説明

アンケート処理システム及び方法

【課題】 アンケート結果の評価に、アンケート回答者の属性を反映させる。
【解決手段】
アンケートの回答者である学生がアンケートに対してそれぞれ回答した、回答者別の回答結果を記憶するアンケート回答記憶部13と、複数の回答者のそれぞれについて、アンケート対象と関連する学生の属性情報を記憶する学生カルテ記憶部21と、学生カルテ記憶部21を参照して、アンケート回答記憶部13に記憶されている回答者別の回答結果を修正し、修正された回答結果を集計する授業評価処理部24と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンケートの回答を処理するための技術に関し、特に回答者の属性情報に基づいて回答結果を修正し、修正された回答結果を集計する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、様々な対象についてのアンケート調査が行われていて、そのアンケートの結果を評価するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。また、近年では大学あるいは専門学校等において、授業等の受講者に対して、受講した授業等に関するアンケートを行うこともある。そして、このアンケート結果が教員の評価に利用されるようになっている。
【特許文献1】特開2004-287736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、授業等に関するアンケートの実施については、教員側の反発も大きい。これには種々の理由があると思われるが、その一つに学生の中にもまじめな学生とそうでない学生とがいるので、アンケートの回答をそのままは受け入れ難い、というものである。このような背景から、教員にも納得できるようなアンケート結果を評価するための手法が求められている。
【0004】
また、授業アンケートに限らず、一般のアンケート結果を評価する場合であっても、回答者ごとの属性に応じた評価を行った方が、より有益な情報を得られる場合は多い。
【0005】
そこで、本発明の目的は、アンケート結果の評価に、アンケート回答者の属性を反映させるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様に従うアンケート処理システムは、所定のアンケート対象に関するアンケートを実施し、複数の回答者から得た前記アンケートに対する回答結果を処理するためのシステムであって、前記複数の回答者が前記アンケートに対してそれぞれ回答した、回答者別の回答結果を記憶する回答結果記憶手段と、前記複数の回答者のそれぞれについて、前記アンケート対象と関連する各回答者の属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、前記属性情報記憶手段に記憶されている各回答者の属性情報に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正する修正手段と、前記修正手段により修正された回答結果を集計して出力する集計手段と、を備える。
【0007】
好適な実施形態では、前記修正手段は、前記各回答者の属性情報に基づいて、各回答者と前記アンケートの対象との関連度合いに応じて定まる回答者別の重み付け係数を算出し、前記算出された回答者別の重み付け係数を用いて前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正するようにしてもよい。
【0008】
好適な実施形態では、前記アンケートは授業に関するアンケートであり、前記複数の回答者はいずれも前記授業の受講者であってもよい。この場合、前記各回答者の属性情報は、各受講者の前記授業に対する期待度を示す指標、過去の成績、及び過去の出席状況のうちの少なくとも一つ以上を含むようにしてもよい。
【0009】
好適な実施形態では、授業に関する属性情報を記憶する授業属性記憶手段をさらに備える。そして、前記修正手段は、前記授業属性情報と前記回答者属性情報とに基づいて、授業別回答者別の重み付け係数を算出し、前記授業別回答者別の重み付け係数に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正するようにしてもよい。
【0010】
好適な実施形態では、前記アンケートには複数の質問項目を含み、質問項目別の属性情報を記憶したアンケート属性記憶手段をさらに備える。そして、前記回答結果記憶手段は、回答者別質問項目別に回答結果を記憶する。前記修正手段は、前記アンケート属性情報、前記授業属性情報、及び前記回答者属性情報に基づいて、授業別回答者別質問項目別の重み付け係数を算出し、前記授業別回答者別質問項目別の重み付け係数に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正するようにしてもよい。
【0011】
好適な実施形態では、アンケート情報を各回答者の端末装置へ送信し、前記各回答者の端末装置から回答結果を収集し、前記回答結果記憶手段に格納するアンケート実施手段をさらに備えるようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係るアンケートの実施及びその結果を処理するアンケートシステムについて、図面を用いて説明する。
【0013】
まず、本システムの全体構成図を図1に示す。本システムはアンケートサーバ1を備える。アンケートサーバ1はネットワーク9を介して無線基地局2に接続されている。アンケートに対して回答を行う回答者4は、後述するように、回答者端末装置3を用いて回答する。回答者端末装置3は、例えば、無線基地局2と無線通信を行うことができる携帯通信装置でもよいし、あるいは、有線のネットワークを介してアンケートサーバ1と接続されている通信装置でもよい。回答者端末装置3としては、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Data Assistant)、パーソナルコンピュータなどでよい。
【0014】
本システムでは、アンケートの質問項目などを含むアンケート情報がアンケートサーバ1から回答者端末3へ送信される。回答者4は、このアンケート情報に対して回答を行う。そして、アンケートサーバ1が回答者端末3から、アンケートの回答を含む回答情報を収集し、このアンケート結果を処理する。
【0015】
ここで、以下の説明では、授業(ないしは講義、セミナなど)について、その授業を受講した学生(ないしは受講者)に対して実施する授業アンケートを例に説明する。しかしながら、本システムは授業アンケート以外のアンケートにも適用可能である。例えば、企業イメージ調査、商品・サービスに関するアンケートなど、種々のアンケートに適用可能である。
【0016】
アンケートサーバ1は、例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、以下に説明するアンケートサーバ1内の個々の構成要素または機能は、例えば、コンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0017】
アンケートサーバ1は、ネットワークインタフェース11と、アンケート実施システム12と、アンケート回答記憶部13と、アンケート結果処理システム20と、授業評価記憶部15と、評価結果出力手段17とを備える。
【0018】
ネットワークインタフェース11は、ネットワーク9に対しデータの送受信を行う。
【0019】
アンケート実施システム12は、アンケートの質問項目及びこれに対する回答の選択肢などを含むアンケート情報を、ネットワークインタフェース11を介して送信し、これに対する回答を回収してアンケートを実施する。ここで、アンケート情報は、アンケートの主催者により予め定められていて、アンケート実施システム12が予め保持している。
【0020】
本実施形態では、アンケート情報は、それぞれの授業ごとに予め用意されていて、各授業を受講した学生(回答者)の回答者端末装置3へ、アンケート実施システム12から送信される。回答者端末装置3の表示画面31には、例えば、図2に示すようなアンケート情報が表示される。これに対して、回答者4が、予め用意されている回答の選択肢を選択するなどして回答する。そして、この回答結果が回答者端末装置3からアンケート実施システム12へ送信される。ここで、アンケート情報及びその回答の送受信は、例えば、電子メールの送受信により行ってもよいし、回答者端末装置3がアンケート実施システム12の所定のURL(Uniform Resource Locator)へアクセスすることにより行ってもよい。
【0021】
アンケート実施システム12は、アンケートの回答情報を収集すると、その回答情報をアンケート回答記憶部13に格納する。つまり、アンケート回答記憶部13には、アンケート実施システム12が行ったアンケートの結果が記憶されている。ここで、アンケート回答記憶部13に記憶されている回答の一例を図3に示す。すなわち、アンケート回答記憶部13には、回答者の識別情報である学生ID131と、アンケート項目別の回答結果132とが対応付けて記憶されている。ここでは、回答結果132として、アンケート項目別に予め定められた4段階の選択肢が格納されている。
【0022】
アンケート結果処理システム20は、アンケート結果に対して所定の処理を行ってアンケート結果を評価する。例えば、本実施形態では、学生に対する授業アンケートを行い、その結果を評価する。ここで、学生の中にはまじめにアンケートに答えない学生や、授業にあまり出席しない学生がいる一方で、まじめな学生あるいは優秀な学生もいる。つまり、各学生は授業との関係において種々の属性を有している。このような種々の属性を有する学生を対象としたアンケートでは、全学生のアンケートの回答を同等に扱うと、かえって有益な情報を得られないことがある。そこで、アンケート結果処理システム20は、回収されたアンケートの回答に対して、各学生の属性に応じた所定の処理を行って、アンケート結果を修正する。これにより、アンケート結果からより有効な情報を得ることができるようになる。アンケート結果処理システム20の構成及びその処理の詳細については後述する。
【0023】
授業評価記憶部15は、アンケート結果処理システム20がアンケート結果に対して所定の処理を行って得られた情報、すなわち、授業評価に関する情報を記憶する。
【0024】
評価結果出力手段17は、授業評価記憶部15に記憶されている授業評価の結果を、表示装置6に出力する。
【0025】
なお、本本実施形態では、アンケートサーバ1が回答者端末装置3にアンケート情報を送ってアンケートを実施する。しかしながら、必ずしもアンケートサーバ1がアンケートを実施しなくてもよい。例えば、本システムとは別個のシステムからアンケートの回答情報を取得したり、あるいは紙ベースのアンケートを実施して、その回答をオペレータが手入力したりして、アンケートの回答情報をアンケート回答記憶部13に格納するようにしてもよい。
【0026】
次に、アンケート結果処理システム20の構成について、図4を用いて説明する。アンケート結果処理システム20は、学生カルテ記憶部21と、授業属性記憶部22と、ウェイト算出部24と、授業評価処理部25とを備える。
【0027】
学生カルテ記憶部21には、学生カルテ210と呼ばれる学生情報が記憶されている。学生カルテ210は、例えば、データ項目として、図5に示すように学生ID211と、授業への期待、興味の程度を示す指標である期待度(I)212と、授業内容の理解度(R)213と、授業への出席率(A)214とを有する。
【0028】
ここで、期待度(I)は、例えば、授業の開講前に行った別のアンケートの結果から求まる、授業に対する期待あるいは期待を示す指標である。本実施形態では、期待度(I)は、1〜5までの5段階で表され、数字が大きいほど期待度が高いことを示す。
【0029】
理解度(R)は、例えば、過去の成績から求まる授業の理解度を示す指標である。過去の成績とは、例えば、アンケート対象の授業で過去において行ったテスト結果に基づいて定めてもよいし、全授業またはアンケート対象の授業と関連する他の授業の成績に基づいて定めてもよい。本実施形態では、理解度(R)は、1〜5までの5段階で表され、数字が大きいほど理解度が高いことを示す。
【0030】
出席率(A)は、例えば、過去の授業への出席率である。この出席率は、例えば、アンケート対象の授業の過去の出席率でもよいし、全授業を通しての出席率でもよい。本実施形態では、出席率(A)を百分率で示している。なお、出席率(A)に関する情報は、図示しない出席管理システムから取得してもよい。出席管理システムとしては、例えば、学生が所持するIDカードをカードリーダが読みとって出席管理をするものでもよい。
【0031】
なお、以下に説明するアンケート結果の修正処理においては、期待度(I)、理解度(R)、及び出席率(A)を授業評価のファクター(以下、単にファクターという場合もある)として利用する。
【0032】
属性記憶部22は、アンケート対象となる授業の属性情報及びアンケートに関する属性情報を記憶する。属性記憶部22に記憶されている属性情報としては、例えば、図6に示す授業別のアンケート評価方針ウェイト220を格納したテーブルと、授業方針ウェイト230を格納したテーブルとを含む。
【0033】
図6(a)のアンケート評価方針ウェイト220は、それぞれの授業別に予め用意されている。各授業別のアンケート評価方針ウェイト220は、アンケートの項目別評価ファクター別のウェイトが定義されている。同図の例では、期待度(I)、理解度(R)及び出席率(A)のそれぞれのファクターについて、全項目のウェイトの合計が10に成るように割り振られている。各授業別のアンケート評価方針ウェイト220は、例えば、大学の授業であれば、大学の経営者が定めてもよい。
【0034】
図6(b)の授業方針ウェイト230は、各授業について、評価ファクター別のウェイトが定義されている。同図の例では、授業別に、それぞれの評価ファクターについて5段階でウェイトが定義されている。授業方針ウェイト230は、例えば、その授業を行う講師自らが決定してもよい。
【0035】
評価ウェイト算出部24は、学生カルテ210、アンケート評価方針ウェイト220及び授業方針ウェイト230に基づいて、各学生の属性及びアンケートに関する属性に応じた評価ウェイトを算出する。ここで算出される評価ウェイトとしては、例えば、以下の2種類がある。すなわち、各学生にそれぞれ一つ定まる学生別ウェイトWと、学生別であって、かつ、授業別アンケート項目別にそれぞれ定まる学生別項目別ウェイトWniとがある。ウェイト算出部24は、学生別ウェイト及び学生別項目別ウェイトのうち、ユーザが指定したいずれか一方の評価ウェイトを算出する。
【0036】
評価ウェイト算出部24は、学生カルテ210に基づいて学生別ウェイトWを算出する。学生別ウェイトWの算出には、例えば以下の式を用いる。
=αI+βR+γA
iは、学生を示す。
【0037】
α、β、γは全学生に共通の係数である。I、R、及びAは、学生カルテ21に記憶されているそれぞれの学生の期待度(I)212、理解度(R)213及び出席率(A)213である。上記の定義から、学生別ウェイトWは、それぞれの学生の属性に基づいて定まる、固有の重み付け係数であることがわかる。
【0038】
また、評価ウェイト算出部24は、学生カルテ210、アンケート評価方針ウェイト220及び授業方針ウェイト230に基づいて、学生別項目別ウェイトWniを算出する。学生別項目別ウェイトWniの算出には、例えば以下の式を用いる。
ni=αn+βn+γn
nは、アンケート項目の別を示す。
【0039】
αn、βn及びγnは、全学生に共通であり、かつ、それぞれ授業別アンケート項目別に異なる係数である。例えば、各αn、βn及びγnは、図6(c)に示すように、授業別に、各アンケート項目及び各評価ファクターに対応する。
【0040】
αn、βn及びγnは、いずれも授業別アンケート評価方針ウェイト220及び授業方針ウェイト230に基づいて定められる。図6(c)の場合、図6(a)、(b)に基づいて、αn、βn及びγnは以下のようにして定まる。
【0041】
授業Aの項目1の期待度(I)に関するウェイトαは、期待度(I)に対する授業方針ウェイト230と項目1の期待度(I)に対する授業別アンケート評価方針ウェイト230とを掛け合わせて、以下のようにして求める。
α=5×1/10
なお、ここでは、期待度Iに対するアンケート評価方針ウェイト220の全項目の和である10で割っている。
【0042】
授業Aの項目2,3の期待度(I)に関するウェイトα,αも、同様に、期待度(I)に対する授業方針ウェイト230と項目2,3の期待度(I)に対する授業別アンケート評価方針ウェイト220とを掛け合わせて算出する。
【0043】
さらに、βn及びγnについては、理解度(R)及び出席率(A)について、上述したαnと同様に算出する。
【0044】
本実施形態では、3つの評価ファクターに基づいて評価ウェイトを定めているが、いずれか一つまたは二つの評価ファクターに基づいて定めてもよい。
【0045】
次に、授業評価処理部25は、アンケートの回答結果を集計して、学生の各授業に対する評価を算出する。授業評価処理部25は、例えば、評価ウェイト算出部23で算出された評価ウェイトを用いて評価する修正評価と、この評価ウェイトを用いない通常評価とを行う。ここで算出された各授業の評価結果は、授業評価記憶部15に格納される。
【0046】
授業評価処理部25は、例えば、アンケート回答記憶部13を参照してアンケートの質問項目別の平均値、回答の分布などを集計する。さらに、授業評価処理部25は、全回答結果を合計し、合計値をアンケートに回答した学生数で割った総合得点を算出する。これらは、修正評価及び通常評価のいずれについても行う。
【0047】
ここで、修正評価における総合得点の求め方を説明する。修正評価では、アンケート回答記憶部13に記憶されているアンケートの回答を評価ウェイトを用いて修正し、修正された回答結果を集計して総合得点を得る。授業評価処理部25は、総合得点TEを以下のようにして算出する。
【0048】
例えば、学生別ウェイトWを用いる場合、以下の式を用いて総合得点TEを算出する。
学生別得点TE=W×(E1i+E2i+・・・)
総合得点TE=ΣTE/N
niは、各学生の項目別のアンケートの回答結果であり、Nは学生数である。
【0049】
また、学生別項目別ウェイトWniを用いる場合、以下の式を用いて総合得点TEを算出する。
学生別得点TE=W1i×E1i+W2i×E2i+・・・
【数1】

【0050】
上記のようにして得られた授業評価結果は、授業評価結果記憶部15に格納される。そこで、評価結果出力手段17が授業評価結果記憶部15を参照して、評価結果を表示装置6に出力する。その授業評価結果の表示画面100の一例を図7に示す。この表示画面100は授業別に表示される。表示画面100には、修正を行っていない通常評価による評価結果が表示される領域110と、修正評価が表示される領域120とがある。
【0051】
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】アンケートシステムの全体構成を示す図である。
【図2】アンケート情報を表示した表示画面31の一例を示す図である。
【図3】アンケート回答記憶部13のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】アンケート結果処理システム20の構成を示す図である。
【図5】学生カルテ21のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】授業属性22のデータ構造の一例を示す図である。
【図7】授業評価結果の表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1…アンケートサーバ、2…基地局、3…回答者端末装置、4…回答者、12…アンケート実施システム、20…アンケート結果処理システム、21…学生カルテ記憶部、22…属性情報記憶部、23…評価ウェイト算出部、24…授業評価処理部24。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のアンケート対象に関するアンケートを実施し、複数の回答者から得た前記アンケートに対する回答結果を処理するためのシステムであって、
前記複数の回答者が前記アンケートに対してそれぞれ回答した、回答者別の回答結果を記憶する回答結果記憶手段と、
前記複数の回答者のそれぞれについて、前記アンケート対象と関連する各回答者の属性情報を記憶する属性情報記憶手段と、
前記属性情報記憶手段に記憶されている各回答者の属性情報に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正する修正手段と、
前記修正手段により修正された回答結果を集計して出力する集計手段と、を備えるアンケート処理システム。
【請求項2】
前記修正手段は、
前記各回答者の属性情報に基づいて、各回答者と前記アンケートの対象との関連度合いに応じて定まる回答者別の重み付け係数を算出し、
前記算出された回答者別の重み付け係数を用いて前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正することを特徴とする請求項1記載のアンケート処理システム。
【請求項3】
前記アンケートは授業に関するアンケートであり、前記複数の回答者はいずれも前記授業の受講者であり、
前記各回答者の属性情報は、各受講者の前記授業に対する期待度を示す指標、過去の成績、及び過去の出席状況のうちの少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする請求項1記載のアンケート処理システム。
【請求項4】
授業に関する属性情報を記憶する授業属性記憶手段をさらに備え、
前記修正手段は、
前記授業属性情報と前記回答者属性情報とに基づいて、授業別回答者別の重み付け係数を算出し、
前記授業別回答者別の重み付け係数に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正することを特徴とする請求項3記載のアンケート処理システム。
【請求項5】
前記アンケートには複数の質問項目を含み、質問項目別の属性情報を記憶したアンケート属性記憶手段をさらに備え、
前記回答結果記憶手段は、回答者別質問項目別に回答結果を記憶し、
前記修正手段は、
前記アンケート属性情報、前記授業属性情報、及び前記回答者属性情報に基づいて、授業別回答者別質問項目別の重み付け係数を算出し、
前記授業別回答者別質問項目別の重み付け係数に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正することを特徴とする請求項4記載のアンケート処理システム。
【請求項6】
アンケート情報を各回答者の端末装置へ送信し、前記各回答者の端末装置から回答結果を収集し、前記回答結果記憶手段に格納するアンケート実施手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のアンケート処理システム。
【請求項7】
所定のアンケート対象に関するアンケートを実施して、複数の回答者から得た前記アンケートに対する回答結果を処理するための方法であって、
前記複数の回答者が前記アンケートに対してそれぞれ回答した、回答者別の回答結果を回答結果記憶手段に記憶するステップと、
前記複数の回答者のそれぞれについて、前記アンケート対象と関連する各回答者の属性情報に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正するステップと、
前記修正された回答結果を集計して出力するステップと、を有する方法。
【請求項8】
所定のアンケート対象に関するアンケートを実施して、複数の回答者から得た前記アンケートに対する回答結果を処理するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに実行されると、
前記複数の回答者が前記アンケートに対してそれぞれ回答した、回答者別の回答結果を回答結果記憶手段に記憶するステップと、
前記複数の回答者のそれぞれについて、前記アンケート対象と関連する各回答者の属性情報に基づいて、前記回答結果記憶手段に記憶されている回答者別の回答結果を修正するステップと、
前記修正された回答結果を集計して出力するステップと、を行うためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−139595(P2006−139595A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−329471(P2004−329471)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)