説明

エアロゲルパネル

【目的】 断熱性を維持し、強度の向上したエアロゲルパネルを提供する。
【構成】 芯材として断熱性を有する繊維体1と、この繊維体1に付着されたシリカ骨格を有するエアロゲル2とからなる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は断熱性を有するエアロゲルパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】断熱材料としてシリカ骨格を有するエアロゲルが知られている。このエアロゲルは、米国特許第4402927号、米国特許第4432956号、米国特許第4610863号に開示されている如く、アルコキシシラン(別にシリコンアルコキシド、アルキルシリケートとも称する)を加水分解し、縮重合して得られる、シリカ骨格からなる湿潤状態のゲル状化合物をアルコール、または液化二酸化炭素等の溶媒の存在下で、この溶媒の臨界点以上の超臨界条件で乾燥することによって得られる。このエアロゲルは透光性を有する断熱材として有用である。ところが、これらの方法で得られたエアロゲルは、非常に軽量であると共に、強度が小さく脆いため、割れたり壊れ易く、取扱いが難しい欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事実を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、断熱性を維持し、強度の向上したエアロゲルパネルを提供することにある。
【0004】さらに、他の目的とするところは、透光性を有するエアロゲルパネルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係るエアロゲルパネルは、芯材として断熱性を有する繊維体1と、この繊維体1に付着されたシリカ骨格を有するエアロゲル2からなることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るエアロゲルパネルは、請求項1記載のエアロゲルパネルにおいて、上記繊維体1が透光性を有する多層の不織布からなることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係るエアロゲルパネルは、請求項1記載のエアロゲルパネルにおいて、上記繊維体1が空隙を有する塊状繊維集合体からなることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係るエアロゲルパネルは、請求項1記載のエアロゲルパネルにおいて、上記繊維体1が分散した繊維からなることを特徴とする。
【0009】以下本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)(b)(c)は本発明の一実施例に係るエアロゲルパネルの斜視図であり、図2、図3、図4、及び図5はエアロゲルパネルを得る製法の一例を示した概略図である。
【0010】本発明のエアロゲルパネルは、芯材として繊維体1と、この繊維体1に付着されたシリカ骨格を有するエアロゲル2とからなる。上記エアロゲル2は、アルコキシシラン化合物を加水分解し、縮重合して得られたシリカ骨格からなる湿潤状態のゲル状化合物をアルコール、または液化二酸化炭素等の溶媒の存在下で、この溶媒の臨界点以上の超臨界条件で乾燥することによって得られる多孔質材料である。
【0011】本発明に用いられる上記アルコキシシラン化合物としては、下式(化1)で表される2官能アルコキシシラン、下式(化2)で表される3官能アルコキシシラン、下式(化3)で表される4官能アルコキシシラン、及び、下式(化4)で表されるアルコキシシランのオリゴマーが挙げられる。
【0012】
【化1】


【0013】〔式中、R1 ,R2 ,R3 は、互いに独立に、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す。2個のR3 は互いに同じであってよく、異なっていてもよい。〕
【0014】
【化2】


【0015】〔式中、R4 ,R5 は、互いに独立に、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す。3個のR5 は互いに同じであってよく、異なっていてもよい。〕
【0016】
【化3】


【0017】〔式中、R6 は炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示す。4個のR6 は互いに同じであってよく、異なっていてもよい。〕
【0018】
【化4】


【0019】〔式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を示し、nは重合度を示す整数である。但し、加水分解、縮重合を開始するまで構造的に安定な状態であれば、一部のOR基がOH基に置換されていても構わない。〕
上記2官能アルコキシシランとしては、具体的には、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0020】上記3官能アルコキシシランとしては、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0021】上記4官能アルコキシシランとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等が挙げられる。
【0022】前記(化4)で表されるアルコキシシランのオリゴマーは、重合度が10(以下重合度がnのものはn量体と記す。)以下であることが好ましいが、無色透明な液状であれば、これに限定されない。上記アルコキシシランのオリゴマーは、この重合度が均一な化合物である必要はなく、重合度の分布が存在したり、分子構造が鎖状、分岐状、及び環状で混在していても構わない。物質としての安定性や、ゲル状化合物を作製するための反応時間を考慮すれば、2〜6量体のものが最も好ましい。上記アルコキシシランのオリゴマー内のRはアルキル基、フェニル基を表し、中でも、メチル基(CH3 )、エチル基(C2 5 )が最も好ましい。具体的には、メトキシシランのオリゴマーの場合には平均分子量が250〜700、エトキシシランのオゴリマーの場合には平均分子量が300〜900のオリゴマーが最も好ましい。
【0023】上記アルコキシシランを効率良く加水分解し、縮重合を行うためには、アルコキシシランを含む反応系に予め触媒を添加しておくことが好ましい。上記触媒としては、例えば、塩酸、クエン酸、硝酸、硫酸、フッ化アンモニウム等の酸性触媒、及び、アンモニア、ピペリジン等の塩基性触媒が挙げられる。
【0024】さらに、均一なゲル状化合物を得るために、上記反応系には、水と、水に相溶性を有し、且つ上記アルコキシシランを溶解する溶媒との混合液を用いることが好ましい。上記溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコールやアセトン、アセトニトリル等が挙げられる。ゲル状化合物の生成過程の加水分解、重合反応でアルコールが生成すること、及び後述する超臨界乾燥を考慮すると、アルコールが最も好ましい。
【0025】本発明のエアロゲルパネルを構成する繊維体1は断熱性を有し、材質としては、ガラスファイバー、セラミックファイバー、ポリエステル、ポリアミド等の有機高分子化合物が挙げられる。これら繊維体1は不織布の多層体、塊状繊維の集合体、単に繊維が分散した状態で用いられる。この芯材に繊維体1を用いることにより、エアロゲル2の強度を補強し、取扱いの際にエアロゲル2が割れたり、破壊されることを防止する。さらに、エアロゲルの断熱性を維持することができる。上記芯材となる繊維体1の種類、形状、密度、厚み等は得られるエアロゲルパネルの必要とする物性から適宜選択される。
【0026】次に、上記エアロゲルパネルを得るための製造方法について説明する。上記エアロゲルパネルを得るには、アルコキシシラン、上記溶媒等を含むゾル状反応液3を上記繊維体1に付着させ、ゲル化した後に超臨界乾燥して作製する。
【0027】図1(a)に示す多層の不織布11を繊維体1としたエアロゲルパネルを得る一例を示す。繊維体1として透光性を有する不織布11を用いる。上記不織布11は厚さが0.1〜0.5mm、密度が0.1〜2.0g/cm3 が好ましい。上記不織布11の透光性はエアロゲルパネルの用途により適宜選択される。図2に示す如く、容器4の底に不織布11aを1枚敷き、この不織布11aの上に上記ゾル状反応液3aを流し込んだ後に、この流し込んだゾル状反応液3がゲル化する前にこのゾル状反応液3の上面に不織布11bを浮かべ、上記流し込んだゾル状反応液3aがゲル化した後に、底から2枚目の不織布11bの上にゾル状反応液3bを流し込む。これを所望の厚みが得られるまで繰り返すことにより、不織布11の層間にゾル状反応液3がゲル化した積層体が得られる。この積層体を超臨界乾燥すると、図1(a)に示す多層の不織布11を繊維体1としたエアロゲルパネルが得られる。
【0028】また、図3に示す如く、容器4の底にクロス方向に不織布11を複数枚、間隔5を開けて設置し、この間隔5に上記ゾル状反応液3を流し込みゲル化させることにより、不織布11の層間にゾル状反応液3がゲル化した積層体が得られる。この積層体を超臨界乾燥すると、図1(a)に示す多層の不織布11を繊維体1としたエアロゲルパネルが得られる。得られたエアロゲルパネルは強度が向上し、断熱性を維持すると共に、透光性を有する不織布11を用いるので透光性が良好である。
【0029】図1(b)に示す塊状繊維集合体12を繊維体1としたエアロゲルパネルを得る一例を示す。繊維体1として、グラスウール等の空隙を有する塊状繊維集合体12を用いる。上記塊状繊維集合体12は、密度が0.005〜0.5g/cm3 の範囲が好ましい。図4に示す如く、容器4に所望の大きさの塊状繊維集合体12を入れておき、容器4内に上記ゾル状反応液3を流し込み、上記塊状繊維集合体12の空隙にゾル状反応液3を充填する。上記ゾル状反応液3がゲル化した後に、超臨界乾燥を行うと図1(b)に示す塊状繊維集合体12を繊維体1としたエアロゲルパネルが得られる。
【0030】図1(c)に示す分散した繊維13からなる繊維体1としたエアロゲルパネルを得る一例を示す。直径1〜100μm、長さ1〜5cm程度の繊維13が用いられる。図5に示す如く、上記ゾル状反応液3と上記繊維13を予め混合攪拌した後に、容器4に流し込む。上記繊維13の配合量は得られるエアロゲルパネルに対し、5〜30重量%が好ましい。上記ゾル状反応液3がゲル化した後に、超臨界乾燥を行うと図1(c)に示す分散した繊維13からなる繊維体1としたエアロゲルパネルが得られる。
【0031】上記超臨界乾燥の前、又は超臨界乾燥の際に、疎水化処理を行うと、エアロゲルパネルの吸湿による寸法変化等の劣化を防止でき、好ましい。上記疎水化処理は、シリカ表面の親水基を疎水基で置換するもので、シラノール基に対して反応する官能基と疎水基を有する疎水化処理剤を用いる。上記疎水化処理剤は、具体的には、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等の有機シラン化合物が挙げられ、これ以外にも、酢酸、蟻酸、コハク酸等のカルボン酸や、メチルクロリド等のハロゲン化アルキル等の有機化合物が挙げられる。疎水化処理剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0032】上記ゲル状化合物が付着した繊維体1を超臨界乾燥させる際に用いる溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール、ジクロロジフルオロメタン、二酸化炭素、水等の単独又は2種以上の混合系が挙げられる。
【0033】上記溶媒を単独で用いる場合は、一般には、上記溶媒と、同一の溶媒に溶媒置換を行ったゲル状化合物をオートクレーブ等の耐圧容器の中に一緒に入れ、容器内をこの溶媒の臨界点以上の温度、圧力まで上昇させ、ゲル状化合物に含まれている溶媒を徐々に除去し、最終的に常温常圧の状態の戻すことにより乾燥を終了する。上記溶媒を2種以上の混合で用いる場合は、例えば、耐圧容器内で混合した溶媒にゲル状化合物に含まれる溶媒が溶解し、一相状態で超臨界状態になるように圧力、温度を上昇させる方法、耐圧容器内でゲル状化合物に含まれる溶媒と同一の溶媒内に上記ゲル状化合物を併存させ、高圧状態でゲル状化合物中の溶媒を溶解性の高い別の溶媒に置換し、ほぼ溶媒の置換を完結させてから、上記溶媒の超臨界状態にして、ゲル状化合物に含まれている溶媒を除去する方法等がある。
【0034】
【作用】本発明の請求項1に係るエアロゲルパネルは、芯材として断熱性を有する繊維体1と、この繊維体1に付着されたシリカ骨格を有するエアロゲル2からなるので、断熱性を維持すると共に、繊維体1が芯材としてエアロゲル2の強度を補強し、取扱いの際にエアロゲル2が割れたり、破壊されることを防止する。
【0035】
【実施例】
実施例1アルコキシシランとしてテトラメトキシシランのオリゴマー(コルコート株式会社製:メチルシリケート51、平均分子量470)、溶媒としてエタノール(ナカライテスク株式会社製特級試薬)、水、及び触媒として0.01モル/リットルのアンモニア水を用いた。上記テトラメトキシシランのオリゴマーを1モル、エタノールを120モル、水を20モル、アンモニア水を2.16モルの比率で配合したゾル状反応液を得た。
【0036】繊維体として、厚さ0.15mm、比重1.08の不織布(呉羽テック株式会社製:ダイナックS−020)を用いた。容器の底にこの不織布を1枚敷き、上記ゾル状反応液を流し込んだ。略2分後に流し込んだゾル状反応液の上に2枚目の不織布を浮かべ、先のゾル状反応液がゲル化した後に、2枚目の不織布の上にゾル状反応液を流し込んだ。略2分後に流し込んだゾル状反応液の上に3枚目の不織布を浮かべ、室温で静置し、ゲル化させ、ゲル状化合物と不織布の積層体を得た。この積層体の厚みは8mmであった。
【0037】次に、耐圧容器を用い、この積層体を18℃、圧力55kg/cm2 の液化二酸化炭素中に入れ、ゲル状化合物内のエタノールを二酸化炭素に置換する操作を3時間行った。その後耐圧容器内を二酸化炭素の超臨界条件である温度80℃、圧力160kg/cm2 とし、溶媒除去を48時間行った。この超臨界状態の雰囲気に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザンを0.3モル/リットルの割合で添加し、2時間かけて疎水化処理剤を超臨界流体中に拡散させ、この超臨界流体中にゲル状化合物を放置し疎水化を施した。その後、超臨界状態の二酸化炭素を流通した後に減圧し、ゲル状化合物に含まれるエタノールと疎水化処理剤を除去した。疎水化処理剤投入から減圧までの時間は15時間を要した。その後、耐圧容器から取り出しエアロゲルパネルを得た。このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.086g/cm3 であった。
【0038】実施例2実施例1のゲル状化合物を3層、不織布を4層とした厚さ8.0mmの積層体を得た以外は実施例1と同様にしてエアロゲルパネルを得た。このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.115g/cm3 であった。
【0039】実施例3繊維体として、厚さ0.8mm、密度0.01g/cm3 のグラスウール(日本無機株式会社製:スーパーファインSPF−210)を用いた。容器にこのグラスウールを入れ、実施例1と同様のゾル状反応液を流し込んだ後、室温で静置し、ゲル化させた。その後実施例1と同様の条件で超臨界乾燥を行いエアロゲルパネルを得た。このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.055g/cm3 であった。
【0040】実施例4実施例3において、超臨界乾燥の際に疎水化処理を行わなかった以外は実施例3と同様にしてエアロゲルパネルを得た。このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.051g/cm3 であった。
【0041】実施例5アルコキシシランとしてテトラメトキシシランのオリゴマー(コルコート株式会社製:メチルシリケート51、平均分子量470)、溶媒としてエタノール(ナカライテスク株式会社製試薬)、水、及び触媒として0.01モル/リットルのアンモニア水を用いた。上記テトラメトキシシランのオリゴマーを1モル、エタノールを50モル、水を20モル、アンモニア水を0.22モルの比率で配合したゾル状反応液を得た。上記ゾル状反応液を用いた以外は実施例3と同様にしてエアロゲルパネルを得た。このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.121g/cm3 であった。
【0042】実施例6実施例1と同様のゾル状反応液を用いた。長さ20mmの繊維を0.1重量部と上記ゾル状反応液14重量部の割合で混合、攪拌し、容器に流し込んだ。ゲル化後、実施例1と同様の条件で超臨界乾燥し、エアロゲルパネルを得た。上記繊維の割合は得られたエアロゲルパネルに対し12重量%となった。また、このエアロゲルパネルは厚さが8mm、かさ密度が0.051g/cm3 であった。
【0043】比較例1実施例1と同様のゾル状反応液を用い、ゲル状化合物を得た後に、実施例1と同様の条件で超臨界乾燥しエアロゲルを得た。このエアロゲルは厚さが8mm、かさ密度が0.045g/cm3 であった。
比較例2実施例5と同様のゾル状反応液を用い、ゲル状化合物を得た後に、実施例5と同様の条件で超臨界乾燥しエアロゲルを得た。このエアロゲルは厚さが8mm、かさ密度が0.085g/cm3 であった。
【0044】得た実施例1〜6のエアロゲルパネル、及び比較例1〜2のエアロゲルの強度、及び、断熱性を評価した。強度として曲げ強度を測定した。断熱性として熱伝導率を測定した。上記熱伝導率は、英弘精機株式会社製、熱伝導率測定装置を用い、ASTM−C518に基づいて、20℃〜40℃の熱伝導率を測定した。
【0045】結果は表1に示すとおり、実施例は断熱性が維持され、強度が向上していることが確認された。
【0046】
【表1】


【0047】得た実施例1、2、及び6のエアロゲルパネル、及び比較例1〜2のエアロゲルの光透過率を測定した。上記光透過率は、可視光域の分光分布を測定し、可視光透過率をJIS−R3106に基づいて求めた。結果は表2のとおり、実施例1、2、及び6のエアロゲルパネルは透光性を有することが確認された。
【0048】
【表2】


【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項4に係るエアロゲルパネルは、断熱性を維持し、強度が優れる。
【0050】さらに、本発明の請求項2、又は請求項4に係るエアロゲルパネルは、特に、透光性を有する。
【0051】本発明のエアロゲルパネルは断熱材、音響材料、触媒担持体等の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に係るエアロゲルパネルの斜視図であり、(b)は本発明の他の実施例に係るエアロゲルパネルの斜視図であり、(c)は本発明の他の実施例に係るエアロゲルパネルの斜視図である。
【図2】本発明のエアロゲルパネルを得る製法の一例を示した概略図である。
【図3】本発明のエアロゲルパネルを得る製法の一例を示した概略図である。
【図4】本発明のエアロゲルパネルを得る製法の一例を示した概略図である。
【図5】本発明のエアロゲルパネルを得る製法の一例を示した概略図である。
【符号の説明】
1 繊維体
2 エアロゲル
3 ゾル状反応液

【特許請求の範囲】
【請求項1】 芯材として断熱性を有する繊維体(1)と、この繊維体(1)に付着されたシリカ骨格を有するエアロゲル(2)からなることを特徴とするエアロゲルパネル。
【請求項2】 上記繊維体(1)が透光性を有する多層の不織布からなることを特徴とする請求項1記載のエアロゲルパネル。
【請求項3】 上記繊維体(1)が空隙を有する塊状繊維集合体からなることを特徴とする請求項1記載のエアロゲルパネル。
【請求項4】 上記繊維体(1)が分散した繊維からなることを特徴とする請求項1記載のエアロゲルパネル。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate