説明

キャラクタ・ベースのプロトコルでの伝送のための圧縮およびデータ符号化

メッセージを編集するためのACARSのシステム20および方法100は、8ビット・キャラクタのストリームの8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングして、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するように構成される処理デバイス30を含む。処理デバイス30は、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタ・ストリームに符号化するように更に構成される。オプションで、処理デバイス30は、プロセッサで受け取った8ビット・キャラクタの存在に応じて、代替の6ビット・キャラクタを取り出すように構成されるルックアップ・テーブル38を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
キャラクタ・ベースのプロトコルでの伝送のための圧縮およびデータ符号化。
【背景技術】
【0002】
ACARS(航空機通信アドレシングおよびレポーティング・システム(Aircraft Communication Addressing and Reporting System))は、無線を介して伝送が行われるデジタル・データ・リンク・システムであり、航空会社の運航部が、保有する様々な航空機と通信することを可能にする。
【0003】
ACARSは、多くの軍用機および民間機により使用されるVHFデジタル伝送システムである。ACARSは、「飛行機用の電子メール」と同じような物である。なぜなら、各航空機の登録が、ARINC(Aeronautical Radio,Inc.、エアロノーティカル・レイディオ社)により開発されたシステムにおける一意アドレスであるからである。トラフィックは、ARINCやSITAのコンピュータなどのサービスを介して、適切な会社や飛行機へ送られ、会社との慣例的な音声通信で必要な幾つかの項目を取り除く。ACARSを用いて、出発報告、到着報告、乗客量、燃料データ、エンジン性能データ、および他の多くの慣例的な項目が、会社により要求され、自動的な間隔で航空機から取り出されることができる。ACARSの出現以前は、運航機乗務員が、音声通信を使用して、このデータを地上の運航部へ中継しなければならなかった。
【0004】
ACARSシステムは、下記のエレメントを備える。
【0005】
1. 機上サブシステム(Airborne Subsystem)。これは、航空機に搭載されるものであり、
a)VHF無線送受信機を介して地対空メッセージを受信し、応答を制御する管理ユニットと、
b)ACARSシステムとの搭乗員インタフェースであり、表示画面およびプリンタを備える制御ユニットと
から成る。
【0006】
2. ARINC地上局システム(ARINC Ground System)。これは、すべてのARINC ACARSリモート送信/受信局と、ARINCのコンピュータおよび交換システムとから成る。
【0007】
3. 、航空会社C(指令および制御)ならびに管理サブシステム(Air Carrier C(Command and Control) and Management Subsystem)。これは、運航管理、保守、搭乗員スケジューリングその他のような基本的にすべての航空会社地上業務であり、ACARSシステムにリンクされる。
【0008】
メッセージは、航空機に対する方向により特徴付けられる2つのタイプに分かれ、「ダウンリンク」は、航空機において発信されるACARS伝送であり、「アップリンク」は、地上局から航空機へ送られるメッセージである。
【0009】
航空会社は、ACARSシステムを介したデータの伝送に対して、送信および受信されたビット数に基づいた支払いを行う。キャラクタ・ベースのプロトコルは、伝送し得るキャラクタの組に制限がある。8ビット辞書(8−bit lexicon)の幾つかのキャラクタは、区切り文字として使用するものとしてキャラクタ・ベース・プロトコルにより指定される。そのような割り当てが行われた場合、指定キャラクタは、キャラクタ・ストリーム内に存在できない。データ・ストリーム内に存在し得るキャラクタの許容数は、その場合、8ビット・ストリームで表現可能な128キャラクタよりも少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
当技術分野において、なくて不便なのは、データのより経済的なロスレスの符号化および伝送のために伝送ビットを削減するシステムおよび方法である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
メッセージをコンパイルするためのACARSシステムおよび方法は、8ビット・キャラクタのストリームの8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングして、通常6ビット・キャラクタ・ストリーム(generally six−bit character stream)を生成するように構成される処理デバイスを含む。処理デバイスは、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタ・ストリームに符号化するように更に構成される。オプションで、処理デバイスは、プロセッサで受け取った8ビット・キャラクタの存在に応じて、代替の6ビット・キャラクタを取り出すように構成されるルックアップ・テーブルを含む。
【0012】
8ビット・キャラクタのマッピングは、オプションで、ルックアップ・テーブルに基づいて、第1の8ビット・キャラクタを第1の6ビット・キャラクタに代替するステップと、第2の8ビット・キャラクタをルックアップ・テーブルに含まれるキャラクタと比較して、選択されたキャラクタ(選択キャラクタ)を生成するステップと、第1の6ビット・キャラクタを選択キャラクタと連結して6ビット・キャラクタのストリームを生成するテップとを含むことができる。一つの実施形態では、選択キャラクタは、ルックアップ・テーブルにおいて第2の8ビット・キャラクタの大文字表現に対応する6ビット・キャラクタを含む。第2の実施形態では、少なくとも1つの選択キャラクタは、指定された8ビット・キャラクタを含むか、またはフラグ・ビットを含み、それにより、後続のものが選択された初期の64個のキャラクタの範囲外のであることを示す。この実施形態では、キャラクタ・ストリームの状態は、8ビットから6ビットへのマッピングが使用されているかどうかを示すように、フラグ・ビットの存在に従って切り換わる。
【0013】
ACARSメッセージをコンパイルするためのACARS制御ユニットでは、処理デバイスは、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するために、8ビット・キャラクタを6ビットのマップへとマッピングするように構成される。プロセッサは、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタのストリームへと符号化するようにも構成される。そのようにすることで、キャラクタを表現するのに必要とされるビットの数の削減がなされる。
【0014】
処理デバイスは、暗号化された6ビット・キャラクタのストリームを生成するために、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを暗号化し、また、その暗号化された通常6ビット・キャラクタ・ストリームを符号化するように更に構成される。そのような符号化により、処理デバイスは、圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを生成するために、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを圧縮し、また、その圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを暗号化するように更に構成される。
【0015】
8ビット・キャラクタのマッピングのために構成される処理デバイスは、オプションで、ルックアップ・テーブルに従って、8ビット・キャラクタを第1の6ビット・キャラクタで代替するように更に構成される。処理デバイスは、これを行うために、第2の8ビット・キャラクタをルックアップ・テーブルに含まれるキャラクタと比較し、第2の8ビット・キャラクタに取って代わる選択された8ビット・キャラクタ(選択8ビット・キャラクタ)を取り出す。選択8ビット・キャラクタは、選択されると、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するために、選択キャラクタとともに第1の6ビット・キャラクタに連結される。
【0016】
幾つかの実施形態では、選択キャラクタは、ルックアップ・テーブルにおいて第2の8ビット・キャラクタの大文字表現に対応する6ビット・キャラクタである。選択キャラクタは、指定8ビット・キャラクタおよびフラグ・ビットも含む。
【0017】
上記の要約を検討すれば容易に理解されるように、ACARSシステムおよび方法は、ACARSが伝送用に許容する限られた数のキャラクタを使用する新しい8ビット表現へとキャラクタを再編成することにより、データをロスレスに圧縮することができる。
【0018】
本発明の好ましい実施形態および代替の実施形態が、添付の図面を参照して以下で詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
メッセージをコンパイルするためのACARSシステムおよび方法は、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するために、8ビット・キャラクタのストリームの8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングするように構成される処理デバイスを含む。処理デバイスは、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタ・ストリームに符号化するように更に構成される。オプションとして、処理デバイスは、プロセッサで受け取った8ビット・キャラクタの存在に応じて、代替の6ビット・キャラクタを取り出すように構成されるルックアップ・テーブルを含む。
【0020】
図1を参照すると、ブロック図は、航空機20に搭載される例示的なシステム18を示している。限定を意図するものではない例示的なシステム18は、ACARS管理ユニット26と処理デバイス30とに結合されるACARS制御ユニット28を含む。処理デバイス30は、少なくとも1つのプロセッサ36を含む。プロセッサ36は、ルックアップ・テーブル38も含むことができ、ルックアップ・テーブル38は、入力データに応答してデータを出力するように構成されるメモリである。管理ユニット26は、VHF無線送受信機40から受け取る地対空メッセージ(ground-to-air message、地上から空へのメッセージ)を受け取り、応答を制御する。例示的なシステムは、航空機内に示されているが、地対空および空対地(空から地上へ)の通信を容易にするために、地上局においても実質的に同じシステムが備えられる。
【0021】
制御ユニット28は、ACARSシステムとの搭乗員インタフェースであり、典型的には、表示画面、ユーザ・インタフェース、およびプリンタを含む。ACARS制御ユニットは、すべての周辺装置を制御し、データの、ACARSプロトコルおよびフォーマットへの必要なカプセル化を提供する。また、制御ユニット28は、地上ベースのシステムへまたは複数の制御および表示ユニットへキャラクタ・ストリームを伝送するために、特別な状態およびイベントのメッセージを生成するのものであり、また、航空機20の機上のポケットPCおよびPDAデバイスへの表示が可能である。また、制御ユニット28は、ACARS制御ユニットが通信のために使用する適切な手段を決定することにより(通信可能エリアごとに)、通信の接続性も管理する。
【0022】
動作に際して、管理ユニット26は、VHF無線送受信機40からキャラクタ・ストリームを受け取る。管理ユニット26は、受け取ったキャラクタ・ストリームを制御ユニット28へ渡す。制御ユニット28は、到着するキャラクタ・ストリーム内で適切な区切りキャラクタを検出した場合、区切りキャラクタの後続のデータを、変換のためにプロセッサ36へ送る。次に、プロセッサ36は、キャラクタ・ストリームに含まれるビット(bits)に従って、ルックアップ・テーブル38からキャラクタを取り出す。本質的には、プロセッサ36は、受け取ったキャラクタ・ストリームのビット群を、ルックアップ・テーブル38に記憶された対応するキャラクタにマッピングする。ルックアヘッド(look-ahead)・バッファ32は、データ・ストリームの8ビット・サンプルを保持して、それをプロセッサ36へ提供するように構成される。マッピングを行うことで、プロセッサ36は、制御ユニット28においてキャラクタとしてキャラクタ・ストリームを出力して、ユーザへテキストまたはキャラクタとして送られるようにする。管理ユニット26は、第2の適切な区切りキャラクタを検出した場合、ACARSプロトコルに厳格に従った型通りの制御ユニット28への情報の伝送に戻る。
【0023】
伝送に際して、ユーザは、キーボードなどのユーザ・インタフェースを用いて、情報を制御ユニット28へ入力する。制御ユニット28は、伝送用に情報をキャラクタ・ストリームへと組み立て、処理デバイス30を使用して有利に変換され得るキャラクタ・ストリームの部分を決定する。ACARSプロトコルによると、各メッセージ・フレームは、少なくとも50個の、最大で272個のキャラクタ、即ちバイトから成る。メッセージ・フレームは、フレーム内の内容の先頭および末尾を確定する区切りキャラクタにより、適切に一括りにされる。フレーム内の各キャラクタの表現は、7ビットACSIIコードとそれに伴う付加的な第8パリティ・ビットによる。結果として得られる8ビット設計を使用すると、実施において、合計メッセージ送信時間は0.17秒から0.91秒の範囲となる。従って、フレーム内にあるメッセージの部分は、メッセージ・セグメントとして変換するために選択されるものであり、メッセージ・セグメントは、50個から272個のキャラクタから成り、反復するストリングの多くを欠くようにして、一般にキャラクタ・ストリームの大幅な圧縮を促進する。
【0024】
制御ユニット28は、メッセージの区切りキャラクタを検出し、一括りにされたキャラクタをプロセッサ・デバイス30へ渡す。ACARSプロトコルでは、メッセージ・フレーム・フォーマットは、実際のメッセージ・テキストに加えて、同期キャラクタ、アドレス・キャラクタ、肯定応答(アクノレッジメント)キャラクタ、モード・キャラクタ、および誤り検査キャラクタを含むように、厳格に定義されている。しかし、各フレーム内では、フレーム内の内容に対するさらなる制約は存在しない。従って、ACARS制御ユニット28は、フレーム内のキャラクタを処理デバイス30へ容易にゲートする。ACARSプロトコルは厳格であるので、処理デバイス30は、キャラクタ・ストリームがフレーム内で生じるときにそのキャラクタ・ストリームを変更するように動作するだけである。
【0025】
同様に図2を参照すると、例示的な8ビットから6ビットへのマッピング・テーブル40が説明されている。処理デバイス30(図1)は、キャラクタ・ベースのデータを受け取り、各8ビット・キャラクタ・データを6ビット表現にパッキングすることにより、キャラクタ・ベースのデータをビット・ストリームへと符号化する。プロセッサ36は、6ビット表現を連結して、一つのビット・データ・ストリームにする。この「パッキング」は、ビットで表したデータのサイズを25パーセント圧縮する。
【0026】
例示的な一実施形態の「パッキング」は、単に、マッピング・テーブル40に従って8ビット・キャラクタを6ビット表現にマッピングすることにより達成される。従って、例えば、「P」42に対する8ビット・キャラクタは、値「0x50」45を有する。対応する6ビット値は、テーブルから「0x31」48として引き出される。結果として、厳密に6ビットのデータのストリーム(strict 6−bit data stream)が得られる。
【0027】
「1対1」マッピングを達成するため、表現する必要のあるキャラクタの総数を2、即ち64まで低下させるように、或る数の許容可能キャラクタが取り除かれる。必要なキャラクタ表現を削減する1つの簡単な手段は、文字の小文字表現を捨てて、総個数から26個のキャラクタを取り除くことである。例示的な一つの実施形態では、小文字と大文字はともに、同じ6ビット表現へとマッピングされる。
【0028】
第2の実施形態では、総個数が96個の伝送可能キャラクタのうち最初の64個のキャラクタが、6ビット表現にマッピングされる。残りの32個のキャラクタは、付加的なフラグ・ビットを伴って7ビット・キャラクタとしてマッピングされる。連結してキャラクタ・ストリームにすると、その結果は、データ・ストリームとして表される通常6ビット・キャラクタ・ストリームとなる。キャラクタの真のビット長に関係なく、そのデータ・ストリームを8ビット・バイトに分断することにより、より短いキャラクタ・ストリームをもたらす。データ・ストリームの分断(チョッピング)は、Base64チョッピング(Base 64 chopping)として知られている。
【0029】
Base64チョッピングを実行して、2進データを伝送可能キャラクタに変換する場合、マッピングにより生成される6ビット・キャラクタ(64個の一意値)は、ルックアップ・テーブル38において、64個の一意のキャラクタに変換される。ACARSを介して伝送可能なキャラクタは96個存在するので、6ビット表現は、残りの32個のキャラクタを表現することができない。通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成する際、プロセッサ36はルックアヘッド・バッファ32から値を取り出すが、この際、2ビット前方を見て、完全な8ビット値が、6ビット・キャラクタとして変形され得ない32個のキャラクタの1つであるかどうかを決定する。別の例示的な実施形態では、これらの8ビットは、拡張(expansion)を必要とせず、従って、元の形式のままである。
【0030】
いくらかの圧縮が、Base64チョッピングにより生じる。説明の目的で、8ビットから6ビットへのマッピングを施されるキャラクタ・ストリームはランダムであると仮定すると、1バイトに対して256個の可能なビット・パターンが存在するので、32個の変形不能なキャラクタの1つと遭遇する可能性は12.5%である。これらのキャラクタの1つと遭遇するたびに、2ビットの長さが節約される。Base64チョッピングによるキャラクタ・ストリームの全体の平均的減少は、このランダムなデータ・ストリームの場合は3.125%である。平文における使用に基づいた適切な割り当てにより、圧縮効果を更に高めることができる。
【0031】
図3を参照すると、ACARSデータを伝送するための方法100において、ACARSデータのストリームが、ブロック102で内容についてテストされる。内容がキャラクタであることを示す適切なヘッダをデータが含む場合、本明細書で説明された8ビットから6ビットへの変換が、ブロック105で行われる。フレームの内容がキャラクタ・データではない場合、ブロック105での8ビットから6ビットへの変換は回避され、方法は、ブロック108のオプションのデータ圧縮へ進む。
【0032】
ブロック108で、標準的な圧縮アルゴリズムがデータに適用される。任意の標準的な圧縮技法を、連結されたデータ・ストリームに対して使用してよい。そのような圧縮の例は、知られたDEFLATEまたはv.42bisアルゴリズムであり、データ・ストリームのサイズが小さいときに比較的良好な結果をもたらす。これらの標準的な圧縮技法の1つを適用することにより、データのサイズに応じて、ビット・ストリームを25から33パーセント低減できる。
【0033】
一般に、データ・ストリームは、使用される圧縮技法に従って短縮される。ATN仕様の開発中に行われた研究は、DEFLATEアルゴリズムはデータの任意のストリームを圧縮できること、およびそのサイズを2分の1から5分の1に削減できることを、明らかにした。従って、データ・ストリームに対してDEFLATEアルゴリズムを使用すると、一般に、元のものと同じサイズまたはより良いサイズのペイロードが得られる。ユーザに対してデータの最適な構成を保証するために、ペイロード・サイズがテストされる。
【0034】
ブロック111で、無圧縮データ・ストリームのサイズが、圧縮データ・ペイロードのサイズと比較される。圧縮データ・ストリームのほうが小さい場合、ブロック114で、圧縮データ・ストリームが、使用するために選択される。元のデータ・ストリームのほうが小さい場合、ブロック117で、元のデータ・ストリームが、使用するために選択される。
【0035】
場合によっては、生成されたデータ・ストリームは、ブロック123での再キャラクタ化(recharacterization)のために直ちに送られるが、オプションのでデータの暗号化が望まれる場合、データのそのような暗号化は、ブロック120で有利に行われてよい。暗号化プロセスは、圧縮ビット・ストリームのサイズの長さを追加しない。圧縮と同様、暗号化は、知られたプロセスにより容易に実行され、知られたプロセスには、PGP暗号化を含む知られた幾つかの公開鍵暗号化手段などがある。
【0036】
ブロック123で、データ・ストリームは、Base64チョッピングにより、キャラクタ・ストリームに再変換され、従って、各6ビット・ユーザ・データを個々の結果的な8ビットACARSキャラクタへと変換する。この符号化方式は、出力キャラクタが、ACARSネットワークを介した伝送用に承認されたタイプであることを、保証する。通常6ビットのユーザ・データを連結して、特定のキャラクタの実際の終端とは無関係に後に8ビット・バイトに切断されるストリームにすることにより、2つの余分なビットが、総データ・ストリーム・サイズを短縮するために使用される。結果として得られる8ビット・キャラクタは、データ・ストリームに対して完全な忠実性を有するが、元のキャラクタとデータ・ストリームが生成するキャラクタとの間に1対1の対応はなく、その差が、伝送における経済性を生み出す。
【0037】
符号化方式は、データ・ストリームのビットを33と1/3パーセント拡張する。しかし、ビット指向のユーザ・データのサイズは、元のキャラクタ指向のユーザ・データよりも大きいことはなく、ビット・ストリームに適用される圧縮アルゴリズムの有効性に応じて、より小さくなることもある。しかし、標準的なACARSのビット対キャラクタ符号化方式は、ビット指向のユーザ・データのサイズを2倍され、8ビットから6ビットへのマッピングおよび付随するBase64チョッピングによりバイパスされる。
【0038】
送信ではなく、図4に示されるように受信の場合、方法200は、送信方法100(図3)を逆にする。ブロック201で、8ビット・キャラクタのストリームが拡張され、キャラクタ・ストリームを構成する元のキャラクタに従って、ビットが再び割り当てられる。8ビット・キャラクタのストリームは、純粋な6ビット・マッピングで変形できないキャラクタの存在について、検査される。プロセッサ36(図1)は、ルックアヘッド・バッファ32(図1)から値を取り出すが、その際、2ビット先取りして、完全な8ビット値が、6ビット・キャラクタとして変形され得ない32個のキャラクタの1つであるかどうかを決定する。取り出した値に基づいて、8ビット・キャラクタ・ストリームは、通常6ビット・キャラクタ・ストリームへと変形される。
【0039】
ブロック204で、キャラクタ・ストリームに付随するヘッダ、またはキャラクタ・ストリーム自体が、送信方法100(図3)によるメッセージの組み立て中に暗号化が行われたことを示している場合、暗号解除が行われる。メッセージが暗号解除を必要とする場合、それはブロック207で行われる。
【0040】
ブロック210で、結果的な暗号解除されたデータ・ストリームについて、送信方法100(図3)によるメッセージの組み立て中に、データ・ストリームを変更する圧縮アルゴリズムが使用されたかどうかを判定するために、検査が行われる。使用されていた場合、選択されたアルゴリズムに従った圧縮解除が、ブロック213で行われる。
【0041】
ブロックで、方法200は、続いて、結果のテストが、8ビットから6ビットへのマッピングの結果であるかをテストする。8ビットから6ビットへのマッピングが行われていた場合、ブロック220で、平文メッセージを生成するために、逆のマッピングが行われる。
【0042】
本発明の好ましい実施形態が、上述のように、例示および説明されたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更が施され得る。例えば、平文のさらなる暗号化または暗号解除は、送信方法100(図3)または受信方法200(図4)のどちらかに先立ちその外側で行われてもよい。従って、本発明の範囲は、好ましい実施形態の開示により限定されない。本発明は、特許請求の範囲を参照することにより完全に決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は、例示的なACARSシステムのブロック図である。
【図2】図2は、8ビット・キャラクタから6ビット・キャラクタへのマッピングを行うためのマッピング・テーブルである。
【図3】図3は、送信用にACARSメッセージをコンパイルするためのフローチャートである。
【図4】図4は、受信したACARSメッセージをデコンパイルするためのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタ・ストリームのデータの符号化および伝送における伝送ビットをロスレスに低減する方法(100)であって、
8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングして通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するステップ(105)と、
前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタのストリームに符号化するステップ(123)と
を備える方法100。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを暗号化して、暗号化された通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するステップ(120)を更に備え、
前記符号化するステップが、前記暗号化された通常6ビット・キャラクタ・ストリームを符号化するステップ(123)を含む、
方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを圧縮して、圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを生成するステップ(108)を更に備え、
前記符号化するステップが、前記圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを符号化するステップ(123)を含む、
方法。
【請求項4】
ACARSメッセージをコンパイルするためのACARS制御ユニット(20)であって、
8ビットから6ビットへのマッピングを保存するためのメモリ(38)と、
前記メモリ(38)と結合され、8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングして通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するように構成される処理デバイス36であって、前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタのストリームに符号化するように更に構成される処理デバイス36と
を備えるACARS制御ユニット(20)。
【請求項5】
請求項4に記載のユニット(20)であって、
前記処理デバイス(36)は、前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを暗号化して、暗号化された通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するように更に構成され、
前記符号化は、前記暗号化された通常6ビット・キャラクタ・ストリームを符号化することを含む、
ユニット(20)。
【請求項6】
請求項4に記載のユニット(20)であって、
前記処理デバイス(36)は、前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを圧縮して、圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを生成するように更に構成され、
前記符号化は、前記圧縮された6ビット・キャラクタのストリームを符号化することを含む、
ユニット(20)。
【請求項7】
メッセージをコンパイルするためのACARSシステム(20)であって、
8ビット・キャラクタのストリームの8ビット・キャラクタを6ビットのマップにマッピングして、通常6ビット・キャラクタ・ストリームを生成するように構成される処理デバイス(36)を含み、
前記通常6ビット・キャラクタ・ストリームを8ビット・キャラクタのストリームに符号化するように更に構成される、
ACARSシステム(20)。
【請求項8】
請求項7に記載のACARSシステム(20)であって、
前記処理デバイス(30)はルックアップ・テーブル(38)を含み、前記ルックアップ・テーブル(38)は、プロセッサで受け取った前記8ビット・キャラクタの存在に応じて代替の6ビット・キャラクタを取り出すように構成される、
ACARSシステム(20)。
【請求項9】
請求項7に記載のACARSシステム(20)であって、
前記処理デバイス(30)はルックアップ・テーブル(38)を含み、前記ルックアップ・テーブル(38)は、前記プロセッサで受け取った前記8ビット・キャラクタの存在に応じて、代替の8ビット・キャラクタを取り出すように構成される、
ACARSシステム(20)。
【請求項10】
請求項7に記載のACARSシステム(20)であって、
ルックアヘッド・バッファ(32)を更に備え、前記ルックアヘッド・バッファ(32)は、前記8ビット・キャラクタ・ストリームをACARS制御ユニットから受け取り、プロセッサ要求に従ってキャラクタを取り出すように構成され、取り出された前記キャラクタが前記プロセッサにおいて提供される、
ACARSシステム(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−529194(P2009−529194A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558460(P2008−558460)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/063011
【国際公開番号】WO2007/101265
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)