説明

オゾン発生装置付き負圧装置。

【課題】 国際化社会において日本人の海外への進出及び外国人の日本の出入の激しい現在、未知の伝染病等未だ解決できない問題が多々ある。現状での伝染性の強い患者を搬送する場合、ほとんど無防備に等しい。又、入院等においても低圧室等完全隔離の設備のある病院は全国でも数が少なく、一般病院及び諸施設での入院隔離は、非常に困難を極める。
【解決手段】 伝染性の強い患者を搬送する場合、ストレッチャーに患者収容スペースを設け、その患者収容スペースを、オゾン発生装置付き負圧装置で負圧にすることにより外部に菌が漏出しない。固定ベットにおいても患者収容スペースを設け、その患者収容スペースを、オゾン発生装置付き負圧装置で負圧にすることにより外部に菌が漏出しない。又、病院等の室内を、オゾン発生装置付き負圧装置で負圧にすることにより、外部に菌が漏出せず他の人への感染防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉式固定及び移動ベット及び室内のオゾン発生装置付き負圧装置で、患者を搬送したり入院の際、患者の保有する菌がベット又は病室の外部に漏出して、他の人に感染することが無い構造をもつ、オゾン発生装置付き負圧装置。
【背景技術】
【0002】
従来の搬送用移動ベットでは伝染性の高い病気が発生して、患者が搬送されるときは、密閉できるチャック付きの収容袋に入れるか、シートをかぶせて消毒することが主として行われている。
【0003】
しかし、この方法では患者の完全隔離及び菌の外部への拡散を完全に防ぐことはできない。
【0004】
現在、患者を完全隔離して搬送するストレッチャーが開発され使用されているが、コストが非常に高く、一般的には普及していない。
【0005】
現在使用されているストレッチャー等には、オゾン殺菌処理のように完全殺菌できる装置は設置されて無く、患者収容スペース内の殺菌はできない。
【0006】
院内に隔離する場合においても、低圧室等の設備の無い病院では伝染性の高い患者の隔離には、困難を極めている。
【0007】
又、動物の厩舎及びトイレ等の悪臭等を解消する手段として換気扇等で換気をするが、悪臭及び細菌等を外気に無作為に放出している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記に述べた従来の患者を搬送するストレッチャーや院内及び院内のベットでは、患者の完全隔離ができないだけでなく、菌の感染を防止及び殺菌をする機能が無く非常に危険な状態におかれている。
【0009】
動物の厩舎及びトイレ等においては、悪臭及び細菌等が無作為に外気に放出されている。
【0010】
本発明は、このような従来の危険な状態におかれている、伝染性の高い患者の搬送や、入院において、他の人への感染を防止すること及び、悪臭細菌等の外気への放出防止を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために密閉式固定及び移動ベットの患者収容スペースのオゾン発生装置付き負圧装置で、ファンの吸引力で患者の収容されているテント状又はカプセル状の患者収容スペースを負圧にすることにより、患者の保有する菌を患者収容スペースから外部に出さない、オゾン発生装置付き負圧装置で、患者収容スペースからファンの吸引力で吸引された空気をオゾン反応室へ送り、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、ハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして無菌になった空気を外部に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置。
【0012】
病室等の室内をファンの吸引力で負圧にし、患者の収容されている病室等の室内から患者が保有する菌を通路等の外部に出さない、オゾン発生装置付き負圧装置で、患者が収容されている室内からファンの吸引力で吸引された空気をオゾン反応室へ送り、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、ハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして無菌になった空気を外部に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置。
【0013】
密閉式固定及び移動ベットのテント状及びカプセル状の患者収容スペース及び、病室等の室内を負圧にしながらオゾンを循環させ、テント状及びカプセル状の患者スペース及び病室等の室内を殺菌し無菌状態にする、オゾン発生装置付き負圧装置。
【0014】
動物の厩舎及びトイレ等悪臭のする空間にオゾンを循環させ消臭殺菌をし、その空間の空気をファンの吸引力で吸引して換気をする、オゾン発生装置付き負圧装置。
【0015】
吸引された空気をオゾン反応室へ送り、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、無臭無菌となった空気をハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして外気に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置。
【発明の効果】
【0016】
上述したように本発明のオゾン発生装置付き負圧装置は、患者の完全隔離ができ、更に外気の汚染おも低減できる。
【0017】
患者の搬送中はストレッチャー等の移動用担架に設置し、病院等の施設に収容する場合は、ストレッチャー等の移動用担架から分離して設置できるため、隔離設備等の無い病院及び施設でも安心して患者の収容ができる。
【0018】
極めて低コストであるため経済的な負担が少なく、一般の病院及び施設等でも使用できるオゾン発生装置付き負圧装置である。
【発明の実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0020】
図1においては、患者収容スペース及び室内等の菌が浮遊する空気を、吸入口2からファン3により吸入し、分岐ダクト4で排気と循環に分かれ、排気は排気ダクト5を通り排気用オゾン反応室8で排気用オゾン発生器6から発生したオゾンと反応殺菌し、さらにフィルター11に付着した菌はオゾンで殺菌処理される。
【0021】
殺菌されオゾンを含んだ空気は触媒12で排オゾン処理され、無菌無臭となった空気を排気口13より外部に排気させることにより、患者収容スペース及び室内等が負圧になり、患者収容スペース及び室内等からの菌等の漏出を防止することができる。
【0022】
患者収容スペース及び室内等の負圧調整は、負圧調整弁9にて調整が可能である。
【0023】
分岐ダクト4で排気と循環に分かれ、循環は循環ダクト16を通り循環用オゾン反応室17で循環用オゾン発生器14から発生したオゾンと反応殺菌し、さらにフィルター20に付着した菌はオゾンで殺菌処理される。
【0024】
殺菌されオゾンを含んだ空気は、循環用オゾン放出口21から患者収容スペース又は室内等を経て吸気口2にもどり循環を繰り返す。
【0025】
それにより患者収容スペース及び室内等の殺菌消臭がされ、患者収容スペース及び室内等を無菌状態にすることができる。
【0026】
循環の送風量は、循環送風量調整弁19により調整できる。
【0027】
動物の厩舎及びトイレ等の悪臭のする空間及び雑菌の浮遊する空間の空気を、吸気口2からファン3により吸入し、分岐ダクト4で分岐され、循環ダクト16を通り循環用オゾン反応室17で循環用オゾン発生器14から発生したオゾンに反応し殺菌消臭され、さらにフィルター20に付着した菌はオゾンで殺菌処理される。
【0028】
オゾンを含んだ無菌無臭になった空気は、循環用オゾン放出口21より動物の厩舎又はトイレ等の空間へ放出される。
【0029】
動物の厩舎及びトイレ等の換気においては、吸気口2からファン3により吸入し、排気ダクト5を通り排気用オゾン反応室8で排気用オゾン発生器6から発生したオゾンと反応し殺菌消臭され、さらにフィルター11に付着した菌はオゾンで殺菌処理される。
【0030】
殺菌消臭処理されオゾンを含んだ空気は触媒12で排オゾン処理され、無菌無臭となった空気を排気口13より外気に排出させ、外気を汚染すること無く換気をする。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のオゾン発生装置付き負圧装置の構造図
【図2】同オゾン発生装置付き負圧装置を固定ベットに設置した図
【図3】同オゾン発生装置付き負圧装置をストレッチャー等移動担架に設置した図
【図4】同オゾン発生装置付き負圧装置をストレッチャー等移動担架から分離した図
【符号の説明】
【0032】
〔図1〕
1 装置格納ケース
2 吸入口
3 ファン
4 分岐ダクト
5 排気ダクト
6 排気用オゾン発生器
7 排気用オゾン送りパイプ
8 排気用オゾン反応室
9 負圧調整弁
10 負圧調整つまみ
11 フィルター
12 触媒
13 排気口
14 循環用オゾン発生器
15 循環用オゾン送りパイプ
16 循環ダクト
17 循環用オゾン反応室
18 循環送風量調整つまみ
19 循環送風量調整弁
20 フィルター
21 循環用オゾン放出口
〔図2〕
1 装置格納ケース
2 吸入ダクト
3 ファン
4 分岐口
5 循環ダクト
6 循環用オゾン発生器
7 循環用オゾン反応室
8 循環送風量調整弁
9 循環送風量調整つまみ
10 フィルター
11 排気用オゾン発生器
12 排気ダクト
13 排気用オゾン反応室
14 負圧調整弁
15 負圧調整つまみ
16 フィルター
17 触媒
18 排気口
19 循環用オゾン放出口
20 ベット
21 隔離用テント又はカプセル
22 患者収容スペース
23 外気導入調整弁
〔図3〕
1 装置格納ケース
2 吸入口
3 ファン
4 分岐ダクト
5 循環用オゾン発生器
6 循環ダクト
7 循環用オゾン反応室
8 フィルター
9 循環送風量調整弁
10 排気ダクト
11 排気用オゾン発生器
12 排気用オゾン反応室
13 フィルター
14 触媒
15 負圧調整弁
16 排気口
17 循環用オゾン放出口
18 外気導入調整弁
19 カプセル
20 患者収容スペース
21 ストレッチャー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉式固定及び移動ベットで、ファンの吸引力で患者の収容されているテント状又はカプセル状の患者収容スペースを負圧にすることにより、患者の保有する菌を患者収容スペースから外部に出さない、オゾン発生装置付き負圧装置で、患者収容スペースからファンの吸引力で吸引された空気をオゾン反応室へ送り、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、ハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして無菌になった空気を外部に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置による負圧患者収容スペース付き固定及び移動ベット。
【請求項2】
病室等の室内をファンの吸引力で負圧にし、患者の収容されている病室等の室内から患者が保有する菌を通路等の外部に出さない、オゾン発生装置付き負圧装置で、患者が収容されている室内からファンの吸引力で吸引された空気をオゾン反応室へ送り、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、ハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして無菌になった空気を外部に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置。
【請求項3】
密閉式固定及び移動ベットの患者収容スペース及び病室等の室内を負圧にしながらオゾンを循環させ、テント内及びカプセル内及び病室等室内の患者スペースを殺菌し無菌状態にする、オゾン発生装置付き負圧装置。
【請求項4】
動物の厩舎及び共同トイレ等悪臭のする空間及び雑菌の浮遊する空間にオゾンを循環させ、消臭殺菌をし、その空間の空気をファンの吸引力で吸引して換気をする。吸引された空気はオゾン反応室へ送られ、ヘパ又はウルパ等のフィルターで濾過し、フィルター等に付着した菌をオゾンで殺菌し、無臭無菌となった空気をハニカム活性炭等の触媒で排オゾン処理をして外気に放出する、オゾン発生装置付き負圧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−261858(P2009−261858A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136022(P2008−136022)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(508154003)
【Fターム(参考)】