カラー陰極線管
【課題】内部磁気シールドを構成する第１シールド片と第２シールド片との接合強度を向上させ、接合部分からの異物の発生を低減し、且つ、外部磁界によるミスランディングの発生を低減する。
【解決手段】内部磁気シールド１０は第１シールド片１１と第２シールド片１２とを含み、第１シールド片１１と第２シールド片１２とは互いに噛み合わされて接合されている。
【解決手段】内部磁気シールド１０は第１シールド片１１と第２シールド片１２とを含み、第１シールド片１１と第２シールド片１２とは互いに噛み合わされて接合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、テレビジョン受像機又はコンピュータディスプレイなどに用いることができるカラー陰極線管に関する。
【背景技術】
【０００２】
カラー陰極線管の一例を図９に示す。カラー陰極線管１は、内面に蛍光体スクリーン２ａが形成されたパネル２とファンネル３とが接合されてなる外囲器を備える。ファンネル３のネック部３ａ内には蛍光体スクリーン２ａに向かって電子ビーム７を射出する電子銃４が内装されている。パネル２内には、蛍光体スクリーン２ａと対向してシャドウマスク５が配置されている。シャドウマスク５は略矩形枠状のフレーム６により保持されており、フレーム６は、その外側面に溶接されたスプリング６ａ及びパネル２の内壁に植設されたパネルピン２ｂを介してパネル２に保持されている。電子銃４から射出された電子ビーム７を水平方向及び垂直方向に偏向し走査させるために、ファンネル３の外周面上に偏向ヨーク８が搭載されている。
【０００３】
カラー陰極線管に地磁気などの外部磁界が作用すると、電子ビーム７の軌道が変化し、蛍光体スクリーン２ａ上の所望する位置に電子ビーム７を到達させることができず、いわゆるミスランディングが生じる。この結果、蛍光体スクリーン２ａ上の所望する色の蛍光体を発光させることができず、色ズレなどの好ましくない現象が生じ、画面の表示品位が低下する。このような現象を防止して安定した表示品位を確保するためには、電子ビーム７を外部磁界から遮蔽するか、あるいはミスランディングが生じない方向の磁界に外部磁界を変換する必要がある。このような目的のため、カラー陰極線管１の外囲器内には内部磁気シールド１０が設けられている。
【０００４】
図１０は、内部磁気シールド１０の一例の分解斜視図である。内部磁気シールド１０は、その短辺側にて第１シールド片９１と第２シールド片９２とに分割された分割構造を有している。
【０００５】
図１１に示すように、第１シールド片９１の第２シールド片９２側の端部９１ａが第２シールド片９２の第１シールド片９１側の端部９２ａに対して外側（内部磁気シールドがカラー陰極線管に搭載されたとき電子ビームの通過領域とは反対側）に配置されるように、端部９１ａと端部９２ａとが重ね合わされて、フレーム６に固定される。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定は、第１シールド片９１の底面部９１ｇに形成された開口９１ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入し、更に第２シールド片９２の底面部９２ｇに形成された開孔９２ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入することにより行われる。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定方法としては、クリップ９を用いる方法の他に、内部磁気シールド１０とフレーム６とを溶接する方法もある。以下の説明の便宜のために、図示したように、略矩形枠状のフレーム６の長辺方向軸をＸ軸、短辺方向軸をＹ軸と呼ぶ。Ｘ軸及びＹ軸に直交する方向をＺ軸と呼ぶ。Ｚ軸はカラー陰極線管の管軸と一致する。
【０００６】
図１１に示した内部磁気シールド１０では、外部からの衝撃や振動により、重ね合わされた端部９１ａと端部９２ａとが互いに擦れ合い、傷が発生したりバリが脱落したりすることによって異物が発生する。この異物がカラー陰極線管内の高電圧部分に付着して耐圧不良を生じさせたり、シャドウマスクや蛍光体スクリーンに付着して電子ビームを遮って表示品位を劣化させたりする場合がある。
【０００７】
この問題を解決するために、特許文献１には、図１２及び図１３に示すように、第１シールド片９１の端部９１ａに形成された突起９３を、第２シールド片９２の端部９２ａに形成された穴９４に嵌め込む方法が開示されている。
【特許文献１】特開２００１−２８２４５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかしながら、特許文献１の方法では、突起９３を穴９４に単に嵌め込んだだけで第１シールド片９１と第２シールド片９２とが組み合わされているので、内部磁気シールド１０をフレーム６に装着する前はもちろん、装着した後においても、第１シールド片９１と第２シールド片９２とはＹ軸方向に離れやすく、内部磁気シールド１０として必要な強度が得られないという問題があった。従って、外部からの衝撃や振動により第１シールド片９１と第２シールド片９２とが擦れ合い異物が発生するという問題も十分に解決されているとは言えない。
【０００９】
更に、単に突起９３を穴９４に嵌め込んだだけであるので、突起９３と穴９４との嵌合部以外では、重ね合わされた第１シールド片９１の端部９１ａと第２シールド片９２の端部９２ａとは互いに離間しやすい。従って、第１シールド片９１と第２シールド片９２との接触が不十分となり、両者間の磁気抵抗が増大する。図１３に示すように第１シールド片９１の端部９１ａと第２シールド片９２の端部９２ａとが短辺側にて重ね合わされる場合には、内部磁気シールド１０内をＹ軸方向に通過する磁束の流れが悪くなり、電子ビーム軌道に対するＹ軸方向の外部磁界による影響を十分に低減することができず、ミスランディングが生じ画質の劣化を招く恐れがある。
【００１０】
本発明は、上記の従来の問題を解決し、第１シールド片と第２シールド片との接合強度を向上させ、両者の接触を安定して確保することにより、接合部分からの異物の発生が低減され、且つ、外部磁界によるミスランディングの発生が低減されたカラー陰極線管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のカラー陰極線管は、パネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記ファンネルのネック部内に設けられた電子銃と、前記パネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンと対向するシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するフレームと、前記フレームに保持された内部磁気シールドとを備える。
【００１２】
前記内部磁気シールドは、第１シールド片と第２シールド片とを含む。そして、前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、互いに噛み合わされて接合されている。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、第１シールド片と第２シールド片との接合強度が向上する。従って、第１シールド片と第２シールド片との接合部分からの異物の発生が低減され、異物による品質不良を低減できる。また、第１シールド片と第２シールド片との接触を安定して確保できるので、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
本発明において、第１シールド片と第２シールド片とが噛み合わされているとは、第１シールド片と第２シールド片とが重ね合わされた接合部分において、第１シールド片が第２シールド片に対して外側に配置される領域と、第２シールド片が第１シールド片に対して外側に配置される領域とが少なくとも一対存在するように、第１シールド片と第２シールド片とが接合されていることを意味する。
【００１５】
上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに対称な形状を有していることが好ましい。
【００１６】
この場合、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ山形形状を有していても良い。もしくは、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれスリット形状を有していても良い。
【００１７】
あるいは、上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに非対称な形状を有していることが好ましい。
【００１８】
この場合、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部のうちの一方のみがスリット形状を有していても良い。もしくは、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ異なる位置にスリット形状を有していても良い。
【００１９】
また、上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、前記第１シールド片及び前記第２シールド片のいずれかに形成された舌片状の突起でかしめられていることが好ましい。
【００２０】
以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
【００２１】
本発明のカラー陰極線管の基本的構成は後述する内部磁気シールドを除いて特に制限はなく、例えば図９に示した従来のカラー陰極線管と同じであっても良い。従って、従来と同じ部分の説明を省略し、本発明の特徴部分である内部磁気シールド１０について説明する
本発明の具体的な一実施例として、画面対角サイズ５１ｃｍ、アスペクト比４：３、偏向角９０°のカラー陰極線管を説明する。
【００２２】
図１は本実施例の内部磁気シールド１０の分解斜視図である。従来の内部磁気シールドと同様に、内部磁気シールド１０は、その短辺側にて第１シールド片１１と第２シールド片１２とに分割された分割構造を有している。図２はこの内部磁気シールド１０をフレーム６に装着する方法を示した分解斜視図である。
【００２３】
図２に示すように第１シールド片１１と第２シールド片１２とを接合した状態において、内部磁気シールド１０のフレーム６側開口のＸ軸方向寸法は４０２ｍｍ、Ｙ軸方向寸法は３０１．４ｍｍであり、電子銃側開口のＸ軸方向寸法は２２４ｍｍ、Ｙ軸方向寸法は１５９．２ｍｍであり、内部磁気シールド１０のＺ軸方向寸法は１１３ｍｍであった。短辺側の２側面には、電子銃側開口端縁から深さ１８ｍｍの略Ｖ字状型の切り込みを形成した。
【００２４】
図１に示すように、第１シールド片１１の第２シールド片１２側の端部１１ａには山形状の突出部１１ｂを形成し、第２シールド片１２の第１シールド片１１側の端部１２ａには山形状の突出部１２ｂを形成した。突出部１１ｂ，１２ｂの高さは１０ｍｍ、幅は２０ｍｍとした。
【００２５】
第１シールド片１１と第２シールド片１２とを、図２に示すように、それぞれの端部１１ａと端部１１ｂとを噛み合わせて接合した。即ち、第１シールド片１１の突出部１１ｂが第２シールド片１２の端部１２ａに対して外側に配置され、且つ、第２シールド片１２の突出部１２ｂが第１シールド片１１の端部１１ａに対して外側に配置されるように、端部１１ａと端部１１ｂとを噛み合わせた。
【００２６】
このようにして第１シールド片１１と第２シールド片１２とが接合された内部磁気シールド１０を、フレーム６に固定した。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定は、従来と同様に、第１シールド片１１の底面部１１ｇに形成された開口１１ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入し、更に第２シールド片１２の底面部１２ｇに形成された開孔１２ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入することにより行った。
【００２７】
比較例として、図１０及び図１１に示す内部磁気シールド１０を備える以外は実施例と同じカラー陰極線管を作成した。
【００２８】
上記の実施例及び比較例に係る各カラー陰極線管にＹ軸方向に地磁気を印加し、画面上の中央からＸ軸方向に１９０ｍｍ離れた地点で電子ビームのランディング位置ずれ量を測定した。その結果、実施例では、比較例に比べて、電子ビームのランディング位置ずれ量が約２０％低減されていた。
【００２９】
実施例では、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとが噛み合わされて接合されている。従って、比較例に比べて、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合強度が向上し、両者間の磁気抵抗が低減するので、電子ビームのランディング位置ずれ量が低減したと考えられる。また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合強度が向上することにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとが擦れ合うことによる異物の発生も低減できる。
【００３０】
本発明において、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの噛み合わせ方法は上記の実施例に限定されない。第１シールド片１１の一対の端部１１ａと第２シールド片１２の一対の端部１２ａとの各接合部分において、端部１１ａが端部１２ａに対して外側に配置される領域と、端部１２ａが端部１１ａに対して外側に配置される領域とが少なくとも一対存在していればよい。
【００３１】
例えば、図３（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに少なくとも１つの山形形状１１ｃ，１２ｃを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに対称な形状を有していても良い。この場合、図３（Ｂ）に示すように端部１１ａの山形形状１１ｃと端部１２ｂの山形形状１２ｃとが互い違いになるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３２】
あるいは、図４（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに少なくとも１つのスリット形状１１ｅ，１２ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに対称な形状を有していても良い。この場合、図４（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅ，１２ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３３】
更に、図５（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａのみに少なくとも１つのスリット形状１１ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに非対称な形状を有していても良い。この場合、図５（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。なお、スリット形状を、第１シールド片１１の端部１１ａではなく、第２シールド片１２の端部１２ａに形成しても良い。
【００３４】
更に、図６（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに互いに異なる位置に少なくとも１つのスリット形状１１ｅ，１２ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに非対称な形状を有していても良い。この場合、図６（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅ，１２ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３５】
なお、スリット形状１１ｅ，１２ｅは、図４（Ａ），図５（Ａ），図６（Ａ）に示すような細いストライプ状の切り込みである必要はなく、例えばＶ字状、半円状、又は矩形状などの切り込みであっても良い。
【００３６】
図３（Ａ），図４（Ａ），図５（Ａ），図６（Ａ）に示すように第２シールド片１２の端部１２ａの電子銃側端に舌片状の突起２０を形成し、図３（Ｂ），図４（Ｂ），図５（Ｂ），図６（Ｂ）に示すようにこの突起２０を第１シールド片１１の端部１１ａ上に重ね合わせるように折り返して突起２０でかしめても良い。これにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの接合部分の接合強度が向上し、内部磁気シールド１０の機械的強度を向上させることができる。その結果、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生が低減し、また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合部分からの異物の発生が低減する。なお、舌片状の突起２０を、第２シールド片１２の端部１２ａではなく、第１シールド片１１の端部１１ａに形成して、上記と同様にかしめても良い。
【００３７】
内部磁気シールド１０をフレーム６に固定するために略Ω字状のクリップ９を用いる場合、図７に示すように、第１シールド片１１の底面部１１ｇの、第２シールド片１２の底面部１２ｇが重ね合わされる位置に開口１１ｈを形成し、第２シールド片１２の底面部１２ｇの、第１シールド片１１の底面部１１ｇが重ね合わされる位置に開口１２ｈを形成し、図８に示すように、第１シールド片１１の開口１１ｈ、第２シールド片１２の開孔１２ｈ、及びフレーム６の開口６ｈを位置合わせしてこれらに１つのクリップ９を挿入することが好ましい。これにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの接合部分の接合強度が向上し、内部磁気シールド１０の機械的強度を向上させることができる。その結果、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生が低減し、また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合部分からの異物の発生が低減する。
【００３８】
なお、内部磁気シールド１０のフレーム６への固定方法としては、クリップ９を用いる方法に限定されず、内部磁気シールド１０とフレーム６とを溶接する方法であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【００３９】
本発明の利用分野は特に制限はなく、外部磁界による画質劣化や、内部磁気シールドの第１シールド片と第２シールド片との接合部分からの異物による品質不良がともに低減されたカラー陰極線管として、例えばＴＶセットやコンピュータ用モニターなどに広範囲に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】図１は、本発明の一実施例に係るカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図２】図２は、図１の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図３】図３（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の一例を示した図、図３（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図４】図４（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の別の例を示した図、図４（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図５】図５（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の更に別の例を示した図、図５（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図６】図６（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の更に別の例を示した図、図６（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図７】図７は、本発明の別の実施形態に係るカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図８】図８は、図７の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図９】図９は、カラー陰極線管の一例の概略構成を示した断面図である。
【図１０】図１０は、従来のカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図１１】図１１は、図１０の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図１２】図１２は、従来のカラー陰極線管に搭載される別の内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図１３】図１３は、図１２の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
【００４１】
１ カラー陰極線管
２ パネル
２ａ 蛍光体スクリーン
２ｂ パネルピン
３ ファンネル
３ａ ネック部
４ 電子銃
５ シャドウマスク
６ フレーム
６ａ スプリング
７ 電子ビーム
８ 偏向ヨーク
１０ 内部磁気シールド
１１ 第１シールド片
１１ａ 第１シールド片の端部
１２ 第２シールド片
１２ａ 第２シールド片の端部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、テレビジョン受像機又はコンピュータディスプレイなどに用いることができるカラー陰極線管に関する。
【背景技術】
【０００２】
カラー陰極線管の一例を図９に示す。カラー陰極線管１は、内面に蛍光体スクリーン２ａが形成されたパネル２とファンネル３とが接合されてなる外囲器を備える。ファンネル３のネック部３ａ内には蛍光体スクリーン２ａに向かって電子ビーム７を射出する電子銃４が内装されている。パネル２内には、蛍光体スクリーン２ａと対向してシャドウマスク５が配置されている。シャドウマスク５は略矩形枠状のフレーム６により保持されており、フレーム６は、その外側面に溶接されたスプリング６ａ及びパネル２の内壁に植設されたパネルピン２ｂを介してパネル２に保持されている。電子銃４から射出された電子ビーム７を水平方向及び垂直方向に偏向し走査させるために、ファンネル３の外周面上に偏向ヨーク８が搭載されている。
【０００３】
カラー陰極線管に地磁気などの外部磁界が作用すると、電子ビーム７の軌道が変化し、蛍光体スクリーン２ａ上の所望する位置に電子ビーム７を到達させることができず、いわゆるミスランディングが生じる。この結果、蛍光体スクリーン２ａ上の所望する色の蛍光体を発光させることができず、色ズレなどの好ましくない現象が生じ、画面の表示品位が低下する。このような現象を防止して安定した表示品位を確保するためには、電子ビーム７を外部磁界から遮蔽するか、あるいはミスランディングが生じない方向の磁界に外部磁界を変換する必要がある。このような目的のため、カラー陰極線管１の外囲器内には内部磁気シールド１０が設けられている。
【０００４】
図１０は、内部磁気シールド１０の一例の分解斜視図である。内部磁気シールド１０は、その短辺側にて第１シールド片９１と第２シールド片９２とに分割された分割構造を有している。
【０００５】
図１１に示すように、第１シールド片９１の第２シールド片９２側の端部９１ａが第２シールド片９２の第１シールド片９１側の端部９２ａに対して外側（内部磁気シールドがカラー陰極線管に搭載されたとき電子ビームの通過領域とは反対側）に配置されるように、端部９１ａと端部９２ａとが重ね合わされて、フレーム６に固定される。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定は、第１シールド片９１の底面部９１ｇに形成された開口９１ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入し、更に第２シールド片９２の底面部９２ｇに形成された開孔９２ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入することにより行われる。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定方法としては、クリップ９を用いる方法の他に、内部磁気シールド１０とフレーム６とを溶接する方法もある。以下の説明の便宜のために、図示したように、略矩形枠状のフレーム６の長辺方向軸をＸ軸、短辺方向軸をＹ軸と呼ぶ。Ｘ軸及びＹ軸に直交する方向をＺ軸と呼ぶ。Ｚ軸はカラー陰極線管の管軸と一致する。
【０００６】
図１１に示した内部磁気シールド１０では、外部からの衝撃や振動により、重ね合わされた端部９１ａと端部９２ａとが互いに擦れ合い、傷が発生したりバリが脱落したりすることによって異物が発生する。この異物がカラー陰極線管内の高電圧部分に付着して耐圧不良を生じさせたり、シャドウマスクや蛍光体スクリーンに付着して電子ビームを遮って表示品位を劣化させたりする場合がある。
【０００７】
この問題を解決するために、特許文献１には、図１２及び図１３に示すように、第１シールド片９１の端部９１ａに形成された突起９３を、第２シールド片９２の端部９２ａに形成された穴９４に嵌め込む方法が開示されている。
【特許文献１】特開２００１−２８２４５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかしながら、特許文献１の方法では、突起９３を穴９４に単に嵌め込んだだけで第１シールド片９１と第２シールド片９２とが組み合わされているので、内部磁気シールド１０をフレーム６に装着する前はもちろん、装着した後においても、第１シールド片９１と第２シールド片９２とはＹ軸方向に離れやすく、内部磁気シールド１０として必要な強度が得られないという問題があった。従って、外部からの衝撃や振動により第１シールド片９１と第２シールド片９２とが擦れ合い異物が発生するという問題も十分に解決されているとは言えない。
【０００９】
更に、単に突起９３を穴９４に嵌め込んだだけであるので、突起９３と穴９４との嵌合部以外では、重ね合わされた第１シールド片９１の端部９１ａと第２シールド片９２の端部９２ａとは互いに離間しやすい。従って、第１シールド片９１と第２シールド片９２との接触が不十分となり、両者間の磁気抵抗が増大する。図１３に示すように第１シールド片９１の端部９１ａと第２シールド片９２の端部９２ａとが短辺側にて重ね合わされる場合には、内部磁気シールド１０内をＹ軸方向に通過する磁束の流れが悪くなり、電子ビーム軌道に対するＹ軸方向の外部磁界による影響を十分に低減することができず、ミスランディングが生じ画質の劣化を招く恐れがある。
【００１０】
本発明は、上記の従来の問題を解決し、第１シールド片と第２シールド片との接合強度を向上させ、両者の接触を安定して確保することにより、接合部分からの異物の発生が低減され、且つ、外部磁界によるミスランディングの発生が低減されたカラー陰極線管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
本発明のカラー陰極線管は、パネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記ファンネルのネック部内に設けられた電子銃と、前記パネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンと対向するシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するフレームと、前記フレームに保持された内部磁気シールドとを備える。
【００１２】
前記内部磁気シールドは、第１シールド片と第２シールド片とを含む。そして、前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、互いに噛み合わされて接合されている。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、第１シールド片と第２シールド片との接合強度が向上する。従って、第１シールド片と第２シールド片との接合部分からの異物の発生が低減され、異物による品質不良を低減できる。また、第１シールド片と第２シールド片との接触を安定して確保できるので、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
本発明において、第１シールド片と第２シールド片とが噛み合わされているとは、第１シールド片と第２シールド片とが重ね合わされた接合部分において、第１シールド片が第２シールド片に対して外側に配置される領域と、第２シールド片が第１シールド片に対して外側に配置される領域とが少なくとも一対存在するように、第１シールド片と第２シールド片とが接合されていることを意味する。
【００１５】
上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに対称な形状を有していることが好ましい。
【００１６】
この場合、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ山形形状を有していても良い。もしくは、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれスリット形状を有していても良い。
【００１７】
あるいは、上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに非対称な形状を有していることが好ましい。
【００１８】
この場合、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部のうちの一方のみがスリット形状を有していても良い。もしくは、前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ異なる位置にスリット形状を有していても良い。
【００１９】
また、上記の本発明のカラー陰極線管において、前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、前記第１シールド片及び前記第２シールド片のいずれかに形成された舌片状の突起でかしめられていることが好ましい。
【００２０】
以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて説明する。
【００２１】
本発明のカラー陰極線管の基本的構成は後述する内部磁気シールドを除いて特に制限はなく、例えば図９に示した従来のカラー陰極線管と同じであっても良い。従って、従来と同じ部分の説明を省略し、本発明の特徴部分である内部磁気シールド１０について説明する
本発明の具体的な一実施例として、画面対角サイズ５１ｃｍ、アスペクト比４：３、偏向角９０°のカラー陰極線管を説明する。
【００２２】
図１は本実施例の内部磁気シールド１０の分解斜視図である。従来の内部磁気シールドと同様に、内部磁気シールド１０は、その短辺側にて第１シールド片１１と第２シールド片１２とに分割された分割構造を有している。図２はこの内部磁気シールド１０をフレーム６に装着する方法を示した分解斜視図である。
【００２３】
図２に示すように第１シールド片１１と第２シールド片１２とを接合した状態において、内部磁気シールド１０のフレーム６側開口のＸ軸方向寸法は４０２ｍｍ、Ｙ軸方向寸法は３０１．４ｍｍであり、電子銃側開口のＸ軸方向寸法は２２４ｍｍ、Ｙ軸方向寸法は１５９．２ｍｍであり、内部磁気シールド１０のＺ軸方向寸法は１１３ｍｍであった。短辺側の２側面には、電子銃側開口端縁から深さ１８ｍｍの略Ｖ字状型の切り込みを形成した。
【００２４】
図１に示すように、第１シールド片１１の第２シールド片１２側の端部１１ａには山形状の突出部１１ｂを形成し、第２シールド片１２の第１シールド片１１側の端部１２ａには山形状の突出部１２ｂを形成した。突出部１１ｂ，１２ｂの高さは１０ｍｍ、幅は２０ｍｍとした。
【００２５】
第１シールド片１１と第２シールド片１２とを、図２に示すように、それぞれの端部１１ａと端部１１ｂとを噛み合わせて接合した。即ち、第１シールド片１１の突出部１１ｂが第２シールド片１２の端部１２ａに対して外側に配置され、且つ、第２シールド片１２の突出部１２ｂが第１シールド片１１の端部１１ａに対して外側に配置されるように、端部１１ａと端部１１ｂとを噛み合わせた。
【００２６】
このようにして第１シールド片１１と第２シールド片１２とが接合された内部磁気シールド１０を、フレーム６に固定した。内部磁気シールド１０のフレーム６への固定は、従来と同様に、第１シールド片１１の底面部１１ｇに形成された開口１１ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入し、更に第２シールド片１２の底面部１２ｇに形成された開孔１２ｈとフレーム６に形成された開孔６ｈとに略Ω字状のクリップ９を挿入することにより行った。
【００２７】
比較例として、図１０及び図１１に示す内部磁気シールド１０を備える以外は実施例と同じカラー陰極線管を作成した。
【００２８】
上記の実施例及び比較例に係る各カラー陰極線管にＹ軸方向に地磁気を印加し、画面上の中央からＸ軸方向に１９０ｍｍ離れた地点で電子ビームのランディング位置ずれ量を測定した。その結果、実施例では、比較例に比べて、電子ビームのランディング位置ずれ量が約２０％低減されていた。
【００２９】
実施例では、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとが噛み合わされて接合されている。従って、比較例に比べて、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合強度が向上し、両者間の磁気抵抗が低減するので、電子ビームのランディング位置ずれ量が低減したと考えられる。また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合強度が向上することにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとが擦れ合うことによる異物の発生も低減できる。
【００３０】
本発明において、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの噛み合わせ方法は上記の実施例に限定されない。第１シールド片１１の一対の端部１１ａと第２シールド片１２の一対の端部１２ａとの各接合部分において、端部１１ａが端部１２ａに対して外側に配置される領域と、端部１２ａが端部１１ａに対して外側に配置される領域とが少なくとも一対存在していればよい。
【００３１】
例えば、図３（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに少なくとも１つの山形形状１１ｃ，１２ｃを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに対称な形状を有していても良い。この場合、図３（Ｂ）に示すように端部１１ａの山形形状１１ｃと端部１２ｂの山形形状１２ｃとが互い違いになるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３２】
あるいは、図４（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに少なくとも１つのスリット形状１１ｅ，１２ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに対称な形状を有していても良い。この場合、図４（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅ，１２ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３３】
更に、図５（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａのみに少なくとも１つのスリット形状１１ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに非対称な形状を有していても良い。この場合、図５（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。なお、スリット形状を、第１シールド片１１の端部１１ａではなく、第２シールド片１２の端部１２ａに形成しても良い。
【００３４】
更に、図６（Ａ）に示すように第１シールド片１１の端部１１ａ及び第２シールド片１２の端部１２ａのそれぞれに互いに異なる位置に少なくとも１つのスリット形状１１ｅ，１２ｅを形成し、端部１１ａと端部１２ａとが互いに非対称な形状を有していても良い。この場合、図６（Ｂ）に示すようにスリット形状１１ｅ，１２ｅの両側で端部１１ａと端部１２ｂとの配置が逆になるように端部１１ａと端部１２ａとが噛み合わされて接合される。
【００３５】
なお、スリット形状１１ｅ，１２ｅは、図４（Ａ），図５（Ａ），図６（Ａ）に示すような細いストライプ状の切り込みである必要はなく、例えばＶ字状、半円状、又は矩形状などの切り込みであっても良い。
【００３６】
図３（Ａ），図４（Ａ），図５（Ａ），図６（Ａ）に示すように第２シールド片１２の端部１２ａの電子銃側端に舌片状の突起２０を形成し、図３（Ｂ），図４（Ｂ），図５（Ｂ），図６（Ｂ）に示すようにこの突起２０を第１シールド片１１の端部１１ａ上に重ね合わせるように折り返して突起２０でかしめても良い。これにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの接合部分の接合強度が向上し、内部磁気シールド１０の機械的強度を向上させることができる。その結果、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生が低減し、また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合部分からの異物の発生が低減する。なお、舌片状の突起２０を、第２シールド片１２の端部１２ａではなく、第１シールド片１１の端部１１ａに形成して、上記と同様にかしめても良い。
【００３７】
内部磁気シールド１０をフレーム６に固定するために略Ω字状のクリップ９を用いる場合、図７に示すように、第１シールド片１１の底面部１１ｇの、第２シールド片１２の底面部１２ｇが重ね合わされる位置に開口１１ｈを形成し、第２シールド片１２の底面部１２ｇの、第１シールド片１１の底面部１１ｇが重ね合わされる位置に開口１２ｈを形成し、図８に示すように、第１シールド片１１の開口１１ｈ、第２シールド片１２の開孔１２ｈ、及びフレーム６の開口６ｈを位置合わせしてこれらに１つのクリップ９を挿入することが好ましい。これにより、第１シールド片１１の端部１１ａと第２シールド片１２の端部１２ａとの接合部分の接合強度が向上し、内部磁気シールド１０の機械的強度を向上させることができる。その結果、外部磁界による電子ビームのミスランディングの発生が低減し、また、第１シールド片１１と第２シールド片１２との接合部分からの異物の発生が低減する。
【００３８】
なお、内部磁気シールド１０のフレーム６への固定方法としては、クリップ９を用いる方法に限定されず、内部磁気シールド１０とフレーム６とを溶接する方法であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【００３９】
本発明の利用分野は特に制限はなく、外部磁界による画質劣化や、内部磁気シールドの第１シールド片と第２シールド片との接合部分からの異物による品質不良がともに低減されたカラー陰極線管として、例えばＴＶセットやコンピュータ用モニターなどに広範囲に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】図１は、本発明の一実施例に係るカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図２】図２は、図１の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図３】図３（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の一例を示した図、図３（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図４】図４（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の別の例を示した図、図４（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図５】図５（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の更に別の例を示した図、図５（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図６】図６（Ａ）は本発明のカラー陰極線管において内部磁気シールドを構成する第１シールド片の端部及び第２シールド片の端部の噛み合わせ前の形状の更に別の例を示した図、図６（Ｂ）は第１シールド片の端部と第２シールド片の端部とが噛み合わされた状態を示した図である。
【図７】図７は、本発明の別の実施形態に係るカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図８】図８は、図７の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図９】図９は、カラー陰極線管の一例の概略構成を示した断面図である。
【図１０】図１０は、従来のカラー陰極線管に搭載される内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図１１】図１１は、図１０の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【図１２】図１２は、従来のカラー陰極線管に搭載される別の内部磁気シールドの分解斜視図である。
【図１３】図１３は、図１２の内部磁気シールドをフレームに装着する方法を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
【００４１】
１ カラー陰極線管
２ パネル
２ａ 蛍光体スクリーン
２ｂ パネルピン
３ ファンネル
３ａ ネック部
４ 電子銃
５ シャドウマスク
６ フレーム
６ａ スプリング
７ 電子ビーム
８ 偏向ヨーク
１０ 内部磁気シールド
１１ 第１シールド片
１１ａ 第１シールド片の端部
１２ 第２シールド片
１２ａ 第２シールド片の端部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
パネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記ファンネルのネック部内に設けられた電子銃と、前記パネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンと対向するシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するフレームと、前記フレームに保持された内部磁気シールドとを備えたカラー陰極線管において、
前記内部磁気シールドは、第１シールド片と第２シールド片とを含み、
前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、互いに噛み合わされて接合されていることを特徴とするカラー陰極線管。
【請求項２】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに対称な形状を有している請求項１に記載のカラー陰極線管。
【請求項３】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ山形形状を有している請求項２に記載のカラー陰極線管。
【請求項４】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれスリット形状を有している請求項２に記載のカラー陰極線管。
【請求項５】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに非対称な形状を有している請求項１に記載のカラー陰極線管。
【請求項６】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部のうちの一方のみがスリット形状を有している請求項５に記載のカラー陰極線管。
【請求項７】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ異なる位置にスリット形状を有している請求項５に記載のカラー陰極線管。
【請求項８】
前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、前記第１シールド片及び前記第２シールド片のいずれかに形成された舌片状の突起でかしめられている請求項１に記載のカラー陰極線管。
【請求項１】
パネル及びファンネルが接合されてなる外囲器と、前記ファンネルのネック部内に設けられた電子銃と、前記パネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンと対向するシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持するフレームと、前記フレームに保持された内部磁気シールドとを備えたカラー陰極線管において、
前記内部磁気シールドは、第１シールド片と第２シールド片とを含み、
前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、互いに噛み合わされて接合されていることを特徴とするカラー陰極線管。
【請求項２】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに対称な形状を有している請求項１に記載のカラー陰極線管。
【請求項３】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ山形形状を有している請求項２に記載のカラー陰極線管。
【請求項４】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれスリット形状を有している請求項２に記載のカラー陰極線管。
【請求項５】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、互いに非対称な形状を有している請求項１に記載のカラー陰極線管。
【請求項６】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部のうちの一方のみがスリット形状を有している請求項５に記載のカラー陰極線管。
【請求項７】
前記第１シールド片の前記第２シールド片と噛み合わされる端部、及び前記第２シールド片の前記第１シールド片と噛み合わされる端部は、それぞれ異なる位置にスリット形状を有している請求項５に記載のカラー陰極線管。
【請求項８】
前記第１シールド片と前記第２シールド片とは、前記第１シールド片及び前記第２シールド片のいずれかに形成された舌片状の突起でかしめられている請求項１に記載のカラー陰極線管。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【公開番号】特開２００８−９７８７８（Ｐ２００８−９７８７８Ａ）
【公開日】平成２０年４月２４日（２００８．４．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−２７５３６９（Ｐ２００６−２７５３６９）
【出願日】平成１８年１０月６日（２００６．１０．６）
【出願人】（５０３２１７７８３）ＭＴ映像ディスプレイ株式会社 (176)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年４月２４日（２００８．４．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年１０月６日（２００６．１０．６）
【出願人】（５０３２１７７８３）ＭＴ映像ディスプレイ株式会社 (176)
【Ｆターム（参考）】
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