説明

エアクリーナー

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内や車内で使用されるエアクリーナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭用のエアクリーナーでは、ある汚れに対して所定の動作を行っており、使用者の好みにあった動作かどうか分からなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなものでは、使用者の汚れに対する感覚が生かされておらず、個々の使用者の実感に合った動作を行っていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の請求項1の1実施例の技術的手段は、モータと、汚れを検出するセンサと、マニュアル運転及び自動運転等を切り換えるスイッチと、自動運転時に前記モータの回転数を前記センサの出力に応じて切り換えるための複数のスレッショルドレベルを記憶する記憶手段とを有し、前記スイッチを切り換えた時点のセンサ出力をその切り換えた運転ポジションのスレッショルドレベルとして前記記憶手段に記憶させることで、適時自動運転時の前記モータの回転数を切り換えるスレッショルドレベルを自動的に可変できるエアクリーナーを提供することを目的としている。
【0005】上記課題を解決するための本発明の請求項2の1実施例の技術的手段は、スイッチを自動運転からマニュアル運転に切り換えた時点で動作開始し、マニュアル運転から自動運転に切り換えた時点で計時を停止するタイマーと、このタイマーの値を入力する制御手段を有し、この制御手段で前記タイマーの計時時間以上、次回の自動運転時にモータの回転を継続させる動作を行う請求項1のエアクリーナーを提供することを目的としている。
【0006】上記課題を解決するための本発明の請求項3の1実施例の技術的手段は、スイッチによって、自動運転時にそのモータ回転数より低いマニュアル運転に切り換えたことを記憶する第2記憶手段とを有し、制御手段は前記第2記憶手段の記憶値で、次回の自動運転のモータ回転数を低下させるエアクリーナーを提供することを目的としている。
【0007】上記課題を解決するための本発明の請求項4の1実施例の技術的手段は、モータと、このモータを駆動するモータ駆動手段と、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチと、この手元スイッチの信号を入力し、また前記モータ駆動手段に出力する制御手段と、所定時間を計時する第2タイマーと、汚れを検出するガスセンサと、このガスセンサの出力を処理し、前記制御手段の出力を受けるガスセンサ処理手段と、このガスセンサ処理手段の出力を記憶する第3記憶手段とを有したエアクリーナーを提供することを目的としている。
【0008】上記課題を解決するための本発明の請求項5の1実施例の技術的手段は、モータと、このモータを駆動するモータ駆動手段と、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチと、この手元スイッチの信号を入力し、また前記モータ駆動手段に出力する制御手段と、電源投入後所定時間を計時する第2タイマーと、前記所定時間内に前記制御手段の出力を記憶する第4記憶手段とを有したエアクリーナーを提供することを目的としている。
【0009】
【作用】本発明の請求項1は上記した構成により、手元スイッチを切り換えた時点のセンサ出力をHI、LOの動作スレッシュレベルにし、記憶できる。
【0010】本発明の請求項2は上記した構成により、手元スイッチを切り換えてからの時間によって、HI、LO運転時間を変更し、記憶できる。
【0011】本発明の請求項3は上記した構成により、手元スイッチを切り換えによって、自動運転時にモータの風量を可変できる。
【0012】本発明の請求項4は上記した構成により、電源投入後2分間での手元スイッチを切り換えによって、その時点のセンサ出力を基準値として記憶できる。
【0013】本発明の請求項5は上記した構成により、電源投入後所定時間内で手元スイッチが切り換えられると、以後の電源投入後の所定時間内の風量を自動的に切り換えることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の請求項1の1実施例を図1を参照しながら説明する。
【0015】まず、本回路の構成に付いて説明する。
【0016】1は、気流を発生させるモータ、2は、このモータ1を駆動するモータ駆動手段、4は、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチ、5は、この手元スイッチ4の信号を入力する制御手段、6は、前記制御手段5からの出力によって所定値を決定する比較レベル手段、7は、汚れを検出するガスセンサ、8は、このガスセンサ7の出力を処理し、前記比較レベル手段の信号を入力するガスセンサ処理手段、9は、前記比較レベル手段6とガスセンサ処理手段8の出力を比較し、前記モータ駆動手段2に比較信号を出力する比較手段、3は、前記比較レベル手段に記憶内容を出力し、前記ガスセンサ処理手段からの出力を記憶する記憶手段とで構成されている。
【0017】次に、この動作について説明する。
【0018】初めに、車載用エアクリーナーの汚れに対する動作について説明する。
【0019】モータ1は、モータ駆動手段2の出力によって、HIGH、LOW、SUPERーLOW、OFFの4つの風量を切り替えることができる。
【0020】ガスセンサ1の特性は、汚れを検出すると抵抗値が小さくなり、清浄状態時には抵抗値は大きくなる。また、電源が投入されてから所定時間(2分間)は、出力値が不安定である。そこで、電源投入2分後のガスセンサ7の出力値を基準値とし以後の動作を行う。ガスセンサ7の不安定期間の出力を無視するためのものである。
【0021】ここで、手元スイッチ4は自動運転に設定されているとする。この場合には、制御手段5にその信号が出力され、これを受けた制御手段5は、自動運転である事を認識する。制御手段5は自動運転からマニュアルのLO、HIに変化した時点をとらえる。
【0022】汚れに対する動作は、前記ガスセンサ処理手段8が現在のガスセンサ7の出力値(以後は現在値と称す)と基準値を演算し(現在値/基準値)、その結果を比較手段9に出力する。
【0023】ここで、前記制御手段5からの出力がなく、記憶手段3にも記憶内容がない場合には比較レベル手段6は、所定のHI、LO動作レベルを比較手段9に出力する(たとえばHI動作レベルー0.8、LO動作レベルー0.90)。同時に、記憶手段3にも比較レベル手段6は同信号を出力する。これを受けた記憶手段3は、この数値を記憶する。前記比較手段9は、比較レベル手段6とガスセンサ処理手段8からの信号を比較し、その結果によってモータ駆動手段2にHI、LO、S.LOのいずれかの信号を出力する。この出力を受けたモータ駆動手段2は、その信号に応じてモータ1を駆動する。
【0024】では、本発明の動作であるが、実際の数値を挙げて説明する。
【0025】電源投入2分後の基準値が50kΩであると、タバコによる汚れが発生し、ガスセンサ7の出力値が小さくなってくる。たとえば、49kΩになったとすると、ガスセンサ処理手段2はこの出力を基準値で除算し(0.98)、結果を比較手段9に出力する。また、比較レベル手段6は、制御手段5からの出力がなく、記憶手段3の記憶内容がないので、所定値のLO動作レベル(0.90)を比較手段9に出力する。この信号を受けた比較手段9は、この2つの出力信号を比較し、ガスセンサ処理手段8の出力が大きいので、S.LO信号をモータ駆動手段2に出力する。この信号によって、モータ駆動手段2はモータ1をS.LOで動作させる(回転数ーHI>LO>S.LO)。
【0026】汚れがさらに増加し、図2のBになると、前記比較手段9はモータ駆動手段2にLO信号を出力し、モータ1はLOで動作を行う。
【0027】ここで、使用者の実感で、少しの汚れでもいやな人は、図2のAの期間中に手元スイッチ4をマニュアルのLOに切り換える場合がある(たとえば図2のCで切り換えられたとする)。この場合にはこの使用者が好むものであるため、このパターンに、自動運転のアルゴリズムを変更する様にする。この動作は、手元スイッチ4がマニュアルのLOに切り替わった信号が制御手段5に出力され、これを受けた制御手段5は、比較レベル手段6に変更が合った事を変更信号で出力し、これを受けた比較レベル手段6は、ガスセンサ処理手段8にLO動作レベル変更信号を出力する。これを受けたガスセンサ処理手段8は、その時点の値(現在値/基準値ー0.95)を記憶手段3に出力する。この値を記憶手段3は記憶する。
【0028】図2のDの状態のように汚れがなくなり、きれいな状態になり、手元スイッチ4が自動運転にセットされた状態とする。
【0029】再度喫煙が開始され、汚れが上昇すると、ガスセンサ7は前記と同様に汚れを検出し、ガスセンサ処理手段8に出力する。ガスセンサ処理手段8もその出力を処理し、比較手段9に演算結果を出力する。ここで、前記と動作が異なるのは比較レベル手段6である。この比較レベル手段6は制御手段5からの出力はないが記憶手段3には記憶内容(0.95)があるため、所定値(0.90)ではなくこの値を入力する。そして、この入力値(0.95)を比較手段9に出力する。以後の動作は前記と同様である。この動作を行う事により、図2R>2のFの時点でLO運転を行っていたものが、Eの時点で動作を行う事になり、使用者の実感にあった自動運転を行う事となる。
【0030】以下、本発明の請求項2の1実施例を図3を参照しながら説明する。
【0031】まず、本回路の構成に付いて説明する。
【0032】1は、モータ、2は、このモータ1を駆動するモータ駆動手段、10は、所定時間を計時するタイマー、4は、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチ、14は、この手元スイッチ4の信号を入力する制御手段、11は、前記制御手段14からの出力によって所定値を決定し、前記タイマー10を駆動する比較レベル手段、7は、汚れを検出するガスセンサ、8は、このガスセンサ7の出力を処理し、前記比較レベル手段11の信号を入力するガスセンサ処理手段、13は、前記タイマー10、前記比較レベル手段11とガスセンサ処理手段8の出力を比較し、前記モータ駆動手段2に比較信号を出力する比較手段、12は、前記比較レベル手段11に記憶内容を出力し、また、比較レベル手段11や前記ガスセンサ処理手段8からの出力を記憶する記憶手段である。
【0033】次に、この動作について説明する。
【0034】ここで、モータ1、モータ駆動手段2、手元スイッチ4、ガスセンサ7、ガスセンサ処理手段8は請求項1と同様の動作であるので省略する。
【0035】手元スイッチ4が自動運転からマニュアルに切り替わると制御手段14はその信号を受け、比較レベル手段11に出力する。出力を受けた比較レベル手段11は、前記タイマー10を駆動させ、またガスセンサ処理手段8にLO動作レベル変更信号を出力し、現在のガスセンサ処理手段8の演算結果を入力する(図4のGー0.96)。ガスセンサ処理手段8は、LO動作レベル変更信号を受け、演算結果を記憶手段12に出力する。記憶手段12はこれを新たに記憶する。
【0036】ここで計時中のタイマー10であるが、この計時は、手元スイッチ4がマニュアルのLOの状態から自動運転に設定されるまで継続する。
【0037】汚れが減少してきて、図4のHになると、比較レベル手段11とガスセンサ処理手段8の比較では比較手段13はS.LO信号をモータ駆動手段2に出力するが、タイマー10が計時中であるため、LO信号を出力する。その後図4のIで手元スイッチ4がマニュアルのLOから自動運転に設定されると、これを認識した制御手段14は、比較レベル11に信号を送り、これを受けた比較レベル手段11はタイマー10の計時を終了し、データを入力する(例えば10分の計時時間であったとする)。入力値は記憶手段12に送られ、記憶手段12は記憶する。また、計時が終了したタイマー10は比較手段13に信号を出力し、比較手段13はこの信号によりLO信号からS.LO信号に出力を変える。
【0038】再度喫煙が開始され、汚れが上昇し、記憶手段12に記憶してあるデータ(0.96)以下になると比較手段13はLO信号をモータ駆動手段2に出力する。また比較レベル手段11は記憶手段12の時間データを入力し、その時間(10分間)の計時をタイマー10に出力する。
【0039】その後汚れが減少し、タイマー10の計時終了までに現在値が図4のKの汚れレベルになっても、比較手段13はS.LO信号をモータ駆動手段2に出力せず、LO信号を出力し続ける。そして、タイマー10が10分経過時点で、前記と同様にS.LO出力を比較手段13はモータ駆動手段2に出力し、これを受けたモータ駆動手段2はモータ1をS.LOにする。
【0040】以上の動作を行う事により、使用者の実感にあった自動運転を行う事となる。
【0041】以下、本発明の請求項3の1実施例を図5を参照しながら説明する。
【0042】まず、本回路の構成に付いて説明する。
【0043】1は、モータ、2は、このモータ1を駆動するモータ駆動手段、4は、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチ、15は、この手元スイッチ4の信号を入力する制御手段、11は、前記制御手段15からの出力によって所定値を決定する比較レベル手段、7は、汚れを検出するガスセンサ、8は、このガスセンサ7の出力を処理するガスセンサ処理手段、13は、前記比較レベル手段11とガスセンサ処理手段8の出力を比較する比較手段、12は前記比較レベル手段11に記憶内容を出力し、また、比較レベル手段11や前記ガスセンサ処理手段8からの出力を記憶する第1記憶手段、17は、前記制御手段15の出力を記憶する第2記憶手段、16は、前記比較手段の出力を受け、前記モータ駆動手段2に出力する出力切り換え手段である。
【0044】次に、この動作について説明する。
【0045】ここで、モータ1、モータ駆動手段2、手元スイッチ4、ガスセンサ7、ガスセンサ処理手段8、第1記憶手段12、比較手段13は請求項1または2と同様の動作であるので省略する。
【0046】手元スイッチ4が自動運転に設定されており、前記比較レベル手段11やガスセンサ処理手段8の出力を比較した比較手段13からの出力がHI信号であったとする(図6のJの期間)。この状態の時に使用者が手元スイッチ4をLOWに切り換えたとすると、モータの騒音がうるさいためと判断するわけである。この動作は、手元スイッチ4が自動のHI運転からマニュアルLOWに切り換えられると、この信号を制御手段15が検出するが、マニュアルLOWの設定であるので、出力切り換え手段16にはLOW優先信号を出力する。比較手段13は、ガスセンサ処理手段8と比較レベル手段11の出力信号の比較によって出力切り換え手段16に出力を行うが、出力切り換え手段16には制御手段15からLOW優先信号が出力されているため、LOW信号をモータ駆動手段2に出力する。これを受けたモータ駆動手段2はモータ1をLOWで駆動する。
【0047】ここで、図6のK点で、手元スイッチ4が自動に切り替わると、これを制御手段15が検出して、出力切り換え手段16に自動の静音信号を出力する。これを受けた出力切り換え手段16は、ガスセンサ処理手段8と比較レベル手段11との出力を比較した比較手段13の出力がHI信号であるので、前回の手元スイッチ4の自動運転からマニュアルLOW運転への切り換えが、使用者がHIの運転の騒音が大きいと判断しての行為と判断して、静音HI出力をモータ駆動手段2に出力する。ここで、モータ駆動手段2に出力される信号によるモータ1の駆動回転数の関係は、例えばHI≧静音HI≧LO≧静音LO≧S.LOWである。
【0048】以下、本発明の請求項4の1実施例を図7を参照しながら説明する。
【0049】まず、本回路の構成に付いて説明する。
【0050】1はモータ、2は、このモータ1を駆動するモータ駆動手段、4は、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチ、17は、この手元スイッチ4の信号を入力し、また前記モータ駆動手段2に出力する制御手段、18は、所定時間を計時する第2タイマー、7は、汚れを検出するガスセンサ、19は、このガスセンサ7の出力を処理し、前記制御手段17の出力を受けるガスセンサ処理手段、20は、このガスセンサ処理手段19の出力を記憶する第3記憶手段である。
【0051】次に動作に付いて説明する。
【0052】本発明の請求項1で、ガスセンサ7の出力は電源投入後2分間は不安定であると述べたが、図8の様な出力を行う。
【0053】ここで、この2分間内に手元スイッチ4が自動運転に設定されていると、この2分間内は自動運転のLOで動作を行う。これは、自動運転の2分間内で喫煙された場合には2分後に基準値が設定されるので、少しでもきれいな基準値にしたいので、LOW運転を行うようになっている。
【0054】また、ガスセンサ7は請求項1と同様の動作を行うので説明は省略する。
【0055】例えば、この2分間で自動運転からマニュアルのHIに設定されたとすると、これは汚れが発生したので切り換えたと判断できるため、基準値をきれいな状態で設定するために基準値を手元スイッチ4を切り換えた時点のガスセンサ7の出力を基準値に設定する。この動作を図9を参照しながら説明する。
【0056】電源が投入されると、制御手段17は、第2タイマー18に計時信号を出力する。この出力を受けた第2タイマー18は、計時を開始する。そして、この第2タイマーの計時中(2分間)に手元スイッチ4が自動運転からマニュアルHIに切り換えられたとすると(L点)、この状態は使用者が汚れが発生したので切り換えたと判断できる(Mの出力波形、自動運転のままの状態であれば、Nの出力波形でO点で基準値が設定される)。そこで、この切り換え信号を入力した制御手段17は、ガスセンサ処理手段19に出力信号を送る。この出力信号を受けたガスセンサ処理手段19は、現在のガスセンサ7の出力値を第3記憶手段20に出力する。この出力によって第3記憶手段20は、この出力値を記憶する(L点のガスセンサ7の出力値が基準値となる)。この動作と同時に制御手段17は、マニュアルHI信号をモータ駆動手段21に出力し、この出力によって、モータ駆動手段21はモータ1をHIで駆動させる。
【0057】これによって、使用者の汚れの基準にあった基準値を設定でき、意図する汚れに対する動作を行うことができる。
【0058】以下、本発明の請求項5の1実施例を図10R>0を参照しながら説明する。
【0059】まず、本回路の構成に付いて説明する。
【0060】1は、モータ、21は、このモータ1を駆動するモータ駆動手段、4は、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチ、22は、この手元スイッチ4の信号を入力し、また前記モータ駆動手段21に出力する制御手段、18は、所定時間を計時する第2タイマー、23は、前記制御手段22の出力を記憶する第4記憶手段である。
【0061】次に動作に付いて説明する。
【0062】ここで、この2分間内に手元スイッチ4が自動運転に設定されていると、この2分間内は自動運転のLOWで動作を行う。これは、自動運転の2分間内で喫煙された場合には2分後に基準値が設定されるので、少しでもきれいな基準値にしたいので、LOW運転を行うようになっている。
【0063】しかし、使用者がこの2分間でOFFに手元スイッチ4を設定したとすると、この状態は、汚れがないのにも関わらず、騒音がうるさくてOFFにしたと推定されるわけである。したがってこのような場合には、この2分間の自動運転に設定されている状態に限って、風量を下げることによって、使用者の実感に合った動作を行うことができる。
【0064】そこで、この動作に付いてであるが、第2タイマー18、モータ1、モータ駆動手段21の動作は請求項4と同様であるため、省略する。
【0065】手元スイッチ4が、自動運転からOFFに設定されると、この切り替わった時点で第2タイマー18が計時中であれば、制御手段22は手元スイッチ4からの信号を受け、第4記憶手段23にOFF切り換え信号を出力する。この出力信号を受けた第4記憶手段23は、これを記憶する。この第4記憶手段23は、電源がOFFされても記憶内容が消滅しないものである(例えば不揮発生メモリ)同時に制御手段22は、モータ駆動手段21にOFF信号を出力する。このOFF信号を受けたモータ駆動手段21は、モータ1をOFFする。
【0066】ここで図11を参照しながら詳細を説明する。
【0067】電源が投入され、手元スイッチ4が自動運転である場合に、制御手段22はまず、第2タイマー18に計時信号を出力し、モータ駆動手段21にLOW信号を出力する。これを受けたモータ駆動手段21はモータ1をLOWで駆動する(Sの期間)。
【0068】P点に達すると、手元スイッチ4を使用者がOFFにする。これを制御手段22が検出して、第2タイマー18の計時中であるので第4記憶手段23にOFF切り換え信号を出力する。この信号を受けた第4記憶手段23はこれを記憶する。
【0069】また、制御手段22は、モータ駆動手段21にOFF信号を出力し、これを受けたモータ駆動手段21は、モータ1をOFFする。その後、Q点で使用者が手元スイッチ4を自動運転に設定したとすると、これを制御手段22は検出し、第2タイマー18も計時中であるので、LOW信号をモータ駆動手段21に出力するはずであるが、ここで第4記憶手段23にはOFF切り換え信号が記憶されているので、制御手段22はモータ駆動手段21にS.LOW信号を出力する。これを受けたモータ駆動手段21はモータ1をS.LOWで駆動する。
【0070】R点で電源が一端OFFされ、再度ONされると、手元スイッチ4が自動運転に設定されているので、制御手段22は第2タイマー18に計時信号を出力し、ここでも第4記憶手段23にはOFF切り換え信号が記憶されているので、モータ駆動手段21にはS.LOW信号を出力する。これによって、モータ1はS.LOWで動作を行う。
【0071】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明の請求項1によれば、使用者の好みにあったセンサの動作を行うことができる。
【0072】以上の実施例から明らかなように本発明の請求項2によれば、使用者の好みにあった運転時間で動作することができる。
【0073】以上の実施例から明らかなように本発明の請求項3によれば、使用者の実感、好みにあった騒音レベルで動作することができる。
【0074】以上の実施例から明らかなように本発明の請求項4によれば、使用者の実感、好みにあった基準値で動作することができる。
【0075】以上の実施例から明らかなように本発明の請求項5によれば、使用者の実感、好みにあった動作をガスセンサの不安定期間であっても実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の1実施例の回路ブロック図
【図2】本発明の請求項1の1実施例のタイムチャート
【図3】本発明の請求項2の1実施例の回路ブロック図
【図4】本発明の請求項2の1実施例のタイムチャート
【図5】本発明の請求項3の1実施例の回路ブロック図
【図6】本発明の請求項3の1実施例のタイムチャート
【図7】本発明の請求項4の1実施例の回路ブロック図
【図8】本発明の請求項4の1実施例の初期2分間のガスセンサ出力を示す図
【図9】本発明の請求項5の1実施例のタイムチャート
【図10】本発明の請求項5の1実施例の回路ブロック図
【図11】本発明の請求項5の1実施例のタイムチャート
【符号の説明】
1 モータ
2、21 モータ駆動手段
3、12 記憶手段
4 手元スイッチ
5、14、15、17、22 制御手段
6、11 比較レベル手段
7 ガスセンサ
8、19 ガスセンサ処理手段
9 比較手段
10 タイマー
16 出力切り換え手段
18 第2タイマー
20 第3記憶手段
23 第4記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】 モータと、汚れを検出するセンサと、マニュアル運転及び自動運転等を切り換えるスイッチと、自動運転時に前記モータの回転数を前記センサの出力に応じて切り換えるための複数のスレッショルドレベルを記憶する記憶手段とを有し、前記スイッチを切り換えた時点のセンサ出力をその切り換えた運転ポジションのスレッショルドレベルとして前記記憶手段に記憶させることで、適時自動運転時の前記モータの回転数を切り換えるスレッショルドレベルを自動的に可変できるエアクリーナー。
【請求項2】 スイッチを自動運転からマニュアル運転に切り換えた時点で動作開始し、マニュアル運転から自動運転に切り換えた時点で計時を停止するタイマーと、このタイマーの値を入力する制御手段を有し、この制御手段で前記タイマーの計時時間以上、次回の自動運転時にモータの回転を継続させる動作を行う請求項1のエアクリーナー。
【請求項3】 スイッチによって、自動運転時に所定のモータ回転数より低いマニュアル運転に切り換えたことを記憶する第2記憶手段とを有し、制御手段は前記第2記憶手段の記憶値で、次回の自動運転時に前記所定のモータ回転数を一定値低下させるエアクリーナー。
【請求項4】 モータと、このモータを駆動するモータ駆動手段と、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチと、この手元スイッチの信号を入力し、また前記モータ駆動手段に出力する制御手段と、所定時間を計時する第2タイマーと、汚れを検出するセンサと、このセンサの出力を処理し、前記制御手段の出力を受けるセンサ処理手段と、このセンサ処理手段の出力を記憶する第3記憶手段とを有したエアクリーナー。
【請求項5】 モータと、このモータを駆動するモータ駆動手段と、マニュアルHI、LO、自動運転等を切り換える手元スイッチと、この手元スイッチの信号を入力し、また前記モータ駆動手段に出力する制御手段と、源投入後所定時間を計時する第2タイマーと、前記所定時間内に前記制御手段の出力を記憶する第4記憶手段とを有したエアクリーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【特許番号】特許第3265690号(P3265690)
【登録日】平成14年1月11日(2002.1.11)
【発行日】平成14年3月11日(2002.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−48937
【出願日】平成5年3月10日(1993.3.10)
【公開番号】特開平6−255360
【公開日】平成6年9月13日(1994.9.13)
【審査請求日】平成12年2月10日(2000.2.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【参考文献】
【文献】特開 昭62−280528(JP,A)
【文献】特開 昭64−63740(JP,A)
【文献】特開 平4−222616(JP,A)
【文献】特開 平6−91124(JP,A)