説明

オルゴール付属ベッド

【課題】 本発明は、オルゴールの音楽によりユーザを効果的にリラックス状態にすることができ、ひいてはオルゴール療法を効果的に実施することが可能なオルゴール付属ベッドの提供を課題とする。
【解決手段】 ベッドの寝台1の内部に空洞10が形成され、該空洞10内の所定箇所にオルゴール100が配置されおり、オルゴール100から出力される音楽が空洞10内を共鳴することにより、寝台1上に横たわっているユーザUに対してオルゴール100の音楽を体感させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人を癒すためのオルゴールが設けられたオルゴール付属ベッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ベッドにおいてスピーカを付属して、ユーザがベッドに横たわりながら音楽を聞くものが数多く知られている。特に音楽をヒーリング効果のあるものにした場合には、ユーザをリラックスした状態にさせることができる。
【0003】
例えば、 ベッド用マット1の頭側の左・右両側部に高周波帯の音を再生するL・Rチャンネルスピーカー2a・2bを内設すると共に、ベッド用マット1の足下部および/または両側部に1個または複数個の低周波帯の音を振動として再生する振動発生器3を内設する。そして、異常事態の発生を検知した検知センサーSの信号を非常信号発生回路7が受信して、切換え回路6により非常信号回路に切換えて、前記L・Rチャンネルスピーカー2a・2bより非常音を発すると共に、前記振動発生器3より非常振動を発するものが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、最近、オルゴールの音楽が人を癒す効果があるものとしてオルゴール療法が注目され始めている。オルゴールの生の響きにある「高周波・低周波」が脳の中枢部、脳幹と視床下部の血流を上げ神経とホルモンの分泌を整える根本療法である。熱帯雨林にある超低周波から超高周波が脳の中枢部、脳幹と視床下部の血流を促進する貴重な研究成果が神経科学国際大会で発表された。
【0005】
このことからベッドにスピーカの代わりにオルゴールを備え付け、該オルゴールの音楽によりベッドに横たわっているユーザをリラックス状態にすることが注目されている。
【0006】
【特許文献1】特開2001−293057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の技術的背景に鑑みてなされたものであって、オルゴールの音楽によりユーザを効果的にリラックス状態にすることができ、ひいてはオルゴール療法を効果的に実施することが可能なオルゴール付属ベッドの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために、ベッドの寝台の内部に空洞が形成され、該空洞内の所定箇所にオルゴールが配置されおり、オルゴールから出力される音楽が空洞内を共鳴することにより、寝台上に横たわっているユーザに対してオルゴールの音楽を体感させることを特徴とする。
【0009】
これによれば、オルゴールから出力される音楽が空洞内を共鳴することにより、寝台上に横たわっているユーザに対してオルゴールの音楽を体感させることができる。すなわち、オルゴールの音楽をユーザの耳に単に聞かせるだけでなく、空洞内で共鳴しているオルゴールの音楽を寝台を通じてユーザに体感させることにより、オルゴールの音楽に包まれるようにしてユーザを効果的にリラックス状態にすることができる。
【0010】
なお、本発明におけるベッドは、いわゆる脚が付いたベッドはもちろんのこと、床面に直接敷設するものも含まれるものとする。
【0011】
また、前記寝台の上面に孔部が形成され、空洞内を共鳴するオルゴールの音楽を該孔部から取り出すのが好ましい。これによれば、空洞内を共鳴するオルゴールの音楽を該孔部から抽出される。このため、例えばユーザの頭部付近に孔部を穿設した場合には、オルゴールの音楽における寝台を通じた体感に加えて、さらにオルゴールの音楽をユーザの耳に直接聞かせることができる。また、ユーザの腰部付近に孔部を穿設した場合には、オルゴールの音楽における寝台を通じた体感に加えて、オルゴールの音楽をユーザの腰に直接当てることができる。
【0012】
また、前記寝台の上方にユーザを取り囲む態様のドーム部材が設けられているのが好ましい。これによれば、寝台や孔部を通じて寝台上に出たオルゴールの音楽がドーム部材内で反響するようにしてユーザの周りに響き亘るため、ユーザに対してオルゴールの音楽を体全体でより一層体感させることができる。
【0013】
また、前記ドーム部材は上部の横断面が円弧状に形成されているのが好ましい。これによればオルゴールの音楽のドーム部材内における反響効率を向上させることができる。
【0014】
また、前記ドーム部材は表面または裏面に電磁波防御シールドが展設されているのが好ましい。これによればドーム部材外の電磁波をカットすることができ、ドーム部材内のユーザをよりリラックス状態にすることができる。
【0015】
また、前記ドーム部材は、柿渋成分を含有する塗料により塗装されているのが好ましい。これによれば柿渋成分によりドーム部材内の消臭効果および抗菌効果を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オルゴールから出力される音楽が空洞内を共鳴することにより、寝台上に横たわっているユーザに対してオルゴールの音楽を体感させることができる。すなわち、オルゴールの音楽をユーザの耳に単に聞かせるだけでなく、空洞内で共鳴しているオルゴールの音楽を寝台を通じてユーザに体感させることにより、オルゴールの音楽に包まれるようにしてユーザを効果的にリラックス状態にすることができ、ひいてはオルゴール療法を効果的に実施することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[実施形態1]
次に本発明の一実施形態に係るオルゴール付きベッド(以下、本ベッドという)について図1〜図3を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は本ベッドの側面図、図2は本ベッドの平面図、図3は本ベッドの頭部側から見た正面図、図4は本ベッドの足部側から見た背面図である。
【0019】
本ベッドは、図1〜図4に示すように、ユーザ(U)が横たわる寝台(1)と、該寝台(1)の頭部側端部に立設された天板(2)と、該寝台(1)の足部側端部に立設された足板(3)とからなり、天板(2)と足板(3)の間において床面から所定高さの位置で寝台(1)が水平状態に設けられている。これら寝台(1)、天板(2)および足板(3)の組立構成については従来のベッドのものと同じものである。
【0020】
前記寝台(1)は、内部にユーザ(U)の頭部側から足部側まで延びる空洞(10)が設けられ、該空洞(10)の頭部付近の位置にオルゴール(100)が配置されている。このオルゴール(100)は一般に使用されるオルゴール(100)と同じものであり、空洞(10)の内部にあらかじめ備え付けられていてもよいし、後から入れるものであってもよい。
【0021】
これによりオルゴール(100)から出力される音楽が空洞(10)内を共鳴することにより、寝台(1)上に横たわっているユーザ(U)に対してオルゴールの音楽を体感させることができる。
【0022】
すなわち、オルゴール(100)の音楽をユーザ(U)の耳に単に聞かせるだけでなく、空洞(10)内で共鳴しているオルゴール(100)の音楽を寝台(1)を通じてユーザ(U)に体感させることにより、オルゴール(100)の音楽に包まれるようにしてユーザ(U)を効果的にリラックス状態にすることができ、ひいてはオルゴール療法を効果的に実施することが可能となる。
【0023】
また、前記寝台(1)の上面に3個の孔部(4)(4)(5)が形成されている。
【0024】
このうち孔部(4)(4)はユーザ(U)の頭部付近の左右両側位置に設けられており、オルゴール(100)の音楽における寝台(1)を通じた体感に加えて、さらにオルゴール(100)の音楽をユーザ(U)の耳に直接聞かせることができる。
【0025】
また、孔部(5)はユーザ(U)の腰部付近に設けられており、オルゴール(100)の音楽における寝台(1)を通じた体感に加えて、オルゴール(100)の音楽をユーザ(U)の腰に直接当てることができる。
【0026】
孔部(4)(4)(5)にはメッシュ部材が設けられており、オルゴール(100)の音楽を取り出しつつも、小物やゴミなどが該孔部から空洞内に落ちることを防止するものとなされている。
【0027】
なお、本実施形態では孔部(4)(4)(5)を設けるものとしたが、設けないものとしてもよい。ただ、孔部(4)(4)(5)を設ける方が寝台(1)を通じた体感と直接聴感の相乗効果を得られるため好ましい。
【0028】
また、寝台(1)の内部の空洞(10)を頭部側から足部側まで延びるものとしたが、大きさはこれに限定されるものではなく、オルゴール(100)が配置されている箇所周りのみとしてもよい。
【0029】
[実施形態2]
次に本発明の第2の実施形態に係る本ベッドについて図5を参照しつつ説明する。
【0030】
図5は本ベッドの側面図、図6は本ベッドの横断面図である。
【0031】
なお、本ベッドは寝台(1)、天板(2)、足板(3)を主要構成部材としてなるが、これらは実施形態1に示したものと同一であるので同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
本ベッドは、図5および図6に示すように、寝台(1)の上方にユーザ(U)を取り囲む態様のドーム部材(6)が設けられている。
【0033】
このドーム部材(6)は、ユーザ(U)の頭部側に位置する第1ドーム部材(61)と、ユーザ(U)の足部側に位置する第2ドーム部材(62)とから構成され、第1ドーム部材(61)が第2ドーム部材(62)に対してスライドすることにより開閉可能なものとなされている。
【0034】
これにより寝台(1)や孔部(4)(4)(5)を通じて寝台上に出たオルゴール(100)の音楽がドーム部材(6)内で反響するようにしてユーザ(U)の周りに響き亘るため、ユーザ(U)に対してオルゴール(100)の音楽を体全体でより一層体感させることができる。
【0035】
また、ドーム部材(6)は上部の横断面が円弧状に形成されており、オルゴール(100)の音楽のドーム部材(6)内における反響効率を向上させることができる。
【0036】
また、ドーム部材(6)は表面または裏面に電磁波防御シールドが展設されており(図示略)、ドーム部材(6)外の電磁波をカットすることができ、ドーム部材(6)内のユーザ(U)をよりリラックス状態にすることができる。
【0037】
また、ドーム部材(6)は柿渋成分を含有する塗料により塗装されており(図示略)、柿渋成分によりドーム部材(6)内の消臭効果および抗菌効果を向上させることができる。
【0038】
なお、いずれの実施形態についても、本ベッドを寝台(1)、天板(2)および足板(3)を主構成部材としたが、これに限定されるものではなく種々の構造のベッドに適用し得る。要は寝台(1)の内部が空洞に形成され、該空洞にオルゴール(100)が配置されていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施形態に係る本ベッドの側面図である。
【図2】図1の本ベッドの平面図である。
【図3】図1の本ベッドの正面図である。
【図4】図1の本ベッドの背面図である。
【図5】第2の実施形態に係る本ベッドの側面図である。
【図6】図5の本ベッドの横断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1・・・寝台
2・・・天板
3・・・足板
4、5・・・孔部
6・・・ドーム部材
61・・・第1ドーム部材
62・・・第2ドーム部材
10・・・空洞
100・・・オルゴール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドの寝台の内部に空洞が形成され、該空洞内の所定箇所にオルゴールが配置されおり、オルゴールから出力される音楽が空洞内を共鳴することにより、寝台上に横たわっているユーザに対してオルゴールの音楽を体感させることを特徴とするオルゴール付属ベッド。
【請求項2】
前記寝台の上面に孔部が形成され、空洞内を共鳴するオルゴールの音楽を該孔部から取り出す請求項1に記載のオルゴール付属ベッド。
【請求項3】
前記寝台の上方にユーザを取り囲む態様のドーム部材が設けられている請求項1または請求項2に記載のオルゴール付属ベッド。
【請求項4】
前記ドーム部材は上部の横断面が円弧状に形成されている請求項3に記載のオルゴール付属ベッド。
【請求項5】
前記ドーム部材は表面または裏面に電磁波防御シールドが展設されている請求項3または請求項4に記載のオルゴール付属ベッド。
【請求項6】
前記ドーム部材は、柿渋成分を含有する塗料により塗装されている請求項3から請求項5のいずれかに記載のオルゴール付属ベッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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