説明

エンタテインメント装置、エンタテインメントシステム、およびメディア項目を再生するための方法

【課題】第一エンタテインメント装置を使用してメディア項目を再生するための方法を提供する。
【解決手段】第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を再生し、該携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースを用いて、第一エンタテインメント装置により再生を行うメディアリストを作成し、第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第一エンタテインメント装置においてメディアリストを照合し、第一エンタテインメント装置において、第一メディア項目の再生完了後に再生手段によって再生すべき次のメディア項目として、第二メディア項目を指定し、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納し、再生中、第一の取外し可能な記憶媒体と、第二の取外し可能な記憶媒体との交換を可能とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンタテインメント装置、エンタテインメントシステム、およびメディア項目を再生するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソニー・コンピュータエンターテインメント・ヨーロッパ(Sony Computer Entertainment Europe、登録商標)により発表された、エンタテインメント装置のソニー(Sony、登録商標)プレイステーションシリーズ用の、シングスター(Singstar、登録商標)ゲーム等のカラオケゲームは、ますます人気が高まってきている。このようなゲームにおいてユーザーは、表示画面に表示された歌詞に従い、録音された伴奏に合わせて、エンタテイメント装置に接続されたマイクロホンに向かって歌を歌う。その後、エンタテインメント装置は、マイクロホンからの入力を使ってゲームスコアを作成し、ユーザーがどの程度上手に歌を歌ったかを示すことができる。このようにして、ユーザーは、誰が最も高い得点を獲得したか、または、最も難しい歌を歌いこなすことができたかが分かり、互いに競い合うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、概してユーザーは、カラオケゲームが行われている最中に、これから歌いたい曲目を、エンタテインメント装置を使って選択する。一旦ユーザーが選択した歌を歌い終えると、もしそのユーザーがゲームの続行を望む場合には、エンタテイメント装置を使って利用可能な歌のリストから他の歌を選択しなければならない。これにより、新しい歌を選ぶときに生じる一時的停止のために、ゲームの流れを中断してしまう可能性がある。
【0004】
アップル(Apple、登録商標)のアイポッド(iPod、登録商標)等の携帯音楽プレーヤー用に、ベクシー(Bexy、http://www.bexyusa.com/iMirror.htmを参照)が製造したアイミラー・リモート(iMirror remote)のような遠隔制御装置が利用可能であり、これによって、ユーザーは歌を待ち行列に入れてプレイリストを作成することができ、また携帯音楽プレーヤーの多くの機能を制御できる。しかしながら、ユーザーが予め曲目を選択し、歌う曲目のプレイリストを編集することができるカラオケ・エンタテインメント装置用の遠隔制御装置が既に知られていても、これらの装置は機能性に限界があるという問題がある。というのは、これらの装置の主目的は、ユーザーがカラオケ・エンタテイメント装置により演奏される曲目を選択することにあるからである。さらに、これらの装置においては、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、ディジタル・ビデオ・ディスク読取り専用メモリ(DVD-ROM)、プルーレイ(Blu-Ray、登録商標)ディスク読取り専用メモリ(BD-ROM)等の取り外し可能な記憶媒体に歌が格納されているので、場合によっては、ユーザーが次に歌いたい歌が、現在エンタテインメント装置により演奏されている歌が入っている記憶媒体と同じ記憶媒体に格納されてないことが起こりうる。
【0005】
従って、ユーザーが歌を歌い終わったときに、エンタテインメント装置が次の歌を再生できるように、現在使用中の取外し可能な記憶媒体を、次の歌が格納されている他の取外し可能な記憶媒体と交換しなければならない。これは時間を要する処理であり、相互に媒体を交換する際に、ゲームの流れを妨げてしまう可能性がある。これは特に、歌がCD-ROM、DVD-ROM、またはBD-ROMに格納されている場合に関係し、ディスクを物理的に交換する際にユーザーが費やす時間に加え、ユーザーが歌いたい曲目を見つけ出すまでの検索時間が比較的長くかかる。次の曲目を再生する際に起こるこのような遅延は、特にエキサイティングで競争が激しいゲームプレイ中であるユーザーには、ストレスを感じさせるものになりうる。
【0006】
本発明は、上記の問題を軽減または緩和することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一の態様において、第一エンタテインメント装置を使用してメディア項目を再生するための方法を提供する。ここにおいて、第一エンタテインメント装置は無線通信リンクを介して、携帯エンタテインメント装置と通信するよう動作可能な装置であって、当該第一エンタテインメント装置は、取外し可能な記憶媒体に格納される一つまたは複数のメディア項目を再生するよう動作可能なメディア再生手段を備え、上記の方法は、
該メディア再生手段を用いて、第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を再生し、
該携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースを用いて、第一エンタテインメント装置により再生を行う一つまたは複数のメディア項目についてのメディアリストを作成し、
第一メディア項目がメディア再生装置により再生中に、第一エンタテインメント装置においてメディアリストを照合し、
第一エンタテインメント装置において、第一メディア項目の再生完了後にメディア再生手段によって再生すべき次のメディア項目として、第一エンタテインメント装置において照合されたメディアリストから選択される第二メディア項目を指定し、
第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されているかを検出し、さらに、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納し、それにより、第一メディア項目は局所記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて再生され、第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第一の取外し可能な記憶媒体と、第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体との交換を可能とする。
【0008】
本発明の他の各態様および特徴は、添付の請求の範囲において定義される。
【発明の効果】
【0009】
エンタテインメント装置により再生を行うメディア項目のメディアリストを、携帯装置を用いて作成し、このメディアリストを携帯装置からエンタテインメント装置へと送信することにより、第一メディア項目の完了後、別のメディア項目を選択することによって生じる遅延を軽減できる。さらに、第一メディア項目を再生中に、第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目に関するメディアデータを局所記憶装置に格納することにより、第一メディア項目の再生を中断することなく、第一の取外し可能な媒体を、別の取外し可能な記憶媒体と入れ替える、または交換することが可能である。従って、第一メディア項目再生の完了後、記憶媒体間の取替えによって生じる遅延を軽減できる。なぜなら、第一メディア項目の再生が完了してしまう前に、エンタテイメント装置が第二メディア項目にアクセス可能になるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、例証として本発明の実施例を説明する。
【0011】
エンタテインメント装置、エンタテインメントシステム、およびメディア項目を再生するための方法が開示される。本発明の実施例について十分な理解を図るため、以下の記載において具体的な詳細をいくつか示す。ただし、本発明を実施するために、これらの具体的な詳細をすべて採用する必要はないことは当業者にとって明らかである。逆にいえば、実施例を明確に表現するために、当業者にとって周知の具体的な詳細については省略する。
【0012】
図1Aは、ソニー(Sony、登録商標)プレイステーション(Playstation、登録商標)エンタテイメント装置の全体システム構造を概略的に示したものである。システムユニット10は、このシステムユニットに接続可能なさまざまな周辺機器を備える。
【0013】
システムユニット10は、セルプロセッサ100と、ランバス(Rambus、登録商標)ダイナミック・ランダムアクセスメモリ(XDRAM)ユニット500と、専用のビデオ・ランダムアクセスメモリ(VRAM)ユニット250を有するリアリティ・シンセサイザー・グラフィクス・ユニット(Reality Synthesizer graphics unit)200と、I/Oブリッジ700と、を備える。
【0014】
システムユニット10はまた、ディスク440から読み出しを行うブルーレイ(Blu Ray、登録商標)ディスクBD-ROM(登録商標)光学ディスクリーダー430、および取外し可能スロットインハードディスクドライブ(HDD)400を備え、I/Oブリッジ700を介して利用可能である。任意に、システムユニットはさらに、コンパクトフラッシュ(登録商標)(登録商標)メモリーカード、メモリースティック(Memory Stick、登録商標)メモリーカード等から読み出しを行う、メモリー・カードリーダー450を備え、同様にI/Oブリッジ700を介して利用可能である。
【0015】
このI/Oブリッジ700もまた、四本のユニバーサル・シリアル・バス(USB)2.0ポート710、ギガビットイーサネット(登録商標)(登録商標)ポート(gigabit Ethernet(登録商標)(登録商標) port)720、IEEE802.11b/g無線ネットワーク(Wi-Fi)ポート730、および最大7本までブルートゥース接続をサポートすることが可能なブルートゥース(Bluetooth、登録商標)無線リンクポート740に接続される。
【0016】
動作中、I/Oブリッジ700は、一台または複数台のゲームコントローラ751からのデータを含む、すべての無線、USB、およびイーサネット(登録商標)データを処理する。例えば、ユーザーがゲームをする際、I/Oブリッジ700は、ブルートゥース・リンクを介してゲームコントローラ751からのデータを受信し、そのデータをセルプロセッサ100へと導く。それに従い、セルプロセッサは、ゲームの現在の状態を更新する。
【0017】
無線、USBおよびイーサネット(登録商標)ポートはまた、ゲームコントローラ751に加えて、他の周辺デバイスに対して接続性を提供する。周辺デバイスとは例えば、遠隔制御装置752、キーボード753、マウス754、ソニーコンピューターエンタテインメント・ヨーロッパ(Sony Computer Entertainment Europe、登録商標)により発表されているシングスター(SingStar、登録商標)カラオケゲームに付属しているようなマイクロホン755、ソニー・プレイステーション・ポータブル(Sony Playstation Portable、登録商標)エンタテインメント装置等の携帯エンタテインメント装置1000、アイトイ(EyeToy、登録商標)ビデオカメラ756等のビデオカメラ、およびマイクロホン・ヘッドセット757などである。従って、このような周辺デバイスは、原則として、無線でシステムユニット10に接続することが可能である。例えば、マイクロホン・ヘッドセット757がブルートゥース・リンクを介して通信中に、携帯エンタテインメント装置1000はWi−Fiアドホック接続を介して通信を行うことができる。
【0018】
これらのインターフェースが提供されるということは、プレイステーション3装置はまた、デジタル・ビデオレコーダ(DVRs)、セットトップボックス、デジタル・カメラ、携帯メディアプレーヤ、IP電話、携帯電話、プリンタ、およびスキャナ等の、他の周辺デバイスに対応できる可能性が潜在的にあることを意味する。
【0019】
さらに、レガシーメモリーカードリーダー410を、USBポート710を介してシステムユニットに接続することにより、プレイステーション(Playstation、登録商標)やプレイステーション2(Playstation 2、登録商標)により使用される種類のメモリーカード420からの読み出しを可能にする。
【0020】
本実施例において、ゲームコントローラ751は、ブルートゥース・リンクを介して無線でシステムユニット10と通信するように動作可能である。しかし、ゲームコントローラ751は、その代わりにUSBポートに接続することが可能であり、これにより、ゲームコントローラ751のバッテリを充電する電力を供給することができる。一つまたは複数のアナログ・ジョイスティックおよび従来の制御ボタンに加え、ゲームコントローラも各軸の並進および回転に対応して6自由度の動きに対して感度が高い。結果的に、ゲームコントローラを使うユーザーによるジェスチャおよび動きは、従来のボタンまたはジョイスティック・コマンドに加えて、またはその代わりに、ゲームに対する入力として変換できる。任意に、プレイステーション・ポータブル装置等の、無線で使用可能な他の周辺デバイスを制御装置として使用できる。プレイステーション・ポータブル装置の場合、増設ゲームまたは制御情報(例えば、制御命令またはライフ数)を、装置のスクリーン上に提供できる。代替として、または追加的に、他の制御装置も使用可能である。例えば、ダンス・マット(図示せず)、ライトガン(図示せず)、ハンドルおよびペダル(図示せず)、または、例えば早押しクイズゲーム(これも図示せず)用の単一のまたは数個の大きいボタン、といったような特注の制御装置などを使用する場合もある。
【0021】
遠隔制御装置752もまた、ブルートゥース・リンクを介して無線でシステムユニット10と通信するように動作可能である。遠隔制御装置752は、ブルーレイディスクBD−ROMリーダ430の動作と、ディスクコンテンツのナビゲーションに適する制御を備えている。
【0022】
ブルーレイディスクBD−ROMリーダ430は、従来の記録済み追記型CD、および、いわゆるスーパーオーディオCDに加えて、プレイステーションおよびプレイステーション2装置と互換性があるCD−ROMを読みとるように動作可能である。リーダ430は、また、従来の記録済み追記型DVDに加えて、プレイステーション2およびプレイステーション3装置と互換性があるDVD−ROMを読みとるように動作可能である。リーダ430は、さらに、従来の記録済み追記型ブルーレイディスクだけでなく、プレイステーション3装置と互換性があるBD−ROMを読みとるように動作可能である。
【0023】
システムユニット10は、ディスプレイ305と一つまたは複数のラウドスピーカー310を有するモニターまたはテレビセットなどの表示音響出力装置300に対して、リアリティ・シンセサイザ・グラフィックス・ユニット200を介してプレイステーション3装置によって作成またはデコードされたオーディオおよびビデオを、オーディオ・ビデオコネクタを通じて供給するよう動作可能である。ビデオ・コネクタ220が、コンポーネント・ビデオ、S-ビデオ、コンポジット・ビデオ、および一つまたは複数の高解像度マルチメディアインターフェース(HDMI)出力などさまざまなものを含む一方、オーディオ・コネクタ210は、従来のアナログおよびデジタル出力を含む。よって、ビデオ出力は、PALまたはNTSC等の形式であるか,または720P,1080i、または1080p高解像度である。
【0024】
オーディオ処理(作成、デコーディング等)は、セルプロセッサ100により実行される。プレイステーション3装置のオペレーティングシステムは、ドルビー(Dolby、登録商標)5.1サラウンドサウンド、ドルビー(Dolby、登録商標)シアター・サラウンド(DTS)、およびブルーレイ(Blu-Ray、登録商標)ディスクからの7.1サラウンドサウンドのデコーディングをサポートする。
【0025】
本実施例において、ビデオカメラ756は、単一の電荷結合素子(CCD)、LEDインジケータ、およびハードウェアベースのリアルタイムデータ圧縮エンコーディング装置を備える。これにより、圧縮されたビデオデータを、MPEG(モーション・ピクチャ・エキスパート・グループ)標準をベースとする内部イメージ等の適切なフォーマットで送信し、システムユニット10がデコードすることができる。カメラLEDインジケータは、システムユニット10からの適切なコントロールデータに応答して、例えば、照明状況が悪いなどを示すために点灯するよう配置される。ビデオカメラ756の具体例は、USB、ブルートゥース、またはWi−Fi通信ポートを介して、システムユニット10にさまざまな形で接続可能である。ビデオカメラの具体例は、一つまたは複数の対応するマイクロホンを有することができ、更にオーディオデータを送信することが可能である。ビデオカメラの具体例において、CCDは、高解像度ビデオ・キャプチャに適する解像度を備えることができる。使用の際、ビデオカメラによって取り込まれるイメージは、例えば、ゲーム内に組み込まれるか、または、ゲームコントロール入力として解釈される。
【0026】
一般に、システムユニット10の通信ポートの一つを介して、ビデオカメラや遠隔制御装置等の周辺デバイスとの間で生じるデータ通信を正常に行うために、デバイスドライバのような適切なソフトウェアを備えなければならない。デバイスドライバ技術は周知であるので、ここでは詳細を記載しないが、当業者であれば、デバイスドライバまたは同様のソフトウェア・インターフェースがここに記載される本実施例において必要であることを認識するはずである。
【0027】
図1Bを参照すると、セルプロセッサ100は、四つの基本コンポーネントを備えたアーキテクチャを有する。すなわち、メモリー・コントローラ160とデュアルバス・インターフェース・コントローラ170A,Bを備えた外部入出力構造と、パワー・プロセッシング・エレメント(Power Processing Element)150と呼ばれるメインプロセッサと、シナジスティック・プロセッシング・エレメント(Synergistic Processing Elements、 SPEs)110A〜Hと呼ばれる8つのコプロセッサと、エレメント・インターコネクト・バス(Element Interconnect Bus)180と呼ばれる、上記のコンポーネントを接続する環状データバスである。プレイステーション2装置のエモーションエンジンの6.2GFLOPsと比べて、セルプロセッサの全体の浮動小数点演算性能は、218GFLOPSである。
【0028】
パワー・プロセッシング・エレメント(PPE、 Power Processing Element)150は、両方向同時マルチスレッドパワー(two-way simultaneous multithreading Power)970に適合し、3.2GHz内部クロックで稼働するパワーPCコア(PPU、 PowerPC core)155を基礎とする。また、PPEは、512kBレベル2(L2)キャッシュと32kBレベル1(L1)キャッシュを備える。PPE150は、1クロックサイクルにつき8回の単一位置演算(single position operations)が可能であり、3.2GHzで25.6GFLOPsに変換する。PPE150の主要な役割は、大部分の計算作業負荷を取り扱うシナジスティック・プロセッシング・エレメント110A〜Hのコントローラとしての機能を果たすことである。動作中、PPE150は、ジョブキューを維持し、シナジスティック・プロセッシング・エレメント110A〜Hのためにジョブをスケジュールし、その進行をモニターする。これによって、シナジスティック・プロセッシング・エレメント110A〜Hはそれぞれ、ジョブをフェッチして実行し、PPE150と同期するという役割のカーネルを実行する。
【0029】
シナジスティック・プロセッシング・エレメント(SPE)110A〜Hはそれぞれ、シナジスティック・プロセッシング・ユニット(SPU)120A〜Hと、それぞれ順にダイナミックメモリアクセスコントローラ(DMAC)142A〜Hとメモリマネジメントユニット(MMU)144A〜Hとバス・インターフェース(図示せず)を有するメモリーフローコントローラー(MFC)140A〜Hと、を備える。SPU120A〜Hの各々は3.2GHzでクロック制御されるRISCプロセッサであり、それぞれ256kBローカルRAM130A〜Hを備え、原則として4GBに拡張可能である。各SPEは、理論上、25.6GFLOPSの単精度パフォーマンス(single precision performance)を提供する。SPUは、1クロックサイクルにつき、4つの単精度浮動小数点メンバ、4つの32ビット数、8つの16ビット整数、または16個の8ビット整数で動作可能である。同じクロックサイクルにおいて、SPUはさらにメモリ操作を実行できる。このSPU120A〜Hは、システムメモリXDRAM500に直接アクセスしない。SPU120A〜Hにより形成される64ビットアドレスは、MFC140A〜Hに渡され、MFCは、そのDMAコントローラ142A〜Hに対して、エレメント・インターコネクト・バス180とメモリー・コントローラ160を介してメモリにアクセスするよう指示する。
【0030】
エレメント・インターコネクト・バス(EIB)180は、セルプロセッサ100内部の論理的に環状の通信バスであり、上記のプロセッサ・エレメント、すなわち、PPE150、メモリー・コントローラ160、デュアル・バス・インターフェース170A、B、および8つのSPE110A〜Hの、計12のパーティシパントを接続する。パーティシパントは、1クロックサイクルにつき8バイトのレートで、バスに同時にリードライトすることができる。前述のように、SPE110A〜Hはそれぞれ、より長いリードまたはライトのシーケンスをスケジューリングするためのDMAC142A〜Hを備える。EIBは、時計回りの方向に2つ、反時計回りの方向に2つの、4つのチャンネルを備える。結果として、12のパーティシパントについて、どの2つのパーティシパント間においても、最長のステップ・データフローは、しかるべき方向において6ステップである。従って、12スロットに対する理論上のピーク瞬時EIB帯域幅は、パーティシパント間のアービトレーションによって完全利用を行った場合、1クロックにつき96Bである。これは、3.2GHzのクロック速度で、理論ピークバンド幅307.2GB/s(1秒あたりのギガバイト数)に等しい。
【0031】
メモリー・コントローラ160は、ランバス(Rambus)社により開発されたXDRAMインターフェース162を備える。メモリー・コントローラは、25.6GB/sの理論ピーク帯域幅で、Rambus XDRAM500とインターフェースで接続される。
【0032】
デュアル・バス・インターフェース170A、Bは、Rambus FlexIO(登録商標)システムインターフェース172A、Bを備える。このインターフェースは、12チャネルに体系化され、各チャネルはそれぞれ8ビット幅であり、5つのパスはインバウンドであり、7つはアウトバウンドである。これは、コントローラ170Aを介してセルプロセッサとI/Oブリッジ700の間、コントローラ170Bを介してセルプロセッサとリアリティ・シミュレータ・グラフィックス・ユニット200の間で、62.4GB/s(36.4GB/sアウトバンド、26GB/sインバウンド)の理論ピーク帯域幅を提供する。
【0033】
リアリティ・シミュレータ・グラフィックス・ユニット200に対し、セルプロセッサ100により送信されるデータは、一般的に、頂点を描画するためのコマンドシーケンスである表示リスト、ポリゴンに対するテクスチャの適用、ライティング条件の特定等を含むものである。
【0034】
ここで図1Cを参照すると、リアリティ・シミュレータ・グラフィックス(RSX)ユニット200は、NVidia(登録商標)G70/71アーキテクチャを基礎とするビデオ・アクセルレータであり、セルプロセッサ100により作成されたコマンドリストを処理しレンダリングする。RSXユニット200は、セルプロセッサ100のバス・インターフェース・コントローラ170Bと通信するように動作可能なホスト・インターフェース202と、8つの頂点シェイダー205を有する頂点パイプライン204(VP)と、24のピクセル・シェイダー207を有するピクセル・パイプライン206(PP)と、8つの、レンダー・アウトプット・ユニット(ROPs)209を有するレンダー・パイプライン208(RP)と、メモリ・インターフェース210と、ビデオ出力を作成するためのビデオ・コンパータ212を備える。RSX200は、256MBのダブルデータレート(DDR)ビデオRAM(VRAM)250により補完される。これは、600MHzでクロック制御され、理論ピーク帯域幅25.6GB/sでRSX200とインターフェース接続するよう動作可能である。動作中、VRAM250は、フレーム・バッファ214およびテクスチャ・バッファ216を維持する。フレーム・バッファ214が処理中のパイプラインの結果を保存する間、テクスチャ・バッファ216はピクセル・シェイダー207にテクスチャを提供する。RSXはさらに、例えば、テクスチャをVRAM250にロードするために、EIB180を介してメインメモリ500にアクセスすることも可能である。
【0035】
頂点パイプライン204は、主に、描画すべき画像内のポリゴンを定義する頂点の変形処理および変換処理をする。
【0036】
ピクセル・パイプライン206は、主に、これらのポリゴンに、色、テクスチャ、およびライティングを加える処理を行う。ここにはどのようなピクセル透明度も含まれ、赤、緑、青およびアルファ(透明度)値を、処理済ピクセル各々に対して作成する。テクスチャ・マッピングは、単に表面にグラフィックイメージを適用する。あるいは、バンプ・マッピング(テクスチャ値に従って表面の概念上の方向に摂動を加え、ライティングモデルにおいて、ハイライト部分と暗い部分を作り出す)、または、変位マッピング(加えられたテクスチャがさらに頂点位置を摂動させ、テクスチャと一致する変形した表面を作成する)を含むことも可能である。
【0037】
レンダー・パイプライン208は、ピクセル間の深度比較を行い、どのピクセルを最終イメージで描画するかを判断する。また任意に、介在ピクセル処理が深さ値に影響を及ぼさない場合(例えば、透明度マッピングまたは変位マッピングがない場合)、レンダー・パイプラインおよび頂点パイプライン204は、その間の深さ情報を通信することができ、それによりピクセル処理の前に閉塞要素の除去を可能にして全体のレンダリング効率を改善する。さらに、レンダー・パイプライン208はまた、結果として生じるイメージに対して、フルスクリーン・アンチエイリアス処理といったような事後効果を加える。
【0038】
頂点シェイダー205およびピクセル・シェイダー207は双方とも、シェイダーモデル3.0標準に基づくものである。複合パイプラインを使って、クロックサイクル毎に最高136回までシェイダー・オペレーションを実行することが可能であるので、1秒間に748億回のシェイダー・オペレーションが可能となり、1秒につき最高8億4000万の頂点および100億ピクセルを出力する。RSX200の全体の浮動小数点性能は、1.8TFLOPである。
【0039】
一般的に、RSX200は、セルプロセッサ100と密接に協働して動作する。例えば、爆発の表示をするとき、あるいは雨や雪などの天気効果を表示するときに、シーン内で多数の粒子を探知し、更新し、描画しなければならない。このような場合、セルプロセッサのPPU155は、一つまたは複数のSPE110A〜Hをスケジュールして、粒子の各々のバッチの軌道を演算する。一方、RSX200は、エレメント・インターコネクト・バス180、メモリー・コントローラ160、およびバス・インターフェース・コントローラ170Bを介して、メインシステムメモリ500から、RAM250内に現在保持されていないテクスチャデータ(例えば、雪片)にアクセスできる。SPE110A〜H、またはその各々は、演算された粒子特性(一般的に、位置とアティテュードを示す座標と法線)を、直接ビデオRAM250に対して出力する。SPE110A〜HそれぞれのDMAコントローラ142A〜Hは、バス・インターフェース・コントローラ170Bを介して、ビデオRAM 250に対処する。このように、実際には、割り当てられたSPEが、タスクの持続のためにビデオ・プロセッシング・パイプラインの一部となる。
【0040】
概して、PPU155は、このような方法で、利用可能な8つのSPEのうち6つに対してタスクをアサインする。1つのSPEをオペレーティングシステムのために確保し、一方で1つのSPEを効率的に使用不能とする。1つのSPEを使用不能にすることによって、セルプロセッサ製造過程に対し、かなり高いレベルの許容度を実現する。というのはこれによって、1つのSPEの製造プロセスに失敗があってもよいからである。あるいは、8つのすべてのSPEが機能する場合、セルプロセッサの寿命中に、他のSPEのうちの1つによって後続の製造プロセスに失敗が起こった場合に備えて、第8番目のSPEが余剰範囲を提供する。
【0041】
PPU155は、SPEに対し、何通りかの方法によりタスクをアサインできる。例えば、DVDへのアクセス、ビデオ・オーディオ・デコーディング、およびエラーマスキングのような複合動作の各ステップを処理するために、各ステップを別々のSPEにアサインしつつSPEをつなげることができる。その代わりに、またはそれに加えて、上記の粒子アニメーション例のように、入力データに対して同時に作用するように、2つまたはそれ以上のSPEを割り当てることが可能である。
【0042】
セルプロセッサ100およびまたはRSX200により実現されるソフトウェアの指示は、製造時点で供給されてHDD400に保存される場合、およびまたは、光ディスクや固体メモリのようなデータキャリアまたは記憶媒体に対して供給される場合、あるいは、有線または無線ネットワークもしくはインターネット接続、あるいはこれらの組み合わせ等の伝送媒体を介して供給される場合がある。
【0043】
製造時に供給されるソフトウェアは、システム・ファームウェアと、プレイステーション3装置のオペレーティングシステム(OS)とを備える。動作中、OSは、ユーザーが様々な機能から選択できるように、ユーザーインターフェースを提供する。これらの機能は、ゲームをすること、音楽を聴くこと、写真を見ること、または動画を見ることなどを含む。このインターフェースは、水平にアレンジされた機能カテゴリを有する、いわゆるクロスメディアバー(XMB)の形態をとる。ユーザーは、ゲームコントローラ751、遠隔制御装置752、または他の適切なコントロールデバイスを用いて、水平に並ぶ機能アイコン(機能を表す)の上を移動し、所望の機能アイコンを反転表示することにより指図を行う。このアイコンの地点で、この機能に関連するオプションが、この機能アイコンの中央位置において垂直方向にスクロール可能なオプションアイコンのリストとして現れ、同じような方法で指図が行われる。しかし、ゲーム、オーディオまたはムービーディスク440が、BD−ROM光ディスクリーダー430に挿入されている場合は、プレイステーション3装置は、自動的に適切なオプションを選択し(例えば、ゲームを開始する)、または、関連するオプションを提供する(例えば、オーディオディスクを演奏する、またはその内容をHDD400に圧縮する等の選択を行う)。
【0044】
さらに、OSは、オンライン性能を提供する。オンライン性能とは、ウェブ・ブラウザ、追加的なゲームコンテンツ、デモンストレーション・ゲーム(デモ)、および他のメディアをダウンロードすることができるオンラインストアとのインターフェース、現在の装置のユーザーにより指名された他のプレイステーション3を有するユーザーとの間で、利用可能な周辺デバイスに応じたテキスト、オーディオ、またはビデオ等によるオンライン通信を提供するフレンズマネジメント性能等を含む。このオンライン性能は、適切に構成されたゲームを実行中に、オンライン通信、コンテンツダウンロードおよびコンテンツ購入を提供し、またプレイステーション3自体のファームウェアおよびOSの更新を提供する。尚、「オンライン」という用語は、さまざまな種類の無線接続に適用できるので、ワイヤが物理的に存在することを意味するのではないことはいうまでもない。
【0045】
ここで、図2A、2B、2Cを参照して、携帯エンタテインメント装置について説明する。
【0046】
図2Aを参照すると、本発明の実施例において、ソニー(登録商標)プレイステーション・ポータブル(登録商標)(PSP) エンタテインメント装置は、エンタテインメント装置1000として機能する。なかでも、PSPボディ1104は、左肩入力ボタン1105、左ジョイパッド 1106、右肩入力ボタン1107、右ジョイパッド1108、およびアナログ入力装置1109を備え、ユーザーコントロールと総称される。これらは、PSP上で実行されるソフトウェアとのインターフェースのために使われる。さらに、PSPは内蔵ディスプレイ1102およびスピーカー1103を備える。
【0047】
ここで図2Bも参照して、本発明の一実施例によるエンタテインメント装置1000として機能するPSPのおおまかな概略図を示す。PSPは、共通のバス1160によってリンクされた、中央処理装置(CPU)1101、ポリゴン描画等のためのグラフィック処理装置(GPU)1110、ポリゴン画像描画、ビデオおよびオーディオ再生等のためのメディア・エンジン1131とオーディオビデオ処理装置(AVC)1132、および、ダイレクト・メモリ・アクセス・コントローラ(DMAC)1140を備える。DMAC1140はまた外部バス1170とリンクし、それを介して入出力通信され、無線通信手段(Tx/Rx)1120、USBコネクタ1125、装置用の記憶手段として機能するフラッシュメモリスティック・インターフェース1135との通信や、内蔵ディスプレイ1102への通信をする。図2Cにおいて、これらの構成要素のサブセットについて、本発明の実施例における役割を特定しながら概略図を示す。特に、本実施例において、通信手段は、Tx/Rx1120により具現化され、記憶手段は、CPU1101と相互に作用しているフラッシュメモリ1135により具現化され、ユーザーインターフェースは、コントロール1105〜09により具現化され、場合によってはディスプレイ1102も伴う。全ては、例えばディスクから、またはネットワーク(無線インターネット接続など)からソフトウェア制御の下で動作する。
【0048】
ここで、図3および図4を参照して、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000がPS3(登録商標)エンタテインメント装置10と相互に作用する、本発明の実施例について説明する。
【0049】
図3は、WiFiまたはブルートゥース(Bluetooth、登録商標)リンク等の無線通信リンク3400を介して、PS3(登録商標)エンタテインメント装置のシステムユニット10と無線通信する携帯エンタテインメント装置1000の概略図を示す。本発明の実施例において、システムユニットは、カラオケゲーム・ソフトウェアを実行し、音響出力装置300によってディスプレイ上にメディア項目を再生させるオーディオビデオ信号を出力するよう動作可能である。カラオケゲームの場合、システムユニット10は、ユーザーが歌う歌のオリジナルアーティストのビデオ画像3200または単に関連するビデオ伴奏を、ユーザーの得点3100およびユーザーが歌う歌詞3300の表示とともに、ディスプレイ305に描写させる。同時に、システムユニットは、スピーカー310によって歌の伴奏を再生させ、ユーザーが曲に合わせて歌えるようにする。マイクロホン755からの入力は、その後エンタテイメント装置により使用され、ゲーム得点を作成し、伴奏トラックに重畳させたユーザーの声を演奏する。図3を参照して説明される実施例において、メディア項目は、伴奏と歌詞3300を伴ったビデオ画像3200とを備えるが、このメディア項目は、オーディオデータ、ビデオデータ、およびメタデータ(例えば、歌詞3300およびまたはタイミングピッチデータ)のいずれか、またはすべてを含んでもよい。
【0050】
カラオケゲームをしている間、一旦、ユーザーが歌の最後に到達した場合、もしユーザーがゲームを続行したいのであれば、ユーザーは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置を用いて歌(メディア項目)のリストから別の歌を選択しなければならない。しかし、この選択プロセスは、ゲームの流れを壊してしまう可能性がある。それゆえ本発明の実施例においては、ユーザーがタブ付ユーザーインターフェース2100を用いて、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置により歌のリストを作成し、あるいは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置で次に再生すべき歌を選択できる。したがって、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により現在再生中の歌に合わせてあるユーザーが歌っている間、PSP(登録商標)エンタテインメント装置1000を使って別のユーザーが作成した、歌または歌のリストを、無線通信リンク3400を介してPSPエンタテインメント装置1000からPS3エンタテインメント装置10に送信できる。これにより、一旦、現行のユーザーが歌い終えたときは、別のユーザーによって、別の歌がすでに選択されている状態であり、次にどの歌を再生すべきかを示すデータがPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からPS3(登録商標)エンタテインメント装置10へと送信されている。従って、次に再生すべき歌を選択することによる遅れを生じることなく、ゲームプレイを続行することが可能となる。
【0051】
ここで図4を参照して、タブ付ユーザーインターフェース2100について説明する。上記したように、タブ付ユーザーインターフェース2100によって、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により再生すべき歌をユーザーが選択できる。タブ付ユーザーインターフェース2100は、選択タブを備え、これによって、ユーザーは、携帯エンタテインメント装置1000の制御に関するさまざまなビューを選択し、さまざまな機能を選択できる。タブ付ユーザーインターフェースは、「ソング」タブ2400、「チャート」タブ2410、および「ビデオ」タブ2420を備える。ユーザーは、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000の機能を一つ選択するために、タブ間のトグルスイッチの切り替えを制御する。しかしながら、他のいかなるユーザーインターフェースであっても、適切なものであれば使用可能であることはいうまでもない。
【0052】
さらに、本発明の実施例において、PS3(商標登録)エンタテインメント装置10のゲームプレイについての他の態様を制御するために、PSP(商標登録商標)携帯エンタテインメント装置1000が使用される。例えば、ユーザーは、PSP(商標登録)携帯エンタテインメント装置1000を操作して、無線通信リンク3400を介して、PS3(商標登録)エンタテインメント装置10に制御信号を送信するようにする。これによって、例えば10秒間の短い継続時間のうちにディスプレイ305から歌詞3300を削除してしまう設定にし、歌を歌うユーザーにとって、その歌を歌うことが困難であってもやりがいがあるものにする。
【0053】
ここで、ソングタブ2400について詳細に説明する。ソングタブ2400により、ユーザーは歌を選択し、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10によって再生すべき歌のリストを作成できる。ソングタブは、ユーザーが、再生すべき歌を選ぶことができる利用可能なソングリスト2300と、表示ウィンドウ2200と、メディアリストと呼ばれる、ユーザーが選択した歌のメディアリストを表示するためのユーザー・ソングリスト・ウィンドウ2500を備える。
【0054】
一般的に、利用可能なソングリストは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により作成され、無線通信リンク3400を介して、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000へと送信されて、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000が利用可能なソングリスト2300を表示できるようにする。PS3(登録商標)エンタテインメント装置は、利用可能となった新しい歌はどんな歌でも利用可能なソングリスト上に含めるように、利用可能な歌のデータベースを維持するよう動作可能である。例えば、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10の所有者の友人が、所有者により所有されているカラオケゲームのバージョンの歌とは異なるバージョンの歌を入手している場合、新しい歌のタイトルを利用可能なソングリストに収録することができる。
【0055】
本発明の実施例において、ソングリスト・ウィンドウ2500は、ユーザーがメディアリストをスクロールできるようにするスクロールバー2510を備える。これは、リストが長すぎて、ソングリスト・ウィンドウ2500の範囲内で全体を表示することができない場合に特に有効である。本発明の実施例において、表示ウィンドウ2200は、利用可能なソングリスト2300上の歌に対応するイメージ、またはその歌に対応するビデオのサムネイルを表示できる。例えば、本来、その歌を歌っていたアーティストのイメージを表示できる。これにより、ユーザーは歌う歌を選択しやすくなる。あるいは、表示ウィンドウ2200は、作成されたソングリスト上の歌に対応するイメージまたはビデオを表示できる。これは、PS3(商標登録)エンタテインメント装置10にユーザーの選択を送信してPS3(商標登録)エンタテインメント装置10が再生を行う前に、ユーザーがその選択をレビューすることができるという点で利点がある。
【0056】
本発明の実施例において、表示ウィンドウ2200は、無線通信リンクを介して、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10から受信したビデオデータを表示できる。例えば、現在歌を歌っている人のビデオデータをビデオカメラ756によって取り込んで、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10からPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000へと送信することが可能である。あるいは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10から送信されたビデオデータは、ユーザーによって歌われている歌の本来のアーティストのビデオイメージ3200と関連するビデオデータを含んでもよい。任意に、このビデオデータは、現在実行中の歌の伴奏に関連するオーディオデータとともに、またはその代わりに、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000のスピーカー1103により再生するための、マイクロホン755によって取り込まれるオーディオデータとともに送信できる。したがって、たとえPS3(登録商標)エンタテインメント装置10が位置する部屋とは違う部屋にいるとしても、PSP(登録商標)エンタテインメント装置1000のユーザーは、カラオケゲームアクションを視聴できる。さらに、このようにすることにより、現在歌を歌っているユーザーの相対的なスキルについて判断ができるので、ユーザーは歌の選択がしやすくなる。
【0057】
動作中、ユーザーは、ユーザーコントロールを使って、利用可能なソングリストから歌を選択し、メディアリストに追加できる。その後、ユーザーは、ユーザーコントロールを使って、利用可能なソングリストから歌を追加し、選択し続けることができる。本発明の実施例において、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000はまた、ユーザーがメディアリストを編集できるよう動作可能であり、必要に応じてアイテムを追加したり削除したりできる。一旦メディアリスト上にリストされた歌に満足すると、ユーザーは、ユーザーコントロールを使ってPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000に対し、無線通信リンク3400を介して、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からPS3(登録商標)エンタテインメント装置10へとメディアリストを送信するよう指示する。PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からメディアソングリストを受信すると、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、現在再生中の歌の再生が完了したときに、メディアリスト上の一曲または複数曲の歌を再生するよう動作可能である。これについては、以下において、さらに詳細に説明する。
【0058】
本発明の実施例において、メディア項目は、CD−ROM、DVD−ROM、またはBD−ROM等の、一つまたは複数の取外し可能な記憶ディスクまたはメディアに保存できる。しかしながら、現在歌を再生するために使用されている取外し可能な記憶媒体に、メディアリスト上の歌が保存されていない場合もあり得る。従って、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、次に再生すべき歌が現在の取外し可能な記憶媒体に記憶されているか否かを検出し、その歌が現在の取外し可能な記憶媒体に保存されていない場合、現行の歌に関連するメディアデータをHDD400に保存するよう動作可能である。これにより、現行の歌の再生をHDD400に保存されているメディアデータに基づいて行うことが可能となり、従って、現行のメディア項目がまだ再生中であっても、次に再生すべきメディア項目を有するディスクを、BD−ROM光学ディスクリーダー430に挿入してディスクを交換できる。
【0059】
ここで、チャートタブ2410およびビデオタブ2420の機能性について説明する。
【0060】
チャートタブ2410(詳細は図示せず)により、ユーザーは、最近他のユーザーが歌った流行歌のヒットリストを見ることができる。任意に、このヒットリストは、最後にその歌を歌ったユーザーが獲得した得点、またはその歌を歌った複数の別のユーザーの得点リストと共に表示することができる。例えば、チャートタブ2410は、複数のユーザーによりそれまでに歌われた最も人気のある歌10曲のリスト(ヒットリスト)を、各々のユーザーがその歌を歌ったときに達成した得点とともに、図4に示す利用可能なソングリスト2300と類似するリストとして表示できる。本発明の実施例において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、ユーザーがそれまでに歌うために選択し、PS3(登録商標)エンタテインメント装置によって再生した歌のリストを保存している。従って、PS3(登録商標)エンタテインメント装置は、それぞれの歌が選択された回数を検出することによりヒットリストを作成できる。このヒットリストは、その後、無線通信リンク3400を介して、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10からPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000に送信される。あるいは、ここで、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、適切なモデムを使ってインターネットを介してゲームサーバーに動作可能に接続され、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、再生された各歌に関連するメタデータをゲームサーバーに送信する。これによりゲームサーバーは、複数のエンタテインメント装置から受信したデータからヒットリストを作成できる。その後、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、ゲームサーバーからヒットリストを受信し、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000に送る。任意に、このヒットリストは、各歌が選択された回数を検出することによって、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000によって作成することも可能である。このPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000のユーザーは、ヒットリストから歌を選ぶことが可能であり、ソングタブ2400を参照して上記のユーザーソングリストに追加できる。
【0061】
ビデオタブ2420(詳細は図示せず)によって、ユーザーは、ビデオカメラ756により取り込まれた、現在歌を歌っている人のビデオイメージ、またはユーザーが歌っている歌の本来のアーティストのビデオイメージ3200に関連するビデオデータを見ることが可能である。この場合、このビデオデータは、周知の技術を使って、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10からPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000へと無線通信リンクを介してストリームされる。一般的に、ビデオデータはユーザーによるリクエストにより、またはユーザーがビデオタブ2420へと切り替えを行ったときにストリームされる。しかしながら、ビデオタブ2420、チャートタブ2410、およびソングタブ2400の間でタブ移動したときに一旦停止が生じることなくビデオイメージが表示されるように、ビデオデータを連続してストリームしてもよい。ビデオデータは、そのビデオデータに関連するオーディオデータと共にストリームすることができるが、オーディオデータは別にストリームしてもよい。本発明の実施例において、ユーザーは、利用可能なソングリスト2500から歌を選択することが可能であり、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000のユーザーインターフェースを使用して、無線通信リンク3400を介してPS3(登録商標)エンタテインメント装置10からPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000へとストリームされる、歌に関連するビデオデータおよびまたはオーディオデータをリクエストし、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置によって再生できるようにする。これによって、ユーザーは、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置で歌を選択してメディアリストに追加する前に、プレビューすることが可能となる。
【0062】
PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置は、ソングタブ2400、チャートタブ2410、およびビデオタブ2420の間でタブ移動をする際、各タブに対するPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置の機能状態を維持する。これによって、消えてしまっている他のタブの設定や、中断しているタブに対する操作をしなくても、さまざまなタブを選択できる。
【0063】
別の実施例においては、上記の機能性を達成するために必要とされる処理が、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により実行される。この場合、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からPS3(登録商標)エンタテインメント装置10に対して無線通信リンク3400を介して送信される、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000のユーザーコントロールにより作成されるデータ信号に応じて、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000の表示スクリーン1102上に表示される関連データとともに、タブ付ユーザーインターフェース2100を作成する。言い換えれば、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000の表示スクリーン1102上表示用データは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により作成され、無線通信リンク3400を超えてストリームされる。それによって、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000は、ダム端末としての機能を果たし、PS3(登録商標)エンタテインメント装置から送信された事項を表示し、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置上で押下されたボタンを示す制御コードを返す。
【0064】
一般的に、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000に表示されるデータは、Motion Pictures Experts Group 4 (MPEG4) 標準に従うアルゴリズム等の適切な圧縮アルゴリズムを使ってPS3(登録商標)エンタテインメント装置10により圧縮される。しかしながら、他のいかなる圧縮スキームも適切なものであれば使用可能であり、あるいは、データを圧縮しなくてもよい。カラオケビデオ等の、圧縮された事前記録ビデオデータが、例えば、HDD400または取外し可能な記憶媒体に記憶されている場合、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、この事前記録ビデオデータを解凍する。PS3(登録商標)エンタテインメント装置は、この解凍されたデータをPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000に対して、タブ付ユーザーインターフェース2100とは別に、あるいはその一部として、データをストリームする際のイメージソースとして使用する(例えば、ビデオタブ2420での表示のため)。
【0065】
このように二つの制御方法を記載してきた。一つは、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置がダム端末としての機能を果たし、もう一つにおいては、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置が、メディアリストと他のタスクを組み合わせるタブ付ディスプレイを作成するためのデータ処理を行う。明らかに、これらの両極端の方法の間には他の実施例が存在する。これらの実施例のいずれも、図5を参照して説明される構成に関連した使用に適するものである。この点に関し、(例えば)タブ付ディスプレイの詳細がPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置で作成されたか、PS3(登録商標)エンタテインメント装置で作成されたかということは関係がない。いずれの場合であっても、インターフェースはPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置上に表示され、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置に対応づけられたインターフェースであると考えられる。PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置上のコントロールボタンに対して同様の考察があてはまる。ここにおいて、コントロールボタンは、その操作の解釈がPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置上、PS3(登録商標)エンタテインメント装置、またはその両者の組み合わせにおいて実行されるかには関係なく、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置との対応関係を維持する。
【0066】
上記のメディア項目再生処理について、図5を参照してさらに詳細を説明する。
【0067】
図5は、本発明の実施例に従ってメディア項目を再生する方法を示すフローチャートである。ステップS100において、第一メディア項目は、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により再生され、ディスプレイ305および一つまたは複数のスピーカー310へと出力される。カラオケゲームの場合、図3に示されるように、メディア項目は、任意に歌手のビデオ映像を伴った歌と、ユーザーが歌うための歌詞の表示である。図5を参照して説明される実施例において、第一メディア項目は、CD−ROM、DVD−ROM、BD−ROM(登録商標)等の第一の取外し可能な記憶媒体に保存されるが、メモリーカード、磁気テープ記憶媒体等の他のいかなる取外し可能な記憶媒体でも使用可能であることはいうまでもない。
【0068】
それから、ステップS105で、ユーザーは、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000のタブ付インターフェース2100を使用して、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10により再生されるメディア項目のメディアリストを作成する。メディアリストは、一つまたは複数のメディア項目を含む。ユーザーが、歌を一曲だけ歌うことを選択したいだけであれば、メディアリストには、そのメディア項目のみが含まれる。しかしながら、メディアリストに含まれるメディア項目の数はいくつであってもよい。本発明の実施例において、ユーザーは複数のメディア項目を選択することが可能であり、図4を参照して上記に説明したように、メディアリストにメディア項目を追加する。さらに、ユーザーはタブ付ユーザーインターフェース2100を使用して、メディア項目を優先度順に並べ替えを行い、例えば、ユーザーが次に実行したい歌をリストの最上位に位置づけ、ユーザーが後で実行したいと思う他の歌はリストの下の方にする。
【0069】
ステップS110は、ユーザー入力データの処理のいくつかがPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置において実行されるという実施例に適用可能であり、ここで、第一メディア項目は、PS3(登録商標)エンタテインメント装置により再生されている間、メディアリストはPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からPS3(登録商標)エンタテインメント装置で受信(照合)するために、無線通信リンク3400を介してPS3(登録商標)エンタテインメント装置10へと送信される。PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置が単にダム端末としての機能を果たす場合は、ユーザーコマンドが送信されたときにPS3(商標登録)エンタテインメント装置において、該リストが自動的に組み立てられ、あるいは照合される。
【0070】
本発明の実施例において、PSP(登録商標)携帯エンタテイメント装置1000一台のみが、無線通信リンク3400を介してPS3(商標登録)エンタテインメント装置10と通信するために有効になっている。これは、各々が自身のPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000を有する異なるユーザーが同時に同じ歌を選択する可能性を減らし、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10によるメディアリストの取扱いを簡略化する。あるいは、二台以上のPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置をPS3(登録商標)エンタテインメント装置10と対にすることも可能である。例えば、ユーザーチームが各々それぞれのPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置を有することにより、それぞれのメディアリストを蓄積することが可能となり、そのメディアリストの歌を歌う他のチームに挑戦することができる。
【0071】
この機能性を達成するために、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000は、最初に、USBポート710の一つを使って、有線接続でPS3(登録商標)エンタテインメント装置と対にする。PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000およびPS3(登録商標)エンタテインメント装置10はそれぞれ、独自の識別コードを有し、各エンタテインメント装置を独自に識別する。PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000がUSBポート710の一つを介してPS3(登録商標)エンタテインメント装置10に最初に接続されると、各装置の独自の識別コードがそれぞれ他方の装置に登録され、その後、例えば無線ネットワーク(Wi−Fi)ポート730やブルートゥース(Bluetooth、登録商標)無線リンクポート740等の無線通信リンク3400を介して、これらのデバイスが互いに確実に排他的接続ができるようにする。WiFiポート730は、ブルートゥース(Bluetooth、登録商標)標準と比較すると、IEEE802.11b/g標準の、より高い帯域幅および範囲があるため、無線通信リンク3400に使用するのが好ましい。
【0072】
ステップS115において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第一メディア項目再生が完了した後に再生すべき次のメディア項目としての、第二メディア項目を指定するよう動作可能である。この場合、再生の完了とは、メディア項目の再生が終了する、ユーザーにより停止される、あるいは、メディア項目再生が止められる他のいかなる処理も意味する。例えばカラオケゲームの場合、ユーザーが歌を歌っている途中でその歌が好きではないと判断した場合、あるいは、難しすぎて歌えないと判断した場合、次の歌を歌い始めることができるように、ユーザーはその歌の再生を中止する場合がある。従って、歌が完了しなかった場合であっても、その歌が中止されたときに歌が完了したとして処理される。
【0073】
第二メディア項目は、無線通信リンク3400を介してPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000からPS3(登録商標)エンタテインメント装置10に送信されるメディアリストから選択される。メディアリストがメディア項目を一つ含む場合は、このメディア項目が、再生すべき第二の、または、次のメディア項目として指定される。しかしながら、メディアリスト上にメディア項目がいくつかある場合は、PS3(登録商標)エンタテインメント装置は、そのメディア項目のうちの一つを、第一メディア項目の再生完了後に再生すべき次のメディア項目として、選択基準に従って指定する。
【0074】
例えば、選択基準は、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置のユーザーが追加した順序で項目を再生するものであってもよい。これにより、リスト上の第一項目は、第一メディア項目の再生完了後に再生すべき次の項目として指定され、リストの後続の項目はそれぞれ、現在再生されている現行のメディア項目の再生完了後に次に再生する各項目として指定される。あるいは、選択基準は、ステップS105で説明したPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置のユーザーにより選択される再生優先順であってもよいし、メディアリストからランダムにメディア項目を選択してもよいし、あるいは、各歌が対応する難易度を有する場合は、その歌を歌う難易度に基づいて選択を行ってもよい。例えば、メディアリスト上で歌うのが最も難しい歌を、現在のメディア項目再生完了後に再生すべき次のメディア項目として選択することが可能である。しかしながら、適切な選択基準であれば他のいかなる選択基準でも使用可能であることはいうまでもない。次のメディア項目を選択するタスクがPS3(登録商標)エンタテインメント装置により実行されるように説明されているが、実際の選択は、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置のコントロールを操作しているユーザーにより実行されるアクションに専ら基づくものであってもよいことはいうまでもない。従って、極端な場合、PS3(登録商標)エンタテインメント装置での「選択」は、単純に、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置により発せられた指示を受付けること、として表すことも可能である。
【0075】
PS3(登録商標)エンタテインメント装置10によって、第二メディア項目がメディアリストから選択される前に、ユーザーがメディアリストを完成させる、または最終化させる必要はないことはいうまでもない。特に、本発明の実施例において、実際にPS3(登録商標)エンタテインメント装置10がメディア項目を再生している間、ユーザーはメディアリストを修正できる。本実施例において、このメディアリストは「ライブ」リストと考えられる。というのは、メディアリストから出力用にメディア項目を選べる状態のままであっても、このリストの修正や変更が可能だからである。この場合、メディアリストにメディア項目を追加するたびに、このメディアリストは、無線通信リンク3400を介してPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置からPS3(登録商標)エンタテインメント装置10へと送信してもよいし、あるいは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10において、このメディアリストをしかるべく更新してもよい。この選択が、現在演奏中のメディア項目の削除(演奏優先順位の降格)を含む場合は、そのメディア項目の再生は、例えば、即座にあるいは所定時間後に、キャンセルすることが可能である。
【0076】
PS3(登録商標)エンタテインメント装置10が、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000の表示スクリーン1102上に表示するための関連データとともに、タブ付ユーザーインターフェース2100を作成する上記の実施例においては、メディアリストはPS3(登録商標)エンタテインメント装置10上に常に存在する。というのは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10が、タブ付ユーザーインターフェースの機能性を達成するために必要な処理をすべて実行するからである。
【0077】
任意に、ユーザーは、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10あるいはPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000を使用して、一つまたは複数のコンパイルメディアリストを作成し、これをPS3(登録商標)エンタテインメント装置10またはPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000上に格納する。このコンパイルメディアリストは、この後、再生用のメディア項目を選択するメディアリストを形成するために使用される。
【0078】
ステップS120において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第二メディア項目が第一の取外し可能な記録媒体に格納されているかを検出する。この検出は、第一メディア項目再生中に行われる。換言すれば、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第二メディア項目が、第一メディア項目と同じ取外し可能な記録媒体上に格納されているかどうかを見るためのチェックを行う。一般的に、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第二メディア項目が、第一の取外し可能記録媒体に割り当てられたコンテンツテーブル(TOC)にリストされているかどうかを検出することによって、第一の取外し可能記録媒体に第二メディア項目が格納されているかどうかを検出するが、適切な方法であれば他のいかなる方法も使用可能であることはいうまでもない。もし第二メディア項目が、第一メディア項目と同じ取外し可能記録媒体、つまり、第一の取外し可能記録媒体、に格納されていると検出された場合は、ステップS125において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第一メディア項目の再生が完了したら、第二メディア項目を再生する。あるいは、もしユーザーが、再生完了前に、第一メディア項目の再生を中止することを決定した場合は、第一メディア項目の再生が中止されたときに、第二メディア項目の再生が開始される。
【0079】
しかしながら、もし第二メディア項目が、第一の取外し可能記録媒体上に格納されていない場合は、ステップS130において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置は、第一メディア項目に関連するメディアデータを、HDD400またはXDRAM500等の局所記憶装置に格納する。このメディアデータによって、第一メディア項目(より正確には、少なくとも未演奏の第一メディア項目の残り)を、第一の取外し可能な記憶媒体ではなく、局所記憶装置から再生することが可能となる。メディアデータは、オーディオデータ、ビデオデータ、ユーザーが特定の音を歌うべき時間ポイントに関連するタイミング・データ、ユーザーが歌うべき音のピッチに関連するピッチデータ、歌詞、および、著作権保護データなどのいずれかまたはすべてを含む。
【0080】
取外し可能な記憶媒体から読み込まれる短時間のメディアデータは、例えば、ランダムアクセスメモリにバッファされることは周知のことである。従って、第二の(次に演奏されるべき)メディア項目が選択された時からこのバッファリング技術が使用される場合、局所記憶装置に格納する必要がある最少のメディアデータは、第一メディア項目の残り(未演奏)部分から、ランダムアクセスメモリにすでにバッファされたデータを差し引いたものになる。さらに言うと、局所記憶装置に格納する必要があるメディアデータの最少量は、第一メディア項目の残り(未演奏)部分から、データコピー操作が完了する時間までにランダムアクセスメモリにバッファされるデータを差し引いたものになる。後者の場合で機能強化するためには、データコピー操作にどのくらいの時間がかかるかを予想する必要がある。これは、簡単に所定の時間(例えば3秒)とすることができるが、この所定時間を過ぎるまで、かつ、コピー操作の完了まで、ユーザーが取外し可能記録媒体を取り出すことができないということを条件とする。あるいは、コピーすべきデータ量を考慮して経験的結果に基づいて、この予想を行ってもよい。
【0081】
もちろん、簡略化のために、上記の構成の代わりに、部分的に完了したメディア項目に関連するメディアデータすべてを、局所記憶装置全体へとコピーすることも可能である。
【0082】
その後、ステップS135において、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10は、第一の取外し可能な記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて第一メディアデータを再生するのではなく、局所記憶装置に格納されたメディアデータに基づいて第一メディア項目の再生を続行する。これによって、第一メディア項目が再生されている間、第一の取外し可能な記憶媒体を、第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体と効率よく交換できる。本発明の実施例において、メディアデータが一旦、局所記憶装置に格納されると、これによって、第一の取外し可能な記憶媒体を第二の取外し可能な記憶媒体と交換することが可能となり、PS3(登録商標)エンタテインメント装置10およびまたはPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置1000が、「ディスクを交換できます」というようなメッセージを表示して、第一の取外し可能な記憶媒体が、第二の取外し可能な記憶媒体と交換できることをユーザーに知らせる。第一メディア項目の再生が完了したとき、図5において、破線により示されているように、ステップS125において、第二メディア項目を再生することが可能である。従って、例えばカラオケゲームの場合、ユーザーが一旦、第一ゲームディスクに格納された歌の演奏を終えると、ゲームプレイを中断することなく、第二の歌の再生が開始される。このゲームプレイの中断は、第二の歌が格納されている新しいゲームディスクを挿入するためには、第一の歌が終了するまで待たなければいけないことにより生じるものである。
【0083】
もちろん、メディア項目の再生は、局所記憶装置においてコピーが完全に行われたすぐ後に、取外し可能な記憶媒体から局所記憶装置へと切り換える必要はない。唯一必要とされるのは、取外し可能な記憶媒体が排出される、または取り出されるときに、メディア項目再生が中断なく続行するのに間に合うよう、この切り換えが行われることである。よって、恐らく、データが局所記憶装置で利用可能となったらすぐに切り換えを実行すれば、より簡単であるが、実際には必要とされる(例えば、記録媒体が取り出されたことに応答する)まで切り換えを行う必要なない。
【0084】
本発明の実施例において、一旦、局所記憶装置に格納されるメディア項目の再生が完了したら、複製の可能性を減らすために、このメディア項目に関連するメディアデータは削除する。あるいは、局所記憶装置に対するメディアデータの格納には時間制限を設け、例えば、記憶装置の持続時間を、所定時間(例えば1時間)あるいは、現在のゲームセッションの継続時間に限る、または、この二つの時間の短い方とすることも可能である。したがって、該当時間の期間満了後、または、ゲームセッションの終了後、格納されたメディア項目に関連するメディアデータは削除される。任意に、この所定期間は、ユーザーが設定してもよいし、あるいは、ゲームソフトによって決定してもよい。
【0085】
第2の(次の)メディア項目については、さまざまな可能性が存在する。さらに別の(第三の)メディア項目がすでに選択されていて、さらに別の取外し可能な記憶媒体に格納されている場合は、第二の取外し可能な記憶媒体がPS3(登録商標)エンタテインメント装置に挿入または搭載されたときすぐに、第二メディア項目に関連するメディアデータ全体を、局所記憶装置へとコピーすることが可能である。あるいは、第二メディア項目の再生は、第二の取外し可能な記憶媒体から開始することが可能であり、それによって、第二メディア項目の冒頭部分で次の(その後の)メディア項目の選択について決定できる。原理上は、n回連続したメディア項目のリストが準備され、これらのメディア項目はそれぞれ異なる取外し可能ディスクにある場合、最大nセットのメディアデータを局所記憶装置へとコピーし、つなぎ目なく一連の項目を再生できる。一つには記憶装置を節約するために、さらにはメディアデータの大規模なコピーを避けるために、同時に局所記憶装置に格納できるメディア項目の数には制限が設けられる。
【0086】
メディアリストは使用中に修正が可能であるので「ライブ」であるという上記の記載に関連して、もし第一メディア項目再生中に、前回選択された第二メディア項目の代わりに、別の第二メディア項目が選択された場合に何が起こるか、ということに対して本システムは対処可能である。前回選択された第二メディア項目と、新しく選択された第二メディア項目が、現在演奏している第一メディア項目と同じ取外し可能記録媒体(RSM)上に存在するかどうか、によって、結果は異なる。
【0087】
【表1】

【0088】

本発明の実施例について、PS3(登録商標)エンタテインメント装置とPSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置を参照して説明してきたが、他のエンタテインメント装置であっても適切なものであれば使用可能であることはいうまでもない。特に、PSP(登録商標)携帯エンタテインメント装置について説明してきたが、携帯電話とPS3(登録商標)エンタテインメント装置との間で、例えば、ブルートゥース無線通信リンクを介した通信を行い、携帯電話を使ってメディアリストを作成し、あるいは図3から図5を参照して説明したタブ付ユーザーインターフェース2100などの機能性に類似する機能性を実現することができることはいうまでもない。
【0089】
本発明の実施例において、エンタテインメント方法の構成要素は、なんらかの適切な手法を用いて、エンタテインメント装置または携帯エンタテインメント装置内に実現される。従って、プロセッサが実行可能な指示を備えたコンピュータプログラム製品の形で、従来からある同等の装置に使用される既存の部品に対し必要に応じて適用される。このようなプロセッサが実行可能な指示はフロッピー(登録商標)ディスク、光学ディスク、ハードディスク、PROM、RAM、フラッシュメモリ、これらのものの何らかの組み合わせ等のデータキャリア、あるいは他の記憶媒体に格納してもよいし、または、イーサネット(Ethernet(登録商標))、無線ネットワーク、インターネット、あるいは、これらのネットワークの組み合わせ、あるいは他のネットワー等の、ネットワーク上のデータ信号を介して送信してもよいし、または、ASIC(特定用途向けIC)、FPGA(書替え可能ゲートアレイ)、従来の均等装置を採用する場合の使用に適する他の構成可能な特注回路等のハードウェア上に実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1A】図1Aは、エンタテインメント装置の概略説明図である。
【図1B】図1Bは、セルプロセッサの概略説明図である。
【図1C】図1Cは、ビデオ・グラフィックス・プロセッサの概略説明図である。
【図2A】図2Aは、携帯エンタテインメント装置の正面図である。
【図2B】図2Bは、携帯エンタテインメント装置の概略説明図である。
【図2C】図2Cは、携帯エンタテインメント装置の構成要素の機能的配置を示す概略説明図である。
【図3】図3は、本発明の実施例によるエンタテインメント装置と無線通信を行う携帯エンタテインメント装置を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明の実施例による携帯エンタテインメント装置とユーザーインターフェースを示す概略図である。
【図5】図5は、本発明の実施例によるメディア項目を再生する方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一エンタテインメント装置を使用してメディア項目を再生するための方法であって、該第一エンタテインメント装置は無線通信リンクを介して、携帯エンタテインメント装置と通信するよう動作可能な装置であって、該第一エンタテインメント装置は、取外し可能な記憶媒体に格納される一つまたは複数のメディア項目を再生するよう動作可能なメディア再生手段を備え、前記方法は、
メディア再生手段を用いて、第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を再生し、
携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースを用いて、第一エンタテインメント装置により再生を行う一つまたは複数のメディア項目についてのメディアリストを作成し、
第一メディア項目がメディア再生装置により再生されている間、第一エンタテインメント装置においてメディアリストを照合し、
第一エンタテインメント装置において、第一メディア項目の再生完了後に、メディア再生手段によって再生すべき次のメディア項目として、第一エンタテインメント装置において照合されたメディアリストから選択される第二メディア項目を指定し、
メディア再生手段が第一メディア項目を再生している間、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されているかを検出し、さらに、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納し、それにより、第一メディア項目は局所記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて再生され、第一メディア項目がメディア再生手段により再生されている間に、第一の取外し可能な記憶媒体と、第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体との交換を可能とすることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記局所記憶媒体に対するメディアデータのコピーの完了に応じて、前記局所記憶媒体に格納されているメディアデータを使用して、第一メディア項目を再生するステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記第一の取外し可能な記憶媒体のエンタテインメント装置からの取外しに応じて、前記局所記憶媒体に格納されているメディアデータを使用して、第一メディア項目を再生するステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の方法であって、
前記第二メディア項目が第二の取外し可能な記憶媒体に格納されている場合に、前記メディア再生手段による第一メディア項目の再生が一旦完了すると、該メディア再生手段を使って第二メディア項目を再生することを特徴とする方法。
【請求項5】
前記各項のいずれか一つに記載の方法であって、
前記携帯エンタテインメント装置は、一つまたは複数のメディア項目を再生するよう動作可能な携帯エンタテインメント装置メディア再生手段を備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記無線通信リンクを介して、第一エンタテインメント装置から携帯エンタテインメント装置へと第一メディア項目に関連するデータを送信し、
前記無線通信リンクを介して、第一エンタテインメント装置から携帯エンタテインメント装置へと第一メディア項目に送信されたデータに基づき、携帯エンタテインメント装置において携帯エンタテインメントメディア再生手段を用いて、第一メディア項目の少なくとも一部を再生することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、
前記第一エンタテインメント装置は、前記携帯エンタテインメント装置により作成された制御信号に応じて、携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースに関連するイメージデータを作成するよう動作可能であり、
前記携帯エンタテインメント装置メディア再生手段は、前記携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースに関連するイメージデータを表示するよう動作可能であり、
前記方法は、無線通信リンクを介して、前記第一エンタテインメント装置から携帯エンタテインメント装置へとイメージデータを送信し、イメージデータが前記携帯エンタテインメント装置メディア再生手段によって表示できるようにすることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記イメージデータは、前記第一メディア項目に関連するメディアデータを備え、
前記方法は、前記第一エンタテインメント装置によって作成され、無線通信リンクを介して、前記第一エンタテインメント装置から前記携帯エンタテインメント装置へと送信されるイメージデータに基づいて、前記携帯エンタテインメント装置メディア再生手段を用いて、ユーザーインターフェース内に前記第一メディア項目の少なくとも一部を再生することを特徴とする方法。
【請求項9】
前記各項のいずれか一つに記載の方法であって、
前記第二メディア項目は、受信したメディアリストから、選択基準に従い、第一エンタテインメント装置によって選択されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記選択基準は、携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースを介してユーザーにより選択される再生優先順であることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、
前記選択基準は、次に再生すべきメディア項目として、メディアリスト上のメディア項目ついて第一エンタテインメント装置がランダム指定することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、
前記選択基準は、携帯エンタテインメント装置のユーザーインターフェースを介して、メディアリストにメディア項目が追加された順であることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の方法であって、
前記メディアリストは、単一のメディア項目を含み、該メディア項目は、第一メディア項目の再生完了後に、メディア再生手段によって再生される次のメディア項目として、エンタテインメント装置によって指定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記各項のいずれか一つに記載の方法であって、
前記第一メディア項目の再生完了に応じて、前記局所記憶媒体から該第一メディア項目に関連するメディアデータを自動的に削除することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1から請求項13のいずれか一つに記載の方法であって、
所定時間後に、前記局所記憶媒体から前記メディアデータを自動的に削除することを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記所定時間は、エンタテインメント装置のユーザーによって設定されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の方法であって、
現行のゲームセッション終了に応じて、前記局所記憶媒体から前記メディアデータを自動的に削除することを特徴とする方法。
【請求項18】
前記各項のいずれか一つに記載の方法であって、
前記メディア項目は、オーディオデータおよびまたはビデオデータを備えることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記メディア項目は、カラオケビデオゲームに対応づけられた歌であることを特徴とする方法。
【請求項20】
コンピュータにより実行された場合に、請求項1から請求項19のいずれかに記載の方法において、該コンピュータを第一エンタテインメント装置として機能させるコンピュータ・ソフトウェア。
【請求項21】
コンピュータにより実行された場合に、該コンピュータに対して以下のステップを備える方法を実行させるコンピュータ・ソフトウェアであって、該方法は、
第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を少なくとも再生するステップと、
無線通信リンクを介して、携帯エンタテインメント装置と通信するステップと、
前記携帯エンタテインメント装置に対するユーザー入力により作成されるリストであって、再生するための少なくとも一つのメディア項目のリストであり、かつ無線通信リンクを介して前記携帯エンタテインメント装置から受信したメディアリストから選択される第二メディア項目を、第一メディア項目の再生完了後に再生すべき次のメディア項目として指定するステップと、
第一メディア項目を再生中に、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されているかを検出し、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納し、それにより、第一メディア項目は該局所記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて再生され、第一メディア項目を再生中に、第一の取外し可能な記憶媒体と、前記第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体との交換を可能とするステップを備えることを特徴とするコンピュータ・ソフトウェア。
【請求項22】
請求項20または請求項21のいずれかに記載のコンピュータ・ソフトウェアを提供する媒体。
【請求項23】
請求項22に記載の媒体であって、該媒体は記憶媒体であることを特徴とする媒体。
【請求項24】
請求項22に記載の媒体であって、該媒体は送信媒体であることを特徴とする媒体。
【請求項25】
メディア項目を再生するためのエンタテインメントシステムであって、
第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を少なくとも再生するよう動作可能なメディア再生手段を備えた、第一エンタテインメント装置と、
ユーザーインターフェースを備え、無線通信リンクを介して、前記第一エンタテインメント装置と通信するよう動作可能な携帯エンタテインメント装置とを備え、
前記システムはさらに、
前記携帯エンタテインメント装置に対応づけられたユーザーインターフェースにより作成された入力データに基づいて第一エンタテインメント装置により再生を行う、一つまたは複数のメディア項目についてのメディアリストを作成する手段と、
第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第一エンタテインメント装置においてメディアリストを照合する手段と、
第一エンタテインメント装置において、第一メディア項目の再生完了後にメディア再生手段によって再生すべき次のメディア項目として、第一エンタテインメント装置において照合されたメディアリストから選択される第二メディア項目を指定する手段と、
第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されているかを検出し、さらに、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納する手段とを備え、
前記メディア再生手段は、前記局所記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて第一メディア項目を再生し、第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第一の取外し可能な記憶媒体と、第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体とを交換できるよう動作可能であることを特徴とするシステム。
【請求項26】
メディア項目を再生するためのエンタテインメント装置であって、
第一の取外し可能な記憶媒体に格納された第一メディア項目を少なくとも再生するよう動作可能なメディア再生手段と、
無線通信リンクを介して携帯エンタテインメント装置と通信する手段と、
前記携帯エンタテインメント装置に対するユーザー入力により作成されるリストであって、エンタテインメント装置により再生するための少なくとも一つのメディア項目のリストであり、かつ無線通信リンクを介して前記携帯エンタテインメント装置からエンタテインメント装置に送信されたメディアリストから選択される第二メディア項目を、第一メディア項目の再生完了後に再生すべき次のメディア項目として指定する手段と、
第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されているかを検出し、さらに、第二メディア項目が第一の取外し可能な記憶媒体に格納されていないと検出された場合、第一メディア項目に関連するメディアデータを局所記憶媒体に格納する手段とを備え、
前記メディア再生手段は、第一メディア項目は前記局所記憶媒体に格納されたメディアデータに基づいて再生し、第一メディア項目がメディア再生手段により再生中に、第一の取外し可能な記憶媒体と、第二メディア項目に対応づけられている第二の取外し可能な記憶媒体とを交換できるよう動作可能であることを特徴とするエンタテインメント装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−134854(P2009−134854A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−276070(P2008−276070)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(502070679)ソニー コンピュータ エンタテインメント ヨーロッパ リミテッド (40)
【Fターム(参考)】