イソプレノイドの産生
本発明は、1またはそれ以上の生合成経路を介したイソプレノイドのロバスト産生の方法を提供する。本発明は、対象となる方法を実施するために、核酸、酵素、発現ベクター、および遺伝子組み換え宿主細胞も提供する。本発明は、遺伝子組み換え宿主細胞からのイソプレノイドの高産生能のための発酵方法も提供する。一局面では、イソプレノイドを産生する方法には、(a)経路酵素群のすべてが少なくとも1つの異種転写制御因子の制御下にあるソペンテニルピロリン酸を作るための酵素経路を含む複数の宿主細胞を得ること;ならびに、(b)宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる条件と比較して準最適な条件下の培地において宿主細胞を培養することを含む。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソプレノイドを産生する方法であって
(a)経路酵素のすべてが少なくとも1つの異種転写制御因子の制御下にあるソペンテニルピロリン酸を作るための酵素経路を含む複数の宿主細胞を得ること;ならびに
(b)該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる条件と比較して準最適な条件下の培地において該宿主細胞を培養すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記経路がメバロン酸経路である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記経路がDXP経路である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの異種転写制御配列が誘導性である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記経路酵素が単一の転写調節因子の制御下にある、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記経路酵素が複数の異種転写調節因子の制御下にある、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記宿主細胞が原核生物である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記宿主細胞が大腸菌である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記宿主細胞が真核生物である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記宿主細胞が菌類である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記宿主細胞がS.cerevisiaeである、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記経路に内因性メバロン酸経路を有する原核生物のメバロン酸経路酵素群をコードする核酸配列が含まれる、請求項2記載の方法。
【請求項13】
前記原核生物が、エンテロコッカス属(Enterococcus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、およびスタフィロコッカス属(Staphylococcus)から選択される属である、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記核酸配列が、アセチル‐CoAチオラーゼ、HMG−CoA合成酵素、HMG−CoA還元酵素、およびメバロン酸キナーゼから選択される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記核酸配列がクラスII HMG−CoA還元酵素をコードする、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記宿主細胞が、栄養分または温度またはこれらの両方が該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる濃度未満に維持された培地中で培養される、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記培地の温度が、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約2−20℃低い、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記宿主細胞を、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約5℃低い温度で培養する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記培地の温度が、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約10℃低い、請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記培地に炭素源が含まれ、炭素源の量によって最大比増殖速度の約90%またはそれ未満が提供される、請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約75%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約50%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約25%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項24】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約75%−10%が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項25】
前記培地に、最大比増殖速度の約90%またはそれ未満が提供されうる量未満で存在する窒素源が含まれる、請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約75%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約50%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約25%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項29】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約75%−10%が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項30】
前記イソプレノイドが培地1リットル当たり約10グラム以上の量で産生される、請求項1記載の方法。
【請求項31】
前記イソプレノイドが乾燥細胞重量1グラム当たり約50mg以上の量で産生される、請求項1記載の方法。
【請求項32】
前記イソプレノイドの量が約150時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記イソプレノイドの量が約96時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記イソプレノイドの量が約72時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記宿主細胞が最大比増殖速度を提供しうる温度未満の温度で培養され、かつ、該宿主細胞が最大比増殖速度を提供しうる濃度未満に炭素源が維持された培地中で培養される、請求項1記載の方法。
【請求項36】
前記イソプレノイドが、ヘミテルペン、モノテルペン、ジテルペン、トリテルペン、テトラテルペン、およびポリテルペンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項37】
前記イソプレノイドがカロテノイドではない、請求項1記載の方法。
【請求項38】
前記イソプレノイドがC5−C20イソプレノイドである、請求項1記載の方法。
【請求項39】
前記イソプレノイドが、アビエタジエン、アモルファジエン、カレン、α−ファルネセン、β−ファルネセン、ファルネソール、ゲラニオール、ゲラニルゲラニオール、イソプレン、リナロオール、リモネン、ミルセン、ネロリドール、オシメン、パチョロール、β−ピネン、サビネン、γ−テルピネン、テルピノレン、およびバレンセンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項40】
イソプレノイドを産生する方法であって:
(a)内因性メバロン酸経路を有する原核生物のメバロン酸経路酵素群をコードする核酸配列を含む複数の宿主細胞を得ること;ならびに
(b)該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる条件と比較して準最適な条件下の培地において該宿主細胞を培養すること、
を含む方法。
【請求項41】
炭素源を含む培地中で培養した場合にイソプレノイドを培地1リットル当たり約10グラムより多い量で産生可能な宿主細胞。
【請求項42】
炭素源を含む培地中で培養した場合にイソプレノイドを乾燥細胞重量1グラム当たり約50mgより多い量で産生可能な宿主細胞。
【請求項43】
イソプレノイドの量が約150時間以内に産生される、請求項40または41のいずれかに記載の方法。
【請求項1】
イソプレノイドを産生する方法であって
(a)経路酵素のすべてが少なくとも1つの異種転写制御因子の制御下にあるソペンテニルピロリン酸を作るための酵素経路を含む複数の宿主細胞を得ること;ならびに
(b)該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる条件と比較して準最適な条件下の培地において該宿主細胞を培養すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記経路がメバロン酸経路である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記経路がDXP経路である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの異種転写制御配列が誘導性である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記経路酵素が単一の転写調節因子の制御下にある、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記経路酵素が複数の異種転写調節因子の制御下にある、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記宿主細胞が原核生物である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記宿主細胞が大腸菌である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記宿主細胞が真核生物である、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記宿主細胞が菌類である、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記宿主細胞がS.cerevisiaeである、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記経路に内因性メバロン酸経路を有する原核生物のメバロン酸経路酵素群をコードする核酸配列が含まれる、請求項2記載の方法。
【請求項13】
前記原核生物が、エンテロコッカス属(Enterococcus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、およびスタフィロコッカス属(Staphylococcus)から選択される属である、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記核酸配列が、アセチル‐CoAチオラーゼ、HMG−CoA合成酵素、HMG−CoA還元酵素、およびメバロン酸キナーゼから選択される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記核酸配列がクラスII HMG−CoA還元酵素をコードする、請求項12記載の方法。
【請求項16】
前記宿主細胞が、栄養分または温度またはこれらの両方が該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる濃度未満に維持された培地中で培養される、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記培地の温度が、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約2−20℃低い、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記宿主細胞を、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約5℃低い温度で培養する、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記培地の温度が、最大比増殖速度を提供しうる温度よりも少なくとも約10℃低い、請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記培地に炭素源が含まれ、炭素源の量によって最大比増殖速度の約90%またはそれ未満が提供される、請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約75%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約50%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約25%またはそれ未満が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項24】
前記炭素源の量によって最大比増殖速度の約75%−10%が提供される、請求項20記載の方法。
【請求項25】
前記培地に、最大比増殖速度の約90%またはそれ未満が提供されうる量未満で存在する窒素源が含まれる、請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約75%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約50%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約25%またはそれ未満が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項29】
前記窒素源の量によって最大比増殖速度の約75%−10%が提供される、請求項25記載の方法。
【請求項30】
前記イソプレノイドが培地1リットル当たり約10グラム以上の量で産生される、請求項1記載の方法。
【請求項31】
前記イソプレノイドが乾燥細胞重量1グラム当たり約50mg以上の量で産生される、請求項1記載の方法。
【請求項32】
前記イソプレノイドの量が約150時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記イソプレノイドの量が約96時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
前記イソプレノイドの量が約72時間以内に産生される、請求項30または31のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記宿主細胞が最大比増殖速度を提供しうる温度未満の温度で培養され、かつ、該宿主細胞が最大比増殖速度を提供しうる濃度未満に炭素源が維持された培地中で培養される、請求項1記載の方法。
【請求項36】
前記イソプレノイドが、ヘミテルペン、モノテルペン、ジテルペン、トリテルペン、テトラテルペン、およびポリテルペンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項37】
前記イソプレノイドがカロテノイドではない、請求項1記載の方法。
【請求項38】
前記イソプレノイドがC5−C20イソプレノイドである、請求項1記載の方法。
【請求項39】
前記イソプレノイドが、アビエタジエン、アモルファジエン、カレン、α−ファルネセン、β−ファルネセン、ファルネソール、ゲラニオール、ゲラニルゲラニオール、イソプレン、リナロオール、リモネン、ミルセン、ネロリドール、オシメン、パチョロール、β−ピネン、サビネン、γ−テルピネン、テルピノレン、およびバレンセンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項40】
イソプレノイドを産生する方法であって:
(a)内因性メバロン酸経路を有する原核生物のメバロン酸経路酵素群をコードする核酸配列を含む複数の宿主細胞を得ること;ならびに
(b)該宿主細胞に最大比増殖速度を提供しうる条件と比較して準最適な条件下の培地において該宿主細胞を培養すること、
を含む方法。
【請求項41】
炭素源を含む培地中で培養した場合にイソプレノイドを培地1リットル当たり約10グラムより多い量で産生可能な宿主細胞。
【請求項42】
炭素源を含む培地中で培養した場合にイソプレノイドを乾燥細胞重量1グラム当たり約50mgより多い量で産生可能な宿主細胞。
【請求項43】
イソプレノイドの量が約150時間以内に産生される、請求項40または41のいずれかに記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12−1】
【図12−2】
【図13】
【図14−1】
【図14−2】
【図15−1】
【図15−2】
【図16】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12−1】
【図12−2】
【図13】
【図14−1】
【図14−2】
【図15−1】
【図15−2】
【図16】
【公表番号】特表2009−538601(P2009−538601A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512328(P2009−512328)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/069807
【国際公開番号】WO2007/140339
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508348646)アミリス バイオテクノロジーズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/069807
【国際公開番号】WO2007/140339
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(508348646)アミリス バイオテクノロジーズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]