説明

イモビライザ装置

【課題】高度なIDの認証を行い、かつ認証に要する時間を短縮することができるイモビライザ装置を提供する。
【解決手段】エンジンECU10では、乱数を発生し、この乱数はリクエスト信号に包含されてイモビライザECU18に入力される。イモビライザECU18はリクエスト信号を送出する。キー19はイモビライザECU18を経由してリクエスト信号とともに乱数を受信し、この乱数の関数として暗証を算出する。暗証はイモビライザECUを経由してエンジンECU10に入力され、暗証照合部103で認証される。イモビライザECU18はイモビライザECUIDをエンジンECU10に入力する。暗証照合部103での暗証の認証が成功すれば、ID照合部104でイモビライザECUIDの認証が行われ、この認証が成功すれば、FI−IG制御部105に許可信号が入力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イモビライザ装置に関し、特に、暗号の認証を短時間で行うのに好適なイモビライザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両盗難防止装置としてのイモビライザ装置が知られている。一般に、イモビライザ装置は、トランスポンダ(送信・応答機)を内蔵したキーと、イモビライザECUと、エンジンECUとで構成されている。電源が投入されると、イモビライザECUは乱数を伴ったリクエスト信号を送信する。キーのトランスポンダはこの乱数を受信すると、受信した乱数と関数式とを使用して暗証を作成し、イモビライザECUに送信する。イモビライザECUでは、自機が送信した乱数に関連する暗証を、受信した暗証と比較照合する。そして、イモビライザECUは、照合結果が一致していれば、予め設定した簡単な識別情報(ID)をエンジンECUに入力する。エンジンECUにはイモビライザECUに設定されているのと同じIDが保持されており、このID同士の照合結果が一致すれば、エンジンECUは予定の燃料供給制御と点火制御とを開始する。イモビライザECUでの暗証照合の結果、暗証が正しいものでなければ、イモビライザECUからエンジンECUにIDが入力されないので、燃料供給制御と点火制御が禁止されてエンジン始動は不許可となる。
【0003】
上記従来技術に対して、セキュリティ性能をさらに向上させるため、イモビライザECUとエンジンECUとの間でも暗証の照合を行うことが望ましい。イモビライザECUとエンジンECUとの間でも暗証の照合を行うようにしたイモビライザ装置は、例えば、特開2000−108848号公報に記載されている。
【特許文献1】特開2000−108848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、キーのトランスポンダおよびイモビライザECU間で暗証の照合を行うとともに、イモビライザECUおよびエンジンECU間でも暗証の照合を行う2段階認証では、イグニッションスイッチをオン操作してからエンジンが始動許可状態になるまでに時間がかかるという要素がある。暗証照合の時間短縮のためにはイモビライザECUに高速CPUを搭載することも考えられるが、コストアップを生じるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解消して、高速CPUを用いることなく車両の盗難防止性能を向上させることができるイモビライザ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、トランスポンダを有するキーと、エンジンECUと、キーから送信される第1識別情報を受信して前記エンジンECUに入力するイモビライザECUとからなり、前記イモビライザECUが、前記第1識別情報とは別の第2識別情報を前記エンジンECUに入力する第2識別情報送出手段を備え、前記エンジンECUが、前記第1識別情報を認証する第1識別情報認証手段と、前記第2識別情報を認証する第2識別情報認証手段とを備えており、前記第1識別情報認証手段により、前記第1識別情報が、前記エンジンECUに設定されている前記第1識別情報に対応する第1比較データと一致し、かつ、前記第2識別情報認証手段により、前記第2識別情報が、前記エンジンECUに設定されている前記第2識別情報に対応する第2比較データと一致した場合に、エンジン始動を許可するように構成されている点に第1の特徴がある。
【0007】
また、本発明は、前記エンジンECUが、リクエスト信号に乱数を含ませて前記イモビライザECUに入力するリクエスト信号送出手段と、前記イモビライザECUが、前記リクエスト信号を送信する送信手段を備え、前記キーが、前記乱数を含むリクエスト信号を受信して、該乱数の関数として前記第1識別情報を発生する暗証発生手段を備えているとともに、前記エンジンECUの第1識別情報認証手段が、前記乱数の関数としての第1識別情報を認証するように構成されている点に第2の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記エンジンECUが、乱数による暗証を含んだ第1識別情報を認証する第1照合部、および固定値のID暗証を含んだ第2識別情報を認証する第2照合部をそれぞれ備えている点に第3の特徴がある。
【0009】
さらに、本発明は、前記エンジンECUおよび前記イモビライザECU間で、前記リクエスト信号、前記第1識別情報、および前記第2識別情報が単一のシリアル通信線を経由して送信されるように構成されている点に第4の特徴がある。
【発明の効果】
【0010】
上記第1の特徴を有する本発明によれば、キーで発生した第1識別情報がイモビライザECUを経由してエンジンECUに入力されて、この第1識別情報の認証が行われる。したがって、キーとイモビライザECUのセットを交換した場合には、エンジンECUにおける第1識別情報と第1比較データとが一致しなくなるので、エンジン始動が許可されない。また、第1識別情報の認証に加えて、イモビライザECUとエンジンECUとの間で第2識別情報の認証が行われ、正しい第2識別情報が確認さえないとエンジンの始動は許可されないので、高いセキュリティ性能は確保される。
【0011】
第2の特徴を有する本発明によれば、第1識別情報はエンジンECUで発生された乱数に基づいて、該乱数の関数としてキーで作成されるので、エンジンECUでは高度な第1識別情報の認証を行うことができる。乱数を用いた第1の認証をキーとイモビライザECUとの間で行い、さらに乱数を用いた第2の認証をイモビライザECUとエンジンECUとの間で行うのに比べて、乱数を用いた高度な認証を1回にしたのでキー操作をしてからエンジンが始動されるまでの時間が短縮される。しかも、この1回の認証はキーとエンジンECUとの間で行われるので、セキュリティ性能は高度に維持される。
【0012】
第3の特徴を有する本発明によれば、複数の暗証をそれぞれ専用の照合部で照合するようにしたので、2段階の暗証照合を簡単にしてエンジンECUの計算負荷を低減することができる。
【0013】
第4の特徴を有する本発明によれば、イモビライザECUとエンジンECUとの間でのリクエスト信号や、第1および第2識別情報の送信ラインを1本のシリアル通信線としたので、配線が容易になる。特に、スペースの確保が容易でない自動二輪車において、イモビライザ装置の搭載レイアウトの自由度が高められる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るイモビライザ装置を備えた自動二輪車の左後方から見た斜視図である。なお、図2に示した自動二輪車1はスポーツタイプの自動二輪車であるが、本発明を適用できる車両はこれに限定されない。車体フレームの最前部には、ステアリングハンドル2が取り付けられたトップブリッジ3、およびトップブリッジ3の左右からそれぞれ下前方に延びた一対のフロントフォーク4を含む前輪支持部が設けられ、フロントフォーク4の下端には、前輪FWが前輪車軸5によって取り付けられている。
【0015】
後輪RWは、車体フレームに対して上下方向に揺動自在に設けられたスイングアーム6に支持されている。フロントフォーク4の後方上部には燃料タンク7が設けられ、燃料タンク7の後方には搭乗者シート8が設けられている。
【0016】
トップブリッジ3には、イグニッションスイッチユニット9が設けられる。イグニッションスイッチユニット9は、メインスイッチとイモビライザECUとを一体化したものである。詳細の構成は後述する。燃料タンク7の下方にはエンジンECU10が設けられる。
【0017】
このように、エンジンECU10はイモビライザECUよりも車両の内部に設けられることが多いので、エンジンECU10で暗証照合を行うようにすることにより、イモビライザECUで暗証認証を行うものと比べてセキュリティ性能の向上を図ることができる。搭乗者シート8の下方には、バッテリ11およびメインヒューズ12が設けられる。
【0018】
図3は、メインスイッチユニット9の断面図である。メインスイッチユニット9は、取り付けブラケット13にボルト14を使って固定されたメインスイッチ15と、取り付けブラケット13の上面に配置され、ボルト16、17を使って固定されたイモビライザECU18とからなる。イモビライザECU18は環状のケーシングに収められており、この環状ケーシングの中心孔を貫通してキー19をメインスイッチ15に抜き差し可能である。取り付けブラケット13は、例えば、自動二輪車1のトップブリッジ3に取り付けられる。メインスイッチ15は、電源切ポジション、電源入ポジション、および始動ポジションを有する。
キー19はトランスポンダ20を内蔵しており、イモビライザECU18は送受信アンテナと送受信回路とを有している。送受信アンテナと送受信回路は後述する。
【0019】
図4は、イモビライザ装置のシステム配線図である。図4において、エンジンECU10は、自動二輪車1の駆動源であるエンジンへの燃料供給制御および点火制御を司る。バッテリ11とエンジンECU10とを接続するラインL1上には、メインヒューズ12、メインスイッチ15、ヒューズ21、およびイモビライザ指示灯(例えば、発光ダイオード)22が直列配置されている。前記ラインL1とは別に、バッテリ11とエンジンECU10とを接続するラインL2が設けられ、このラインL2上にはエンジンECUヒューズ23とエンジン停止リレー24とが直列に配置されている。エンジンECU10にはイモビライザECU18が接続される。エンジンECU10にはエンジンのクランク角度を検出するクランクパルスジェネレータ25が接続される。
【0020】
図3、図4の構成において、キー19が回動されてメインスイッチ15がオン操作されると、バッテリ11からエンジンECU10に電源が供給され、イモビライザ指示灯22が点灯される。エンジンECU10に電源が供給されるとエンジンECU10はイモビライザECU18を介してキー19と通信を行い、後述する暗証(第1識別情報)の認証を行う。また、イモビライザECU18とエンジンECU10との間では予定のID(第2識別情報)の認証を行う。暗証とIDとの認証手順により、各認証結果が肯定と判断されたならばエンジンECU10はエンジン始動のための点火制御や燃料供給制御を可能にする。点火制御や燃料供給制御には、クランクパルスジェネレータ25から入力されるパルス信号が使用される。エンジン停止リレー24は、緊急時等にバッテリ11からエンジンECU10への電力供給を遮断してエンジンを停止する。
【0021】
一方、認証結果が否定であった場合は、エンジンECU10は、点火コイルへの通電を停止したり、エンジンへの燃料供給を停止させたりして、エンジン始動を不許可とする。
【0022】
図1は、イモビライザ装置の要部構成を示すブロック図である。図1において、イモビライザ装置は、イモビライザECU18、エンジンECU10、およびキー19からなる。イモビライザECU18は、アンテナ181、受信回路182、発信回路183、イモビライザECUID送出回路(第2識別情報送出手段)184、および電源回路185を備える。
【0023】
エンジンECU10はインタフェース回路101、乱数発生器102、暗証照合部(第1識別情報認証手段)103、ID照合部(第2識別情報認証手段)104、およびFI−IG制御部105を備える。暗証照合部103およびID照合部104はマイクロプロセッサ(CPUとメモリを含む)で構成できる。
【0024】
キー19は既述のトランスポンダ20の他、電源回路27と暗証発生部28とを備える。電源回路27は、イモビライザECU18からの電波を受信するコイルと、このコイルで発生した電流を整流して直流電力として蓄積するコンデンサとを有するのがよいが、電池を有していてもよい。暗証発生部28は、エンジンECU10から送出された乱数コードに基づいて暗証コードを算出する演算回路が設けられている。
イモビライザECU18の電源回路185には、メインスイッチ15を介して前記バッテリ11によってプラス12ボルトの電圧が印加されており、受信回路182、発信回路183、およびイモビライザECUID送出回路184に電流を供給する。なお、バッテリ11から電源回路185への電圧印加はエンジンECU10を経由して行うようにしてもよい。
【0025】
イモビライザECU18とエンジンECU10との間に3本のラインが設けられている。1本目は受信回路182とインタフェース回路101との間を接続するラインLAであり、2本目は発信回路183とインタフェース回路101との間を接続するラインLBであり、3本目はイモビライザECUID送出回路184とインタフェース回路101との間を接続するラインLCである。
【0026】
図1に示したイモビライザ装置の動作を説明する。まず、エンジンECU10では、乱数発生器102が乱数を発生する。この乱数はインタフェース回路101と暗証照合部102へ入力される。インタフェース回路101は入力された乱数をリクエスト信号に組み入れて、ラインLBを経由してイモビライザECU18に入力する。暗証照合部103は入力された乱数と予め設定された関数とで暗証(第1比較データ)を算出し保存しておく。
【0027】
イモビライザECU18では、入力されたリクエスト信号を送信回路183とアンテナ181を使って送出する。
【0028】
キー19の電源回路27はコイルおよびコンデンサを有しており、イモビライザECU18からの電波を受信すると、その電波によってコイルで発生する電力をコンデンサに蓄積してトランスポンダ20と暗証発生部28の電源とする。トランスポンダ20はイモビライザECU18から送出されたリクエスト信号を受信して暗証発生部28に入力する。暗証発生部28は、リクエスト信号に含まれる乱数を抽出し、この乱数を暗証発生部28に予め記憶されている関数に入力して暗証を算出する。この関数はエンジンECU10の暗証照合部103で暗証を算出したときに使用された関数と同じである。算出された暗証はトランスポンダ20によって送出される。
【0029】
イモビライザECU18は、キー19から送出された暗証をアンテナ181を使って受信回路182で受信する。受信された暗証はラインLAを経由してエンジンECU10のインタフェース回路101に入力される。インタフェース101はイモビライザECU18から入力された暗証を暗証照合部103に入力する。暗証照合部103は、インタフェース101から入力された暗証と、リクエスト信号送出時に、発生された乱数によって算出された暗証(第1比較データ)とを照合する。
【0030】
イモビライザ送出回路184には、固定値であるイモビライザECUID(例えば、16ビットのデータ)が予め記憶されており、イモビライザ送出回路184は、電源が供給されると、ラインLCを経由してエンジンECU10のインタフェース回路101にイモビライザECUIDを入力する。インタフェース回路101は入力されたイモビライザECUIDを保存するメモリ機能を有する。
【0031】
エンジンECU10のID照合部104は、暗証照合部103による暗証の照合結果で暗証が一致していると、ID照合部104に一致信号を入力し、ID照合部104はこの一致信号に応答して、インタフェース回路101に入力されて保存されているイモビライザECUIDとID照合部104に予め記憶されている内部ID(第2比較データ)とを比較照合する。ID照合部104での照合の結果、内部IDがイモビライザECUIDが一致であると、FI−IG制御部105に許可信号を入力する。ID照合部104での照合の結果、内部IDがイモビライザECUIDと不一致ならば、ID照合部104は不一致を示す不許可信号をFI−IG制御部105に入力する。
【0032】
また、暗証照合部103における照合結果で暗証が不一致であった場合、暗証照合部103は、FI−IG制御部105に不許可信号を入力する。
【0033】
FI−IG制御部105は、周知の燃料噴射および点火制御機能を有しており、許可信号が入力されると、制御機能が活性化され、エンジンの状態や車両の走行状態に応じた所定のパラメータを使用して燃料噴射量、噴射タイミングや点火時期の制御を行う。一方、不許可信号が入力された場合は、FI−IG制御部105の燃料噴射制御および点火制御の動作を禁止する。
【0034】
このように、本実施形態によれば、イモビライザECU18を経由してキー19とエンジンECU10との間で暗証照合を行うようにしたので、キー19とイモビライザECU18とのセットを交換した場合に、そのセットとエンジンECU10との間での暗証照合は成功しない。したがって、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0035】
また、イモビライザECU18とエンジンECU10との間では固定のIDを比較照合するだけなので、簡単にIDの照合ができる。しかし、キー19とエンジンECU10とは乱数を用いた暗証照合を行って高いセキュリティ性能が確保される。こうして、2段階の照合のうち、時間がかかる乱数を用いた暗証照合は1段階で済ませているので、短時間の照合手順でエンジンを始動可能状態にできる。
【0036】
なお、この実施形態では、イモビライザECUID送出回路184が予めイモビライザECUIDをインタフェース101に入力しておき、暗証照合部103での照合が肯定であったときに、インタフェース101からイモビライザECUIDをID照合部104に読み込むようにした。しかし、これに限らず、暗証照合部103での照合が肯定であったときに、エンジンECU10側からイモビライザECUにリクエストを供給してイモビライザECUIDの送出を促してもよい。
【0037】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図5は、第2実施形態に係る要部機能ブロック図であり、図1と同符号は同一または同等部分を示す。図5において、エンジンECU10とイモビライザECU18はいずれもシリアル通信インタフェース106および186をそれぞれ有しており、このシリアル通信インタフェース106、186間を結ぶ1本のシリアル通信LSを通じて、エンジンECU10からイモビライザECU18へのリクエスト信号の送信、イモビライザECU18からエンジンECU10への暗証およびイモビライザECUIDの送信を行う。シリアル通信インタフェース回路106、186間での通信プロトコルとして、CAN、LIN、ISO−9141等を使用するのがよい。
【0038】
この第2実施形態によれば、イモビライザECU18およびエンジンECU10間の通信線を1本にできるので、ECU間の配線の簡素化を図ることができる。
【0039】
上記実施形態では、キーとエンジンECUとの間でやりとりされる暗証は乱数を用いた数値に基づいて関数演算して求めるものとしたが、乱数を用いたものに限らず、規則的に変化する数値を関数式に投入して暗証を発生させるものであってもよい。
【0040】
また、キー19は受信した乱数を用いて作成した暗証を送信するものに限らず、イモビライザECU18から送出されるリクエスト信号(乱数を含んでいない)に応答して固定のキーIDを発生し、これをイモビライザECU18がエンジンECU10に入力するようにしてもよい。この場合、エンジンECU10の暗証照合部103は固定のキーIDを照合するように変形する。このように変形したイモビライザ装置によっても、2段階の照応を行えるし、キーとイモビライザECUとのセットを交換した場合に、エンジン始動を不許可とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係るイモビライザ装置の要部機能を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るイモビライザ装置を搭載した自動二輪車の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るメインスイッチユニットの断面図ある。
【図4】本発明の一実施形態に係るイモビライザ装置のシステム配線図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るイモビライザ装置の要部機能を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
1…自動二輪車、 9…メインスイッチユニット、 10…エンジンECU、 11…バッテリ、 18…イモビライザECU、 19…キー、 20…トランスポンダ、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスポンダを有するキーと、
エンジンECUと、
キーから送信される第1識別情報を受信して前記エンジンECUに入力するイモビライザECUとからなり、
前記イモビライザECUが、前記第1識別情報とは別の第2識別情報を前記エンジンECUに入力する第2識別情報送出手段を備え、
前記エンジンECUが、前記第1識別情報を認証する第1識別情報認証手段と、前記第2識別情報を認証する第2識別情報認証手段とを備えており、
前記第1識別情報認証手段により、前記第1識別情報が、前記エンジンECUに設定されている前記第1識別情報に対応する第1比較データと一致し、
かつ、前記第2識別情報認証手段により、前記第2識別情報が、前記エンジンECUに設定されている前記第2識別情報に対応する第2比較データと一致した場合に、エンジン始動を許可するように構成されていることを特徴とするイモビライザ装置。
【請求項2】
前記エンジンECUが、リクエスト信号に乱数を含ませて前記イモビライザECUに入力するリクエスト信号送出手段と、
前記イモビライザECUが、前記リクエスト信号を送信する送信手段を備え、
前記キーが、前記乱数を含むリクエスト信号を受信して、該乱数の関数として前記第1識別情報を発生する暗証発生手段を備えているとともに、
前記エンジンECUの第1識別情報認証手段が、前記乱数の関数としての第1識別情報を認証するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のイモビライザ装置。
【請求項3】
前記エンジンECUが、乱数による暗証を含んだ第1識別情報を認証する第1照合部、および固定値のID暗証を含んだ第2識別情報を認証する第2照合部をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項2記載のイモビライザ装置。
【請求項4】
前記エンジンECUおよび前記イモビライザECU間で、前記リクエスト信号、前記第1識別情報、および前記第2識別情報が単一のシリアル通信線を経由して送信されるように構成されていることを特徴とする請求項2または3記載のイモビライザ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−90719(P2009−90719A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260903(P2007−260903)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)