カメラモジュールおよびその製造方法
【課題】抵抗値を低減したカメラモジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体41、第2の不導体41を覆う第2の金属膜42、および第2の金属膜42を覆う第2の絶縁膜43を備える第2の部材40を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材40を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材40間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜43の一部を破壊することを特徴とする。
【解決手段】イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体41、第2の不導体41を覆う第2の金属膜42、および第2の金属膜42を覆う第2の絶縁膜43を備える第2の部材40を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材40を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材40間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜43の一部を破壊することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、カメラモジュールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラモジュールの部品材質として、例えば不導体(プラスチック)で形成された部品が用いられている。そして、該部品に対してEMCやESDなどに対する対策を行う必要がある。この対策として、該部品に対して金属蒸着を施し、該部品の抵抗値を一定の抵抗値内に納めている。しかし、カメラモジュールにこのような部品が複数用いられる場合がある。しかし、金属蒸着された各部品の表面には酸化膜が形成されてしまう。このように、各部品の接続部分に前記酸化膜が存在するため、各部品の接続部分の抵抗値が上がってしまうという問題があった。そのため、抵抗値を低減したカメラモジュールを形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−324660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抵抗値を低減したカメラモジュールおよびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサを用意し、第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を備える第1の部材を用意し、第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を備える第2の部材を用意し、前記イメージセンサ上に前記第1の部材を配置し、前記第1の部材上に前記第2の部材を配置し、前記第1の部材および前記第1の部材上の前記第2の部材間に所定の電圧を印加して、前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部を破壊することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図1(b)は図1(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【図2】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した図である。
【図3】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図4】図4(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図4(b)は図4(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図5】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図6】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図7】図7(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図7(b)は図7(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図8】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図9】図9(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図9(b)は図9(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【図10】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図11】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成の他の例に関して模式的に示した斜視図である。
【図12】図12(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図12(b)は図12(a)の第1のレンズ保護部と第2のレンズ保護部との境界の断面図であり、図12(c)は図12(a)のイメージセンサ保護部と第1のレンズ保護部との境界の断面図である。
【図13】図13(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図13(b)は図13(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図14】図14(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図14(b)は図14(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図15】変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図16】図16(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図16(b)は図16(a)の第1のレンズ保護部と第2レンズ保護部との境界の断面図であり、図16(c)は図16(a)のイメージセンサ保護部と第1レンズ保護部との境界の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の詳細を図面を参照して説明する。
【0008】
(実施形態)
図1を用いて、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して概略的に説明する。図1(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図1(b)は図1(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。このカメラモジュールは、例えば画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置やテレビジョン電話装置などの電子情報機器に用いられるものである。
【0009】
図1に示すように、カメラモジュールは、イメージセンサ10、イメージセンサ保護部(第1の部材)20、レンズ30、およびレンズ保護部(第2の部材)40を備えている。
【0010】
イメージセンサ10は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子である。イメージセンサ10は、レンズ30を介して図示せぬ撮像領域(画素領域)に入射した光に応じて電気信号を生成し、出力する。また、イメージセンサ10は、その表面(第1表面)に図示せぬ画素領域、およびアナログ回路やデジタル回路を含む回路領域を有している。さらに、イメージセンサ10の裏面(第1表面に平行する第2表面)は、例えば図示せぬ複数のハンダボールを有している。
【0011】
イメージセンサ保護部20は、イメージセンサ10の表面の周囲に設けられたAg(銀)系の導電性接着剤50により接続されている。このイメージセンサ保護部20は、イメージセンサ10の画素領域を保護している。ところで、導電性接着剤50の光透過率は100%未満である。そして、イメージセンサ保護部20とイメージセンサ10との間には、導電性接着剤50が存在しない領域が設けられている。これは、イメージセンサ10の画素領域に設けられた図示せぬマイクロレンズ上に導電性接着剤50を塗布すると、光透過率が減少し、性能が低下することを防止するためである。なお、このイメージセンサ保護部20は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜(絶縁膜)の積層膜によって覆われている。
【0012】
レンズ30は、所望の光学特性を有しており、例えば図示しないIR(赤外線)カットフィルタ、および複数のレンズにより構成されている。レンズ保護部40はレンズ30を保持し、導電性接着剤51によってイメージセンサ保護部20に電気的に接続されている。なお、このレンズ保護部40は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。
【0013】
イメージセンサ保護部20は、不導体(プラスチック)部21の表面に金属膜22が形成され、金属膜22の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)23が形成されている。金属膜22は、例えばCu(銅)からなるアンダープレート(下層金属膜)22aと、アンダープレート22a上に形成された、例えばSUS(ステンレス)からなるトッププレート(上層金属膜)22bとを備えている。そして、この金属膜22の表面には、金属膜22の一部(表面)が酸化した酸化膜23が形成されている。この酸化膜23は、導電性接着剤51によってレンズ保護部40と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜23は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0014】
レンズ保護部40は、不導体(プラスチック)部41の表面に金属膜42が形成され、金属膜42の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)43が形成されている。金属膜42は、金属膜22と同様に、例えばCu(銅)からなるアンダープレート(下層金属膜)42aと、アンダープレート42a上に形成された、例えばSUS(ステンレス)からなるトッププレート(上層金属膜)42bとを備えている。そして、この金属膜42の表面には、金属膜42の一部(表面)が酸化した酸化膜43が形成されている。この酸化膜43は、導電性接着剤51によってイメージセンサ保護部20と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜43は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0015】
このため、イメージセンサ保護部20と、レンズ保護部40とは導電性接着剤51によって電気的に接続される。
【0016】
なお、金属膜22、42は、アンダープレートおよびトッププレートの積層構造にせずに、アルミで形成されていても良い。
【0017】
以下に、図2〜図10を用いて、本実施形態のカメラジュールの製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示したフローチャートであり、図3、図5、6、8、10は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。図4(a)、7(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図4(b)、7(b)は図4(a)、7(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。図9(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図9(b)は図9(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【0018】
[ステップS1001]
まず、図3に示すように、イメージセンサの製造工程等を経て形成されたイメージセンサ10を準備(用意)する。
【0019】
[ステップS1002]
次に、イメージセンサ10を保護するイメージセンサ保護部20を用意する。このイメージセンサ保護部20の形成方法としては、図4(a)、(b)に示すように、不導体(プラスチック)部21の表面にアンダープレート22aとなるCuを金属蒸着(メタライズ蒸着)によって蒸着させる。その後、アンダープレート22aの表面にトッププレート22bとなるSUSを金属蒸着によって蒸着させる。これにより、金属膜22が得られる。その後、トッププレート22bが外気に触れることで、トッププレート22bの表面が酸化されて酸化膜23が形成される。これにより、不導体部21、金属膜22、および酸化膜23の積層構造からなるイメージセンサ保護部20が形成される。
【0020】
[ステップS1003]
次に、図5に示すように、イメージセンサ10の画素領域以外の領域、またはイメージセンサ保護部20のイメージセンサ10との接着面に導電性接着剤50のAgを塗布する。そして、図6に示すように、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20とを接着させる。この際、導電性接着剤50は、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20との間の外側にはみ出ない程度に塗布される。
【0021】
[ステップS1004]
次に、レンズ30およびレンズ保護部40からなるレンズユニットを用意する。このレンズ保護部40の形成方法は、図7(a)、(b)に示すように、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず不導体(プラスチック)部41の表面にアンダープレート42aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート42aの表面にトッププレート42bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜42が得られる。その後、トッププレート42bが外気に触れることで、トッププレート42bの表面が酸化されて酸化膜43が形成される。これにより、不導体部41、金属膜42、および酸化膜43の積層構造からなるレンズ保護部40が形成される。
【0022】
[ステップS1005]
次に、図8に示すようにイメージセンサ保護部20のレンズ保護部40との接着面、またはレンズ保護部40のイメージセンサ保護部20との接着面に導電性接着剤51のAgを塗布する。そして、図9に示すように、レンズ30を保持するようにイメージセンサ保護部20とレンズ保護部40とを接着させる。
【0023】
[ステップS1006]
次に、図10に示すように、イメージセンサ保護部20およびレンズ保護部40にイメージセンサ10に負荷をかけない5V程度の弱い電圧(破壊電圧)を印加する。なお、電圧の印加の際は、外観仕様上で問題の無い箇所に電圧を印加する。この電圧の印加により、イメージセンサ保護部20およびレンズ保護部40の間の酸化膜23、43は部分的に破壊される。つまり、酸化膜23、43の導電性接着剤51に接している面は部分的に破壊される。破壊された箇所に導電性接着剤51が流入することにより、金属膜22、42は導電性接着剤51に接するので、互いに電気的に接続される。
なお、図11に示すように、イメージセンサ保護部20には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印24が設けてあり、レンズ保護部40には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印44が設けてあることが好ましい。印24は、例えばイメージセンサ保護部20の側面のカメラモジュールの角度認識部であることが好ましい。また、印44は、例えばレンズ保護部40の上面に設けられることが好ましい。そして、印24、44は、凹形状または凸形状であることが、より好ましい。
また、破壊電圧の印加を行う際に、破壊電圧の印加を行う箇所の絶縁膜を除去した後に破壊電圧の印加を行っても良い。
【0024】
上記実施形態によれば、本実施形態に係るカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体41、第2の不導体41を覆う第2の金属膜42、および第2の金属膜42を覆う第2の絶縁膜43を備える第2の部材40を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材40を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材40間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜43の一部を破壊する。また、イメージセンサ10上に第1の導電性材料50を介して第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の導電性材料51を介して第2の部材40を配置する。
【0025】
このため、各部品間に形成された酸化膜(絶縁膜)を部分的に除去(破壊)することができる。また、該絶縁膜を除去することで、各部品を導電性接着剤を介して電気的に接続することができる。このため、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数用いたカメラモジュールにおいても、抵抗値を低減することが可能である。その結果、抵抗値を低減した高品質なカメラモジュールを得ることが可能である。
【0026】
また、イメージセンサ保護部20のカメラモジュールの角度認識部が、破壊電圧が印加される印24として用いられることで、金属膜22の角度認識部以外の箇所へのダメージを抑制することが可能である。角度認識部に破壊電圧を印加しても、性能や品位には影響が殆ど出ない。
【0027】
また、レンズ保護部40の上面に、破壊電圧が印加される印44が設けられることで、FTA工程(検査工程)後にカメラモジュールを保護する図示しない保護部によって印44は覆われる。これにより、金属膜42(印44)へのダメージを外観上隠すことが可能である。
【0028】
また、印24、44を、凹形状または凸形状とすることで、金属膜22、42へのダメージの範囲を凹部または凸部に制限させることが可能となる。
【0029】
このように、破壊電圧が印加される印24、44を設けることで、所望のカメラモジュールの品質を保つと共に、所望の抵抗値を有したカメラモジュールを形成することが可能である。
【0030】
(変形例)
以下に、図12〜図16を用いて、上述した実施形態の変形例に係るカメラモジュールについて説明する。上述した実施形態では、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を二つ用いた場合について説明した。本変形例では、前記部品を三つ用いた場合について説明する。なお、この説明において、上記実施形態と重複する部分の説明を省略する。
【0031】
図12を用いて、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して概略的に説明する。図12(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図12(b)は図12(a)の第1のレンズ保護部と第2のレンズ保護部との境界の断面図である。また、図12(c)は図12(a)のイメージセンサ保護部と第1のレンズ保護部との境界の断面図である。
【0032】
図12に示すように、カメラモジュールは、イメージセンサ10、イメージセンサ保護部(第1の部材)20、レンズ30、第1のレンズ保護部(第3の部材)60、および第2のレンズ保護部(第2の部材)70を備えている。
【0033】
レンズ30は、第1のレンズ保護部60および第2のレンズ保護部によって保持される。第1のレンズ保護部60は例えばレンズ30の下側を保持し、導電性接着剤52によってイメージセンサ保護部20に電気的に接続されている。なお、この第1のレンズ保護部60は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。第2のレンズ保護部70は例えばレンズ30の上側を保持し、導電性接着剤53によって第1のレンズ保護部60に電気的に接続されている。なお、この第2のレンズ保護部70は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。
【0034】
第1のレンズ保護部60は、不導体(プラスチック)部61の表面に金属膜62が形成され、金属膜62の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)63が形成されている。金属膜62は、例えばCuからなるアンダープレート(下層金属膜)62aと、アンダープレート62a上に形成された、例えばSUSからなるトッププレート(上層金属膜)62bとを備えている。そして、この金属膜62の表面には、金属膜62の一部(表面)が酸化した酸化膜63が形成されている。この酸化膜63は、導電性接着剤52によってイメージセンサ保護部20と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜63は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0035】
同様に、第2のレンズ保護部70は、不導体(プラスチック)部71の表面に金属膜72が形成され、金属膜72の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)73が形成されている。金属膜72は、金属膜72と同様に、例えばCuからなるアンダープレート(下層金属膜)72aと、アンダープレート72a上に形成された、例えばSUSからなるトッププレート(下層金属膜)72bとを備えている。そして、この金属膜72の表面には、金属膜72の一部(表面)が酸化した酸化膜73が形成されている。この酸化膜73は、導電性接着剤53によって第1のレンズ保護部60と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜73は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0036】
このため、イメージセンサ保護部20と、第1のレンズ保護部60とは導電性接着剤52によって電気的に接続される。また、第1のレンズ保護部60と、第2のレンズ保護部70とは導電性接着剤53によって電気的に接続される。つまり、イメージセンサ保護部20と第2のレンズ保護部70とは、導電性接着剤52、53、および第1のレンズ保護部60によって電気的に接続される。
【0037】
なお、金属膜62、72は、アンダープレートおよびトッププレートの積層構造にせずに、アルミで形成されていても良い。
【0038】
以下に、図2、図12〜図16を用いて、本変形例に係るカメラジュールの製造方法について説明する。図15は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。図13(a)、14(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図13(b)、14(b)は図13(a)、14(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。図16(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図16(b)は図16(a)の第1のレンズ保護部と第2レンズ保護部との境界の断面図である。また、図16(c)は図16(a)のイメージセンサ保護部と第1レンズ保護部との境界の断面図である。
【0039】
[ステップS1001]
まず、イメージセンサの製造工程等を経て形成されたイメージセンサ10を準備する(図3参照)。
【0040】
[ステップS1002]
次に、イメージセンサ10を保護するイメージセンサ保護部20を用意する。このイメージセンサ保護部20の形成方法としては、まず不導体(プラスチック)部21の表面にアンダープレート22aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート22aの表面にトッププレート22bとなるSUSを金属蒸着によって蒸着させる。そして、トッププレート22bが外気に触れることで、トッププレート22bの表面が酸化されて酸化膜23が形成される(図4参照)。
【0041】
[ステップS1003]
次に、イメージセンサ10の画素領域以外の領域、またはイメージセンサ保護部20のイメージセンサ10との接着面に導電性接着剤50のAgを塗布する。そして、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20とを接着させる(図5,6参照)。
【0042】
[ステップS1004]
次に、レンズ30、第1のレンズ保護部60、および第2のレンズ保護部70からなるレンズユニットを用意する。この第1のレンズ保護部60の形成方法は、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず、不導体(プラスチック)部61の表面にアンダープレート62aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート62aの表面にトッププレート62bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜62が得られる。そして、図13(a)、(b)に示すように、トッププレート62bが外気に触れることで、トッププレート62bの表面が酸化されて酸化膜63が形成される。この第2のレンズ保護部70の形成方法は、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず、不導体(プラスチック)部71の表面にアンダープレート72aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート72aの表面にトッププレート72bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜72が得られる。そして、図14(a)、(b)に示すように、トッププレート72bが外気に触れることで、トッププレート72bの表面が酸化されて酸化膜73が形成される。
そして、第1のレンズ保護部60の第2のレンズ保護部70との接着面、または第2のレンズ保護部70の第1のレンズ保護部60との接着面に導電性接着剤53のAgを塗布する。そして、レンズ30を保持するように第1のレンズ保護部60と第2のレンズ保護部70とを接着させる。
【0043】
[ステップS1005]
次に、図15に示すように、イメージセンサ保護部20の第1のレンズ保護部60との接着面、または第1のレンズ保護部60のイメージセンサ保護部20との接着面に導電性接着剤52のAgを塗布する。そして、図16に示すように、イメージセンサ保護部20と第1のレンズ保護部60とを接着させる。
【0044】
[ステップS1006]
次に、上述した実施形態と同様にイメージセンサ保護部20および第2のレンズ保護部70にイメージセンサ10に負荷をかけない5V程度の弱い電圧(破壊電圧)を印加する。なお、電圧の印加の際は、外観仕様上で問題の無い箇所に電圧を印加する。この電圧の印加により、イメージセンサ保護部20および第1のレンズ保護部60の間の酸化膜23、63と、第1のレンズ保護部60および第2のレンズ保護部70の間の酸化膜63、73とは部分的に破壊される。つまり、酸化膜23、63の導電性接着剤52に接している面は部分的に破壊される。また同様に、酸化膜63、73の導電性接着剤53に接している面は部分的に破壊される。これにより、金属膜22、62は導電性接着剤52に接する。また、金属膜62と金属膜72が接触する。
なお、イメージセンサ保護部20には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印が設けてあり、第2のレンズ保護部70には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印が設けてあることが好ましい。印は、例えばイメージセンサ保護部20の側面のカメラモジュールの角度認識部やレンズ保護部70の上面に設けられることが好ましい。そして、印は、凹形状または凸形状であることが、より好ましい。
また、破壊電圧の印加を行う際に、破壊電圧の印加を行う箇所の絶縁膜を除去した後に破壊電圧の印加を行っても良い。
【0045】
上記変形例によれば、本変形例に係るカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体71、第2の不導体71を覆う第2の金属膜72、および第2の金属膜72を覆う第2の絶縁膜73を備える第2の部材70を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材70を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材70間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜73の一部を破壊する。また、第1の部材20および第2の部材70間に、第3の不導体61、第3の不導体61を覆う第3の金属膜62、および第3の金属膜62を覆う第3の絶縁膜63を備える第3の部材60を配置し、所定の電圧を印加した際に、第3の絶縁膜63の一部が破壊される。また、イメージセンサ10上に第1の導電性材料50を介して第1の部材20を配置し、第1の部材20上に導電性材料52を介して第3の部材60を配置し、第3の部材60上に導電性材料53を介して第2の部材70を配置する。
【0046】
このため、上述した実施形態と同様に、各部品間に形成された酸化膜(絶縁膜)を部分的に除去(破壊)することができる。また、該絶縁膜を除去することで、各部品を導電性接着剤を介して電気的に接続することができる。このため、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数用いたカメラモジュールにおいても、抵抗値を低減することが可能である。その結果、抵抗値を低減した高品質なカメラモジュールを得ることが可能である。
【0047】
なお、上述した実施形態および変形例では、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を二つまたは三つ用いた場合について説明したが、これに限るものではない。
【0048】
また、上述した実施形態および変形例では、破壊電圧の印加をイメージセンサ保護部およびレンズ保護部に対して行っているが、イメージセンサ保護部の代わりに、イメージセンサに破壊電圧の印加を行っても良い。この場合、イメージセンサとイメージセンサ保護部間に設けられた絶縁膜が部分的に破壊されることになる。
【0049】
また、上述した実施形態および変形例で説明したカメラモジュールは、イメージセンサやレンズまたは該部品を有しているがこれに限らない。例えば、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数備える構成であれば、同様の電圧の印加方法を用いることができ、同様の効果を得ることが可能である。
【0050】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出される。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば、発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0051】
10…イメージセンサ、 20…イメージセンサ保護部、 21…不導体部、
22…金属膜、 22a…アンダープレート、 22b…トッププレート、
23…金属酸化膜、 24…印、 30…レンズ、 40…レンズ保護部、
41…不導体部、 42…金属膜、 42a…アンダープレート、
42b…トッププレート、 43…金属酸化膜、 44…印、
50、51、52、53…導電性接着剤、 60…第1のレンズ保護部、
61…不導体部、 62…金属膜、 62a…アンダープレート、
62b…トッププレート、 63…金属酸化膜、 70…第2のレンズ保護部、
71…不導体部、 72…金属膜、 72a…アンダープレート、
72b…トッププレート、 73…金属酸化膜。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、カメラモジュールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラモジュールの部品材質として、例えば不導体(プラスチック)で形成された部品が用いられている。そして、該部品に対してEMCやESDなどに対する対策を行う必要がある。この対策として、該部品に対して金属蒸着を施し、該部品の抵抗値を一定の抵抗値内に納めている。しかし、カメラモジュールにこのような部品が複数用いられる場合がある。しかし、金属蒸着された各部品の表面には酸化膜が形成されてしまう。このように、各部品の接続部分に前記酸化膜が存在するため、各部品の接続部分の抵抗値が上がってしまうという問題があった。そのため、抵抗値を低減したカメラモジュールを形成することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−324660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抵抗値を低減したカメラモジュールおよびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサを用意し、第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を備える第1の部材を用意し、第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を備える第2の部材を用意し、前記イメージセンサ上に前記第1の部材を配置し、前記第1の部材上に前記第2の部材を配置し、前記第1の部材および前記第1の部材上の前記第2の部材間に所定の電圧を印加して、前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部を破壊することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図1(b)は図1(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【図2】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した図である。
【図3】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図4】図4(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図4(b)は図4(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図5】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図6】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図7】図7(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図7(b)は図7(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図8】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図9】図9(a)は、実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図9(b)は図9(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【図10】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図11】実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成の他の例に関して模式的に示した斜視図である。
【図12】図12(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図12(b)は図12(a)の第1のレンズ保護部と第2のレンズ保護部との境界の断面図であり、図12(c)は図12(a)のイメージセンサ保護部と第1のレンズ保護部との境界の断面図である。
【図13】図13(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図13(b)は図13(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図14】図14(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図14(b)は図14(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。
【図15】変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。
【図16】図16(a)は、変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図16(b)は図16(a)の第1のレンズ保護部と第2レンズ保護部との境界の断面図であり、図16(c)は図16(a)のイメージセンサ保護部と第1レンズ保護部との境界の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の詳細を図面を参照して説明する。
【0008】
(実施形態)
図1を用いて、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して概略的に説明する。図1(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図1(b)は図1(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。このカメラモジュールは、例えば画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置やテレビジョン電話装置などの電子情報機器に用いられるものである。
【0009】
図1に示すように、カメラモジュールは、イメージセンサ10、イメージセンサ保護部(第1の部材)20、レンズ30、およびレンズ保護部(第2の部材)40を備えている。
【0010】
イメージセンサ10は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子である。イメージセンサ10は、レンズ30を介して図示せぬ撮像領域(画素領域)に入射した光に応じて電気信号を生成し、出力する。また、イメージセンサ10は、その表面(第1表面)に図示せぬ画素領域、およびアナログ回路やデジタル回路を含む回路領域を有している。さらに、イメージセンサ10の裏面(第1表面に平行する第2表面)は、例えば図示せぬ複数のハンダボールを有している。
【0011】
イメージセンサ保護部20は、イメージセンサ10の表面の周囲に設けられたAg(銀)系の導電性接着剤50により接続されている。このイメージセンサ保護部20は、イメージセンサ10の画素領域を保護している。ところで、導電性接着剤50の光透過率は100%未満である。そして、イメージセンサ保護部20とイメージセンサ10との間には、導電性接着剤50が存在しない領域が設けられている。これは、イメージセンサ10の画素領域に設けられた図示せぬマイクロレンズ上に導電性接着剤50を塗布すると、光透過率が減少し、性能が低下することを防止するためである。なお、このイメージセンサ保護部20は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜(絶縁膜)の積層膜によって覆われている。
【0012】
レンズ30は、所望の光学特性を有しており、例えば図示しないIR(赤外線)カットフィルタ、および複数のレンズにより構成されている。レンズ保護部40はレンズ30を保持し、導電性接着剤51によってイメージセンサ保護部20に電気的に接続されている。なお、このレンズ保護部40は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。
【0013】
イメージセンサ保護部20は、不導体(プラスチック)部21の表面に金属膜22が形成され、金属膜22の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)23が形成されている。金属膜22は、例えばCu(銅)からなるアンダープレート(下層金属膜)22aと、アンダープレート22a上に形成された、例えばSUS(ステンレス)からなるトッププレート(上層金属膜)22bとを備えている。そして、この金属膜22の表面には、金属膜22の一部(表面)が酸化した酸化膜23が形成されている。この酸化膜23は、導電性接着剤51によってレンズ保護部40と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜23は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0014】
レンズ保護部40は、不導体(プラスチック)部41の表面に金属膜42が形成され、金属膜42の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)43が形成されている。金属膜42は、金属膜22と同様に、例えばCu(銅)からなるアンダープレート(下層金属膜)42aと、アンダープレート42a上に形成された、例えばSUS(ステンレス)からなるトッププレート(上層金属膜)42bとを備えている。そして、この金属膜42の表面には、金属膜42の一部(表面)が酸化した酸化膜43が形成されている。この酸化膜43は、導電性接着剤51によってイメージセンサ保護部20と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜43は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0015】
このため、イメージセンサ保護部20と、レンズ保護部40とは導電性接着剤51によって電気的に接続される。
【0016】
なお、金属膜22、42は、アンダープレートおよびトッププレートの積層構造にせずに、アルミで形成されていても良い。
【0017】
以下に、図2〜図10を用いて、本実施形態のカメラジュールの製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示したフローチャートであり、図3、図5、6、8、10は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。図4(a)、7(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図4(b)、7(b)は図4(a)、7(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。図9(a)は、本実施形態に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図9(b)は図9(a)のイメージセンサ保護部とレンズ保護部との境界の断面図である。
【0018】
[ステップS1001]
まず、図3に示すように、イメージセンサの製造工程等を経て形成されたイメージセンサ10を準備(用意)する。
【0019】
[ステップS1002]
次に、イメージセンサ10を保護するイメージセンサ保護部20を用意する。このイメージセンサ保護部20の形成方法としては、図4(a)、(b)に示すように、不導体(プラスチック)部21の表面にアンダープレート22aとなるCuを金属蒸着(メタライズ蒸着)によって蒸着させる。その後、アンダープレート22aの表面にトッププレート22bとなるSUSを金属蒸着によって蒸着させる。これにより、金属膜22が得られる。その後、トッププレート22bが外気に触れることで、トッププレート22bの表面が酸化されて酸化膜23が形成される。これにより、不導体部21、金属膜22、および酸化膜23の積層構造からなるイメージセンサ保護部20が形成される。
【0020】
[ステップS1003]
次に、図5に示すように、イメージセンサ10の画素領域以外の領域、またはイメージセンサ保護部20のイメージセンサ10との接着面に導電性接着剤50のAgを塗布する。そして、図6に示すように、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20とを接着させる。この際、導電性接着剤50は、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20との間の外側にはみ出ない程度に塗布される。
【0021】
[ステップS1004]
次に、レンズ30およびレンズ保護部40からなるレンズユニットを用意する。このレンズ保護部40の形成方法は、図7(a)、(b)に示すように、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず不導体(プラスチック)部41の表面にアンダープレート42aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート42aの表面にトッププレート42bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜42が得られる。その後、トッププレート42bが外気に触れることで、トッププレート42bの表面が酸化されて酸化膜43が形成される。これにより、不導体部41、金属膜42、および酸化膜43の積層構造からなるレンズ保護部40が形成される。
【0022】
[ステップS1005]
次に、図8に示すようにイメージセンサ保護部20のレンズ保護部40との接着面、またはレンズ保護部40のイメージセンサ保護部20との接着面に導電性接着剤51のAgを塗布する。そして、図9に示すように、レンズ30を保持するようにイメージセンサ保護部20とレンズ保護部40とを接着させる。
【0023】
[ステップS1006]
次に、図10に示すように、イメージセンサ保護部20およびレンズ保護部40にイメージセンサ10に負荷をかけない5V程度の弱い電圧(破壊電圧)を印加する。なお、電圧の印加の際は、外観仕様上で問題の無い箇所に電圧を印加する。この電圧の印加により、イメージセンサ保護部20およびレンズ保護部40の間の酸化膜23、43は部分的に破壊される。つまり、酸化膜23、43の導電性接着剤51に接している面は部分的に破壊される。破壊された箇所に導電性接着剤51が流入することにより、金属膜22、42は導電性接着剤51に接するので、互いに電気的に接続される。
なお、図11に示すように、イメージセンサ保護部20には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印24が設けてあり、レンズ保護部40には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印44が設けてあることが好ましい。印24は、例えばイメージセンサ保護部20の側面のカメラモジュールの角度認識部であることが好ましい。また、印44は、例えばレンズ保護部40の上面に設けられることが好ましい。そして、印24、44は、凹形状または凸形状であることが、より好ましい。
また、破壊電圧の印加を行う際に、破壊電圧の印加を行う箇所の絶縁膜を除去した後に破壊電圧の印加を行っても良い。
【0024】
上記実施形態によれば、本実施形態に係るカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体41、第2の不導体41を覆う第2の金属膜42、および第2の金属膜42を覆う第2の絶縁膜43を備える第2の部材40を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材40を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材40間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜43の一部を破壊する。また、イメージセンサ10上に第1の導電性材料50を介して第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の導電性材料51を介して第2の部材40を配置する。
【0025】
このため、各部品間に形成された酸化膜(絶縁膜)を部分的に除去(破壊)することができる。また、該絶縁膜を除去することで、各部品を導電性接着剤を介して電気的に接続することができる。このため、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数用いたカメラモジュールにおいても、抵抗値を低減することが可能である。その結果、抵抗値を低減した高品質なカメラモジュールを得ることが可能である。
【0026】
また、イメージセンサ保護部20のカメラモジュールの角度認識部が、破壊電圧が印加される印24として用いられることで、金属膜22の角度認識部以外の箇所へのダメージを抑制することが可能である。角度認識部に破壊電圧を印加しても、性能や品位には影響が殆ど出ない。
【0027】
また、レンズ保護部40の上面に、破壊電圧が印加される印44が設けられることで、FTA工程(検査工程)後にカメラモジュールを保護する図示しない保護部によって印44は覆われる。これにより、金属膜42(印44)へのダメージを外観上隠すことが可能である。
【0028】
また、印24、44を、凹形状または凸形状とすることで、金属膜22、42へのダメージの範囲を凹部または凸部に制限させることが可能となる。
【0029】
このように、破壊電圧が印加される印24、44を設けることで、所望のカメラモジュールの品質を保つと共に、所望の抵抗値を有したカメラモジュールを形成することが可能である。
【0030】
(変形例)
以下に、図12〜図16を用いて、上述した実施形態の変形例に係るカメラモジュールについて説明する。上述した実施形態では、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を二つ用いた場合について説明した。本変形例では、前記部品を三つ用いた場合について説明する。なお、この説明において、上記実施形態と重複する部分の説明を省略する。
【0031】
図12を用いて、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して概略的に説明する。図12(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な構成に関して模式的に示した斜視図であり、図12(b)は図12(a)の第1のレンズ保護部と第2のレンズ保護部との境界の断面図である。また、図12(c)は図12(a)のイメージセンサ保護部と第1のレンズ保護部との境界の断面図である。
【0032】
図12に示すように、カメラモジュールは、イメージセンサ10、イメージセンサ保護部(第1の部材)20、レンズ30、第1のレンズ保護部(第3の部材)60、および第2のレンズ保護部(第2の部材)70を備えている。
【0033】
レンズ30は、第1のレンズ保護部60および第2のレンズ保護部によって保持される。第1のレンズ保護部60は例えばレンズ30の下側を保持し、導電性接着剤52によってイメージセンサ保護部20に電気的に接続されている。なお、この第1のレンズ保護部60は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。第2のレンズ保護部70は例えばレンズ30の上側を保持し、導電性接着剤53によって第1のレンズ保護部60に電気的に接続されている。なお、この第2のレンズ保護部70は、例えば不導体(プラスチック)で形成されており、金属膜および金属酸化膜の積層膜によって覆われている。
【0034】
第1のレンズ保護部60は、不導体(プラスチック)部61の表面に金属膜62が形成され、金属膜62の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)63が形成されている。金属膜62は、例えばCuからなるアンダープレート(下層金属膜)62aと、アンダープレート62a上に形成された、例えばSUSからなるトッププレート(上層金属膜)62bとを備えている。そして、この金属膜62の表面には、金属膜62の一部(表面)が酸化した酸化膜63が形成されている。この酸化膜63は、導電性接着剤52によってイメージセンサ保護部20と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜63は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0035】
同様に、第2のレンズ保護部70は、不導体(プラスチック)部71の表面に金属膜72が形成され、金属膜72の表面に金属酸化膜(単に酸化膜または絶縁膜ともいう)73が形成されている。金属膜72は、金属膜72と同様に、例えばCuからなるアンダープレート(下層金属膜)72aと、アンダープレート72a上に形成された、例えばSUSからなるトッププレート(下層金属膜)72bとを備えている。そして、この金属膜72の表面には、金属膜72の一部(表面)が酸化した酸化膜73が形成されている。この酸化膜73は、導電性接着剤53によって第1のレンズ保護部60と接続される面において、例えば不連続(途切れ途切れ)に形成されている。なお、この酸化膜73は、不連続でなくても部分的(局所的)に破壊されていても良い。
【0036】
このため、イメージセンサ保護部20と、第1のレンズ保護部60とは導電性接着剤52によって電気的に接続される。また、第1のレンズ保護部60と、第2のレンズ保護部70とは導電性接着剤53によって電気的に接続される。つまり、イメージセンサ保護部20と第2のレンズ保護部70とは、導電性接着剤52、53、および第1のレンズ保護部60によって電気的に接続される。
【0037】
なお、金属膜62、72は、アンダープレートおよびトッププレートの積層構造にせずに、アルミで形成されていても良い。
【0038】
以下に、図2、図12〜図16を用いて、本変形例に係るカメラジュールの製造方法について説明する。図15は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図である。図13(a)、14(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図13(b)、14(b)は図13(a)、14(a)の積層構造を部分的に示した断面図である。図16(a)は、本変形例に係るカメラモジュールの基本的な製造方法を模式的に示した斜視図であり、図16(b)は図16(a)の第1のレンズ保護部と第2レンズ保護部との境界の断面図である。また、図16(c)は図16(a)のイメージセンサ保護部と第1レンズ保護部との境界の断面図である。
【0039】
[ステップS1001]
まず、イメージセンサの製造工程等を経て形成されたイメージセンサ10を準備する(図3参照)。
【0040】
[ステップS1002]
次に、イメージセンサ10を保護するイメージセンサ保護部20を用意する。このイメージセンサ保護部20の形成方法としては、まず不導体(プラスチック)部21の表面にアンダープレート22aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート22aの表面にトッププレート22bとなるSUSを金属蒸着によって蒸着させる。そして、トッププレート22bが外気に触れることで、トッププレート22bの表面が酸化されて酸化膜23が形成される(図4参照)。
【0041】
[ステップS1003]
次に、イメージセンサ10の画素領域以外の領域、またはイメージセンサ保護部20のイメージセンサ10との接着面に導電性接着剤50のAgを塗布する。そして、イメージセンサ10とイメージセンサ保護部20とを接着させる(図5,6参照)。
【0042】
[ステップS1004]
次に、レンズ30、第1のレンズ保護部60、および第2のレンズ保護部70からなるレンズユニットを用意する。この第1のレンズ保護部60の形成方法は、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず、不導体(プラスチック)部61の表面にアンダープレート62aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート62aの表面にトッププレート62bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜62が得られる。そして、図13(a)、(b)に示すように、トッププレート62bが外気に触れることで、トッププレート62bの表面が酸化されて酸化膜63が形成される。この第2のレンズ保護部70の形成方法は、上述したイメージセンサ保護部20と同様に、まず、不導体(プラスチック)部71の表面にアンダープレート72aとなるCuを金属蒸着によって蒸着させる。その後、アンダープレート72aの表面にトッププレート72bとなるSUSを蒸着させる。これにより、金属膜72が得られる。そして、図14(a)、(b)に示すように、トッププレート72bが外気に触れることで、トッププレート72bの表面が酸化されて酸化膜73が形成される。
そして、第1のレンズ保護部60の第2のレンズ保護部70との接着面、または第2のレンズ保護部70の第1のレンズ保護部60との接着面に導電性接着剤53のAgを塗布する。そして、レンズ30を保持するように第1のレンズ保護部60と第2のレンズ保護部70とを接着させる。
【0043】
[ステップS1005]
次に、図15に示すように、イメージセンサ保護部20の第1のレンズ保護部60との接着面、または第1のレンズ保護部60のイメージセンサ保護部20との接着面に導電性接着剤52のAgを塗布する。そして、図16に示すように、イメージセンサ保護部20と第1のレンズ保護部60とを接着させる。
【0044】
[ステップS1006]
次に、上述した実施形態と同様にイメージセンサ保護部20および第2のレンズ保護部70にイメージセンサ10に負荷をかけない5V程度の弱い電圧(破壊電圧)を印加する。なお、電圧の印加の際は、外観仕様上で問題の無い箇所に電圧を印加する。この電圧の印加により、イメージセンサ保護部20および第1のレンズ保護部60の間の酸化膜23、63と、第1のレンズ保護部60および第2のレンズ保護部70の間の酸化膜63、73とは部分的に破壊される。つまり、酸化膜23、63の導電性接着剤52に接している面は部分的に破壊される。また同様に、酸化膜63、73の導電性接着剤53に接している面は部分的に破壊される。これにより、金属膜22、62は導電性接着剤52に接する。また、金属膜62と金属膜72が接触する。
なお、イメージセンサ保護部20には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印が設けてあり、第2のレンズ保護部70には、例えば予め破壊電圧が印加される場所に印が設けてあることが好ましい。印は、例えばイメージセンサ保護部20の側面のカメラモジュールの角度認識部やレンズ保護部70の上面に設けられることが好ましい。そして、印は、凹形状または凸形状であることが、より好ましい。
また、破壊電圧の印加を行う際に、破壊電圧の印加を行う箇所の絶縁膜を除去した後に破壊電圧の印加を行っても良い。
【0045】
上記変形例によれば、本変形例に係るカメラモジュールの製造方法は、イメージセンサ10を用意し、第1の不導体21、第1の不導体21を覆う第1の金属膜22、および第1の金属膜22を覆う第1の絶縁膜23を備える第1の部材20を用意し、第2の不導体71、第2の不導体71を覆う第2の金属膜72、および第2の金属膜72を覆う第2の絶縁膜73を備える第2の部材70を用意し、イメージセンサ10上に第1の部材20を配置し、第1の部材20上に第2の部材70を配置し、第1の部材20および第1の部材20上の第2の部材70間に所定の電圧を印加して、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜73の一部を破壊する。また、第1の部材20および第2の部材70間に、第3の不導体61、第3の不導体61を覆う第3の金属膜62、および第3の金属膜62を覆う第3の絶縁膜63を備える第3の部材60を配置し、所定の電圧を印加した際に、第3の絶縁膜63の一部が破壊される。また、イメージセンサ10上に第1の導電性材料50を介して第1の部材20を配置し、第1の部材20上に導電性材料52を介して第3の部材60を配置し、第3の部材60上に導電性材料53を介して第2の部材70を配置する。
【0046】
このため、上述した実施形態と同様に、各部品間に形成された酸化膜(絶縁膜)を部分的に除去(破壊)することができる。また、該絶縁膜を除去することで、各部品を導電性接着剤を介して電気的に接続することができる。このため、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数用いたカメラモジュールにおいても、抵抗値を低減することが可能である。その結果、抵抗値を低減した高品質なカメラモジュールを得ることが可能である。
【0047】
なお、上述した実施形態および変形例では、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を二つまたは三つ用いた場合について説明したが、これに限るものではない。
【0048】
また、上述した実施形態および変形例では、破壊電圧の印加をイメージセンサ保護部およびレンズ保護部に対して行っているが、イメージセンサ保護部の代わりに、イメージセンサに破壊電圧の印加を行っても良い。この場合、イメージセンサとイメージセンサ保護部間に設けられた絶縁膜が部分的に破壊されることになる。
【0049】
また、上述した実施形態および変形例で説明したカメラモジュールは、イメージセンサやレンズまたは該部品を有しているがこれに限らない。例えば、不導体部(プラスチック)、不導体部上に形成された金属膜、および金属膜上に形成された絶縁膜からなる部品を複数備える構成であれば、同様の電圧の印加方法を用いることができ、同様の効果を得ることが可能である。
【0050】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出される。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば、発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0051】
10…イメージセンサ、 20…イメージセンサ保護部、 21…不導体部、
22…金属膜、 22a…アンダープレート、 22b…トッププレート、
23…金属酸化膜、 24…印、 30…レンズ、 40…レンズ保護部、
41…不導体部、 42…金属膜、 42a…アンダープレート、
42b…トッププレート、 43…金属酸化膜、 44…印、
50、51、52、53…導電性接着剤、 60…第1のレンズ保護部、
61…不導体部、 62…金属膜、 62a…アンダープレート、
62b…トッププレート、 63…金属酸化膜、 70…第2のレンズ保護部、
71…不導体部、 72…金属膜、 72a…アンダープレート、
72b…トッププレート、 73…金属酸化膜。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサを用意し、
第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を備える第1の部材を用意し、
第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を備える第2の部材を用意し、
前記イメージセンサ上に前記第1の部材を配置し、
前記第1の部材上に前記第2の部材を配置し、
前記第1の部材および前記第1の部材上の前記第2の部材間に所定の電圧を印加して、前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部を破壊することを特徴とするカメラモジュールの製造方法。
【請求項2】
前記イメージセンサ上に第1の導電性材料を介して前記第1の部材を配置し、前記第1の部材上に第2の導電性材料を介して前記第2の部材を配置することを特徴とする請求項1記載のカメラモジュールの製造方法。
【請求項3】
前記第1の部材および前記第2の部材間に、第3の不導体、前記第3の不導体を覆う第3の金属膜、および前記第3の金属膜を覆う第3の絶縁膜を備える第3の部材を配置し、
前記所定の電圧を印加した際に、前記第3の絶縁膜の一部が破壊されることを特徴とする請求項1または2に記載のカメラモジュールの製造方法。
【請求項4】
イメージセンサと、
第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を含み、前記イメージセンサ上に配置される第1の部材と、
第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を含み、前記第1の部材上に配置され、且つ前記第1の部材と電気的に接続される第2の部材と、
を備え、
前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部が破壊されていることを特徴とするカメラモジュール。
【請求項5】
前記イメージセンサ上に第1の導電性材料を介して前記第1の部材が配置され、前記第1の部材上に第2の導電性材料を介して前記第2の部材が配置されていることを特徴とする請求項4記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記第1の部材および前記第2の部材間に、第3の不導体、前記第3の不導体を覆う第3の金属膜、および前記第3の金属膜を覆う第3の絶縁膜を備える第3の部材が配置され、
前記第3の絶縁膜の一部が破壊されていることを特徴とする請求項4または5に記載のカメラモジュール。
【請求項1】
イメージセンサを用意し、
第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を備える第1の部材を用意し、
第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を備える第2の部材を用意し、
前記イメージセンサ上に前記第1の部材を配置し、
前記第1の部材上に前記第2の部材を配置し、
前記第1の部材および前記第1の部材上の前記第2の部材間に所定の電圧を印加して、前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部を破壊することを特徴とするカメラモジュールの製造方法。
【請求項2】
前記イメージセンサ上に第1の導電性材料を介して前記第1の部材を配置し、前記第1の部材上に第2の導電性材料を介して前記第2の部材を配置することを特徴とする請求項1記載のカメラモジュールの製造方法。
【請求項3】
前記第1の部材および前記第2の部材間に、第3の不導体、前記第3の不導体を覆う第3の金属膜、および前記第3の金属膜を覆う第3の絶縁膜を備える第3の部材を配置し、
前記所定の電圧を印加した際に、前記第3の絶縁膜の一部が破壊されることを特徴とする請求項1または2に記載のカメラモジュールの製造方法。
【請求項4】
イメージセンサと、
第1の不導体、前記第1の不導体を覆う第1の金属膜、および前記第1の金属膜を覆う第1の絶縁膜を含み、前記イメージセンサ上に配置される第1の部材と、
第2の不導体、前記第2の不導体を覆う第2の金属膜、および前記第2の金属膜を覆う第2の絶縁膜を含み、前記第1の部材上に配置され、且つ前記第1の部材と電気的に接続される第2の部材と、
を備え、
前記第1の絶縁膜および前記第2の絶縁膜の一部が破壊されていることを特徴とするカメラモジュール。
【請求項5】
前記イメージセンサ上に第1の導電性材料を介して前記第1の部材が配置され、前記第1の部材上に第2の導電性材料を介して前記第2の部材が配置されていることを特徴とする請求項4記載のカメラモジュール。
【請求項6】
前記第1の部材および前記第2の部材間に、第3の不導体、前記第3の不導体を覆う第3の金属膜、および前記第3の金属膜を覆う第3の絶縁膜を備える第3の部材が配置され、
前記第3の絶縁膜の一部が破壊されていることを特徴とする請求項4または5に記載のカメラモジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−4677(P2012−4677A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135368(P2010−135368)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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