説明

インテリジェント・ネットワーク・データ転送方式

【目的】 STMあるいはATMなど広帯域交換網におけるインテリジェント・ネットワークのデータ転送を支障なく実行する。
【構成】 制御信号を送受する制御信号リンク4,5と、高速多量のデータを転送するデータリンク6,7とを別々に設置して、サービス交換ポイント2とサービス制御ポイント1との間の制御信号及びデータを送受する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インテリジェント・ネットワークにおけるデータベース・アクセス方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインテリジェント・ネットワークは図2に示すように、交換局の機能をもつサービス交換ポイント11と、データベース及びサービス制御機能をもつサービス制御ポイント10と、サービス制御ポイント10内のデータベースの更新などを制御するサービス管理システム12とにより構成される。13は共通線信号網、14,15は信号リンクである。
【0003】サービス交換ポイント11とサービス制御ポイント10との間は、NO.7信号リンクあるいはX25信号リンク14,15等により、共通線信号網13を介して、あるいは共通線信号網13を介することなく直接接続されている。
【0004】また、サービス制御ポイント10とサービス管理システム12との間は、X25信号リンクなどにより接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来のインテリジェント・ネットワークにおいては、サービス交換ポイント11とサービス制御ポイント10との間の制御信号及びデータベースの送受は、同一の信号リンク14,15を介して行われており、このため、信号リンクの高速化には限界がある。
【0006】また、高速多量のデータ転送を行うと、共通線信号網13を圧迫してしまうという問題があった。
【0007】本発明の目的は、STMあるいはATMなど広帯域交換網におけるインテリジェント・ネットワークの構成方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明に係るインテリジェント・ネットワーク・データ転送方式は、交換局の機能をもつサービス交換ポイントと、データベース及びサービス制御機能をもつサービス制御ポイントと、制御信号あるいは小量データの送受を行う制御信号リンクと、高速多量のデータ転送を行うデータリンクとを有し、サービス交換ポイントとサービス制御ポイント間の制御信号及びデータ転送において制御信号あるいは小量データの送受は、制御信号リンクにより共通線信号網を介してあるいは共通線信号網を介することなく直接送受し、高速多量のデータ転送は、データリンクにより広帯域網を介してあるいは広帯域網を介することなく直接転送するものである。
【0009】
【作用】制御信号を送受する信号リンクと高速多量のデータを転送するリンクとを別々に設置することにより、前述の問題を解決するものである。
【0010】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例を示す構成図である。
【0011】図1において、サービス制御ポイント1は、アプリケーションサービス用のデータベース及びサービス制御機能を有し、サービス交換ポイント2からのサービス要求に対応するプログラを起動し、サービス要求に対するサービスデータをサービス交換ポイント2へ返送する。
【0012】サービス交換ポイント2は、サービス制御ポイント1にサービスの制御を依頼したり、サービス制御ポイント1からのサービスデータをもとに呼接続実行機能を有する交換機である。
【0013】サービス管理システム3は、サービス制御ポイント1に配備される各種サービス用のプログラムや、データの追加,変更,削除などを実行したり、サービス制御ポイント1から各種の運用情報を収集する機能を有する。
【0014】また、4,5は制御信号リンク、6,7はデータリンクである。
【0015】本実施例におけるサービス制御ポイント1及びサービス交換ポイント2は、それぞれ制御信号リンク4,5とデータリンク6,7との2種類のリンクの接続口と該リンクの制御機能を有している。
【0016】サービス制御ポイント1及びサービス交換ポイント2間の制御信号あるいは小量データの送受については、制御信号リンク4,5によって行い、高速多量のデータについては、データリンク6,7によって行う。
【0017】サービス制御ポイント1とサービス交換ポイント2との間の制御信号リンク4,5は、共通線信号網8を介して、データリンク6,7は広帯域網9を介してそれぞれ接続されている。網構成によっては、共通線信号網8あるいは広帯域網9を介することなく、制御信号リンクあるいはデータリンクをサービス制御ポイントとサービス交換ポイント間に接続することも可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、インテリジェント・ネットワークにおけるサービス交換ポイントとサービス制御ポイント間のデータ及び制御信号の転送を制御信号リンクとデータリンクの2種類のリンクによって行うことにより、STMあるいはATMなど広帯域交換網におけるインテリジェント・ネットワークのデータ転送を支障なく実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】従来のインテリジェント・ネットワークを示す構成図である。
【符号の説明】
1 サービス制御ポイント
2 サービス交換ポイント
3 サービス管理システム
4,5 制御信号リンク
6,7 データリンク
8 共通線信号網
9 広帯域網

【特許請求の範囲】
【請求項1】 交換局の機能をもつサービス交換ポイントと、データベース及びサービス制御機能をもつサービス制御ポイントと、制御信号あるいは小量データの送受を行う制御信号リンクと、高速多量のデータ転送を行うデータリンクとを有し、サービス交換ポイントとサービス制御ポイント間の制御信号及びデータ転送において制御信号あるいは小量データの送受は、制御信号リンクにより共通線信号網を介してあるいは共通線信号網を介することなく直接送受し、高速多量のデータ転送は、データリンクにより広帯域網を介してあるいは広帯域網を介することなく直接転送することを特徴とするインテリジェント・ネットワーク・データ転送方式。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開平5−236024
【公開日】平成5年(1993)9月10日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−70271
【出願日】平成4年(1992)2月20日
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)