インデックス可能なドリルインサート、穴あけ工具、およびその組み立て方法
【課題】複数の刃先を有するトリゴン形状のドリルインサートを提供する。
【解決手段】互いに平行な上側面1bおよび下側面1cと、インサート1の上側面1bおよび下側面1cの両方でインサート1が取り付けられることを可能にする、インサート1の中心にある取り付け穴1aと、インサート1の各々の側面にある複数の刃先1dと、を備える
【解決手段】互いに平行な上側面1bおよび下側面1cと、インサート1の上側面1bおよび下側面1cの両方でインサート1が取り付けられることを可能にする、インサート1の中心にある取り付け穴1aと、インサート1の各々の側面にある複数の刃先1dと、を備える
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穴あけ工具に関する。より具体的には複数の刃先を有するトリゴン形状のドリルインサートに関する。
【背景技術】
【0002】
穴あけ工具は、一般的に穴あけ工程のためにインサートを採用する。穴あけ工具に使用される既存のインサートは、三角形状のインサートであり、3つの刃先を有する。インサートを或る期間使用すると、刃先が摩滅される。ゆえに、インサートは、インデックスされ、その後6つのすべての刃先が摩滅された場合に、新品のインサートと交換される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インサートの通常の取り付けを有するインデックス可能なドリルでは、インサートのネジ山がネジに係合する。ドリルのネジは、ドリル本体内に内ネジを螺刻する材料の量を減らすように、約1.5山〜2山を巻かれる。
【0004】
前述の考察に鑑み、2つ以上の刃先を有するドリルインサートの制限を克服する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明は、トリゴン(trigon)形状を有するインデックス可能なドリルインサートであって、互いに平行な上側面および下側面と、前記インサートの上側面および下側面の両方で前記インサートが取り付けられることを可能にする、前記インサートの中心にある取り付け穴と、前記インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備えるドリルインサートを提供する。また、本発明は、トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面および下側面を備えるインデックス可能なドリルインサートであって、前記インサートの上側面および下側面の両方で前記インサートが取り付けられることを可能にする、前記インサートの中心にある取り付け穴と、前記インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備える、ドリルインサートと、ドリルフルートと前記トリルフルートの端部に形成されるドリルポケットとを有するドリル本体であって、前記ドリルポケットが前記インサートを収容するように構成される、ドリル本体と、を備え、前記インサートは、前記ドリルポケット内で接線方向に取り付けられる、穴あけ工具を提供する。さらに、本発明は、穴あけ工具を組み立てる方法であって、インデックス可能なドリルインサートを、前記穴あけ工具のドリルポケット内で接線方向に取り付け、前記インサートを、ネジを用いて前記穴あけ工具に締結する、ことを含む方法を提供する。
【0006】
本明細書において特許請求されたドリルインサートの提供を通して、先行技術の欠点が克服され、さらなる利点が提供される。さらなる特徴および利点が、本明細書の技法を通して実現される。本明細書の他の実施形態および態様は、本明細書に詳細に記述され、特許請求された一部であるとみなされる。
【0007】
一実施形態において、本発明は、トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサートであって、互いに平行な上側面および下側面と、インサートの上側面および下側面の両方でインサートが取り付けられることを可能にする、インサートの中心にある取り付け穴と、インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備えるドリルインサートを提供する。
【0008】
一実施形態において、インサートは、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である。
【0009】
一実施形態において、上側面と下側面が、各々3つの刃先を有する。
【0010】
一実施形態において、上側面および下側面は、各々3つの刃先を有する。
【0011】
一実施形態において、穴あけ工具は、トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面および下側面を備えるインデックス可能なドリルインサートであって、インサートの上側面および下側面の両方でインサートが取り付けられることを可能にする、インサートの中心にある取り付け穴と、インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備える、ドリルインサートと、ドリルフルートとトリルフルートの端部に形成されるドリルポケットとを有するドリル本体であって、ドリルポケットがインサートを収容するように構成される、ドリル本体と、を備え、インサートは、ドリルポケット内で接線方向に取り付けられる。
【0012】
一実施形態において、インサートは、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である。
【0013】
一実施形態において、インサートの上側面および下側面が、各々3つの刃先を有する。
【0014】
一実施形態において、本発明は、インデックス可能なドリルインサートを、穴あけ工具のドリルポケット内で接線方向に取り付け、インサートを、ネジを用いて穴あけ工具に締結する、ことを含む、穴あけ工具を組み立てる方法を提供する。
【0015】
一実施形態において、インサートは、ネジの軸が、穴あけ工具の軸と実質的に平行となるように取り付けられる。
【0016】
上記の概要は、一例に過ぎず、いずれにしても制限することを意図しない。図面および以下の発明を実施するための形態を参照することにより、上述の例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が明らかになるであろう。
【0017】
本発明の特徴は、以下の記述および添付の特許請求の範囲から、添付の図面と併用することにより、より完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本明細書及び図面によっていくつかの実施形態のみを開示されていますが、本発明の範囲を制限するものとは考えられず、本開示は、添付の図面の使用を通してさらに特異的かつ詳細に記述されるであろうことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるドリルインサートの上面図である。
【図2】本発明によるドリルインサートの側面図である。
【図3】本発明によるドリルインサートの斜視図である。
【図4a】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図4b】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図4c】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図5a】本発明による、ドリル本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサートの斜視図である。
【図5b】本発明による、ドリル本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサートの斜視図である。
【図6a】本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図である。
【図6b】本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図である。
【図7】本発明による、穴あけ工具の軸と平行な締結手段を有する、穴あけ工具を示す図である。
【図8】本発明による、接線方向に取り付けられたトリゴン形状のドリルインサートを有する穴あけ工具の底面図である。
【図9】本発明による、ポケット内の座面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の発明を実施するための形態において、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。図中、同様の記号は、文脈がそうでないことを指示しない限り、一般的に同様の構成要素を特定する。例示的な実施形態は、発明を実施するための形態および図面に記述される。本明細書に示された主題の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよい。概して本明細書に記述され、かつ図面に示されるように、本明細書の態様は、幅広く様々な異なる構成で、配設され、代用され、組み合わされ、かつ設計されることができ、それらの全てが明示的に意図され、かつ本明細書の部分をなすことが容易に理解されるであろう。
【0020】
本明細書は、特にドリルインサートについて書かれている。より具体的には、本発明の実施形態は、トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサートに関する。
【0021】
図1〜図9を参照すると、本発明による、両面のまたはインデックス可能なインサートが示される。インサートは、トリゴン形状で、直接加圧された超硬合金で製造される。
【0022】
一実施形態において、図1、図2、および図3はそれぞれ、トリゴン形状のドリルインサートの上面図、側面図、および斜視図を示す。インサートは、実質的に三角形状であり、三角形の各辺は、三角形の各側に2つの辺を形成するように三角形の中心から外向きにせり出している。従って、インサートは6つの角部を得ており、三角形の先端角度は、より鈍角となっている。トリゴン形状のドリルインサートを記述する別の方法は、ドリルインサートに内接する仮想円が、ドリルインサートの周辺に6つの点で接することである。従って、ドリルインサートは、6つの側面、S1、S2、S3、S4、S5、S6を備え、その各々は、主要な刃先、H1、H2、H3、H4、H5、H6を備える。3つの所要な刃先、H2、H4、H6は、上側面と直接結合して図1に示される。一方で、他の3つの主要な刃先、H1、H3、H5は、ドリルインサートの下側面に見出される。ドリルインサートポケット5内へのドリルインサートの取り付けのために、取り付け穴1aが、その軸を含んで、ドリルインサート1の中央に提供される。
【0023】
一実施形態において、例えば、刃先の刃先角αは、約70°〜約90°の範囲であり、一方で同じ側面の同じ刃先部の間の角度βは、約140°〜約180°の範囲である。隣接する刃先の間の刃先角θは、約50°〜約90°の範囲である。インサートは、ネガティブインサートであり、刃先の上方に逃げ角がない。これにより、インサートを1つの面上に置いたとき、インサートを3回インデックスすることができ、インサートをもう1つの面上に置いたとき、インサートをもう3回インデックスすることができる。接触面は、鋼製のドリル本体上のポケットの壁に対して置かれることになる。刃先の上のすくい角と刃先角とは、余角となっている。すくい角が13°である場合、刃先角αは77°である。すくい角が15°である場合、刃先角αは75°である。インデックス可能なドリルインサートは、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、およびR12で示されるすくい部を有する。
【0024】
一実施形態において、トリゴンのインサートは、その刃先角αがより大きいため(三角形の場合の60°と比較した場合、トリゴン状の場合は80°)、三角形状のインサートと比較してよりずっと強い。インサートは、刃先の上方にいかなる逃げ角もないため、ポジティブインサート(刃先の上方の逃げ角を有するインサート)と比べて、2倍の数の刃先を提供することができる。また、これはネガティブインサートなので、ドリル内でのインサートの位置決めに関するクリアランスは変更されており、ゆえにリード角も変更されている。
【0025】
一実施形態において、図4a〜図4cは、本発明による、穴あけ工具の斜視図および側面図を図示する。ドリル本体2は、2つのインサートポケット5をともなって提供され、その各1つずつは、インデックス可能なドリルインサート1がそれに対してネジ6によって取り付けられるように配設される2つの接触面(図9)をともなって提供される。ネジ6は、ドリルインサート1の取り付け穴1aを通して、ドリル本体8のドリルインサートポケット5内に螺刻された締結穴7内にねじ込まれる。
【0026】
一実施形態において、図5aおよび図5bは、本発明による、穴あけ工具3本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサート1の斜視図を図示する。図6aおよび図6bは、本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図を図示する。
【0027】
一実施形態において、鋼製のドリル本体3は、トップカットプラスドリル(Top cut plus drill)、すなわちドリルフィックストリゴン(Drill Fix Trigon)(DFT)/ドリルフィックススクエア(Drill Fix Square)(DFS)と同様なドリルダイナミックスで組み上げられる。ドリルの切削端部分は、2つの上述のインサートを支持する。インサートは、接線方向に取り付けられる。内側インサートおよび外側インサートは、ドリルが「円錐」角を形成するように位置付けられるが、両方のインサートにより形成される角度は必ずしも同じではない。インサートは、インサートの軸がドリル軸に実質的に平行になるように、しかしながら小さい角度配向を有するように位置付けられる。これらの小さい角度配向は、全ての他の逃げ角およびリード角に対して、円錐角およびすくい角(軸方向すくい角および半径方向すくい角)などと同じように作成するように提供される。ゆえに、インサートネジの軸とドリル本体との間の小さい量のオフセットも存在することになる。
【0028】
フルートの螺旋角は、約10°〜約30°の範囲である。これは、主として正にインサートチップの刃先からドリル後端への、フルートを通した自由かつ容易な切粉の排出を促進するためである。
【0029】
一実施形態において、図7は、本発明による、穴あけ工具軸と平行な締結手段を有する、穴あけ工具を示す。締結手段(ネジ6)は、ドリル本体3に締結するために、ドリルインサート1内に挿入される。ネジの軸は、実質的にドリル本体の軸と平行である。
【0030】
一実施形態において、図8は、トリゴン形状のインサートの接線方向取り付けを図示するドリルの端面図を図示する。接線方向取り付けは、ネジが、ドリル軸に実質的に平行に本質的に取り付けられていることを暗示する(図7)。ドリル本体内には、内ネジを螺刻するために十分な材料があり、ゆえに、より長い長さのネジが使用されてもよい。これにより、少なくとも2つまたは3つの完全なねじ山が、ドリル本体内のねじ山と係合することが可能になる。ゆえに、接線方向取り付けの場合に、着座がより安定する。また、軸方向の接触面がより大きくなるので、切削力の軸方向成分の伝達もより効果的になる。
【0031】
一実施形態において、本発明は、インデックスする方法を提供する。方法は、インサートのネジをドリルポケットから緩める行為と、隣接する面が主たる面としてポケットの壁と接触するように、インサートの取り付け穴を中心としてインサートを回転する行為と、インサートを穴あけ工具に対して戻すようねじ込む行為と、を含む。1つの側面の3つの刃先全てを使い切ると、インサートはネジを緩められ、もう一方の面がポケットの壁面に接触するように反転され、戻すようネジを締められ、したがって他の面の3つの刃先も使用される。
【0032】
一実施形態において、図9は本発明による、ポケット内の座面を図示する。座面の輪郭は、ドリルインサートにより強い把持力を提供する。穴あけ後の切粉は、切粉溝領域(chip gash area)8を通過し、らせん状フルートを通過する。
【0033】
(均等物)
本明細書の実質的にあらゆる複数および/または単数の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に対して適切である場合、複数から単数へ、および/または単数から複数へ解釈することができる。様々な単数/複数の組み合わせが、明確化のために本明細書に明示的に表記されてもよい。
【0034】
当業者により、概して、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に、「限定的でない(open)」用語(例えば、「含んでいる」という用語は、「含んでいるが、しかしそれに限定されるわけではない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むが、しかしそれに限定されるわけではない」と解釈されるべきである、等々)であることが理解されるであろう。当業者により、特定数の導入されたクレームレシテーションが意図される場合には、かかる意図がその請求項において明示的に述べられ、かかるレシテーションがなければ、かかる意図が存在しないことがさらに理解されるであろう。例えば、理解の助けとして、以下の添付された特許請求の範囲は、クレームレシテーションを導入するために、導入句「少なくとも1つの」および「1つ以上の」の使用を含んでもよい。しかしながら、かかる句の使用は、たとえ同じ請求項が、導入句「1つ以上の」または「少なくとも1つの」、ならびに不定冠詞「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、一般型的には、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈すべきである)を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」によるクレームレシテーションの導入が、かかる導入されたクレームレシテーションを含む任意の特定の請求項を、ただ1つのかかるレシテーションを含む発明に限定することを暗示すると解釈すべきではなく、同じことが、クレームレシテーションを導入するために用いられる定冠詞の使用にも当てはまる。さらに、たとえ導入されたクレームレシテーションの特定の数が、明示的に述べられている場合であっても、当業者は、かかるレシテーションが、一般的には、少なくとも述べられた数を意味するように解釈されるべきであると理解するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つのレシテーション」のベアレシテーションは、一般的に少なくとも2つのレシテーション、または2つ以上のレシテーションを意味する)。さらに、「A、BおよびC等々のうちの少なくとも1つ、等」と類似した慣例が用いられる例において、概して、かかる構成は、当業者がこの慣例を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、BおよびCを一緒に有するシステムを含むが、それに限定されるわけではない、等々)。さらに、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ、等々」と類似した慣例が用いられる例において、概して、かかる構成は、当業者がかかる慣例を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、BおよびCを一緒に有するシステムを含むことになるが、それに限定されるわけではない、等々)。当業者により、2つ以上の代替用語を表す実質的にあらゆる離接語および/または句は、記述、特許請求の範囲、または図面のいずれであっても、用語の1つ、用語のどちらか、または両方の用語を含む可能性を意図するように理解すべきであることがさらに理解される。例えば句「AまたはB」は、「A」もしくは「B」、または「AおよびB」の可能性を含むように理解されるであろう。
【0035】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されてきたが、当業者には、他の態様および実施形態が明らかになるであろう。本明細書に開示された様々な態様および実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図せず、真の範囲および趣旨は添付の特許請求の範囲に示される。
【符号の説明】
【0036】
1 インデックス可能なドリルインサート
1a ドリルインサートの取り付け穴
1b ドリルインサートの上側面
1c ドリルインサートの下側面
1d ドリルインサートの刃先
1e ドリルインサートの接触面
2 穴あけ工具
3 ドリル本体
4 ドリルフルート
5 ドリルインサートポケット
6 ネジ
7 インサートポケット内のネジ穴
8 フルートの切粉溝領域
α 上側面1bとすくい面との間の刃先角
β 同じ刃先の2つの部分の間の刃先角
θ 隣接する刃先の間の刃先角
S1、S2、S3、S4、S5、S6 ドリルインサートの側面
H1、H3、H5 ドリルインサートの下側面の、ドリルインサートの刃先
H2、H4、H6 ドリルインサートの上側面の、ドリルインサートの刃先
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12 インデックス可能なドリルインサートのすくい部
【技術分野】
【0001】
本発明は、穴あけ工具に関する。より具体的には複数の刃先を有するトリゴン形状のドリルインサートに関する。
【背景技術】
【0002】
穴あけ工具は、一般的に穴あけ工程のためにインサートを採用する。穴あけ工具に使用される既存のインサートは、三角形状のインサートであり、3つの刃先を有する。インサートを或る期間使用すると、刃先が摩滅される。ゆえに、インサートは、インデックスされ、その後6つのすべての刃先が摩滅された場合に、新品のインサートと交換される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インサートの通常の取り付けを有するインデックス可能なドリルでは、インサートのネジ山がネジに係合する。ドリルのネジは、ドリル本体内に内ネジを螺刻する材料の量を減らすように、約1.5山〜2山を巻かれる。
【0004】
前述の考察に鑑み、2つ以上の刃先を有するドリルインサートの制限を克服する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明は、トリゴン(trigon)形状を有するインデックス可能なドリルインサートであって、互いに平行な上側面および下側面と、前記インサートの上側面および下側面の両方で前記インサートが取り付けられることを可能にする、前記インサートの中心にある取り付け穴と、前記インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備えるドリルインサートを提供する。また、本発明は、トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面および下側面を備えるインデックス可能なドリルインサートであって、前記インサートの上側面および下側面の両方で前記インサートが取り付けられることを可能にする、前記インサートの中心にある取り付け穴と、前記インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備える、ドリルインサートと、ドリルフルートと前記トリルフルートの端部に形成されるドリルポケットとを有するドリル本体であって、前記ドリルポケットが前記インサートを収容するように構成される、ドリル本体と、を備え、前記インサートは、前記ドリルポケット内で接線方向に取り付けられる、穴あけ工具を提供する。さらに、本発明は、穴あけ工具を組み立てる方法であって、インデックス可能なドリルインサートを、前記穴あけ工具のドリルポケット内で接線方向に取り付け、前記インサートを、ネジを用いて前記穴あけ工具に締結する、ことを含む方法を提供する。
【0006】
本明細書において特許請求されたドリルインサートの提供を通して、先行技術の欠点が克服され、さらなる利点が提供される。さらなる特徴および利点が、本明細書の技法を通して実現される。本明細書の他の実施形態および態様は、本明細書に詳細に記述され、特許請求された一部であるとみなされる。
【0007】
一実施形態において、本発明は、トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサートであって、互いに平行な上側面および下側面と、インサートの上側面および下側面の両方でインサートが取り付けられることを可能にする、インサートの中心にある取り付け穴と、インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備えるドリルインサートを提供する。
【0008】
一実施形態において、インサートは、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である。
【0009】
一実施形態において、上側面と下側面が、各々3つの刃先を有する。
【0010】
一実施形態において、上側面および下側面は、各々3つの刃先を有する。
【0011】
一実施形態において、穴あけ工具は、トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面および下側面を備えるインデックス可能なドリルインサートであって、インサートの上側面および下側面の両方でインサートが取り付けられることを可能にする、インサートの中心にある取り付け穴と、インサートの各々の側面にある複数の刃先と、を備える、ドリルインサートと、ドリルフルートとトリルフルートの端部に形成されるドリルポケットとを有するドリル本体であって、ドリルポケットがインサートを収容するように構成される、ドリル本体と、を備え、インサートは、ドリルポケット内で接線方向に取り付けられる。
【0012】
一実施形態において、インサートは、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である。
【0013】
一実施形態において、インサートの上側面および下側面が、各々3つの刃先を有する。
【0014】
一実施形態において、本発明は、インデックス可能なドリルインサートを、穴あけ工具のドリルポケット内で接線方向に取り付け、インサートを、ネジを用いて穴あけ工具に締結する、ことを含む、穴あけ工具を組み立てる方法を提供する。
【0015】
一実施形態において、インサートは、ネジの軸が、穴あけ工具の軸と実質的に平行となるように取り付けられる。
【0016】
上記の概要は、一例に過ぎず、いずれにしても制限することを意図しない。図面および以下の発明を実施するための形態を参照することにより、上述の例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が明らかになるであろう。
【0017】
本発明の特徴は、以下の記述および添付の特許請求の範囲から、添付の図面と併用することにより、より完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本明細書及び図面によっていくつかの実施形態のみを開示されていますが、本発明の範囲を制限するものとは考えられず、本開示は、添付の図面の使用を通してさらに特異的かつ詳細に記述されるであろうことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるドリルインサートの上面図である。
【図2】本発明によるドリルインサートの側面図である。
【図3】本発明によるドリルインサートの斜視図である。
【図4a】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図4b】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図4c】本発明によるインサートを有する穴あけ工具の図である。
【図5a】本発明による、ドリル本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサートの斜視図である。
【図5b】本発明による、ドリル本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサートの斜視図である。
【図6a】本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図である。
【図6b】本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図である。
【図7】本発明による、穴あけ工具の軸と平行な締結手段を有する、穴あけ工具を示す図である。
【図8】本発明による、接線方向に取り付けられたトリゴン形状のドリルインサートを有する穴あけ工具の底面図である。
【図9】本発明による、ポケット内の座面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の発明を実施するための形態において、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。図中、同様の記号は、文脈がそうでないことを指示しない限り、一般的に同様の構成要素を特定する。例示的な実施形態は、発明を実施するための形態および図面に記述される。本明細書に示された主題の趣旨または範囲を逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよい。概して本明細書に記述され、かつ図面に示されるように、本明細書の態様は、幅広く様々な異なる構成で、配設され、代用され、組み合わされ、かつ設計されることができ、それらの全てが明示的に意図され、かつ本明細書の部分をなすことが容易に理解されるであろう。
【0020】
本明細書は、特にドリルインサートについて書かれている。より具体的には、本発明の実施形態は、トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサートに関する。
【0021】
図1〜図9を参照すると、本発明による、両面のまたはインデックス可能なインサートが示される。インサートは、トリゴン形状で、直接加圧された超硬合金で製造される。
【0022】
一実施形態において、図1、図2、および図3はそれぞれ、トリゴン形状のドリルインサートの上面図、側面図、および斜視図を示す。インサートは、実質的に三角形状であり、三角形の各辺は、三角形の各側に2つの辺を形成するように三角形の中心から外向きにせり出している。従って、インサートは6つの角部を得ており、三角形の先端角度は、より鈍角となっている。トリゴン形状のドリルインサートを記述する別の方法は、ドリルインサートに内接する仮想円が、ドリルインサートの周辺に6つの点で接することである。従って、ドリルインサートは、6つの側面、S1、S2、S3、S4、S5、S6を備え、その各々は、主要な刃先、H1、H2、H3、H4、H5、H6を備える。3つの所要な刃先、H2、H4、H6は、上側面と直接結合して図1に示される。一方で、他の3つの主要な刃先、H1、H3、H5は、ドリルインサートの下側面に見出される。ドリルインサートポケット5内へのドリルインサートの取り付けのために、取り付け穴1aが、その軸を含んで、ドリルインサート1の中央に提供される。
【0023】
一実施形態において、例えば、刃先の刃先角αは、約70°〜約90°の範囲であり、一方で同じ側面の同じ刃先部の間の角度βは、約140°〜約180°の範囲である。隣接する刃先の間の刃先角θは、約50°〜約90°の範囲である。インサートは、ネガティブインサートであり、刃先の上方に逃げ角がない。これにより、インサートを1つの面上に置いたとき、インサートを3回インデックスすることができ、インサートをもう1つの面上に置いたとき、インサートをもう3回インデックスすることができる。接触面は、鋼製のドリル本体上のポケットの壁に対して置かれることになる。刃先の上のすくい角と刃先角とは、余角となっている。すくい角が13°である場合、刃先角αは77°である。すくい角が15°である場合、刃先角αは75°である。インデックス可能なドリルインサートは、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、およびR12で示されるすくい部を有する。
【0024】
一実施形態において、トリゴンのインサートは、その刃先角αがより大きいため(三角形の場合の60°と比較した場合、トリゴン状の場合は80°)、三角形状のインサートと比較してよりずっと強い。インサートは、刃先の上方にいかなる逃げ角もないため、ポジティブインサート(刃先の上方の逃げ角を有するインサート)と比べて、2倍の数の刃先を提供することができる。また、これはネガティブインサートなので、ドリル内でのインサートの位置決めに関するクリアランスは変更されており、ゆえにリード角も変更されている。
【0025】
一実施形態において、図4a〜図4cは、本発明による、穴あけ工具の斜視図および側面図を図示する。ドリル本体2は、2つのインサートポケット5をともなって提供され、その各1つずつは、インデックス可能なドリルインサート1がそれに対してネジ6によって取り付けられるように配設される2つの接触面(図9)をともなって提供される。ネジ6は、ドリルインサート1の取り付け穴1aを通して、ドリル本体8のドリルインサートポケット5内に螺刻された締結穴7内にねじ込まれる。
【0026】
一実施形態において、図5aおよび図5bは、本発明による、穴あけ工具3本体とともに組み立てられたインデックス可能なドリルインサート1の斜視図を図示する。図6aおよび図6bは、本発明による、インデックス可能なドリルインサートのドリル本体との組み立ての斜視図を図示する。
【0027】
一実施形態において、鋼製のドリル本体3は、トップカットプラスドリル(Top cut plus drill)、すなわちドリルフィックストリゴン(Drill Fix Trigon)(DFT)/ドリルフィックススクエア(Drill Fix Square)(DFS)と同様なドリルダイナミックスで組み上げられる。ドリルの切削端部分は、2つの上述のインサートを支持する。インサートは、接線方向に取り付けられる。内側インサートおよび外側インサートは、ドリルが「円錐」角を形成するように位置付けられるが、両方のインサートにより形成される角度は必ずしも同じではない。インサートは、インサートの軸がドリル軸に実質的に平行になるように、しかしながら小さい角度配向を有するように位置付けられる。これらの小さい角度配向は、全ての他の逃げ角およびリード角に対して、円錐角およびすくい角(軸方向すくい角および半径方向すくい角)などと同じように作成するように提供される。ゆえに、インサートネジの軸とドリル本体との間の小さい量のオフセットも存在することになる。
【0028】
フルートの螺旋角は、約10°〜約30°の範囲である。これは、主として正にインサートチップの刃先からドリル後端への、フルートを通した自由かつ容易な切粉の排出を促進するためである。
【0029】
一実施形態において、図7は、本発明による、穴あけ工具軸と平行な締結手段を有する、穴あけ工具を示す。締結手段(ネジ6)は、ドリル本体3に締結するために、ドリルインサート1内に挿入される。ネジの軸は、実質的にドリル本体の軸と平行である。
【0030】
一実施形態において、図8は、トリゴン形状のインサートの接線方向取り付けを図示するドリルの端面図を図示する。接線方向取り付けは、ネジが、ドリル軸に実質的に平行に本質的に取り付けられていることを暗示する(図7)。ドリル本体内には、内ネジを螺刻するために十分な材料があり、ゆえに、より長い長さのネジが使用されてもよい。これにより、少なくとも2つまたは3つの完全なねじ山が、ドリル本体内のねじ山と係合することが可能になる。ゆえに、接線方向取り付けの場合に、着座がより安定する。また、軸方向の接触面がより大きくなるので、切削力の軸方向成分の伝達もより効果的になる。
【0031】
一実施形態において、本発明は、インデックスする方法を提供する。方法は、インサートのネジをドリルポケットから緩める行為と、隣接する面が主たる面としてポケットの壁と接触するように、インサートの取り付け穴を中心としてインサートを回転する行為と、インサートを穴あけ工具に対して戻すようねじ込む行為と、を含む。1つの側面の3つの刃先全てを使い切ると、インサートはネジを緩められ、もう一方の面がポケットの壁面に接触するように反転され、戻すようネジを締められ、したがって他の面の3つの刃先も使用される。
【0032】
一実施形態において、図9は本発明による、ポケット内の座面を図示する。座面の輪郭は、ドリルインサートにより強い把持力を提供する。穴あけ後の切粉は、切粉溝領域(chip gash area)8を通過し、らせん状フルートを通過する。
【0033】
(均等物)
本明細書の実質的にあらゆる複数および/または単数の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に対して適切である場合、複数から単数へ、および/または単数から複数へ解釈することができる。様々な単数/複数の組み合わせが、明確化のために本明細書に明示的に表記されてもよい。
【0034】
当業者により、概して、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に、「限定的でない(open)」用語(例えば、「含んでいる」という用語は、「含んでいるが、しかしそれに限定されるわけではない」と解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むが、しかしそれに限定されるわけではない」と解釈されるべきである、等々)であることが理解されるであろう。当業者により、特定数の導入されたクレームレシテーションが意図される場合には、かかる意図がその請求項において明示的に述べられ、かかるレシテーションがなければ、かかる意図が存在しないことがさらに理解されるであろう。例えば、理解の助けとして、以下の添付された特許請求の範囲は、クレームレシテーションを導入するために、導入句「少なくとも1つの」および「1つ以上の」の使用を含んでもよい。しかしながら、かかる句の使用は、たとえ同じ請求項が、導入句「1つ以上の」または「少なくとも1つの」、ならびに不定冠詞「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、一般型的には、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈すべきである)を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」によるクレームレシテーションの導入が、かかる導入されたクレームレシテーションを含む任意の特定の請求項を、ただ1つのかかるレシテーションを含む発明に限定することを暗示すると解釈すべきではなく、同じことが、クレームレシテーションを導入するために用いられる定冠詞の使用にも当てはまる。さらに、たとえ導入されたクレームレシテーションの特定の数が、明示的に述べられている場合であっても、当業者は、かかるレシテーションが、一般的には、少なくとも述べられた数を意味するように解釈されるべきであると理解するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つのレシテーション」のベアレシテーションは、一般的に少なくとも2つのレシテーション、または2つ以上のレシテーションを意味する)。さらに、「A、BおよびC等々のうちの少なくとも1つ、等」と類似した慣例が用いられる例において、概して、かかる構成は、当業者がこの慣例を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、BおよびCを一緒に有するシステムを含むが、それに限定されるわけではない、等々)。さらに、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ、等々」と類似した慣例が用いられる例において、概して、かかる構成は、当業者がかかる慣例を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、BおよびCを一緒に有するシステムを含むことになるが、それに限定されるわけではない、等々)。当業者により、2つ以上の代替用語を表す実質的にあらゆる離接語および/または句は、記述、特許請求の範囲、または図面のいずれであっても、用語の1つ、用語のどちらか、または両方の用語を含む可能性を意図するように理解すべきであることがさらに理解される。例えば句「AまたはB」は、「A」もしくは「B」、または「AおよびB」の可能性を含むように理解されるであろう。
【0035】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されてきたが、当業者には、他の態様および実施形態が明らかになるであろう。本明細書に開示された様々な態様および実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図せず、真の範囲および趣旨は添付の特許請求の範囲に示される。
【符号の説明】
【0036】
1 インデックス可能なドリルインサート
1a ドリルインサートの取り付け穴
1b ドリルインサートの上側面
1c ドリルインサートの下側面
1d ドリルインサートの刃先
1e ドリルインサートの接触面
2 穴あけ工具
3 ドリル本体
4 ドリルフルート
5 ドリルインサートポケット
6 ネジ
7 インサートポケット内のネジ穴
8 フルートの切粉溝領域
α 上側面1bとすくい面との間の刃先角
β 同じ刃先の2つの部分の間の刃先角
θ 隣接する刃先の間の刃先角
S1、S2、S3、S4、S5、S6 ドリルインサートの側面
H1、H3、H5 ドリルインサートの下側面の、ドリルインサートの刃先
H2、H4、H6 ドリルインサートの上側面の、ドリルインサートの刃先
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12 インデックス可能なドリルインサートのすくい部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサート(1)であって、
互いに平行な上側面(1b)および下側面(1c)と、
前記インサート(1)の上側面(1b)および下側面(1c)の両方で前記インサート(1)が取り付けられることを可能にする、前記インサート(1)の中心にある取り付け穴(1a)と、
前記インサート(1)の各々の側面にある複数の刃先(1d)と、
を備える、ドリルインサート。
【請求項2】
前記インサート(1)は、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項3】
前記上側面(1b)とすくい面との間の角度が、約50°〜約90°の範囲である、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項4】
前記上側面(1b)と前記下側面(1c)が、各々3つの刃先(1d)を有する、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項5】
穴あけ工具(2)であって、
トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面(1b)および下側面(1c)を備えるインデックス可能なドリルインサート(1)であって、前記インサート(1)の上側面(1b)および下側面(1c)の両方で前記インサート(1)が取り付けられることを可能にする、前記インサート(1)の中心にある取り付け穴(1a)と、前記インサート(1)の各々の側面にある複数の刃先(1d)と、を備える、ドリルインサートと、
ドリルフルート(4)と前記トリルフルートの端部に形成されるドリルポケット(5)とを有するドリル本体(3)であって、前記ドリルポケット(5)が前記インサート(1)を収容するように構成される、ドリル本体(3)と、
を備え、
前記インサート(1)は、前記ドリルポケット(5)内で接線方向に取り付けられる、穴あけ工具。
【請求項6】
前記ドリルインサート(1)は、6つの刃先を備え、刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である、請求項5に記載の穴あけ工具(2)。
【請求項7】
前記インサート(1)の前記上側面(1b)および前記下側面(1c)が、各々3つの刃先(1d)を有する、請求項5に記載の穴あけ工具。
【請求項8】
穴あけ工具(2)を組み立てる方法であって、
インデックス可能なドリルインサート(1)を、前記穴あけ工具(2)のドリルポケット(5)内で接線方向に取り付け、
前記インサート(1)を、ネジ(6)を用いて前記穴あけ工具(2)に締結する、ことを含む方法。
【請求項9】
前記インサート(1)は、前記ネジ(6)の軸が、前記穴あけ工具(2)の軸と実質的に平行となるように取り付けられる、請求項8に記載の方法。
【請求項1】
トリゴン形状を有するインデックス可能なドリルインサート(1)であって、
互いに平行な上側面(1b)および下側面(1c)と、
前記インサート(1)の上側面(1b)および下側面(1c)の両方で前記インサート(1)が取り付けられることを可能にする、前記インサート(1)の中心にある取り付け穴(1a)と、
前記インサート(1)の各々の側面にある複数の刃先(1d)と、
を備える、ドリルインサート。
【請求項2】
前記インサート(1)は、6つの刃先を備え、隣接する刃先の間の刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項3】
前記上側面(1b)とすくい面との間の角度が、約50°〜約90°の範囲である、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項4】
前記上側面(1b)と前記下側面(1c)が、各々3つの刃先(1d)を有する、請求項1に記載のインデックス可能なドリルインサート(1)。
【請求項5】
穴あけ工具(2)であって、
トリゴン形状を有し、相互に平行な上側面(1b)および下側面(1c)を備えるインデックス可能なドリルインサート(1)であって、前記インサート(1)の上側面(1b)および下側面(1c)の両方で前記インサート(1)が取り付けられることを可能にする、前記インサート(1)の中心にある取り付け穴(1a)と、前記インサート(1)の各々の側面にある複数の刃先(1d)と、を備える、ドリルインサートと、
ドリルフルート(4)と前記トリルフルートの端部に形成されるドリルポケット(5)とを有するドリル本体(3)であって、前記ドリルポケット(5)が前記インサート(1)を収容するように構成される、ドリル本体(3)と、
を備え、
前記インサート(1)は、前記ドリルポケット(5)内で接線方向に取り付けられる、穴あけ工具。
【請求項6】
前記ドリルインサート(1)は、6つの刃先を備え、刃先角が約70°〜約90°の範囲で、同じ刃先の2つの部分の間の角度が約140°〜約180°の範囲である、請求項5に記載の穴あけ工具(2)。
【請求項7】
前記インサート(1)の前記上側面(1b)および前記下側面(1c)が、各々3つの刃先(1d)を有する、請求項5に記載の穴あけ工具。
【請求項8】
穴あけ工具(2)を組み立てる方法であって、
インデックス可能なドリルインサート(1)を、前記穴あけ工具(2)のドリルポケット(5)内で接線方向に取り付け、
前記インサート(1)を、ネジ(6)を用いて前記穴あけ工具(2)に締結する、ことを含む方法。
【請求項9】
前記インサート(1)は、前記ネジ(6)の軸が、前記穴あけ工具(2)の軸と実質的に平行となるように取り付けられる、請求項8に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−148400(P2012−148400A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−6027(P2012−6027)
【出願日】平成24年1月16日(2012.1.16)
【出願人】(512012470)ケンナメタル インディア リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月16日(2012.1.16)
【出願人】(512012470)ケンナメタル インディア リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
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