イオン発生装置を備えた保管庫
【課題】保管庫において、除菌効果を備えつつ作業者の作業性を向上させる。
【解決手段】保管庫1では、センサ9によって左方の引戸5が開状態とされたことを検出されると、イオン発生装置2は左方の吹き出し口3から負イオンを吹き出し、センサ9によって右方の引戸5が開状態とされたことを検出されると、イオン発生装置2は右方の吹き出し口3から負イオンを吹き出し、そして、センサ9によって双方の引戸5が閉状態とされたことが検出されると、イオン発生装置2は左右双方の吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出す。
【解決手段】保管庫1では、センサ9によって左方の引戸5が開状態とされたことを検出されると、イオン発生装置2は左方の吹き出し口3から負イオンを吹き出し、センサ9によって右方の引戸5が開状態とされたことを検出されると、イオン発生装置2は右方の吹き出し口3から負イオンを吹き出し、そして、センサ9によって双方の引戸5が閉状態とされたことが検出されると、イオン発生装置2は左右双方の吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン発生装置を備えた保管庫に関し、特に、開閉可能に構成され、開閉作業を行なう者に使い勝手の良い保管庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子およびそれを庫内に拡散する送風手段を有する保管庫が、特許文献1に開示されている。このような保管庫では、送風手段が備えられることにより、紫外線やオゾンを用いた保管庫において、保管物が紫外線を照射されない影部の発生、安全性、材質の劣化、コスト高、といった問題を解決することができる。
【0003】
図10〜図13に従来の保管庫を示す。なお、図10,図11は、従来の保管庫100の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図12,図13は、従来の保管庫100の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0004】
保管庫100は、引戸105を備えており、取手106を作用点として左右にスライドさせることで、庫内を閉鎖・開放する構造となっている。
【0005】
庫内上部にはイオン発生装置102が設置されている。イオン発生装置102は、実線の矢印で示されるように、吹き出し口103よりイオンが吹き出す。イオン発生装置102は、例えば図示しないファンモータやイオン発生素子より構成されて、吸い込み口104より庫内の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を電極面等のイオン発生部分を通過させて、吹き出し口103より空気と共に正負イオンを吹き出す。イオン発生装置102が連続して正負イオンを吹き出すことにより、保管庫100は、庫内の空気を正負イオンで充満することができるようになっている。
【特許文献1】特開2004−97464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
作業者が保存庫に対して物を出し入れする場合、保管庫内に保管されている物の中から所望の物を探して取り出す、使用してから保管庫内に戻す、あるいは、保管庫から物を取り出した後、取り出した物の中から保存庫近傍で一部を抜き取り再び保管庫内に戻す等といった状況が考えられる。このような作業を作業者が行なう場合、保管庫内は、一定時間開放され外部と接触するため、保管庫の除菌効果は低減することになる。このことから、除菌効果の低減を回避するべく急いで作業を行なおうとした場合や、保管庫内で所望する物を見つけられず探している場合には、作業者のイライラが増大する。
【0007】
こういった場合、保管庫内の除菌効果よりも作業者の作業性を優先させた方が良いと考えられる。
【0008】
しかしながら従来技術では、保管庫の除菌についてのみ検討がなされており、作業者の作業性についてはあまり考慮されていなかった。
【0009】
本発明は係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、保管庫において、除菌効果を備えつつ作業者の作業性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った保管庫は、閉鎖可能な物品の収納空間と、当該収納空間に正イオンと負イオンとを発生させるイオン発生手段と、当該収納空間を開閉させる開閉手段とを含む保管庫であって、前記イオン発生手段は、正イオンおよび負イオンを発生させる第1のモードと、負イオンを発生させる第2のモードとで運転可能であり、前記イオン発生手段の運転モードを前記第1のモードと前記第2のモードとで切り替えることができる制御手段をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備えることが好ましい。
【0012】
また、本発明に従った保管庫は、前記開閉手段の開閉状態を検出する検出手段をさらに含み、前記制御手段は、前記検出手段が前記開閉手段の開状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第2のモードで運転させ、前記検出手段が前記開閉手段の閉状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させることが好ましい。
【0013】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、前記検出手段は、前記第1の部分が開状態とされたか否か、および、前記第2の部分が開状態とされたか否かを検出し、前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段が前記第1の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第1の発生手段で負イオンを発生させ、前記検出手段が前記第2の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第2の発生手段で負イオンを発生させることが好ましい。
【0014】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、左右方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える引戸によって構成され、前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記引戸が一定距離以上スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出することが好ましい。
【0015】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、上下方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える吊戸によって構成され、前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記吊戸が一定距離以上上下方向スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出することが好ましい。
【0016】
また、本発明に従った保管庫は、音声または表示により報知動作を行なう報知手段をさらに含み、前記報知手段は、前記検出手段が所定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合に報知動作を行なうことが好ましい。
【0017】
また、本発明に従った保管庫では、前記制御手段は、前記検出手段が特定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合には、前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、保管庫において、閉鎖時には庫内において除菌効果を発揮させることができる。また、本発明によれば、開放時に主に負イオンを放出することで、開放された保管庫のそばにいる作業者に対し負イオンを供給することができる。これにより、保管庫のそばにいる作業者は、保管庫から供給される負イオンによって、交感神経の緊張を和らげリラックス効果を得ることができる。したがって、作業者のイライラを低減し、リラックスした状況にて上記作業を行なうことができる。
【0019】
また、本発明によれば、開放箇所に向かって負イオンが放出されることにより、保管庫を開放して作業を行なう作業者に向けて、より積極的に負イオンを供給することができる。
【0020】
また、本発明によれば、保管庫において、開閉状態に応じて自動的に正負イオンを放出するモードと負イオンを放出するモードとが自動的に切り替わるため、より利便性の高いものとなる。
【0021】
また、本発明によれば、さらに吹き出し方向も切り替わるため、より効果的に作業者に負イオンを供給できる。
【0022】
また、本発明によれば、保管庫に引き戸が備えられている場合、開放・閉鎖状態を的確に検出できる。
【0023】
また、本発明によれば、保管庫に吊戸が備えられている場合、開放・閉鎖状態を的確に検出できる。
【0024】
また、本発明によれば、作業者に閉め忘れを報知できるため、保管庫の除菌状態を良好に保つことができる。
【0025】
また、本発明によれば、開放状態が開始されてから一定時間経過後に、開放か閉鎖かにかかわらず、正イオンおよび負イオンを放出するモードに切り替えられるため、保管庫が開放状態で放置された場合であっても除菌状態の悪化を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明に係る保管庫についての実施例を図面に基き以下に詳しく説明する。
[第一の実施の形態]
図1〜図4は、本発明の保管庫の第一の実施の形態を示す図である。なお、図1,図2は、保管庫1の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図3,図4は、保管庫1の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0027】
保管庫1は、左右一対の引戸5を備えている。引戸5には、それぞれ取手6が形成されている。保管庫1は、作業者によって取手6を作用点として左右方向にスライドされることにより、保管庫1の庫内を閉鎖・開放する構造となっている。
【0028】
保管庫1の庫内上部には、イオン発生装置2が設置されている。イオン発生装置2は、左右一対の吹き出し口3を備えており、そして、各図において実線の矢印で示されるように、吹き出し口3から引戸5に向かって、斜め前方および斜め下方に、イオンが吹き出すようになっている。
【0029】
また、イオン発生装置2は、その後方に、吸い込み口4を形成されている。そして、イオン発生装置2は、例えば図示しないファンモータやイオン発生素子を備え、吸い込み口4より庫内空気を吸い込んで、電極面等のイオン発生部分を通過させて、吹き出し口3より空気と共にイオンを吹き出す。イオン発生装置2がこのような動作を連続して行なうことにより、保管庫1の庫内の空気は、イオンで充満される。
【0030】
また、保管庫1の庫内の上面には、引戸5の開閉を感知するためのセンサ9が、左右の引戸5毎に、例えば庫内両端から一定距離だけ離れた位置に取り付けられている。これにより、センサ9は、双方の引戸5が庫内を密閉している状態から一定距離以上スライドされた時点で初めて開状態とされたと検出する。
【0031】
図5は、保管庫1のハードウェア構成を模式的に示す図である。
図5を参照して、保管庫1は、当該保管庫1の動作を全体的に制御する制御部10を含む。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と、当該CPUが実行するプログラムを記憶する記憶装置と、CPUのワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)とを含む。また、保管庫1は、タイマ11、および、音声または表示により情報を出力する報知部12を含む。
【0032】
制御部10は、センサ9の検出出力を入力され、当該検出出力に基づいてイオン発生装置2の動作を制御する。
【0033】
制御部10は、イオン発生装置2を、正イオンと負イオンの双方を吹き出させる第1のモードと、負イオンを吹き出させる第2のモードとで運転させることができる。なお、正負イオンを吹き出させる第1のモードでの運転と負イオンを吹き出させる第2のモードでの運転の切り替えは、例えば特許第3608661号等の先行技術に開示された同一のイオン発生装置による運転の切り替えに従って実現可能であるため、ここでは説明を繰り返さない。また、制御部10は、イオン発生装置2に、左右2箇所の吹き出し口3のどちらからでもまた双方からでも、正負イオンまたは負イオンを吹き出させることができる。
【0034】
制御部10は、センサ9が、左方の引戸5が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、左方の吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内から左方の引戸5の開放された部分に向けて、負イオンが供給される。また、制御部10は、センサ9が、右方の引戸5が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、右方の吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内から右方の引戸5の開放された部分に向けて、負イオンが供給される。なお、制御部10は、イオン発生装置2に、上記のように左方または右方のいずれかに吹き出し口3から負イオンを吹きださせる場合、他方の吹き出し口3からも負イオンを吹きさせても良いし、他方の吹き出し口3からは負イオンを吹き出させないようにしても良い。
【0035】
そして、制御部10は、センサ9が、双方の引戸5が閉状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、左右双方の吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出させる。
【0036】
なお、保管庫1では、センサ9がたとえば光センサによって構成され、制御部10は、センサ9が引戸5に覆われているか否か、つまり、センサ9の受光状態によって、引戸5が開状態であるか否かを判断する。
【0037】
また、保管庫1では、センサ9のそれぞれが、庫内の両端から一定距離だけ離れた位置に設置されているため、当該距離以上引戸5がスライドされたことによって初めて引戸5が開状態とされたと判断される。
【0038】
また、制御部10は、左右いずれかのセンサ9の少なくとも一方が引戸5の開状態を感知した状態が所定時間以上継続していると判断すると、報知部12に警告音の出力および/または警告表示をさせることにより、作用者に対して開放状態が継続していることを報知することが好ましい。
【0039】
また、制御部10は、左右いずれかのセンサ9の少なくとも一方が引戸5の開状態を感知した状態が特定時間以上継続していると判断すると、イオン発生装置2の運転を、負イオンを吹き出させるモードから、正イオンと負イオンとを吹き出させるモードに切り替えることが好ましい。
【0040】
[第二の実施の形態]
図6〜図9に、本発明の保管庫の第二の実施の形態を示す。
【0041】
本実施の形態の保管庫1は、吊戸式である。なお、図6,図7は、保管庫1の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図8,図9は、保管庫1の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0042】
保管庫1は、当該保管庫1を開閉する吊戸7を備えている。保管庫1は、吊戸7が上下方向に昇降(スライド)することによって、庫内の閉鎖・開放が切り替わる構造を有している。
【0043】
保管庫1は、吊戸7の昇降を補助する昇降部8を備えている。昇降部8が備えられていることにより、吊戸7は、取手6を作用点として滑らかに昇降することができる。なお、保管庫1は、吊戸7を電動で昇降させる機構を備えていても良い。
【0044】
保管庫1の庫内上部には、イオン発生装置2が設置されている。イオン発生装置2は、各図において実線の矢印で示されるように、吹き出し口3を介して、吊戸7に向かって、前方および下方にイオンが吹き出すよう構成されている。なお、イオン発生装置2の概略構成は、特記する場合を除いて、第一の実施の形態と同様である。
【0045】
保管庫1の庫内上面には、吊戸7の開閉を感知させるためのセンサ9が備えられている。センサ9は、特記する場合を除いて、第一の実施の形態と同様である。なお、センサ9は、庫内を密閉している状態にある吊戸7の上端から一定距離離れた位置に取り付けられている。これにより、センサ9は、吊戸7が一定距離以上下方にスライドされたときに初めて開状態であると検出する。
【0046】
本実施の形態の保管庫1も、第一の実施の形態の保管庫1と同様のハードウェア構成を備えている。本実施の形態の制御部10も、特記する場合を除いて、第一の実施の形態の制御部10と同様の制御動作を実行する。
【0047】
たとえば、制御部10は、イオン発生装置2を、正イオンと負イオンの双方を吹き出させる第1のモードと、負イオンを吹き出させる第2のモードとで運転させることができる。
【0048】
制御部10は、センサ9が、吊戸7が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内が開放状態とされると、庫内から吊戸7の開放部分に向けて、負イオンが供給される。
【0049】
そして、制御部10は、センサ9が、吊戸7が閉状態とされたことを検出すると、吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出させる。
【0050】
なお、保管庫1では、センサ9がたとえば光センサによって構成され、制御部10は、センサ9が吊戸7に覆われているか否か、つまり、センサ9の受光状態によって、吊戸7が開状態であるか否かを判断する。
【0051】
また、保管庫1では、センサ9が、閉状態にある吊戸7の上端から一定距離だけ離れた位置に設置されているため、当該距離以上吊戸7が下方へスライドされたことによって初めて吊戸7が開状態とされたと判断される。
【0052】
また、制御部10は、吊戸7の開状態を感知された状態が所定時間以上継続していると判断すると、報知部12に警告音の出力および/または警告表示をさせることにより、作用者に対して開放状態が継続していることを報知することが好ましい。
【0053】
また、制御部10は、吊戸7の開状態を感知された状態が特定時間以上継続していると判断すると、イオン発生装置2の運転を、負イオンを吹き出させるモードから、正イオンと負イオンとを吹き出させるモードに切り替えることが好ましい。
【0054】
なお、以上説明した各実施の形態に対して、本発明の範囲内での修正および変更を加え得ることは勿論である。たとえば、イオン発生装置2の設置場所や台数、吸い込み口、吹き出し口の位置等は、各実施の形態で言及したものに限定されない。また、吸い込み口は、庫外に位置していても良い。また、本発明は、様々な形態・使用目的の保管庫にも適用できる。さらに庫内の環境は常温常湿とは限らない。
【0055】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態は、可能な限り組み合わされて実施されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第一の実施の形態である保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図2】図1の保管庫の矢視断面図である。
【図3】図1の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図4】図3の保管庫の矢視断面図である。
【図5】図1の保管庫のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態である保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図7】図6の保管庫の矢視断面図である。
【図8】図6の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図9】図8の保管庫の矢視断面図である。
【図10】従来の保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図11】図10の保管庫の矢視断面図である。
【図12】図10の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図13】図12の保管庫の矢視断面図である。
【符号の説明】
【0057】
1 保管庫、2 イオン発生装置、3 吹き出し口、4 吸い込み口、5 引戸、6 取手、7 吊戸、8 昇降部、9 センサ、10 制御部、11 タイマ、12 報知部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン発生装置を備えた保管庫に関し、特に、開閉可能に構成され、開閉作業を行なう者に使い勝手の良い保管庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、正イオンと負イオンとを発生するイオン発生素子およびそれを庫内に拡散する送風手段を有する保管庫が、特許文献1に開示されている。このような保管庫では、送風手段が備えられることにより、紫外線やオゾンを用いた保管庫において、保管物が紫外線を照射されない影部の発生、安全性、材質の劣化、コスト高、といった問題を解決することができる。
【0003】
図10〜図13に従来の保管庫を示す。なお、図10,図11は、従来の保管庫100の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図12,図13は、従来の保管庫100の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0004】
保管庫100は、引戸105を備えており、取手106を作用点として左右にスライドさせることで、庫内を閉鎖・開放する構造となっている。
【0005】
庫内上部にはイオン発生装置102が設置されている。イオン発生装置102は、実線の矢印で示されるように、吹き出し口103よりイオンが吹き出す。イオン発生装置102は、例えば図示しないファンモータやイオン発生素子より構成されて、吸い込み口104より庫内の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を電極面等のイオン発生部分を通過させて、吹き出し口103より空気と共に正負イオンを吹き出す。イオン発生装置102が連続して正負イオンを吹き出すことにより、保管庫100は、庫内の空気を正負イオンで充満することができるようになっている。
【特許文献1】特開2004−97464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
作業者が保存庫に対して物を出し入れする場合、保管庫内に保管されている物の中から所望の物を探して取り出す、使用してから保管庫内に戻す、あるいは、保管庫から物を取り出した後、取り出した物の中から保存庫近傍で一部を抜き取り再び保管庫内に戻す等といった状況が考えられる。このような作業を作業者が行なう場合、保管庫内は、一定時間開放され外部と接触するため、保管庫の除菌効果は低減することになる。このことから、除菌効果の低減を回避するべく急いで作業を行なおうとした場合や、保管庫内で所望する物を見つけられず探している場合には、作業者のイライラが増大する。
【0007】
こういった場合、保管庫内の除菌効果よりも作業者の作業性を優先させた方が良いと考えられる。
【0008】
しかしながら従来技術では、保管庫の除菌についてのみ検討がなされており、作業者の作業性についてはあまり考慮されていなかった。
【0009】
本発明は係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、保管庫において、除菌効果を備えつつ作業者の作業性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った保管庫は、閉鎖可能な物品の収納空間と、当該収納空間に正イオンと負イオンとを発生させるイオン発生手段と、当該収納空間を開閉させる開閉手段とを含む保管庫であって、前記イオン発生手段は、正イオンおよび負イオンを発生させる第1のモードと、負イオンを発生させる第2のモードとで運転可能であり、前記イオン発生手段の運転モードを前記第1のモードと前記第2のモードとで切り替えることができる制御手段をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備えることが好ましい。
【0012】
また、本発明に従った保管庫は、前記開閉手段の開閉状態を検出する検出手段をさらに含み、前記制御手段は、前記検出手段が前記開閉手段の開状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第2のモードで運転させ、前記検出手段が前記開閉手段の閉状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させることが好ましい。
【0013】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、前記検出手段は、前記第1の部分が開状態とされたか否か、および、前記第2の部分が開状態とされたか否かを検出し、前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備え、前記制御手段は、前記検出手段が前記第1の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第1の発生手段で負イオンを発生させ、前記検出手段が前記第2の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第2の発生手段で負イオンを発生させることが好ましい。
【0014】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、左右方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える引戸によって構成され、前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記引戸が一定距離以上スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出することが好ましい。
【0015】
また、本発明に従った保管庫では、前記開閉手段は、上下方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える吊戸によって構成され、前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記吊戸が一定距離以上上下方向スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出することが好ましい。
【0016】
また、本発明に従った保管庫は、音声または表示により報知動作を行なう報知手段をさらに含み、前記報知手段は、前記検出手段が所定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合に報知動作を行なうことが好ましい。
【0017】
また、本発明に従った保管庫では、前記制御手段は、前記検出手段が特定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合には、前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、保管庫において、閉鎖時には庫内において除菌効果を発揮させることができる。また、本発明によれば、開放時に主に負イオンを放出することで、開放された保管庫のそばにいる作業者に対し負イオンを供給することができる。これにより、保管庫のそばにいる作業者は、保管庫から供給される負イオンによって、交感神経の緊張を和らげリラックス効果を得ることができる。したがって、作業者のイライラを低減し、リラックスした状況にて上記作業を行なうことができる。
【0019】
また、本発明によれば、開放箇所に向かって負イオンが放出されることにより、保管庫を開放して作業を行なう作業者に向けて、より積極的に負イオンを供給することができる。
【0020】
また、本発明によれば、保管庫において、開閉状態に応じて自動的に正負イオンを放出するモードと負イオンを放出するモードとが自動的に切り替わるため、より利便性の高いものとなる。
【0021】
また、本発明によれば、さらに吹き出し方向も切り替わるため、より効果的に作業者に負イオンを供給できる。
【0022】
また、本発明によれば、保管庫に引き戸が備えられている場合、開放・閉鎖状態を的確に検出できる。
【0023】
また、本発明によれば、保管庫に吊戸が備えられている場合、開放・閉鎖状態を的確に検出できる。
【0024】
また、本発明によれば、作業者に閉め忘れを報知できるため、保管庫の除菌状態を良好に保つことができる。
【0025】
また、本発明によれば、開放状態が開始されてから一定時間経過後に、開放か閉鎖かにかかわらず、正イオンおよび負イオンを放出するモードに切り替えられるため、保管庫が開放状態で放置された場合であっても除菌状態の悪化を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明に係る保管庫についての実施例を図面に基き以下に詳しく説明する。
[第一の実施の形態]
図1〜図4は、本発明の保管庫の第一の実施の形態を示す図である。なお、図1,図2は、保管庫1の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図3,図4は、保管庫1の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0027】
保管庫1は、左右一対の引戸5を備えている。引戸5には、それぞれ取手6が形成されている。保管庫1は、作業者によって取手6を作用点として左右方向にスライドされることにより、保管庫1の庫内を閉鎖・開放する構造となっている。
【0028】
保管庫1の庫内上部には、イオン発生装置2が設置されている。イオン発生装置2は、左右一対の吹き出し口3を備えており、そして、各図において実線の矢印で示されるように、吹き出し口3から引戸5に向かって、斜め前方および斜め下方に、イオンが吹き出すようになっている。
【0029】
また、イオン発生装置2は、その後方に、吸い込み口4を形成されている。そして、イオン発生装置2は、例えば図示しないファンモータやイオン発生素子を備え、吸い込み口4より庫内空気を吸い込んで、電極面等のイオン発生部分を通過させて、吹き出し口3より空気と共にイオンを吹き出す。イオン発生装置2がこのような動作を連続して行なうことにより、保管庫1の庫内の空気は、イオンで充満される。
【0030】
また、保管庫1の庫内の上面には、引戸5の開閉を感知するためのセンサ9が、左右の引戸5毎に、例えば庫内両端から一定距離だけ離れた位置に取り付けられている。これにより、センサ9は、双方の引戸5が庫内を密閉している状態から一定距離以上スライドされた時点で初めて開状態とされたと検出する。
【0031】
図5は、保管庫1のハードウェア構成を模式的に示す図である。
図5を参照して、保管庫1は、当該保管庫1の動作を全体的に制御する制御部10を含む。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と、当該CPUが実行するプログラムを記憶する記憶装置と、CPUのワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)とを含む。また、保管庫1は、タイマ11、および、音声または表示により情報を出力する報知部12を含む。
【0032】
制御部10は、センサ9の検出出力を入力され、当該検出出力に基づいてイオン発生装置2の動作を制御する。
【0033】
制御部10は、イオン発生装置2を、正イオンと負イオンの双方を吹き出させる第1のモードと、負イオンを吹き出させる第2のモードとで運転させることができる。なお、正負イオンを吹き出させる第1のモードでの運転と負イオンを吹き出させる第2のモードでの運転の切り替えは、例えば特許第3608661号等の先行技術に開示された同一のイオン発生装置による運転の切り替えに従って実現可能であるため、ここでは説明を繰り返さない。また、制御部10は、イオン発生装置2に、左右2箇所の吹き出し口3のどちらからでもまた双方からでも、正負イオンまたは負イオンを吹き出させることができる。
【0034】
制御部10は、センサ9が、左方の引戸5が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、左方の吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内から左方の引戸5の開放された部分に向けて、負イオンが供給される。また、制御部10は、センサ9が、右方の引戸5が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、右方の吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内から右方の引戸5の開放された部分に向けて、負イオンが供給される。なお、制御部10は、イオン発生装置2に、上記のように左方または右方のいずれかに吹き出し口3から負イオンを吹きださせる場合、他方の吹き出し口3からも負イオンを吹きさせても良いし、他方の吹き出し口3からは負イオンを吹き出させないようにしても良い。
【0035】
そして、制御部10は、センサ9が、双方の引戸5が閉状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、左右双方の吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出させる。
【0036】
なお、保管庫1では、センサ9がたとえば光センサによって構成され、制御部10は、センサ9が引戸5に覆われているか否か、つまり、センサ9の受光状態によって、引戸5が開状態であるか否かを判断する。
【0037】
また、保管庫1では、センサ9のそれぞれが、庫内の両端から一定距離だけ離れた位置に設置されているため、当該距離以上引戸5がスライドされたことによって初めて引戸5が開状態とされたと判断される。
【0038】
また、制御部10は、左右いずれかのセンサ9の少なくとも一方が引戸5の開状態を感知した状態が所定時間以上継続していると判断すると、報知部12に警告音の出力および/または警告表示をさせることにより、作用者に対して開放状態が継続していることを報知することが好ましい。
【0039】
また、制御部10は、左右いずれかのセンサ9の少なくとも一方が引戸5の開状態を感知した状態が特定時間以上継続していると判断すると、イオン発生装置2の運転を、負イオンを吹き出させるモードから、正イオンと負イオンとを吹き出させるモードに切り替えることが好ましい。
【0040】
[第二の実施の形態]
図6〜図9に、本発明の保管庫の第二の実施の形態を示す。
【0041】
本実施の形態の保管庫1は、吊戸式である。なお、図6,図7は、保管庫1の閉鎖状態の正面図,矢視断面図である。また、図8,図9は、保管庫1の開放状態の正面図,矢視断面図である。
【0042】
保管庫1は、当該保管庫1を開閉する吊戸7を備えている。保管庫1は、吊戸7が上下方向に昇降(スライド)することによって、庫内の閉鎖・開放が切り替わる構造を有している。
【0043】
保管庫1は、吊戸7の昇降を補助する昇降部8を備えている。昇降部8が備えられていることにより、吊戸7は、取手6を作用点として滑らかに昇降することができる。なお、保管庫1は、吊戸7を電動で昇降させる機構を備えていても良い。
【0044】
保管庫1の庫内上部には、イオン発生装置2が設置されている。イオン発生装置2は、各図において実線の矢印で示されるように、吹き出し口3を介して、吊戸7に向かって、前方および下方にイオンが吹き出すよう構成されている。なお、イオン発生装置2の概略構成は、特記する場合を除いて、第一の実施の形態と同様である。
【0045】
保管庫1の庫内上面には、吊戸7の開閉を感知させるためのセンサ9が備えられている。センサ9は、特記する場合を除いて、第一の実施の形態と同様である。なお、センサ9は、庫内を密閉している状態にある吊戸7の上端から一定距離離れた位置に取り付けられている。これにより、センサ9は、吊戸7が一定距離以上下方にスライドされたときに初めて開状態であると検出する。
【0046】
本実施の形態の保管庫1も、第一の実施の形態の保管庫1と同様のハードウェア構成を備えている。本実施の形態の制御部10も、特記する場合を除いて、第一の実施の形態の制御部10と同様の制御動作を実行する。
【0047】
たとえば、制御部10は、イオン発生装置2を、正イオンと負イオンの双方を吹き出させる第1のモードと、負イオンを吹き出させる第2のモードとで運転させることができる。
【0048】
制御部10は、センサ9が、吊戸7が開状態とされたことを検出すると、イオン発生装置2に、吹き出し口3から負イオンを吹き出させる。これにより、保管庫1の庫内が開放状態とされると、庫内から吊戸7の開放部分に向けて、負イオンが供給される。
【0049】
そして、制御部10は、センサ9が、吊戸7が閉状態とされたことを検出すると、吹き出し口3から正イオンと負イオンを吹き出させる。
【0050】
なお、保管庫1では、センサ9がたとえば光センサによって構成され、制御部10は、センサ9が吊戸7に覆われているか否か、つまり、センサ9の受光状態によって、吊戸7が開状態であるか否かを判断する。
【0051】
また、保管庫1では、センサ9が、閉状態にある吊戸7の上端から一定距離だけ離れた位置に設置されているため、当該距離以上吊戸7が下方へスライドされたことによって初めて吊戸7が開状態とされたと判断される。
【0052】
また、制御部10は、吊戸7の開状態を感知された状態が所定時間以上継続していると判断すると、報知部12に警告音の出力および/または警告表示をさせることにより、作用者に対して開放状態が継続していることを報知することが好ましい。
【0053】
また、制御部10は、吊戸7の開状態を感知された状態が特定時間以上継続していると判断すると、イオン発生装置2の運転を、負イオンを吹き出させるモードから、正イオンと負イオンとを吹き出させるモードに切り替えることが好ましい。
【0054】
なお、以上説明した各実施の形態に対して、本発明の範囲内での修正および変更を加え得ることは勿論である。たとえば、イオン発生装置2の設置場所や台数、吸い込み口、吹き出し口の位置等は、各実施の形態で言及したものに限定されない。また、吸い込み口は、庫外に位置していても良い。また、本発明は、様々な形態・使用目的の保管庫にも適用できる。さらに庫内の環境は常温常湿とは限らない。
【0055】
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態は、可能な限り組み合わされて実施されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第一の実施の形態である保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図2】図1の保管庫の矢視断面図である。
【図3】図1の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図4】図3の保管庫の矢視断面図である。
【図5】図1の保管庫のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態である保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図7】図6の保管庫の矢視断面図である。
【図8】図6の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図9】図8の保管庫の矢視断面図である。
【図10】従来の保管庫の、閉鎖状態の正面図である。
【図11】図10の保管庫の矢視断面図である。
【図12】図10の保管庫の、開放状態の正面図である。
【図13】図12の保管庫の矢視断面図である。
【符号の説明】
【0057】
1 保管庫、2 イオン発生装置、3 吹き出し口、4 吸い込み口、5 引戸、6 取手、7 吊戸、8 昇降部、9 センサ、10 制御部、11 タイマ、12 報知部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖可能な物品の収納空間と、当該収納空間に正イオンと負イオンとを発生させるイオン発生手段と、当該収納空間を開閉させる開閉手段とを含む保管庫であって、
前記イオン発生手段は、正イオンおよび負イオンを発生させる第1のモードと、負イオンを発生させる第2のモードとで運転可能であり、
前記イオン発生手段の運転モードを前記第1のモードと前記第2のモードとで切り替えることができる制御手段をさらに含む、保管庫。
【請求項2】
前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、
前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備える、請求項1に記載の保管庫。
【請求項3】
前記開閉手段の開閉状態を検出する検出手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記検出手段が前記開閉手段の開状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第2のモードで運転させ、前記検出手段が前記開閉手段の閉状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させる、請求項1に記載の保管庫。
【請求項4】
前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、
前記検出手段は、前記第1の部分が開状態とされたか否か、および、前記第2の部分が開状態とされたか否かを検出し、
前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備え、
前記制御手段は、
前記検出手段が前記第1の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第1の発生手段で負イオンを発生させ、
前記検出手段が前記第2の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第2の発生手段で負イオンを発生させる、請求項3に記載の保管庫。
【請求項5】
前記開閉手段は、左右方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える引戸によって構成され、
前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記引戸が一定距離以上スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出する、請求項3に記載の保管庫。
【請求項6】
前記開閉手段は、上下方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える吊戸によって構成され、
前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記吊戸が一定距離以上上下方向スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出する、請求項3に記載の保管庫。
【請求項7】
音声または表示により報知動作を行なう報知手段をさらに含み、
前記報知手段は、前記検出手段が所定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合に報知動作を行なう、請求項3に記載の保管庫。
【請求項8】
前記制御手段は、前記検出手段が特定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合には、前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させる、請求項3〜請求項7のいずれかに記載の保管庫。
【請求項1】
閉鎖可能な物品の収納空間と、当該収納空間に正イオンと負イオンとを発生させるイオン発生手段と、当該収納空間を開閉させる開閉手段とを含む保管庫であって、
前記イオン発生手段は、正イオンおよび負イオンを発生させる第1のモードと、負イオンを発生させる第2のモードとで運転可能であり、
前記イオン発生手段の運転モードを前記第1のモードと前記第2のモードとで切り替えることができる制御手段をさらに含む、保管庫。
【請求項2】
前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、
前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備える、請求項1に記載の保管庫。
【請求項3】
前記開閉手段の開閉状態を検出する検出手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記検出手段が前記開閉手段の開状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第2のモードで運転させ、前記検出手段が前記開閉手段の閉状態を検出した場合には前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させる、請求項1に記載の保管庫。
【請求項4】
前記開閉手段は、収納空間の第1の部分と第2の部分を開状態とし、
前記検出手段は、前記第1の部分が開状態とされたか否か、および、前記第2の部分が開状態とされたか否かを検出し、
前記イオン発生手段は、前記第1の部分に向けて負イオンを発生させる第1の発生手段と、前記第2の部分に向けて負イオンを発生させる第2の発生手段とを備え、
前記制御手段は、
前記検出手段が前記第1の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第1の発生手段で負イオンを発生させ、
前記検出手段が前記第2の部分の開状態を検出した場合には、前記イオン発生手段に前記第2の発生手段で負イオンを発生させる、請求項3に記載の保管庫。
【請求項5】
前記開閉手段は、左右方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える引戸によって構成され、
前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記引戸が一定距離以上スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出する、請求項3に記載の保管庫。
【請求項6】
前記開閉手段は、上下方向にスライドされることによって前記収納空間の開閉状態を切り替える吊戸によって構成され、
前記検出手段は、前記収納空間が密閉された状態から前記吊戸が一定距離以上上下方向スライドされたことにより、前記収納空間が開状態とされたと検出する、請求項3に記載の保管庫。
【請求項7】
音声または表示により報知動作を行なう報知手段をさらに含み、
前記報知手段は、前記検出手段が所定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合に報知動作を行なう、請求項3に記載の保管庫。
【請求項8】
前記制御手段は、前記検出手段が特定時間以上継続して前記開閉手段の開状態を検出している場合には、前記イオン発生手段を前記第1のモードで運転させる、請求項3〜請求項7のいずれかに記載の保管庫。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−161530(P2008−161530A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355893(P2006−355893)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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