の構造は、実施例99で記述された条件を使用してそこからアルキル連結ヌクレオチドを製造するATP類似物を表わす:
【0611】
【化124】

【0612】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μおよび1,4−ジオキサン125μLをカップリング緩衝液500μLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。アデノシン−5’−スクシレート(Sigma、St.Lous,MO)20mg、1−メチルイミダゾール22.5μLおよびEDC(52.5mg)を水625μLに加え、その反応を1時間進行させる。この樹脂を配位子と混ぜ合わせ、その反応を一晩進行させる。
【0613】
(実施例100)
以下の構造は、実施例100で記述された条件を使用してそこからアルキル連結ヌクレオチドを製造するATP類似物を表わす:
【0614】
【化125】

【0615】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μおよび1,4−ジオキサン125μLをカップリング緩衝液500μLに加え、そして臭化シアン活性化SEPHAROSE(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を、室温で、約2時間進行させる。2−デオキシ−ATP(Sigma、St.Lous,MO)29mg、1−メチルイミダゾール22.5μLおよびEDC(52.5mg)を水625μLに加え、その反応を1時間進行させる。この樹脂を配位子と混ぜ合わせ、その反応を一晩進行させる。
【0616】
(実施例101〜105)
実施例101〜105のアルキル連結ヌクレオチド組成物を3段階で製造する:このアデノシン誘導体を調製し、ホスホリル化し、次いで、この樹脂−リンカーアーム組合せに結合する。実施例99〜103の各々について、これらのアデノシン誘導体を、以下のようにして、ホスホリル化する。これらのアデノシン誘導体をリン酸トリメチル(5〜12mL)に溶解し、そして約0℃まで冷却する。10分間攪拌した後、オキシ塩化リン(1.8当量)を滴下する。その反応混合物を、0℃で、6時間攪拌する。トリブチルアミン(5.4当量)を加え、続いて、直ちに、0.5Mピロリン酸トリブチルアンモニウム(4当量)を加え、そして攪拌をさらに15分間継続する。0.2M炭酸水素トリエチルアンモニウム(40〜50mL)を加えることにより、この反応をクエンチする。次いで、その反応混合物を、室温で、15時間攪拌し、次いで、凍結乾燥する。次いで、その粗調製物をSephadex DEAE−25−イオン交換樹脂で精製し、そしてTEAB緩衝液の勾配(0.05M〜0.5M)に従って、水で溶出する。次いで、適当な画分を合わせる。
【0617】
(実施例101)
以下の構造は、実施例101で記述された条件を使用して合成したATP類似物を表わす:
【0618】
【化126】

【0619】
6−クロロプリンリボシド1.016gおよびメチルアミン(エチルアルコール中で33%)8.82mLを混ぜ合わせ、そして密封反応容器中にて、約22時間にわたって、90℃まで加熱する。この反応容器を、氷浴中にて、約30分間冷却して、固形沈殿物を形成させる。この沈殿物を濾過し、そして氷冷エチルアルコール(3×25mL)で洗浄し、そして乾燥して、収率66%で、0.66gのN−メチルアデノシンを得る。
【0620】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μlおよび1,4−ジオキサン125μlをカップリング緩衝液500μlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を約2時間進行させる。配位子202mg、1−メチルイミダゾール90μlおよびEDC(210mg)を水1mlに加え、そして約1時間反応させる。次いで、この配位子を樹脂に加え、その反応を一晩進行させる。
【0621】
(実施例102)
以下の構造は、実施例102で記述された条件を使用して合成したATP類似物を表わす:
【0622】
【化127】

【0623】
6−クロロプリンリボシド547mg、2−メトキシエチルアミン0.882mLおよびエチルアルコール5.0mLを混ぜ合わせ、そして密封反応容器中にて、約22時間にわたって、90℃まで加熱する。次いで、この配位子をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、8:1の塩化メチレン:メタノールを使用する)で精製して、N−(2−メトキシエチル)−アデノシン(0.61g、収率98%)を得る。
【0624】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μlおよび1,4−ジオキサン125μlをカップリング緩衝液500μlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を約2時間進行させる。配位子154mg、1−メチルイミダゾール90μlおよびEDC(210mg)を水1mlに加え、そして約1時間反応させる。次いで、この配位子を樹脂に加え、その反応を一晩進行させる。
【0625】
(実施例103)
以下の構造は、実施例103で記述された条件を使用して合成したATP類似物を表わす:
【0626】
【化128】

【0627】
6−クロロプリンリボシド473mg、2−ベンジルアミン0.54mL、トリエチルアミン0.69mLおよびエチルアルコール5.0mLを混ぜ合わせ、そして密封反応容器中にて、約18時間にわたって、90℃まで加熱する。この反応容器を、氷浴中にて、約30分間冷却して、固形沈殿物を形成させる。この沈殿物を濾過し、そして氷冷エチルアルコール(3×25mL)で洗浄し、そして乾燥して、0.51gのN−ベンジルアデノシンを得る(収率86%)。
【0628】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μlおよび1,4−ジオキサン125μlをカップリング緩衝液500μlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を約2時間進行させる。配位子160.8mg、1−メチルイミダゾール90μlおよびEDC(210mg)を水1mlに加え、そして約1時間反応させる。次いで、この配位子を樹脂に加え、その反応を一晩進行させる。
【0629】
(実施例104)
以下の構造は、実施例104で記述された条件を使用して合成したATP類似物を表わす:
【0630】
【化129】

【0631】
2−クロロアデノシン400mg、2−ベンジルアミン0.42mLおよびトリエチルアミン0.54mLを混ぜ合わせ、そして密封反応容器中にて、約96時間にわたって、90℃まで加熱する。次いで、この配位子をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、20:1の塩化メチレン:メタノールを使用する)で精製して、0.11gのN−ベンジルアデノシン(22%)を得る。
【0632】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μlおよび1,4−ジオキサン125μlをカップリング緩衝液500μlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を約2時間進行させる。配位子120mg、1−メチルイミダゾール67.5μlおよびEDC(157.5mg)を水1mlに加え、そして約1時間反応させる。次いで、この配位子を樹脂に加え、その反応を一晩進行させる。
【0633】
(実施例105)
以下の構造は、実施例105で記述された条件を使用して合成したATP類似物を表わす:
【0634】
【化130】

【0635】
8−ブロモアデノシン507mg、2−メトキシエチルアミン0.631mLおよびエチルアルコール5.0mLを混ぜ合わせ、そして密封反応容器中にて、約168時間にわたって、90℃まで加熱する。次いで、この配位子をシリカゲルクロマトグラフィー(これは、4:1の塩化メチレン:メタノールを使用する)で精製して、0.52gのN−(2−メトキシエチル)−アデノシン(99%)を得る。
【0636】
1,10−ジアミノデカン16mg、エタノールアミン16μlおよび1,4−ジオキサン125μlをカップリング緩衝液500μlに加え、そして臭化シアン活性化Sepharose(登録商標)125mgと混ぜ合わせる。その反応を約2時間進行させる。配位子157.2mg、1−メチルイミダゾール90μlおよびEDC(210mg)を水1mlに加え、そして約1時間反応させる。次いで、この配位子を樹脂に加え、その反応を一晩進行させる。
【0637】
本発明は、その好ましい実施態様に関連して特に示され記述されているものの、当業者は、添付の請求の範囲に含まれる本発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細において種々の変更を行い得ることを理解する。
【0638】
本明細書中で引用された種々の刊行物、特許出願および特許の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【図面の簡単な説明】
【0639】
【図1】図1は、臭化シアンで活性化したビーズ状アガロースおよびリンカーを使用する化合物中間体IAの合成の概略図である。
【図2】図2は、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)で活性化したビーズ状アガロースおよびリンカーを使用する化合物中間体IBの合成の概略図である。
【図3】図3は、化合物中間体IIの合成の概略図である。
【図4】図4は、反応成分として中間体IAおよびIIを使用するγ−ホスフェート連結ATPの合成の概略図である。
【図5】図5は、反応成分として中間体IBおよびIIを使用するγ−ホスフェート連結ATPの合成の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式:
【化1】


を含むアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、
ここで、Yは、固体支持体、タグまたは保護基であり;x=0または1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である、
組成物。
【請求項2】
が、以下の一般式:
【化2】


を含む、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、
ここで、Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである、
組成物。
【請求項3】
が、以下の一般式:
【化3】


を含む、請求項2に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、
ここで、Q=OまたはNHであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;そしてRは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せである、
組成物。
【請求項4】
が、以下の一般式:
【化4】


を含む、請求項3に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項5】
前記ヘテロ原子(K)が、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子である、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項6】
前記ヘテロ原子(K)が、窒素原子である、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項7】
Yが、固体支持体である、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項8】
前記組成物が、ヌクレオチドアフィニティー媒体である、請求項7に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項9】
前記固体支持体が、アクリルアミド、アガロース、メタクリレート、セルロース、ナイロン、シリカ、ガラス、セラミック、帯磁粒子、ニトロセルロース、ポリスチレン、熱応答性ポリマーおよびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のメンバーである、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項10】
前記固体支持体が、ビーズ状アガロースである、請求項9に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項11】
前記固体支持体が、5〜25%の範囲で、アルキル連結ヌクレオチドの装填を有する、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項12】
前記固体支持体が、20〜50%の範囲で、アルキル連結ヌクレオチドの装填を有する、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項13】
前記固体支持体が、40〜65%の範囲で、アルキル連結ヌクレオチドの装填を有する、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項14】
前記固体支持体が、60〜80%の範囲で、アルキル連結ヌクレオチドの装填を有する、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項15】
前記固体支持体が、75〜100%の範囲で、アルキル連結ヌクレオチドの装填を有する、請求項8に記載のヌクレオチドアフィニティー媒体。
【請求項16】
前記タグが、ビオチンである、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項17】
が、(P)である、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項18】
nが、1、2、3または4である、請求項17に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項19】
請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、Rが、以下:
【化5】


【化6】


【化7】


からなる群から選択されるリンカーである、アルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項20】
請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、Rが、以下:
【化8】


【化9】


【化10】


からなる群から選択される少なくとも1個のリンカーである、アルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項21】
請求項17に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物であって、Pが、以下:
【化11】


からなる群から選択される、アルキル連結ヌクレオチド組成物およびそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項22】
前記ヌクレオシドが、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジン、ウリジンおよびそれらの類似物からなる群から選択される、請求項1に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物。
【請求項23】
前記ヌクレオシドが、アデノシンであり、前記アルキル連結ヌクレオチド組成物が、以下の一般式を含む、請求項22に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物:
【化12】


またはそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項24】
前記ヌクレオシドが、グアノシンであり、前記アルキル連結ヌクレオチド組成物が、以下の一般式:
【化13】


を含む、請求項22に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項25】
前記ヌクレオシドが、チミジンであり、前記アルキル連結ヌクレオチド組成物が、以下の一般式:
【化14】


を含む、請求項22に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物またはそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項26】
前記ヌクレオシドが、シチジンであり、前記アルキル連結ヌクレオチド組成物が、以下の一般式:
【化15】


を含む、請求項22に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物
またはそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項27】
前記ヌクレオシドが、ウリジンであり、前記アルキル連結ヌクレオチド組成物が、以下の一般式:
【化16】


を含む、請求項22に記載のアルキル連結ヌクレオチド組成物またはそれらのイオン化変異体または塩。
【請求項28】
以下の一般式:
【化17】


を含むヌクレオチドアフィニティー媒体を合成する方法であって、
該方法は、以下の工程を包含する:
a)適当なカップリング緩衝液中にて、少なくとも1個のリンカーを固体支持体またはタグにカップリングする工程であって、ここで、該リンカーは、RまたはRとRとの組合せであり;
b)該カップリング工程後、該固体支持体に残っている反応性部位の少なくとも一部を末端キャップ化する工程;および
c)ヌクレオチドの末端ホスフェートまたはチオホスフェート基を、該固体支持体またはタグにカップリングした該リンカーと反応させる工程であって、
ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドであり;そしてmは、少なくとも1である、
方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、Rが、以下:
【化18】


【化19】


からなる群から選択されるリンカーである、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、もしmが1より大きいなら、Rが、以下:
【化20】


【化21】


からなる群から選択される少なくとも1種のリンカーである、方法。
【請求項31】
試験化合物をスクリーニングする方法であって、
該方法は、以下の工程:
a)プロテオームを、以下の一般式:
【化22】


を含むヌクレオチドアフィニティー媒体と接触させる工程であって、
ここで、Yは、固体支持体またはタグであり;x=1であり;Rは、YとRとの間の共有結合であるか、またはRは、アシル基、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキル基または非置換ヘテロシクロアルキル基、置換アリール基または非置換アリール基、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Rは、置換アルキル基または非置換アルキル基、置換シクロアルキル基または非置換シクロアルキル基、置換ヘテロアルキル基または非置換ヘテロアルキル基、置換ヘテロシクロアルキルまたは非置換ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロアリール基または非置換ヘテロアリール基、またはそれらの組合せであり;Kは、ヘテロ原子であり;Rは、(P)であり、ここで、Pは、ホスフェートまたはチオホスフェートであり、そしてnは、少なくとも1であるか、またはRは、ホスフェート基模倣物であり、そしてZは、ヌクレオシドまたはヌクレオチド誘導体であり;そしてmは、少なくとも1である、工程;
b)該ヌクレオチドアフィニティー媒体を緩衝液で洗浄し、それにより、該プロテオームの非特異的に結合した成分を該ヌクレオチドアフィニティー媒体から溶出しそして該プロテオームの特異的成分は、該ヌクレオチドアフィニティー媒体に結合したままである工程;
c)該プロテオームの特異的成分に結合した該ヌクレオチドアフィニティー媒体を少なくとも1種の試験化合物と接触させる工程;
d)該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該ヌクレオチドアフィニティー媒体成分を溶出する工程;および
e)該ヌクレオチドアフィニティー媒体から該試験化合物で特異的に置き換えられた該プロテオームの該成分を同定する工程
を包含する、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−524804(P2007−524804A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501102(P2006−501102)
【出願日】平成16年1月22日(2004.1.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/001745
【国際公開番号】WO2004/065566
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(505274782)セレネックス, インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】