説明

カード状情報媒体、および観光ガイドシステム

【課題】旅行者等が楽しみながら観光スポット等を巡ることが可能となる、カード状情報媒体を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、複数の情報を備えた携帯可能なカード状情報媒体1であって、携帯端末に入力することによってネットワークを介して情報配信用サーバに接続可能なアクセスコードが記載されたカード上面部10と、地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部50とを備え、カード上面部10に、平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部21〜29を有し、この起立表示部21〜29の裏面部にアクセスコードが記載されていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード状情報媒体、およびこのカード状情報媒体を用いて構成された観光ガイドシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、様々な情報が記載された「地図」が種々の目的のために利用されている。例えば、観光地における観光スポット、レストラン、お土産物屋等を記載した「地図」(観光地図等)が知られている。
【0003】
そして、一般の旅行者あるいは修学旅行生等(以下、単に「旅行者等」という。)は、上記「地図」を片手に、史跡等の観光スポット等を巡ったり、地元名産の食べ物を食したり、お土産を買ったりしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−53376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術にかかる「地図」には、次のような問題があった。
【0006】
上述したように、旅行者等は、「地図」を片手に観光スポット等を巡るわけだが、単に「地図」を見て、観光スポット等を巡るだけでは、楽しみが少ない場合がある。
【0007】
また、観光地における観光スポット等は、本来の歴史的背景を知れば、「楽しみ」が増す場合が多々あるが、一般の旅行者等が、ガイド等を伴わずに、観光スポット等の歴史的背景を知ることは困難である。
【0008】
さらに、上述したように、旅行者等は、「地図」を片手に観光スポット等を巡るわけだが、誰もが「地図」を正確に読み取れるかどうかは不明である。すなわち、「地図」を見ていても、自分自身の現在地や観光スポット等の目的地を正確に認識できずに、目的地に達するまでに多くの時間を要する場合もある。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、旅行者等が楽しみながら観光スポット等を巡ることが可能となる、カード状情報媒体を提供することを課題とする。また、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、ガイド等を伴わずに観光スポット等の歴史的背景を知ることができる、観光ガイドシステムを提供することを課題とする。さらに、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、自分自身の現在地や観光スポット等の目的地(に関する方角や距離やルートや到達時間等)を認識あるいは推測等することができる、観光ガイドシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一態様は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の情報を備えた携帯可能なカード状情報媒体であって、携帯端末に入力することによってネットワークを介して情報配信用サーバに接続可能なアクセスコードが記載されたカード上面部と、地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部とを備え、前記カード上面部に、平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部を有し、前記起立表示部の裏面部に前記アクセスコードが記載されていることを特徴としている。
【0011】
このような構成によれば、旅行者等が、前記カード状情報媒体を携帯して利用することによって、楽しみながら観光スポット等を巡ることが可能となる。
より具体的には、前記カード状情報媒体には、前記情報配信用サーバに接続可能なアクセスコードが記載されているため、旅行者等は、所有する携帯端末(例えば、携帯電話)を用い、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して前記情報配信用サーバにアクセスし、観光スポット等に関する種々の情報(歴史的背景等)を容易に取得することができる。すなわち、旅行者等は、前記情報配信用サーバにアクセスすることによって、所有する携帯端末を「ガイド」や「語り部」のように活用することができる。この際、前記情報配信用サーバからは、種々のデータ(音声データ、画像データ、テキストデータ等)が、前記携帯端末に対して送信可能であることが好ましい。したがって、例えば、音声データおよびテキストデータとしては、日本語は勿論のこと、英語、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語等、種々の言語に対応したデータが配信可能である構成が好ましい。画像データとしては、アクセスコードに応じて、その観光スポットに関係の深い史跡、建物、人物、花、食物等が配信可能である構成が好ましい。
【0012】
また、前記カード状情報媒体のカード下面部には地図情報を含んだエリア情報(例えば、グルメ情報や宿泊情報等)が記載されているため、本発明にかかる前記カード状情報媒体は、一般的な「マップ」としても利用可能である。
【0013】
さらに、このような構成によれば、前記アクセスコードに基づく観光スポット等(公園、史跡等)の情報と、自分自身のGPS情報とに基づき、観光スポット等に関する方角や距離やルートや到達時間等を認識あるいは推測等することができる。
【0014】
また、このような構成によれば、前記カード状情報媒体に設けられた前記起立表示部の裏面側に前記アクセスコードが記載されているため、前記情報配信用サーバにアクセスする際には前記起立表示部を平面状態から起立状態にする必要がある。すなわち、このような構成によれば、観光スポット等を巡るたびに、観光スポット等に関する種々の情報を得るために前記カード状情報媒体上に前記起立表示部を起立状態にしていくこととなる。つまり、本発明にかかる前記カード状情報媒体を携帯利用して観光スポット等を巡れば、前記カード状情報媒体はあたかも「ビンゴカード」のような状態となるため、旅行者等は、観光スポット等を巡ることをゲーム的に楽しむことができる。
【0015】
本発明の第二態様は、上記課題を解決するためになされたものであり、カード状情報媒体を用いて構成された観光ガイドシステムであって、前記カード状情報媒体に記載されたアクセスコードを入力可能な携帯端末と、前記アクセスコードに基づき、ネットワークを介して、前記携帯端末に観光情報を提供可能な情報配信用サーバとを備え、前記カード状情報媒体が、前記アクセスコードが記載されたカード上面部と、地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部とを有し、前記カード上面部に設けられた平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部の裏面部に前記アクセスコードが記載されていることを特徴としている。
【0016】
本発明は、前記カード状情報媒体と、前記携帯端末と、前記ネットワークと、前記情報配信用サーバとを用いて構成された観光ガイドシステムであり、前記カード状情報媒体が上述した構成を有するため、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本発明にかかる観光ガイドシステムによれば、前記情報配信用サーバに接続可能なアクセスコードが記載された前記カード状情報媒体と、このアクセスコードを入力可能な旅行者等が所有する携帯端末(例えば、携帯電話)とを用いて、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して前記情報配信用サーバにアクセスすることができる。したがって、このような構成にかかる観光ガイドシステムによれば、前記携帯端末を利用して、観光スポット等に関する種々の情報(歴史的背景等)を容易に取得することができる。その結果、旅行者等は、前記情報配信用サーバにアクセスすることによって、所有する携帯端末を「ガイド」や「語り部」のように活用することができる。この際、前記情報配信用サーバからは、種々のデータ(音声データ、画像データ、テキストデータ等)が、前記携帯端末に対して送信可能であることが好ましい。したがって、例えば、音声データおよびテキストデータとしては、日本語は勿論のこと、英語、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語等、種々の言語に対応したデータが配信可能である構成が好ましい。画像データとしては、アクセスコードに応じて、その観光スポットに関係の深い史跡、建物、人物、花、食物等が配信可能である構成が好ましい。
【0017】
また、このような構成にかかる観光ガイドシステムによれば、前記アクセスコードに基づく観光スポット等(公園、史跡等)の情報と、自分自身のGPS情報とに基づき、観光スポット等に関する方角や距離やルートや到達時間等を確認あるいは推測等することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略斜視図を示したものである。
【図2】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略上面図を示したものである。
【図3】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略下面図を示したものである。
【図4】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の使用方法の一例を示した概略図である。
【図5】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の使用状態の一例を示した概略図である。
【図6】本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体を用いて構成された観光ガイドシステムの一例を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略斜視図を示したものである。また、図2は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略上面図を示し、図3は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の概略下面図を示したものである。さらに、図4は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の使用方法の一例を示した概略図である。また、図5は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体の使用状態の一例を示した概略図である。さらに、図6は、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体を用いて構成された観光ガイドシステムの一例を示したものである。
【0021】
図1等に示すように、本実施形態にかかるカード状情報媒体1は、カード上面部10およびカード下面部50等を用いて構成されている。また、ここでは図面の煩雑化を防ぐため、詳細は省略するが、カード上面部10とカード下面部50との間には、後述する内面表示部(第一内面表示部41〜第九内面表示部49)を記載するための中間層部(詳細図示省略および符号省略)が設けられている。
【0022】
図2等に示すように、カード状情報媒体1を構成するカード上面部10には、カードタイトル表示部11(例えば、タイトルは、「●●駅周辺マップカード」等)、上面背景部12(例えば、背景としては、「航空写真」や「写実的な地図の絵」等)、および複数(本実施形態においては九つ)の起立表示部(第一起立表示部21〜第九起立表示部29)が設けられている。
【0023】
ここで、カードタイトル表示部11は、旅行者等が観光等で巡る地名等がタイトルとして記載されている箇所である。また、上面背景部12としては、例えば、旅行者等が巡る観光地およびその周辺を示す航空写真等が記載(あるいは複写等)されている。
【0024】
さらに、カード状情報媒体10を構成する起立表示部21〜29は、それぞれ、カード上面部10にて平面状態から起立状態に成り得るべく構成されている。そして、起立表示部21〜29のそれぞれの表面部21A〜29A(図4等参照)には、観光スポット等(史跡、公園、協会、寺院、神社、駅、町内名物、祭り等)の写真やイラスト等が記載されている。
【0025】
また、図3等に示すように、カード状情報媒体1を構成するカード下面部50には、複数の情報表示部が設けられており、本実施形態においては、第一情報表示部51、第二情報表示部52、および第三情報表示部53が設けられている。
【0026】
本実施形態にかかるカード状情報媒体1においては、カード下面部50の第一情報表示部51には概略的な地図が記載され、第二情報表示部52にはグルメ情報が記載され、第三情報表示部53には宿泊情報が記載されている。この第一情報表示部51に記載されている地図中には、第二情報表示部52および第三情報表示部53に記載されている店やホテル等の箇所がリンクして記載されている。
【0027】
次に、図4を用いて、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体1の使用方法の一例を説明する。
【0028】
図4に示すように、本実施形態にかかるカード状情報媒体1のカード上面部10には複数の(九つの)起立表示部21〜29が設けられており、これらの起立表示部21〜29は、上述したように、それぞれカード上面部10にて平面状態から起立状態に成り得る。以下、図4を用いて、第一起立表示部21について具体的に説明する。
【0029】
図4に、第一起立表示部21の拡大領域Dを示す。これに示すように、第一起立表示部21の第一表面部21Aには、観光スポット等(ここでは「●●寺」)の名称およびイラストが記載されている。そして、この第一起立表示部21を起立させると(図4のD1参照)、第一起立表示部21の裏面側(第一裏面部21B)には、第一アクセスコード31が記載されており、第一起立表示部21を起立させた(めくった)後の中間層部には、第一内面表示部41が設けられ、この第一内面表示部には、例えば、その観光スポットおよびその周辺の特産物等(ここでは「みかん」)や、その地域に関連するクイズ等が記載されている。
【0030】
本実施形態においては、この第一起立表示部21の第一裏面部21Bに設けられた第一アクセスコード31が、後述する情報配信用サーバ300とのアクセスのために利用される。ここで用いられるアクセスコード31は、二次元コードであって、何らかの手段(写真撮影やキーボード入力等)を用いて携帯端末に入力し、情報配信用サーバ300とのアクセスに利用可能であれば、どのような形態であってもよい。したがって、本実施形態にて用いられるアクセスコード31としては、例えば、二次元図形アクセスコードや文字アクセスコード等があげられる。
【0031】
次に、図5を用いて、本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体1の使用状態の一例を説明する。
【0032】
旅行者等が、本実施形態にかかるカード状情報媒体1を携帯して観光スポット等を巡った場合、観光スポット毎に、上述した起立表示部のいずれかを起立させることとなる。したがって、例えば、四箇所の観光スポット等を巡ると、図5に示すように、四つの起立表示部21,22,23,29をめくって起立させた状態と成り得る。
【0033】
つまり、本実施形態にかかるカード状情報媒体1は、観光スポット毎に起立表示部を起立させることによって、あたかも「ビンゴカード」のような態様を示すこととなる。そこで、本実施形態においては、このようなカード状情報媒体1の特徴を利用して、「観光スポット巡り」と「ビンゴ」とを組み合わせて、観光にゲーム的な要素を付加してもよい。
【0034】
なお、この図5においては、四つの起立表示部21,22,23,29のみが起立状態となっており、それぞれの裏面部21B,22B,23B,29Bにひとつずつアクセスコード31,32,33,39が記載され、それぞれの内面表示部41,42,43,49にひとつずつ特産品等が記載されている状態が示されており、他の起立表示部24,25,26,27,28(図1等参照)については特に言及していない。しかし、当然のことながら、他の起立表示部24,25,26,27,28についても、それぞれに対応してアクセスコードや特産品等が記載されている。
【0035】
次に、図6を用いて、本発明の実施形態にかかる観光ガイドシステムについて説明する。
【0036】
この図6に示すように、本実施形態にかかる観光ガイドシステムは、カード状情報媒体1、携帯端末100、ネットワーク200(例えば、インターネット)、および情報配信用サーバ300を用いて構成されている。
【0037】
本実施形態にかかる観光ガイドシステムを構成するカード状情報媒体1は、図1〜図5を用いて説明した通りである。また、携帯端末100としては、例えば、一般的に流通されている携帯電話を用いることが可能である。さらに、ネットワーク200としては、例えば、インターネットがあげられる。また、情報配信用サーバ300としては、大容量のスーパーコンピュータや汎用的なコンピュータ等を用いることが可能である。つまり、情報配信用サーバ300は、必要な情報を蓄積可能であり、携帯端末100からの要求に応じて、必要な情報のやり取りを携帯端末100との間で実施可能であれば、その容量および構成等は特に限定されない。
【0038】
図6に示すように構成された観光ガイドシステムにおいては、次に示す工程を行うことによって、旅行者等が、観光スポット等における必要な情報を簡単に得ることができる。
【0039】
まず、本実施形態においては、カード状情報媒体1に記載されているアクセスコード(図6においては第九アクセスコード39)を確認するために、カード上面部10の起立表示部(第九起立表示部29)を起立させる工程(以下「起立工程」という。)が行われる。
【0040】
次いで、起立工程の後、旅行者等の所有する携帯端末100に、アクセスコード(第九アクセスコード39)を入力する工程(以下「アクセスコード入力工程」という。)が行われる。本実施形態においては、携帯端末100の有する撮影機能を用い、第九アクセスコード39の写真撮影を行うことによって、アクセスコード入力工程が行われる。ここで、アクセスコードには、必要とする情報を蓄積している情報配信用サーバ300のアドレス情報や必要とするサイトのアドレス情報や観光スポット等の位置情報等、種々の情報が含まれている。
【0041】
次いで、アクセスコード入力工程の後、ネットワーク200を介して携帯端末100と情報配信用サーバ300との間で、観光スポット等に関する種々の情報(歴史的な背景、観光スポット等の位置情報)や旅行者等自身の位置情報等に関する情報の配信処理工程・取得処理工程・演算処理工程等(以下「情報授受工程」という。)が行われる。
【0042】
この情報授受工程に基づき、旅行者等は、携帯端末100を用いて、その観光スポット等に関する「音声ガイド」「テキストガイド」「画像ガイド」等を得ることができる。つまり、旅行者等は、情報配信用サーバ300にアクセスすることによって、所有する携帯端末100を「ガイド」や「語り部」のように活用することができる。
【0043】
この際、本実施形態においては、情報配信用サーバ300からは、種々のデータ(音声データ、画像データ、テキストデータ等)が、携帯端末100に対して送信可能であるべく構成されている。そして、音声データおよびテキストデータとしては、日本語は勿論のこと、英語、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語等、種々の言語に対応したデータが配信可能である。画像データとしては、アクセスコードに応じて、その観光スポットに関係の深い史跡、建物、人物、花、食物等が配信可能である。
【0044】
また、この情報授受工程においては、アクセスコードによる観光スポット等(公園、史跡等)の情報と、旅行者等自身のGPS情報とに基づき、観光スポット等に関する方角や距離や到達時間等を確認あるいは推測等することができる。
【0045】
以下、より具体的に作用効果を説明する。
【0046】
本発明の実施形態にかかるカード状情報媒体1は、複数の情報を備えた携帯可能なカード状情報媒体1であって、携帯端末100に入力することによってネットワーク200を介して情報配信用サーバ300に接続可能なアクセスコードが記載されたカード上面部10と、地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部50とを備え、カード上面部10に、平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部21〜29を有し、この起立表示部21〜29の裏面部21B〜29Bにアクセスコード31〜39が記載されていることを特徴としている。
【0047】
このような構成によれば、旅行者等が、カード状情報媒体1を携帯して利用することによって、楽しみながら観光スポット等を巡ることが可能となる。より具体的には、カード状情報媒体1には、情報配信用サーバ300に接続可能なアクセスコード31〜39が記載されているため、旅行者等は、所有する携帯端末100(例えば、携帯電話)を用い、ネットワーク200(例えば、インターネット)を介して情報配信用サーバ300にアクセスし、観光スポット等に関する種々の情報(歴史的背景等)を容易に取得することができる。すなわち、旅行者等は、情報配信用サーバ300にアクセスすることによって、所有する携帯端末100を「ガイド」や「語り部」のように活用することができる。
【0048】
また、カード状情報媒体1のカード下面部50には地図情報を含んだエリア情報(例えば、グルメ情報や宿泊情報等)が記載されているため、本発明にかかるカード状情報媒体1は、一般的な「マップ」としても利用可能である。
【0049】
さらに、このような構成によれば、アクセスコード31〜39に基づく観光スポット等(公園、史跡等)の情報と、自分自身のGPS情報とに基づき、観光スポット等に関する方角や距離やルートや到達時間等を認識あるいは推測等することができる。
【0050】
また、このような構成によれば、カード状情報媒体1に設けられた起立表示部21〜29の裏面側にアクセスコード31〜39が記載されているため、情報配信用サーバ300にアクセスする際には起立表示部21〜29を平面状態から起立状態にする必要がある。すなわち、このような構成によれば、観光スポット等を巡るたびに、観光スポット等に関する種々の情報を得るためにカード状情報媒体1上にいずれかの起立表示部を起立状態にしていくこととなる。つまり、本発明にかかるカード状情報媒体1を携帯利用して観光スポット等を巡れば、カード状情報媒体1はあたかも「ビンゴカード」のような状態となるため、旅行者等は、観光スポット等を巡ることをゲーム的に楽しむことができる。
【0051】
<その他の実施形態>
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で必要に応じて種々の変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0052】
上記実施形態においては、カード上面部10(を構成する起立表示部の裏面部)にアクセスコード31〜39等の種々の情報を記載し、カード下面部50に概略地図情報およびグルメ情報等の種々の情報を記載する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、記載する情報の種類および情報を記載する箇所は適宜変更可能である。
【0053】
また、上記実施形態においては、カード上面部10に九つの起立表示部21〜29を設ける場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、八つ以下あるいは十以上の起立表示部を設ける構成としてもよい。さらに、この起立表示部を設ける箇所は、カード下面部50でもよく、必要に応じて、カード上面部10およびカード下面部50の両方でもよい。
【0054】
さらに、上記実施形態においては、携帯端末100として携帯電話を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、アクセスコードの入力(写真撮影や文字入力等)が可能であり、インターネット等のネットワークへの接続が可能であり、情報配信用サーバとの情報のやりとりが可能である携帯端末であれば、どのような構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明によれば、旅行者等が楽しみながら観光スポット等を巡ることが可能となる、カード状情報媒体を得ることができる。
また、本発明によれば、ガイド等を伴わずに観光スポット等の歴史的背景を知ることができ、自分自身の現在地や観光スポット等の目的地(に関する方角や距離やルートや到達時間等)を認識あるいは推測等することができる、観光ガイドシステムを得ることができる。
【符号の説明】
【0056】
1…カード状情報媒体
10…カード上面部
11…カードタイトル表示部
12…上面背景部
21…第一起立表示部
21A…第一表面部
21B…第一裏面部
22…第二起立表示部
22A…第二表面部
22B…第二裏面部
23…第三起立表示部
23A…第三表面部
23B…第三裏面部
24…第四起立表示部
25…第五起立表示部
26…第六起立表示部
27…第七起立表示部
28…第八起立表示部
29…第九起立表示部
29A…第九表面部
29B…第九裏面部
31…第一アクセスコード
32…第二アクセスコード
33…第三アクセスコード
39…第九アクセスコード
41…第一内面表示部
42…第二内面表示部
43…第三内面表示部
49…第九内面表示部
50…カード下面部
51…第一情報表示部(概略地図表示部)
52…第二情報表示部(グルメ情報表示部)
53…第三情報表示部(宿泊情報表示部)
100…携帯端末(クライアント)
200…ネットワーク(インターネット)
300…情報配信用サーバ(サーバ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報を備えた携帯可能なカード状情報媒体であって、
携帯端末に入力することによってネットワークを介して情報配信用サーバに接続可能なアクセスコードが記載されたカード上面部と、
地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部とを備え、
前記カード上面部に、平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部を有し、前記起立表示部の裏面部に前記アクセスコードが記載されている
ことを特徴とするカード状情報媒体。
【請求項2】
カード状情報媒体を用いて構成された観光ガイドシステムであって、
前記カード状情報媒体に記載されたアクセスコードを入力可能な携帯端末と、
前記アクセスコードに基づき、ネットワークを介して、前記携帯端末に観光情報を提供可能な情報配信用サーバとを備え、
前記カード状情報媒体が、前記アクセスコードが記載されたカード上面部と、地図情報を含んだエリア情報が記載されたカード下面部とを有し、前記カード上面部に設けられた平面状態から起立状態に成り得る複数の起立表示部の裏面部に前記アクセスコードが記載されている
ことを特徴とする観光ガイドシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−161693(P2011−161693A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24850(P2010−24850)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【出願人】(597164183)扇精光株式会社 (3)
【Fターム(参考)】