説明

カスタム決済約定

プライベートラベル携帯消費者装置に関わる取引の処理が提示される。支払処理ネットワークにおいて携帯消費者装置に関わる取引に対して、商人から信用承認要求が取引取扱者によって受信される。発行者と通信する取引取扱者は、取引を拒否又は許可する。許可された取引に対して、商人は決済要求を取引取扱者に送信する。取引がプライベートラベル携帯消費者装置に関するものとして識別されると、取引取扱者はカスタム決済約定比率を要求される支払いに適用し、一般に支払金額を減額する。適用された支払金額が発行者から受信されて商人に転送される。適用された支払金額が商人に支払い義務がある実際の金額未満であれば、商人はプライベートラベル支払装置の発行者にカスタム決済約定に従って取引を決済する要求を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2008年12月6日に提出されて名称が「カスタム決済約定」であり、ここでその全体が参照されて結合された米国出願シリアル番号第61/120,417号と、2009年12月3日に提出されて名称が「カスタム決済約定」であり、ここでその全体が参照されて結合された米国出願シリアル番号第12/630,456号の優先権を請求する。
【0002】
本発明は、一般に、支払処理ネットワークにおいて処理が発生する、携帯消費者装置にそれぞれ対応する口座に関する取引の処理に関する。特に、該取引の処理は、支払処理ネットワークの外部で処理毎に資金を移動することを含む。
【背景技術】
【0003】
プライベートラベル携帯消費者装置は、ビザ、マスターカード、ディスカバーまたはアメリカンエキスプレスなどの主要なネットワークのロゴを持たない、例えば、プリペイドカード、クレジットカード、ギフトカードなどの携帯消費者装置である。代わりに、プライベートラベルカードは、典型的に商人のロゴしか持たず、その商人との取引に限定されている。主要なネットワーク携帯消費者装置と異なり、プライベートラベル携帯消費者装置は、装置の発行者とロゴが載っている商人との間の使用条件を指図する特別のカスタム決済約定を含み、プライベートラベル携帯消費者装置を承認する従来の支払処理ネットワークの能力を限定している。これらのカスタマイズされた決済約定の例は、特定製品に対して割引された比率について商人と交渉する発行者を含み、カード保持者は全額を支払い、商人と発行者の間の決済の間に割引が適用される。あるいは、カード保持者は商人との割引を受け取り、発行者はその後にある方法で割引費用を分割する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、支払処理ネットワークは、発行者と商人の間の資金の移転がこれらの支払処理ネットワークの外部で起こるカスタマイズされた決済約定を有するプライベートラベルカードプログラムを取り扱うことができない。取引の信用承認は、それを資金が交換される清算決済処理に提出しなければ、商人のポイントオブセール(POS)端末で操作上の及び/又はシステムの変更を必要とする。これらの変更は殆どのプライベートラベルカードプログラムを実行するのに費用がかかる。商人のポイントオブセール(POS)端末でこれらのカードを使用可能なことは、発行者と商人との間でカスタマイズされた決済約定を有するプライベートカードプログラムにとって望ましい。
【0005】
支払処理ネットワークの外部で取引毎に実際の資金の移動が起こるが取引が起こるPOSにおける変更を必要とせず、従来の支払処理ネットワークの内部でプライベートラベルカードに対応する口座に関する取引を提供することは長所である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある実施例においては、支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求が受信され、前記取引を拒否または許可する応答を含む送信が送付用にアドレス付けされる。許可された取引に対して、前記取引に対する決済要求が受信される。前記取引がプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものとして前記取引を識別する基準に適合すると、カスタム決済約定比率が前記決済要求に適用される。最後に、前記適用された決済要求に対する決済応答を含む別の送信が送付用にアドレス付けされる。
【0007】
別の実施例においては、支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求を受信され、前記取引を拒否または許可する応答を含む送信が送付用にアドレス付けされる。許可された取引に対して、前記取引に対する取引金額を含む決済要求が受信される。前記取引がプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものとして前記取引を識別する基準に適合すると、カスタム決済約定比率が前記決済要求において要求された前記決済金額に適用されてカスタム決済金額を決定する。前記カスタム決済金額は、発行者によって発行された口座から借方記入され、前記カスタム決済金額に対する貸方記入を含む別の送信が送付用にアドレス付けされる。
【0008】
更に別の実施例においては、カスタム決済約定比率を取引に適用する基準が発行者から受信され、前記基準と前記カスタム決済約定比率が他のカスタム決済約定比率に対応する他の基準を含むテーブルに格納される。次に、支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求が受信され、前記取引を拒否または許可する応答を含む送信が送付用にアドレス付けされる。許可された取引に対して、取引データと支払金額を含む決済要求が受信される。前記取引データがプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものとして前記取引を識別する基準に適合すると、カスタム決済金額を決定するために、カスタム決済約定比率が前記決済要求において要求された前記決済金額に適用される。前記カスタム決済金額は、発行者によって発行された口座から借方記入され、前記カスタム決済金額に対する貸方記入を含む別の送信が送付用にアドレス付けされる。
【0009】
更なる実施例においては、支払処理ネットワークにおいて取引に対する信用承認要求を含む送信が送付用にアドレス付けされ、前記取引を拒否又は許可する信用承認応答が受信される。許可された取引に対して、決済要求を含む別の取引が送付用にアドレス付けされる。前記取引がプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものとして前記取引を識別する基準に適合すると、カスタム決済約定比率が前記決済要求に適用された決済応答が受信される。
【0010】
更に別の実施例は支払処理システムにおいて発生し、取引取扱者は、発行者が前記消費者に発行する支払装置用の口座に関連付けられた口座についての前記取引に携わる商人と消費者によって特徴付けられた、多数の取引を処理する。この実施例においては、支払処理システムは、オープンループネットワークとクローズドループネットワークの両方を有する。オープンループネットワークにおいては、前記商人が前記取引を前記取引取得者による処理のために提出する。前記取引取扱者は、前記取引がなされた前記口座の前記発行者に前記取引の支払いを取得することを要求する。前記発行者は、前記支払いを前記取引取扱者に転送し、前記取引取扱者は、前記商人に前記取引を支払うために、それを前記取得者に転送する。前記クローズドループネットワークにおいては、前記商人は決済要求を前記発行者に提出し、前記発行者に前記発行者が発行した前記口座からの前記取引の支払いを取得することを要求する。前記発行者は前記支払いを前記商人に転送する。ここで、前記商人と前記発行者の間には前記取引の支払いの条件を規定するカスタム決済約定が存在する。前記商人は、その後、前記取引を前記オープンループネットワークに提出する。それがプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものとして前記取引を識別する所定の基準に適合すると、前記取引取扱者は適用された支払いを引き出すために、前記発行者から要求された前記支払いにカスタム約定比率を適用する。前記適用された支払いは、前記発行者から前記取引取扱者に転送され、前記取引取扱者は、前記商人に前記取引の支払いをするために、それを前記取得者に転送する。前記取引が前記カスタム決済約定で定義された支払条件に適合すると、前記商人は、その後、前記商人に未だ借りている金額の支払いを(前記取引がなされた前記口座から)取得するために、決済要求を前記発行者に提出する。
【0011】
本発明の実施例は、後述する記載から、同様の構成要素には同様の参照符号を付されている図面と共に考慮されると、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】例示的な支払処理ネットワークを示している。
【図2】プライベートラベル携帯消費者装置を使用した購入の信用承認に対する例示的なプロセスフローのフローチャートを示している。
【図3】プライベートラベル携帯消費者装置を使用してなされた購入の清算及び決済に対する例示的なプロセスフローのフローチャートを示している。
【図4】図2及び3に記載された方法を使用する例示的な支払処理ネットワークを示している。
【図5】図示されているように、様々なコンポーネントを有する、図2及び図3に記載された方法が使用可能な、特定の金融取引システムに対する例示的なプロセスを示し、商人と口座についての金融取引(即ち、クレジットカード取引)を実行する際に口座保持者による電子決済を信用承認して代償を支払う際に商人による消費者に対するサービスの提供がある。
【図6】オンラインおよびオフライン取引処理を与える交換センター内に収納されたシステムを示している。
【図7】図5のコンポーネントの別の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本説明は、プライベートラベル携帯消費者装置に対応する口座に関して実行される取引を、支払処理システムにおいて、処理することを考慮している。特に、プライベートラベル携帯消費者装置は、ビザ、マスターカード、ディスカバー又はアメリカンエキスプレスなどの主要なネットワークのロゴを持たない、例えば、プリペイドカード、クレジットカード又はギフトカードなどの携帯消費者装置である。代わりに、プライベートラベルカードは、典型的に商人のロゴを持つだけであり、その商人との取引に限定されている。主要なネットワーク携帯消費者装置と異なり、プライベートラベル携帯消費者装置は、装置の発行者とロゴが載っている商人との使用条項を規定する特別のカスタム決済約定を含む。
【0014】
図1は、例示的な支払処理システムを示している。一般に、取引は、(例えば、口座に関連付けられた消費者である)口座保持者などのユーザ102、クレジットカード会社などの取引取扱者106、取得者108、商人110および発行者104を含む支払処理システム100のコンポーネントである異なるエンティティからの参加を含む。取得者108と発行者104は、取引取扱者106を介して通信することができる。商人110は、商品又は役務を販売する人またはエンティティである。商人110は、例えば、製造業者、流通業者、小売店、積荷業者、薬局、食料品店、ガソリンスタンド、ハードウェア店、スーパーマーケット、専門店、レストラン、又は医院であってもよい。企業間の環境において、ユーザ102は、別の商人110から購入をする第2の商人であってもよい。商人110は、取得者108、取引取扱者106、又は発行者104と通信可能な少なくとも一つのポイントオブセール(POS)端子を利用してもよい。従って、POS端末は支払処理システムと作用的に通信可能である。
【0015】
典型的に、取引は、口座保持者又は消費者などのユーザ102で始まり、商品又は役務との交換を開始するために携帯消費者装置112を商人110に提供する。携帯消費者装置112は、支払いカード、ギフトカード、スマートカード、スマートメディア、ペイロールカード、ヘルスケアカード、リストバンド、口座情報を有する機械可読媒体、エクソンモービル社から商業的に入手可能なスピードパス(R)デバイスやスーパーマーケットディスカウントカードなどのキーチェーンデバイス、携帯電話、パーソナルディジタルアッシスタント、ページャー、セキュリティカード、アクセスカード、無線端末またはトランスポンダなどを含んでもよい。携帯消費者装置112は、口座番号または口座保持者名などの情報を格納する揮発性または不揮発性メモリを含んでもよい。
【0016】
商人110は、携帯消費者装置112から口座番号などの口座情報を取得するのにPOS端末を使用してもよい。携帯消費者装置112は、無線周波数や磁界認識システムを使用する非接触システムや磁気ストライプリーダなどの接触システムなどのいかなる適当な電気的、磁気的、光学的インタフェースシステムを含む機構を有するPOS端末とインターフェース接続してもよい。POS端末は、取引信用承認要求を、携帯消費者装置112の発行者104へ送信する。代わりにまたはこれと組み合わせて、携帯消費者装置112は発行者104、取引取扱者106、または取得者108と通信してもよい。
【0017】
発行者104は、取引取扱者106を使用して取引を信用承認してもよい。取引取扱者も取引を清算してもよい。信用承認は、発行者104または発行者104の代わりの取引取扱者106を含み、ビジネスルールの使用を通じて発行者104の命令に関して取引を信用承認する。ビジネスルールは、取引取扱者106、ユーザ102、商人110、取得者108、発行者104、金融機関およびそれの組み合わせからの命令や指針を含むことができる。取引取扱者106は、信用承認された取引のログや履歴を維持する。一旦許可されると、商人110は信用承認を記録し、ユーザ102が商品又は役務を受け取ることを許可する。
【0018】
商人110は、一日の終わりなどの不連続の時に、信用承認された取引のリストを取得者108又は支払処理システムの他のコンポーネントに提出する。取引取扱者106は、提出された信用承認された取引リストを、それ自身の信用承認された取引のログと比較してもよい。一致が認められると、取引取扱者106は、信用承認取引金額要求を、対応する取得者108から各取引に含まれる対応する発行者104へルートしてもよい。一旦取得者108が発行者104から信用承認された取引金額の支払いを受け取ると、それは商人110に手数料などの少ない取引コストで支払いを転送することができる。取引はデビットまたはプリペイドカードに関わる場合は、取得者108は商人110に支払いをする前に最初の支払いを待たないことを選択してもよい。
【0019】
前述のプロセスにおいて中断するステップがあってもよく、その幾つかは同時に発生してもよい。例えば、取得者108は、取引の金額を取得者108に支払うことをもたらす清算及び決済処理を開始してもよい。取得者108は、取引取扱者106から取引が清算及び決済されることを要求してもよい。清算は、発行者104と取得者108との間の金融情報の交換を含み、決済は資金の交換を含む。取引取扱者106は、取引の決済に関するサービスを提供することができる。取引の決済は、取引取扱者106が典型的に選択する決済銀行などの決済機関から、取得者108が典型的に選択する清算銀行などの清算機関に取引決済の金額を預金することを含んでもよい。発行者104は、決済機関に発行者104が典型的に選択する清算銀行などの清算機関から同額を預金してもよい。従って、典型的な取引は、取引の処理を要求、信用承認および実行する様々なエンティティを含む。
【0020】
実施例は、プライベートラベル携帯消費者装置の処理を含む方法で、図1に記載された支払処理システムを使用する。非限定的な例として、図2は、支払処理システムにおいてプライベートラベル携帯消費者装置でなされた購入の信用承認の実施例を示している。主要なネットワークラベル携帯消費者装置のように、商人110と(不図示の)消費者がプライベートラベル携帯消費者装置を使用した取引に携わると、商人110は信用承認要求を取得者108に送信し、取得者は取引取扱者106にその後要求を転送する。取引取扱者106は、発行者104と交信可能であり、発行者104に取引を許可または拒否することを要求する。取引取扱者106は、その後、取得者108に信用承認要求に対する応答を送信し、取得者はそれを商人110に転送する。
【0021】
ある実施例においては、商人110からの信用承認要求は、支払と交換に商品又は役務に対する消費者との取引を含んでいる。別の実施例においては、取引は、例えば、商人110と発行者104との間のカスタム決済約定に対応するクーポンを含む種類でもよく、信用承認要求はクーポンの有効化のためのものである。更に別の実施例においては、信用承認要求は、ロイヤルティプログラムまたはワランティに対応するプライベートラベル携帯消費者装置(即ち、装置が関連付けられる口座)の有効化を含む取引の種類のためであってもよい。更なる実施例は携帯消費者装置のアクティベーション状態または消費者のクレジットラインの充足をチェックする機能を有する信用承認要求を含んでもよい。
【0022】
支払の商品又は役務の交換以外の何かを含む信用承認要求にとっては、清算及び決済は不要であり、取引処理は終了する。図3は、プライベートラベル携帯消費者装置による商品又は役務の支払いの許可を含む取引の清算及び決済処理の実施例を示している。支払が許可されたことを含む各取引に対して、商人110は取得者108に決済要求を送信し、取得者は取引取扱者106にそれを転送する。決済要求に対応する取引に対して発行者104からの支払いを要求する前に、取引取扱者106は、取引がプライベートラベル携帯消費者装置に関わるものであったかを決定するのに識別基準を使用する。非限定的な例として、かかる基準は銀行識別番号、カード又は口座番号範囲、商人ベリフィケーションバリュー(MVV)、取引金額、商人の位置、ストックキーピングユニット(SKU)データ、他の取引の特徴またはそれらの組み合わせであってもよい。ある実施例においては、識別基準は発行者104から取引取扱者106に提供され、商人110と発行者104との間のカスタム決済約定に更に対応する。
【0023】
取引が基準に適合したためにプライベートラベル携帯消費者装置を含むことを決定すると、取引取扱者106は、要求された支払にカスタム約定比率を適用する。ある実施例においては、発行者は、カスタム約定比率を取引取扱者106に提供し、そこでカスタム約定比率は特定のカスタム決済約定に対応する。あるいは、カスタム約定比率は、個々の商人と発行者がいかなるカスタム決済約定を有したかどうかに関わらず、取引取扱者106によってプライベートラベル携帯消費者装置に関わる全取引に適用される標準比率であってもよい。ある実施例においては、カスタム約定比率は決済要求において要求された支払いの100%であり、これによって、決済金額ゼロをもたらし、取引取扱者106は(i)取引がなされた発行者104によって発行された口座を借方記入したり、(ii)取引がなされた商人用に取得者106が保持する口座を貸方記入したりもしない。更に別の実施例においては、カスタム約定比率は、100%未満であり、発行者104から借方記入され、商人110に転送されるために取得者108に貸方記入された全購入金額未満のある金額をもたらす。
【0024】
取引取扱者106は、多数の商人から様々な発行者への決済要求を処理する。ある実施例においては、基準と関連カスタム約定比率は、全カスタム決済約定に対して同一であってもよい。更に別の実施例においては、取引取扱者106は、基準と関連カスタム約定比率を、例えば、異なる商人110と発行者104の間のカスタム決済約定に対応する多数の基準とカスタム約定比率の組を有するデータベース又はテーブルに格納し、そこで取引データは一致が発見されるまでデータベースに各基準に対して比較される。
【0025】
更に別の実施例においては、カスタム約定支払金額は、プライベートラベル携帯消費者装置に関わる取引に対して商品110に支払い義務がある全支払金額と等しい。しかし、もし、商人110に借りている残高があれば、(破線114で示された)支払処理ネットワークの外部で発行者104と交信する商人110は、発行者104に彼らの間のカスタム決済約定に従った決済の要求を送信する。発行者104は、取引取扱者106と取得者108による処理なしに、その後直接に適切な支払を商人110になす。
【0026】
図4は、上述したように、図3に示す方法でプライベートラベル携帯消費者装置を処理することが可能な例示的な支払処理システムを示している。図1の支払処理システム100のように、支払処理システム200は、ユーザ102、取引取扱者106、取得者108、商人110および発行者104を含む。取得者108と発行者104は、支払処理システム100と同様に、取引取扱者106を通じて通信する。
【0027】
取引はユーザ102によって開始され、プライベートラベル携帯消費者装置である携帯消費者装置112を商人に渡す。商人110は、携帯消費者装置112から口座情報を取得するためにそのPOSを使用する。代わりに又はこれと組み合わせて、携帯消費者装置112は、発行者104、取引取扱者106、又は取得者108と通信してもよい。
【0028】
発行者104は、取引取扱者106を使用して取引を信用承認し、信用承認は発行者又は発行者104の代わりの取引取扱者106を含み、発行者104の命令に関する取引を信用承認する。一旦許可されると、商人110は信用承認を記録する。
【0029】
商人110への支払いを含む信用承認された取引に対して、商人110は、不連続の期間で、取引取扱者106に転送されるように信用承認された取引を決済要求として取得者108に提出する。かかる決済要求毎に、取引取扱者106は取引情報を所定の基準と比較することによってプライベートラベル携帯消費者装置が取引に関わったかどうかを決定する。一致があれば、取引取扱者106は、対応するカスタム約定比率を適用された支払金額を引き出すために必要な支払金額に適用し、発行者104に適用された支払金額の要求を転送する。発行者104から適用された支払金額を受信すると、取引取扱者106は適用された支払金額を取得者108に転送し、取得者はそれを商人110に転送する。取引情報が所定の基準に適合しないとカスタム約定比率は適用されないので、かかる信用承認された取引に対する清算及び決済処理は図1に関連して説明したように継続する。
【0030】
商人に110によって受信された適用された支払は、信用承認された取引に対して商人110に借りている金額未満である場合には、発行者104と直接通信する商人110は(破線114に示すように)、発行者104がカスタム決済約定に従って許可された取引を決済するように要求する。
【0031】
図5を参照すると、取引処理システム500が示されている。図5の一般の環境は、発行者(i)504が口座保持者(a)508に発行した口座についての口座ユーザ(au)(例えば、消費者)との商品及び/又は役務の販売に対する取引を実行可能な商人などの商人(m)510の環境を含み、そこで取引の支払と支払い受領の処理が少なくとも一つの取引取扱者(th)502(取引取扱者)(まとめて「ユーザ」)によって調整される。取引は、各々が取引処理システム500のコンポーネントである異なるエンティティからの参加を含む。
【0032】
取引処理システム500は、THが8桁の整数以上である取引取扱者(l)502から取引取扱者(TH)502を含む複数の取引取扱者(th)502の少なくとも一つを有してもよい。
【0033】
取引処理システム500は、Mは8桁の整数以上である、商人(l)510から商人(M)510を含む複数の商人(m)510を有する。商人(m)510は、商品及び/又は役務を販売する人又はエンティティであってもよい。商人(m)510は、例えば、製造業者、流通業者、小売店、積荷業者、薬局、食料品店、ガソリンスタンド、ハードウェア店、スーパーマーケット、専門店、レストラン、又は医院であってもよい。企業間の環境において、口座保持者(a)508は、別の商人(m)510から購入をする第2の商人(m)510であってもよい。
【0034】
取引処理システム500は、口座ユーザ(l)508から口座ユーザ(AU)508までを含み、ここでAUは10桁の整数以上であってもよい。各口座ユーザ(au)は、発行者(i)504が対応する口座保持者(a)508へ発行した口座を使用して商品及び/又は役務のために商人(m)510と取引をする。口座についての取引からのデータは、商人(m)510によって収集され、対応する取得者(a)506に転送される。取得者(a)506は、発行者(i)504が口座保持者(a)508に発行した口座からの取引の支払いを容易にする取引取扱者(th)502にデータを転送する。
【0035】
取引処理システム500は複数の取得者(q)506を有する。一以上の取引を処理する際に各取得者(q)506は、対応するエージェント取得者(aq)506に補助されてもよい。ここで、「q」は1からQの整数であってもよく、「aq」は1からAQまでの整数であってもよく、QとAQは8桁の整数以上であってもよい。各取得者(q)506は、一以上の取引を処理する際に、対応するエージェント取得者(aq)506に補助されてもよい。ここで、「q」は1からQの整数であってもよく、「aq」は1からAQまでの整数であってもよく、QとAQは8桁の整数以上であってもよい。
【0036】
取引取扱者(th)502は、取引処理システム500内で複数の取引を処理してもよい。取引取扱者(th)502は、一または複数のネットワークとスイッチ(ns)502を有することができる。各ネットワーク/スイッチ(ns)は、他のネットワーク/スイッチ(ns)502と異なる地理的な場所においてメインフレームコンピュータであってもよい。ここで、「ns」は1からNSまでの整数であり、NSは4桁の整数以上である。
【0037】
専用通信システム520、522(例えば、プライベート通信ネットワーク)は取引取扱者(th)502と各発行者(i)504と各取得者(a)506の間の通信を容易にする。ネットワーク512は、電子メール、ワールドワイドウェブ、携帯電話通信、及び/又は他の選択的にパブリックおよびプライベート通信システムを介して、各発行者(i)504、各取得者(a)506、各商人(m)510、各口座保持者(a)508および取引取扱者(th)502の間の通信522a〜522eを容易にすることができる。代替的および選択的に、一以上の専用通信システム524、526、528は、各取得者(a)506と各商人(m)510、各商人(m)と各口座保持者(a)508、各口座保持者(a)508と各発行者(i)504のそれぞれの間の通信を容易にすることができる。
【0038】
ネットワーク512は、インターネット、イントラネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想プライベートネットワーク、衛星通信ネットワーク、現金自動預け払い機(ATM)ネットワーク、インタラクティブ携帯電話またはハンドヘルドデバイスまたはテレビネットワークまたは上述の幾つかの組み合わせなどのデータを交換するのに適した様々な手段のいずれかを代表してもよい。ネットワーク512は有線又は無線接続のどちらかまたは両方を、電気、磁気およびそれらの組み合わせを含む信号の送信のために含んでもよい。かかる接続の例は当業界で既知であり、無線周波数接続、光学的接続などを含む。一例として、信号の送信の接続は、電話リンク、デジタル加入者線、またはケーブルリンクであってもよい。更に、ネットワーク512は、例えば、トランスミッションコントロールプロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)などの様々な通信プロトコルのいずれかを利用してもよい。取引処理システム500内で送信されたデータの処理のあるレベルを実行することができるネットワーク512内の多数のノードがある。
【0039】
取引処理システム500のユーザは、様々な通信装置のいずれかを使用して、相互作用してもよいし、送信処理システム500内でお互いのデータを受信してもよい。通信装置は、ディスプレイとランダムアクセスメモリ(「RAM」)及び/又はリードオンリメモリ(「ROM」)などのメモリに動作的に接続されている処理ユニットを有してもよい。通信デバイスはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであってもよく、キーボード、マウス、スタイラス、およびタッチスクリーンなどの入力装置を動作可能にする。
【0040】
例えば、口座保持者(a)508による取引処理システム500の使用は、携帯消費者装置(PCD)の使用を含む。PCDは、通信デバイスの一つであってもよいし、通信デバイスと関連付けられるか、その一部であってもよい。PCDは、カード(銀行カード、支払いカード、金融カード、クレジットカード、チャージカード、デビットカード、ギフトカード、トランジットパス、スマートカード、アクセスカード、ペイロールカード、セキュリティカード、ヘルスケアカード、大学のカードまたはテレフォンカード)、タグ、腕時計、リストバンド、キーリング、フォブ(例えば、エクソンモービル社から商業的に入手可能なスピードパス(R))、集積回路チップカード(例えば、ビザ社から商業的に入手可能なビザスマートカードまたはビザペイウエーブ(R)、マスターカードインターナショナルから商業的に入手可能なマスターカードスマートカードまたはマスターカードペイパス(R))、口座情報を含む機械可読媒体、ページャー、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルオーディオプレーヤー、コンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ)、デジタルゲームシステム、セットトップボックス、携帯ワークステーション、小型コンピュータまたはそれらの組み合わせであってもよいフォームファクターを有してもよい。PCDは、グローバルポジショニングシステム(GPS)との通信などの電話通信またはデータ転送のために近距離又は遠距離通信機能(例えば、インターネットまたは衛星通信またはセルネットワークのセルサイトとの通信)を有してもよい。PCDは、テキストメッセージングのためにショートメッセージサービス(テキストSMS)や写真とビデオの転送用のマルチメディアメッセージングサービス(MMS)、電子メール(eメール)アクセスなどの幾つかのサービスを提供してもよい。
【0041】
PCDはコンピュータ可読媒体を含んでもよい。磁気ストライプ、またはチップ又はチップセットのメモリなどのコンピュータ可読媒体は、口座識別子、消費者識別子及び/又は期限日などのデータを格納する揮発性、不揮発性、リードオンリまたはプログラマブルメモリを含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによって実行されるとコンピュータが方法またはアプリケーションを実行する実行可能な命令を含んでもよい。例えば、コンピュータ可読メモリは、口座番号や口座保持者(a)508の名前などの情報を含んでもよい。
【0042】
メモリと実行可能な命令を有するPCDの例は、スマートカード、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルオーディオプレイヤー、携帯電話、パーソナルコンピュータ、デジタルゲームシステムまたはそれらの組み合わせを有する。一例として、PCDは、商人と非接触取引をなすのに消費者が使用可能な金融カードであってもよく、金融カードはマイクロプロセッサ、プログラマブルメモリおよびトランスポンダ(例えば、送信器または受信器)を含む。金融カードは、(固定及び移動デバイスと短距離でデータを交換するための「ブルートゥース」通信無線プロトコルにおいて使用され、これによってパーソナルエリアネットワークを形成するものなど一以上の無線周波数通信などの近距離通信能力を有してもよい。
【0043】
商人(m)510は、口座ユーザ(au)508、取得者(a)506、取引取扱者(th)502または発行者(i)504と通信可能な少なくとも一つのポイントオブインタラクション(POI)端末(例えば、ポイントオブサービスまたはブラウザによって実行可能な消費者携帯電話)を利用してもよい。POIは、商人(m)510と消費者との間の取引の助長又は実行に直接または間接に関連するコンテンツ、メッセージング、または他の通信を与える目的でチャンネルを介して、消費者と接続する機会を与える物理的又は仮想的通信装置であってもよい。POIの例は、物理的又は仮想的ポイントオブサービス(POI)端末、消費者のPCD、ポータブルデジタルアシスタンツ、携帯電話、紙の郵便、eメール、計算機で起動するブラウザを介してなされるインターネットウェブサイト、またはそれらの組み合わせを含む。従って、POI端末は、取引処理システム500と作用的に通信することができる。
【0044】
PCDは、無線周波数、磁界認識システムなどの非接触システムや磁気ストライプリーダなどの接触システムなどのいかなる適当な電気的、磁気的、または光学的インタフェースシステムを含む機構を使用してPOIとインターフェース接続してもよい。一例として、POIは、消費者のヘルスケアカード(例えば、ヘルスセービングアカウントカード)の磁気ストライプと接触する磁気ストライプリーダを有してもよい。消費者のヘルスケアカードの磁気ストライプでコードされたデータは商人(m)501でPOIに読み取られて伝えられる。これらのデータは、ヘルスケア口座の口座識別子を含んでもよい。別の例においては、POIは、消費者の携帯電話などの消費者のPCDであってもよく、商人(m)510またはそのエージェントは、ワールドワイドウェブ(Web)で実行されるPCDで起動するブラウザによってなされるインタラクティブウェブサイトのウェブページを介して消費者の口座識別子を受信する。
【0045】
典型的に、取引は口座ユーザ(au)508で開始し、リソース(例えば、商品又は役務)の交換を開始するために携帯消費者装置を商人(m)510に提示する。携帯消費者装置は、発行者(i)504が口座保持者(a)508に発行した口座保持者(a)508の口座(例えば、クレジット口座)に関連付けられてもよい。
【0046】
商人(m)510は、携帯消費者装置から口座保持者(a)508の幾つかの口座などの口座情報を取得するのにPOI端末を使用してもよい。携帯消費者装置は、無線周波数、磁界認識システムなどの非接触システムや磁気ストライプリーダなどの接触システムなどのいかなる適当な電気的、磁気的、または光学的インタフェースシステムを含む機構を使用してPOI端末とインターフェース接続してもよい。POI端末は取引信用承認要求をPCDに関連付けられた口座の発行者(i)504に送信してもよい。代わりに又はこれと組み合わせて、PCDは発行者(i)504、取引保持者(th)502、または取得者(a)506と通信してもよい。
【0047】
発行者(i)504は、取引を信用承認してそれを取引保持者(th)502に転送してもよい。信用承認は発行者(i)504または発行者(i)504の代わりの取引取扱者(th)502を含み、ビジネスルールの使用を通じて発行者(i)504の命令に関する取引を信用承認する。ビジネスルールは、取引取扱者(th)502、口座保持者(a)508、商人(m)510、取得者(a)506、発行者(i)504、関連金融機関またはそれらの組み合わせからの命令又は指針を含むことができる。取引取扱者(th)502は、必然的ではないが、信用承認された取引のログ又は履歴を維持する。一旦許可されると、商人(m)510は、信用承認を記録して、口座ユーザ(au)508に商人(m)またはそのエージェントから商品又は役務を受け取ることを許容する。
【0048】
商人(m)510は、一日の終わりなどの不連続の期間で、信用承認された取引のリストを取得者(a)506に提出するか、支払処理システム500を通じた処理のための他の取引関連データを提出してもよい。取引取扱者(th)502は、選択的に、提出された信用承認された取引リストをそれ自身の信用承認された取引のログと比較してもよい。取引取扱者(th)502は、全取得者と発行者の間で許可された信用承認を清算し、対応する取得者(a)506を各取引に関わる対応する発行者(i)504に借方及び/又は貸方記入するために正味の決済金額を決定する。一旦取得者(a)506が発行者(i)504から信用承認された取引の支払いを受け取ると、取得者(a)506は、取得者と商人との間にある契約合意に基づいて、商人(m)510に取引処理手数料などの取引コスト未満の支払いを転送することができる。
【0049】
上述の処理において中断するステップがあってもよく、その幾つかは同時に発生する。例えば、取得者(a)506は、清算及び決済プロセスを開始することができ、取引の金額を取得者(a)506に支払うことをもたらす。取得者(a)506は、取引取扱者(th)502から取引が清算および決済されることを要求してもよい。清算は、発行者(i)504と取得者(a)506との間の金融情報の交換を含み、決済は資金の交換を含む。取引取扱者(th)502は、取引の決済に関するサービスを提供してもよい。取引の決済は、取引取扱者(th)602が典型的に選択する決済銀行などの決済機関から、取得者(a)606が維持する口座に取引決済金額を預金することを含んでもよい。発行者(i)604は、その正味の満期決済金額を決済機関に預金してもよい。従って、典型的な取引は取引の処理を要求、信用承認および実行する様々なエンティティを含む。
【0050】
取引処理システム500は、好ましくは、実時間及びバッチ処理の両方において、信用承認、清算及び決済可能な取引の数とデータペイロードサイズを測るのに適したネットワークコンポーネントを有する。これらは、それに対してハードウェア、ソフトウェア、データ素子およびストレージネットワークデバイスを含む。取引処理システム500の例は、アメリカンエキスプレストラベルリレーティッドサービスカンパニー社、マスターカードインターナショナル社、ディスカバーフィナンシャルサービシーズ社、ファーストデータコーポレーション、ダイナースクラブインターナショナル社、ビザ社および前述のエージェントによって、少なくとも部分的に操作されるものを含む。
【0051】
ネットワーク/スイッチ(ns)502の各々は、取引を処理するための一以上のデータセンターを含んでもよく、各取引は50キロバイト以上のデータを含むことができる。取引に対応するデータは、取引の商品及び役務の種類と量についての情報、口座保持者(a)508、口座ユーザ(au)508、商人(m)510、クーポン、リベート、リワード、ロイヤルティ、割引、返却、交換、キャッシュバック取引などの商品及び役務の税とインセンティブ取扱についての情報を含むことができる。
【0052】
一例として、ネットワーク/スイッチ(ns)502は、一以上のサーバーファーム(例えば、一以上のサンUNIX(R)スーパーサーバー)に対して一以上のメインフレームコンピュータ(例えば、一以上のIBMメインフレームコンピュータ)を含むことができる。メインフレームコンピュータとサーバーファームは広範囲な地理的な位置にあってもよい。
【0053】
各発行者(i)504(またはそのエージェント発行者(ai)504)と各取得者(a)506(またはそのエージェント取得者(aq)506)は、専門通信システムを介して各ネットワーク/スイッチ(ns)502と通信するために一以上のルーター/スイッチ(例えば、CiscoTMルーター/スイッチ)を使用することができる。
【0054】
取引取扱者(th)502は、取引処理システム500を通じて処理される取引についての情報を複数のネットワーク/スイッチ502の一部として組み込まれてもよい、データウェアハウスに格納することができる。この情報はデータマインされてもよい。データマイニング取引リサーチとモデリングは、広告、口座保持者と商人ロイヤルティインセンティブおよびリワード、フロード検出及び予測のために使用可能であり、現金を支払い及び支払いを受領することを通じて取引処理システム600または他の従来の支払機構の使用によって可能にされた節約と効率を示すツールを開発するのに使用可能である。
【0055】
ビザネット(R)システムは、取引処理システム600において取引取扱者(th)602の例示的なコンポーネントである。現在、ビザネット(R)システムは、ビザ社によって部分的に操作されている。2006年の時点で、ビザネット(R)システム社は170カ国以上の10億口座以上で約3億取引を毎日処理していた。約3千万の商人(m)610にビザネット(R)システムを通じて16000を超える金融機関が接続された。2007年には、約4兆米ドルに対して約810億取引がビザネット(R)システムを通じて清算及び決済され、そのうちの幾つかは約2秒で約24000マイルの通信長を有し、複数の停止が取引においてデータを処理する際になされた。
【0056】
図5は、適当な通信ネットワークを最大限に使用可能で異なるハードウェア、異なるソフトウェア及び/又は異なるプロトコルなど後述するものを含む通信ネットワークを示している。図5は、銀行カード、旅行およびエンターテイメントカード及び他のプライベートラベルおよびプロプライエタリカードを使用して購入と現金取引を提供するグローバル通信ネットワークである。ネットワークは、他のネットワークに対するATM取引、紙小切手を使用した取引、スマートカードを使用した取引および他の金融小切手を使用した取引もサポートしている。
【0057】
これらの取引はネットワークの信用承認、清算及び決済サービスを通じて処理される。信用承認は、購入がファイナライズされるか現金が分散される前に発行者が販売取引を許可または拒否する時になされる。清算は、消費者の口座への転記のために取引が取得者から発行者に送信された時になされ、清算された全取引に対する各取得者と発行者の正味の金融的な立場を計算および決定する処理が続く。決済は実際の資金の交換である。
【0058】
取引は、デュアルメッセージまたはシングルメッセージ取引のどちらかとして信用承認、清算および決済されることが可能である。デュアルメッセージ取引は二度送信され、一度目は信用承認決定に必要な情報と共に、二度目は清算と決済に対する更なる情報と共に送信される。シングルメッセージ取引は信用承認のために一度送信され、同様に清算及び決済情報を含んでいる。典型的に、信用承認は、電話を介して完成可能であるが、オンラインで発生する。デュアルメッセージ取引に対しては、清算及び決済は、清算処理前に取引のバッチ提出を通じて最も頻繁に完了される。シングルメッセージ取引のために、全ての許可されたシングルメッセージ信用承認が清算処理のために一緒にバッチされる方法が使用される。一旦清算処理が完了すると、各取得者と発行者の正味の決済の立場が決定され、決済の資金移動を有効にする命令が決済銀行に送信される。
【0059】
図5は、一以上の取引取扱者(th)502とアクセスポイント530、532を含んでいる。引受銀行や第三者信用承認エージェントなどの他のエンティティはアクセスポイントを通じてネットワークに接続してもよい。交換センターは、世界のどこに配置されてもよいデータ処理センターである。ある実施例においては、米国に二つ、英国と日本に一つずつ存在する。各交換センターは、ネットワーク取引処理を実行するコンピュータシステムを収納している。交換センターは、ネットワークの通信ファシリティの制御ポイントとして機能し、それは、IBMのSNAプロトコルに基づく高速専用線と衛星接続を有する。好ましくは、遠隔のエンティティに交換センター(取引取扱者202、1406)に接続する通信線は、IBMのSNA−LU0通信プロトコルに基づいて専用高帯域電話回路または衛星接続を使用する。メッセージは、ISO8583標準の適当な実施例を使用して、これらの線を通じて送信される。
【0060】
アクセスポイント530、532は、センターのホストコンピュータと交換センターの間でインターフェース接続する処理センターに配置された小型コンピュータシステムから典型的に構成されている。アクセスポイントは、取引の信用承認、清算及び決済を提供する交換センターとホストとの間のメッセージとファイルの送信を容易にする。取得者(q)506とそのアクセスポイントとの間とアクセスポイントと発行者(i)504との間の通信リンクは典型的にセンター内のローカルリンクであり、センターに所望のプロプライエタリメッセージフォーマットを使用する。
【0061】
(取得者、発行者または他のエンティティ内に位置するなどの)データ処理センターは、商人とビジネスの位置をサポートする処理システムを収納し、消費者データと請求書システムを維持する。好ましくは、各処理センターは、1つまたは2つの交換センターにリンクされている。プロセッサは最も近い交換センターに接続され、ネットワークが中断を経験すると、ネットワークは自動的に取引を第2の交換センターに送る。各交換センターも他の交換センターの全てにリンクされている。このリンク接続は、処理センターが一以上の交換センターを通じて互いに通信することを可能にしている。同様に、処理センターは他のプログラムのネットワークに交換センターを介してアクセスすることができる。更に、ネットワークは全てのリンクが多数のバックアップを有することを確保する。ネットワークの一つのポイントから他への接続は通常は固定リンクではない。代わりに、交換センターは、所与の送信時に可能な最良の通信路を選択する。障害リンクのリルーティングは自動で発生する。
【0062】
取引取扱者(th)502は、取引処理システム500を通じて処理される取引についての情報を、複数のネットワーク/スイッチ502の一部として組み込まれてもよい、データウェアハウスに格納することができる。この情報はデータマインされてもよい。データマイニング取引リサーチとモデリングは、広告、口座保持者と商人ロイヤルティインセンティブおよびリワード、フロード検出及び予測のために使用可能であり、現金を支払い及び支払いを受領することを通じて取引処理システム500または他の伝統的な支払機構の使用によって可能にされた節約と効率を示すツールを開発するのに使用可能である。
【0063】
図6は、交換センターに収容されてオンライン及びオフライン取引処理を提供するシステム640を示している。デュアルメッセージ取引に対して、信用承認システム642は信用承認を与える。システム642はオンライン及びオフライン機能を提供し、そのファイルは内部システムテーブル、顧客データベースと商人中央ファイルを含む。システム642のオンライン機能はデュアルメッセージ信用承認処理を提供する。この処理は、ルーティング、カード保持者およびカードベリフィケーションおよびスタンドイン処理及びファイル保守などの他の機能を含む。オフライン機能は、報告、請求および回復速報の生成を含む。報告は、信用承認報告、例外ファイルと忠告ファイル報告、POS報告および請求書報告を含む。システム642からシステム646までのブリッジは、システム642を使用して会員がシステム646を通じて会員と通信し、シングルメッセージシステムゲートウェイが外部ネットワークにアクセスすることをと可能にする。
【0064】
清算および決済システム644は以前に信用承認されたデュアルメッセージ取引を清算して決済する。全世界で一週間に6日動作すると、システム644は金融及び非金融情報を収集して会員間で報告を配布する。また、それは、手数料、費用、決済合計を計算し、和解を補助するために報告を作成する。ブリッジは、センターを処理するシステム644とセンターを処理するシステム646との間の交換を形成する。
【0065】
シングルメッセージシステム646は全金融取引を処理する。システム646は、デュアルメッセージ信用承認と清算取引を処理することもでき、要求されるようにネットワークの外部でブリッジとアクセスを使用してシステム642と通信することもできる。システム646は、ビザ、プラスインターリンク、及び他のカード取引を処理する。シングルメッセージシステムファイルは、システムアクセスと処理を制御する内部システムテーブル、PINベリフィケーションとスタンドイン処理信用承認に使用されるカード保持者データのファイルを含むカード保持者データベースを有する。システム646オンライン機能は、実時間カード保持者取引処理と信用承認の例外処理を全金融取引と同様に実行する。システム646は、和解及び決済合計を蓄積する。システム646オフライン機能は、決済と資金移転要求を処理し、決済と活動報告を提供する。決済サービス648は、インターリンクを含むシステム644と646の決済機能を全商品と役務のために、単一サービスに統合している。清算は、システム644と646によって別個に継続して実行される。
【0066】
図7は、通信ネットワーク500としての図5のコンポーネントの別の図を示している。統合支払システム650は、全オンライン信用承認と金融要求取引を処理する主要なシステムである。システム650は、デュアルメッセージとシングルメッセージ処理の両方を報告する。両方の場合において、決済は別個に起こる。3つの主要なソフトウェアコンポーネントは共通のインターフェース機能652、信用承認システム642およびシングルメッセージシステム646である。
【0067】
共通のインターフェース機能652は、交換センターで受信したメッセージ毎に要求される処理を決定する。それは、メッセージ(システム642、644または646)のソースに基づいて、適当なルーティング、処理要求の種類および処理ネットワークを選択する。このコンポーネントは、最初のメッセージ編集を実行し、必要があれば、メッセージをパースし、コンテンツが基本メッセージ作成ルールに沿っていることを確保する。共通のインターフェース機能652は、メッセージをそのシステム642またはシステム646の目的場所にルートする。
【0068】
方法またはプロセスの様々なステップ又は動作は、図示された順番で実行されてもよいし別の順番で実行されてもよい。また、一以上のプロセスまたは方法のステップは省略されてもよいし、一以上のプロセスまたは方法のステップが方法およびプロセスに追加されてもよい。追加のステップ、ブロックまたは動作は、方法およびプロセスの最初、終わり、中間に存在する構成要素に追加されてもよい。ここで提供された開示と教示に基づいて、当業者は様々な実施のための別の手法及び/又は方法を理解するであろう。更に、記載された方法又はプロセスまたはその組み合わせの機能的なステップは、プロセッサによって実行されると機能的なステップを具現化する手段を形成するコンピュータプログラム命令によって具現化可能であることが理解されるであろう。命令は汎用コンピュータ、特定の目的のコンピュータまたは他のプログラム可能な装置にロード可能なコンピュータ可読媒体に含まれてもよい。
【0069】
ここで説明した実例と実施例は、例示目的のためのみであり、様々な変形と変更がそれに照らして当業者に示唆され、本出願の本旨と趣旨と添付の請求の範囲の内に含まれることを理解しなければならない。
【符号の説明】
【0070】
102…ユーザ、104…発行者/発行者プロセッサ、106…取引取扱者、108…取得者、110…商人

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれがハードウェアが実行するソフトウェアで行われる複数のステップを有する方法であって、前記ステップは、
支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求を受信すること、
前記取引を拒否または許可する信用承認応答を含む第1の送信を送付用にアドレス付けすること、
前記第1の送信が前記取引を許可する前記信用承認応答を有する場合、前記取引に対する決済要求を受信すること、
前記取引に対する前記決済要求が受信され、前記取引はカスタム決済約定テーブルにおいて設定された基準に適合すると、カスタム決済約定比率を前記決済要求に適用すること、
前記カスタム決済約定比率が前記決済要求に適用されると、前記適用された決済要求に対する決済応答を含む第2の送信を送付用にアドレス付けすること
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記カスタム決済約定テーブルは、他のカスタム決済約定比率にそれぞれ対応する他の基準を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カスタム決済約定テーブルにおいて設定された前記基準は、前記取引に関わる支払装置の発行者から受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記カスタム決済約定テーブルにおいて設定された前記基準に対応する前記カスタム決済約定比率は、前記取引にかかわる前記支払装置の前記発行者から受信されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記決済要求は取引金額を含み、前記決済応答は前記取引金額とは異なるカスタム決済金額を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基準は、銀行識別番号(BIN)、カード又は口座番号範囲、商人ベリフィケーションバリュー(MVV)、取引金額、商人の位置、および、ストックキーピングユニット(SKU)データからなるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記取引に対する前記信用承認要求は、クーポン、ロイヤルティプログラム、クレジットラインチェック、ワランティおよびアクティベーション状態の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
それぞれがハードウェアが実行するソフトウェアで行われる複数のステップを有する方法であって、前記ステップは、
支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求を受信すること、
前記取引を拒否または許可する信用承認応答を含む第1の送信を送付用にアドレス付けすること、
前記第1の送信が前記取引を許可する前記信用承認応答を有する場合、前記取引に対する取引金額を含む決済要求を受信すること、
前記取引に対する前記決済要求が受信され、前記取引がカスタム決済約定テーブルにおいて設定された基準に適合すると、カスタム決済約定比率を前記決済金額に適用することによってカスタム決済金額を決定すること、
前記カスタム決済金額が決定されると、発行者をカスタム決済金額で借方記入すること、
前記カスタム決済金額が借方記入されると、前記カスタム決済金額に対する貸方記入を含む第2の送信を取得者への送付用にアドレス付けすること、
を有することを特徴とする方法。
【請求項9】
前記カスタム決済約定テーブルは、他のカスタム決済約定比率にそれぞれ対応する他の基準を有することを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記カスタム決済約定テーブルにおいて設定された前記基準は、前記発行者から受信されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記カスタム決済約定テーブルにおいて設定された前記基準に対応する前記カスタム決済約定比率は、前記発行者から受信されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基準は、銀行識別番号(BIN)、カード又は口座番号範囲、商人ベリフィケーションバリュー(MVV)、取引金額、商人の位置、および、ストックキーピングユニット(SKU)データからなるグループの少なくとも一つであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記取引に対する前記信用承認要求は、クーポン、ロイヤルティプログラム、クレジットラインチェック、ワランティおよびアクティベーション状態の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項14】
それぞれがハードウェアが実行するソフトウェアで行われる複数のステップを有する方法であって、前記ステップは、
カスタム決済約定比率を取引に適用する基準を発行者から受信すること、
前記基準と前記カスタム決済約定比率を、他のカスタム決済約定比率に対応する他の基準を含むカスタム決済約定テーブルに格納すること、
支払処理ネットワークにおいて取引の信用承認要求を受信すること、
前記取引を拒否または許可する信用承認応答を含む第1の送信を送付用にアドレス付けすること、
前記第1の送信が前記取引を許可する前記信用承認応答を有する場合、前記取引に対する取引データと取引金額を含む決済要求を受信すること、
前記取引に対する前記決済要求が受信され、前記取引がカスタム決済約定テーブルの前記基準に比較された後で前記基準に適合すると、前記カスタム決済約定比率を前記取引金額に適用すること、
前記取引に対する前記決済要求が受信されると、前記取引に対する決済応答を含む第2の送信を送付用にアドレス付けすること、
を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
前記カスタム決済約定テーブルは、他のカスタム決済約定比率にそれぞれ対応する他の基準を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記決済応答は前記取引金額とは異なるカスタム決済金額を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
それぞれがハードウェアが実行するソフトウェアで行われる複数のステップを有する方法であって、前記ステップは、
支払処理ネットワークにおいて取引に対する信用承認要求を含む第1の送信を送付用にアドレス付けすること、
前記信用承認要求に対して前記取引を拒否又は許可する信用承認応答を受信すること、
前記信用承認応答が前記取引を許可すると、前記取引に対する決済要求を含む第2の送信を送付用にアドレス付けすること、
前記第2の送信が前記取引に対する決済要求を含み、前記取引がカスタム決済約定テーブルにおいて設定された基準に適合すると、前記決済応答への決済応答を受信すること、
を有し、
カスタム決済約定比率は前記決済要求に適用されることを特徴とする方法。
【請求項18】
前記カスタム決済約定テーブルは、他のカスタム決済約定比率にそれぞれ対応する他の基準を有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記基準と前記カスタム決済約定比率は、前記取引に関わる支払装置の発行者から受信されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記決済要求は取引金額を含み、前記決済応答は前記取引金額とは異なるカスタム決済金額を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
取引取扱装置が、ハードウェアが実行するソフトウェアによって複数の取引を処理し、各処理は発行者が消費者に発行する支払装置に関連付けられた口座についての前記取引に携わる商人と前記消費者によって特徴付けられている支払処理装置であって、
前記取引の支払いを取得することを前記発行者に要求する前記取引取扱者による処理のために前記取引を提出するために、前記商人が前記取引を取得者に提出し、前記発行者は前記支払いを前記取引取扱者に転送し、前記取引取扱者は前記支払いを前記取得者に転送して前記商人に前記取引を支払うオープンループネットワークと、
前記商人が決済要求を前記発行者に提出して前記発行者に前記取引の支払いを取得することを要求し、前記発行者が前記取引の前記支払いを前記商人に転送し、前記商人と前記発行者は前記取引の支払いの少なくとも一つの条件を規定するカスタム決済約定を有するクローズドループネットワークと、
を有し、
前記商人が前記取引を前記オープンループネットワークに提出し、前記取引が所定の基準に適合すると、前記取引取扱者は適用された支払いを引き出すためにカスタム約定比率を前記支払いに適用し、前記取引取扱者は前記発行者に前記適用された支払いを取得するように要求し、前記発行者は前記適用された支払いを前記取引取扱者に転送し、前記取引取扱者は前記適用された支払いを前記取得者に転送して前記商人に前記取引の支払いをし、
前記取引が前記少なくとも一つの条件に適合すると、前記商人は前記適用された支払い未満の支払いに等しい前記取引の残りの支払いを取得するために前記決済要求を前記発行者に提出することを特徴とする支払処理装置。
【請求項22】
前記カスタム決済約定テーブルは、他のカスタム決済約定比率にそれぞれ対応する他の基準を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記基準と前記カスタム約定比率は、前記発行者から前記取引取扱者によって受信されることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記基準は、銀行識別番号、カード範囲、商人ベリフィケーションバリュー(MVV)、取引金額、商人の位置、および、ストックキーピングユニット(SKU)データからなるグループの少なくとも一つであることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記取引は、クーポン、ロイヤルティプログラム、クレジットラインチェック、ワランティおよびアクティベーション状態からなるグループの一つであることを特徴とする請求項21に記載のシステム。


【図1】
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【図4】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−511215(P2012−511215A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539753(P2011−539753)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/066834
【国際公開番号】WO2010/065900
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(508168790)ビザ ユー.エス.エー.インコーポレイテッド (21)