説明

オークションサーバ、オークション管理方法及びオークション管理プログラム

【課題】ユーザの動向を反映した価格を提示することが可能とする。
【解決手段】オークションサーバは、一種の商品につき複数個の商品が出品され、提示価格を段階的に下落するように更新させながら落札を受け付けるオークションを管理するサーバであって、商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得手段と、一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新手段と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段とを備える。これにより、落札予定者のユーザが落札に適正な価格を知ることができるようになると共に、ユーザの動向を反映した価格の提示が可能となり、落札価格が高くなることが期待される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末からのネットワークを介した入札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバ、オークション管理方法及びオークション管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを利用してオークションを実施するシステムが知られている。ネットワークを利用したオークションでは、例えば、オークションを管理するサーバは、ネットワークを介した端末からの入札を受け付ける。また、商品を落札するための提示価格を段階的に下落するように更新させながら入札を受け付ける、いわゆるダッチオークションといわれる方式が知られている。特許文献1には、ネットワークを利用したオークションを管理するオークションサーバが記載されている。また、特許文献1には、オークションの方式の1種として、主催者が提示価格を少しずつ下げていき最初に名乗り出た人が競り落とすいわゆるダッチオークションが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−125870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のダッチオークションでは、商品を落札するための提示価格を少しずつ下げながら提示するに過ぎず、オークションの対象となる商品の情報等に対するアクセスといったユーザの動向を反映した価格を提示することはできなかった。特許文献1には、単にオークションの方式の1種としてのダッチオークションが記載されているのみであって、ユーザに提示する提示価格についての特段の工夫は開示されていない。そこで、本発明の課題は、いわゆるダッチオークションにおける需要の高まりを把握し、適正な提示価格を設定することである。
【0005】
即ち、本発明は、ユーザの動向を反映した価格を提示することが可能なオークションサーバ、オークション管理方法及びオークション管理プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のオークションサーバは、一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得手段と、落札数取得手段により取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新手段と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のオークション管理方法は、一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバにより実行されるオークション管理方法であって、商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得ステップと、落札数取得ステップにおいて取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新ステップと、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新ステップにおいて設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信ステップとを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のオークション管理プログラムは、コンピュータを、一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバとして機能させるためのオークション管理プログラムであって、コンピュータに、商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得機能と、落札数取得機能により取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新機能と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新機能により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信機能とを実現させることを特徴とするオークション管理プログラム。
【0009】
本発明によれば、複数個の商品が出品されたダッチオークションにおいて、落札数に伴って下落幅を変更し、変更された下落幅により提示価格を設定できる。従って、例えば提示価格が落札価格とするのに適正な価格に近づくと下落幅が縮小していくので、落札予定者が落札に適正な価格を知ることができるようになる。また、ユーザの動向を反映した提示価格を提示できるので、最終的な落札価格が高くなることが期待される。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のオークションサーバは、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付手段、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録手段、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付手段、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録手段、及び商品に関するリマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付手段から選択される1以上の手段を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための手段として有する取得手段と、取得手段により取得された、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新手段と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のオークション管理方法は、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバにより実行されるオークション管理方法であって、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付ステップ、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録ステップ、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付ステップ、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録ステップ、及び商品に関するリマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付ステップから選択される1以上のステップを、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のためのステップとして含む取得ステップと、取得ステップにおいて取得された、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新ステップと、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新ステップにおいて設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信ステップとを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のオークション管理プログラムは、コンピュータを商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバとして機能させるためのオークション管理プログラムであって、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付機能、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録機能、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付機能、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録機能、及び商品に関するリマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付機能から選択される1以上の機能を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための機能として含む取得機能と、取得機能により取得された、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新機能と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新機能により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信機能とを実現させることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、複数個の商品が出品されたダッチオークションにおいて、アクセス数等の商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報に示される数に伴って下落幅を変更し、変更された下落幅により提示価格を設定できる。従って、提示価格が落札価格とするのに適正な価格に近づくと下落幅が縮小していくので、落札予定者が落札に適正な価格を知ることができるようになる。また、ユーザの動向を反映した提示価格を提示できるので、最終的な落札価格が高くなることが期待される。
【0014】
また、本発明のオークションサーバでは、提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の合計値の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該合計値の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定することを特徴とする。上記構成によれば、アクセス数等の商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報が、より精度よく、提示価格の下落幅に反映される。これにより、より好適に落札予定者が落札に適正な価格を知ることができる。
【0015】
また、本発明のオークションサーバは、一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得手段と、落札数取得手段により取得された落札数に基づき当該商品に対する落札の可能性の有無を推定し、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格を当該商品に関する提示価格として設定する提示価格更新手段と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、複数個の商品が出品されたダッチオークションにおいて、商品に対する落札数に基づき、当該商品に対する落札が行われる可能性の有無が推定される。そして、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格が当該商品に関する提示価格として設定されるので、ユーザの動向を反映した提示価格を提示できる。即ち、ユーザの動向を反映した価格を提示することにより、落札価格が高くなることが期待される。
【0017】
また、本発明のオークションサーバは、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付手段、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録手段、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付手段、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録手段、及び商品に関するリマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付手段から選択される1以上の手段を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための手段として有する取得手段と、取得手段により所定期間に取得された情報に基づき当該商品に対する落札の可能性の有無を推定し、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格を当該商品に関する提示価格として設定する提示価格更新手段と、端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、所定期間における商品ごとの、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメールの予約の登録数、及びリマインダメールに対する応答数といった商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報のうちのいずれか又は複数に基づき当該商品に対する落札の可能性の有無が推定される。そして、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格が当該商品に関する提示価格として設定されるので、ユーザの動向を反映した提示価格を提示できる。即ち、ユーザの動向を反映した価格を提示することにより、落札価格が高くなることが期待される。
【0019】
また、本発明のオークションサーバでは、提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値が所定の閾値以上である場合に、当該商品に対する落札の可能性が有ると推定することを特徴とする。上記構成によれば、当該商品に対する落札の可能性の有無が精度良く推定される。
【0020】
また、本発明のオークションサーバでは、提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数のそれぞれに所定の重み付けをして合計することにより合計値を算出することを特徴とする。上記構成によれば、ユーザの動向がより適切に反映された、落札の可能性の有無の推定が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
出品に対する落札の気配が有るかを判定し、落札気配が有る場合に、落札気配が無い場合に比べて高い提示価格を設定するので、出品者にとって高額落札が期待できるようになる。即ち、ユーザの動向を反映した価格を提示することが可能となる。また、落札予定者が落札に適正な価格を知ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、ダッチオークションシステムのネットワーク構成を示す図である。
【図2】図2は、出品処理に係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図3】図3は、出品情報テーブルの例を示す図である。
【図4】図4は、提示価格の推移例(気配無)を示す図である。
【図5】図5は、出品画面に関連するオークションサーバの構成を示す図である。
【図6】図6は、出品画面の例を示す図である。
【図7】図7は、提示価格更新処理フローを示す図である。
【図8】図8は、気配対応提示処理フローを示す図である。
【図9】図9は、落札気配判定処理フローを示す図である。
【図10】図10は、提示価格の推移例(気配有)を示す図である。
【図11】図11は、気配時更新価格算出処理フローを示す図である。
【図12】図12は、入札処理に係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図13】図13は、入札情報テーブルの例を示す図である。
【図14】図14は、落札情報テーブルの例を示す図である。
【図15】図15は、ウオッチングリストに係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図16】図16は、質問に係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図17】図17は、リマインダメール登録に係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図18】図18は、リマインダメール応答に係るオークションサーバの構成を示す図である。
【図19】図19は、実施の形態6に係る提示価格更新処理フローを示す図である。
【図20】図20は、実施の形態7に係る提示価格の推移例を示す図である。
【図21】図21は、実施の形態8に係る提示価格の推移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態1.
いわゆるダッチオークションでは、通常のオークションとは逆に提示価格が順番に下がっていく。即ち、ダッチオークションでは、商品を落札するための価格である提示価格が段階的に下落するように更新されながら、落札が受け付けられる。開始価格から順番に最低価格まで提示価格を下げていくことにより、取引成立の迅速化を図ることを目的としている。また、ダッチオークションでは、例えば、商品の出品数が1個の場合には、当該商品に対する入札が行われると、直ちに落札者が決定してオークションが終了する。また、商品の出品数が複数個の場合には、当該複数個の商品に対する複数の落札が行われるまでオークションが続行され、最終落札者が決定した時点でオークションが終了する。この場合、最終落札者の落札価格が全ての落札者の落札価格となる。本発明では、提示価格の設定に工夫を設ける。
【0024】
図1は、本実施形態のオークションサーバを含むダッチオークションシステムのネットワーク構成を示す図である。図1に示すダッチオークションシステムは、オークションサーバ101、端末102及び端末103を含む。オークションサーバ101は、端末102及び端末103とインターネットNを介して接続されている。オークションサーバ101は、ダッチオークションを開催するオークションサイトの運営者が管理するサーバである。端末102は、ダッチオークションに参加するユーザが使用する端末である。端末102のユーザは、例えば、端末102によりダッチオークションに商品を出品することができる。端末103は、ダッチオークションに参加するユーザが使用する端末である。端末103のユーザは、例えば、オークションに出品されている商品に関する様々な情報に対するアクセス、当該商品のオークションに係る様々なアクションの要求、及び当該商品に対する落札等を端末103により行うことができる。端末102及び端末103は、HTML文書による画面等を表示するブラウザを有している。
【0025】
図2は、出品処理に係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、ログイン部301、ユーザテーブル302、出品申込受付部303、出品情報登録部304、出品情報テーブル305(出品情報記憶手段)、及びログアウト部306を有している。ログイン部301は、ログイン処理で、出品者端末102からユーザIDとパスワードを受信し、一致するユーザIDとパスワードの組合せがユーザテーブル302に存在する場合に、認証成功と判断し、コネクションを確立させ、以降の処理を継続可能とする。ユーザテーブル302は、ユーザ毎にユーザIDとパスワードの組合せを記憶している。
【0026】
出品申込受付部303は、出品申込受付処理を実施する機能部であって、端末102からの出品申込を受信する。出品申込は、商品名、出品数、開始価格及び最低価格等の情報を含む。
【0027】
出品情報登録部304は、出品情報登録処理を実施する機能部であって、出品申込受付部303により受け付けられた出品申込に含まれる情報に出品ID及び出品者のユーザIDを対応付けて出品情報登録部304に記憶させる。
【0028】
出品情報テーブル305は、出品情報を記憶するテーブルである。図3は、出品情報テーブル305の例を示す図である。出品情報テーブル305は、出品案件毎にレコードを設け、出品ID、出品者のユーザID、物品名、出品数、開始価格、最低価格、オークション期間(開始日時、終了日時)、及び提示価格を対応付けて記憶するように構成されている。
【0029】
ログアウト部306は、ログアウト処理で、ログアウト要求を受信し、コネクションを解消する。
【0030】
ここで、ダッチオークションにおける提示価格について説明する。図4は、提示価格の通常の推移例(気配無)を示す図である。この例は、特に入札及び落札の気配が高まることなく、通常通り推移する場合を示している。即ち、落札の気配は、端末103からの落札が行われる可能性の高さである。オークションサーバ101は、端末103のユーザの動向に関する様々な情報を取得することにより、端末103からの落札が行われる可能性を推定できる。オークションサーバ101は、例えば、出品された商品に関する情報への端末103からのアクセス、監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに商品を登録するための登録要求、端末103からの商品に関する質問、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するためのリマインダメール登録要求、商品に関するリマインダメールに対する端末103からの応答等を、端末103のユーザの動向に関する情報として取得する。
【0031】
オークション期間(オークション開催期間)は、開始日時から終了日時までであり、システム側で自動的に設定されても、出品者の希望により設定されてもよい。この例では、オークション期間は、5日間である。オークションサーバ101は、オークション期間内に、開始価格から最低価格まで段階的且つ順に提示価格を下げる。提示価格の更新は、通常、所定の時刻で周期的に行われる。この例では、提示価格の更新は、1日1回であるが、1日に複数回であっても構わない。つまり、ダッチオークションは、1日に1回価格をさげる実施形態に限らず、1日に複数回(例えば2回)価格をさげるようにしてもよい。例えば1日に2回価格を下げる場合は、12時間ごとに価格を下げる。
【0032】
続いて、端末103からオークションサーバ101に落札するまでの動作について説明する。図5は、出品画面に関連するオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、出品情報テーブル305の他、出品画面アクセス受付部601(出品画面アクセス受付手段)、アクセス履歴記憶部602、出品画面記憶部603、出品画面配信部604、及び提示価格更新部605(提示価格更新手段)を有している。出品画面アクセス受付部601は、端末103からの出品画面へのアクセスを受け付け、アクセス履歴記憶部602は、出品画面へのアクセス履歴を記憶する。なお、出品画面アクセス受付部601及びアクセス履歴記憶部602は、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段を構成する。出品画面記憶部603は、ブラウザで表示されるHTML文書による出品画面を記憶している。出品画面配信部604は、アクセス元の端末103へ出品画面を返信する。提示価格更新部605は、提示価格を更新するように構成されている。
【0033】
出品画面記憶部603は、出品毎に、出品IDに対応付けて出品画面を記憶している。図6は、端末103において表示される出品画面の例を示す図である。出品画面は、物品名、出品数、開始価格、最低価格、オークション期間(開始日時、終了日時)、及び提示価格を表示している。出品画面は、端末103において入札アイコンをクリックすることにより、入札申込(出品IDが付加されている)がオークションサーバ101に送信されるように構成されている。
【0034】
続いて、出品画面を端末103に送信する処理について説明する。出品画面アクセス受付処理では、出品画面アクセス受付部601は、端末103からの出品画面URLへのアクセスを受信し、当該出品画面の出品IDを特定し、出品IDとアクセス日時をアクセス履歴記憶部602に記憶させる。そして、出品画面配信処理では、出品画面配信部604は、出品IDに対応する出品画面の文書を出品画面記憶部603から読み出して、アクセス元の端末103に送信する。
【0035】
また、提示価格更新部605は、定期的に提示価格を更新する。提示価格更新部605は、更新時刻待ちの状態で、所定の更新時刻の到来を待つ。更新時刻になると、提示価格更新処理で、提示価格更新部605は、出品毎に、新たな提示価格を算出し、出品情報テーブル305の提示価格を書き換える。更に、提示価格更新部605は、出品画面記憶部603の提示価格の表示も変更する。
【0036】
上述の提示価格更新処理について詳述する。図7は、提示価格更新処理フローを示す図である。提示価格更新部605は、出品情報テーブル305の出品レコード毎に以下(S1002〜S1012)の処理を繰り返す(S1001)。まず、提示価格更新部605は、初回の価格提示か否かを判定する(S1002)。具体的には、提示価格更新部605は、現在の日時がオークション期間の開始日時に該当するか、あるいは、出品情報テーブル305に提示価格が未設定であるかなどで判断する。初回の価格提示となる場合には、提示価格更新部605は、初回提示処理(S1003)を行う。
【0037】
初回提示処理において、提示価格更新部605は、例えば、物品名、出品数、開始価格、最低価格、オークション期間を、出品情報テーブル305から取得し、出品画面に設定する。そして、提示価格更新部605は、出品画面の提示価格に、開始価格を設定する。提示価格更新部605は、生成した出品画面を、出品IDに対応付けて出品画面記憶部603に記憶させる。
【0038】
次に、提示価格更新部605は、途中回の価格提示であるか、つまり2回目から最終回の前回までの価格提示であるかを判定する(S1004)。既に出品情報テーブル305に提示価格が設定されており、最終回でない場合に、提示価格更新部605は、途中回の価格提示であると判定する。途中回の価格提示の場合には、提示価格更新部605は、気配対応提示処理(S1005)を行う。提示価格更新部605は、落札気配に応じて提示価格を設定する。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性の高さに応じて提示価格を設定する。落札が行われる可能性の高さに応じた提示価格の設定処理については、図8〜図12に従って詳しく後述する。
【0039】
提示価格更新部605は、最終回の価格提示であるかを判定する(S1006)。次の更新機会が終了日時である場合に、提示価格更新部605は、最終回であると判定する。例えば、1日に1回更新を行う場合には、終了日の前日の更新が最終回となる。最終回の価格提示の場合には、最終回提示処理(S1007)で、提示価格更新部605は、出品情報テーブル305から得た最低価格を提示価格に設定する。
【0040】
提示価格更新部605は、落札されたか否かを判定する(S1008)。落札された場合には、提示価格更新部605は、落札処理を行う(S1009)。例えば、商品の出品数が1個の場合は、直ちに落札者が決定してオークションが終了する。また、商品の出品数が複数個の場合は、最終落札者が決定した時点でオークションが終了する。この場合、最終落札者の落札価格が全ての落札者の落札価格となる(図14参照)。落札されなかった場合には、提示価格更新部605は、期間終了か否かを判定する(S1011)。具体的には、提示価格更新部605は、オークション期間の終了日時に至ったか否かにより期間終了を判断する。期間終了の場合には、提示価格更新部605は、終了処理(S1012)を行う。この終了処理では、提示価格更新部605は、出品画面記憶部603の出品画面にオークション期間終了の旨を表示する。
【0041】
そして、提示価格更新部605は、すべての出品レコードについて上述の通り処理した時点で提示価格更新処理を終了する(S1010)。
【0042】
図8は、気配対応提示処理フローを示す図である。気配対応提示処理は、端末103からの落札が行われる可能性の高さに応じた提示価格を設定するための処理である。落札気配判定処理(S1201)では、提示価格更新部605は、落札の気配が有るかを判定する。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性の有無を判定する。例えば図9は、落札気配判定処理フローを示す図である。提示価格更新部605は、アクセス履歴記憶部602から、所定期間における端末103からの出品画面に対するアクセス数を取得する(S1301)。例えば、提示価格更新部605は、更新時から所定時間遡った期間のアクセス数をカウントする。所定期間は、前回の更新時から今回の更新時までの期間でもよい。そして、提示価格更新部605は、出品画面アクセス数が所定の基準値以上であるか(又は、より大きいか)判定する(S1302)。基準値より少ない(又は、以下の)アクセス数の場合には、提示価格更新部605は、落札の気配は無いと判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。一方、基準値以上の(又は、より大きい)アクセス数の場合には、提示価格更新部605は、落札の気配が有る判定する(S1304)。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定する。
【0043】
所定期間内のアクセス数に代えて、アクセス数の合計、つまりアクセス総数と基準値を比較することも有効である。
【0044】
通常時更新価格算出処理(S1202)では、提示価格更新部605は、落札の気配が無いとき、つまり通常時の更新価格を算出する。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定した場合に、通常時の更新価格を算出する。例えば、提示価格更新部605は、現提示価格から最低価格を差し引いて、残価格差を求める。現提示価格と最低価格は、出品情報テーブル305から得られる。次に、提示価格更新部605は、残更新回数を求める。提示価格が1日に1回更新される場合には、提示価格更新部605は、更新当日の日付から終了日を差し引くことにより残更新回数を求める。そして、提示価格更新部605は、残価格差を残更新回数で割って、均等下落額を求め、現提示価格から均等下落額を差し引いて、通常時更新価格とする。
【0045】
気配時更新価格算出処理(S1203)では、提示価格更新部605は、落札の気配が有るとき、つまり気配時の更新価格を算出する。即ち、提示価格更新部605は、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定した場合に、通常時とは異なる更新価格を算出する。詳しくは、図10と図11を用いて後述する。そして、出品画面の提示価格に、算出した更新価格(通常時の更新価格又は気配時の更新価格)を設定する(S1204)。
【0046】
図10は、提示価格の推移例(気配有)を示す図である。即ち、図10は、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定された場合における提示価格の推移例である。
この例では、提示価格更新部605は、2月2日の更新では、落札気配が無いと判定し、通常時の提示価格を設定しているが、2月3日の更新では、落札気配が有ると判定し、通常時の提示価格よりも高い提示価格を設定している。即ち、提示価格更新部605は、落札の可能性が有ると推定された場合に、落札の可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格を当該商品に関する提示価格として設定する
【0047】
図11は、気配時更新価格算出処理フローを示す図である。通常時更新価格算出処理と同様に、提示価格更新部605は、まず現提示価格から最低価格を差し引いて、残価格差を求め(S1601)、残更新回数を求め(S1602)、残価格差を残更新回数で割って、均等下落額を求める(S1603)。ここで、提示価格更新部605は、均等下落額に所定の減縮率を乗じて、減縮下落額を求める(S1604)。この例では、減縮率を0.5としている。そして、提示価格更新部605は、現提示価格から減縮下落額を差し引いて、気配時更新価格を求める(S1605)。これにより、通常時よりも高い更新価格が算出される。
【0048】
続いて、入札を申し込む動作について説明する。図12は、入札処理に係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、ログイン部301、ユーザテーブル302、出品情報テーブル305の他、入札申込受付部1901、入札情報登録部1902、入札情報テーブル1903、残出品数判定部1904、落札確定部1905、及び落札情報テーブル1906を有している。ログイン部301とユーザテーブル302は、図2を参照して説明したログイン部301とユーザテーブル302と同様に動作する。入札申込受付部1901は、入札申込受付処理で、端末103から出品IDが付加された入札申込を受信する。入札情報登録部1902は、入札情報登録処理で、入札情報テーブル1903に入札情報を追加する。
【0049】
入札情報テーブル1903は、入札された情報を管理するテーブルである。図13は、入札情報テーブル1903の例を示す図である。入札情報テーブル1903は、出品IDと入札数をヘッダで記憶し、入札毎にレコードを設け、入札者のユーザID、入札価格、及び入札日時を対応付けて記憶するように構成されている。
【0050】
入札情報登録処理において、具体的には、入札情報登録部1902は、入札情報テーブル1903から入札申込に付加されている出品IDに対応する入札数を読み取り、入札数に1を加算して、入札情報テーブル1903に書き戻す。つまり、入札情報登録部1902は、当該出品IDに対応付けて新たな入札数を入札情報テーブル1903に記憶させる。そして、入札情報登録部1902は、新たな入札レコードを設ける。入札情報登録部1902は、ログイン中の入札者のユーザIDをログイン部301から取得し、新たな入札レコードに書き込む。更に、入札情報登録部1902は、入札申込に付加されている出品IDに対応する提示価格を出品情報テーブル305から読み取り、新たな入札レコードの入札価格として書き込む。また、入札情報登録部1902は、オークションサーバ101内部のカレンダー時計部より処理当日の日付と現時刻を取得し、新たな入札レコードの入札日時として書き込む。
【0051】
残出品数判定部1904は、残出品数判定処理において、出品情報テーブル305から出品IDに対応する出品数を取得し、入札情報テーブル1903から出品IDに対応する入札数を取得し、出品数から入札数を差し引いて、残出品数を求める。残出品数が0の場合に、落札確定部1905は、落札確定処理において、出品IDに対応付けて落札情報を落札情報テーブル1906に記憶させる。
【0052】
落札情報テーブル1906は、落札情報を記録するためのテーブルである。図14は、落札情報テーブルの例を示す図である。出品IDと落札数のヘッダを有し、落札毎にレコードを設け、落札者のユーザIDと落札価格を対応付けて記憶するように構成されている。
【0053】
落札確定処理では、落札確定部1905は、出品IDに対応する入札数を入札情報テーブル1903より読み出し、出品IDに対応する落札数として落札情報テーブル1906に記憶させる。また、落札確定部1905は、各入札レコードに対応する落札レコードを落札情報テーブル1906に記憶させる。具体的には、落札確定部1905は、レコード毎に、入札者のユーザIDを入札情報テーブル1903から読み取り、落札者のユーザIDとして落札レコードに書き込む。更に、落札確定部1905は、入札情報テーブル1903からすべての入札価格を読み取り、最低の入札価格を判定し、落札レコードの落札価格に書き込む。これらの処理を、すべての入札レコードに対して行なう。つまり、全ての落札価格は、入札価格の最低値に統一される。なお、上述の例では、出品数を3個の例で示したが、出品数が1個の場合では、入札者がその1個の商品を落札するとオークションは落札した価格で直ちに終了する。
【0054】
本実施形態のオークションサーバ101、オークション管理方法及びオークション管理プログラムによれば、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報に基づき、当該商品に対する落札が行われる可能性の有無が推定される。そして、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格が当該商品に関する提示価格として設定されるので、ユーザの動向を反映した提示価格を提示できる。即ち、ユーザの動向を反映した価格を提示することにより、落札価格が高くなることが期待される。
【0055】
また、急激な需要(入札)の増加を抑制することができるので、オークションサーバ101にアクセスが集中することを回避することができ、システムを安定させることができる。
【0056】
実施の形態2.
前述の形態では、出品画面のアクセス履歴により落札気配を判定したが、出品に対するウオッチングリストへの登録履歴によって落札気配の判定、即ち、端末103から落札が行われる可能性の有無の推定を実施することもできる。ウオッチングリストは、オークションにおける監視対象の商品のリストである。オークションサーバ101は、端末103からの登録要求に基づき、商品のウオッチングリストへの登録を実施する。
【0057】
図15は、ウオッチングリストに係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、提示価格更新部605の他、ウオッチングリスト登録部2201及びウオッチングリスト記憶部2202を有している。なお、ウオッチングリスト登録部2201及びウオッチングリスト記憶部2202は、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段を構成する。
【0058】
ウオッチングリスト登録部2201は、端末103から商品に関する情報をウオッチングリストに登録するウオッチングリスト登録要求を受け付ける。そして、ウオッチングリスト登録部2201は、ウオッチングリスト登録要求により、商品IDを特定し、商品IDに対応付けて当該ユーザのIDと登録日時をウオッチングリスト記憶部2202に記憶させると共に、記憶されたウオッチングリスト登録要求の数をウオッチングリスト登録数として管理する。商品IDは、例えばウオッチングリスト登録要求に付加されているので、ウオッチングリスト登録部2201は、商品IDを特定できる。このとき、ウオッチングリスト登録部2201は、オークションサーバ101内部のカレンダー時計部より処理当日の日付と現時刻を取得して、登録日時として用いる。
【0059】
提示価格更新部605は、図9の落札気配判定処理のS1301で、出品画面アクセス数に代えて、ウオッチングリスト登録数を用いる。つまり、所定期間のウオッチングリスト登録数が所定基準数以上の場合に、提示価格更新部605は、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、所定期間のウオッチングリスト登録要求数が、所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、所定期間のウオッチングリスト登録要求数が、所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0060】
前述の通り、ウオッチングリスト登録総数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)ことも、有効である。
【0061】
実施の形態3.
オークションサーバ101は、出品に対する質問履歴によって落札気配を判定することもできる。即ち、オークションサーバ101は、出品された商品に関する質問の質問履歴に基づき、端末103から落札が行われる可能性の有無の推定を実施することもできる。
【0062】
図16は、質問に係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、提示価格更新部605の他、質問受付部2301(質問受付手段)及び質問リスト記憶部2302を有している。なお、質問受付部2301及び質問リスト記憶部2302は、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段を構成する。
【0063】
質問受付部2301は、端末103から出品された商品に関する質問要求を受け付ける。そして、質問受付部2301は、質問要求により、商品IDを特定し、商品IDに対応付けて当該ユーザのIDと登録日時と質問文を質問リスト記憶部2302に記憶させると共に、記憶された質問要求の数を質問登録数として管理する。商品IDは、例えば質問要求に付加されているので、質問受付部2301は、商品IDを特定できる。このとき、質問受付部2301は、オークションサーバ101内部のカレンダー時計部より処理当日の日付と現時刻を取得して、登録日時として用いる。
【0064】
提示価格更新部605は、図9の落札気配判定処理のS1301で、出品画面アクセス数に代えて、質問登録数を用いる。つまり、所定期間の質問登録数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、所定期間に質問受付部2301により受け付けられた質問数が所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、所定期間に質問受付部2301により受け付けられた質問数が所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0065】
前述の通り、質問登録総数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)ことも、有効である。
【0066】
実施の形態4.
オークションサーバ101は、出品に対するリマインダメール登録履歴によって落札気配を判定することもできる。リマインダメールは、所定の商品に関するオークションの実施状況を通知するために、オークションサーバ101から端末103に送信されるメールである。オークションサーバ101は、リマインダメールを所定の契機に端末103に送信する予約の登録であるリマインダメール登録要求を端末103から受け付ける。即ち、オークションサーバ101は、リマインダメール登録要求に基づき、端末103から落札が行われる可能性の有無の推定を実施することもできる。
【0067】
図17は、リマインダメール登録に係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、提示価格更新部605の他、リマインダメール登録部2401(リマインダメール登録手段)及びリマインダメールリスト記憶部2402を有している。なお、リマインダメール登録部2401及びリマインダメールリスト記憶部2402は、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段を構成する。
【0068】
リマインダメール登録部2401は、端末103から出品に関するリマインダメールの登録要求を受け付ける。そして、リマインダメール登録部2401は、リマインダメール登録要求により、商品IDを特定し、商品IDに対応付けて当該ユーザのIDと登録日時をリマインダメールリスト記憶部2402に記憶させると共に、記憶されたリマインダメール登録要求の数をリマインダメール登録数として管理する。商品IDは、例えばリマインダメール登録要求に付加されているので、リマインダメール登録部2401は、商品IDを特定できる。このとき、オークションサーバ101内部のカレンダー時計部より処理当日の日付と現時刻を取得して、登録日時として用いる。
【0069】
提示価格更新部605は、図9の落札気配判定処理のS1301で、出品画面アクセス数に代えて、リマインダメール登録数を用いる。つまり、所定期間のリマインダメール登録数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、リマインダメール登録部2401により受け付けられた、所定期間における商品ごとのリマインダメールの予約の登録数が所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、所定期間における商品ごとのリマインダメールの予約の登録数が所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0070】
前述の通り、リマインダメール登録総数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)ことも、有効である。
【0071】
実施の形態5.
オークションサーバ101は、出品に関するリマインダメールに対する応答履歴によって落札気配を判定することもできる。即ち、オークションサーバ101は、リマインダメールに対する端末103からの応答に基づき、端末103から落札が行われる可能性の有無の推定を実施することもできる。
【0072】
図18は、リマインダメール応答に係るオークションサーバの構成を示す図である。オークションサーバ101は、提示価格更新部605の他、リマインダメール応答受付部2501(リマインダメール応答受付手段)及びリマインダメール応答リスト記憶部2502を有している。なお、リマインダメール応答受付部2501及びリマインダメール応答リスト記憶部2502は、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段を構成する。
【0073】
リマインダメール応答受付部2501は、端末103から出品に関するリマインダメールに対する応答を受け付ける。そして、リマインダメール応答受付部2501は、リマインダメールに対する応答により、商品IDを特定し、商品IDに対応付けて当該ユーザのIDと登録日時をリマインダメール応答リスト記憶部2502に記憶させると共に、記憶されたリマインダメールに対する応答の数をリマインダメールに対する応答数として管理する。。商品IDは、例えばリマインダメール登録要求やリマインダメールに対する応答に付加されているので、リマインダメール応答受付部2501は、商品IDを特定できる。このとき、オークションサーバ101内部のカレンダー時計部より処理当日の日付と現時刻を取得して、登録日時として用いる。
【0074】
一方、提示価格更新部605は、図9の落札気配判定処理のS1301で、出品画面アクセス数に代えて、リマインダメールに対する応答数を用いる。つまり、所定期間のリマインダメール応答数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、リマインダメール応答受付部2501により受け付けられた、所定期間におけるリマインダメールに対する応答数が所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、所定期間におけるリマインダメールに対する応答数が所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0075】
前述の通り、リマインダメール応答総数が所定基準数以上の場合に、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)ことも、有効である。
【0076】
実施の形態6.
続いて、例えば図10に示したように通常時の提示価格よりも高い提示価格を設定し、そのまま落札されずに終了する場合に、提示価格と最低価格とを一致させる処理について説明する。
【0077】
図19は、実施の形態6に係る提示価格更新処理フローを示す図である。当該更新が2回目〜最終回である場合に(S2601)、提示価格更新部605は、気配対応提示処理(S1005)を行う。従って、最終回において落札気配が有ると判断した場合には、最低価格よりも高い価格が提示されることになる。
【0078】
その為、最終回以降に最終価格への調整を行う必要がある。例えば、提示価格更新部605は、最終回の更新時から所定時間経過後、あるいは終了日時の所定時間(例えば10分)遡った時点において、提示価格が最低価格と一致するか判定し、一致しない場合には、提示価格に最低価格を設定する。これにより、出品情報テーブル305と出品画面記憶部603の提示価格が終了前に最低価格に更新される。
【0079】
調整のタイミングは、落札されそうでなくなった時点に設けてもよい。例えば、一定時間におけるアクセス数が減少した時点に設けることが考えられる。
【0080】
実施の形態7.
前述の形態では、出品に対する落札候補者の反応に基づいて、落札気配を判定する例を示したが、提示価格の範囲によって落札気配を判定することもできる。
【0081】
この形態では、通常時の提示価格が、最低価格の所定倍率(所定比)以内の範囲に含まれる場合に、落札の気配が有ると判定する。なお、本実施形態における最低価格は、本発明における参考価格に該当する。
【0082】
例えば、提示価格更新部605は、通常時更新価格算出処理により、気配が無いと想定された場合の価格、つまり通常時の更新価格を算出する。そして、提示価格更新部605は、この通常時の更新価格に基づいて、落札気配判定処理で、落札気配の有無を判定する。即ち、提示価格更新部605は、提示価格が出品情報テーブル305に記憶された最低価格の所定倍の価格以下である場合、または、提示価格と最低価格との差が所定以下である場合に、当該商品に対する落札の可能性が有ると推定することができる。
【0083】
提示価格更新部605は、最低価格を出品情報テーブル305より読み取り、通常時の更新価格を最低価格で割って、対最低価格比を求める。提示価格更新部605は、対最低価格比が所定基準値以下の場合(又は、より小さい場合)に、気配有と判定する。一方、所定値基準より大きい場合(又は、以上の場合)には、提示価格更新部605は、気配無と判定する。また、提示価格更新部605は、最低価格を出品情報テーブル305より読み取り、通常時の更新価格から最低価格を減じて、対最低価格差を求める。提示価格更新部605は、対最低価格差が所定基準値以下の場合(又は、より小さい場合)に、気配有と判定する。一方、所定値基準より大きい場合(又は、以上の場合)には、提示価格更新部605は、気配無と判定する。
【0084】
図20は、実施の形態7に係る提示価格の推移例を示す図であって、対最低価格比により気配の有無を判定する場合である。この例では、所定基準値(落札の気配が発生する価格比)を1.2とする。2月4日の更新時における通常時の更新価格7000円を最低価格6000円で割ると、対最低価格比は1.17となる。これは、所定基準値1.2以下であるので、気配有と判定され、気配時提示価格7500円が設定される。換言すれば、最低価格6000円に対する落札気配発生価格は7200円であり、2月4日の通常時更新価格7000円は、これを下回るので、落札気配が有ると判定されるということになる。
【0085】
本実施形態のオークションサーバ101によれば、最低価格との関係において、落札気配が判定される。即ち、提示価格の最低価格に対する差に基づき、商品に対する落札が行われる可能性が推定される。従って、最低価格付近で高まる需要を提示価格に反映することができる。
【0086】
実施の形態8.
この形態では、参考価格に対する比で、落札気配を判定する。参考価格は、出品毎に予め定められている。例えば、参考価格は、過去の同一物品あるいは類似物品の落札価格の平均などの実績を参考に設定される。この場合、出品情報テーブル305は出品毎に参考価格も記憶している。
【0087】
提示価格更新部605は、参考価格を出品情報テーブル305より読み取り、通常時の更新価格を参考価格で割って、対参考価格比を求める。提示価格更新部605は、対参考価格比が所定基準値以下の場合(又は、より小さい場合)に、気配有と判定する。一方、対参考価格比が所定値基準より大きい場合(又は、以上の場合)には、提示価格更新部605は、気配無と判定する。また、提示価格更新部605は、参考価格を出品情報テーブル305より読み取り、通常時の更新価格から参考価格を減じて、対参考価格差を求める。対参考価格差が所定基準値以下の場合(又は、より小さい場合)に、提示価格更新部605は、気配有と判定する。一方、所定値基準より大きい場合(又は、以上の場合)には、提示価格更新部605は、気配無と判定する。
【0088】
図21は、実施の形態8に係る提示価格の推移例を示す図であって、対参考価格比により気配の有無を判定する場合である。この例では、所定基準値(落札の気配が発生する価格比)を1.2とする。2月3日の更新時における通常時の更新価格8000円を参考価格7000円で割ると、対参考価格比は1.14となる。これは、所定基準値1.2以下であるので、気配有と判定され、気配時提示価格8500円が設定される。換言すれば、参考価格7000円に対する落札気配発生価格は8400円であり、2月3日の通常時更新価格8000円は、これを下回るので、落札気配が有ると判定されるということになる。
【0089】
本実施形態のオークションサーバ101によれば、参考価格との関係において、落札気配が判定される。即ち、提示価格の参考価格に対する差に基づき、商品に対する落札が行われる可能性が推定される。従って、参考価格付近で高まる需要を提示価格に反映することができる。
【0090】
実施の形態9.
実施の形態1〜5では、出品された商品に関する情報への端末103からのアクセス数、ウオッチングリストに商品を登録するための登録要求数、端末103からの商品に関する質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する端末103からの応答数といった情報のいずれかに基づき、商品に対する落札の可能性の有無が推定される。これに対して、実施の形態9では、提示価格更新部605は、出品された商品に関する情報への端末103からのアクセス数、ウオッチングリストに商品を登録するための登録要求数、端末103からの商品に関する質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する端末103からの応答数から選択される複数の数の合計値が所定の閾値以上である場合に、当該商品に対する落札の可能性が有ると推定する。
【0091】
オークションサーバ101は、商品に対する落札の可能性の有無の推定に用いる情報に応じて、出品画面アクセス受付部601、ウオッチングリスト登録部2201、質問受付部2301、リマインダメール登録部2401及びリマインダメール応答受付部2501から選択される複数の機能部、並びにこれらの機能部により取得された各々の情報を記憶する記憶部を、本発明における、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報を取得する取得手段として有する。
【0092】
提示価格更新部605は、所定期間における、出品された商品に関する情報への端末103からのアクセス数、ウオッチングリストに商品を登録するための登録要求数、端末103からの商品に関する質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する端末103からの応答数から選択される複数の数の合計値を算出する。なお、この選択は、例えば、当該オークションサーバ101に構成されるオークションを管理するシステムの設計に応じて予め行われることとしてもよいし、出品ごとに設定されることとしてもよい。
【0093】
そして、提示価格更新部605は、算出された合計値が所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、算出された合計値が所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0094】
以上説明した本実施形態の構成によれば、商品に対する落札の可能性の有無が精度良く推定される。
【0095】
また、提示価格更新部605は、出品された商品に関する情報への端末103からのアクセス数、ウオッチングリストに商品を登録するための登録要求数、端末103からの商品に関する質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する端末103からの応答数から選択される複数の数の合計値を算出する際に、合算される各々の数に所定の重み付けをすることとしてもよい。例えば、端末103からの1件のウオッチングリストの登録要求を受け付けた場合は、商品に関する情報に対する1件のアクセスを受け付けた場合と比較して、当該端末103から当該商品に対して落札が行われる可能性がより高いと考えられる。従って、ウオッチングリストの登録要求数に対して、商品に関する情報へのアクセス数より大きな重み付けを設定することにより、提示価格更新部605は、より高精度な落札の可能性の推定を実施できる。
【0096】
以上説明したように重み付けを実施することにより、ユーザの動向がより適切に反映された、落札の可能性の有無の推定が可能となる。
【0097】
実施の形態10.
商品に対する落札の可能性の有無の推定に用いられる閾値は、実施の形態1〜9では、予め設定されたものであったが、所定の事象に基づき提示価格更新部605により設定されることとしてもよい。具体的には、提示価格更新部605は、所定期間における同一の分野に属する1以上の商品に対する、商品に関する情報へのアクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメールの予約の登録数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数に基づき、当該分野に属する商品に関する所定の閾値を設定することができる。
【0098】
例えば、提示価格更新部605は、商品の分野ごとに、所定期間における商品に関する情報へのアクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメールの予約の登録数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の平均値を算出し、この平均値に基づき当該分野に属する商品に関する所定の閾値を設定する。なお、この平均値の算出に用いられる数の選択は、例えば、当該オークションサーバ101に構成されるオークションを管理するシステムの設計に応じて予め行われることとしてもよいし、出品ごとに設定されることとしてもよい。
【0099】
提示価格更新部605は、例えば、算出された平均値に所定の数を乗ずる等の所定の演算を実施することにより閾値を算出する。これにより、商品の分野に応じた適切な落札の可能性の有無の推定が可能となる。
【0100】
また、提示価格更新部605は、商品に対する落札の可能性の有無の推定に用いられる閾値を、出品に係る商品数に応じて設定することとしてもよい。本実施形態のダッチオークションでは、例えば図14に示されるように、1のオークションの実施に対して、複数の商品が出品される場合がある。かかる場合に、提示価格更新部605は、予め設定された所定の閾値とは異なる閾値を用いて、落札の可能性の有無の推定を実施する。例えば、提示価格更新部605は、1のオークションに複数の商品が出品された場合に、予め設定された所定の閾値に出品数に応じた所定の数を乗じて得られる値を、落札の可能性の有無の推定に用いられる閾値とすることができる。
【0101】
実施の形態11.
実施の形態1〜10では、提示価格更新部605は、提示価格の更新時における提示価格の下落幅として、例えば、均等下落額(通常時)及び均等下落額に所定の減縮率を乗じて求められる減縮下落額(気配時)を用いることとしている。これに対して、提示価格更新部605は、所定期間における商品に関する情報へのアクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメールの予約の登録数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値に基づき、提示価格の更新時における提示価格の下落幅を設定することとしてもよい。なお、この合計値の算出に用いられる数の選択は、例えば、当該オークションサーバ101に構成されるオークションを管理するシステムの設計に応じて予め行われることとしてもよいし、出品ごとに設定されることとしてもよい。
【0102】
具体的には、提示価格更新部605は、提示価格の段階的な更新において、所定期間における商品ごとの、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメールの予約の登録数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値と、提示価格の更新時における提示価格の下落幅とが反比例の関係となるように当該商品に関する提示価格を設定する。
【0103】
例えば、提示価格更新部605は、一定期間のアクセス数等の合計値が「50」であるときに提示価格の下落幅が「20円」である場合に、アクセス数等の合計値が「100」と成った場合には、提示価格の下落幅を「10円」に設定する。アクセス数等の合計値と提示価格の下落幅との積は、例えば、予め設定されている。
【0104】
上記構成によれば、ユーザによる商品に対するアクセス等が多いほど高い提示価格が設定されるので、当該商品の落札価格がより高くなることが期待される。
【0105】
実施の形態12.
本実施形態に係るオークションサーバ101は、現在開催中のオークション又は過去に開催されたオークションにおいて取得した情報であって、落札が行われる可能性を示す数値情報に基づき、提示価格の設定を実施できる。即ち、オークションサーバ101は、所定の各種情報の取得手段により、落札が行われる可能性を示す数値情報を取得する。そして、提示価格更新部605は、取得した数値情報が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する。
【0106】
本実施形態では、一種の商品につき複数個の商品が出品されたオークションを前提として、一定期間における落札数に基づき落札気配の判定、即ち、端末103から落札が行われる可能性を推定し、落札数に基づき提示価格の設定を実施する。即ち、本実施形態では、落札が行われる可能性を示す数値情報として、一定期間における落札数が採用される。
【0107】
なお、一種の商品について複数個の商品が出品されたオークションでは、当該複数個の商品に対する複数の落札が行われるまでオークションが続行され、最終落札者が決定した時点でオークションが終了する。この場合、最終落札者の落札価格が全ての落札者の落札価格となる。本実施形態では、オークション開催中における所定期間の落札数を用いて、提示価格が設定される。
【0108】
本実施形態では、提示価格更新部605は、例えば、入札情報テーブル1903及び落札情報テーブル1906を参照して、出品された商品に対する落札数を取得する。なお、本実施形態における提示価格更新部605は、本発明の落札数取得手段及び提示価格更新手段に該当する。
【0109】
提示価格更新部605は、オークション開催中における一定期間の落札数が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する。
【0110】
また、提示価格更新部605は、オークション開催中における一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定することとしてもよい。ここで、落札数に対比される所定数には、例えば、当該商品が出品された個数を用いることができる。
【0111】
提示価格更新部605は、上述したような落札数に基づき、提示価格の次回の更新時における提示価格の下落幅を設定する。提示価格更新部605は、例えば、落札数と、提示価格の下落幅とが反比例の関係となるように提示価格を設定できる。この場合における、落札数と提示価格の下落幅との積となる反比例定数は、予め設定される。
【0112】
また、提示価格更新部605は、上述したような所定数に対する落札数の割合を算出し、算出した割合に基づき、提示価格の次回の更新時における提示価格の下落幅を設定する。提示価格更新部605は、例えば、上記所定数に対する落札数の割合と、提示価格の下落幅とが反比例の関係となるように提示価格を設定できる。この場合には、所定数に対する落札数の割合と提示価格の下落幅との積となる反比例定数は、予め設定される。
【0113】
実施の形態13.
本実施形態では、一定期間における、実施の形態1〜5のそれぞれにおいて説明したアクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に基づき落札気配の判定、即ち、端末103から落札が行われる可能性を推定し、選択された情報に示される数に基づき提示価格の設定を実施する。即ち、本実施形態では、実施の形態12において述べた落札が行われる可能性を示す数値情報として、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数が採用される。
【0114】
本実施形態では、提示価格の設定のための情報を取得する取得手段として、出品画面アクセス受付部601、ウオッチングリスト登録部2201、質問受付部2301、リマインダメール登録部2401及びリマインダメール応答受付部2501といった機能部を有するが、これらの機能部における各種の情報の取得処理の内容は、実施の形態1〜5,9と同様であるので説明を省略する。
【0115】
提示価格更新部605は、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する。
【0116】
提示価格更新部605は、例えば、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合と、提示価格の下落幅とが反比例の関係となるように提示価格を設定できる。この場合における比例定数は、予め設定される。
【0117】
また、提示価格更新部605は、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値の、過去の所定単位期間における当該合計値の平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定することとしてもよい。提示価格更新部605は、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値の、過去の所定単位期間における当該合計値の平均値に対する割合と、提示価格の下落幅とが反比例の関係となるように提示価格を設定できる。
【0118】
実施の形態14.
本実施形態では、一種の商品につき複数個の商品が出品されたオークションを前提として、一定期間における落札数に基づき落札気配の判定、即ち、端末103から落札が行われる可能性を推定し、落札数に基づき提示価格の設定を実施する。
【0119】
本実施形態では、提示価格更新部605は、例えば、入札情報テーブル1903及び落札情報テーブル1906を参照して、出品された商品に対する落札数を取得する。なお、本実施形態における提示価格更新部605は、本発明の落札数取得手段及び提示価格更新手段に該当する。
【0120】
提示価格更新部605は、図9の落札気配判定処理のS1301で、出品画面アクセス数に代えて、落札数を用いる。つまり、所定期間の落札数が所定基準数以上の場合に、提示価格更新部605は、気配有と判定し(S1304)、所定基準数より少ない場合に、気配無と判定する(S1303)。即ち、提示価格更新部605は、所定期間の落札数が、所定の閾値以上である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が有ると推定し、所定期間の落札数が、所定の閾値未満である場合に、端末103からの落札が行われる可能性が無いと推定する。
【0121】
実施の形態15.
この実施形態では、出品された商品と同一又は同一の分野に属する商品に関する過去の落札実績(販売実績)に基づき、提示価格を調整する。即ち、出品された商品と同一又は同一の分野に属する商品(以下、「同種商品」という)の販売実績において、最も落札が行われた価格である最多販売価格を取得し、この最多販売価格に基づき提示価格を設定する。
【0122】
本実施形態では、まず、提示価格更新部605は、落札情報テーブル1906及び出品情報テーブルを併せて参照することにより最多販売価格を取得する。具体的には、提示価格更新部605は、出品情報テーブル305を参照し、過去に開催されたオークションにおける同種商品の商品IDを抽出する。続いて、提示価格更新部605は、落札情報テーブル1906を参照し、抽出された商品IDに対応付けられた落札価格を抽出する。そして、提示価格更新部605は、抽出された落札価格に基づき、最多販売価格を取得する。提示価格更新部605は、例えば、抽出された落札価格のうち最も多い価格を最多販売価格とすることもできるし、抽出された落札価格の平均値を最多販売価格とすることもできる。なお、本実施形態では、出品情報テーブル305は、出品情報における各出品IDに、当該商品の種別等の属性情報を併せて記憶していることとする(図示せず)。
【0123】
提示価格更新部605は、現時点における提示価格と最多販売価格との差に基づき、次回の提示価格の下落幅を設定する。例えば、提示価格更新部605は、提示価格と最多販売価格との差が所定値以下となったときに、提示価格と最多販売価格との差が所定値より大きい時(通常時)と比べて、提示価格の下落幅を小さく設定する。このとき、提示価格更新部605は、例えば、通常時の提示価格の下落幅に所定の減縮率を乗じた値を、下落幅として設定する。
【0124】
この実施形態によれば、落札予定者が落札に適正な価格を知ることができるようになると共に、出品者にとっては、最終的な落札価格が高くなることが期待される。
【0125】
また、提示価格更新部605は、過去の同種商品のオークションの最多販売価格の提示時における各種の取得値を用いて提示価格を設定することができる。取得値は、実施の形態12において説明したような、一種の商品につき複数個の商品が出品されたオークションにおける落札数、実施の形態1〜5のそれぞれにおいて説明したような、アクセス数、ウオッチングリストの登録要求数、質問数、リマインダメール登録要求数、及びリマインダメールに対する応答数といった数である。
【0126】
提示価格更新部605は、過去のオークションにおける最多販売価格の提示時における取得値の値をピーク値として取得し、取得値がピーク値に近づいた場合に、取得値がピーク値から離れている場合(通常時)よりも、提示価格の下落幅を小さく設定する。例えば、提示価格更新部605は、ピーク値に所定の倍率(例えば、0.9)を乗じた値を判定のための閾値として設定し、取得値が閾値を超えた場合に、取得値が閾値を超えていない場合に比べて、提示価格の下落幅を小さく設定する。
【0127】
これにより、上述した最多販売価格のみに基づく提示価格の下落幅の設定と比較して早い段階に、提示価格の下落幅が減少されるので、より早い段階において、落札予定者が落札に適正な価格を知ることができるようになると共に、最終的な落札価格の高まりが期待される。
【0128】
なお、提示価格更新部605は、最多販売価格の設定の根拠となったオークションの開催時期と、現在との物価指数の変動に基づき、最多販売価格を補正することとしてもよい。なお、物価指数は、物価水準の変動を示す値である。
【0129】
なお、実施の形態1〜15のオークションサーバ101は、コンピュータであり、各要素はプログラムにより処理を実行することができる。また、プログラムを記憶媒体に記憶させ、記憶媒体からコンピュータに読み取られるようにすることができる。即ち、オークションサーバ101は、物理的には、CPU、主記憶装置であるRAM及びROM等、データ送受信デバイスである通信モジュール、ハードディスク、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、入力デバイスであるキーボード等の入力装置、ディスプレイ等の出力装置などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図2,5,12,15〜18に示した各機能は、CPU、RAM等のハードウエア上に所定のコンピュータソフトウェア(プログラム)を読み込ませることにより、CPUの制御のもとで通信モジュール、入力装置、出力装置等を動作させるとともに、RAMや補助記憶装置におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。また、オークションサーバ101に読み込まれるプログラムは、種々の記憶媒体に記憶させることができる。そして、オークションサーバ101は、その記憶媒体からプログラムを読み込むことができる。
【0130】
次に、以上述べた本発明のオークションサーバの各実施形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の記載に本発明が限定されるものではない。
【0131】
(項1)入札者端末とインターネットを介して接続し、開始価格から価格を段々と下落させて商品の提示価格を更新するダッチオークションを運営するオークションサーバであって、以下の要素を有することを特徴とするオークションサーバ
(1)商品の提示価格の更新時に、入札者端末から、商品に対する入札の気配が有るか否かを判定し、入札気配が有る場合に、入札気配が無い場合に比べて高い提示価格を設定する提示価格更新部
(2)入札者端末から商品へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新部により設定された提示価格を入札者端末に送信する出品画面配信部。
【0132】
(項2)オークションサーバは、更に、入札者端末から商品へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付部を有し、
提示価格更新部は、商品へのアクセス数に基づいて、当該商品に対する入札の気配が有るか否かを判定することを特徴とする項1記載のオークションサーバ。
【0133】
(項3)オークションサーバは、更に、ウオッチングリストへの登録要求を、入札者端末から受け付けるウオッチングリスト登録部を有し、
ウオッチングリスト登録部は、ウオッチングリストへの登録要求を受け付けた場合に、ユーザをウオッチングリストに登録し、
提示価格更新部は、商品に対するウオッチングリストの登録数に基づいて、当該商品に対する入札の気配が有るかを判定することを特徴とする項1記載のオークションサーバ。
【0134】
(項4)オークションサーバは、更に、商品に関する質問を、入札者端末から受け付ける質問受付部を有し、
提示価格更新部は、商品に対する質問数に基づいて、当該商品に対する入札の気配が有る否かを判定することを特徴とする項1記載のオークションサーバ。
【0135】
(項5)オークションサーバは、更に、リマインダメールの登録要求を、入札者端末から受け付けるリマインダメール登録部を有し、
リマインダメール登録部は、リマインダメールの登録要求を受け付けた場合に、ユーザをリマインダメールリストに登録し、
提示価格更新部は、商品に対するリマインダメールリストの登録数に基づいて、当該商品に対する入札の気配が有るか否かを判定することを特徴とする項1記載のオークションサーバ。
【0136】
(項6)オークションサーバは、更に、商品に対するリマインダメールからの応答を、入札者端末から受け付けるリマインダメール応答受付部を有し、
提示価格更新部は、商品に対するリマインダメールからの応答数に基づいて、当該商品に対する入札の気配が有るか否かを判定することを特徴とする項1記載のオークションサーバ。
【0137】
(項7)提示価格更新部は、前記アクセス数、前記登録数、前記質問数、又は前記応答数の所定期間内の合計が、所定基準数と比較して多い場合に、入札の気配が有ると判定することを特徴とする項2乃至6のいずれかに記載のオークションサーバ。
【0138】
(項8)提示価格更新部は、提示価格が、予め定められた参考価格に接近した場合に、入札の気配が有ると判定することを特徴とする項1に記載のオークションサーバ。
【0139】
(項9)入札者端末とインターネットを介して接続し、開始価格から価格を段々と下落させて商品の提示価格を更新するダッチオークションを運営するオークションサーバによるオークション管理方法であって、以下の要素を有することを特徴とするオークション管理方法
(1)商品の提示価格の更新時に、入札者端末から、商品に対する入札の気配が有るか否かを判定し、入札気配が有る場合に、入札気配が無い場合に比べて高い提示価格を設定する提示価格更新工程
(2)入札者端末から、商品へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新工程により設定された提示価格を入札者端末へ送信する出品画面配信工程。
【0140】
(項10)入札者端末とインターネットを介して接続し、開始価格から価格を段々と下落させて商品の提示価格を更新するダッチオークションを運営するオークションサーバとなるコンピュータに、以下の手順を実行させるためのプログラム
(1)商品の提示価格の更新時に、入札者端末から、商品に対する入札の気配が有るか否かを判定し、入札気配が有る場合に、入札気配が無い場合に比べて高い提示価格を設定する提示価格更新手順
(2)入札者端末から、商品へのアクセスを受け付けた場合に、提示価格更新手順により設定された提示価格を入札者端末へ送信する出品画面配信手順。
【符号の説明】
【0141】
101…オークションサーバ、102…出品者端末、103…入札者端末、301…ログイン部、302…ユーザテーブル、303…出品申込受付部、304…出品情報登録部、305…出品情報テーブル、306…ログアウト部、601…出品画面アクセス受付部、602…アクセス履歴記憶部、603…出品画面記憶部、604…出品画面配信部、605…提示価格更新部、1901…入札申込受付部、1902…入札情報登録部、1903…入札情報テーブル、1904…残出品数判定部、1905…落札確定部、1906…落札情報テーブル、2201…ウオッチングリスト登録部、2202…ウオッチングリスト記憶部、2301…質問受付部、2302…質問リスト記憶部、2401…リマインダメール登録部、2402…リマインダメールリスト記憶部、2501…リマインダメール応答受付部、2502…リマインダメール応答リスト記憶部。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、
前記商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得手段と、
前記落札数取得手段により取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新手段と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段と
を備えることを特徴とするオークションサーバ。
【請求項2】
商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付手段、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録手段、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付手段、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録手段、及び商品に関する前記リマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付手段から選択される1以上の手段を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための手段として有する取得手段と、
前記取得手段により取得された、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新手段と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段と
を備えることを特徴とするオークションサーバ。
【請求項3】
前記提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の合計値の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該合計値の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する
ことを特徴とする請求項2に記載のオークションサーバ。
【請求項4】
一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、
前記商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得手段と、
前記落札数取得手段により取得された前記落札数に基づき当該商品に対する落札の可能性の有無を推定し、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格を当該商品に関する提示価格として設定する提示価格更新手段と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段と
を備えることを特徴とするオークションサーバ。
【請求項5】
商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバであって、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付手段、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録手段、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付手段、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録手段、及び商品に関する前記リマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付手段から選択される1以上の手段を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための手段として有する取得手段と、
前記取得手段により所定期間に取得された前記情報に基づき当該商品に対する落札の可能性の有無を推定し、可能性が有ると推定された場合に、可能性が無いと推定された場合に比べて高い価格を当該商品に関する提示価格として設定する提示価格更新手段と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新手段により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信手段と
を備えることを特徴とするオークションサーバ。
【請求項6】
前記提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数の合計値が所定の閾値以上である場合に、当該商品に対する落札の可能性が有ると推定することを特徴とする請求項5に記載のオークションサーバ。
【請求項7】
前記提示価格更新手段は、所定期間における商品ごとの、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1つ以上の数のそれぞれに所定の重み付けをして合計することにより前記合計値を算出することを特徴とする請求項3または6に記載のオークションサーバ。
【請求項8】
一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバにより実行されるオークション管理方法であって、
前記商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得ステップと、
前記落札数取得ステップにおいて取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新ステップと、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新ステップにおいて設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信ステップと
を有することを特徴とするオークション管理方法。
【請求項9】
商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバにより実行されるオークション管理方法であって、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付ステップ、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録ステップ、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付ステップ、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録ステップ、及び商品に関する前記リマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付ステップから選択される1以上のステップを、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のためのステップとして含む取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新ステップと、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新ステップにおいて設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信ステップと
を有することを特徴とするオークション管理方法。
【請求項10】
コンピュータを、一種の商品につき複数個の商品が出品され、商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバとして機能させるためのオークション管理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記商品の一定期間における落札数を取得する落札数取得機能と、
前記落札数取得機能により取得された一定期間の落札数の所定数に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新機能と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新機能により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信機能と
を実現させることを特徴とするオークション管理プログラム。
【請求項11】
コンピュータを商品を落札するための価格である提示価格を段階的に下落するように更新させながら、端末からのネットワークを介した落札を受け付けるオークションを管理するオークションサーバとして機能させるためのオークション管理プログラムであって、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、アクセス数をカウントする出品画面アクセス受付機能、商品を監視対象の商品のリストであるウオッチングリストに登録する登録要求を端末から受け付け、登録要求数をカウントするウオッチングリスト登録機能、商品に関する質問を端末から受け付け、受け付けた質問数をカウントする質問受付機能、商品のオークションの実施状況を通知するリマインダメールを所定の契機に端末に送信する予約を登録するリマインダメール登録要求を端末から受け付け、リマインダメール登録要求数をカウントするリマインダメール登録機能、及び商品に関する前記リマインダメールに対する応答を端末から受け付け、応答数をカウントするリマインダメール応答受付機能から選択される1以上の機能を、商品に対する落札が行われる可能性の高さを示す情報の取得のための機能として含む取得機能と、
前記取得機能により取得された、前記アクセス数、前記ウオッチングリストの登録要求数、前記質問数、前記リマインダメール登録要求数、及び前記リマインダメールに対する応答数から選択される1以上の情報に示される数の、当該商品と同一の分野に属する商品に関して取得された当該情報の過去の所定単位期間における平均値に対する割合が大きいほど、提示価格の段階的な更新時における提示価格の下落幅が小さくなるように当該商品に関する提示価格を設定する提示価格更新機能と、
端末から商品に関する情報へのアクセスを受け付けた場合に、前記提示価格更新機能により設定された提示価格を当該端末に送信する出品画面配信機能と
を実現させることを特徴とするオークション管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−175636(P2011−175636A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19115(P2011−19115)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)