説明

ウェイトコントロール支援装置

【課題】ユーザの減量目標を達成するためにユーザを支援する、ウェイトコントロール支援装置を提供する。
【解決手段】ユーザ端末に達成度の入力を促す画面を表示して項目ごとの達成度のデータを取得し(S121)、取得した達成度のデータ群の中から最も小さい達成度のデータを検索し(S132)、最も小さい達成度に対応する項目に対応する複数の理由のデータをアドバイスデータベースから取得して、ユーザ端末に選択肢として表示し(S133)、ユーザ端末から送信されてきた理由や詳細理由の回答のデータに対応するアドバイスのデータをアドバイスデータベースから読み出し、ユーザ端末にアドバイスのデータを表示する(S136)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減量を成功させ、リバウンドを防いで減量に成功した体重を維持することを目的として、正しい食事習慣、運動習慣など肥満にならない生活習慣となるよう改善を促し、行動変容を誘発するためのウェイトコントロール支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、肥満症、高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病の増加により、QOL(Quality Of Life)に大きな影響を及ぼしている。平成17年の死因別死亡割合を見ると、悪性新生物が30.1%で最も多いが、心疾患、脳血管性疾患、糖尿病、高血圧性疾患の合計も30.1%となっており、悪性新生物と同じ割合である。このことから、メタボリックシンドーム(内臓脂肪症候群)が原因となって発症する疾患で死亡する割合も多いことがわかる。
【0003】
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪蓄積に加え、インスリン抵抗性を基盤とする2型糖尿病、脂質異常症、血圧高値、高血糖のうち2項目以上を満たす状態を表し、シンドロームX、インスリン抵抗性症候群、内臓脂肪症候群、マルチプルリスクファクター症候群などの呼称で知られている。内臓脂肪蓄積、いわゆる肥満に加え、どれか1項目が重なると冠動脈疾患(心筋梗塞など)のリスクが5.8倍に、2項目以上が重なると35.8倍にもなる。
【0004】
肥満は、メタボリックシンドロームの主要な危険項目であり、肥満を防ぎ、または改善することは、生活習慣病を予防するために大変重要である。肥満を予防、または改善する方法として、食事療法や運動療法などがある。これら療法の主たる手法は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスをとることにある。
【0005】
摂取カロリーは、飲食によって体内に取り入れるエネルギー量を指す。消費カロリーは、生命維持のために消費されるエネルギー量である「基礎代謝」、日常生活で消費されるエネルギー量である「生活活動代謝」、食事をしたときに消費されるエネルギー量である「食事誘導性熱代謝」の3種類に分類される。肥満を改善するためには、消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があるため、カロリーや栄養バランスに気を配った食事メニューによって摂取カロリーをコントロールしたり、有酸素運動を行うことでカロリー消費量を増加させたりする方法などが身近に行われている。
【0006】
摂取カロリーや消費カロリーを把握するためには、毎食ごとの食事カロリーを計算したり、運動の種類や時間から消費カロリーを算出する作業が必要となる。これらの作業を簡便に行うことによってダイエットを支援するシステムは、特許文献1に開示されている。
【0007】
このダイエット支援システムでは、カロリーに関するデータを記録し現状を把握することは容易になる。しかし、カロリーオーバーのときにどのような対策をとれば、それが改善できるかという具体的な表示がないため、減量成功の確実性は明らかではない。
【0008】
個人の生体計測値や生活の諸条件が千差万別であるように、各個人によって適切な減量方法もさまざまであることから、効果的な減量を実現するためには、管理栄養士や医師などの専門家が行うカウンセリングやアドバイスが重要となる。
【0009】
インターネットを利用して生体計測データや食事内容を入力し、蓄積された経過情報をもとに管理栄養士等のアドバイスを受けることを特徴とするダイエットナビゲーションシステムは、たとえば特許文献2に開示されている。
【0010】
このシステムでは、減量の状況にあわせて管理栄養士からのアドバイスやダイエット用サプリの提供を受けることができるが、管理栄養士からのアドバイスについては画一的であり、アドバイスがなくても各個人が十分認識できる範疇に収まっている。また、一般的には一度減量に成功してもリバウンドするケースが多く見られるため、このシステムの場合も終了後に減量効果を維持できる可能性は不明である。
【0011】
【特許文献1】特開2002−032487号公報
【特許文献2】特開2005−135358号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記各文献に見られるように、減量を成功させるためのさまざまな情報や支援システムが提供されており、それらを利用して減量を試みた結果、成功する人もいれば失敗する人もいる。また、一度成功してもリバウンドしてしまう人も存在する。
【0013】
失敗の原因としては、自分にとって適切な減量方法がわからない場合もあれば、適切な減量方法がわかっていても実際の行動に反映できない場合もある。「カロリーバランスをとらなければならない」「運動したほうがよい」「お酒の飲み過ぎはよくない」など、減量に必要な知識は持ち合わせていても、それまでの肥満になりやすい生活習慣から、肥満になりにくい生活習慣に行動変容を起こさなければ、減量を成功しそれを維持することは難しい。つまり、減量期だけでなく、減量が成功したあとの調整期においてリバウンドしない生活習慣に行動変容を起こし、成功時の体重を生涯にわたって維持できる安定維持期にまで到達することによって、真の減量成功ととらえることができる。
【0014】
本発明は、減量に関する上記問題点を解決するために案出されたものであり、ユーザの減量目標を達成するためにユーザの行動変容を支援する、ウェイトコントロール支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記した課題を解決するため、本発明は、ユーザ端末と通信回線を介して接続されたウェイトコントロール支援装置であって、記憶装置と、ウェイトコントロールに関する行動目標の項目のデータと、前記項目のデータに一対多で対応する行動目標の実現を妨げる理由のデータと、前記理由のデータに一対一で対応するアドバイスのデータとを関連づけて、前記記憶装置に蓄積したアドバイスデータベースと、前記ユーザ端末に達成度の入力を促す画面を表示して前記項目ごとの達成度のデータを取得する達成度取得手段と、前記達成度取得手段が取得した達成度のデータ群の中から最も小さい達成度のデータを検索し、当該最も小さい達成度に対応する項目に対応する複数の理由のデータを前記アドバイスデータベースから取得して、前記ユーザ端末に選択肢として表示する理由表示手段と、前記ユーザ端末から送信されてきた理由のデータに対応するアドバイスのデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に当該アドバイスのデータを表示するアドバイス表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
このようなウェイトコントロール装置によれば、達成度取得手段が、達成度のデータをユーザ端末から取得する。そして、理由表示手段は、取得された達成度のデータ群から、最も小さい達成度のデータを検索し、アドバイスデータベースに蓄積された、行動目標の実現を妨げる理由のデータが検索される。そして、理由表示手段は、アドバイスデータから、当該最も小さい達成度に対応する項目に対応する複数の理由のデータを取得して、ユーザ端末に選択肢として表示する。ユーザ端末からは、これに応じて選択した理由のデータがウェイトコントロール支援装置に送信される。ウェイトコントロール支援装置は、アドバイス表示手段により、ユーザ端末から送信された理由に対応するアドバイスのデータをアドバイスデータベースから読み出してユーザ端末に表示する。したがって、ユーザは、ユーザ端末から、目標の実現を妨げる理由を選択することで、適切なアドバイスをユーザ端末で確認することができ、行動目標の実現を近づけることができる。
【0017】
前記したウェイトコントロール支援装置は、前記アドバイスデータベースには、前記理由のデータに一対多で対応する詳細理由のデータが蓄積され、前記アドバイスのデータは、前記詳細理由の回答データに一対一で関連づけられて蓄積されており、前記ユーザ端末から送信されてきた理由のデータに対応する詳細理由のデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に詳細理由とともに回答を選択肢として表示する詳細理由表示手段をさらに備え、前記アドバイス表示手段は、前記ユーザ端末から送信されてきた詳細理由の回答データに対応するアドバイスのデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に当該アドバイスのデータを表示する構成とすることができる。
【0018】
このような装置によれば、行動目標を妨げる理由を、さらに詳細な理由に細分化し、細分化した理由に応じたアドバイスをユーザ端末に表示することができる。
【0019】
前記したウェイトコントロール支援装置においては、前記アドバイスデータベースは、前記項目、前記理由および前記アドバイスの各データが、減量期、調整期および安定維持期のそれぞれを示すデータに対応して蓄積され、前記記憶装置は、ユーザごとに、減量期、調整期および安定維持期のどのステージにあるかの情報を記憶しており、前記各手段は、前記アドバイスデータベースの参照の際に、ユーザの減量期、調整期および安定維持期のいずれかのステージに応じたデータを参照するように構成するとよい。
【0020】
このような構成とすることで、ユーザは、減量期だけでなく、その後の調整期および安定維持期においても、行動目標実現のための適切なアドバイスをユーザ端末で取得することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ユーザは、ユーザ端末により、ダイエットの実現を妨げる理由を適切に取得することができ、行動目標の実現、ひいてはダイエットの実現をすることができる。特に、減量期だけでなく、調整期および安定維持期においても、ダイエットの効果を持続することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の一実施形態について説明する。参照する図において、図1は、一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置を用いたウェイトコントロール支援システムの概念図であり、図2は、一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置を用いた支援システムの構成図であり、図3は、ウェイトコントロール支援システムによる装置及びサービスの概略のフローである。
【0023】
図1に示すように、ウェイトコントロール支援システムは、サーバとして設けられたウェイトコントロール支援装置40と、ダイエットをしようとするユーザが使用するユーザ端末20とが、通信回線の一例としてのインターネットINTを介して接続されて構成されている。
【0024】
図2に示すように、ユーザ端末20は、一般的なコンピュータに、インターネットブラウザなどのソフトウェアをインストールしてなるものであり、CPU21、RAM22、ROM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、入力部25、表示部26、通信インターフェイス(I/F)29などを備えてなる。
【0025】
ウェイトコントロール支援装置40も、一般的なコンピュータに、データベースおよびウェブサーバなどのソフトウェアをインストールしてなるものであり、CPU41、RAM42、ROM43、ハードディスクドライブ(HDD)44、入力部45、表示部46、通信インターフェイス(I/F)49などを備えてなる。ユーザ端末20およびウェイトコントロール支援装置40は、ともに通信インターフェイス29,49を通じインターネットINTを介して接続されている。
【0026】
図3を参照して、ウェイトコントロール支援システム1を用いたサービスおよび装置の動作を、簡単に説明する。このサービスは、従来のダイエット支援と異なり、ウェイトコントロールの減量を支援するのみではなく、ダイエットにより減量した後のいわゆるリバウンド(体重が戻ることをいう)を防止して、減量した体重を維持することを支援する。また、ウェイトコントロールは、自己の生活習慣を変更しなければ減量の実現および減量した体重の維持が不可能であることに着目し、このサービスおよび装置は、自己の生活習慣を見直す機会をユーザに与え、ユーザの行動変容を支援するように構成されている。
【0027】
図3に示すように、ウェイトコントロール支援システムでは、ユーザ端末20にログイン画面を表示して(S1)、認証を行って日々の支援に進む。新規のユーザの場合には、新規会員登録画面から登録を行い、ログインに必要な会員番号(ユーザID)、パスワードの発行を行う(S2)。
ログイン画面でユーザ認証が済むと、初期画面をユーザ端末20に表示し(S3)、ユーザに関する基礎データを登録する(S4)。そして、ウェイトコントロール支援装置40とユーザ端末20とのやりとりとは別に、減量開始前の準備期(S00)を設け、ウェイトコントロール学習用のDVDおよびテキスト、スケジュール表、その他補助教材などを郵送などでユーザに送付しておき、ユーザが、DVDを視聴し(S5)、補助教材も併用してウェイトコントロールに関する知識を高める。後述するように、このDVDや補助教材の内容については、ウェイトコントロール支援装置40からクイズをユーザ端末20に表示し、ユーザ端末20からクイズの解答をウェイトコントロール支援装置40に送信させることにより、ユーザの学習効果の確認を行う。
【0028】
ユーザは、準備期においてユーザ端末20から目標の身体測定値の入力を行い(S6)、生活習慣度の初期値を入力し(S7)、行動変容目標、つまり、自分がどのように行動を変化させたいかを入力する(S8)。これらのデータは、いずれもウェイトコントロール支援装置40に送信されて、ウェイトコントロール支援装置40に蓄積される。
【0029】
初期の設定が終わると、ステップS10として、減量期の日々の支援に入る。減量期は、ユーザが減量目標体重とこの減量にかける期間を設定するが、減量期間は目標が達せられるまで延長される。そして、この減量期に入ると、ウェイトコントロール支援装置40は、初期の動作をすることなく、最初のログイン画面表示(S1)後の認証に続いて、ステップS10の日々の支援の動作に入る。
【0030】
減量期では、日々、ユーザ端末20からユーザが体重などを入力してウェイトコントロール支援装置40に報告し、学習確認クイズに対して回答をウェイトコントロール支援装置40に送信する(S11)、そして、1月ごとなど、所定期間ごとに、行動変容結果、例えば、その1月でユーザの行動がどのように変化したかが入力され(S12)、ウェイトコントロール支援装置40に送信される。ウェイトコントロール支援装置40では、行動変容結果をグラフにしてユーザ端末20に表示する(S13)。次に原因解析をするため、ユーザ端末20にアンケートが表示されるので、ユーザは、ユーザ端末20からこのアンケートに回答を入力してウェイトコントロール支援装置40に送信する(S14)。ウェイトコントロール支援装置40では、このアンケートの回答に応じて適切なアドバイスを検索してユーザ端末20に表示する(S15)。そして、行動変容目標の実現があまりに難しければ、目標の再設定(S16)を行う。
【0031】
このような減量期に、目標とする減量を達成したならば、ウェイトコントロールの支援は調整期に入る(S20)。調整期では、日々の報告は減量期と同じように毎日行い、行動変容結果の入力、表示を所定期間ごとに行い、調整期に適した原因解析のアンケートに応じて、調整期に適したアドバイスをユーザ端末20に表示する。調整期は例えば3ヶ月(90日)間である。
【0032】
そして、一定期間経過して調整期が過ぎると、安定維持期(S30)に入る。安定維持期でも、調整期と同様に、日々の報告、学習確認クイズを毎日行い、行動変容結果の入力、表示を所定期間ごとに行い、安定維持期に適した原因解析のアンケートに応じて、安定維持期に適したアドバイスをユーザ端末20に表示する。安定維持期は例えば3ヶ月(90日)間である。
【0033】
次に、ウェイトコントロール支援装置40の構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置の機能ブロック図である。
図4に示すように、ウェイトコントロール支援装置40は、機能部として、少なくとも、ユーザ登録・認証手段101、基礎データ取得手段102、目標設定手段103、行動目標取得手段104、生活習慣度取得手段105、生活習慣度グラフ表示手段106、身体測定値取得手段107、体重グラフ表示手段108、達成度取得手段109、理由表示手段110、詳細理由表示手段111およびアドバイス表示手段112を有する。これらの各機能手段は、HDD44またはROM43に記憶されたプログラムを読み出してCPU41で実行することで実現される。
また、記憶装置の一例としてのHDD44には、目標データ201、生活習慣度データ202、アドバイスデータベース(DB)203、ユーザ登録データ204、身体測定値データ205、ステージ情報206およびアンケートデータ207が、各ユーザを示すデータごと、つまり、ユーザごとに記憶されている。
【0034】
以下、発明の理解のため、各手段の主要な機能につき説明するが、各手段の機能は、下記の説明に限定されず、ウェイトコントロール支援装置40の動作のために必要な機能、例えばデータの送受信、必要な画面の送信機能などを有する。
【0035】
ユーザ登録・認証手段101は、例えば、ユーザ端末20にユーザIDおよびパスワードなどの入力を促す画面を表示し、ユーザ認証またはユーザの新規登録を行う公知の手段である。ユーザ端末20から送信されたこれらの情報は、新規登録の場合には、HDD44に記憶され、認証の場合には、HDD44に記憶されたユーザIDおよびパスワードの組み合わせと照合され、認証が行われる。新規に取得したユーザに関するデータは、ユーザ登録データ204として蓄積される。
【0036】
基礎データ取得手段102は、ユーザ端末20にユーザに関する初期の身体測定値(身長および体重など)の入力を促す画面を表示し、これらのデータを取得する手段である。取得した各データは、身体測定値データ205としてHDD44に蓄積される。
【0037】
目標設定手段103は、ユーザ端末20に、減量の目標値の入力を促す画面を表示して、目標値のデータを取得し、HDD44に記憶する手段である。目標値は、例えば、「A月B日までにCkg減量」のように、A,B,Cの各値として設定したり、「A日以内にBkg減量」のように、A,Bの各値として設定することができ、このデータ構成は特に限定されない。
【0038】
行動目標取得手段104は、ユーザ端末20に、ユーザの現状の行動および目標とする行動の入力を促す画面を表示し、これらのデータを取得する手段である。本実施形態においては、テキストデータとしてこれらの入力を促す画面を表示するとともに、生活習慣度に関しては、選択肢として表示するものとする。取得されたデータは、目標データ201としてHDD44に蓄積される。
【0039】
生活習慣度取得手段105は、ユーザ端末20に、ユーザの現状の生活習慣度の入力を促す画面を表示し、そのデータを取得する手段である。本実施形態においては、生活習慣度は、「カロリー調整」、「栄養バランス」などの項目ごとに、どのような生活習慣で過ごしているかの現状を選択肢で選択する入力画面を表示することとする。取得されたデータは、生活習慣度データ202の初期(ダイエットを始める初期時点の意味)のデータとして蓄積される。
【0040】
生活習慣度グラフ表示手段106は、生活習慣度データ202および目標データ201のうち生活習慣度に関するデータを、時期ごとに異なる表示としたグラフをユーザ端末20に表示する手段である。例えば、時期(ダイエット開始時、1ヶ月後など)ごとに、異なる色で、生活習慣度データ202を折れ線グラフないしレーダーチャートとして表示する。
【0041】
身体測定値取得手段107は、ユーザ端末20に、ユーザの身長、体重などの身体測定値の入力を促す画面を表示し、これらのデータを取得する手段である。本実施形態では、ユーザがログインするたびに、その日の体重のデータを取得することとする。取得されたデータは、身体測定値データ205としてHDD44に蓄積される。
【0042】
体重グラフ表示手段108は、身体測定値データ205に蓄積されたユーザの体重のデータを縦軸に、時を横軸にした折れ線グラフを作成し、ユーザ端末20に表示する手段である。体重グラフ表示手段108は、ダイエットの目標とする体重変化を示す一定勾配のグラフに重ねて、前記した折れ線グラフを作成するようになっている。
【0043】
達成度取得手段109は、ユーザの生活習慣に関する達成度のデータを、所定の時期に取得するため、ユーザ端末20に、生活習慣度の達成度の入力を促す画面を表示する手段である。取得された達成度のデータは、その取得した時期と関連づけされて生活習慣度データ202として蓄積される。
最も小さい達成度が複数ある場合は、それぞれに対応する複数の理由のデータをアドバイスデータベース203から順次取得して、ユーザ端末20に選択肢として表示する。
【0044】
理由表示手段110は、達成度取得手段109が取得した達成度のデータ群、つまり、生活習慣度データ202の中で、最新の時期のデータの中から最も小さい達成度のデータを検索し、当該最も小さい達成度に対応する項目に対応する複数の理由のデータをアドバイスデータベース203から取得して、ユーザ端末20に選択肢として表示する手段である。ユーザが、ユーザ端末20でこの選択肢を選択して送信することで、理由表示手段110は、理由のデータを取得する。取得された理由のデータはアンケートデータ207としてHDD44に蓄積される。

【0045】
詳細理由表示手段111は、ユーザ端末20から送信されてきた理由のデータに対応する詳細理由のデータをアドバイスデータベース203から読み出し、ユーザ端末20に回答の選択肢とともに表示する手段である。ユーザがユーザ端末20でこの回答の選択肢を選択して送信することで、詳細理由表示手段111は、詳細理由の回答データを取得する。取得された詳細理由の回答データはアンケートデータ207としてHDD44に蓄積される。
【0046】
アドバイス表示手段112は、ユーザ端末20から送信されてきた詳細理由の回答データに対応するアドバイスのデータをアドバイスデータベース203から読み出し、ユーザ端末20にそのアドバイスのデータを表示する手段である。本実施形態では、前記した最も小さい達成度、理由のデータおよび詳細理由の回答データに基づいてアドバイスデータを取得し、ユーザ端末20にアドバイスを表示するようになっている。
【0047】
アドバイスデータベース203は、図5(a)に示すように、項目、理由、詳細理由、回答およびアドバイスのフィールドを有している。
「項目」は、ウェイトコントロールに関する行動目標の項目のデータであり、例えば、「カロリー調整」、「栄養バランス」、「間食」、「外食・飲酒」、「運動」、「生活リズム」などの項目にそれぞれ数値が割り当てられている。
「理由」は、項目のデータに一対多で対応する行動目標の実現を妨げる理由のデータであり、図5(a)では、数値として記憶されている。なお、理由の内容と数値とが関連づけられて、図5(b)に示すように記憶されている。例えば、項目4の理由1(「4−1」とする)に関連づけて、別途理由の内容を示すテキストデータが記憶されている。
「詳細理由」は、理由のデータに一対多で対応するデータであり、理由のさらに詳細な理由を意味するものである。図5では、数値として記憶されているが、理由の内容と数値の関連は、図5(c)に示すように別途記憶されている。例えば、項目4の理由1の詳細理由2(「4−1−2」とする)に対応して、詳細理由の内容、を示すテキストデータ(例えば、「法事、謝恩会など突発的なものですか?」)が別途記憶されている。
「回答」は、「はい」、「いいえ」があり、それぞれ1と2の値が割り当てられている。
【0048】
アドバイスの内容は、図5(a)に示すように、詳細理由の回答データ(例えば「4−2−2−1」)に一対一で対応して、テキストデータで記憶されている(例えば「ノンアルコール飲料で盛り上がりましょう。」)
【0049】
ステージ情報206は、ユーザIDごとに、減量のステージの情報を記憶したものである。本実施形態において、減量のステージとしては、減量期、調整期および安定維持期がある。
【0050】
次に、フローチャートおよび画面の例を参照しながら、ウェイトコントロール支援装置40の動作について説明する。まず、図6〜図15は、ユーザ登録から、行動変容目標の入力までの画面の例を示す。なお、逐一明示はしないが、各処理は、CPU41が行う。
【0051】
図6に示すように、ユーザ登録・認証手段101は、いわゆるログイン画面をユーザ端末20に表示する(S1)。ログイン画面には、会員番号(ユーザID)の入力欄D101、パスワードの入力欄D102、送信ボタンD103および新規会員登録ボタンD104が表示される。
ユーザが、会員番号およびパスワードを入力して送信ボタンD103をクリックすると、それらのデータはウェイトコントロール支援装置40に送信され、ユーザ登録・認証手段101は、公知のようにHDD44内のユーザ登録データ204に蓄積されたユーザIDとパスワードの組み合わせと照合し、認証の動作を行う。認証後は、CPU41は、ステージ情報206を参照して、準備期、減量期、調整期または安定維持期に応じた初期画面をユーザ端末20に表示する。
【0052】
ユーザが、新規会員登録ボタンD104をクリックすると、それらのデータはウェイトコントロール支援装置40に送信され、ユーザ登録・認証手段101は、初期画面として図7(a)のように個人情報入力画面を表示する。ユーザは、ユーザ端末20にユーザの生年月日、性別などの個人情報を入力し、登録のボタンD111をクリックして、これらのデータをウェイトコントロール支援装置40に送信する。ユーザ登録・認証手段101は、受信した個人情報のデータが新規であることを確認の上、会員番号(ユーザID)とパスワードを発行し、公知のようにHDD44内のユーザ登録データ204に蓄積する(S2)。
【0053】
新規会員登録を完了した場合、基礎データ取得手段102は、初期画面として図7(b)に例示した基礎データ入力画面を表示する(S3)。
そして、ユーザは、ユーザ端末20に図7(b)に例示したようにユーザの身長、体重、体脂肪率およびへそ周りなどの身体測定値を入力して、送信ボタンD112をクリックして、これらのデータをウェイトコントロール支援装置40に送信する。基礎データ取得手段102は、受信した身体測定値のデータを身体測定値データ205としてユーザIDに関連づけて蓄積する。
また、詳細は図示しないが、ユーザの個人情報として、ユーザのメールアドレスを取得して、ユーザ登録データ204として蓄積しておくとよい。
【0054】
次に、基礎データ取得手段102は、図8のような、現状の疾患について問う、健康状態のチェックの問合せ画面をユーザ端末20に表示する。ユーザは、図8の画面で、健康状態の回答を選択して送信ボタンD121をクリックする。これにより、回答のデータがウェイトコントロール支援装置40に送信され、ユーザ登録データ204として蓄積される。
「はい」を選択した場合は、医師や看護師への確認を促す表示およびアドバイザーとのコンタクトの予約の入力を促す画面をユーザ端末20に表示する。ユーザは必要に応じて、連絡手段の選択および連絡の希望日時の入力を行い、送信ボタンをクリックする。入力されたデータは、ウェイトコントロール支援装置40に送信され、身体測定値データ205として蓄積される。連絡手段および希望の連絡日時のデータは、担当者の操作によりアドバイザーが利用する端末へ送信されるか、受信と同時にアドバイザーが利用する端末へ転送される。「いいえ」を選択した場合は、目標の設定(ステップS6)に進む。
【0055】
次に、目標設定手段103は、図9に示す、ユーザが希望するダイエットの目標の入力を促す画面を表示する。目標設定手段103は、目標身体測定値として、身長、体重、体脂肪率およびへそ周りの各データ、目標減量期間の入力画面を表示し、ユーザはこれらを入力欄D132に入力の上、送信ボタンD133をクリックする。これにより、入力した各データがウェイトコントロール支援装置40に送信され、ウェイトコントロール支援装置40は、受信したデータを目標データ201として蓄積する。
【0056】
ユーザが急激なダイエットを希望する場合、ユーザの健康管理のため、専門のアドバイザーがユーザの健康状態のチェックおよび管理をするのが望ましい。そのため、目標設定手段103は、図10に示すようなアドバイザーとのコンタクトの予約の入力を促す画面をユーザ端末20に表示する。ユーザはこれに応じて連絡手段の選択(入力欄D141)および連絡の希望日時の入力(入力欄D142)を行い、送信ボタンD143をクリックする。
入力されたデータは、ウェイトコントロール支援装置40に送信され、目標データ201として蓄積される。連絡手段および希望の連絡日時のデータは、担当者の操作によりアドバイザーが利用する端末へ送信されるか、受信と同時にアドバイザーが利用する端末へ転送される。
【0057】
次に、行動目標取得手段104は、行動目標をユーザ端末20から取得するため、まず、図11に示すような入力例の画面をユーザ端末20に出力する。ユーザ端末20では、項目、これまでの生活習慣およびダイエット実行中の生活習慣の入力例が表示される。
そして、「次へ」のボタンD151をクリックすることにより、ウェイトコントロール支援装置40に、次のステップの画面の要求がなされ、行動目標取得手段104は、図12に示すような具体的行動目標項目の入力画面をユーザ端末20に表示する。図12の具体的行動目標項目の入力画面では、いつまでに何kgの減量をするかの入力欄D161と、カロリー調整などの項目ごとに用意された現状および行動目標の入力欄D162と、メールでのアドバイス希望の選択欄D163が表示されている。これらの項目を入力して送信ボタンD164をクリックすると、これらの欄に入力したデータがウェイトコントロール支援装置40に送信される。ウェイトコントロール支援装置40では、受信したデータを目標データ201として蓄積する。
【0058】
次に、生活習慣度取得手段105は、図13に示すように、ダイエット開始時の生活習慣度のデータ入力を求める画面をユーザ端末20に表示する。この画面では、カロリー調整などの項目ごとに、行動目標について「関心がない」、「改善しようと思うが実行できている」、「目標についてやや実行できている」、「目標についてだいたい実行できている」、「ほぼ達成できた・または継続できている」などの選択肢が表示されている。これらの各項目には、順に1〜5のレベルが割り当てられている。ユーザは、これらの現在のレベルを項目ごとに一つずつ選択し、送信ボタンD171をクリックする。送信ボタンD171のクリックにより、入力されたデータはウェイトコントロール支援装置40に送信される。ウェイトコントロール支援装置40では、
受信したデータを、生活習慣度データ202として蓄積する。この生活習慣度データ202は、ダイエット開始時を示す日時の情報と関連づけられて記憶される。
D162において、たとえば間食をとる習慣のないユーザが「間食」欄に行動目標を入力しなかった場合など、該当する行動目標のない項目については、該当項目のレベル5を選択するよう、図13に示す画面に補足説明を加えて表示する。
【0059】
次に、行動目標取得手段104は、図14に示すように、行動変容目標の入力を求める画面をユーザ端末20に表示する。図14は、図13で求めた現状の生活習慣度と同様の内容について、1ヶ月後の自分のレベルの目標値の入力を求める画面であり、目標のレベル自体は、図13と同様である。ユーザが送信ボタンD181をクリックすると、入力したデータはウェイトコントロール支援装置40に送信される。ウェイトコントロール支援装置40では、受信したデータを目標データ201として記憶する。
【0060】
次に、生活習慣度グラフ表示手段106は、生活習慣度データ202と目標データ201のうち生活習慣度に関するデータとを、時期ごとに異なる表示としたグラフをユーザ端末20に表示する。例えば、図15に示すように、ダイエット開始時の生活習慣度レベルを塗り潰し表示で、目標のデータを線としてレーダーチャート上にプロットする。ここでは、便宜上、塗り潰しと線で表示を区別しているが、色で区別するとより分かりやすく表示することができる。
ユーザが「次へ」のボタンD191をクリックすると、次の表示を求めるデータがウェイトコントロール支援装置40に送信される。ここまでが、ユーザがダイエットを開始する初期におけるウェイトコントロール支援装置40の動作である。
【0061】
次に、減量期におけるウェイトコントロール支援装置40の動作を説明する。
図16は、行動変容結果の入力からアドバイスの表示までの詳細動作を示すフローチャートであり、図17から図26は、減量期などにおける、ユーザ端末20に表示される画面である。
【0062】
図3に示すように、ユーザの基礎データ入力が終わって、ユーザが通常のウェイトコントロール活動に入った場合、ステップS1のログイン画面表示(図6も参照)においてユーザが会員番号およびパスワードを入力して認証が行われると、ウェイトコントロール支援装置40は、減量期の日々の動作に入る。
図16および図17に示すように、減量期の毎回の動作に入ると、まず、身体測定値取得手段107は、当日(今日)の体重、体脂肪率およびへそ周りの入力を求める画面をユーザ端末20に表示する(S101)。この入力画面には、クイズも合わせて表示される。ちなみに、このクイズは、上述したDVDの学習ビデオ、テキスト、その他の補助教材の内容に関するもので、これらの学習効果を判定できるような内容に関するもので、これらの学習効果を判定できるような内容にしておくことが望ましい。
【0063】
なお、ユーザが送信ボタンD201をクリックすると、入力したデータは、ウェイトコントロール支援装置40に送信され、身体測定値データ205として蓄積される。一方、ユーザが図17の表示における選択肢D202(回答の文字)をクリックすると選択肢にリンクされた、正解、不正解および解説の画面がユーザ端末20に表示される(図示せず)。
【0064】
ウェイトコントロール支援装置40は、目標データ201および身体測定値データ205を参照して、設定した目標の半分まで減量できていれば、メール送信手段(図示せず)により、予め記憶していたユーザのメールアドレスに、目標が半分まで達成されたという内容のメールを当該メールアドレスに送信するとよい。また、ダイエットの状況に応じて、挫折を防ぐためにアドバイザーとのコンタクトを促すメールや、目標達成後にはリバウンドを防ぐための調整が大切であることを伝えるメールを、日々の報告を参照することにより送信してもよい。このようにすることで、ユーザは、ダイエットの目標達成に近づいたことを知ることができ、ダイエットの継続意欲を増すことが可能となる。
【0065】
次に、ウェイトコントロール支援装置40は、体重グラフ表示手段108により、身体測定値データ205に蓄積されたユーザの体重のデータを縦軸に、時を横軸にした折れ線グラフのデータを作成し、ユーザ端末20に表示する(S102)。ユーザ端末20には図18のように、所定時期の目標体重まで線形に体重が減った場合のグラフ(「目標」のライン参照)と、実測の体重とが、同じグラフエリア内に重ねて表示される。
ユーザは、このグラフを見ることで、自分のダイエットの目標に対する達成具合を確認することができる。ユーザが「次へ」のボタンD211をクリックすると、ウェイトコントロール支援装置40は、その信号を受けて次の処理へ進む。
【0066】
次に、ウェイトコントロール支援装置40は、現在の日付とユーザのダイエット開始日とを比較して、1週間、2週間などの所定数の週が経過したか否かを判断する(S110)。現在の日付が、週が経過した日で無かった場合(S110,No)、処理はステップS120に進む。現在の日付が、週が経過した日であった場合(S110,Yes)、ウェイトコントロール支援装置40は、図19に示すような、1週間振り返りチェック画面をユーザ端末20に表示する。同画面では、「運動は行いましたか?」のように、最近1週間のユーザの体調および活動についての質問が表示され、これに対する回答を選択肢で選択してウェイトコントロール支援装置40に送信できるように構成されている(S111)。ユーザが、選択肢を選択し、チェックボタンD221をクリックすると、回答がウェイトコントロール支援装置40に送信される。
【0067】
ウェイトコントロール支援装置40は、受信した回答に基づき、回答に対応するチェックポイントをHDD44内から検索し、図20に示すようなチェックポイントを示す画面をユーザ端末20に表示する(S112)。ユーザが図20の画面で「次へ」のボタンD231をクリックすると、ウェイトコントロール支援装置40は、この信号を受けて、ステップS120へ進む。
【0068】
次に、ウェイトコントロール支援装置40は、現在の日付とユーザのウェイトコントロール開始日とを比較して、1ヶ月、2ヶ月などの所定数の月が経過したか否かを判断する(S120)。現在の日付が、月が経過した日で無かった場合(S120,No)、処理を終了する。現在の日付が、月が経過した日であった場合(S120,Yes)、ウェイトコントロール支援装置40は、達成度取得手段109により、図21に示すような行動変容経過の入力画面をユーザ端末20に表示する(S121)。行動変容経過の入力画面は、要するに、現在の生活習慣度について質問するもので、図13または図14に示した生活習慣度または行動変容目標と表示内容および選択肢は同じである。
ユーザが現在、例えば、ダイエット開始日から1ヶ月後の生活習慣度について選択肢を選択して送信ボタンD241をクリックすると、選択した内容のデータがウェイトコントロール支援装置40に送信される。ウェイトコントロール支援装置40は、取得したデータを生活習慣度データ202として蓄積する。
【0069】
ウェイトコントロール支援装置40は、生活習慣度グラフ表示手段106により、生活習慣度データ202および目標データ201のうち生活習慣度に関するデータを、時期ごとに異なる表示としたグラフを図22のレーダーチャートD251として作成し、ユーザ端末20に表示する(S122)。ユーザは、このレーダーチャート251を見ることで、自分の行動が、初期時に比べどの程度改善したか、また、設定した目標に対しどの程度達成できているかを比べて見ることができ、自己の目標の達成具合を確認することができる。
【0070】
図22の行動変容経過表示には、「目標設定の変更をしますか?」のコメントが表示され、目標設定を変更するか否かの選択肢D252が表示されている。ユーザが「はい」を選択して、「次へ」のボタンD253をクリックすると、ウェイトコントロール支援装置40は、目標再設定のステップS131へ進み、ステップS8(図14も参照)と同様の画面を表示して変更後の目標のデータを再度取得し、生活習慣度データ202に蓄積する。そして、ステップS121へ戻り、再度現在の生活習慣度を取得し、生活習慣度グラフを表示する(S122)。
【0071】
図22の画面で、ユーザが「いいえ」を選択して「次へ」のボタンD253をクリックすると、ウェイトコントロール支援装置40は、理由表示手段110により、現在、つまり最新時期の生活習慣度データ202の中で最もレベル(値)が低い項目を検索する(S132)。そして、理由表示手段110は、最もレベルが低い項目に対応する理由をアドバイスデータベース203から検索し、図23に示すように、ユーザ端末20に表示する(S133)。例えば、最もレベルが低い項目が「外食、飲酒」(図5における項目の値では4とする)の場合、図5(b)の項目4に対応する理由1〜5(4−1〜4−5)の「理由の内容」を読み出して、ユーザ端末20に表示する。
【0072】
図23の画面においては、一例として、外食・飲酒で改善が遅れている理由が選択肢D261として表示されている。選択肢の中には、「その他」の選択肢も表示され、選択が可能となっている。ユーザが「その他」を選択して送信ボタンD262をクリックした場合(S134,Yes)、ウェイトコントロール支援装置40は、図25に示すような連絡方法入力画面をユーザ端末20に表示する(S140)。ユーザはこれに応じて連絡手段の選択(入力欄D281)および連絡の希望日時の入力(入力欄D282)を行い、送信ボタンD283をクリックする。この入力された連絡方法のデータは、ウェイトコントロール支援装置40に送信され、担当者の操作によりアドバイザーが利用する端末へ送信されるか、ウェイトコントロール支援装置40により、受信と同時にアドバイザーが利用する端末へ転送される。
【0073】
図23の画面がユーザ端末20に表示されたときにユーザがその他以外の「宴会等イベントが多かった」などの選択肢D261を選択し、送信ボタンD262をクリックすると、その選択肢に対応した値がウェイトコントロール支援装置40に送信される。例えば、「宴会等イベントが多かった」を選択すると、「4−1」の値が、ウェイトコントロール支援装置40に送信される。このデータは、アンケートデータ207に蓄積される。
【0074】
ウェイトコントロール支援装置40は、詳細理由表示手段111により、送信された理由のデータ、例えば、「4−1」に対応する詳細理由をアドバイスデータベース203から検索する。図5(c)に示すように、アドバイスデータベース203には、項目4、理由1(4−1)に対応する詳細理由が複数記憶されているので、これを読み出して、回答の選択肢とともにユーザ端末20に表示する(S135)。
【0075】
これにより、ユーザ端末20では、図24に示したような詳細理由の選択肢の画面が表示される。ユーザは、これに応じて、各詳細理由の問いに「はい」または「いいえ」(D271)を選択し、送信ボタンD272をクリックする。これにより、詳細理由の回答データがウェイトコントロール支援装置40に送信される。このデータは、アンケートデータ207に蓄積される。
【0076】
ウェイトコントロール支援装置40では、アドバイス表示手段112により、各回答データに対応する各アドバイスをアドバイスデータベース203から検索して読み出し、図26に示すアドバイス表示D291のように、ユーザ端末20に表示する(S136)。これにより、ユーザは、アドバイスをユーザ端末20で見ることができ、行動変容のための指針を得ることができる。
【0077】
以上が、減量期におけるウェイトコントロール支援装置40の動作である。上述した振り返りチェック(S111〜S112)は、週が過ぎるごとに実行され、行動変容のチェックおよびアドバイスの提示(S121〜S136)は、月が過ぎるごとに実行される。
【0078】
そして、減量期の所定の期間、例えば3ヶ月が経過し、目標が達成していると、ダイエットプログラムは調整期に入るので、ウェイトコントロール支援装置40は、ステージ情報206を、減量期から調整期に変更する。目標が達成しているかどうかは、ユーザ端末20から送信される体重のデータが、目標体重を下回っているか否かで判断する。
【0079】
そして、毎日のユーザ端末20の操作に対しては、図16に示した処理を、調整期に応じた内容、すなわち、調整期に対応したアドバイスデータベース、例えば、図5(a)〜(c)に対応するものとして、図27(a)〜(c)に例示したようなアドバイスを有するデータベースに基づいて行う。
さらに、時期が進行して、調整期から安定維持期に入った後も、同様に、安定維持期に対応したデータに基づいて同様の処理を行う。なお、ステージの移行は、ここでは、所定の期間の経過のみによって行ってもよい。
【0080】
このように、ウェイトコントロール支援装置40によれば、ユーザ端末20を使用するユーザは、定期的にウェイトコントロールのためのユーザの行動変容状況をチェックすることができ、ダイエットの目標達成が容易になる。特に、減量期だけでなく、その後の調整期および安定維持期においても、ユーザの行動をチェックし、ユーザの生活(ウェイトコントロール)を支援するので、ユーザのダイエットの効果を維持し、ユーザの理想の健康状態を実現することができる。
【0081】
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することが可能である。例えば、前記実施形態においては、詳細理由の回答データに対応してアドバイスをアドバイスデータベース203に用意し、アドバイスをユーザ端末20に表示していたが、理由のデータに一対一でアドバイスを記憶させたアドバイスデータベースを用意し、アドバイス表示手段112は、ユーザ端末20から送信された理由のデータに対応するアドバイスをユーザ端末20に表示するように構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置を用いたウェイトコントロール支援システムの概念図である。
【図2】一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置を用いた支援システムの構成図である。
【図3】ウェイトコントロール支援システムによる装置及びサービスの概略のフローである。
【図4】本発明の一実施形態に係るウェイトコントロール支援装置の機能ブロック図である。
【図5】(a)〜(c)は、アドバイスデータベースを示す図である。
【図6】ログイン画面である。
【図7】(a)新規会員登録画面と(b)基礎データの入力画面である。
【図8】健康状態のチェック画面である。
【図9】目標身体測定値の入力画面である。
【図10】連絡方法の入力画面である。
【図11】具体的行動目標項目の入力例を示す画面である。
【図12】具体的行動目標項目の入力画面である。
【図13】開始時の生活習慣度の入力画面である。
【図14】現状の生活習慣度と同様の内容について、1ヶ月後の自分のレベルの目標値の入力を求める画面である。
【図15】行動変容目標レベル表示の画面である。
【図16】ユーザがログインした後の、ウェイトコントロール支援装置の日々の処理のフローチャートである。
【図17】今日の身体測定値の入力画面である。
【図18】体重グラフの画面である。
【図19】1週間振り返りチェックの画面である。
【図20】チェックポイントの画面である。
【図21】行動変容経過の入力画面である。
【図22】行動変容経過のグラフ表示画面である。
【図23】理由を問うアンケートの画面である。
【図24】詳細理由を問うアンケートの画面である。
【図25】連絡方法の入力画面である。
【図26】アドバイスを表示した画面である。
【図27】調整期に対応するアドバイスデータベースの例である。
【符号の説明】
【0083】
1 ウェイトコントロール支援システム
20 ユーザ端末
40 ウェイトコントロール支援装置
44 ハードディスクドライブ
101 ユーザ登録・認証手段
102 基礎データ取得手段
103 目標設定手段
104 行動目標取得手段
105 生活習慣度取得手段
106 生活習慣度グラフ表示手段
107 身体測定値取得手段
108 体重グラフ表示手段
109 達成度取得手段
110 理由表示手段
111 詳細理由表示手段
112 アドバイス表示手段
201 目標データ
202 生活習慣度データ
203 アドバイスデータベース
204 ユーザ登録データ
205 身体測定値データ
206 ステージ情報
207 アンケートデータ
251 レーダーチャート
INT インターネット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と通信回線を介して接続されたウェイトコントロール支援装置であって、
記憶装置と、
ウェイトコントロールに関する行動目標の項目のデータと、前記項目のデータに一対多で対応する行動目標の実現を妨げる理由のデータと、前記理由のデータに一対一で対応するアドバイスのデータとを関連づけて、前記記憶装置に蓄積したアドバイスデータベースと、
前記ユーザ端末に達成度の入力を促す画面を表示して前記項目ごとの達成度のデータを取得する達成度取得手段と、
前記達成度取得手段が取得した達成度のデータ群の中から最も小さい達成度のデータを検索し、当該最も小さい達成度に対応する項目に対応する複数の理由のデータを前記アドバイスデータベースから取得して、前記ユーザ端末に選択肢として表示する理由表示手段と、
前記ユーザ端末から送信されてきた理由のデータに対応するアドバイスのデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に当該アドバイスのデータを表示するアドバイス表示手段とを備えたことを特徴とするウェイトコントロール支援装置。
【請求項2】
前記アドバイスデータベースには、前記理由のデータに一対多で対応する詳細理由のデータが蓄積され、前記アドバイスのデータは、前記詳細理由の回答データに一対一で関連づけられて蓄積されており、
前記ユーザ端末から送信されてきた理由のデータに対応する詳細理由のデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に詳細理由とともに回答を選択肢として表示する詳細理由表示手段をさらに備え、
前記アドバイス表示手段は、前記ユーザ端末から送信されてきた詳細理由の回答データに対応するアドバイスのデータを前記アドバイスデータベースから読み出し、前記ユーザ端末に当該アドバイスのデータを表示することを特徴とする請求項1に記載のウェイトコントロール支援装置。
【請求項3】
前記アドバイスデータベースは、前記項目、前記理由および前記アドバイスの各データが、減量期、調整期および安定維持期のそれぞれを示すデータに対応して蓄積され、
前記記憶装置は、ユーザごとに、減量期、調整期および安定維持期のどのステージにあるかの情報を記憶しており、
前記各手段は、前記アドバイスデータベースの参照の際に、ユーザの減量期、調整期および安定維持期のいずれかのステージに応じたデータを参照することを特徴とする請求項1に記載のウェイトコントロール支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2010−92440(P2010−92440A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264678(P2008−264678)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(397008638)サニーヘルス株式会社 (10)