説明

カラー受像管

【課題】内部磁気シールド及び/又はコンタクトスプリングをクランピングスプリングを用いてマスクフレームに結合する際の作業性を損なうことなく、その結合力を向上させる。
【解決手段】クランピングスプリング30は、全体として略V字形状を有し、一対のアーム部31a,31bと、この間の頂部32とを含む。一対のアーム部のそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した屈曲部33a,33bが形成されている。クランピングスプリングは、一対のアーム部が互いに接近するように弾性変形されたとき、それぞれのアーム部に形成された屈曲部が互いにすれ違う形状を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラー受像管に関し、特にシャドウマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、カラー受像管は、図5に示すように、ほぼ矩形状のフェースパネル11およびこのフェースパネル11に一体に接合されたファンネル12からなる外囲器を有する。フェースパネル11の内面に、青、緑、赤にそれぞれ発光するストライプ状又はドット状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン13が形成されている。蛍光体スクリーン13に対向して、多数のアパーチャが形成されたほぼ矩形状のシャドウマスク14が配置されている。シャドウマスク14は、そのスカート部を介して略矩形枠状のマスクフレーム20に保持されている。マスクフレーム20は、その外周面に取り付けられた弾性支持体(図示せず)とフェースパネルパネル11の内壁面に植設されたスタッドピン(図示せず)とを係合させることにより、フェースパネル11の内壁面に支持されている。ファンネル12のネック15内に、3電子ビーム16R、16G、16Bを放出する電子銃17が配設されている。電子銃17から放出された3電子ビーム16R、16G、16Bは、ファンネル12の外周面上に装着された偏向ヨーク18の発生する水平および垂直偏向磁界により偏向され、シャドウマスク14のアパーチャを通過して蛍光体スクリーン13を水平及び垂直方向に走査することにより、カラー画像が表示される。
【0003】
地磁気などの外部磁界から3電子ビーム16R、16G、16Bを遮蔽して外部磁界によって3電子ビーム16R、16G、16Bの軌道が偏向されるのを防止するために、内部磁気シールド21が設けられている。また、シャドウマスク14に所定の高電圧を印加するために、フェースパネル11の内周面上に形成された内部導電面膜(図示せず)に接触するコンタクトスプリング22が設けられている。内部磁気シールド21及びコンタクトスプリング22はクランピングスプリング90を用いてマスクフレーム20に取り付けられている。
【0004】
図6(A)及び図6(B)は、クランピングスプリング90の概略構成を示した正面図であり、図6(A)は圧縮力が付与されていない状態、図6(B)は圧縮力が付与された状態を示す。クランピングスプリング90は、帯状の金属板材を全体として略V字形状に形成してなり、一対のアーム部91a,91bと、一対のアーム部91a,91bの間の頂部92とを備える。一対のアーム部91a,91bのそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した略U字形状の屈曲部93a,93bが形成されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
クランピングスプリング90を用いた内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合方法を図7を用いて説明する。
【0006】
内部磁気シールド21に形成された孔21aとマスクフレーム20に形成された孔20aとを位置合わせして、マスクフレーム20上に内部磁気シールド21を設置する。一対のアーム部91a,91bの各先端を指先でつまんで圧縮力を付与し、図6(B)に示すように、一対のアーム部91a,91bが互いに接近するようにクランピングスプリング90を弾性変形させ、その頂部92を、内部磁気シールド21の孔21a及びマスクフレーム20の孔20aに挿入する。そして、屈曲部93a,93bが孔21a,20aの端縁に一致するまでクランピングスプリング90を挿入した時に圧縮力を解除する。クランピングスプリング90は弾性回復して、図7に示すように、屈曲部93a,93bが孔21a,20aの端縁に係合し、クランピングスプリング90の弾性力によって内部磁気シールド21とマスクフレーム20とが結合される。
【0007】
図7では、内部磁気シールド21のマスクフレーム20への結合を示したが、コンタクトスプリング22のマスクフレーム20への結合も同様に行われる。
【特許文献1】特公昭62−8897号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
内部磁気シールド21とマスクフレーム20とをより強固に結合させるためには、クランピングスプリング90自身の弾性を大きくする方法や、内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態でのクランピングスプリング90の変形量を大きくする方法が考えられる。
【0009】
前者のクランピングスプリング90自身の弾性を大きくするためには、クランピングスプリング90の材料である帯状の金属板材の幅又は厚みを拡大すれば良い。しかしながら、このようにしてクランピングスプリング90自身の弾性を大きくすれば、クランピングスプリング90を図6(B)のように変形させて装着する際に大きな力が必要であり、作業性が低下する。
【0010】
後者の内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態でのクランピングスプリング90の変形量を大きくするとは、具体的には、図6(A)のように圧縮力を付与していない状態での一対のアーム部91a,91bの先端間隔W0と、図7のように内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態での一対のアーム部91a,91bの先端間隔W1との差を大きくすること(W0≫W1)を意味する。このためには、孔21a,20aの開口幅Wを小さくするか、または、図6(B)のように屈曲部93aと屈曲部93bとが接触するまでクランピングスプリング90を最大限に変形させた状態での一対のアーム部91a,91bの先端間隔W2と図7の状態での上記間隔W1との差を小さくすればよい。
【0011】
孔21a,20aの開口幅Wを小さくするためには、図6(B)のように最大限にクランピングスプリング90を変形させた状態での、屈曲部93a,93bよりも頂部92側でのクランピングスプリング90の最大幅W3を小さくする必要がある。このためには、図6(A)に示す屈曲部93a,93bの深さDを小さくしなければならない。ところが、屈曲部93a,93bの深さDを小さくすると、図7の状態において屈曲部93a,93bにてクランピングスプリング90が孔21a,20aの端縁を挟持する力が弱くなるので、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力は期待したほどに向上しない。
【0012】
一方、一対のアーム部91a,91bの先端間の間隔W2と間隔W1との差を小さくするためには、図6(A)に示す屈曲部93a,93bの深さDを小さくすることが有効である。ところが、上述したように、屈曲部93a,93bの深さDを小さくすると、図7の状態において屈曲部93a,93bにてクランピングスプリング90が孔21a,20aの端縁を挟持する力が弱くなる。
【0013】
逆に、図7の状態において屈曲部93a,93bにてクランピングスプリング90が孔21a,20aの端縁を挟持する力を大きくするためには、屈曲部93a,93bの深さDを大きくすることが有効である。ところが、深さDを大きくすると、間隔W0と間隔W1との差を大きくすることができず、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力は向上しない。また、深さDを大きくすると、最大幅W3が大きくなるので、孔21a,20aの開口幅Wを拡大する必要があり、孔21a,20aを通過する外部磁界が増大したり、孔21a,20aによって磁束が内部磁気シールド21及びマスクフレーム20内を通過するのが妨げられたりすることにより、内部磁気シールド21の外部磁界の遮蔽特性が低下する。
【0014】
このように、従来のクランピングスプリング90では、クランピングスプリング90の装着時の作業性を損なわないで、結合力を向上させることは困難であった。
【0015】
本発明は、内部磁気シールド及び/又はコンタクトスプリングをクランピングスプリングを用いてマスクフレームに結合する際の作業性を損なうことなく、その結合力が向上したカラー受像管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のカラー受像管は、フェースパネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記フェースパネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するマスクフレームと、前記電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シールド及び/又は前記フェースパネルの内周面に接触したコンタクトスプリングと、クランピングスプリングとを備える。
【0017】
前記クランピングスプリングは、全体として略V字形状を有し、一対のアーム部と、前記一対のアーム部の間の頂部とを含む。前記一対のアーム部のそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した屈曲部が形成されている。
【0018】
前記屈曲部が、前記内部磁気シールドに形成された孔の端縁及び/又は前記コンタクトスプリングに形成された孔の端縁と前記マスクフレームに形成された孔の端縁とに係合することにより、前記クランピングスプリングは前記内部磁気シールド及び/又は前記コンタクトスプリングと前記マスクフレームとを結合している。
【0019】
そして、前記クランピングスプリングは、前記一対のアーム部が互いに接近するように弾性変形されたとき、それぞれのアーム部に形成された前記屈曲部が互いにすれ違う形状を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、内部磁気シールド及び/又はコンタクトスプリングをクランピングスプリングを用いてマスクフレームに結合する際の作業性を損なうことなく、その結合力が向上したカラー受像管を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明のカラー受像管は、クランピングスプリングを除いて特に制限はなく、例えば図5に示した従来のカラー受像管と同じ構成を有していても良い。従って、従来と同じでもよい構成についての説明を省略し、本発明の特徴的な構成を以下に説明する。
【0022】
(実施の形態1)
本実施の形態1では、上述した従来のクランピングスプリング90に代えて図1(A)及び図1(B)に示すクランピングスプリング30を使用する。図1(A)はクランピングスプリング30の圧縮力が付与されていない状態での正面図、図1(B)はクランピングスプリング30の圧縮力が付与された状態での正面図である。
【0023】
クランピングスプリング30は、帯状の金属板材を全体として略V字形状に形成してなり、一対のアーム部31a,31bと、一対のアーム部31a,31bの間の頂部32とを備える。一対のアーム部31a,31bのそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した略U字形状の屈曲部33a,33bが形成されている。
【0024】
クランピングスプリング30を用いた内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合方法は基本的に従来と同様である。即ち、内部磁気シールド21に形成された孔21aとマスクフレーム20に形成された孔20aとを位置合わせして、マスクフレーム20上に内部磁気シールド21を設置する。一対のアーム部31a,31bの各先端を指先でつまんで圧縮力を付与し、図1(B)に示すように、一対のアーム部31a,31bが互いに接近するようにクランピングスプリング30を弾性変形させ、その頂部32を、孔21a及び孔20aに挿入する。そして、屈曲部33a,33bが孔21a,20aの端縁に一致するまでクランピングスプリング30を挿入した時に圧縮力を解除する。クランピングスプリング30は弾性回復して、図2に示すように、屈曲部33a,33bが孔21a,20aの端縁に係合し、クランピングスプリング30の弾性力によって内部磁気シールド21とマスクフレーム20とが結合される。
【0025】
本実施の形態クランピングスプリング30では、従来のクランピングスプリング90と異なり、アーム部31aに形成された屈曲部33aとアーム部31bに形成された屈曲部33bとは、頂部32からの距離が互いに異なる。従って、図1(B)に示すように、一対のアーム部31a,31bが互いに接近するようにクランピングスプリング30を最大限に弾性変形させたとき、屈曲部33aと屈曲部33bとが互いにすれ違う。即ち、一対のアーム部31a,31bを互いに接近させると、屈曲部33aと屈曲部33bとは互いに衝突することなく、行き違えてしまう。
【0026】
従って、図1(B)に示すように、一対のアーム部31a,31bが互いに接触するまで接触するまでクランピングスプリング30を最大限に変形させた状態での、屈曲部33a,33bよりも頂部32側でのクランピングスプリング30の最大幅W13を従来のクランピングスプリング90の最大幅W3(図6(B)参照)よりも小さくすることができる。従って、孔21a,20aの開口幅Wを小さくすることができる。よって、図1(A)のように圧縮力を付与していない状態での一対のアーム部31a,31bの先端間隔W10と、図2のように内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態での一対のアーム部31a,31bの先端間隔W11との差を大きくすること(W10≫W11)ができる。従って、内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態でのクランピングスプリング30変形量が大きくなるので、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力が向上する。
【0027】
本実施の形態では、クランピングスプリング30の最大幅W13を小さくするために屈曲部33a,33bの深さD1を極端に小さくする必要がない。従って、図2の状態において屈曲部33a,33bにてクランピングスプリング30が孔21a,20aの端縁を挟持する力は低下しない。
【0028】
また、本実施の形態では、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力を向上させるためにクランピングスプリング30自身の弾性を大きくする必要がない。従って、クランピングスプリング30を図1(B)のように変形させて装着する際に大きな力が不要であり、作業性が低下しない。
【0029】
更に、孔21a,20aの開口幅Wを大きくする必要がないので、内部磁気シールド21の外部磁界の遮蔽特性が低下しない。
【0030】
(実施の形態2)
本実施の形態2では、上述した従来のクランピングスプリング90に代えて図3(A)及び図3(B)に示すクランピングスプリング40を使用する。図3(A)はクランピングスプリング40の圧縮力が付与されていない状態での正面図、図3(B)はクランピングスプリング40の圧縮力が付与された状態での正面図である。
【0031】
クランピングスプリング40は、帯状の金属板材を全体として略V字形状に形成してなり、一対のアーム部41a,41bと、一対のアーム部41a,41bの間の頂部42とを備える。一対のアーム部41a,41bのそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した略U字形状の屈曲部43a,43bが形成されている。
【0032】
クランピングスプリング40を用いた内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合方法は基本的に従来と同様である。即ち、内部磁気シールド21に形成された孔21aとマスクフレーム20に形成された孔20aとを位置合わせして、マスクフレーム20上に内部磁気シールド21を設置する。一対のアーム部41a,41bの各先端を指先でつまんで圧縮力を付与し、図3(B)に示すように、一対のアーム部41a,41bが互いに接近するようにクランピングスプリング40を弾性変形させ、その頂部42を、孔21a及び孔20aに挿入する。そして、屈曲部43a,43bが孔21a,20aの端縁に一致するまでクランピングスプリング40を挿入した時に圧縮力を解除する。クランピングスプリング40は弾性回復して、図4に示すように、屈曲部43a,43bが孔21a,20aの端縁に係合し、クランピングスプリング40の弾性力によって内部磁気シールド21とマスクフレーム20とが結合される。
【0033】
図3(C)はクランピングスプリング40の平面への展開図である。図3(C)において、図3(A)及び図3(B)に示した各部に対応する部分には同一の符号を付している。図3(C)から明らかなように、屈曲部43a,43bには、略矩形状の切り欠き45a,45bがそれぞれ形成されている。クランピングスプリング40を構成する帯状の金属板材の長手方向に沿った一対の側端40a,40bのうちの一方の側端40aには切り欠き45aが形成され、他方の側端40bには切り欠き45bが形成されている。クランピングスプリング40の最大幅(側端40aと側端40bとの間隔)をW25としたとき、切り欠き45a,45bの深さD5a,D5bはいずれもW25/2以上である。従って、図3(B)に示すように、一対のアーム部41a,41bが互いに接近するようにクランピングスプリング30を最大限に弾性変形させたとき、屈曲部43aが切り欠き部45b内に嵌入し、且つ、屈曲部43bが切り欠き部45a内に嵌入して、屈曲部43aと屈曲部43bとが互いにすれ違う。即ち、一対のアーム部41a,41bを互いに接近させると、屈曲部43aと屈曲部43bとは互いに衝突することなく、行き違えてしまう。
【0034】
従って、図3(B)に示すように、一対のアーム部41a,41bが互いに接触するまで接触するまでクランピングスプリング40を最大限に変形させた状態での、屈曲部43a,43bよりも頂部42側でのクランピングスプリング40の最大幅W23を従来のクランピングスプリング90の最大幅W3(図6(B)参照)よりも小さくすることができる。従って、孔21a,20aの開口幅Wを小さくすることができる。よって、図3(A)のように圧縮力を付与していない状態での一対のアーム部41a,41bの先端間隔W20と、図4のように内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態での一対のアーム部41a,41bの先端間隔W21との差を大きくすること(W20≫W21)ができる。従って、内部磁気シールド21とマスクフレーム20とを結合させた状態でのクランピングスプリング40変形量が大きくなるので、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力が向上する。
【0035】
本実施の形態では、クランピングスプリング40の最大幅W23を小さくするために屈曲部43a,43bの深さD2を極端に小さくする必要がない。従って、図4の状態において屈曲部43a,43bにてクランピングスプリング40が孔21a,20aの端縁を挟持する力は低下しない。
【0036】
また、本実施の形態では、内部磁気シールド21とマスクフレーム20との結合力を向上させるためにクランピングスプリング40自身の弾性を大きくする必要がない。従って、クランピングスプリング40を図3(B)のように変形させて装着する際に大きな力が不要であり、作業性が低下しない。
【0037】
更に、孔21a,20aの開口幅Wを大きくする必要がないので、内部磁気シールド21の外部磁界の遮蔽特性が低下しない。
【0038】
上記の実施の形態1,2では、クランピングスプリング30,40を用いて内部磁気シールド21をマスクフレーム20に結合する場合を説明したが、本発明はこれに限定されず、コンタクトスプリング22をマスクフレーム20に結合する場合にも同様に適用できる。更に、マスクフレーム20に内部磁気シールド21とコンタクトスプリング22とを積み重ねて、これらをクランピングスプリング30,40を用いて結合することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の利用分野は特に制限はなく、製造時の作業性が良好なカラー受像管として広範囲に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1(A)は本発明の実施の形態1に係るカラー受像管に使用されるクランピングスプリングの圧縮力が付与されていない状態での正面図、図1(B)はこのクランピングスプリングの圧縮力が付与された状態での正面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1に係るカラー受像管において、クランピングスプリングを用いてマスクフレームに内部磁気シールドを固定した状態を示した部分拡大断面図である。
【図3】図3(A)は本発明の実施の形態2に係るカラー受像管に使用されるクランピングスプリングの圧縮力が付与されていない状態での正面図、図3(B)はこのクランピングスプリングの圧縮力が付与された状態での正面図、図3(C)はこのクランピングスプリングの平面展開図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2に係るカラー受像管において、クランピングスプリングを用いてマスクフレームに内部磁気シールドを固定した状態を示した部分拡大断面図である。
【図5】図5は、カラー受像管の一例の概略構成を示した断面図である。
【図6】図6(A)は従来のカラー受像管に使用されていたクランピングスプリングの圧縮力が付与されていない状態での正面図、図6(B)はこのクランピングスプリングの圧縮力が付与された状態での正面図である。
【図7】図7は、従来のカラー受像管において、クランピングスプリングを用いてマスクフレームに内部磁気シールドを固定した状態を示した部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0041】
11 フェースパネル
12 ファンネル
13 蛍光体スクリーン
14 シャドウマスク
15 ネック
16R、16G、16B 電子ビーム
17 電子銃
18 偏向ヨーク
20 マスクフレーム
20a 孔
21 内部磁気シールド
21a 孔
22 コンタクトスプリング
30,40 クランピングスプリング
31a,31b,41a,41b アーム部
32,42 頂部
33a,33b,43a,43b 屈曲部
40a,40b 側端
45a,45b 切り欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェースパネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記フェースパネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するマスクフレームと、前記電子ビームを外部磁界から遮蔽する内部磁気シールドと、クランピングスプリングとを備えたカラー受像管であって、
前記クランピングスプリングは、全体として略V字形状を有し、一対のアーム部と、前記一対のアーム部の間の頂部とを含み、前記一対のアーム部のそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した屈曲部が形成されており、
前記屈曲部が、前記内部磁気シールドに形成された孔の端縁と前記マスクフレームに形成された孔の端縁とに係合することにより、前記クランピングスプリングは前記内部磁気シールドと前記マスクフレームとを結合しており、
前記クランピングスプリングは、前記一対のアーム部が互いに接近するように弾性変形されたとき、それぞれのアーム部に形成された前記屈曲部が互いにすれ違う形状を有していることを特徴とするカラー受像管。
【請求項2】
フェースパネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記フェースパネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するマスクフレームと、前記フェースパネルの内周面に接触したコンタクトスプリングと、クランピングスプリングとを備えたカラー受像管であって、
前記クランピングスプリングは、全体として略V字形状を有し、一対のアーム部と、前記一対のアーム部の間の頂部とを含み、前記一対のアーム部のそれぞれには、互いに相手方に向かって突出した屈曲部が形成されており、
前記屈曲部が、前記コンタクトスプリングに形成された孔の端縁と前記マスクフレームに形成された孔の端縁とに係合することにより、前記クランピングスプリングは前記コンタクトスプリングと前記マスクフレームとを結合しており、
前記クランピングスプリングは、前記一対のアーム部が互いに接近するように弾性変形されたとき、それぞれのアーム部に形成された前記屈曲部が互いにすれ違う形状を有していることを特徴とするカラー受像管。
【請求項3】
前記一対のアーム部の一方に形成された前記屈曲部と他方に形成された前記屈曲部とは、前記頂部からの距離が互いに異なる請求項1又は2に記載のカラー受像管。
【請求項4】
前記一対のアーム部の一方に形成された前記屈曲部と他方に形成された前記屈曲部とには、互いに反対側の側端に、前記クランピングスプリングの最大幅の1/2以上の深さの切り欠きが形成されている請求項1又は2に記載のカラー受像管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−77937(P2008−77937A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−254599(P2006−254599)
【出願日】平成18年9月20日(2006.9.20)
【出願人】(503217783)MT映像ディスプレイ株式会社 (176)
【Fターム(参考)】