説明

オーダシステム、厨房表示端末、オーダ用表示端末、プログラム及び提供時間表示方法

【課題】注文メニューの提供の遅れを防止することができる表示器を実現する。
【解決手段】表示器は、N個(Nは、2以上の整数)の飲食注文を受け取り、N個の飲食注文を、提供する順番に並べて一覧表示する表示器であって、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積した累積時間を、各飲食注文を提供するまでに要する提供所要時間として表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の飲食注文を受け取り、前記N個の飲食注文を、提供する順番に並べて一覧表示するオーダシステム、厨房表示端末、オーダ用表示端末、プログラム及び提供時間表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店舗において注文が提供されるまでの待ち時間を客側端末に表示する構成が知られている。この待ち時間は、例えば、未提供数量に提供時間を乗じて算出する構成が開示されている(特許文献1)。
【0003】
また、飲食店における顧客の予想滞在時間を算出するために、店側のメニュー別提供時間と顧客の予想飲食時間とをメニューごとに記憶しておく構成が知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2000−123068号公報(平成12年4月28日公開)
【特許文献2】特開2005−338993号公報(平成17年12月8日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
厨房側の厨房表示装置においては、注文を受け付けた順番に飲食注文のメニューを表示する構成であるため、調理者は作業ペースを調整するための目安を図る手段がなかった。このため、未熟な調理者においては、未調理の注文が溜まっていくにもかかわらず、調理のスピードアップを図らなければならないという状況を把握しないまま、各調理者の裁量によって作業が進められ、注文メニューの提供が遅くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、注文メニューの提供の遅れを防止することができるオーダシステム、厨房表示端末、オーダ用表示端末、プログラム及び提供時間表示方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るオーダシステムは、複数の飲食注文を受け取るサーバと、複数の飲食注文を提供する順番に並べて一覧表示する厨房表示端末とを備えるオーダシステムにおいて、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積する累積手段を有することを特徴とする。
【0007】
この特徴により、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積し、各飲食注文を提供するまでに要する提供所要時間とすることができる。
【0008】
本発明に係るオーダシステムは、サーバ装置に接続され、飲食注文の入力を受け付ける1または2以上のオーダ用表示端末をさらに備えることが好ましい。
【0009】
上記構成によれば、飲食注文を自動的にサーバ装置で受け取ることができる。
【0010】
本発明に係るオーダシステムは、厨房表示端末が、累積手段により累積された累積時間を各飲食注文の提供までに要する提供時間として表示する提供時間表示手段を備えることが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、累積手段により累積された累積時間が各飲食注文の提供までに要する提供時間として厨房表示端末に表示されるので、調理者が注文メニューを提供するまでの提供目安時間を確認することができ、注文メニューの提供の遅れを防止することができる。
【0012】
本発明に係るオーダシステムは、累積手段により累積された累積時間を参照して、各飲食注文の提供までに要する提供時間を取得し、各飲食注文の入力を受け付けたオーダ用表示端末へ送信する送信手段をさらに備えることが好ましい。
【0013】
上記構成によれば、各オーダ用表示端末において受け付けた各飲食注文が提供されるまでの時間として送信されるため、オーダ用表示端末ごとに飲食注文の提供時間を把握することができる。
【0014】
本発明に係るオーダシステムは、送信された各飲食注文に対する提供時間を、提供時間の長さに応じて予め設定されたメッセージに変換してオーダ用表示端末に表示するメッセージ表示手段をさらに備えることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、オーダ用表示端末において各飲食注文に対する提供時間の目安を表示されたメッセージから認識することができる。
【0016】
本発明に係るオーダシステムは、累積手段により累積された累積時間が、予め設定された制限時間を超えると、厨房表示端末に警告を表示する警告表示手段をさらに備えることが好ましい。
【0017】
上記構成によれば、警告表示により、調理者が調理作業を急ぐ必要があることを理解することができ、調理作業を効率化することができる。
【0018】
本発明に係るオーダシステムは、累積時間が制限時間を超える程度に応じて警告の表示内容を変化させる警告表示内容変換手段をさらに備えることが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、累積時間が制限時間を超える程度に応じて警告の表示内容を徐々に変化させることができ、表示内容が急激に頻繁に切り替わることを防止することができる。
【0020】
本発明に係るオーダシステムは、2個以上の同一のメニューの飲食注文に対して、1個の飲食注文と同じ調理時間で調理可能な並行調理メニューを設定する並行調理メニュー設定手段を備えることが好ましい。
【0021】
上記構成によれば、2個以上の同一メニューの飲食注文に対して、同時に調理することができるメニューについては同時に処理することで作業の効率化を図るとともに、正確な提供時間が累積手段から算出される。
【0022】
本発明に係る厨房表示端末およびオーダ用表示端末は、上記いずれかの構成において用いられることを特徴とする。
【0023】
上記表示端末は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、上記いずれかの構成の各手段としてコンピュータを動作させるプログラムであることを特徴とする。
【0024】
本発明に係る提供時間表示方法は、複数の飲食注文を受け取り、前記複数の飲食注文を一覧表示し、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積する累積時間を、各飲食注文を提供するまでに要する提供時間として表示することを特徴とする。
【0025】
この特徴により、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積した累積時間が、各飲食注文を提供するまでに要する提供所要時間として表示されるので、調理者が注文メニューの提供目安時間を確認することができ、注文メニューの提供の遅れを防止することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るオーダシステムは、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積するので、注文メニューの提供の遅れを防止することができる。
【0027】
本発明に係る提供時間表示方法は、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積した累積時間を、各飲食注文を提供するまでに要する提供所要時間として表示するので、注文メニューの提供の遅れを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の一実施形態について図1ないし図4に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、実施の形態に係る飲食注文処理システム1の構成を示すブロック図である。飲食注文処理システム1は、サーバ装置3と厨房表示装置4a・4bとを有している。サーバ装置3は、ネットワーク5によって、厨房表示端末4a・4bに接続されている。サーバ装置3及び厨房表示端末4a・4bは、厨房エリアKAに配置されている。
【0029】
サーバ装置3は、厨房表示端末4aに対応する複数のオーダ用表示端末5aにネットワーク5を介して接続されており、また、厨房表示端末4bに対応する複数のオーダ用表示端末5bにネットワーク5を介して接続されている。複数のオーダ用表示端末5a・5bは、飲食エリアEAに配置されている。ネットワーク5は、イーサネット(登録商標)などからなるローカルエリアネットワーク(LAN)を含むような通信ネットワークである。
【0030】
なお、サーバ装置3は、厨房エリアKAから離れた事務室などに設けてもよい。オーダ用表示端末5a・5bは、飲食エリアEA内のカウンター席やテーブル席に設けられており、オーダ用表示端末5a・5bには、各席の番号が割り当てられている。サーバ装置3は、オーダ用表示端末5a・5bに表示するためのメニューデータを作成・編集する機能のほか、厨房表示端末4a・4bおよびオーダ用表示端末5a・5bの注文処理状況を管理する機能を有する汎用のコンピュータである。なお、サーバ装置3は、上記機能を有する専用のコンピュータであってもよい。
【0031】
オーダ用表示端末5a・5bは、CPUなどの演算処理装置を備えた表示装置であって、タッチパネルを備えており、サーバ装置3において作成されたメニューデータに基づいて、特有の操作機能および表示機能を実現する専用コンピュータである。厨房表示端末4a・4bには、各オーダ用表示端末5a・5bからの注文状況を示す一覧表などが表示され、これにより提供担当者(調理者)は、提供すべき飲食物を把握することができる。オーダ用表示端末5a・5bには、メニューの映像などが表示され、客は、オーダ用表示端末5a・5bをタッチ操作することにより、所望のメニューを注文することができる。
【0032】
図2は、オーダ用表示端末5aの構成を示すブロック図である。オーダ用表示端末5aは、通信処理部31、ディスプレイ32、タッチパネル33、記憶部34およびHMI処理部35を備えている。通信処理部31は、サーバ装置3と通信するためのインターフェースである。ディスプレイ32は、オーダ用表示端末5aを薄型に構成するために、液晶ディスプレイや、ELディスプレイや、プラズマディスプレイのような平板型ディスプレイが好適に用いられる。タッチパネル33は、ディスプレイ32の表示画面上でタッチ入力を行うために設けられている入力装置である。
【0033】
記憶部34は、サーバ装置3から転送されたメニューデータを格納するメモリである。より具体的には、オーダ用表示端末5aの記憶部34には、注文入力用メニューデータが記憶される。HMI処理部35は、記憶部34に記憶されたメニューデータに基づいてディスプレイ32に画像を表示させたり、タッチパネル33を介した操作に基づいて所定の注文処理をしたりする。オーダ用表示端末5bも、オーダ用表示端末5aと同様に構成されている。
【0034】
図3は、サーバ装置3の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、通信処理部6を備えている。通信処理部6は、厨房表示端末4a・4bおよびオーダ用表示端末5a・5bと通信するためのインターフェースである。サーバ装置3には、注文入力メニューデータ記憶部10が設けられている。注文入力メニューデータ記憶部10は、オーダ用表示端末5a・5bに表示するために作成・編集された注文入力用メニューデータを記憶する。注文入力メニューデータ記憶部10に記憶された注文入力用メニューデータは、通信処理部6によってオーダ用表示端末5a・5bに転送される。
【0035】
サーバ装置3は、表示データ作成部7を有している。表示データ作成部7は、オーダ用表示端末5a・5bによって受け付けられた複数の飲食注文を、通信処理部6を介して受け取って、この複数の飲食注文を、オーダ用表示端末5a・5bが飲食注文を受け付けた時系列的順番に並べて一覧表示する表示データを作成する。
【0036】
サーバ装置3には、調理時間データベース8が設けられている。調理時間データベース8には、オーダ用表示端末5a・5bによって受け付けられた飲食注文のメニューを調理するために必要な調理時間情報が格納されている。サーバ装置3は、累積時間算出部9を有している。累積時間算出部9は、オーダ用表示端末5a・5bによって受け付けられた飲食注文を通信処理部6を介して受け取り、調理時間データベース8に格納された調理時間情報に基づいて、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積した累積時間を、各飲食注文を提供するまでに要する提供所要時間として算出し、表示データ作成部7に提供する。
【0037】
さらに、サーバ装置3には、並行調理メニュー設定部11が設けられている。並行調理メニュー設定部11は、2個以上の同一メニューの飲食注文に対して、1個の飲食注文と同じ調理時間で調理可能な並行調理メニューの設定を受け付ける。並行調理メニューに対して2個以上の同一メニューの飲食注文があった場合に、累積時間算出部9は、2個以上の飲食注文であっても1個の飲食注文の調理時間と同じとして算出する。
【0038】
表示データ作成部7は、飲食注文を受け付けた時系列的順番に並べて一覧表示する表示データと、累積時間算出部9から提供された累積時間とを、通信処理部6を介して厨房表示端末4a・4bに送信する。
【0039】
図4は、厨房表示端末4a・4bの表示例を示す図である。図4に示す注文一覧画面には、注文を受け付けた時刻、メニューの種類、数量および注文のあったオーダ用表示端末5a・5bが設けられている席の番号、調理時間、及び累積時間が表示され、さらに、各メニューに対応して消し込みのための「消込」ボタンが設けられている。
【0040】
厨房表示端末4aの注文一覧画面には、オーダ用表示端末5a・5bによって受け付けられた複数の飲食注文が、その飲食注文を受け付けた時系列的順番に並べられて一覧表示されている。図4に示す例では、11時41分にテーブル番号5のテーブルにおいてメニュー「えび」の注文が1個とメニュー「たい」の注文が3個受け付けられ、メニュー「えび」の調理時間は5分×1個=5分であり、累積時間(提供所要時間)も5分であり、メニュー「たい」の調理時間は3分×3個=9分であり、累積時間(提供所要時間)は、5分+9分=14分であることが示されている。
【0041】
そして、11時42分にテーブル番号8においてメニュー「はまち」の注文が2個受け付けられ、調理時間は2分×2個=4分であり、累積時間(提供所要時間)は、14分+4分=18分であることが示されている。次に、11時44分にテーブル番号1においてメニュー「はまち」の注文が3個とメニュー「えび」の注文が4個受け付けられ、「はまち」の調理時間は2分×3個=6分であり、累積時間(提供所要時間)は、18分+6分=24分であり、メニュー「えび」の調理時間は5分×4個=20分であり、累積時間(提供所要時間)は、24分+20分=44分であることが示されている。
【0042】
そして、11時57分にテーブル番号3においてメニュー「茶碗蒸し」の注文が2個受け付けられている。茶碗蒸しは、並行調理メニューとして設定してもよい。並行調理メニューとされていると、「茶碗蒸し」の注文が2個であっても調理時間には「茶碗蒸し」の1個の調理時間である20分が表示され、累積時間(提供所要時間)は、44分+20分=1時間4分であることが示されている。
【0043】
なお、さらに「茶碗蒸し」などの仕上がりまでの調理時間が20分であっても、蒸し調理中に並行して他の作業ができるメニューについては、たとえば、仕込みに1分、蒸し調理(放置)に18分、仕上げに1分のような設定であれば、蒸し調理中に「茶碗蒸し」以降に受け付けた飲食注文を入れ込むことができる。たとえば、「茶碗蒸し」の注文の後に、「たい」の注文が7個受け付けられた場合には、「たい」の7個の注文中6個は調理時間が3分×6個=18分であるため、「茶碗蒸し」の蒸し調理中に並行して調理され、「たい」の7個の注文中の残り1個の調理時間3分×1個=3分が、「茶碗蒸し」までの累積時間である1時間4分に累積され、「茶碗蒸し」の注文後の「たい」7個の飲食注文受け付け時の累積時間は1時間4分+3分=1時間7分となる。
【0044】
また、並行調理メニューの一度に調理可能な数量を予め設定しておくことができ、この調理可能な設定数量を超えた注文を受け付けた場合には、調理可能な設定数量を超えた分については、追加注文として処理される。すなわち、「茶碗蒸し」の一度に調理可能な数量が3個であった場合に、「茶碗蒸し」の注文を5個受け付けた場合には、3個分は上記のような1個分の調理時間として累積され、残りの2個分はさらに1個分の調理時間として累積される。そのため、「茶碗蒸し」5個の注文に対しては、20分×2=40分の調理時間として累積される。
【0045】
提供担当者(調理者)は、原則として注文時刻の早いメニューから提供し、メニューの提供が完了すると、提供が完了したメニューに対応する「消込」ボタンをタッチする。これにより、提供が完了したメニューは、注文一覧画面から削除される。
【0046】
未提供の注文メニューが全て提供されるまでの時間(図4に示す例では、累積時間44分)に制限時間を設けて、予め設定した制限時間をオーバーすると、警告表示としてコメントを厨房表示端末4a・4bに表示してもよい。図4の例では、制限時間を予め30分に設定し、「えび」の注文受付により累積時間が30分を超えたときに、「作業を急いでください」のような警告コメントを表示するように構成してもよい。
【0047】
厨房全体の全注文メニューの提供にかかる時間を表示してもよい(注文端末5aと注文端末5bとの双方で受け付けた飲食注文の全体の累積時間を表示する)。また、調理担当者ごとの全注文メニューの提供にかかる時間を表示してもよい(例えば、注文端末5aのみで受け付けた飲食注文の累積時間を表示する)。これにより、各担当者の調理時間のペース配分を見ることができる。
【0048】
前述した警告表示としてのコメントは、累積時間が所定の制限時間を超えたときに表示させるものであり、例えば、提供までの時間(累積時間)が15分になると、「作業を急いでください」のような警告コメントを表示して調理者の作業のスピードアップを促す。提供までの時間(累積時間)が15分を切ったときは、例えば、提供までの時間(累積時間)が14分になるまでは、前記のコメント表示を維持し、その後、14分を切ったときに、「作業をすこし急いでください」のようなコメントに変更する。これにより、表示するコメントの内容が頻繁に切り替わることを防ぐことができる。
【0049】
このように、表示器2は、各飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積するサーバ装置3と、サーバ装置3により累積された累積時間を各飲食注文のメニューを提供するまでに要する提供所要時間として表示する厨房表示端末4a・4bを備えている。なお、調理時間の累積は、厨房表示端末が行っても良い。
【0050】
以上のように本実施の形態によれば、調理者が注文メニューを確認することができるとともに、注文メニューの提供目安時間を確認することができ、また、提供目安時間が予め設定された制限時間を超えたときは、その旨を通知することができ、調理者は調理作業を急ぐ必要があることを理解することができ、調理作業を効率化することができる。また、警告の表示内容を、設定する制限時間に応じた内容にすることにより、調理者の作業の進め方を指示することができる。
【0051】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0052】
なお、上記実施形態の表示器の各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の表示器の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
【0053】
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0054】
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0055】
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
【0056】
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
【0057】
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、複数の飲食注文を受け取り、前記N個の飲食注文を、提供する順番に並べて一覧表示するオーダシステム、厨房表示端末、オーダ用表示端末、プログラム及び提供時間表示方法に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施の形態に係るオーダシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記オーダシステムに設けられたオーダ用表示端末の構成を示すブロック図である。
【図3】上記オーダシステムに設けられたサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】上記表示器に設けられた厨房表示端末の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 飲食注文処理システム
3 サーバ装置(累積手段)
4a、4b 厨房表示端末
5a、5b オーダ用表示端末
6 通信処理部
7 表示データ作成部
8 調理時間データベース
9 累積時間算出部
10 注文入力メニューデータ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の飲食注文を受け取るサーバと、
前記複数の飲食注文を提供する順番に並べて一覧表示する厨房表示端末とを備えるオーダシステムにおいて、
各前記飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積する累積手段を有することを特徴とするオーダシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置に接続され、前記飲食注文の入力を受け付ける1または2以上のオーダ用表示端末をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のオーダシステム。
【請求項3】
前記厨房表示端末が、前記累積手段により累積された累積時間を参照して各飲食注文の提供までに要する提供時間として表示する提供時間表示手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のオーダシステム。
【請求項4】
前記累積手段により累積された累積時間を参照して、各飲食注文の提供までに要する提供時間を取得し、前記各飲食注文の入力を受け付けたオーダ用表示端末へ送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のオーダシステム。
【請求項5】
送信された前記各飲食注文に対する提供時間を、提供時間の長さに応じて予め設定されたメッセージに変換して前記オーダ用表示端末に表示するメッセージ表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のオーダシステム。
【請求項6】
前記累積手段により累積された累積時間が、予め設定された制限時間を超えると、前記厨房表示端末に警告を表示する警告表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5に記載のオーダシステム。
【請求項7】
前記累積時間が前記制限時間を超える程度に応じて前記警告の表示内容を変化させる警告表示内容変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項6記載のオーダシステム。
【請求項8】
2個以上の同一メニューの飲食注文に対して、1個の飲食注文と同じ調理時間で調理可能な並行調理メニューを設定する並行調理メニュー設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜7に記載のオーダシステム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のオーダシステムに用いられることを特徴とする厨房表示端末。
【請求項10】
請求項2〜8のいずれか1項に記載のオーダシステムに用いられることを特徴とするオーダ用表示端末。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の各手段としてコンピュータを動作させるプログラム。
【請求項12】
複数の飲食注文を受け取り、前記複数の飲食注文を一覧表示し、
各前記飲食注文のメニューを調理するために要する調理時間を累積する累積時間を、各飲食注文を提供するまでに要する提供時間として表示することを特徴とする提供時間表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−289211(P2009−289211A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143748(P2008−143748)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)