説明

インターネット広告に対してユーザ特典の提供に伴うプレミアムを除去する広告提供システム及び方法

【課題】インターネット広告に対してユーザ特典の提供に伴うプレミアムを除去する広告提供システム及び方法を、開示する。
【解決手段】広告提供システムは、キーワードに応じて表示される広告を確認する広告確認部と、確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認する加盟店広告確認部と、確認された広告の順位指数を算定するが、加盟店広告に対してはユーザ特典に応じて順位指数を下向き調整して算定する順位指数算定部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、インターネット広告に対してユーザ特典の提供に伴うプレミアムを除去する広告提供システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット広告のうち、キーワード広告などでは、キーワードを入力するユーザに提供される検索結果の表示順位が、様々な方式で決定される。例えば、5個の広告商品が検索された場合、このような広告商品の表示順位は、広告主が入力する入札価格または広告の品質指数などによって決定される。すなわち、より高い入札価格を提示する広告主の広告や、より高い品質の広告を提供する広告主の広告が、上位の表示順位に決定されて、ユーザに提供される。
【0003】
ここで、ユーザの関心を誘発させ、広告効果を高めるために、表示される広告などの検索結果に依ってユーザ特典に関する情報を、提供することができる。例えば、検索結果として提示される広告に、広告商品の購買による積立金または積立率に関する情報を表示してもよく、表示された広告を通じて商品を購入したユーザに、ユーザ特典を提供してもよい。
【0004】
しかし、この場合、ユーザ特典の提供に伴うプレミアムが発生することがある。例えば、広告の品質指数を算定するためには、基本的に、当該広告に対するクリック数やクリック率のような事後評価要素が反映されるが、このようなクリック数やクリック率には、表示順位や広告の品質とは関連性のないユーザ特典の提供によるノイズが、混入することがある。この場合、測定されたクリック数やクリック率などのクリック要素のような事後評価要素が、広告の表示順位や広告の品質のみに依存する訳ではないので、表示順位に対応した広告効果を保障することができないという問題が、生じる。
【0005】
このような問題が生じることに因り、広告主は、広告の品質を向上させるよりも、ユーザ特典だけをもって高い表示順位に広告を表示させようとする場合があるが、これは、ユーザに提供される広告の品質を落とすことになり、正常な順位競争を妨害するという問題を派生させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書では、積立金のようなユーザ特典を提供しながらも、より効果的に広告を提供することのできるシステム及び方法が、提案される。
本発明の目的は、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、表示順位に対応した広告効果を保障することのできる広告提供システム及び方法を、提供する。
【0007】
本発明の目的は、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、品質指数のわい曲を防止して実際広告の品質を正確に反映することのできる広告提供システム及び方法を、提供する。
【0008】
本発明の目的は、実際広告の品質を品質指数に正確に反映して順位を決定し、品質の高い広告が高い順位に表示されるようにし、ユーザ特典を提供しながらもユーザには良い品質の広告を提供することができ、広告主間の正常な順位競争を可能にする広告提供システム及び方法を、提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による広告提供システムは、キーワードに応じて表示される広告を確認する広告確認部と、前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認する加盟店広告確認部と、前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定する順位指数算定部とを備える。
【0010】
本発明の一側面によると、前記確認された広告それぞれに対して算定される前記順位指数に基づいて、前記確認された広告それぞれの表示順位が決定されてもよい。
【0011】
本発明の他の側面によると、前記ユーザ特典は前記ユーザに提供される積立金を含み、前記順位指数算定部は、前記積立金の積立率に基づいて、前記加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定してもよい。
【0012】
本発明の他の側面によると、前記順位指数は、広告の品質指数及び前記広告の広告主から入力される最大クリック費用に基づいて算出されてもよい。ここで、品質指数は、前記広告に対する事前評価要素であるクォリティーファクター及びユーザの事後反応を表す要素であるクリック要素および前記ユーザに前記広告を表示した回数である表示数、または前記ユーザが前記広告を選択した回数に対する転換発生の比率である転換率のうち少なくとも2以上を用いて算出されてもよい。
【0013】
本発明の他の側面によると、順位指数算定部は、前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値に応じて、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または前記転換率を下向き調整して、前記順位指数を算定してもよい。
【0014】
本発明の他の側面によると、前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値が大きいほど、前記クリック要素による値または前記転換率が下向き調整される幅が、増加してもよい。
【0015】
本発明の他の側面によると、前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値は、前記ユーザ特典が前記ユーザに提供される積立金である場合には前記積立金の積立率であってもよく、前記クリック要素による値は、前記広告のクリック率であってもよい。
【0016】
本発明による広告提供方法は、キーワードに応じて表示される広告を確認するステップと、前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認するステップと、前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定するステップとを含む。
【0017】
本発明による記録媒体は、コンピュータシステムが広告費を算定するように制御する命令を含むコンピュータで読み出し可能な記録媒体であって、上記命令は、キーワードに応じて表示される広告を確認するステップと、前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認するステップと、前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定するステップとを含む方法によって、前記コンピュータシステムを制御する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、表示順位に応じる広告効果を保障することができる。
本発明によると、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、品質指数のわい曲を防止して実際広告の品質を正確に反映することができる。
【0019】
本発明によると、実際広告の品質を品質指数に正確に反映して順位を決定し、品質の高い広告が高い順位に表示されるようにし、ユーザ特典を提供しながらもユーザには良い品質の広告を提供することができ、広告主間の正常な順位競争を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る広告主、広告プラットフォーム、パブリッシャ、及びユーザ間の関係を概括的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る会員、加盟店、及び広告提供システム間の関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る積立金の積立方法および使用方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係る広告主の広告を表示するサイトを示す画面の一例である。
【図5】本発明の一実施形態に係る広告主の広告を表示するサイトを示す画面の他の例である。
【図6】本発明の一実施形態に係る広告主に関連するサイトの注文ページを示す一例である。
【図7】順位指数を算定する方法を説明するための一例である。
【図8】本発明の一実施形態に係る広告提供システムの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る広告提供方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る広告主、広告プラットフォーム、パブリッシャ、及びユーザ間の関係を概括的に示す図である。図1は、広告主110、広告プラットフォーム120、パブリッシャ130、及びユーザ140を示している。ここで、広告主110とユーザ140は、実質的には、広告主110またはユーザ140が用いるパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォンなどの端末を意味する。従って、図1における矢印は、広告主110が用いる端末、広告プラットフォーム120、パブリッシャ130、及びユーザ140が用いる端末間に有無線ネットワークを用いてデータが送受信される可能性があることを意味する。
【0022】
広告プラットフォーム120は、広告主110の広告に対する入札、広告とキーワードとの間のマッチング、広告や広告主の整列、パブリッシャ130における広告提供、及び広告の表示による課金などを行うシステムである。広告プラットフォーム120の一般的な技術的な事項に関しては、インターネットによって伝達される検索広告及び/またはバナー広告プラットフォームに関する従来技術を参照して理解される事項の説明を、省略する。
【0023】
本明細書において「パブリッシャ」という用語は「ウェブサイト」という用語に置換されて用いもよい。ただし、サイトという用語を用いた説明が、モバイル端末で実行されるアプリケーション画面など、一般的なPCのウェブサイトの接続ではない環境において本発明の実施される可能性を、排除することはない。逆に、「ウェブサイト」という用語は、パブリッシングウェブサイトまたは前述したパブリッシャ130に含まれた個別のパブリッシャ(第1パブリッシャ、第2パブリッシャ、…)に対応する。ここで、「ウェブサイト」という用語は、広告が表示可能であり且つ有無線ネットワークを介してユーザに提供され得る全ての種類のウェブサイトを含んでもよく、ウェブサイトを構成する1つのウェブページを含んでもよい。
【0024】
また、広告の「表示」は、ウェブサイト(パブリッシャ)を介してその広告主に関連するテキスト、イメージ、音、動画、ハイパーリンクなどの広報性コンテンツを当該サイトの訪問者(一例として、ユーザ140)へ提供することを含むように解釈できる。
【0025】
また、表示された広告に対する「選択」は、ユーザ(ウェブサイト訪問者)が、提供されたテキスト、イメージなどの広報性コンテンツに対してマウスクリックなどの反応を示すことによって、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況が発生することを意味する。ここで、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況とは、例えば、広告主に関連するページを広告の選択したユーザに表示する状況、またはユーザが広告を選択して表示されたページを介して会員に加入する状況などを含む。
【0026】
ここで、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況が現実に達成されることを「転換(conversion)」のように表す。例えば、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況が表示された広告の「選択」(一例として、クリック)であれば、「転換」はユーザのクリックに対応する。他の例として、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況が表示された広告によって商品を販売することであれば、「転換」は表示された広告によって販売しようとする商品の売買を意味する。更なる例として、広告主が広報性コンテンツの伝達によって達成しようとする状況が表示された広告によってユーザがアクセスするウェブサイトにおける会員加入であれば、「転換」はユーザの会員加入の申込みを意味する。
【0027】
パブリッシャ130は、ユーザ140に自身のウェブサイトを提供してもよく、当該ウェブサイトを介して、当該ウェブサイトが含んでいるページをユーザ140に提供したり、当該ウェブサイトを介して入力されるキーワードを用いてキーワードの検索結果をユーザ140に提供してもよい。ここで、パブリッシャ130は、ページを介して表示される広告を広告プラットフォーム120から受信してユーザ140に提供してもよい。例えば、パブリッシャ130は、ユーザ140が入力したキーワードを広告プラットフォーム120に送信してもよく、広告プラットフォーム120から当該キーワードに対応する広告を受信して検索結果としてユーザ140に提供してもよい。他の例として、パブリッシャ130は、ユーザ140が入力したキーワードを用いて検索結果として提供するための広告を決定し、決定された広告に関する情報を広告プラットフォーム120にリクエストしてもよい。ここで、パブリッシャ130は、広告プラットフォーム120から受信される広告に関する情報を検索結果に追加してユーザ140に提供してもよい。
【0028】
パブリッシャ130は、ユーザ140に広告が直接提供される経路(画面)を提供してもよく、一般的なオンライン環境において、広告はウェブサイトを介して提供されてもよい。ここで、広告プラットフォーム120が含んでいる複数の個別の広告プラットフォーム(第1広告プラットフォーム、第2広告プラットフォーム、・・・)それぞれは、パブリッシャ130が含んでいる複数の個別のパブリッシャ(第1パブリッシャ、第2パブリッシャ、・・・)のうち少なくとも1つの個別のパブリッシャを介して、広告を表示してもよい。また、複数の個別のパブリッシャそれぞれは、ユーザ140に、少なくとも1つのウェブサイトを介して前述した広告の表示を含む統合検索、キーワード検索、ブログサービスなどのような、有無線ネットワークを介して提供可能な様々なサービスのうち、少なくとも1つを提供してもよい。
【0029】
ここで、本発明の実施形態に係る広告提供システムは、個別の広告プラットフォームで動作するシステムのうちの1つのシステムであるか、または個別の広告プラットフォームで動作するシステムのうちの1つのシステムに含まれたシステムであってもよい。この場合、広告提供システムは、個別のパブリッシャに関連するシステムのうち、少なくとも1つのシステムから、ユーザに関連する情報を受信して用いてもよい。
【0030】
他の実施形態に係る広告提供システムは、個別のパブリッシャに関連するシステムのうちの1つのシステムであるか、または個別のパブリッシャに関連するシステムのうちの1つのシステムに含まれたシステムであってもよい。この場合、広告提供システムは、個別の広告プラットフォームで動作するシステムのうち少なくとも1つのシステムから広告主に関連する情報を受信して用いてもよい。
【0031】
すなわち、広告提供システムは、直接広告主やユーザから関連情報が入力されてもよいが、当該広告プラットフォーム及び当該パブリッシャのうち少なくとも1つによって関連情報を受信してもよい。これ以降の説明では、説明を便宜的に説明するために、広告プラットフォームやパブリッシャの関係は省略し、広告提供システム及び方法について説明する。
【0032】
また、本明細書で「積立金」とは、現実世界で用いられる貨幣の単位として表されてもよいが、必要に応じて現実世界で用いられる貨幣に対応するポイントやマイレージなどのサイバー貨幣のように表されてもよい。サイバー貨幣の場合、例えば、現実世界で用いられる貨幣と1:1の比率の価値を有するサイバー貨幣、または1:10の比率の価値を有するサイバー貨幣などのように、必要に応じて自由に表されてもよい。このような「積立金」は、提供される検索結果をユーザが選択することによってユーザに提供されるユーザ特典の一例として、本明細書では用いられる。ただし、ユーザ特典が単に「積立金」に制限されることはない。例えば、ユーザ特典は、割引クーポンなどの形態で提供されてもよい。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態に係る会員、加盟店、及び広告提供システム間の関係を示す図である。すなわち、図2は、広告提供システム210、加盟店220、及び会員230間の関係を概括的に表している。ここで、加盟店220は、図1に示す広告主110のうち積立金の積立率のように既に設定されたユーザ特典に関する情報を広告と共に表示することに同意したり、意志を表明した広告主または当該の広告主のウェブサイトを、意味する。また、会員230は、パブリッシャに接続してパブリッシャを介して表示される広告の提供を受けるユーザを意味する。
【0034】
下記では、既に設定されたユーザ特典として積立金を提供する場合の実施形態において、提供される積立金の一例を、簡略に説明する。積立金は、基本的には、下のような3種類の積立金の少なくとも1つを含んでもよい。
【0035】
1.会員230が加盟店220を訪問して商品やサービスを購入する場合、購入した商品やサービスの取引代金の一定金額を提供する基本積立金
2.会員230が広告提供システム210または広告提供システム210の管理者によって既に設定された流入経路により加盟店220に訪問して商品やサービスを購入する場合、購入した商品やサービスの取引代金の一定金額を提供する第1追加積立金
3.会員230がチェックアウト決済や特定クレジットカード決済のように、広告提供システム210または広告提供システム210の管理者によって既に設定された提携条件に適する決済方法によって加盟店220で商品やサービスを購入する場合、購入した商品やサービスの取引代金の一定金額を提供する第2追加積立金
【0036】
ここで、流入経路は、広告提供システム210の設定によって会員230がいずれかのウェブサイトを介して加盟店220にアクセスした場合の経路だけではなく、1つのウェブサイトを介して加盟店220にアクセスした場合には、当該ウェブサイトの様々な広告方式のいずれかの広告方式によって表示される広告を介して加盟店220にアクセスした経路も、含んでもよい。例えば、広告方式は、(1)入力された検索語に対して、検索語に含まれたキーワードを購入した広告主の広告に関する情報を提供する広告方式である検索広告、及び(2)入力された検索語に対して、検索語に該当する商品の情報と商品を販売する広告主のウェブサイトに関する情報を提供する広告方式であるショッピング広告を、含んでもよい。また、会員230が加盟店220のURLを直接入力して加盟店220にアクセスした場合の経路も、流入経路に含まれてもよい。
【0037】
また、チェックアウト決済は、広告提供システム210に関連するウェブサイト(個別のパブリッシャ)が加盟店220とチェックアウト決済に対して提携した場合、提携された加盟店220で会員230が商品またはサービスの取引きに対する決済を、広告提供システム210に関連するウェブサイトに加入したときに入力したIDおよびパスワードによって行なう決済サービスである。このようなチェックアウト決済については公知であるため、その詳細な説明は省略する。
【0038】
ここで、前述した3種類の積立金の少なくとも1つに対する積立金の積立率を用いて、会員230の商品またはサービスに対する決済の積立率が決定されてもよい。言い換えれば、広告提供システム210は、下記の3種類の積立率の少なくとも1つを用いて、会員230の商品またはサービスの決済に対する積立金を決定してもよく、決定された積立金を会員230に提供してもよい。ここで、積立率は、積立金の取引代金に対する比率を意味する。
【0039】
(1)会員230が加盟店220に訪問して商品やサービスを購入する場合、購入した商品やサービスの取引代金から会員230に提供するための基本積立金の比率を示す基本積立率
(2)会員230が広告提供システム210または広告提供システム210の管理者によって既に設定された流入経路を介して加盟店220に訪問して商品やサービスを購入する場合、会員230に提供するための購入商品やサービスの取引代金から会員230に提供するための第1追加積立金の比率を示す第1追加積立率
(3)会員230がチェックアウト決済や特定のクレジットカード決済のように、広告提供システム210または広告提供システム210の管理者によって既に設定された提携条件に適する決済方法に基づいて加盟店220で商品やサービスを購入する場合、購入した商品やサービスの取引代金から会員230に提供するための第2追加積立金の比率を示す第2追加積立率
【0040】
一例として、基本積立率は、広告提供システム210または広告提供システム210の管理者によって既に設定された最小/最大積立率の範囲内で、加盟店220によって設定されてもよく、第1追加積立率は広告費の収入のうち割引可能な規模とマーケティング効果を考慮して、当該個別のパブリッシャ、広告提供システム210、広告提供システム210の管理者、または加盟店220によって設定されてもよい。また、第2追加積立率は、当該の個別のパブリッシャと提携社(加盟店220)との間の協議によって設定されてもよい。
【0041】
以下、図3から図6を参照して、本発明の実施形態に基本となる積立金の積立/使用方法、加盟店の表示方法、そして積立率に関する情報の提供方法について、説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る積立金の積立方法と使用方法を示すフローチャートである。図3は、積立ステップ310と使用ステップ320を示している。
【0042】
まず、積立ステップ310は、会員が加盟店の商品またはサービスを購入するステップ311、加盟店がパブリッシャに積立代金を支払うステップ312、及びパブリッシャが当該会員の積立金を積立てるステップ313を含む。すなわち、会員が加盟店を訪問して商品またはサービスを購入すれば、加盟店がパブリッシャに対して積立金のための積立代金を先に支払い、パブリッシャが当該会員の積立金を積立てることによって、積立ステップ310が行われる。
【0043】
また、使用ステップ320は、会員が積立金を用いるステップ321、パブリッシャが当該会員の積立金を差し引くステップ322、及びパブリッシャが当該の加盟店に決済代金を支払うステップ323を含んでもよい。すなわち、会員が加盟店で商品またはサービスを購買するとき、積立てられた積立金の少なくとも一部を使用すると、パブリッシャが、当該会員が用いた金額だけ積立金を差し引き、決済に用いられた積立金額だけの決済代金を当該加盟店に支払うことで、使用ステップ320が行われてもよい。
【0044】
図4は、本発明の一実施形態に係る広告主の広告を表示するウェブサイトを示す画面の一例である。図4に示された画面400は、図1を参照して説明された広告主110の広告が表示される、ウェブサイト(パブリッシャ)画面の一部分である。ここで、「Cash」アイコン410〜440が設定された個別広告は、図1〜図3を参照して説明した、積立金が提供される広告を意味する。すなわち、加盟店加入が承認されて積立金の提供が許可された広告主の広告について、「Cash」アイコン410〜440が表示される。
【0045】
ここで、図2を参照して説明した会員230が、「Cash」アイコン410〜440の設定された広告のリンクを介して、対応する商品ウェブサイトにアクセスして商品やサービスを購入する場合、取引代金の一部が積立金として受け取られてもよい。
【0046】
図5は、本発明の一実施形態に係る、広告主の広告を表示するウェブサイトを示す画面の、他の例である。図5に示された画面500も、図1を参照して説明された広告主110の広告が表示される、ウェブサイト(パブリッシャ)画面の一部分である。画面500において、「Cash」アイコン510及び520は、個別商品ではない特定の広告主ショッピングモール全体に対して積立金が設定されたことを示す。この場合、「Cash」アイコン510及び520は、特定の広告主ショッピングモールで販売される全ての商品またはサービスに積立金が設定されていることを意味する。また、この場合にも「Cash」アイコン530のように、個別商品やサービスに積立金が設定されたことを意味するアイコンが表示されてもよい。
【0047】
すなわち、図4及び図5は、特定広告が表示される場合、積立金の提供有無を表す情報が同一画面上に共に表示される可能性があることを、示している。ここで、必要に応じて、積立金の提供有無に関する情報だけではなく、積立率に関する情報が、同一画面上に、共に表示されてもよい。例えば、図4に示す「Cash」アイコン410に対応する広告によって商品の購買がなされた場合に、購買者に取引代金の「3%」を積立金として提供すると決定されると、「Cash」アイコン410と共に、積立率「3%」に関する情報がさらに表示されてもよい。
【0048】
図6は、本発明の一実施形態に係る広告主に関連するウェブサイトの注文ページを示す一例である。画面600は、特定加盟店における注文ページ画面の一部分を示す一例である。ここで、点線ボックス610は、積立金が積立てられることを示すアイコンと、予め積立てられた積立金が存在する場合にこれを使用できるユーザインタフェースとを示す。ここで、積立金の積立や使用のためには、パブリッシャに関連するウェブサイトにおけるログインが必要である。ログインボックス620は、パブリッシャに関連するウェブサイトにおけるログインのためのユーザインタフェースを示す。すなわち、ユーザは、ログインボックス620を介してパブリッシャに関連するウェブサイトにログインして、自身が加入した会員であることを認証することができる。
【0049】
また、加盟店は、加盟店加入のステップにおいて、認証を介して「Cash」アイコンを表示するかどうかを決定してもよく、基本積立率の値を設定したり、追加積立率を設定するかどうかを決定してもよい。例えば、全ての加盟店は、加入ステップにおいて、基本積立率を決定してもよい。他の例として、加盟店が前述したチェックアウト決済に提携された加盟店である場合、当該加盟店は、加盟店加入のステップにおいて、第2追加積立率を設定するかどうかを決定してもよい。もちろん、加盟店は、加盟店加入のステップの後にも、情報修正を通した認証をしても良い。
【0050】
図7は、順位指数を算定する方法を説明するための概念図である。すなわち、図7は、広告がいずれの方法によって表示されるかの例を示す。このような順位指数の算定方法に関する説明は、後述のユーザ特典によるプレミアムの除去方法を説明するとき理解のために用いられるだけであって、本発明の実施が、図7による方法によって提供される広告の形態に制限されることはない。
【0051】
まず、図7に示すように、順位指数701は最大クリック費用702と品質指数703を用いて算定されてもよく、品質指数703はクォリティーファクター(Quality Factor、QF)704およびCTR(Click−Through Rate)705を用いて算定されてもよい。また、クォリティーファクター704は、T&D点数706、ウェブサイト人気度707、及びウェブサイト点数708を用いて取得する。
【0052】
すなわち、広告提供システムは、順位指数701を算定するために、最大クリック費用702及び品質指数703に、第1加重値及び第2加重値をそれぞれ乗じ、更に、第1加重値及び第2加重値がそれぞれ付与された最大クリック費用702と品質指数703とを乗じる乗算演算を行なってもよい。すなわち、順位指数701は、次の数式(1)のように計算されてもよい。
(数1)
順位指数=(第1加重値×最大クリック費用)×(第2加重値×品質指数)……(1)
【0053】
最大クリック費用702は、キーワードに登録された広告がクリックされるとき広告の広告主が支払う意志のある最大費用であり、キーワードごとに広告主が入札できる最低入札価格が予め決定されることによって最大クリック費用702の最低価が制限される。
【0054】
品質指数703は、上記で説明したように、広告リスティングの事前評価要素であるクォリティーファクター704と事後評価要素のCTR705の組合せによって算定されてもよく、広告リスティングの品質を評価するために用いられてもよい。
【0055】
詳細には、品質指数703は、第3加重値の付与されたクォリティーファクター704及び第4加重値の付与されたCTR705間の乗算演算によって算定されてもよく、次の数式(2)のように計算されてもよい。
(数2)
品質指数=(第3加重値×クォリティーファクター)+(第4加重値×CTR)
……(2)
【0056】
ここで、第3加重値及び第4加重値は、その合計が予め選定された整数を有するように設定されてもよい。例えば、「1」の値を有するよう設定されてもよい。広告提供システムは、第3加重値と第4加重値との間の比率を調整することによって、事前評価要素または事後評価要素に加重値を与える。すなわち、最初設定された第3加重値及び第4加重値を用いて広告を提供し、品質指数703、CTR705、及び広告の売上げ間の関係分析に基づいて、第3加重値及び第4加重値間の比率を調整することができる。
【0057】
ここで、CTR705は、ユーザの事後反応を表すための要素であるクリック要素(Click Factor、CF)として、その意味が拡張され得る。クリック要素は、広告が表示された後ユーザが表示された広告に対してクリック等によって反応を表した回数(例えば、クリック数)に基づいて、算出されてもよい。一例として、クリック要素は、広告が表示される位置ごとに、発生したクリックの期待クリックとの比率をS曲線変換(s−curve transform)して得た0.5と2との間の値に、算出されてもよい。
【0058】
また、品質指数703は、当該のキーワードに応じて表示される広告のリスティングに対して、最大値及び最小値の差が予め選定された差が発生しないように補正することで、より客観的な値を有し得る。
【0059】
クォリティーファクター704は、広告に関連するT&D点数706、ウェブサイト人気度707、及びウェブサイト点数708のうち少なくとも1つに基づいて、測定されてもよい。すなわち、広告提供システムは、必要に応じて、所望する要素を用いてクォリティーファクター704を測定してもよい。T&D点数706、ウェブサイト人気度707、及びウェブサイト点数708の全てを用いる場合、数式(2)は、下記の数式(3)のように変形され得る。
(数3)
品質指数=(第3加重値×((第5加重値×T&D点数)+(第6加重値×ウェブサイト人気度)+(第7加重値×ウェブサイト点数)))+(第4加重値×CTR)……(3)
【0060】
T&D点数706は、広告の広告主が設定したT&Dの関連性(relevance)を表す数値であり、キーワードとT&Dとの間の関連性を示す第1関連性数値及びT&D内の単語間の関連性を示す第2関連性数値に基づいて算出されてもよい。例えば、第1関連性数値と第2関連性数値との間の合計に基づいて算出されてもよい。
【0061】
ウェブサイト人気度707は、ウェブサイトが有しているユーザ訪問回数、ユーザ満足度、及び関連性を用いて決定される等級体系であって、広告ウェブサイトの場合、その分布が不備で偏重されているため、ウェブサイト人気度707を用いて品質指数703、その中でも事前評価要素であるクォリティーファクター704を補正するために用いられてもよい。
【0062】
ウェブサイト点数708は、ウェブサイトとキーワードとの間の関連性をウェブサイトを巡回(crawling)して測定した値である。crawlingの深度(depth)と技術力によって第7加重値が調整されてもよい。例えば、広告主のウェブサイトに対するCM(Content Match)関連度またはウェブ検索の検索アルゴリズム上の順位を決定する点数が用いられてもよい。検索アルゴリズム上の程度を決定する点数を用いる場合、既に測定された点数がそのまま用いられてもよい。
【0063】
このように、広告の表示順位の算定においては、事後評価要素であるクリック率のように、クリック要素が反映される。しかし、既に説明したように、クリック要素には、ユーザ特典によるノイズが混入し得るため、本発明の実施形態に係る広告提供システムは、ユーザ特典によるプレミアムを除去することによって表示順位に応じる広告効果を補正することができる。
【0064】
このために、広告提供システムは、事後評価要素であるクリック要素に対して、下記の数式(4)のように、ユーザ特典を反映させてもよい。
(数4)
クリック要素=f(CTR、積立率)……(4)
【0065】
ここで、関数「f()」は「CTR」と「積立率」を引き受けたクリック要素であり、予め選定された演算を行って結果を出力する関数であってもよい。例えば、広告提供システムは、積立率が高いほどCTRを一定の比率に減少させる。すなわち、積立率が大きければ、CTRは大幅に下向き調整されてもよく、CTRの減少にともなって品質指数と順位指数が減少することがある。図4における「積立率」はユーザ特典の一例として用いられた。
【0066】
他の実施形態として、広告提供システムは、事後評価要素であるクリック要素に対して、下記の数式(5)または数式(6)のようにユーザ特典を反映させてもよい。
(数5)
プレミアム除去CTR=CTR−単純積立率……(5)
(数6)
プレミアム除去CTR=CTR×(1−単純積立率)……(6)
【0067】
ここで、広告提供システムは、プレミアム除去CTRを用いて順位指数を算出することによって、ユーザ特典によるプレミアムを除去することができる。また、「単純積立率」は、積立率の範囲とCTRの範囲が互いに対応するよう範囲を調整した積立率を意味する。例えば、CTRが0から1までの値を有する場合、積立率も0から1の間の値を有するように調整される。
このような数式(5)及び数式(6)に従って算出されたプレミアム除去CTRは、直接クリック要素として用いられてもよい。
【0068】
また、他の実施形態において、広告提供システムは、購買転換率の観点でもユーザ特典によるプレミアムを除去することができる。ここで、購買転換率とは、ユーザに広告を表示した回数である表示数に対する商品購買数の比率またはユーザが広告を選択した回数に対する商品購買数の比率を意味する。
【0069】
この場合、広告提供システムは、購買転換率と積立率との間の関数関係によってユーザ特典によるプレミアムを除去することができる。ここで、関数関係は、図4を参照して説明したCTRと積立率との間の関数関係に対応する。すなわち、一例として、広告提供システムは、積立率が高いほど購買転換率要素を割引してもよい。
【0070】
上記では購買転換率について説明したが、このような購買転換率は商品の購買に限定されることなく、広告主が希望するアクション(action)、すなわち前述した「転換」に拡張され得る。
【0071】
更なる実施形態として、広告提供システムは、品質指数の算出に購買転換率を反映してもよい。購買転換率による商品購買などの動作は広告主のウェブサイトやサーバで行われるため、広告主のフィードバックなしでは、広告提供システムがこのような動作の発生有無などを判断することは難しい。しかし、積立金を提供する場合には、積立金の発生有無に応じて商品やサービスなどの購買が発生したことを確認できるため、購買転換率を容易に把握することができる。
【0072】
したがって、広告提供システムは、購買転換率を品質指数に反映することができる。例えば、購買転換率の反映された品質指数は、下記の数式(7)のように算出される。
(数7)
品質指数=α(Click Factor)+β(Quality Factor)+γ(Conversion Factor)……(7)
【0073】
ここで、「α」、「β」及び「γ」は予め選定された加重値であり、「Click Factor」は事後評価要素であるクリック要素であり、「Quality Factor」は事前評価要素であり、「Conversion Factor」は購買転換率である。
【0074】
本実施形態に係る広告提供システムは、このように、ユーザ特典によるプレミアムを除去することでより正確な広告の品質を順位決定に反映することができ、正確な品質が反映された順位で、広告を提供することができる。
【0075】
図8は、本発明の一実施形態に係る広告提供システムの内部構成を説明するためのブロック図である。本実施形態に係る広告提供システム800は、図8に示されるように、広告確認部810、加盟店広告確認部820、及び順位指数算定部830を備える。
【0076】
広告確認部810は、キーワードに応じて表示される広告を確認する。ここで、キーワードは、ユーザによって入力される検索語に含まれたキーワードであってもよい。すなわち、ウェブサイトを介してユーザの検索語が入力されると、パブリッシャは、広告プラットフォームから広告に関する情報を受信して、ウェブサイトを介して、検索結果として受信した広告を表示してもよい。この場合、広告確認部810は、検索結果として表示される広告を予め確認することができる。
【0077】
加盟店広告確認部820は、確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を、確認する。既に説明したように、加盟店で商品やサービスを購入するユーザには、積立金のようなユーザ特典が提供されてもよい。すなわち、加盟店広告確認部820は、表示される広告のうち、加盟店の広告を確認する。
【0078】
順位指数算定部830は、確認された広告の順位指数を算定するが、加盟店広告に対してユーザ特典に応じて順位指数を下向き調整して算定する。ここで、確認された広告それぞれに対して算定される順位指数に基づいて、確認された広告それぞれの表示順位を決定してもよい。すなわち、既に説明したように、加盟店の広告が表示される場合には、積立率のようにユーザ特典に関する情報が、共に表示されてもよい。この場合には、ユーザ特典の提供によるプレミアムが存在するため、広告の表示順位に応じる広告効果を保障できなくなる。したがって、広告の表示順位を決定できる順位指数の算定にユーザ特典を反映することによって、順位プレミアムを除去して表示順位に応じる広告効果が保障される。
【0079】
例えば、ユーザ特典は、ユーザに提供される積立金を含んでもよい。この場合、順位指数算定部830は、積立金の積立率に基づいて、加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定してもよい。
【0080】
順位指数は、既に説明したように、広告の品質指数及び広告の広告主から入力される最大クリック費用に基づいて、算出されてもよい。ここで、品質指数は、広告に対する事前評価要素であるクォリティーファクター及びユーザの事後反応を表す要素であるクリック要素及びユーザに広告を表示した回数の表示数、またはユーザが広告を選択した回数に対する転換発生の比率として算出される転換率のうち、少なくとも2以上を用いて算出されてもよい。クォリティーファクターとクリック要素を用いて品質指数を算出する方法の一例は、数式(2)によって説明され、クォリティーファクター、クリック要素、及び転換率の全てを用いて品質指数を算出する方法の一例は、数式(7)によって説明された。このような品質指数は、数式(2)及び数式(7)によって説明された方法だけではなく、クォリティーファクターと転換率を用いて算出されてもよい。
【0081】
ここで、順位指数算定部830は、ユーザ特典の価値に比例して設定された値に応じて、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または転換率を下向き調整して、順位指数を算定してもよい。例えば、ユーザ特典の価値に比例して設定された値が大きいほど、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または転換率が下向き調整される幅が、増加する。
【0082】
例えば、ユーザ特典による値は、ユーザ特典がユーザに提供される積立金である場合には、積立金の積立率を含んでもよく、クリック要素による値は、広告のクリック率を含んでもよい。この場合、クリック要素を調整する方法は、数式(4)を参照して説明したとおりである。クリック要素が調整される場合、クリック要素によって算定される順位指数も調整されることは当然のことである。
【0083】
図9は、本発明の一実施形態に係る広告提供方法を示すフローチャートである。本実施形態に係る広告提供方法は、図8を参照して説明した広告提供システム800によって行われてもよい。
【0084】
ステップS910において、広告提供システム800は、キーワードに応じて表示される広告を確認する。ここで、キーワードは、ユーザによって入力される検索語に含まれたキーワードであってもよい。すなわち、ウェブサイトを介してユーザの検索語が入力されると、パブリッシャは、広告プラットフォームから広告に関する情報を受信し、ウェブサイトを介して、検索結果として受信した広告を表示してもよい。この場合、広告提供システム800は、検索結果として表示される広告を、予め確認することができる。
【0085】
ステップS920において、広告提供システム800は、確認された広告のうち広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典が提供される加盟店の広告である加盟店広告を、確認する。既に説明したように、加盟店で商品やサービスを購入するユーザには、積立金のようなユーザ特典が提供されてもよい。すなわち、広告提供システム800は、表示される広告のうち、加盟店の広告を確認することができる。
【0086】
ステップS930において、広告提供システム800は、確認された広告の順位指数を算定するが、加盟店広告に対しては、ユーザ特典に応じて順位指数を下向き調整して算定する。ここで、確認された広告それぞれに対して算定される順位指数に基づいて、確認された広告それぞれの表示順位を、決定してもよい。すなわち、既に説明したように、加盟店の広告が表示される場合には、積立率のようにユーザ特典に関する情報が、共に表示されてもよい。この場合には、ユーザ特典の提供によるプレミアムが存在するため、広告の表示順位に応じる広告効果が保障されない。したがって、広告の表示順位を決定することのできる順位指数の算定にユーザ特典を反映することによって、表示順位に応じる広告効果を保障することができる。
【0087】
例えば、ユーザ特典は、ユーザに提供される積立金を含んでもよい。この場合、広告提供システム800は、積立金の積立率に基づいて加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定してもよい。
【0088】
順位指数は、既に説明したように、広告の品質指数及び広告の広告主から入力される最大クリック費用に基づいて算出されてもよい。ここで、品質指数は、広告に対する事前評価要素であるクォリティーファクター及びユーザの事後反応を表す要素であるクリック要素及びユーザに広告を表示した回数の表示数、またはユーザが広告を選択した回数に対する転換発生の比率として算出される転換率のうち、少なくとも2以上を用いて算出されてもよい。クォリティーファクターとクリック要素を用いて品質指数を算出する方法の一例は、数式(2)を参照して説明し、クォリティーファクター、クリック要素、及び転換率の全てを用いて品質指数を算出する方法の一例は数式(7)を参照して説明した。このような品質指数は、数式(2)及び数式(7)を参照して説明した方法だけではなく、クォリティーファクターと転換率を用いて算出されてもよい。
【0089】
ここで、広告提供システム800は、ユーザ特典の価値に比例して設定された値に応じて、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または転換率を下向き調整して、順位指数を算定してもよい。例えば、ユーザ特典の価値に比例して設定された値が大きいほど、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または転換率が下向き調整される幅が、増加する。
【0090】
例えば、ユーザ特典の価値に比例して設定された値は、ユーザ特典がユーザに提供される積立金である場合には、積立金の積立率を含んでもよく、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値は、広告のクリック率を含んでもよい。この場合、クリック要素を調整する方法についは数式(4)を参照して既に説明した。クリック要素が調整される場合、クリック要素によって算定される順位指数も調整されることは当然のことである。
【0091】
このように、本発明の実施形態によると、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、表示順位に応じる広告効果を保障することができ、ユーザ特典を提供することによって発生するプレミアムを除去することで、品質指数のわい曲を防止して実際広告の品質を正確に反映することができる。また、実際広告の品質を品質指数に正確に反映して順位を決定し、品質の高い広告が高い順位に表示されるようにし、ユーザ特典を提供しながらもユーザには良い品質の広告を提供することができ、広告主間の正常な順位競争を可能にする。
【0092】
本発明の実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。
【0093】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0094】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0095】
110 広告主
120 広告プラットフォーム
130 パブリッシャ
140 ユーザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーワードに応じて表示される広告を確認する広告確認部と、
前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認する加盟店広告確認部と、
前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定する順位指数算定部と、
を備えることを特徴とする広告提供システム。
【請求項2】
前記確認された広告それぞれに対して算定される前記順位指数に基づいて、前記確認された広告それぞれの表示順位を決定する表示順位決定部を、更に備えることを特徴とする請求項1に記載の広告提供システム。
【請求項3】
前記ユーザ特典は前記ユーザに提供される積立金を含み、
前記順位指数算定部は、前記積立金の積立率に基づいて、前記加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定することを特徴とする請求項1に記載の広告提供システム。
【請求項4】
前記順位指数算定部は、前記順位指数を、広告の品質指数及び前記広告の広告主から入力される最大クリック費用に基づいて算出し、前記品質指数を、前記広告に対する事前評価要素であるクォリティーファクター及びユーザの事後反応を表す要素であるクリック要素および前記ユーザに前記広告を表示した回数である表示数、または前記ユーザが前記広告を選択した回数に対する転換発生の比率である転換率のうち、少なくとも2以上を用いて算出することを特徴とする請求項1に記載の広告提供システム。
【請求項5】
前記順位指数算定部は、前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値に応じて、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または前記転換率を下向き調整して、前記順位指数を算定することを特徴とする請求項4に記載の広告提供システム。
【請求項6】
前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値が大きいほど、前記クリック要素による値または前記転換率が下向き調整される幅が増加することを特徴とする請求項5に記載の広告提供システム。
【請求項7】
前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値は、前記ユーザ特典が前記ユーザに提供される積立金である場合には前記積立金の積立率であり、
前記クリック要素による値は、前記広告のクリック率であることを特徴とする請求項4に記載の広告提供システム。
【請求項8】
キーワードに応じて表示される広告を確認するステップと、
前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認するステップと、
前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定するステップと、
を含むことを特徴とする広告提供方法。
【請求項9】
前記確認された広告それぞれに対して算定される前記順位指数に基づいて前記確認された広告それぞれの表示順位を決定するステップを
更に含むことを特徴とする請求項8に記載の広告提供方法。
【請求項10】
前記ユーザ特典は前記ユーザに提供される積立金を含み、
前記順位指数を算定するステップは、前記積立金の積立率に基づいて前記加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定することを特徴とする請求項8に記載の広告提供方法。
【請求項11】
前記順位指数は、広告の品質指数及び前記広告の広告主から入力される最大クリック費用に基づいて算出され、
前記品質指数は、前記広告に対する事前評価要素であるクォリティーファクター及びユーザの事後反応を表す要素であるクリック要素及び前記ユーザに前記広告を表示した回数である表示数、または前記ユーザが前記広告を選択した回数に対する転換発生の比率である転換率のうち少なくとも2以上を用いて算出されることを特徴とする請求項8に記載の広告提供方法。
【請求項12】
前記順位指数を算定するステップは、前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値に応じて、クリックの数に比例して設定されたクリック要素による値または前記転換率を下向き調整して前記順位指数を算定することを特徴とする請求項11に記載の広告提供方法。
【請求項13】
前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値が大きいほど、前記クリック要素による値または前記転換率が下向き調整される幅が増加することを特徴とする請求項11に記載の広告提供方法。
【請求項14】
前記ユーザ特典の価値に比例して設定された値は、前記ユーザ特典が前記ユーザに提供される積立金である場合には前記積立金の積立率であり、
前記クリック要素による値は、前記広告のクリック率であることを特徴とする請求項11に記載の広告提供方法。
【請求項15】
コンピュータシステムが広告費を算定するように制御する命令を含むコンピュータで読み出し可能な記録媒体であって、
前記命令は、
キーワードに応じて表示される広告を確認するステップと、
前記確認された広告のうち、広告主の商品またはサービスを購入するユーザにユーザ特典を提供する加盟店の広告である加盟店広告を確認するステップと、
前記確認された広告の順位指数を算定するが、前記加盟店広告に対しては前記ユーザ特典に応じて前記順位指数を下向き調整して算定するステップと、
を含む方法によって前記コンピュータシステムを制御することを特徴とするコンピュータで読み出し可能な記録媒体。
【請求項16】
前記ユーザ特典は、前記ユーザに提供される積立金であり、
前記順位指数を算定するステップは、前記積立金の積立率に基づいて前記加盟店広告の順位指数を下向き調整して算定することを特徴とする請求項15に記載のコンピュータ読み出し可能記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−230674(P2012−230674A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−95307(P2012−95307)
【出願日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【出願人】(509288208)エヌエイチエヌ ビジネス プラットフォーム コーポレーション (93)