説明

オークションシステム、サービス提供サーバ、オークション方法及びオークションプログラム

【課題】虚偽のエントリーや虚偽の入札を効果的に排除し、信頼性が高く、誰もが気軽に利用可能なフレキシブルなネットオークションを実現する。
【解決手段】携帯電話端末等の通信端末からは、出品等のエントリーや入札等を行う場合に、現在位置と住所とがサービス提供サーバ1に送信される。オークションサーバ1は、通信端末からの現在位置と住所とを受信し、ニセ情報チェック部103が、これらの情報に基づいて地図DB112を参照し、現在位置と住所との関係が適当か、現実に存在する住所か等のチェックを行い、当該送信元の信頼性をチェックする。送信元がオークションの参加者として信頼性の低い相手先のときには、制御部120は、その送信元をオークションに参加させないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、インターネットなどのネットワークを通じてオークション(競売)を行うようにする場合のシステム、装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータや携帯電話端末を用い、インターネットなどのネットワークを通じて種々の物品等の売買を行うようにする、いわゆるネットオークションが広く行われるようになってきている。ネットオークションには、売り手が販売条件などを定めて、買い手が購入希望価格を入札する一般的なオークションと、買い手が欲しい商品等の条件や金額を提示し、売り手が販売希望価格を入札する逆オークションとがある。
【0003】
そして、ネットオークションについては、従来から種々の発明がなされている。例えば、後に記す特許文献1には、一般的なオークションに関連する発明であって、出品者の住所に近い落札者を決定し、物品の配送費を抑制できるようにする発明が開示されている。また、後に記す特許文献2には、逆オークションに関連する発明であって、GPS等により走行中の自動車の現在位置を測位し、その現在位置の近隣で最安価の燃料を供給できる燃料供給者を特定して案内できるようにする発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−271846号公報
【特許文献2】特開2005−285082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年においては、よりフレキシブルに利用可能なネットオークションの実現が望まれている。例えば、物品以外のオークションを可能にしたり、また、提供する(一般的なオークション)と、提供を受ける(逆オークション)と言うどちらのオファーであっても扱えるようにしたりすることが考えられる。具体的に、取引対象としては、労働、空間、場所、サービス、権利など様々なものが考えられる。さらに、オークションに際しては、金額だけでなく、場所の限定や時間の限定などを付加できるようにすることも望まれる。
【0006】
そして、ネットオークションの信頼性を確保するためには、虚偽のエントリーや虚偽の入札を排除できなければならない。このため、ネットオークションに出品等する者と入札をする者について、事前に本人確認を行うようにして、会員登録を行い、会員間でオークションを行うようにする形態が一般的である。しかし、いくら会員登録を行うようにした会員間であっても、虚偽のエントリーや虚偽の入札が行われる可能性は全くないとは言えない。また、虚偽のエントリーや虚偽の入札を精度よく排除できれば、会員に限ることなく、誰もが気軽に参加可能なネットオークションを実現することができる。
【0007】
以上のことに鑑み、この発明は、虚偽のエントリーや虚偽の入札を効果的に排除し、信頼性が高く、誰もが気軽に利用可能なフレキシブルなネットオークションを実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のオークションシステムは、
サービス提供サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成されるオークションシステムであって、
前記通信端末は、
現在位置を取得する取得手段と、
ユーザの住所の入力を受け付ける受付手段と、
前記現在位置と前記住所とを前記サービス提供サーバに送信する送信手段と
を備え、
前記サービス提供サーバは、
地図データベースと、
前記通信端末からの前記現在位置と前記住所とを受信する受信手段と、
受信した前記現在位置と前記住所とに基づいて前記地図データベースを参照し、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、送信元の信頼性をチェックするチェック手段と、
前記チェック手段により信頼性が低いと判別された送信元については、オークションに参加させないように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0009】
この請求項1に記載の発明のオークションシステムによれば、通信端末においては、例えば、出品等のエントリーや入札等を行う場合に、取得手段を通じて現在位置が取得され、受付手段を通じてユーザの住所の入力が受け付けられる。そして、取得された現在位置と入力された住所とが送信手段を通じて、サービス提供サーバに送信される。
【0010】
サービス提供サーバにおいては、通信端末からの現在位置と住所とが受信手段を通じて受信される。そして、チェック手段により、受信された現在位置と住所とに基づいて地図データベースが参照され、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、当該送信元の信頼性がチェックされる。そして、現在位置と住所の送信元が、オークションの参加者として信頼性の低い相手先であるときには、制御手段によって、その送信元はオークションに参加できないようにされる。
【0011】
これにより、例え事前の会員登録がなくても、虚偽のエントリーや虚偽の入札を効果的に排除し、信頼性が高く、誰もが気軽に利用可能なフレキシブルなネットオークションを実現することができるようにされる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、虚偽のエントリーや虚偽の入札を効果的に排除し、信頼性が高く、誰もが気軽に利用可能なフレキシブルなネットオークションを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明のシステム、装置、方法、プログラムの一実施の形態が適用されたオークションシステムを説明するための図である。
【図2】オークションサーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】携帯電話端末4の構成例を説明するためのブロック図である。
【図4】事業者PC5、個人ユーザPC6の構成例を説明するためのブロック図である。
【図5】携帯電話端末4で用いられるメニューやオークションサーバ1から携帯電話端末4に提供される入力画面や確認画面の一例を説明するための図である。
【図6】オークションサーバ1から携帯電話端末4に提供される入力画面や確認画面の一例を説明するための図である。
【図7】エントリー情報のレイアウト例を説明するための図である。
【図8】入札情報のレイアウト例を説明するための図である。
【図9】オークションサーバ1において行われる処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に続くフローチャートである。
【図11】図10に続くフローチャートである。
【図12】携帯電話端末4を通じてオークションサーバ1を利用する場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図を参照しながら、この発明によるシステム、装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。
【0015】
[オークションシステムの概要]
図1は、この発明のシステム、装置、方法、プログラムの一実施の形態が適用されたオークションシステムを説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態のオークションシステムは、オークションサーバ1に対し、ネットワーク2を通じて携帯電話端末4、事業者のパーソナルコンピュータ5、個人ユーザのパーソナルコンピュータ6等の通信端末が接続されて形成される。携帯電話端末4は、図1に示したように、近隣の基地局3を通じて、ネットワーク2に接続される。
【0016】
なお、ネットワーク2を通じてオークションサーバ1に接続可能な通信端末としては、多数のユーザのそれぞれが使用する多数の携帯電話端末や多数の事業者が使用する多数のPC(Personal Computer)や多数の個人ユーザが使用する多数のPCが存在する。しかし、この明細書においては、説明を簡単にするため、それら多数の通信端末を代表して、図1に示したように、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6が、ネットワーク2を通じてオークションシステム1に接続される場合として説明する。
【0017】
オークションサーバ1は、ネットワーク2を通じてオークションサービスを提供するサービス提供サーバである。すなわち、オークションサーバ1は、物品、労働、空間、場所、サービス、権利など様々なものを取引対象とし、これらを提供したい、提供を受けたいといったエントリー情報を受け付ける。そして、オークションサーバ1は、受け付けた各エントリー情報を公開し、各エントリーに対する入札を受け付けて、エントリー情報を提供したユーザによる落札者の選択(決定)を行えるようにする。これにより、エントリーを行ったものと入札を行って落札したものとの間で、取引対象の取引(売買、物々交換、無償提供など)を行えるようにしている。
【0018】
ネットワーク2は、基地局3等を含む携帯電話網や各家庭などに設置された固定電話端末等が接続される公衆交換電話網やインターネットなど、種々の広域ネットワークを含むものである。また、ネットワーク2に対しては、家庭や会社などに形成されたLAN(Local Area Network)やイントラネットなどを通じてユーザの通信機器が接続される場合もある。このように、この実施の形態においてネットワーク2は、オークションサーバ1と種々の通信端末のそれぞれとを接続する種々の通信ネットワークからなるものである。
【0019】
携帯電話端末4は、携帯電話機能により音声による電話通信(通話)を行うことができるものである。また、携帯電話端末4は、ネットワーク2を通じて種々の情報の送受信をも行うことができるものである。具体的に携帯電話端末4は、ネットワーク2上のサーバ装置にアクセスし、Webページの閲覧や種々の情報のダウンロードやアップロードを行うことができる。また、携帯電話端末4は、ネットワーク2及び所定のメールサーバを介して電子メールの送受信を行うこともできる。
【0020】
このように、携帯電話端末4は、一般的な携帯電話端末と同様の通信機能を備えたものである。そして、この実施の形態のオークションシステムにおいては、携帯電話端末4を通じてオークションサーバ1にアクセスし、出品等のエントリーやエントリーに対する入札、自己のエントリーに対して行われた入札の中からの落札者の選択等を行うことができるようにしている。
【0021】
また、事業者PC5は、例えば、物品、労働、空間、場所、サービス、権利などの取引対象を提供するお店や会社などの事業者が使用するパーソナルコンピュータである。また、個人ユーザPC6は、家庭などにおいて、一般の個人ユーザが使用するパーソナルコンピュータである。事業者PC5、個人ユーザPC6のそれぞれは、周知のように、種々の情報処理を行うことができるものである。
【0022】
この実施の形態の事業者PC5、個人ユーザPC6は、通信機能を備えており、ネットワーク2上のサーバ装置にアクセスして、Webページの閲覧や種々の情報のダウンロードやアップロードなどができるものである。また、事業者PC5、個人ユーザPC6は、ネットワーク2及び所定のメールサーバを介して、電子メールの送受信を行うこともできるものである。
【0023】
そして、この実施の形態のオークションシステムにおいては、事業者PC5や個人ユーザPC6を通じてもオークションサーバ1にアクセスし、出品等のエントリーやエントリーに対する入札、自己のエントリーに対して行われた入札の中からの落札者の選択等を行うことができるようにしている。
【0024】
そして、この実施の形態のオークションシステムにおいて、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6を通じて、オークションサービスを利用する場合には、自機の現在位置と自機のユーザの住所とがオークションサーバ1に送信される。携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6のそれぞれは、図1に示したように、GPS(Global Positioning System)衛星7等の複数のGPS衛星からの測位データを受信して、自機の現在位置を測位することができるGPS機能を備えている。
【0025】
このため、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6のそれぞれは、自機のGPS機能を用いて測位した現在位置を出品等のエントリー時やエントリーに対する入札時に、オークションサーバ1に送信する。また、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6のユーザの住所は、これらの通信端末に対してユーザによって入力される情報である。入力された当該住所もまた、出品等のエントリー時やエントリーに対する入札時に、オークションサーバ1に送信される。
【0026】
オークションサーバ1においては、詳しくは後述するが、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6から送信されてきた現在位置と住所とを地図データベース上で確認し、送信元の信頼性をチェックする。そして、信頼性の低い送信元については、オークションに参加させないようにしている。
【0027】
このように、この実施の形態のオークションシステムにおいては、オークションサーバ1において、エントリーや入札を行った者からの現在位置と住所とについて、地図データベース上で信頼性を確認すると言う新たな手法を用いる。これにより、オークションサーバ1に対して、エントリーや入札を行った者の確からしさ(信頼性)をチェックし、信頼性の低い者からのエントリーや入札を排除して、誰もが安心して気軽に利用可能なオークションシステムを実現している。
【0028】
[オークションサーバ1の構成例]
次に、この実施の形態のオークションシステムで用いられるオークションサーバ1の構成の概略について説明する。図2は、この実施の形態のオークションサーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
【0029】
図2に示すように、オークションサーバ1は、ネットワーク2への接続端子101、通信I/F102、ニセ情報チェック部103、エントリー情報ファイル104、入札情報ファイル105、提供情報生成部106を備えている。さらに、地図情報提供サーバ1は、ユーザ登録データベース(以下、ユーザ登録DBと略称する。)111、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)112、制御部120を備えている。
【0030】
制御部120は、オークションサーバ1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)121、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)124が、CPUバス125を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータである。
【0031】
CPU121は、ROM122やEEPROM124に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給したり、また、各部からのデータを受信してこれを処理したりする。ROM112は、CPU121によって実行される種々の処理プログラムや処理に必要となるデータを予め記憶したものである。
【0032】
RAM123は、各種の処理において、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。EEPROM124は、書き換え可能ないわゆる不揮発性メモリであり、電源が落とされても保持しておくべきデータを記憶保持する。具体的に、EEPROM124は、機能追加のための新たなプログラム、各種設定パラメータなど、種々の情報を記憶保持するものである。
【0033】
ユーザ登録DB111は、当該オークションサーバ1を通じて、出品等のエントリーや入札を行う者として予め登録手続を行うようにしたユーザについての種々の情報を記憶保持するものである。例えば、ユーザID、暗証番号、ユーザの氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、決済に関する情報等が記憶保持される。この実施の形態のオークションシステムにおいては、後述もするように、ユーザ登録を行わなくても、出品等のエントリーや入札を行うこともできるようにされる。しかし、ユーザ登録を事前に行っておくことにより、例えば、決済方法を選べたり、利用料が安価になったりする等の利益が得られるようにされる。
【0034】
なお、ユーザ登録DB111への情報の登録は、例えば、ネットワーク2を通じて携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6などの通信端末から行うことが可能である。また、必要な情報を記載した登録用紙をユーザからオークションサーバ1側に郵送するなどし、オークションサーバ1の図示しないキー操作部を通じてオペレータがユーザ登録DB111へのデータの登録操作を行うようにすることもできる。すなわち、ユーザ登録DB111へのユーザ情報の登録は、様々な態様を取ることが可能である。
【0035】
地図DB112は、一軒一軒の戸主が記されたいわゆる住宅地図の電子データ(住宅地図情報)や、電車やバスなどの公共交通機関のルート情報と運行時刻情報や、道路情報等を記憶保持する。これらの情報は、日本全国についてのもの、あるいは、オークションサービスを提供する所定の地域についてのものが記憶保持するようにされている。そして、緯度、経度などの位置情報や住所に基づいて、地図DB112の住宅地図情報を参照することにより、その場所に住宅が存在するかを確認することができると共に、住宅が存在する場合には居住者の名前(表札表示による居住者)を特定することができる。また、地図DB112の住宅地図情報により、集合住宅内の戸別名や事業用ビルのテナント(事業者名)なども知ることができるようにされている。
【0036】
したがって、通信端末の現在位置や通信端末のユーザの住所に基づいて、地図DB112の住宅地図情報を参照することにより、その場所が公園、道路、空き地、公共施設などの住宅以外の場所であることなどについても明確に把握することができるようにされる。さらに、例えば、現在地から目的地へのルートや距離、現在地から目的地に行くまでに掛かる時間などについても、地図DB112のルート情報と運行時刻情報、道路情報等により実現される距離計算や乗り換え案内機能により把握することができるようにされる。
【0037】
接続端子101は、ネットワーク2との接続端部を形成するものである。この接続端子101に対して、ネットワーク2からの通信線路が接続されることになる。通信I/F102は、ネットワーク2を通じて送信されてきた自機宛の種々の情報を受信し、これを自機において処理可能な形式の情報に変換して制御部120に供給する。また、通信I/F102は、制御部120を通じて供給される送信用の種々の情報を、ネットワーク2に送出する形式の信号に変換して、これをネットワーク2に送出する。このように、接続端子101と通信I/F102とは、種々の情報の送受信を行う部分である。
【0038】
そして、出品等のエントリー時や入札時に、これらの処理を受け付けた携帯電話端末4等の通信端末から送信される現在位置と住所は、オークションサーバ1の接続端子101及び通信I/F102により受信さる。受信された現在位置と住所は、制御部120を通じてニセ情報チェック部103に供給される。ニセ情報チェック部103は、これに供給された現在位置と住所に基づいて地図DB112の情報を参照し、送信元の信頼性をチェックする。
【0039】
具体的に、ニセ情報チェック部103は、供給された現在位置が示す場所と住所が示す場所とが、想定されるエリア内に存在するか否かを確認する。例えば、現在位置が東京であるのに、住所が大阪である場合などは、当該送信元の信頼性は低いと判別することができる。
【0040】
また、ニセ情報チェック部103は、供給された住所が示す場所が、住宅や店舗などの適正にユーザの所在を示す場所であるか否かをチェックすると共に、住宅や店舗である場合にはその居住者や事業者の名前もチェックする。例えば、住所が示す場所が、公園や公共施設などであれば、その情報の信頼性は極めて低くなる。また、名前は、後述もするように入力されるユーザの名前の送信(提供)を受けることにより、これと一致するか否かのチェックを行うことができる。
【0041】
また、上述もしたように、オークションサーバ1が提供するオークションサービス自体において、参加者の現在位置や住所が属する地域を限定していたり、受け付けた出品等のエントリー情報のそれぞれにおいて、入札者の現在地や住所が属する地域を限定していたりする場合もある。このような場合には、ニセ情報チェック部103は、送信されてくる現在位置や住所に基づき、地図DB112の情報に基づいてチェックを行うことにより、エントリー資格や入札資格の有無をチェックすることができる。
【0042】
オークションサーバ1自体が、例えば、関東地方においてオークションサービスを提供するものである場合には、現在位置と住所とがいずれも関東地方に属するか否かのチェックを行うこともできる。また、例えば、出品等のエントリー情報が、例えば、赤羽から上尾までのJR沿線のお店からの入札を待つものであれば、入札を行った者の住所が赤羽から上尾までのJR沿線の住所か否かのチェックを行うこともできる。
【0043】
また、出品等のエントリー情報が、例えば、現在位置から徒歩7分〜8分でいける場所を求めている場合には、入札者の住所がエントリーを行った者の現在位置から徒歩で7分〜8分で行ける場所か否かのチェックを行うことができる。同様に、出品等のエントリー情報が、エントリーを行った者の住所まで自動車で30分以内の場所に住んでいる人からの入札を求めている場合には、入札者の住所が、当該エントリーを行った者の住所まで、自動車で30分以内の場所か否かのチェックを行うことができる。
【0044】
エントリーを行った者の現在位置や住所と、入札を行った者の現在位置住所との間における距離を、地図DB112の情報に基づいてチェックし、エントリー資格や入札資格をチェックすることもできる。また、エントリーを行った者や入札を行った者が、交通機関を利用して移動する場合もある。このような場合には、エントリーを行った者の現在位置や住所が示す場所から、入札者の現在位置や住所が示す場所に到達するまでに掛かる時間を地図DB112の情報に基づいて提供される乗り換え案内機能を用いて求め、これに応じて、エントリー資格や入札資格の有無をチェックすることもできる。
【0045】
このように、ニセ情報チェック部103は、エントリーを行った者や入札を行った者についての場所的な条件や時間的な条件の一方または両方に合致するか否かをチェックするものであり、具体的には、
(1)提供される現在位置と住所との関係のチェック
(2)提供される住所が住宅地あるいは店舗などの適正な場所か否かのチェック
(3)住所地が住宅地や店舗等である場合の名前、事業者名(テナント名)のチェック
(4)提供される現在位置、住所に基づく、エントリーや入札の場所的または時間的制限に対するチェックなどうち1つ以上を行うことができるようにされる。
【0046】
ニセ情報チェック部103におけるチェック後、信頼性の高いと判別された送信元から送信されてくるエントリー情報は、接続端子101及び通信I/F102を通じて受信され、制御部120を通じてエントリー情報ファイル104に格納される。同様に、信頼性の高いと判別された送信元から送信されてくる入札情報は、接続端子101及び通信I/F102を通じて受信され、制御部120を通じて入札情報ファイルに格納される。このように、エントリー情報ファイル104は、信頼性が高いとされた送信元からの出品等のエントリー情報を格納し、入札情報ファイル105は、信頼性が高いとされた送信元からの入札情報を格納する。
【0047】
提供情報生成部106は、入札希望者であるユーザの情報端末に対して、エントリー情報ファイル104に格納されている入札待ちのエントリー情報を閲覧できるようにするためのエントリー閲覧情報を形成してこれを提供する。また、提供情報106は、エントリーを行った情報端末に対して、そのエントリー情報に対して行われた入札情報を閲覧できるようにするための入札閲覧情報を形成してこれを提供する。これらエントリー閲覧情報や入札閲覧情報は、通信I/F部102、接続端子101を通じてネットワーク2に送出され、目的とする要求元の通信端末に対して提供されることになる。
【0048】
このようにして、ユーザは自己の携帯電話端末4、事業者PC5、エンドユーザPC6などの通信端末を通じて、出品等のエントリーを行ったり、エントリーに対して入札を行ったり、入札者から落札者を選択したりすることができるようにされる。
【0049】
なお、この実施の形態のオークションサーバ1が提供するオークションサービス(オークションサイト)は、例えば、携帯電話接続会社が提供するポータルサイトを通じて提供されるいわゆる携帯電話の公式サイトサービスとして実現される。したがって、基本的に、オークションへの参加者は電話番号を有しており、オークションサービスの利用についての課金は、電話番号によって請求先を特定し、電話料金ともに請求することができるようにされる。
【0050】
そして、この実施の形態のオークションサーバ1においては、会員登録する場合には、登録料は無料とするが、出品等のエントリー毎に例えば105円程度のエントリー料を徴収するようにしている。また、取引が成立した場合には、入札側から105円程度の仲介料を徴収するようにしている。
【0051】
なお、企業や店舗などの事業者が、オークションサーバ1に会員として登録する場合には、例えば月額525円程度の定額料金とし、当該登録された事業者と取引を行う仲介対象の個人(エントリー、入札のどちらも)には、エントリー料や仲介料などの課金はされない仕組みとなっている。したがって、オークションサーバ1に会員登録していない事業者は個人扱いとなり、会員登録をしていない事業者と取引を行った場合には、エントリー量や仲介料等の課金が発生することになる。このため、事業者の会員登録を促すことができる。
【0052】
また、オークションサーバ1は、空取引や途中キャンセルを防止するため、損害賠償規定を有し、これがシステムに組み込まれている。そして、オークションサーバ1においては、違反行為を検出したり、違反行為の発生が報告されたりした場合に、これを精査し、違反者に対して所定の賠償金額を課金して、これを徴収し、被害者に対して支払うことにより、被害者の損害を補償することもできるようにしている。
【0053】
このような、課金処理や損害賠償処理は、オークションサーバ1の主に制御部120の機能として実現することができる。もちろん、制御部120とは別に、課金処理部や損害賠償処理部を設けるようにすることもできる。また、図2において、2重線で示したニセ情報チェック部103や提供情報生成部106の機能を、CPU121で実行されるプログラムにより実現することも可能である。すなわち、ニセ情報チェック部103や提供情報生成部106の機能は、制御部120の機能として実現することもできる。
【0054】
[携帯電話端末4の構成例]
次に、この実施の形態のオークションシステムで用いられる携帯電話端末4の構成の概略について説明する。図3は、この実施の形態の携帯電話端末4の構成例を説明するためのブロック図である。
【0055】
図3に示すように、この実施の形態の携帯電話端末4は、ネットワーク2を通じて通信を行う部分として、送受信アンテナ401、送受信処理部402、受話器(スピーカ)403、送話器(マイクロホン)404を備えている。また、ユーザインターフェースを提供する部分として、キー操作部411、表示制御部412、表示部413、音声処理部414、スピーカ415を備えている。また、図示しないが、着信通知などを通知するためのバイブレータも携帯電話端末4は備えている。
【0056】
表示部413は、例えば、有機ELディスプレイ(organic electroluminescence display)やLCD(Liquid Crystal Display)等のいわゆる薄型の表示素子が用いられている。また、音声処理部414とスピーカ415とは、着信音や警告音、その他の音声メッセージ等を出力するものである。
【0057】
また、携帯電話端末4は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する時計回路431を備えている。また、携帯電話端末4は、GPS部432とGPSアンテナ433とを備えている。これらGPS部432とGPSアンテナ433とは、GPS衛星7等の複数のGPS衛星からの測位情報を受信して解析することにより、自機の現在位置を正確に検出(測位)する部分である。
【0058】
さらに、携帯電話端末4は、携帯電話端末4の各部を制御する制御部420を備えている。制御部420は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、EEPROM等が、CPUバスを通じて接続されて形成されたマイクロコンピュータである。
【0059】
このような構成を有する携帯電話端末4は、制御部420の制御により、送受信処理部402、送受信アンテナ401を通じて、ネットワーク2に情報を送出したり、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の情報を受信したりすることにより、種々の通信処理を行うことができるようになっている。
【0060】
また、携帯電話端末4は、実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録するようにされたメニューを備えている。当該メニューは、例えば、キー操作部411に設けられているメニューキーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、制御部420が表示制御部412を通じて表示部413の表示画面に表示することができる。そして、制御部420は、キー操作部411を通じてユーザからの当該メニューに含まれる項目の選択入力を受け付け、ユーザによって選択された項目に対応するプログラムを実行することができるようになっている。
【0061】
また、携帯電話端末4において実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録された当該メニューには、後述もするように、オークションサーバ1が提供するオークションサービスを利用するための項目も設けられている。したがって、当該メニューのオークションサービスを利用するための項目を選択することによって、携帯電話端末4のユーザは、オークションサーバ1にアクセスすることができるようにされる。
【0062】
そして、携帯電話端末4を通じて、出品等のエントリーを行ったり、エントリーに対する入札をおこなったり、自己のエントリーに対してなされた入札から落札者を選択したりすることができるようにされる。この場合、出品等のエントリーやエントリーに対する入札を行うようにすると、GPS部432を通じて取得される現在位置とキー操作部411を通じて入力される住所が、オークションサーバ1に送信される。これにより、上述もしたように、オークションサーバ1のニセ情報チェック部103におけるチェック処理が適切に行うことができるようにされる。
【0063】
[事業者PC5、個人ユーザPC6の構成例]
次に、この実施の形態のオークションシステムで用いられる事業者PC5、個人ユーザPC6の構成の概略について説明する。なお、PC(パーソナルコンピュータ)には、機能や性能の異なる種々のものが存在する。しかし、この実施の形態において、オークションサーバ1が提供するオークションサービスを利用するために必要となる基本的な機能は同じである。このため、この実施の形態において、事業者PC5と個人ユーザPC6とは同様の構成を有するものとして説明する。
【0064】
図4は、この実施の形態の事業者PC5、個人ユーザPC6の構成例を説明するためのブロック図である。図4に示すように、この実施の形態の事業者PC5、個人ユーザPC6は、ネットワーク2を通じて通信を行う部分として、ネットワーク2への接続端子501、通信I/F502を備えている。また、ユーザインターフェースを提供する部分として、キー操作部511、表示制御部503、表示部504、音声処理部505、スピーカ506を備えている。表示部504は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のいわゆる薄型の表示素子が用いられている。
【0065】
また、事業者PC5、個人ユーザPC6は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する時計回路512を備えると共に、大容量のハードディスクが内蔵されたハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する。)513を備えている。さらに、事業者PC5、個人ユーザPC6は、GPS部514とGPSアンテナ515とを備えている。
【0066】
GPS部514とGPSアンテナ515とは、GPS衛星7等の複数の人口衛星からの測位情報を受信して解析することにより、自機の現在位置を正確に検出(測位)する部分である。事業者PC5、個人ユーザPC6は、通常、事務所や店舗、あるいは、自宅などで用いられる場合が多いものであり、通常、GPS機能は搭載されていない場合が多い。しかし、この実施の形態のオークションシステムにおいては、出品等のエントリーや入札を行う者の現在位置がチェック用の重要な情報である。そこで、GPS部514とGPSアンテナ515とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)接続可能な外付けのGPSモジュールなどとして接続するようにされている。
【0067】
そして、事業者PC5、個人ユーザPC6は、事業者PC5、個人ユーザPC6の各部を制御する制御部520を備えている。制御部520は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、EEPROM等が、CPUバスを通じて接続されて形成されたマイクロコンピュータである。
【0068】
このような構成を有する事業者PC5、個人ユーザPC6は、制御部520の制御により、通信I/F502、接続端子501を通じて、ネットワーク2に情報を送出したり、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の情報を受信したりすることにより、種々の通信処理を行うことができるようになっている。
【0069】
そして、事業者PC5、個人ユーザPC6の場合にも、携帯電話端末4の場合と同様に、実行可能な種々のアプリケーションプログラムなどが登録するようにされたメニューを備えている。当該メニューには、オークションサーバ1が提供するオークションサービスを利用するための項目も設けられている。したがって、当該メニューのオークションサービスを利用するための項目を選択することによって、事業者PC5、個人ユーザPC6のユーザは、オークションサーバ1にアクセスすることができるようにされる。
【0070】
そして、事業者PC5、個人ユーザPC6を通じて、出品等のエントリーを行ったり、エントリーに対する入札をおこなったり、自己のエントリーに対してなされた入札から落札者を選択したりすることができるようにされる。事業者PC5、個人ユーザPC6においても、出品等のエントリーやエントリーに対する入札を行うようにすると、GPS部514を通じて取得される現在位置とキー操作部511を通じて入力される住所が、オークションサーバ1に送信される。これにより、上述もしたように、オークションサーバ1のニセ情報チェック部103におけるチェック処理が適切に行うことができるようにされる。
【0071】
[オークションサーバ1と携帯電話端末4との処理]
次に、この実施の形態のオークションシステムにおいて、携帯電話端末4を通じて、オークションサーバ1が提供するオークションサービスを利用する場合における、オークションサーバ1及び携帯電話端末4の処理について具体的に説明する。
【0072】
なお、事業者PC5や個人ユーザPC6の場合には、表示画面が大きく、記憶容量の大きなメモリを備えるなど、携帯電話端末4とは性能面において異なる。このため、事業者PC5や個人ユーザPC6を通じてオークションサービスを利用する場合には、情報の入力画面のレイアウトや情報の入力方法が、携帯電話端末4を用いた場合とは若干異なる。
【0073】
しかしこれは、あくまでもハードウェアによる違いであり、処理の内容に違いが生じることはない。すなわち、事業者PC5や個人ユーザPC6を通じて、オークションサーバ1が提供するオークションサービスを利用する場合にも、携帯電話端末4を利用する場合とほぼ同様の処理を行うことになる。
【0074】
図5、図6は、携帯電話端末4で用いられるメニューやオークションサーバ1から携帯電話端末4に提供される入力画面や確認画面の一例を説明するための図である。また、図7、図8は、携帯電話端末4からオークションサーバ1に送信される情報であるエントリー情報と入札情報のレイアウト例を説明するための図である。そして、図9〜図11に示すフローチャートが、この実施の形態のオークションサーバ1において行われる処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【0075】
以下においては、図9〜図11のフローチャートを用いてオークションサーバ1の処理を中心に説明しつつ、同時に、図5、図6及び図7、図8をも参照しながら、オークションサーバ1と携帯電話端末4との連携についても説明する。また、上述もしたように、オークションサーバ1に対して事前に会員登録を行ったおき、会員の認証を行うようにすることももちろんできるようされる。しかし、この実施の形態のオークションシステムにおいては、会員登録を行ってなくてもオークションサービスの提供を受けることができるので、ここでは、会員登録を行っていないユーザがオークションサービスの提供を受ける場合を例にして説明する。
【0076】
上述もしたように、携帯電話端末4のキー操作部411のメニューキーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、図5Aに示したように所定のメニュー画面が、当該携帯電話端末4の表示部413の表示画面413Gに表示される。そして、メニューが表示された携帯電話端末4においては、キー操作部411の矢印キーなどを操作し、メニュー内に表示されている目的とする選択項目にカーソルCSを位置付け、最下段の「OK」アイコンを選択する。これにより、当該携帯電話端末4において、カーソルCSが位置付けられている選択項目に対応するプログラムが実行される。なお、携帯電話端末4において、図5Aに示したメニューの最下段の「終了」アイコンが選択された場合には、メニューからのプログラムの実行は行われず、当該メニューが表示される前の状態、例えば、待ち受け画面を表示する待ち受け状態に戻るようにされる。
【0077】
そして、携帯電話端末4において、図5Aに示したように、カーソルCSを選択項目「オークション」に位置付け、「OK」アイコンを選択したとする。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、オークションプログラムを実行し、オークションサービスの提供要求を形成して、これをオークションサーバ1に送信する。
【0078】
オークションサーバ1の制御部120は、図9〜図11に示すフローチャートの処理を実行するようにしており、自機宛ての種々の要求を常時受信するようにしている。そして、図9に示すように、オークションサーバ1の制御部120は、自機宛ての要求を受信すると、受信した要求はオークションサービスの提供要求か否かを判別する(ステップS101)。ステップS101の判別処理において、オークションサービスの提供要求ではないと判別したときには、制御部120は、受信した要求に応じた処理を実行する(ステップS102)。ステップS102においては、受信した要求に応じて、例えば、ユーザの会員登録処理などの処理が行われることになる。
【0079】
また、ステップS101の判別処理において、オークションサービスの提供要求を受信したと判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、図5Bに示すような、オークションの初期画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に対して送信する(ステップS103)。
【0080】
携帯電話端末4の制御部420は、オークションサーバ1からのオークションの初期画面(図5B)を受信し、これを表示部413の表示画面413Gに表示して、目的とする選択項目の選択を受け付ける。図5Bに示したオークションの初期画面において、「エントリー(出品等)」は、出品等のエントリーを行うための項目である。「入札(応札)」は、既になされている出品等のエントリーを確認して入札を行うようにするための項目である。「入札確認」は、自分の行ったエントリーに対する入札を確認して落札者を選択するための項目である。「相手先への連絡」は、落札者が決定された後に、エントリーを行った者とそのエントリーに対して落札者として決定された者とが相互に連絡を取る場合に用いられる項目である。
【0081】
そして、携帯電話端末4において、図5Bに示したオークションの初期画面から目的とする選択項目にカーソルCSが位置付けられて、最下段の「OK」アイコンが選択されたとする。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、当該選択項目に対応する処理を実行することの要求を形成し、これをオークションサーバ1に送信する。
【0082】
[出品等のエントリー処理]
オークションサーバ1は、オークションの初期画面提供後、初期画面を提供した携帯電話端末4からのオークションに関する要求を受信するようにし、まず、受信した要求が出品等のエントリーを行うことの要求か否かを判別する(ステップS104)。すなわち、図5Bに示したオークションの選択画面において、選択項目である「エントリー(出品等)」が選択されたか否かを判別する。ステップS104の判別処理において、受信した要求は出品等のエントリーを行うことの要求であると判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、出品等のエントリーを行うためのエントリー画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS105)。
【0083】
要求元の携帯電話端末4は、オークションサーバ1からの当該エントリー画面を受信し、これを表示部413の表示画面413Gに表示する。この実施の形態において、出品等のエントリー画面は、図5C、図5Dに示すように、第1、第2の2つの画面から構成されるものである。
【0084】
図5Cに示すように、第1のエントリー画面には、エントリーを行うようにする当該携帯電話端末4のユーザに関する情報の入力欄として、氏名、現在地(現在位置)、住所、電話番号(TEL)、電子メールアドレス(メール)の各入力欄が設けられている。現在地は、携帯電話端末4に搭載されたGPS部432を通じて、エントリー画面への情報の入力時に取得される情報である。これ以外の情報は、基本的に携帯電話端末4のユーザによってキー操作部411を通じて入力される。氏名、住所、電話番号(TEL)、電子メールアドレス(メール)の各情報については、例えば、携帯電話端末4の制御部420に設けられている図示しないEEPROMなどに予め設定するようにした情報を用いるようにしてもよい。
【0085】
携帯電話端末4において、図5Cに示した第1のエントリー画面の現在地の入力欄と住所の入力欄に情報が入力されると、これらの情報については、オークションサーバ1に送信する。エントリー画面の提供後、オークションサーバ1は、当該携帯電話端末4からの情報を受信するようにし、受信した携帯電話端末4からの情報は、現在位置及び住所か否かを判別する(ステップS106)。
【0086】
ステップS106の判別処理において、携帯電話端末4からの現在位置及び住所を受信したと判別したときには、上述もしたように、オークションサーバ1のニセ情報チェック部103により、当該情報の送信元についての信頼性のチェックを行う(ステップS107)。この後、オークションサーバ1の制御部120は、ニセ情報チェック部103によるチェック結果が、エントリーを行うようにしている送信元は信頼性が高いことを示しているか否か(チェックOKか否か)を判別する(ステップS108)。
【0087】
ステップS108の判別処理において、信頼性が低いことを示している(チェックOKでない)と判別された場合には、オークションサーバ1の制御部120は、その旨を示すメッセージを形成し、要求元の携帯電話端末4に提供する(ステップS109)。この後、ステップS106からの処理を繰り返すようにし、携帯電話端末4からの情報を受け付けるようにする。一方、ステップS108の判別処理において、信頼性が高いことを示している(チェックOKである)と判別された場合には、ステップS106〜ステップS109のループを抜け、携帯電話端末4からの情報を受け付けるようにする。すなわち、当該携帯電話端末4においては、エントリーの内容について詳細な情報の入力ができるようにされる。
【0088】
したがって、現在位置や住所から信頼性が低いと判別された携帯電話端末4に対しては、その旨を示すメッセージがオークションサーバ1から提供されるので、携帯電話端末4では、これを表示部423の表示画面413Gに表示する。そして、当該携帯電話端末4のユーザは、住所が正しくない場合には、住所の再入力を行うことができるようにされるが、それ以外の場合には、出品等のエントリーを行うことができないようにされる。このように、この実施の形態のオークションシステムにおいては、エントリーの送信元の現在位置と住所とに基づいて、オークションサーバ1において信頼性のチェックがなされ、信頼性ありと判定された送信元のみがエントリーを行うことができるようにされる。
【0089】
また、図5Cに示すように、第1のエントリー画面には、エントリーに関する情報として、概要、期限、場所、金額の各入力欄が設けられている。これらの入力欄に対しては、現在地と住所のチェックにより信頼性ありと判定された場合に、情報の入力ができるようにされる。
【0090】
図5Cの第1のエントリー画面において、概要は、例えば、物品の販売、物品の購入、物々交換、場所(店舗等)の募集など、エントリーの概要が入力される。期限は、当該エントリーの期限を示す情報が入力される。また、場所は、当該エントリーの募集エリア等を示す情報が入力される。金額は、当該エントリーが物品等の売買である場合には、最低額または最高額を示す金額情報が入力される。なお、金額情報は、例えば、「最低額○○○円」、「最高額○○○円」等というように、それが最低額なのか、最高額なのかが区別可能な態様で入力され、表示される。
【0091】
なお、携帯電話端末4において、最下段の上矢印アイコンまたは下矢印アイコンを選択する操作を行うことにより、入力欄を適宜指定して、目的とする情報の入力、変更、削除を行うことができるようにされる。また、図5Cに示した情報の他にも、必要な情報の入力を求めるようにすることももちろん可能である。
【0092】
そして、図5Cに示した第1のエントリー画面において必要な情報の入力を終了し、例えば、最下段の上矢印キーを選択する操作を行うようにすると、図5Dに示した第2のエントリー画面が表示される。図5Dに示すように、第2のエントリー画面は、携帯電話端末4のユーザが行いたいエントリーの内容の詳細を、例えば、150文字程度の文章で入力することができるようにされる。
【0093】
そして、携帯電話端末4において、携帯電話端末4において、図5Dに示した第2のエントリー画面の最下段に設けられた「OK」アイコンが選択されると、図5C、図5Dの第1、第2のエントリー画面を通じて入力した情報からなるエントリー情報が形成され、これがオークションサーバ1に送信される。また、図5C、図5Dに示した第1、第2のエントリー画面の最下段に設けられた「終了」アイコンが選択された場合には、エントリー情報は送信せずに、エントリー処理の終了要求が形成され、これがオークションサーバ1に送信される。
【0094】
このため、オークションサーバ1においては、ステップS107で現在位置と住所のチェックを行い、ステップS108でチェックOKと判別された後においては、当該携帯電話端末4からの情報はエントリー処理の終了要求か否かを判別する(ステップS110)。ステップS110の判別処理において、受信した情報はエントリー処理の終了要求であると判別したときには、エントリー処理を終了させ、ステップS103からの処理を行うようにし、オークションの初期画面の提供処理から繰り返すようにされる。すなわち、当該携帯電話端末4においては、図5Bに示したオークションの初期画面に戻るようにされる。
【0095】
また、ステップS110の判別処理において、受信した情報はエントリー処理の終了要求ではないと判別したときには、この場合、携帯電話端末4から送信されてくるのは、第1、第2のエントリー画面(図5C、図5D)を通じて入力された情報からなるエントリー情報であると判別することができる。そこで、オークションサーバ1の制御部120は、携帯電話端末4からの当該エントリー情報を受け付け(ステップS111)、当該エントリー情報に対して、エントリーNo.と、パスワードを付与して、当該エントリー情報をエントリー情報ファイル104に格納する(ステップS112)。
【0096】
ここで、携帯電話端末4からオークションサーバ1に送信されてくるエントリー情報は、例えば、図7に示すレイアウトのものである。図7において、区分の欄には、当該情報がエントリー情報であることを示す情報が入力されている。エントリーNo.とパスワードの欄には、上述したように、オークションサーバ1において付与され情報が、オークションサーバ1において入力するようにされる。落札者の入札No.の欄には、後述もするように、当該エントリー情報に対して落札者となった入札情報の入札No.がオークションサーバ1において入力される。
【0097】
また、図7に示したエントリー情報において、現在位置、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、エントリー概要、期限、場所、金額、内容詳細(条件等)の各欄には、図5C、図5Dに示した第1、第2のエントリー画面を通じて入力された情報が、携帯電話端末4において入力される。このようなエントリー情報が、携帯電話端末4からオークションサーバ1に提供され、エントリーNo.とパスワードが付与されてエントリー情報ファイル104に格納される。
【0098】
そして、エントリー情報のエントリー情報ファイル104への格納後、さらに、オークションサーバ1は、当該エントリー情報の送信元の携帯電話端末4に対して、「エントリーNo.」と「パスワード」を含む図5Eに示すエントリー確認画面を形成し、これ要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS113)。
【0099】
エントリー情報の送信元の携帯電話端末4は、当該エントリー確認画面を受信し、これを表示部413の表示画面に表示する。当該エントリー確認画面は、図5Eに示すように、エントリー情報が適切に受け付けられた旨を示すものである。また、当該エントリー確認画面は、当該エントリー情報に対する入札情報を確認する場合等に用いることになる「エントリーNo.」と「パスワード」とを表示するようにしたものである。当該エントリー確認画面は、必要に応じて繰り返し表示して、確認することができるようにされる。
【0100】
そして、図5Eに示したエントリー確認画面の最下段の「OK」アイコンを選択すると、図5Bに示したオークションの初期画面に戻るようにされる。そして、オークションに関する他の処理を行うことができるようにされる。
【0101】
なお、この実施の形態のオークションシステムにおいては、物品だけでなく、労働、空間、場所、サービス、権利など種々のものを取引の対象とすることができる。そして、図5Dに示した第2のエントリー画面の内容(条件等)コメント欄に対して入力されるエントリーの内容の具体例の幾つかを以下に示す。
【0102】
第1のエントリー内容の例(物品の購入希望のエントリーの例)として、例えば、
「17時、今、赤羽にいて上尾に帰ります。夕飯のおかずをお刺身にします。4人前で8000円以内の予算、沿線のスーパー、鮮魚店の方、連絡をお願いします。息子の合格祝いのため、18時にて締め切ります。」と言うものがある。
【0103】
第2のエントリー内容の例(物品の販売希望のエントリーの例(広告としての使用))として、例えば、
「16時、浦和の○○デパート地下食品売り場です。17時から惣菜全品20%オフとなります。添付のクーポンを印刷持参されるか、携帯電話端末画面で提示して下されば、更に3%オフとさせて頂きます。また、タイの尾頭付き先着1名様、4000円にてご奉仕させて頂きます。1分以内の着順の場合、その場でオークションとさせていただきます。」と言うものがある。
【0104】
第3のエントリー内容の例(労働の提供を受けたい場合のエントリーの例)として、例えば、
「麻布十番でコーギー犬の散歩を毎週火、水、木のAMにお願いします。散歩終了の都度お支払い致します。1回30分で2000円以内のオークションです。近所にお住まいで最低価格をご提示頂けた方にお願い致します。」と言うものがある。
【0105】
第4のエントリーの内容の例(空間(店舗)の利用希望のエントリーの例)として、例えば、
「品川駅に男性4人、女性3人です。1人3000円の予算で和食ののみ放題希望。現在地から徒歩7〜8分までの個室で盛り上がれるお店の方、ご応募下さい。」と言うものがある。
【0106】
第5のエントリー内容の例(場所の提供希望の場合のエントリーの例)として、例えば、
「北八王子駅徒歩10分のところで農業を営んでいます。高齢のため家庭菜園用に農地をお探しの方を募集します。賃貸料はできた野菜のおすそ分けをしていただければ結構です。車で30分以内程度の方を希望します。」と言うものがある。
【0107】
第6のエントリー内容の例(物々交換または物品の販売のエントリーの例)として、例えば、
「乗らなくなったバイクあり。HONDA××××、15年式。マウンテンバイクとの交換を希望。もしくは、高額買取でもOK。只今から20時間以内でマウンテンバイクの写真か買取金額を提示下さい。当方、千葉市在住のため、県内か首都圏の応募者を希望します。」と言うものがある。
【0108】
このように、オークションの対象となるエントリーとしては、種々の取引対象について、提供したい、あるいは、提供を受けたいといった双方向(通常オークションと逆オークション)とを行うようにするためのエントリーを行うことができる。なお、第1のエントリー内容の例の場合、図1に示した第1のエントリー画面の概要には、「お刺身の購入」、期限には、「本日午後6時」、場所には、「赤羽〜上尾沿線」、金額には、「最高額8000円」といった情報が入力される。
【0109】
このように、この第1に実施の形態においては、第1、第2のエントリー画面を通じて出品等のエントリーを行うことができるが、第1のエントリー画面を通じては、エントリーを行う者に関する情報と、エントリーの概要が入札の条件とが入力され、第2の画面を通じては、エントリー内容の詳細が入力するようにされる。そして、第1のエントリー画面を通じて入力された情報は、上述もしたように、エントリーを行う者の信頼性のチェックや入札のチェックに用いられることになる。
【0110】
[エントリーに対する入札処理]
そして、上述したステップS104の判別処理において、受信した要求は出品等のエントリーを行うことの要求ではないと判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、図10のステップS114の判別処理に進む。この場合、オークションサーバ1は、オークションの初期画面提供後、初期画面を提供した携帯電話端末4からのオークションに関する要求を受信するようにし、受信した要求が入札を行うことの要求か否かを判別する(ステップS114)。すなわち、図5Bに示したオークションの選択画面において、選択項目である「入札(応札)」が選択されたか否かを判別する。ステップS114の判別処理において、受信した要求は入札を行うことの要求であると判別したときには、入札対象のエントリー情報を閲覧できるようにするためのエントリー情報閲覧画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS115)。
【0111】
携帯電話端末4は、当該エントリー情報閲覧画面を受信し、これを図6Aに示すように、表示部413の表示画面413Gに表示する。エントリー情報閲覧画面は、情報の入力を行うための画面ではなく、オークションサーバ1に受け付けられ、入札が募集されているエントリー情報を、入札を行うとするユーザが閲覧できるようにするものである。
【0112】
図6Aに示すように、エントリー情報閲覧画面には、エントリーNo.、概要、期限、場所、金額、内容(条件等)コメントの各表示欄が設けられており、そのそれぞれに表示対象のエントリー情報の対応する情報が表示するようにされる。これらの情報は、図5C、図5Dを通じて入力された情報である。また、この実施の形態において、エントリーを行ったユーザに関する情報は、この時点ではプライバシー保護のため表示しないようにされる。
【0113】
そして、オークションサーバ1は、当該携帯電話端末4からの情報を受信するようにし、受信した情報は、携帯電話端末4において、エントリー情報閲覧画面の最下段の上矢印アイコンまたは下矢印アイコンが操作された場合に形成されて送信されてくる改ページ要求か否かを判別する(ステップS116)。ステップS116の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は改ページ要求であると判別した場合には、オークションサーバ1の制御部120は、ステップS115からの処理を繰り返す。
【0114】
この場合、オークションサーバ1の制御部120は、エントリー情報ファイル104に蓄積されているエントリー情報であって、指示された方向に存在する他のエントリー情報の閲覧画面を形成して、これを要求元の携帯電話端末4に提供する。これにより、入札が募集されているエントリー情報の提供をオークションサーバ1から順次に受けて表示し、携帯電話端末4のユーザが閲覧することができるようにされる。
【0115】
そして、入札したいエントリー情報が見つかった場合には、当該携帯電話端末4のユーザは、図6Aに示したエントリー情報閲覧画面の最下段に設けられている「入札」アイコンを選択する操作を行う。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、エントリー閲覧画面に表示されているエントリー情報を入札対象として選択したことを通知する入札選択情報を形成し、これをオークションサーバ1に送信する。
【0116】
このため、オークションサーバ1においては、ステップS116の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は改ページ要求ではないと判別したときには、受信した携帯電話端末4からの情報は入札選択情報か否かを判別する(ステップS117)。ステップS117の判別処理において、携帯電話端末4からの情報は入札選択情報であると判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、目的とするエントリー情報に対して入札を行うための入札画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS118)。
【0117】
要求元の携帯電話端末4は、当該入札画面を受信し、これを表示部413の表示画面413Gに表示する。この実施の形態において、入札画面は、図6Bに示すように、入札画面のタイトル表示のすぐ下には、エントリー情報閲覧画面を通じて選択したエントリー情報のエントリーNo.が表示される。さらに、図6Bに示すように、入札画面には、入札を行うようにする当該携帯電話端末4のユーザに関する情報の入力欄として、氏名、現在地、住所、電話番号(TEL)、電子メールアドレス(メール)の各入力欄が設けられている。
【0118】
図6Bにおいて、現在地(現在位置)は、携帯電話端末4に搭載されたGPS部432を通じて、入札画面への情報の入力時に取得される情報である。これ以外の情報は、基本的にユーザによってキー操作部411を通じて入力される。氏名、住所、電話番号(TEL)、電子メールアドレス(メール)の各情報については、例えば、携帯電話端末4の制御部420に設けられている図示しないEEPROMなどに予め設定するようにした情報を用いるようにしてもよい。
【0119】
携帯電話端末4において、図6Bに示した入札画面において、現在地の入力欄と住所の入力欄に情報が入力されると、これらの情報については、オークションサーバ1に送信する。入札画面の提供後、オークションサーバ1は、当該携帯電話端末4からの情報を受信するようにし、受信した携帯電話端末4からの情報は、現在位置及び住所か否かを判別する(ステップS119)。
【0120】
ステップS119の判別処理において、携帯電話端末4からの現在位置及び住所を受信したと判別したときには、上述もしたように、オークションサーバ1のニセ情報チェック部103により、当該情報の送信元についての信頼性のチェックを行う(ステップS120)。この後、オークションサーバ1の制御部120は、ニセ情報チェック部103によるチェック結果が、入札を行うようにしている送信元は信頼性が高いことを示しているか否か(チェックOKか否か)を判別する(ステップS121)。
【0121】
ステップS121の判別処理において、信頼性が低いことを示している(チェックOKでない)と判別された場合には、オークションサーバ1の制御部120は、その旨を示すメッセージを形成し、要求元の携帯電話端末4に提供する(ステップS122)。この後、ステップS119からの処理を繰り返すようにし、携帯電話端末4からの情報を受け付けるようにする。一方、ステップS121の判別処理において、信頼性が高いことを示している(チェックOKである)と判別された場合には、ステップS119〜ステップS122のループを抜け、携帯電話端末4からの情報を受け付けるようにする。すなわち、当該携帯電話端末4においては、入札の内容について詳細な情報の入力ができるようにされる。
【0122】
したがって、現在位置や住所から信頼性が低いと判別された携帯電話端末4に対しては、その旨を示すメッセージがオークションサーバ1から提供されるので、携帯電話端末4では、これを表示部423の表示画面413Gに表示する。そして、当該携帯電話端末4のユーザは、住所が正しくない場合には、住所の再入力を行うことができるようにされるが、それ以外の場合には、目的とするエントリーに対する入札を行うことができないようにされる。
【0123】
このように、この実施の形態のオークションシステムにおいては、入札の送信元の現在位置と住所とに基づいて、オークションサーバ1において信頼性のチェックがなされ、信頼性ありと判定された送信元のみが入札を行うことができるようにされる。そして、電話番号、メールアドレスの他、図6Bに示した入札内容(条件等)の入力欄に、入札についての自分の種々の条件等を例えば150字程度の文章として入力することができるようにされる。このように、この実施の形態のオークションシステムにおいては、入札の送信元の現在位置と住所とに基づいて、オークションサーバ1において信頼性のチェックがなされ、信頼性ありと判定された送信元のみが入札を行うことができるようにされる。
【0124】
そして、入札の内容の入力後、携帯電話端末4において、図6Bに示した入札画面の最下段の「OK」アイコンが選択されると、入力画面(図6B)を通じて入力された情報を含む入札情報が形成され、これがオークションサーバ1に送信される。また、図6Bに示した入札画面において、図6Bに示した入札画面の最下段の「終了」アイコンが選択された場合には、入札情報は送信せずに、入札処理の終了要求が形成され、これがオークションサーバ1に送信される。
【0125】
このため、オークションサーバ1においては、ステップS120で現在位置と住所のチェックを行い、ステップS121でチェックOKと判別された後においては、当該携帯電話端末4からの情報は入札処理の終了要求か否かを判別する(ステップS123)。ステップS123の判別処理において、受信した情報は入札処理の終了要求であると判別したときには、入札処理を終了させ、図9に示したステップS103からの処理を行うようにし、オークションの初期画面の提供処理から繰り返すようにされる。すなわち、当該携帯電話端末4においては、図5Bに示したオークションの初期画面に戻るようにされる。
【0126】
また、ステップS123の判別処理において、受信した情報は入札処理の終了要求ではないと判別したときには、この場合、携帯電話端末4から送信されてくるのは、入札画面を(図6B)通じて入力された情報からなる入札情報であると判別することができる。そこで、オークションサーバ1の制御部120は、携帯電話端末4からの当該入札情報を受け付け(ステップS124)、当該入札情報に対して、入札No.と、パスワードを付与して、当該入札情報を入札情報ファイル105に格納する(ステップS125)。
【0127】
携帯電話端末4からオークションサーバ1に送信されてくる入札情報は、例えば、図8に示すレイアウトのものである。図8において、区分の欄には、当該情報が入札情報であることを示す情報が入力される。エントリーNo.の入力欄には、入札を行うようにしたエントリー情報に付与されているエントリーNo.が入力される。また、入札No.とパスワードの欄には、上述したように、オークションサーバ1において付与され情報が、オークションサーバ1において入力するようにされる。
【0128】
また、図8に示した入札情報において、現在位置、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、入札内容(条件等)の各欄には、図6Bに示した入札画面を通じて入力された情報が、携帯電話端末4において入力される。また、落札FLGの入力欄には、当該入札情報が落札先として選択された場合に、落札されたことを示す情報が更新するようにされる。このような入札情報が、携帯電話端末4からオークションサーバ1に提供され、入札No.とパスワードが付与されて入札情報ファイル105に格納される。
【0129】
そして、入札情報の入札情報ファイル105への格納後、さらに、オークションサーバ1は、当該エントリー情報の送信元の携帯電話端末4に対して、「入札No.」と「パスワード」を含む図6Cに示す入札確認画面を形成し、これ要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS126)。
【0130】
入札情報の送信元の携帯電話端末4は、当該入札確認画面を受信し、これを表示部413の表示画面に表示する。当該エントリー確認画面は、図6Cに示すように、入札情報が適切に受け付けられた旨を示すものである。また、当該入札確認画面は、当該入札情報を確認する場合等に用いることになる「入札No.」と「パスワード」とを表示するようにしたものである。当該入札確認画面は、必要に応じて繰り返し表示して、確認することができるようにされる。
【0131】
そして、図6Cに示した入札確認画面の最下段の「OK」アイコンを選択すると、図5Bに示したオークションの初期画面に戻るようにされる。そして、オークションに関する他の処理を行うことができるようにされる。なお、ステップS117の判別処理において、携帯電話端末4からの情報は入札選択情報であると判別したときには、この場合、携帯電話端末4からの情報は入札処理の終了要求であると判別することができるので、オークションサーバ1の制御部120は、図9に示したステップS103からの処理を行うようにする。
【0132】
[落札者の選択処理]
そして、上述したステップS114の判別処理において、受信した要求は入札を行うことの要求ではないと判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、図11のステップS127の判別処理に進む。すなわち、オークションサーバ1は、オークションの初期画面提供後、初期画面を提供した携帯電話端末4からのオークションに関する要求を受信するようにし、受信した要求が入札確認を行うことの要求か否かを判別する(ステップS127)。すなわち、図5Bに示したオークションの選択画面において、選択項目である「入札確認」が選択されたか否かを判別する。
【0133】
ステップS127の判別処理において、受信した要求は入札確認を行うことの要求であると判別したときには、エントリー情報に対する入札情報を閲覧できるようにするための入札情報閲覧画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS128)。
【0134】
携帯電話端末4は、当該入札情報閲覧画面を受信し、これを図6Dに示すように、表示部413の表示画面413Gに表示する。入札情報閲覧画面は、情報の入力を行うための画面ではなく、自己のエントリーに対して行われた入札情報を、エントリーを行ったユーザであって、落札者を決定しようとするユーザが閲覧できるようにするものである。
【0135】
このため、図6Dに示すように、入札情報閲覧画面は、エントリーNo.の入力欄、パスワードの入力欄、入札No.の表示欄、入札内容(条件等)の表示欄が表示するようにされる。エントリーNo.の入力欄とパスワードの入力欄には、エントリーを行うようにした場合に、オークションサーバ1において付与され、エントリーを行うようにした携帯電話端末4に対して提供されたエントリーNo.とパスワードを入力する。そして、入力されたエントリーNo.とパスワードとは、制御部420により形成される入札情報の確認要求に含められ、オークションサーバ1に送信される。この場合、パスワードは、エントリーを行った者の確認のために用いられる。
【0136】
そして、オークションサーバ1は、携帯電話端末4からのエントリーNo.とパスワードとを受信する(ステップS129)。そして、オークションサーバ1は、当該エントリーNo.により特定されるエントリー情報に対して入札するようにされた入札情報を入札情報ファイル105から読み出して、入札No.と入札内容とを表示するようにした入札情報閲覧画面(図6D)を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に提供する(ステップS130)。
【0137】
そして、オークションサーバ1は、当該携帯電話端末4からの情報を受信するようにし、受信した情報は、携帯電話端末4において、入札情報閲覧画面の最下段の上矢印アイコンまたは下矢印アイコンが操作された場合に形成されて送信されてくる改ページ要求か否かを判別する(ステップS131)。ステップS131の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は改ページ要求であると判別した場合には、オークションサーバ1の制御部120は、ステップS130からの処理を繰り返す。
【0138】
この場合、オークションサーバ1の制御部120は、入札情報ファイル105に蓄積されている入札情報であって、指示された方向に存在する目的とするエントリー情報に対する他の入札情報の閲覧画面(図6D)を形成して、これを要求元の携帯電話端末4に提供する。これにより、目的とするエントリー情報に対する入札情報の提供をオークションサーバ1から順次に受けて表示し、携帯電話端末4のユーザが閲覧することができるようにされる。
【0139】
そして、入札したいエントリー情報が見つかった場合には、当該携帯電話端末4のユーザは、図6Dに示した入札情報閲覧画面の最下段に設けられている「決定」アイコンを選択する操作を行う。この場合、携帯電話端末4の制御部420は、入札閲覧画面に表示されている入札情報を落札対象として選択したことを通知する落札選択情報(エントリーNo.と入札No.とを含むもの)を形成し、これをオークションサーバ1に送信する。
【0140】
このため、オークションサーバ1においては、ステップS131の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は改ページ要求ではないと判別した場合には、オークションサーバ1の制御部120は、受信した携帯電話端末4からの情報は、落札選択情報か否かを判別する(ステップS132)。すなわち、ステップS132の判別処理は、図6Dに示した入札情報確認画面において、「決定」アイコンが選択されたか否かを判別するものである。ステップS132の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は落札選択情報であると判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、当該落札者等に対して落札者が決定されたことの通知処理を行う(ステップS133)。
【0141】
このステップS133の処理は、オークションサーバ1を通じて、落札するようにされた入札情報の入札元に対して、落札されたこと(落札者となったこと)を示す情報を送信したり、他の入札情報に対しては、落札に至らなかったことを示す情報を送信したりする。これらの情報の送信は、例えば電子メールにより送信するようにされる。また、ステップS133においては、当該落札選択情報に含まれるエントリーNo.により特定されるエントリー情報の入札No.の入力欄に、当該落札選択情報の入札No.を更新したり、当該落札選択情報に含まれる入札No.により特定される入札情報の落札フラグの入力欄に、落札者となったことを示すフラグ情報を更新したりするなどの処理も行われる。ステップS133の処理の後、オークションサーバ1の制御部120は、図9に示したステップS103からの処理を繰り返すようにする。
【0142】
また、ステップS132の判別処理において、受信した携帯電話端末4からの情報は落札選択情報ではないと判別したときには、受信した情報は落札者の選択を行う処理の終了指示であると判別し、図9に示したステップS103からの処理を繰り返すようにする。
【0143】
[取引の相手方への連絡処理]
また、上述したステップS127の判別処理において、受信した要求は入札確認を行うことの要求ではないと判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、図11のステップS134の判別処理に進む。すなわち、オークションサーバ1は、オークションの初期画面提供後、初期画面を提供した携帯電話端末4からのオークションに関する要求を受信するようにし、受信した情報は、取引の相手先へ連絡を行うようにする要求か否かを判別する(ステップS134)。すなわち、図5Bに示したオークションの選択画面において、選択項目である「相手先への連絡」が選択されたか否かを判別する。
【0144】
ステップS134の判別処理において、受信した要求は相手先への連絡を行うようにする要求であると判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、例えば、図6Eに示すような連絡情報入力画面を形成し、これを要求元の携帯電話端末4に送信する(ステップS135)。
【0145】
携帯電話端末4は、当該連絡情報入力画面を受信し、これを表示部413の表示画面413Gに表示する。連絡情報入力画面は、図6Eに示したように、エントリーNo.の入力欄と、入札No.の入力欄と、パスワードの入力欄と、連絡内容の入力欄とを有するものである。
【0146】
そして、当該携帯電話端末4において、出品等のエントリーを行った者から落札者へ連絡を行う場合には、図6Eに示す連絡情報入力画面において、自己のエントリー情報に割り当てられたエントリーNo.とパスワードを入力すると共に、連絡内容を入力し、連絡情報入力画面の最下段に表示されている「OK」アイコンを選択する操作を行う。この場合には、入力されたエントリーNo.とパスワードと連絡内容とからなる連絡情報が形成され、オークションサーバ1に送信される。
【0147】
また、落札者として決定された者から自分が入札を行ったエントリーの送信元へ連絡を行う場合には、図6Eに示す連絡情報入力画面において、自己の入札情報に割り当てられた入札No.とパスワードを入力すると共に、連絡内容を入力し、連絡情報入力画面の最下段に表示されている「OK」アイコンを選択する操作を行う。この場合には、入力された入札No.とパスワードと連絡内容とからなる連絡情報が形成され、オークションサーバ1に送信される。
【0148】
また、相手先への連絡処理を終了したい場合には、図6Eに示す連絡情報入力画面において、最下段に表示されている「終了」アイコンを選択する操作を行う。この場合には、相手先への連絡処理の終了指示が形成され、オークションサーバ1に送信される。
【0149】
このため、オークションサーバ1の制御部120においては、連絡入力画面の提供後、提供先の携帯電話端末4からの情報を受信するようにし、相手先への連絡処理の終了指示を受信したか否かを判別する(ステップS136)。ステップS136の判別処理において、終了指示を受信していないと判別したときは、受信した情報は相手先への連絡情報であると判別する。
【0150】
この場合、オークションサーバ1は、受信した情報に含まれるエントリーNo.または、入札No.に基づいて、相手先を特定し、その特定した相手先に対して、連絡情報を送信する処理を行う(ステップS137)。当該相手先の特定は、エントリーNo.または、入札No.に基づいて、エントリー情報ファイル104や落札情報ファイル105の該当情報を参照して行う。このステップS137の処理の後、オークションサーバ1の制御部120は、図9のステップS103からの処理を繰り返すようにする。
【0151】
また、ステップS136の判別処理において、終了指示を受信したと判別したときには、オークションサーバ1の制御部120は、相手先への連絡は行わずに、図9のステップS103からの処理を繰り返すようにする。
【0152】
このようにして、オークションサーバ1と携帯電話端末4との間では、オークションに関する情報の送受を行って、出品等のエントリーを行ったり、エントリーに対する入札を行ったり、また、入札者からの落札者の選択を行ったりすることができるようにされる。
【0153】
[携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6の処理のまとめ]
次に、この実施の形態のオークションシステムにおける携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6のオークションサーバ1からのオークションサービスを受ける場合の処理についてまとめる。上述した実施の形態においては、携帯電話端末4を通じてオークションサーバ1を利用する場合を例にして説明した。しかし、事業者PC5や個人ユーザPCを通じてオークションサーバ1を利用する場合もまた、携帯電話端末4を通じて利用した場合とほぼ同様の処理が行われることになる。そこで、ここでは、携帯電話端末4の場合を例にして、種々の通信端末からオークションサーバ1を利用する場合の処理について説明する。
【0154】
図12は、この実施の形態の携帯電話端末4を通じてオークションサーバ1を利用する場合の処理を説明するためのフローチャートである。この図12に示す処理は、携帯電話端末4において、所定のメニュー(図5A)から選択項目として「オークション」が選択された場合に、携帯電話端末4の主に制御部420において実行される。
【0155】
この場合、携帯電話端末4の制御部420は、オークションサービスの提供要求を形成し、これをオークションサーバ1に対して送信する(ステップS201)。そして、携帯電話端末4は、オークションサーバ1から送信されてくるオークションの初期画面(図5B)を受信し、これを表示部413の表示画面413Gに表示する(ステップS202)。
【0156】
この後、携帯電話端末4の制御部420は、キー操作部411を通じて、オークションの初期画面に対する選択入力を受け付ける(ステップS203)。オークションの選択画面は、例えば、図5Bに示したように、選択項目として、「エントリー(出品等)」、「入札(応札)」、「入札確認」、「相手先への連絡」などの項目が設けられたものである。また、当該オークションの初期画面の最下段には、「OK」アイコンと「終了アイコン」とが設けられている。
【0157】
そして、携帯電話端末4の制御部420は、キー操作部411を通じて受け付けた操作入力は、オークションサーバ1へのアクセスの終了指示(オークションの終了指示)か否かを判別する(ステップS204)。ステップS204において、受け付けた操作入力は、オークションサービスの利用の終了指示であると判別したときには、制御部420は、オークションの初期画面(図5B)を消去するなどの所定の終了処理を行って(ステップS205)、この図12に示す処理を終了する。
【0158】
また、ステップS204の判別処理において、終了指示ではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、出品等のエントリーを行うようにするものか否かを判別する(ステップS206)。ステップS206において、受け付けた操作入力は、出品等のエントリーを行うようにするものであると判別したときには、携帯電話端末4の制御部420は、上述したように、エントリー画面(図5C、図5D)を用いたエントリー処理を実行する(ステップS207)。この後、制御部420は、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
【0159】
また、ステップS206の判別処理において、受け付けた操作入力は、出品等のエントリーを行うようにするものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、エントリーに対する入札を行うようにするものか否かを判別する(ステップS208)。ステップS208において、受け付けた操作入力は、エントリーに対する入札を行うようにするものであると判別したときには、携帯電話端末4の制御部420は、上述したように、エントリー情報閲覧画面(図6A)、入札画面(図6B)を用いた一連の入札処理を実行する(ステップS209)。この後、制御部420は、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
【0160】
また、ステップS208の判別処理において、受け付けた操作入力は、エントリーに対する入札を行うようにするものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、自己のエントリーに対する入札情報の確認を行うようにするものか否かを判別する(ステップS210)。ステップS210において、受け付けた操作入力は、自己のエントリーに対する入札情報の確認を行うようにするものであると判別したときには、携帯電話端末4の制御部420は、上述したように、入札情報閲覧画面(図6D)を用いた一連の入札確認処理を実行する(ステップS211)。この後、制御部420は、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
【0161】
また、ステップS210の判別処理において、受け付けた操作入力は、自己のエントリーに対する入札情報の確認を行うようにするものではないと判別したときには、受け付けた操作入力は、取引の相手先との連絡を行うようにするものか否かを判別する(ステップS212)。ステップS212において、受け付けた操作入力は、取引の相手先との連絡を行うようにするものであると判別したときには、携帯電話端末4の制御部420は、上述したように、連絡情報入力画面(図6E)を用いた一連の相手先への連絡処理を実行する(ステップS213)。この後、制御部420は、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
【0162】
また、ステップS212において、受け付けた操作入力は、取引の相手先との連絡を行うようにするものではないと判別したときには、制御部420は、ステップS203からの処理を繰り返すようにする。
【0163】
このようにして、携帯電話端末4から、オークションサーバ1へアクセスし、出品等のエントリー、エントリーに対する入札、自己のエントリーに対する入札の確認と落札者の決定、取引の相手先との連絡等の各処理を、オークションサーバ1を通じて行うことができるようにされる。
【0164】
[実施の形態の効果]
この実施の形態のオークションシステムにおいては、オークションサーバ1が、通信端末からの現在位置と住所とに基づいて、地図DB112の情報を参照して、送信元の信頼性のチェックを行う。これにより、虚偽のエントリーや虚偽の入札を効果的に排除し、信頼性が高く、誰もが気軽に利用可能なフレキシブルなオークションシステムを実現できる。
【0165】
また、送信されてくる現在位置と住所に基づいて、地図DB112を参照して行う送信元の信頼性のチェックは、上述したように、種々の観点から行うようにしているので信頼性の高いチェックができる。
【0166】
[この発明の方法、プログラム]
上述した実施の形態からも分かるように、オークションサーバ1が、この発明のサービス提供サーバに相当し、オークションサーバ1と携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザCからなるシステムがこの発明のシステムに相当する。そして、図9〜図11のフローチャートを用いて説明した処理が、この発明の方法、プログラムに対応するものである。
【0167】
すなわち、図9〜図11のフローチャートに示した処理が、この発明の方法の一実施の形態であり、これらのフローチャートに示した処理をオークションサーバ1に搭載されたコンピュータ(CPU)によって実行可能なように検出したプログラムが、この発明のプログラムの一実施の形態である。
【0168】
[その他]
なお、図5、図6に示したメニュー、入力画面、表示画面の例は、あくまでも一例であり、入力すべき情報を減らしたり、増やしたり、レイアウトを変えるなど、種々の変更が可能である。
【0169】
また、上述した実施の形態では、携帯電話端末4などの通信端末において、現在位置と住所とが入力された段階で、これをオークションサーバ1に送信し、地図DB112を用いたチェックを行うようにした。しかし、これに限るものではない。エントリー情報や入札情報を整えて、これらをオークションサーバ1に送信し、これらに含まれる現在位置と住所とを用いて、地図DB112の情報参照し、採用可能なエントリー情報、入札情報であるかをチェックするようにしてもよい。
【0170】
また、現在位置と住所とに基づき、地図DB112を参照して行うチェックは、上述したものに限るものではなく、その他の種々のチェックを行うようにしてもよい。例えば、物品等の引渡しに指定時間と指定場所が設けられている場合には、入札者の現在位置からその指定場所に行くまでに掛かる時間を地図DB112の情報から求め、指定時間に間に合う場合に入札を行えるようにするなどのことも可能である。この場合には、エントリー情報に、引渡し等の指定時間と指定場所とを設けておくようにすればよい。
【0171】
また、上述した実施の形態では、個人のプライバシー等を考慮し、取引を行う者同士がオークションサーバ1を介して電子メールなどの情報の送受を行うものとした。しかし、これに限るものではない。電話番号や電子メールアドレスを取引者間においては相互にオープンにし、直接に連絡を取り合って実際に取引を行うようにすることももちろん可能である。
【0172】
また、エントリーは、入札を求めるものだけでなく、店舗などからの安売り実施の広告や割引クーポンの配布だけを行うようにすることも可能である。
【0173】
また、上述した実施の形態では、エントリーや入札の内容を文字で表すようにしたが、これに限るものではない。取引対象の物品等の写真、エントリーや入札を行った者の写真を添付するなど、静止画情報や動画情報をエントリー情報や入札情報等に添付するようにしてももちろんよい。
【0174】
また、上述した実施の形態においては、通信端末として、携帯電話端末4、事業者PC5、個人ユーザPC6を用いるようにしたが、これに限るものではない。通信機能を備えた種々の携帯電子機器を用いる場合に、この発明を適用することができる。例えば、PDA(Personal Digital Assistant)などと呼ばれる個人用情報機器やパッド型情報端末など通信機能を備えた種々の電子機器を用いる場合にこの発明を適用できる。
【0175】
また、上述した実施の形態においては、携帯電話端末4のGPS部432及びGPSアンテナ433、事業者PC5や個人ユーザPC6のGPS部514及びGPSアンテナ515が取得手段としての機能を実現している。また、携帯電話端末4のキー操作部411、事業者PC5や個人ユーザPC6のキー操作部511が受付手段としての機能を実現している。
【0176】
また、オークションサーバ1において、地図DB112が、地図データベースの機能を実現し、ニセ情報チェック手段103がチェック手段としての機能を実現し、制御部120が、制御手段としての機能を実現している。
【符号の説明】
【0177】
1…オークションサーバ、101…接続端子、102…通信I/F、103…ニセ情報チェック部、104…エントリー情報ファイル、105…入札情報ファイル、106…提供情報生成部、111…ユーザ登録DB、112…地図DB、120…制御部120、121…CPU、122…ROM、123…RAM、124…EEPROM、125…CPUバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成されるオークションシステムであって、
前記通信端末は、
現在位置を取得する取得手段と、
ユーザの住所の入力を受け付ける受付手段と、
前記現在位置と前記住所とを前記サービス提供サーバに送信する送信手段と
を備え、
前記サービス提供サーバは、
地図データベースと、
前記通信端末からの前記現在位置と前記住所とを受信する受信手段と、
受信した前記現在位置と前記住所とに基づいて前記地図データベースを参照し、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、送信元の信頼性をチェックするチェック手段と、
前記チェック手段により信頼性が低いと判別された送信元については、オークションに参加させないように制御する制御手段と
を備えることを特徴とするオークションシステム。
【請求項2】
サービス提供サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成されるオークションシステムの前記サービス提供サーバであって、
前記通信端末からは、現在位置と住所とが前記サービス提供サーバに送信するようにされており、
地図データベースと、
前記通信端末からの前記現在位置と前記住所とを受信する受信手段と、
受信した前記現在位置と前記住所とに基づいて前記地図データベースを参照し、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、送信元の信頼性をチェックするチェック手段と、
前記チェック手段により信頼性が低いと判別された送信元については、オークションに参加させないように制御する制御手段と
を備えることを特徴とするサービス提供サーバ。
【請求項3】
サービス提供サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成されるオークションシステムで用いられるオークション方法であって、
前記通信端末においては、
取得手段を通じて現在位置を取得する取得工程と、
受付手段を通じてユーザの住所の入力を受け付ける受付工程と、
前記現在位置と前記住所とを送信手段を通じて前記サービス提供サーバに送信する送信工程と
を有し、
前記サービス提供サーバにおいては、
前記通信端末からの前記現在位置と前記住所とを、受信手段を通じて受信する受信工程と、
受信した前記現在位置と前記住所とに基づいて地図データベースを参照し、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、送信元の信頼性をチェックするチェック工程と、
前記チェック工程において信頼性が低いと判別された送信元については、オークションに参加させないように、制御手段が制御する制御工程と
を有することを特徴とするオークション方法。
【請求項4】
サービス提供サーバと通信端末とがネットワークを通じて接続されて形成されるオークションシステムの前記サービス提供サーバに搭載されたコンピュータによって実行されるオークションプログラムであって、
前記通信端末からは、現在位置と住所とが前記サービス提供サーバに送信するようにされており、
前記通信端末からの前記現在位置と前記住所とを、受信手段を通じて受信する受信ステップと、
受信した前記現在位置と前記住所とに基づいて地図データベースを参照し、エントリーあるいは入札の場所的または時間的な条件の一方あるいは両方に合致するか否かをチェックすることにより、送信元の信頼性をチェックするチェックステップと、
前記チェックステップにおいて信頼性が低いと判別された送信元については、制御手段がオークションに参加させないように制御する制御ステップと
を実行することを特徴とするオークションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−137901(P2012−137901A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289153(P2010−289153)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)