説明

ガン散水器にパイプブラシを取付けるための接続具

【目的】 この考案はガン散水器に対してパイプブラシを接続して、前記ガン散水器を長柄の散水器として利用しようとするものであり、そのための接続具に係る。
【構成】 接続体の一方端にパイプブラシのパイプ接続用ねじを、他方端にフランジを形成し、このフランジにガン散水器のノズル筒のつまみを当接させ、前記パイプブラシとノズル筒とを一体化させるようにした。
【効果】 ガン散水器の散水器としての機能を損ねることなく長柄のパイプブラシを接続して長柄の散水器に転用できる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はガン散水器にパイプブラシを取付けるための接続具に関し、ガン散水器の構成部材をそのまま使ってパイプブラシを取付けるようにした接続具に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来のガン散水器は図6に示すように、ピストル型(ガンスタイル)の本体1の後端に蛇口側よりのホース2を連結し、前部には流水用制御杆3を開口外に延出した弁部材4が設けられており、しかも前記杆3を中心にして左右動するようにノズル筒5が設けられている。
【0003】
前記した制御杆3の先端に断面円板型の整水片6が形成されており、この整水片6に対してノズル筒5が符号I(実線位置)にある場合には傘形水が、ノズル筒5が符号II(鎖線位置)にある場合には直射水がそれぞれ放出されるように構成されている。
【0004】
なおノズル筒5は本体1に対してねじ接合されており、先端のフランジ状つまみ7を回転することで前,後進される。また図面符号8はノズル筒のねじ,0はOリング,9は弁部材に対する開閉用操作杆を示す。
【0005】
また従来の長柄のパイプブラシ型散水器は図7に示すように散水本体11にパイプ13をねじ着12し、パイプ先端のブラシ14を介して外部に散水する構成とされていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
この考案はガン散水器として独立した散水機能を損なうことなく、従来公知のパイプブラシ型に使用されているパイプブラシを接続することで、ガン散水器にパイプブラシ型の散水機能を付加しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この考案に係るガン散水器にパイプブラシを取付けるための接続具を図1により説明すれば次のとおりである。
接続具10はガン散水器の構成部材であるノズル筒5に対してパイプブラシの接続体20を一体化したものとされている。
【0008】
具体的構造を説明すると、接続体20は一方を開口端とし、他側にはノズル筒6の外径とほぼ同径の穴23を設けたフランジ部21を備えた中空体として形成されており、しかもこの中空体の内側にはパイプブラシのねじ着用ねじ22が形成されている。ノズル筒5はこの筒のつまり7を中空体のフランジ部21に当接させて接続体20と一体化されている。
【0009】
【作用】
この考案に係る接続具は公知のガン散水器のノズル筒をそのまま利用し、このノズル筒にパイプブラシ用の接続体を一体化するもので、ガン散水器に対する機能的変更を何ら行うものではない。
【0010】
前記した接続具の他の手段を図2により説明すれば次のとおりである。
この接続具10の場合は、公知のガン散水器の同仕様のノズル筒5とパイプブラシ用の接続体20とを一体成型として形成したもので、これを用いる場合には公知のガン散水器に組込まれているノズル筒を取外して利用するものである。
【0011】
【実施例】
この考案の実施例を図3により説明すれば次のとおりである。
同図から明らかなように、接続体20がガン散水器の本体1に結合された場合のノズル筒5と流水用制御杆3の整水片6との位置関係はガン散水器からの放出水が直射水となるように形成されている。
【0012】
また接続体20のフランジ部21とノズル筒のつまみ7の当接部はパイプブラシのパイプ13の開口面によって押圧され、両者の一体化を確実なものとしている。なお、Pはパッキンを表わす。
【0013】
この考案に係る接続具の他の実施例を図4および図5により説明すれば次のとおりである。
図4に示す接続具10はノズル筒5がボール式の迅速継手として形成された場合に適用するものであり、図5に示す接続具10は前記両部材を一体成型して一体化したものである。なお15は図示しないボール式迅速継手のボール用の係合溝である。
【0014】
この考案に係る接続具はガン散水器のノズル筒に対するパイプブラシの接続具として利用するばかりでなく、ノズル筒を用いている他形式の散水器にも適用できるものである。
【0015】
【考案の効果】
この考案に係る接続具はガン散水器のノズル筒をそのまま用い接続体を介してパイプブラシと結合し、長柄ブラシとして使用できるもので、パイプブラシ用の散水本体を必要としないものであり、しかも公知のパイプブラシをそのまま利用できるものである。
【0016】
また長柄のパイプブラシをこの考案に係る接続具を介して、ガン散水器に取付けたものは、ガン散水器の弁開閉用操作杆によって流量調整自由に行なえるので、長柄のパイプブラシの操作がやりやすい。
【0017】
その上、この考案はノズル筒を備えたガン散水器あるいは他の形式の散水器に長柄のパイプブラシを取付ける場合には、前記パイプブラシのパイプに適合するねじ着部を備えた接続体と前記したノズル筒と同一仕様のノズル筒とを一体成型することで一体化することでパイプブラシ用の散水器を製品化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】接続具の要部断面図である。
【図2】他の形式の接続具の要部断面図である。
【図3】実施例の要部断面図である。
【図4】接続具の他の実施例の要部断面図である。
【図5】他の形式の接続具の他の実施例の要部断面図である。
【図6】ガン散水器の従来例の要部断面図である。
【図7】長柄のパイプブラシ散水器の要部説明図である。
【符号の説明】
1 散水器の本体
2 ホース
3 流水用制御杆
4 弁部材
5 ノズル筒
6 整水片
7 つまみ
8 ねじ
9 操作杆
10 接続具
11 散水本体
12 ねじ
13 パイプ
14 ブラシ
15 ボール用溝
20 接続体
21 フランジ部
22 ねじ

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 ガン散水器にパイプブラシを接続する接続具であって、ガン散水器のノズル筒とパイプブラシのパイプを接続する接続体を一体化したことを特徴とするガン散水器にパイプブラシを取付けるための接続具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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【登録番号】第3008611号
【登録日】平成6年(1994)12月28日
【発行日】平成7年(1995)3月20日
【考案の名称】ガン散水器にパイプブラシを取付けるための接続具
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−12068
【出願日】平成6年(1994)9月5日
【出願人】(591266777)東京工研株式会社 (1)