キャスタ装置
【課題】キャスタ装置における車輪のロック及びロック解除の操作レバーの位置を認識しやすくする。
【解決手段】車輪を有する旋回支持体11を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体10と、旋回支持体11に設けられて車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材14と、ロック部材を操作する操作レバー15とを有し、ロック部材から旋回支持体の縦軸線を通ってキャスタ本体上に突出する押圧突起18を、キャスタ本体の上面を摺動する操作レバー15にて押圧または開放することにより、ロック部材を揺動させて車輪をロックまたはロック解除するように構成され、操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する標識19a,19bを操作レバー15の操作部41に設け、これらの標識を選択的に視認できる窓部20をキャスタ本体の取付け板53に設ける。
【解決手段】車輪を有する旋回支持体11を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体10と、旋回支持体11に設けられて車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材14と、ロック部材を操作する操作レバー15とを有し、ロック部材から旋回支持体の縦軸線を通ってキャスタ本体上に突出する押圧突起18を、キャスタ本体の上面を摺動する操作レバー15にて押圧または開放することにより、ロック部材を揺動させて車輪をロックまたはロック解除するように構成され、操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する標識19a,19bを操作レバー15の操作部41に設け、これらの標識を選択的に視認できる窓部20をキャスタ本体の取付け板53に設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横軸周りに回転する車輪の向き(旋回姿勢)が変更可能で、且つ車輪の回転をロックできるキャスタ装置であって、このロックするための操作レバーのロック姿勢及びロック解除姿勢の区別を視認できるようにしたキャスタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、横軸周りに回転する車輪を備えた旋回支持体がキャスタ本体に対して縦軸線周りに旋回可能に支持され、車輪の旋回姿勢の如何にかかわらず車輪の回転をロック及びロック解除できるロック部材とそれを一定の方向からロック操作できる水平回動可能な操作レバーとを備えたキャスタ装置が公知である(特許文献1参照)。他方、特許文献2では、操作レバーをその長手方向に沿って摺動する構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−56158号公報(図1〜図7参照)
【特許文献2】特開2000−052704公報(図1〜図8参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、この種のキャスタ装置は、ワゴン、椅子、キャビネット、テーブルの脚体の下面や、家具、什器の本体の下面に取付けられているため、操作レバーがロック姿勢にあるかロック解除姿勢にあるかの区別(判別)が付きにくいという問題がある。しかしながら、これを解決する手段がなかった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、水平回動または水平に移動する操作レバーがロック姿勢にあるかロック解除姿勢にあるかを簡単に判別できるようにしたキャスタ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、水平軸周りに回転可能な車輪が備えられた旋回支持体と、この旋回支持体を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体と、前記旋回支持体に設けられて前記車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材と、前記ロック部材を操作する操作レバーとを有してなるキャスタ装置であって、前記ロック部材から前記旋回支持体の前記縦軸線を通って前記キャスタ本体上に突出する押圧突起を、前記キャスタ本体の上面を摺動する前記操作レバーにて押圧または開放することにより、前記ロック部材を揺動させて前記車輪をロックまたはロック解除するように構成され、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャスタ装置において、前記識別手段は、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための標識とこの標識を視認する窓部とからなるものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のキャスタ装置において、前記窓部が前記操作レバーに設けられているものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のキャスタ装置において、前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のキャスタ装置によれば、キャスタ本体の上面で摺動する操作レバーの向きにより、ロック部材を作動させて、車輪をロックまたはロック解除する。本発明では、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたものであるから、操作レバーがロック姿勢にあるのか、ロック解除姿勢にあるのかを容易に確認(識別)できる。
【0011】
その場合、操作レバーまたはキャスタ本体等の固定側のいずれか一方にロックまたはロック解除を識別できる2個所の標識を設け、他方にこの2個所の標識を選択的に視認できる窓部を設けるという簡単な構成で効果を達成できる。
【0012】
また前記窓部を前記操作レバーに設けた場合、標識と窓部との配置関係を近接させてより認識し易くできる。
【0013】
前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられている場合には、ロック部材や操作レバーが必要でない、キャスタ装置との部品共通化が図れて、コストダウンと部品管理の容易化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が適用される什器の一例としてのワゴンの斜視図である。
【図2】本発明のキャスタ装置の第1実施例の側面図である。
【図3】同じく、側断面図である。
【図4】図3のIV−IV線一部切欠き断面図である。
【図5】上面図である。
【図6】下面から見た斜視図である。
【図7】操作レバー、キャスタ本体、旋回支持体及び標識取付け部材の分解斜視図である。
【図8】車輪、ロック部材、キャスタ本体及びワッシャの分解斜視図である。
【図9】車輪、ロック部材、キャスタ本体の下面側から見た分解斜視図である。
【図10】車輪、ロック部材及び操作レバーの下面側から見た分解斜視図である。
【図11】本発明のキャスタ装置の第2実施例の平面図である。
【図12】図11のXII −XII 線一部切欠き断面図である。
【図13】本発明のキャスタ装置の第3実施例(テーブルの脚体に設けた場合)を示す一部切欠き斜視図である。
【図14】(A)は第3実施例の要部を示す断面図、(B)は同じく要部を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1〜図10は本発明の第1実施例を示す。図1では、本発明のキャスタ装置1を什器の一例である、ワゴン2の本体ケース3における底部4(被支持体の一例)に設けられたものである。本体2にはその前面から引き出し動可能な抽斗5が多段に配置されている。符号6は抽斗5の前面に取り付けられた鏡板である。なお、本実施例のキャスタ装置1(ロック部材14、操作レバー15及び識別手段16を有する)は鏡板6に近い側である、本体3における底部4の前部に配置されるが、後述するように、ロック部材14、操作レバー15及び識別手段16を有しない(省略された)ロックなしキャスタ装置7は本体3における底部4の後部に配置される。ワゴン2の本体ケース3の後部ではユーザーが装置5でロック操作することが困難なためである。
【0017】
キャスタ装置1は、底部4(被支持体の一例)に固定されるキャスタ本体10、そのキャスタ本体10の下面側に配置される旋回支持体11、旋回支持体11に取り付けられる水平軸12周りに回転可能な車輪13、旋回支持体11に設けられて車輪13の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材14、ロック部材14を操作する操作レバー15、及び操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別できる識別手段16を備えている。そして、旋回支持体11はキャスタ本体10に対して縦軸線17の周りに旋回可能に支持されている。また、ロック部材14から旋回支持体11の縦軸線17を通ってキャスタ本体10上に突出する押圧突起18を、キャスタ本体10の上面を摺動する操作レバー15にて押圧または開放することにより、ロック部材14を上下方向に揺動させて車輪13をロックまたはロック解除するように構成されている。さらに、識別手段16は、操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための2箇所の標識19とこの標識19を視認する窓部20とからなる。
【0018】
以下に各部の詳細を説明する。
【0019】
[キャスタ本体10、旋回支持体11]
キャスタ本体10は下向き開放状の有底筒部21と、有底筒部21の外周に半径外向きに突出した支持片22a、22bとを有する。一対の支持片22a、22bには本体ケース3における底部4に係合する係合爪23a、23bが設けられ、一方の支持片22aには底部4の板にねじ24を螺着するための取付け孔25が形成されている(図3、図5〜7参照)。
【0020】
有底筒部21の天板21aにはその中心部に内筒状の旋回軸受部26が下向きに突出して形成されている。この旋回軸受部26に、旋回支持体11の天板部11aの中心部に穿設された軸孔27が外嵌することにより、キャスタ支持体10に対して旋回支持体11は縦軸線17の周りに旋回可能に装着される(図3参照)。なお、キャスタ支持体10の天板21a下面と旋回支持体11の天板部11aの上面との間に摩擦係数の小さい材料からなる環状のワッシャ体などのスラスト軸受け28を介挿する。また、旋回支持体11の天板部11aの上面にリング状の突リブ部29を形成する(図3、図4、図8参照)。なお、天板21a下面にスラスト軸受け28の位置決めのための環状凹溝を形成しても良い。環状凹溝を旋回支持体11の天板部11aの上面に形成した場合は、突リブ部29をキャスタ支持体10の天板21a下面に形成すれば良い。これらにより、什器の荷重が作用しても、旋回支持体11は軽快に旋回することができる。
【0021】
[車輪13]
図3、図4、図6、図9に示すように、下向き開放状の有底筒状(但し、天板部11aの一部は開放されている)の旋回支持体11には、その有底筒の内径部に一対の軸受凹部30、30を形成する。本実施例における一対の車輪13は金属製などの水平軸12の両端部近傍に回転自在に配置されている。水平軸12の両端部は上記一対の軸受凹部30、30に嵌め込まれて支持される。
【0022】
一対の車輪13の相対向する内側面には、後に詳述するロック部材14の両端から外向きに突出する一対のストッパ部31を係止する係止部32が設けられている。本実施例では、ストッパ部31が車輪13の回転中心(水平軸12の軸線)から離反する時、ストッパ部31が係止部32に嵌まって車輪13の回転をロックでき、ストッパ部31が車輪13の回転中心方向に近づく時、ストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除できるように構成されている。より詳しく説明すれば、係止部32は車輪13の内側面で円周方向に沿って所定間隔で配置され、且つ、各係止部32は車輪13の半径中心寄り方向に開放されているものである(図3、図4、図6、図9、図10参照)。
【0023】
[ロック部材14]
図3、図4、図6、図8〜図10に示すように、ロック部材14の長手方向の中途部に、水平方向の支軸33が設けられ、この支軸33は旋回支持体11の有底筒の内径部に形成された一対の軸受凹部35、35(図9では一方のみ示す)に嵌め込まれて、ロック部材14が支持されて、上下揺動運動する。
【0024】
ロック部材14は支軸33を中心として揺動し、ロック部材14の長手方向の先端側に位置するストッパ部31が車輪13の回転中心に対して接近・離間するように構成されている。支軸33を挟んでストッパ部31と反対側には、ロック部材14と旋回支持体11との間に付勢手段であるばね34(実施例ではコイルばねであるが捩じりばねでも良い)が配置されて、ロック部材14のストッパ部31が車輪13の回転中心から離間する方向に付勢されている。なお、ロック部材14と旋回支持体11の天板部11a下面には、ばね34の位置決めのための座受36、37が設けられている(図3、図8参照)。
【0025】
ロック部材14のストッパ部31が位置する側には、押圧突起18が上向きに突出するように設けられている。この押圧突起18は、旋回支持体11の旋回中心である軸孔27を介して、キャスタ支持体10の天板21aの旋回軸受部26の内径部から天板21aの上面に突出している(図3〜図5、図7〜図9参照)。なお、このキャスタ支持体10に対する旋回支持体11の旋回可能な支持部(軸受部)は、天板21aに軸孔を設け、旋回支持体11に旋回軸受部を設けるようにしても良い。
【0026】
[操作レバー15]
操作レバー15の長手方向の中途部は、キャスタ支持体10の天板21aの上面であって旋回支持体11の旋回中心から偏心した位置に設けられたボス部38に被嵌されて水平回動する。なお、操作レバー15の回動中心となるボス部38に螺合するネジ等の抜け止め部品39により、操作レバー15は着脱可能且つ平時は抜け不能となっている。
【0027】
操作レバー15の先端側の平板部40はキャスタ支持体10における有底筒部21の天板21aの上面に摺接するように形成されている。操作レバー15の基端側は、有底筒部21の外周面に沿って下向きに延びたのち水平方向に突出する操作部41となる。
【0028】
平板部40の下面には、平坦部42とこの平坦部42に傾斜部を介して隣接し平坦部42より高い位置となる凹部43とが形成されている。平坦部42、傾斜部及び凹部43は操作レバー15の回動中心に対して同じ半径の円周方向に並んでいる(図4、図5及び図10参照)。図示実施例では、操作レバー15を一方向(図5において時計回り方向)に水平回動するとき(図5の二点鎖線状態参照)、平坦部42によりばね34力に抗して押圧突起18を下向きに押する。これにより、ロック部材14のストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除する(ロック解除姿勢)。操作レバー15を他方向(図5において反時計回り方向)に水平回動するとき(図5の実線状態参照)、凹部43に当たるように押圧突起18が上向き移動し、ばね34の力にてロック部材14のストッパ部31側が上向き回動して、ストッパ部31が係止部32に係止するロック姿勢となるように構成している。
【0029】
なお、上記のばね34及び押圧突起18の力にて平板部40が天板21aの上面から浮き上がらないようにするための1または複数の係合爪47、48が天板21aの上面に突設され、操作レバー15の平板部40には、係合爪47、48が係合しながら操作レバー15の回動を阻止しない円弧状の案内溝49、50が設けられている(図3、図5、図7等参照)。
【0030】
[識別手段16]
操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための識別手段16は、第1実施例(図1〜図10)では、固定側(キャスタ本体10に取りつく個所)の標識19a,19bと、操作レバー15の基端側(操作部41)に設けられて標識19a,19bを視認できる窓部20とからなる。実施例では、キャスタ本体10の他方の支持片22bに着脱可能な取付け板53に2つの標識19a,19bを操作レバー15の水平回動方向に沿って並設されている。操作レバー15の操作部41に略矩形状透かし孔の窓部20が設けられている。図5に示す実施例では、標識19aが窓部20から見える状態のとき、操作レバー15がロック姿勢であると認識できる。標識19bが窓部20から見える状態のとき、操作レバー15がロック解除姿勢であると認識できる。このように、ワゴン2の本体3における底部4の前部に取付け板53が臨み、その上方を覆うように操作レバー15の操作部41を配置すれば(図2参照)、ワゴン2の抽斗の鏡板6の上前から操作レバー15の窓部20が見えやすくなり、操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを容易に判別できる。
【0031】
操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とに水平回動するときのクリック感を付与するため、操作レバー15の平板部40に弾性片54を、天板21aの上面に凸部55をも受けて良い(図3、図7参照)。
【0032】
ワゴン2の本体3における底部4の後部等に配置されるロックなしキャスタ装置7のために、標識19が備えられた取付け板53をキャスタ本体10から取り外す一方、ロック部材14、ばね34、操作レバー15も外せば良い。このようにすることにより、キャスタ本体10旋回支持体11、車輪13等を共通部品とすることができて、コストダウンを図ることができる。キャスタ本体10に対する取付け板53の取付け手段は、係合爪やネジ止めであって良い。
【0033】
[第2実施例]
図11、図12は、識別手段16の第2実施例を示す。標識56a,56bを操作レバー15の操作部41の上面に設け、キャスタ本体10に対する取付け板58は操作レバー15の操作部41に対して上面から被さるように設ける。取付け板58には操作レバー15の水平回動時にロック姿勢の標識56aあるいはロック解除姿勢の56bを選択的に視認できる窓部57を設けるのである。図11で実線状態の操作レバー15のとき、ロック姿勢であり窓部57を介してロック姿勢の標識56aが見えるが、二点鎖線の方向に操作レバー15を水平回動させると、窓部57からロック解除姿勢の56b見えて、代わりに標識56aは取付け板58で隠される。その他の構成は第1実施例と同じであるので、同じ部品には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0034】
[第3実施例]
図13は本発明のキャスタ装置1の第3実施例(テーブル60の脚体61に設けた場合)を示す一部切欠き斜視図である。図14(A)は第3実施例の要部を示す断面図、図14(B)は同じく要部を示す上面図である。
【0035】
操作レバー15の操作部41の上面に突出させた部材62に標識63a,63bを付し、脚体61の上面または側面もしくは上面から側面にわたって、操作レバー15の水平回動時に標識63aと標識63bとが選択的に見える個所に窓部64を設ける。この窓部64は透かし孔でも良いし、透明部材であっても良い。その他の構成は第1実施例と同じであるので、同じ部品には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0036】
別の実施例では、ロック部材14におけるストッパ部と車輪13の係止部との関係を上記と逆にする。即ち、車輪13の相対向する内側面に設けられる係止部32は車輪13の半径外方向に開放されており、ストッパ部31が車輪13の回転中心方向に近づく時、ストッパ部31が係止部32に嵌まって車輪13の回転をロックでき、ストッパ部31が車輪13の回転中心(水平軸12の軸線)から半径外方向に移動する時、ストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除できるように構成しても良い。その場合、押圧突起18と、操作レバー15における平坦部42と凹部43との関係(ロック部材のストッパ部31の上下移動との関係)を上記実施例と逆にしても良い。
【0037】
第2実施例及び第3実施例でも第1実施例特願同様の作用効果を奏することができる。
【0038】
標識は取付け部分の表面に色分けした薄板を接着しても良いし、プラスチックの二色成形品としても良い。さらに別の実施例として、標識は色の他、文字、記号、図形等を付したり刻印したものであっても良い。他方、窓部は透かし孔にプラスチックなどの透明材料を嵌め込んで標識を視認できるようにしても良い。
【0039】
本発明を適用する什器としてワゴン、テーブルの他、キャビネット、テレビ台のうよな家具、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能などを有する大型複合機等の電気製品を含む趣旨である。
【符号の説明】
【0040】
1 キャスタ装置
10 キャスタ本体
11 旋回支持体
12 水平軸
13 車輪
14 ロック部材
15 操作レバー
18 押圧突起
19a,19b 標識
20 窓部
【技術分野】
【0001】
本発明は、横軸周りに回転する車輪の向き(旋回姿勢)が変更可能で、且つ車輪の回転をロックできるキャスタ装置であって、このロックするための操作レバーのロック姿勢及びロック解除姿勢の区別を視認できるようにしたキャスタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、横軸周りに回転する車輪を備えた旋回支持体がキャスタ本体に対して縦軸線周りに旋回可能に支持され、車輪の旋回姿勢の如何にかかわらず車輪の回転をロック及びロック解除できるロック部材とそれを一定の方向からロック操作できる水平回動可能な操作レバーとを備えたキャスタ装置が公知である(特許文献1参照)。他方、特許文献2では、操作レバーをその長手方向に沿って摺動する構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−56158号公報(図1〜図7参照)
【特許文献2】特開2000−052704公報(図1〜図8参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、この種のキャスタ装置は、ワゴン、椅子、キャビネット、テーブルの脚体の下面や、家具、什器の本体の下面に取付けられているため、操作レバーがロック姿勢にあるかロック解除姿勢にあるかの区別(判別)が付きにくいという問題がある。しかしながら、これを解決する手段がなかった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、水平回動または水平に移動する操作レバーがロック姿勢にあるかロック解除姿勢にあるかを簡単に判別できるようにしたキャスタ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、水平軸周りに回転可能な車輪が備えられた旋回支持体と、この旋回支持体を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体と、前記旋回支持体に設けられて前記車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材と、前記ロック部材を操作する操作レバーとを有してなるキャスタ装置であって、前記ロック部材から前記旋回支持体の前記縦軸線を通って前記キャスタ本体上に突出する押圧突起を、前記キャスタ本体の上面を摺動する前記操作レバーにて押圧または開放することにより、前記ロック部材を揺動させて前記車輪をロックまたはロック解除するように構成され、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャスタ装置において、前記識別手段は、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための標識とこの標識を視認する窓部とからなるものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のキャスタ装置において、前記窓部が前記操作レバーに設けられているものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のキャスタ装置において、前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のキャスタ装置によれば、キャスタ本体の上面で摺動する操作レバーの向きにより、ロック部材を作動させて、車輪をロックまたはロック解除する。本発明では、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたものであるから、操作レバーがロック姿勢にあるのか、ロック解除姿勢にあるのかを容易に確認(識別)できる。
【0011】
その場合、操作レバーまたはキャスタ本体等の固定側のいずれか一方にロックまたはロック解除を識別できる2個所の標識を設け、他方にこの2個所の標識を選択的に視認できる窓部を設けるという簡単な構成で効果を達成できる。
【0012】
また前記窓部を前記操作レバーに設けた場合、標識と窓部との配置関係を近接させてより認識し易くできる。
【0013】
前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられている場合には、ロック部材や操作レバーが必要でない、キャスタ装置との部品共通化が図れて、コストダウンと部品管理の容易化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が適用される什器の一例としてのワゴンの斜視図である。
【図2】本発明のキャスタ装置の第1実施例の側面図である。
【図3】同じく、側断面図である。
【図4】図3のIV−IV線一部切欠き断面図である。
【図5】上面図である。
【図6】下面から見た斜視図である。
【図7】操作レバー、キャスタ本体、旋回支持体及び標識取付け部材の分解斜視図である。
【図8】車輪、ロック部材、キャスタ本体及びワッシャの分解斜視図である。
【図9】車輪、ロック部材、キャスタ本体の下面側から見た分解斜視図である。
【図10】車輪、ロック部材及び操作レバーの下面側から見た分解斜視図である。
【図11】本発明のキャスタ装置の第2実施例の平面図である。
【図12】図11のXII −XII 線一部切欠き断面図である。
【図13】本発明のキャスタ装置の第3実施例(テーブルの脚体に設けた場合)を示す一部切欠き斜視図である。
【図14】(A)は第3実施例の要部を示す断面図、(B)は同じく要部を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1〜図10は本発明の第1実施例を示す。図1では、本発明のキャスタ装置1を什器の一例である、ワゴン2の本体ケース3における底部4(被支持体の一例)に設けられたものである。本体2にはその前面から引き出し動可能な抽斗5が多段に配置されている。符号6は抽斗5の前面に取り付けられた鏡板である。なお、本実施例のキャスタ装置1(ロック部材14、操作レバー15及び識別手段16を有する)は鏡板6に近い側である、本体3における底部4の前部に配置されるが、後述するように、ロック部材14、操作レバー15及び識別手段16を有しない(省略された)ロックなしキャスタ装置7は本体3における底部4の後部に配置される。ワゴン2の本体ケース3の後部ではユーザーが装置5でロック操作することが困難なためである。
【0017】
キャスタ装置1は、底部4(被支持体の一例)に固定されるキャスタ本体10、そのキャスタ本体10の下面側に配置される旋回支持体11、旋回支持体11に取り付けられる水平軸12周りに回転可能な車輪13、旋回支持体11に設けられて車輪13の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材14、ロック部材14を操作する操作レバー15、及び操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別できる識別手段16を備えている。そして、旋回支持体11はキャスタ本体10に対して縦軸線17の周りに旋回可能に支持されている。また、ロック部材14から旋回支持体11の縦軸線17を通ってキャスタ本体10上に突出する押圧突起18を、キャスタ本体10の上面を摺動する操作レバー15にて押圧または開放することにより、ロック部材14を上下方向に揺動させて車輪13をロックまたはロック解除するように構成されている。さらに、識別手段16は、操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための2箇所の標識19とこの標識19を視認する窓部20とからなる。
【0018】
以下に各部の詳細を説明する。
【0019】
[キャスタ本体10、旋回支持体11]
キャスタ本体10は下向き開放状の有底筒部21と、有底筒部21の外周に半径外向きに突出した支持片22a、22bとを有する。一対の支持片22a、22bには本体ケース3における底部4に係合する係合爪23a、23bが設けられ、一方の支持片22aには底部4の板にねじ24を螺着するための取付け孔25が形成されている(図3、図5〜7参照)。
【0020】
有底筒部21の天板21aにはその中心部に内筒状の旋回軸受部26が下向きに突出して形成されている。この旋回軸受部26に、旋回支持体11の天板部11aの中心部に穿設された軸孔27が外嵌することにより、キャスタ支持体10に対して旋回支持体11は縦軸線17の周りに旋回可能に装着される(図3参照)。なお、キャスタ支持体10の天板21a下面と旋回支持体11の天板部11aの上面との間に摩擦係数の小さい材料からなる環状のワッシャ体などのスラスト軸受け28を介挿する。また、旋回支持体11の天板部11aの上面にリング状の突リブ部29を形成する(図3、図4、図8参照)。なお、天板21a下面にスラスト軸受け28の位置決めのための環状凹溝を形成しても良い。環状凹溝を旋回支持体11の天板部11aの上面に形成した場合は、突リブ部29をキャスタ支持体10の天板21a下面に形成すれば良い。これらにより、什器の荷重が作用しても、旋回支持体11は軽快に旋回することができる。
【0021】
[車輪13]
図3、図4、図6、図9に示すように、下向き開放状の有底筒状(但し、天板部11aの一部は開放されている)の旋回支持体11には、その有底筒の内径部に一対の軸受凹部30、30を形成する。本実施例における一対の車輪13は金属製などの水平軸12の両端部近傍に回転自在に配置されている。水平軸12の両端部は上記一対の軸受凹部30、30に嵌め込まれて支持される。
【0022】
一対の車輪13の相対向する内側面には、後に詳述するロック部材14の両端から外向きに突出する一対のストッパ部31を係止する係止部32が設けられている。本実施例では、ストッパ部31が車輪13の回転中心(水平軸12の軸線)から離反する時、ストッパ部31が係止部32に嵌まって車輪13の回転をロックでき、ストッパ部31が車輪13の回転中心方向に近づく時、ストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除できるように構成されている。より詳しく説明すれば、係止部32は車輪13の内側面で円周方向に沿って所定間隔で配置され、且つ、各係止部32は車輪13の半径中心寄り方向に開放されているものである(図3、図4、図6、図9、図10参照)。
【0023】
[ロック部材14]
図3、図4、図6、図8〜図10に示すように、ロック部材14の長手方向の中途部に、水平方向の支軸33が設けられ、この支軸33は旋回支持体11の有底筒の内径部に形成された一対の軸受凹部35、35(図9では一方のみ示す)に嵌め込まれて、ロック部材14が支持されて、上下揺動運動する。
【0024】
ロック部材14は支軸33を中心として揺動し、ロック部材14の長手方向の先端側に位置するストッパ部31が車輪13の回転中心に対して接近・離間するように構成されている。支軸33を挟んでストッパ部31と反対側には、ロック部材14と旋回支持体11との間に付勢手段であるばね34(実施例ではコイルばねであるが捩じりばねでも良い)が配置されて、ロック部材14のストッパ部31が車輪13の回転中心から離間する方向に付勢されている。なお、ロック部材14と旋回支持体11の天板部11a下面には、ばね34の位置決めのための座受36、37が設けられている(図3、図8参照)。
【0025】
ロック部材14のストッパ部31が位置する側には、押圧突起18が上向きに突出するように設けられている。この押圧突起18は、旋回支持体11の旋回中心である軸孔27を介して、キャスタ支持体10の天板21aの旋回軸受部26の内径部から天板21aの上面に突出している(図3〜図5、図7〜図9参照)。なお、このキャスタ支持体10に対する旋回支持体11の旋回可能な支持部(軸受部)は、天板21aに軸孔を設け、旋回支持体11に旋回軸受部を設けるようにしても良い。
【0026】
[操作レバー15]
操作レバー15の長手方向の中途部は、キャスタ支持体10の天板21aの上面であって旋回支持体11の旋回中心から偏心した位置に設けられたボス部38に被嵌されて水平回動する。なお、操作レバー15の回動中心となるボス部38に螺合するネジ等の抜け止め部品39により、操作レバー15は着脱可能且つ平時は抜け不能となっている。
【0027】
操作レバー15の先端側の平板部40はキャスタ支持体10における有底筒部21の天板21aの上面に摺接するように形成されている。操作レバー15の基端側は、有底筒部21の外周面に沿って下向きに延びたのち水平方向に突出する操作部41となる。
【0028】
平板部40の下面には、平坦部42とこの平坦部42に傾斜部を介して隣接し平坦部42より高い位置となる凹部43とが形成されている。平坦部42、傾斜部及び凹部43は操作レバー15の回動中心に対して同じ半径の円周方向に並んでいる(図4、図5及び図10参照)。図示実施例では、操作レバー15を一方向(図5において時計回り方向)に水平回動するとき(図5の二点鎖線状態参照)、平坦部42によりばね34力に抗して押圧突起18を下向きに押する。これにより、ロック部材14のストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除する(ロック解除姿勢)。操作レバー15を他方向(図5において反時計回り方向)に水平回動するとき(図5の実線状態参照)、凹部43に当たるように押圧突起18が上向き移動し、ばね34の力にてロック部材14のストッパ部31側が上向き回動して、ストッパ部31が係止部32に係止するロック姿勢となるように構成している。
【0029】
なお、上記のばね34及び押圧突起18の力にて平板部40が天板21aの上面から浮き上がらないようにするための1または複数の係合爪47、48が天板21aの上面に突設され、操作レバー15の平板部40には、係合爪47、48が係合しながら操作レバー15の回動を阻止しない円弧状の案内溝49、50が設けられている(図3、図5、図7等参照)。
【0030】
[識別手段16]
操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための識別手段16は、第1実施例(図1〜図10)では、固定側(キャスタ本体10に取りつく個所)の標識19a,19bと、操作レバー15の基端側(操作部41)に設けられて標識19a,19bを視認できる窓部20とからなる。実施例では、キャスタ本体10の他方の支持片22bに着脱可能な取付け板53に2つの標識19a,19bを操作レバー15の水平回動方向に沿って並設されている。操作レバー15の操作部41に略矩形状透かし孔の窓部20が設けられている。図5に示す実施例では、標識19aが窓部20から見える状態のとき、操作レバー15がロック姿勢であると認識できる。標識19bが窓部20から見える状態のとき、操作レバー15がロック解除姿勢であると認識できる。このように、ワゴン2の本体3における底部4の前部に取付け板53が臨み、その上方を覆うように操作レバー15の操作部41を配置すれば(図2参照)、ワゴン2の抽斗の鏡板6の上前から操作レバー15の窓部20が見えやすくなり、操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とを容易に判別できる。
【0031】
操作レバー15のロック姿勢とロック解除姿勢とに水平回動するときのクリック感を付与するため、操作レバー15の平板部40に弾性片54を、天板21aの上面に凸部55をも受けて良い(図3、図7参照)。
【0032】
ワゴン2の本体3における底部4の後部等に配置されるロックなしキャスタ装置7のために、標識19が備えられた取付け板53をキャスタ本体10から取り外す一方、ロック部材14、ばね34、操作レバー15も外せば良い。このようにすることにより、キャスタ本体10旋回支持体11、車輪13等を共通部品とすることができて、コストダウンを図ることができる。キャスタ本体10に対する取付け板53の取付け手段は、係合爪やネジ止めであって良い。
【0033】
[第2実施例]
図11、図12は、識別手段16の第2実施例を示す。標識56a,56bを操作レバー15の操作部41の上面に設け、キャスタ本体10に対する取付け板58は操作レバー15の操作部41に対して上面から被さるように設ける。取付け板58には操作レバー15の水平回動時にロック姿勢の標識56aあるいはロック解除姿勢の56bを選択的に視認できる窓部57を設けるのである。図11で実線状態の操作レバー15のとき、ロック姿勢であり窓部57を介してロック姿勢の標識56aが見えるが、二点鎖線の方向に操作レバー15を水平回動させると、窓部57からロック解除姿勢の56b見えて、代わりに標識56aは取付け板58で隠される。その他の構成は第1実施例と同じであるので、同じ部品には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0034】
[第3実施例]
図13は本発明のキャスタ装置1の第3実施例(テーブル60の脚体61に設けた場合)を示す一部切欠き斜視図である。図14(A)は第3実施例の要部を示す断面図、図14(B)は同じく要部を示す上面図である。
【0035】
操作レバー15の操作部41の上面に突出させた部材62に標識63a,63bを付し、脚体61の上面または側面もしくは上面から側面にわたって、操作レバー15の水平回動時に標識63aと標識63bとが選択的に見える個所に窓部64を設ける。この窓部64は透かし孔でも良いし、透明部材であっても良い。その他の構成は第1実施例と同じであるので、同じ部品には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
【0036】
別の実施例では、ロック部材14におけるストッパ部と車輪13の係止部との関係を上記と逆にする。即ち、車輪13の相対向する内側面に設けられる係止部32は車輪13の半径外方向に開放されており、ストッパ部31が車輪13の回転中心方向に近づく時、ストッパ部31が係止部32に嵌まって車輪13の回転をロックでき、ストッパ部31が車輪13の回転中心(水平軸12の軸線)から半径外方向に移動する時、ストッパ部31が係止部32から外れて車輪13をロック解除できるように構成しても良い。その場合、押圧突起18と、操作レバー15における平坦部42と凹部43との関係(ロック部材のストッパ部31の上下移動との関係)を上記実施例と逆にしても良い。
【0037】
第2実施例及び第3実施例でも第1実施例特願同様の作用効果を奏することができる。
【0038】
標識は取付け部分の表面に色分けした薄板を接着しても良いし、プラスチックの二色成形品としても良い。さらに別の実施例として、標識は色の他、文字、記号、図形等を付したり刻印したものであっても良い。他方、窓部は透かし孔にプラスチックなどの透明材料を嵌め込んで標識を視認できるようにしても良い。
【0039】
本発明を適用する什器としてワゴン、テーブルの他、キャビネット、テレビ台のうよな家具、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能などを有する大型複合機等の電気製品を含む趣旨である。
【符号の説明】
【0040】
1 キャスタ装置
10 キャスタ本体
11 旋回支持体
12 水平軸
13 車輪
14 ロック部材
15 操作レバー
18 押圧突起
19a,19b 標識
20 窓部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平軸周りに回転可能な車輪が備えられた旋回支持体と、この旋回支持体を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体と、前記旋回支持体に設けられて前記車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材と、前記ロック部材を操作する操作レバーとを有してなるキャスタ装置であって、
前記ロック部材から前記旋回支持体の前記縦軸線を通って前記キャスタ本体上に突出する押圧突起を、前記キャスタ本体の上面を摺動する前記操作レバーにて押圧または開放することにより、前記ロック部材を揺動させて前記車輪をロックまたはロック解除するように構成され、
前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたキャスタ装置。
【請求項2】
前記識別手段は、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための標識とこの標識を視認する窓部とからなる、請求項1に記載のキャスタ装置。
【請求項3】
前記窓部が前記操作レバーに設けられている、請求項2に記載のキャスタ装置。
【請求項4】
前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられている、請求項2または3に記載のキャスタ装置。
【請求項1】
水平軸周りに回転可能な車輪が備えられた旋回支持体と、この旋回支持体を縦軸線周りに旋回可能に支持し、什器の下部に固定されるキャスタ本体と、前記旋回支持体に設けられて前記車輪の一部に係合することにより当該車輪の回転を止めるロック部材と、前記ロック部材を操作する操作レバーとを有してなるキャスタ装置であって、
前記ロック部材から前記旋回支持体の前記縦軸線を通って前記キャスタ本体上に突出する押圧突起を、前記キャスタ本体の上面を摺動する前記操作レバーにて押圧または開放することにより、前記ロック部材を揺動させて前記車輪をロックまたはロック解除するように構成され、
前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別する識別手段を備えたキャスタ装置。
【請求項2】
前記識別手段は、前記操作レバーのロック姿勢とロック解除姿勢とを識別するための標識とこの標識を視認する窓部とからなる、請求項1に記載のキャスタ装置。
【請求項3】
前記窓部が前記操作レバーに設けられている、請求項2に記載のキャスタ装置。
【請求項4】
前記標識を備えた部材が前記キャスタ本体に対して着脱可能に設けられている、請求項2または3に記載のキャスタ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−91418(P2013−91418A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234690(P2011−234690)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
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