説明

ガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置

【課題】ガス管の形状に影響されないとともにガス管の内周面を損傷することなく、ガス管内に滞留するガスを外部へ容易に排出することができるガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置を提供する。
【解決手段】ガス管10の第1連通管13に一方の端部2aが開口され他方の端部2bが閉塞されたチューブ2の一方の端部2aを接続するチューブ接続工程と、チューブ2にチューブ充填用ガスを充填しチューブ2を反転させながらガス管10へ挿入するチューブ挿入工程と、反転したチューブ2にチューブ充填用ガスを充填しチューブ2を膨張させるとともにガス管10の第2連通管15からガス管10内に滞留するガスG1を排出させるガス排出工程と、チューブ2内からチューブ充填用ガスを排出させてチューブ2を収縮させるとともに、チューブ2をガス管10から取り出すチューブ取り出し工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス管内の所定区間に滞留するガスを外部へ排出し他のガスに置換するガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、既設のガス管に新たなガス管を接続したり、既設のガス管の一部を新たなガス管に交換したりする場合、ガス管内に滞留するガスを外部へ排出したり、他のガスに置換したりしてから作業を行っている。
例えば、特許文献1には、ガス管内を仕切りながら移動可能な隔壁部をガス管内に設置して、この隔壁部を移動させることでガス管に穿孔して形成された連通孔からガス管内に滞留するガスを排出させ、ガス管内に他のガスを置換するガス管内のガス置換方法が開示されている。
この隔壁部は、ガス管内で膨張・収縮可能なバッグ本体を備えていて、このバッグ本体は、内部圧力が高まることで膨張し、ガス管を押圧してガス管の内周面に密着した状態でガス管内を仕切っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−198524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたガス管内のガス置換方法では、隔壁部のバッグ本体がガス管を押圧した状態でガス管内を仕切っているため、隔壁部がガス管の継手部分などにおける屈曲部や段差などを通過するときには、バッグ本体の内部圧力を調整したり、隔壁部を移動させる力を調整したりする必要がある。
また、隔壁部のバッグ本体がガス管の内周面に密着した状態で摺動するため、バッグ本体とガス管の内周面との間に摩擦が生じ、ガス管の内周面に損傷が生じる虞がある。
特に、ガス管の内周面に塗装が施されている場合は、隔壁部との摩擦によってこの塗装面が損傷してしまう虞がある。
【0005】
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたもので、ガス管の形状に影響されないとともにガス管の内周面を損傷することなく、ガス管内に滞留するガスを外部へ容易に排出することができるガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るガス管内のガス置換方法は、ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出し他のガスに置換するガス管内のガス置換方法であって、一方の端部が開口され他方の端部が閉塞された袋状のチューブの一方の端部を前記ガス管の所定区間の一方の端部側近傍に形成された第1連通孔に接続するチューブ接続工程と、前記チューブに該チューブが反転するようにチューブ充填用ガスを流入させ前記チューブを前記第1連通孔から前記ガス管内の所定区間へ反転させながら挿入するチューブ挿入工程と、前記ガス管内の所定区間に挿入され反転した前記チューブに前記チューブ充填用ガスを充填し前記チューブを膨張させて前記ガス管の所定区間の他方の端部近傍に形成された第2連通孔から前記ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出させるガス排出工程と、前記チューブを前記ガス管の外部へ取り出すチューブ取り出し工程とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るガス管内のガス置換装置は、ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出し他のガスに置換するガス管内のガス置換装置であって、一方の端部が開口され他方の端部が閉塞されて前記一方の端部が前記ガス管の所定区間の一方の端部側近傍に形成された第1連通孔に接続された袋状のチューブと、前記チューブに該チューブが反転するようにチューブ充填用ガスを流入させ前記チューブを前記第1連通孔から前記ガス管内の所定区間へ反転させながら挿入させるとともに前記ガス管内の所定区間に挿入され反転した前記チューブに前記チューブ充填用ガスを充填し前記チューブを膨張させて前記ガス管の所定区間の他方の端部近傍に形成された第2連通孔から前記ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出させるガス排出手段と、前記チューブを前記ガス管の外部へ取り出すチューブ取り出し手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明では、第1連通孔からチューブを反転させてガス管内の所定区間に挿入し、このチューブ内にチューブ充填用ガスを充填してチューブ膨張させることで、ガス管内の所定区間に滞留するガスを第2連通孔から容易に排出させることができる。
そして、チューブは、ガス管内の所定区間に挿入されてから膨張するため、膨張した状態のチューブをガス管内で移動させる必要がなく、作業を簡便にすることができる。特に、ガス管が屈曲していたり、ガス管に段差があったりする場合には、膨張したチューブを移動させにくいため、より作業を簡便にすることができる。
また、膨張したチューブは、ガス管内で移動することがないため、膨張したチューブがガス管の内周面を擦って損傷させることを防止することができる。
【0009】
また、本発明に係るガス管内のガス置換方法では、前記チューブ取り出し工程では、前記第2連通孔から前記ガス管内に前記他のガスを充填することが好ましい。
このようにすることにより、チューブの取り出しとともにガス管内への他のガスの充填を同時に行うことができるため、ガスの置換を短時間で行うことができる。
【0010】
また、本発明に係るガス管内ガス置換方法では、前記チューブの他方の端部は、前記ガス管の外側に設けられたリールと索体を介して繋がれ、前記チューブ取り出し工程では、前記リールで前記索体および前記チューブを巻き取ることが好ましい。
このようにすることにより、ガス管内に挿入されたチューブをガス管の外部に容易に取り出すことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1連通孔からチューブを反転させてガス管内の所定区間に挿入し、このチューブ内にチューブ充填用ガスを充填してチューブ膨張させることで、ガス管内の所定区間に滞留するガスを第2連通孔から容易に排出させることができる。
そして、チューブは、ガス管内の所定区間に挿入されてから膨張するため、膨張した状態のチューブをガス管内で移動させる必要がなく、作業を簡便にすることができる。特に、ガス管が屈曲していたり、ガス管に段差があったりする場合には、膨張したチューブを移動させにくいため、より作業を簡便にすることができる。
また、膨張したチューブは、ガス管内で移動することがないため、膨張したチューブがガス管の内周面を擦って損傷させることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)は本発明の実施形態によるガス管内ガス置換装置の一例を示す図、(b)はチューブを説明する図、(c)は(a)の部分拡大図である。
【図2】チューブ挿入工程を説明する図である。
【図3】ガス排出工程を説明する図である。
【図4】チューブ取り出し工程を説明する図である。
【図5】ガスが置換されたガス管を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態によるガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置について、図1乃至図5に基づいて説明する。
(ガス置換装置)
図1(a)に示すように、本実施形態によるガス置換装置1は、ガス管10の分岐工事や、ガス管10の一部を交換する工事などを行う際に、工事対象となるガス管10内の所定区間10aに滞留するガスG1を外部へ排出する時に使用されている。
【0014】
ガス管10の所定区間10aには、両端部10b,10cにガスG1の流通を遮断するシール材11,11が設置されている。このシール材11,11は、例えば伸縮性のある材料で袋状に形成され、ガス管10に適宜形成された孔部(不図示)からガス管10内に挿通され、内部に空気が封入されることで膨張し、その外周面がガス管10の内周面10dと密着するように構成されている。
【0015】
また、ガス管10の所定区間10aの一方の端部10b近傍には、第1連通孔12が形成され、この第1連通孔12にガス管10の外方に突出する第1連通管13が接続されている。そして、第1連通管13を介してガス管10の内外が連通している。
また、ガス管10の所定区間10aの他方の端部10c近傍には、第2連通孔14が形成され、この第2連通孔14にガス管10の外方に突出する第2連通管15が接続されている。そして、第2連通管15を介してガス管10の内外が連通している。
【0016】
本実施形態によるガス置換装置1は、第1連通管13に接続されたチューブ2と、チューブ2を反転させながらガス管10の所定区間10aに挿入させるとともにチューブ2を膨張させガス管10の所定区間10aに滞留するガスG1を外部へ排出させるガス排出手段3と、ガス管10内のチューブ2を外部へ取りだすチューブ取り出し手段4とを備えている。
【0017】
図1(b)に示すように、チューブ2は、例えばポリウレタンなどの伸縮性および柔軟性を有する薄膜樹脂を材料とし、一方の端部2aが開口し、他方の端部2bが閉塞された細長い袋状に形成されている。
また、チューブ2は、その長さがガス管10の所定区間10aの長さ以上に形成され、反転可能に構成されるとともに、内部にチューブ充填用ガスG2が充填されることで膨張し、このチューブ充填用ガスG2が排出されると収縮するように構成されている。
【0018】
図1(a)、(c)に示すように、チューブ2は、一方の端部2aが、第1連通管13に接続され、第1連通管13から外れないように、外方から固定用バンド21によって固定されている。
【0019】
図1(a)に戻り、チューブ取り出し手段4は、チューブ2の他方の端部2b(図1(b)参照)が索体(不図示)を介して繋がれていて、この索体およびチューブ2を巻取り可能なリール41を備え、このリール41は、第1連通管13近傍に設置された筐体42に収容されている。
チューブ取り出し手段4は、リール41を回転させて索体およびチューブ2を巻き取ることで、ガス管10内に挿入されたチューブ2をガス管10の外部に取り出すことができるように構成されている。
【0020】
筐体42は、内部に第1連通管13の一部が挿通されていて、チューブ2の一方の端部2aおよびチューブ2を第1連通管13に固定する固定用バンド21は筐体42内に配されている。
また、筐体42には、筐体42内の空気を排気可能な排気孔43が形成されていて、この排気孔43は、開閉可能に構成されている。
【0021】
ガス排出手段3は、筐体42内にチューブ充填用ガスG2を供給可能なガスボンベ31を備えている。そして、ガスボンベ31が、筐体42内にチューブ充填用ガスG2を供給すると、筐体42内部の圧力が高まり、第1連通管13に取り付けられたチューブ2をガス管10内に押し込む力が生じる。なお、このときは、筐体42の排気孔43は閉塞されている。
このとき、チューブ2は、開口された一方の端部2aが第1連通管13に固定されているため、図2に示すように反転しながらガス管10内に挿入される。
ここで、チューブ2は、反転する前のおける外周面を第1面2cとし、内周面を第2面2dとすると、反転した後の外周面が第2面2dとなり、内周面が第1面2cとなる。
【0022】
このとき、ガスボンベ31が、筐体42内にチューブ充填用ガスG2を供給することで、ガス管10内に挿入され反転したチューブ2内にチューブ充填用ガスG2が充填され、ガス管10内でチューブ2が膨張する。
これにより、第2連通管15を介してガス管10内の所定区間10aに滞留していたガスG1が、第2連通管15からガス管10の外部へ排出される。
【0023】
(ガス置換方法)
次に、上述したガス置換装置1を使用したガス管内のガス置換方法について説明する。
ここでは、ガス管10の内の所定区間10aに滞留するガスG1を他のガスG3に置換する方法について説明する。
【0024】
(チューブ接続工程)
まず、図1に示すように、第1連通管13にチューブ2を接続する。
はじめに、ガス管10の所定区間10aにおける両端部10b,10c近傍に、この所定区間10aの内外のガスG1の流通を阻止するためのシール材11,11をそれぞれ設置する。
次に、このガス管10の所定区間10aの一方の端部10b近傍に、第1連通孔12を穿孔し、第1連通孔12に第1連通管13を接続する。また、このガス管10の所定区間10aの他方の端部10c近傍に、第2連通孔14を穿孔し、第2連通孔14に第2連通管15を接続する。
次に、第1連通管13にチューブ2の一方の端部2aを接続する。そして、チューブ2が巻きつけられたリール41を収容した筐体42と第1連通管13とを接続する。
【0025】
(チューブ挿入工程・ガス排出工程)
続いて、ガス管10内の所定区間10aにチューブ2を挿入し膨張させてガス管10内に滞留するガスG1を排出させる。
まず、図2に示すように、ガスボンベ31から筐体42内にチューブ充填用ガスG2を供給する。このとき筐体42の排気孔43は閉じた状態とする。
これにより、筐体42にチューブ充填用ガスG2が充填され内部圧力が高まり、筐体42内のチューブ2が、リール41から巻きだされ、ガス管10内に反転しながら押し出されてガス管10内に挿入する。
【0026】
また、ガスボンベ31から筐体42内にチューブ充填用ガスG2をさらに供給し、ガス管10内に挿入され反転したチューブ2内にチューブ充填用ガスG2が充填し膨張させる。
そして、図3に示すように、ガス管10の所定区間10aにチューブ2が挿入されるとともにこのチューブ2が膨張することによって、第2連通管15からガス管10内の所定区間10aに滞留していたガスG1(図2参照)が外部に排出される。
【0027】
(チューブ取り出し工程・ガス置換工程)
続いて、ガス管10内のチューブ2を取り出すとともに、ガス管10内の所定区間10aに他のガスG3を充填する
まず、ガスボンベ31から筐体42へのチューブ充填用ガスG2の供給を停止するとともに、筐体42の排気孔43を開放して筐体42内のチューブ充填用ガスG2を外部へ排出可能な状態とする。
これにより、図4に示すように、チューブ2内のチューブ充填用ガスG2による内部圧力が低下し、チューブ2内のチューブ充填用ガスG2がチューブ2の一方の端部2a側から排出され筐体42を介して筐体42の外部へ排出される。これにより、チューブ2が収縮する。
【0028】
そして、チューブ取り出し手段4のリール41を回転させてチューブ2を巻き取り、ガス管10内に挿入されたチューブ2をガス管10の外部に取り出す。なお、チューブ2の他方の端部2b(図1(b)参照)がガス管10内に挿入された場合は、リール41を回転させて索体およびチューブ2を巻き取る。
【0029】
このとき、チューブ2を取り出す工程とともに、ガス管10内の所定区間10aに第2連通管15から他のガスG3を充填する工程を行う。
これにより、ガス管10の所定区間10aからチューブ2が取り出されるとともに、この所定区間10aに新たなガスG3が充填される。
そして、図5に示すように、チューブ2を取り出した後に、必要に応じてシール材11,11を撤去する。また、必要に応じて筐体42およびリール41を撤去し、第1連通孔12および第2連通孔14を塞ぐ。
【0030】
次に、上述したガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置の作用効果について図面を用いて説明する。
本実施形態によるガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置1によれば、第1連通管13からチューブ2を反転させてガス管10内の所定区間10aに挿入し、このチューブ2内にチューブ充填用ガスG2を充填してチューブ2を膨張させることで、ガス管10内の所定区間10aに滞留するガスG1を第2連通管15から容易に排出させることができる。
【0031】
そして、チューブ2は、ガス管10内の所定区間10aに挿入されてから膨張するため、膨張した状態のチューブ2をガス管10内で移動させる必要がなく、作業を簡便にすることができる。特に、ガス管10が屈曲していたり、ガス管10に段差があったりする場合には、膨張したチューブ2を移動させにくいため、より作業を簡便にすることができる。
また、膨張したチューブ2は、ガス管10内で移動することがないため、膨張したチューブ2がガス管10の内周面10dを擦って損傷させることを防止することができる。
【0032】
また、チューブ2は、ガス管10の外側に設けられたリール41に繋がれていることにより、リール41を回転させることで、ガス管10内に挿入されたチューブ2をガス管10外部に容易に取り出すことができる。
また、ガス管10からチューブ2を取り出すとともに、ガス管10内へ他のガスG3を充填するため、ガス管内のガス置換を効率よく行うことができる。
【0033】
以上、本発明によるガス管内のガス置換方法およびガス管内のガス置換装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、チューブ取り出し工程において、チューブ2をガス管10から取り出すとともに、第2連通孔14からガス管10内に他のガスG3を充填しているが、ガス管10内に他のガスG3を充填する必要がない場合は、他のガスG3を充填する工程を省略してもよい。また、チューブ2の回収が終了した後に、ガス管10内に他のガスG3を充填する工程を行ってもよい。
また、上述した実施形態では、ガス管10内に挿入されたチューブ2をリール41で巻き取っているが、チューブ2をガス管10から取り出すチューブ取り出し手段4は、リール41以外を備える構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、チューブ2は、ポリウレタンなどの伸縮性を有する薄膜樹脂を材料として形成されているが、伸縮性のある材料に代わって、伸縮性のない材料で形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 ガス置換装置
2 チューブ
2a 一方の端部
2b 他方の端部
3 ガス排出手段
4 チューブ取り出し手段
10 ガス管
10a 所定区間
10b 一方の端部
10c 他方の端部
10d 内周面
12 第1連通孔
13 第1連通管
14 第2連通孔
15 第2連通管
41 リール
42 筐体
43 排気孔
G1,G3 ガス
G2 チューブ充填用ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出し他のガスに置換するガス管内のガス置換方法であって、
一方の端部が開口され他方の端部が閉塞された袋状のチューブの一方の端部を前記ガス管の所定区間の一方の端部側近傍に形成された第1連通孔に接続するチューブ接続工程と、
前記チューブに該チューブが反転するようにチューブ充填用ガスを流入させ前記チューブを前記第1連通孔から前記ガス管内の所定区間へ反転させながら挿入するチューブ挿入工程と、
前記ガス管内の所定区間に挿入され反転した前記チューブに前記チューブ充填用ガスを充填し前記チューブを膨張させて前記ガス管の所定区間の他方の端部近傍に形成された第2連通孔から前記ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出させるガス排出工程と、
前記チューブを前記ガス管の外部へ取り出すチューブ取り出し工程とを備えることを特徴とするガス管内ガス置換方法。
【請求項2】
前記チューブ取り出し工程では、前記第2連通孔から前記ガス管内に前記他のガスを充填することを特徴とする請求項1に記載のガス管内のガス置換方法。
【請求項3】
前記チューブの他方の端部は、前記ガス管の外側に設けられたリールと索体を介して繋がれ、前記チューブ取り出し工程では、前記リールで前記索体および前記チューブを巻き取ることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス管内のガス置換方法。
【請求項4】
ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出し他のガスに置換するガス管内のガス置換装置であって、
一方の端部が開口され他方の端部が閉塞されて前記一方の端部が前記ガス管の所定区間の一方の端部側近傍に形成された第1連通孔に接続された袋状のチューブと、
前記チューブに該チューブが反転するようにチューブ充填用ガスを流入させ前記チューブを前記第1連通孔から前記ガス管内の所定区間へ反転させながら挿入させるとともに前記ガス管内の所定区間に挿入され反転した前記チューブに前記チューブ充填用ガスを充填し前記チューブを膨張させて前記ガス管の所定区間の他方の端部近傍に形成された第2連通孔から前記ガス管内の所定区間に滞留するガスを排出させるガス排出手段と、
前記チューブを前記ガス管の外部へ取り出すチューブ取り出し手段と、を備えることを特徴とするガス管内のガス置換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−219919(P2012−219919A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86425(P2011−86425)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(500171811)日鉄パイプライン株式会社 (34)
【Fターム(参考)】