説明

キャラメルが入っているチューイングガム

【課題】既存のチューイングガムは、キャラメルと一緒に摂取時、キャラメルの油脂成分とガムベースの樹脂成分の作用により、ガムベースが溶けて唾液に溶け出して、チューイングガム独特の咀嚼感がなくなってしまう。そこで、キャラメルと一緒に摂取しても溶けることが防止されたガムベースを有するチューイングガムを開発する。
【解決手段】低重合ポリイソブチレン、中重合ポリイソブチレン及びブチルラバー(高重合ポリイソブチレン)を含むガムベースを含有したガム生地層とキャラメルとを含有したチューイングガムとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラメルが入っているチューイングガムに関し、本発明のチューイングガムは、キャラメルを含有していながらも、噛む過程でガムベースが溶けない特徴がある。
【背景技術】
【0002】
チューイングガムとは、天然または合成樹脂で構成されたガムベース(base)に、糖類を含有した甘味料、乳化剤、軟化剤、香料などを配合し、噛む過程で口腔内の体温と唾液により甘味料と香料などが溶け出すようにしたものである。
【0003】
従来のチューイングガムには、砂糖及び糖アルコール類、その他の糖類を主原料とし、ガムベース、乳化剤、軟化剤、香料などの食品及び食品添加物を少量添加して、予備加熱したミキサーに入れて完全に混合した後、押出して圧延し、24〜48時間熟成した後、裁断して包装する板形のガムと、上記原料を混合した後、チューイングガムの中心部に糖類及び有機酸、香料などを充填して成形した後、24〜48時間熟成して包装したセンターフィリングガムがある。このようなチューイングガムの味と香りは、添加する甘味料、香料及び食品添加物などにより決定されるが、代表的にレモン、オレンジ、バナナ、ブドウ、リンゴ、イチゴ、チェリー、パイナップルなどを含む果実エッセンスとコーヒー、ココア、コーラ、ピーナッツ、アーモンドなどのような豆類及び堅果類由来のものがある。
【0004】
既存のチューイングガムは、キャラメルと一緒に摂取時、キャラメルの油脂成分とガムベースの樹脂成分の作用により、ガムベースが溶けて唾液に溶け出して、チューイングガム独特の咀嚼感がなくなってしまう問題があって、キャラメルの味と香りを出すために、キャラメルの代わりに甘味料の糖または糖アルコールとキャラメル香料を使用した。また、大韓民国特許公告第88−000980号(特許文献1)では、甘味料として使用される水飴の代わりに、アミロペクチンからなる澱粉と水とを加熱処理した澱粉糊を使用して、総水分量を適宜調節し練り形態のチューイングガムを作って、中央にキャラメルを充填した製品を開示しているが、前記技術は、チューイングガムにモチのような食感を付与したもので、キャラメルを添加することによりガムベースが溶けることを防止するには限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許公告第88−000980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、上記のような問題点を解決するために鋭意研究した結果、チューイングガムのガムベースとして低重合ポリイソブチレン、中重合ポリイソブチレン及びブチルラバー(高重合ポリイソブチレン)を含有したガムベースを利用し、このようなチューイングガムとキャラメルの比率を適宜調節すると、ガムとキャラメルを一緒に摂取してもガムベースが溶けないということを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明は、キャラメルと一緒に摂取してもガムベースが溶けないため、ガムとキャラメルの食感を同時に有する、キャラメルが入っているチューイングガムの提供にその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、低重合ポリイソブチレン、中重合ポリイソブチレン及びブチルラバーを含むガムベースを含有したガム生地層と、キャラメルを含有するチューイングガムをその特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のキャラメルが入っているチューイングガムは、キャラメルとチューイングガムを一緒に摂取してもガムベースが溶けることがないため、チューイングガムとキャラメルの食感を同時に楽しむことができるなどの優れた官能的特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一具現例であって、チューブ状のガム生地層内部にキャラメルが充填されたチューイングガムを図式化したものである。
【図2】本発明の他の具現例であって、ガム生地層とキャラメルが格子模様をなしているチューイングガムを図式化したものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0012】
本発明は、キャラメルによって溶けることのないガムベースが入っているチューイングガムに関する。
【0013】
前記ガム生地層は、ガムベース30〜45重量%、糖アルコール及び糖類50〜65重量%、乳化剤0.05〜0.3重量%及び香料0.1〜5.0重量%を含む。
【0014】
一般にガムベースは、アセチルリシノール酸メチル、エステルガム、酢酸ビニール樹脂、ポリイソブチレン、ポリブテン、グリセリン脂肪酸エステル、トリアセチン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム類、粉末パルプなどの繊維類(植物性)、タルク等の無機質(鉱物性)、植物性ゴム含有樹脂(グッタカチュウ、グッタハンカン、グッタペルカ、チクル、バラタ、ベネズエラチクル、マッサランドバチョコレート、マッサランドババラタ、ロジディンハ、グアユーレ、ジェルトン、ソルバ、ソルビンハ、ツヌー、ニガーグッタ、レッチュデバカ、ゴム、チルテ等)、植物性ゴム非含有樹脂(マスチック、ベンゾインガム、エレミ樹脂、ニュウコウ、ミルラ、オポパナックス樹脂、グアヤク樹脂、ダンマル樹脂、カウリガム、コパール樹脂、サンダラック樹脂、ファーバルサム、ロジン、コパイババルサム等)、動物性樹脂(シェラック等)、植物性ワックス(コメヌカロウ、サトウキビロウ、ウルシロウ、モクロウ、カンデリラロウ、ホホバロウ、オウリキュウリロウ、カルナウバロウ、油糧種子ロウ等)、動物性ワックス(シェラックロウ、ゲイロウ、ミツロウ、ラノリン等)、鉱物性ワックス(オゾケライト、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンロウ等)などを原材料として利用して製造する。しかし、前記原料で製造された一般的なガムベースは、キャラメルと一緒に摂取時、ガムベースが溶けてしまう問題がある。
【0015】
本発明のガムベースは、上記のようなガムベースの溶ける問題を解決するために、低重合ポリイソブチレン、中重合ポリイソブチレン及びブチルラバー(高重合ポリイソブチレン)を特定比率で含むことを特徴とする。前記低重合ポリイソブチレンは、分子量が50,000〜200,000であるものを使用することが好ましい。分子量が低すぎると、咀嚼時、ガムベースが溶ける恐れがあり、分子量が200,000を超過すると、感触が硬くなる問題がある。前記中重合ポリイソブチレンは、分子量が300,000〜400,000であるものを使用することが好ましい。中重合ポリイソブチレンの分子量が300,000未満であると、ガムベースの硬度が低くなって軟らかい食感を与えることはできるが、咀嚼時、容易に溶けてしまう問題があり、分子量が400,000を超過すると、硬度が高くなって、硬い食感を与える問題がある。前記ブチルラバー(高重合ポリイソブチレン)は、分子量が600,000〜800,000であるものを使用することが好ましいが、分子量が600,000未満であると、キャラメルと一緒に摂取時、ガムベースが溶けてしまう恐れがあり、分子量が800,000を超過すると、感触が硬くなると同時に、ガムに加工し難い問題がある。本発明において、前記低重合ポリイソブチレンの使用量は、前記中重合ポリイソブチレン100重量部に対し、80〜200重量部が好ましいが、使用量が80重量部未満であると、中重合ポリイソブチレンの相対的含量が増加して、ガムが硬くなると同時にガムベースへの加工が難しい問題があり、使用量が200重量部を超過すると、キャラメルと一緒に摂取時、ガムが溶けてしまう問題がある。なお、ブチルラバーは、中重合ポリイソブチレン100重量部に対し5〜40重量部を使用することが好ましいが、使用量が5重量部未満であると、キャラメルと一緒に摂取時、ガムが溶けてしまう問題があり、40重量部を超過すると、硬度の上昇により、ガムベースへの成形が難しい問題がある。
【0016】
その他、ガムベースの製造に通常的に使用される上記のエステルガム、酢酸ビニル樹脂などをさらに含めてガムベースを製造することができる。ガム生地層のうち、ガムベースの含有量は、30〜45重量%が好ましいが、含有量が30重量%未満であると、キャラメルと混合摂取時、ガムの食感を楽しむことが難しくて、45重量%を超過すると、ガムが硬くなり、ガム成形が難しくなる問題がある。
【0017】
前記糖アルコール及び糖類は、甘味料であって、ガム独特の甘い味を与えるために使用する。糖アルコールとしては、イソマルチトール、エリスリトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、パラチニット、マルチトール、マルトテトライトール、マルトトリイトール、マンニトール、ラクチトール、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元麦芽糖水飴、還元水飴などを使用することができる。また、前記糖類としては、アラビノース、ガラクトース、キシロース、果糖などの単糖類、イソトレハロース、スクロース、マルトース、ラクトースなどの二糖類、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)、大豆オリゴ糖、転化糖、水飴などのオリゴ糖類などを使用することができる。ガム生地層中の糖アルコール及び糖類の含量は、50〜65重量%にすることが好ましいが、含量が50重量%未満であると、ガムが硬くなる問題があり、65重量%を超過すると、キャラメルと一緒に摂取した時、ガムとしての食感を楽しむことが難しい問題がある。
【0018】
前記乳化剤は、ガムベースと他の原料とを製造過程で円滑に混合させるために使用し、当業界で広く使用されているショ糖脂肪酸エステル、レシチンなどを使用することができる。ガム生地層中の乳化剤の含有量は、0.05〜0.3重量%が好ましい。含有量が高すぎると、ガムが溶けてしまう問題があり、低すぎると、咀嚼時、ガムが歯にくっ付いてしまう問題がある。
【0019】
前記香料は、摂取時に風味感を与えるために使用するが、粉末香料、液状香料、顆粒形態などを使用することができて、好ましくは、液状香料を使用する。ガム生地層中の含有量は、0.1〜5.0重量%が好ましいが、含有量が0.1重量%未満であると、使用による効果が微弱で、含有量が5.0重量%を超過すると、ガムが軟らかくなりすぎて、歯に付着され咀嚼し難い問題がある。
【0020】
ガム生地層には、前記構成物質の他にも、通常的に含まれる食品添加物などを少量さらに含むことができる。
【0021】
本発明で使用するキャラメルは、特に限定されるものではなく、油脂、糖類、練乳、ゼラチンなどから製造される通常のキャラメルを使用する。
【0022】
本発明のキャラメルとガム生地層の重量比率は、1:1〜1:3.5にすることが好ましい。キャラメルの重量比率が高すぎると、摂取時、ガムベースが溶けてしまう問題があり、重量比率が低すぎると、キャラメルの食感を感じることができず、ガムが硬くなる問題があるため、前記比率を選択することが好ましい。
【0023】
本発明のキャラメルの入っているチューイングガムは、以下のような方法で製造することができる。二つのミキサーが並んでいる位置で、ガムベース、糖アルコール及び糖類、乳化剤及び香料を45〜55℃に予備加熱された一方のミキサーに投入及び混合して、ガム生地層組成物を製造して、油脂、糖類、練乳、ゼラチンを50〜55℃に予備加熱された他のミキサーに投入及び混合して、キャラメルを製造する。その後、キャラメルとガム生地層組成物を1:1〜1:3.5の重量比率でそれぞれ同時に冷却ベルトを通じてそれぞれのホッパー(hopper)に注入し、キャラメルの外部をチューイングガムで包むような、例えば、図1に示したような形態のキャラメルチューイングガムを、押し出し装置(extruder)を通じて出して製造することができる。このようなキャラメルとガム生地層の構造は、図1のようにチューブ状のガム生地層10内部にキャラメル20が充填された形態の他にも、ガム生地層11とキャラメル21とが格子形態になっている図2のような形態、キャラメルコアをガム生地層がシェル状に包んでいるコア/シェル形態、その他の形態も可能である。
【0024】
本発明のキャラメルの入っているチューイングガムは、ガムとキャラメルの食感を同時に楽しむことができるなど、官能的特性に優れていながらも、一緒に摂取時、ガムベースが溶けない特徴を有する。
【0025】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0026】
製造例1
低重合ポリイソブチレン(分子量50,000〜200,000)4.5重量%、中重合ポリイソブチレン(分子量300,000〜400,000)3.0重量%、ブチルラバー(高重合ポリイソブチレン;分子量600,000〜800,000)0.8重量%、酢酸ビニール樹脂26.0重量%、エステルガム21.0重量%、マイクロクリスタリンワックス12.1重量%、グリセリン脂肪酸エステル15.2重量%、タルク11.7重量%、ポリブテン5.6重量%及びトリアセチン0.1重量%としてガムベースを製造した。
【0027】
製造例2
低重合ポリイソブチレン8.9重量%、中重合ポリイソブチレン5.0重量%、ブチルラバー(高重合ポリイソブチレン)0.5重量%、酢酸ビニール樹脂27.4重量%、エステルガム14.0重量%、マイクロクリスタリンワックス18.1重量%、グリセリン脂肪酸エステル11.0重量%、タルク11.5重量%、ポリブテン3.55重量%及びトリアセチン0.05重量%としてガムベースを製造した。
【0028】
製造例3
低重合ポリイソブチレン10.1重量%、中重合ポリイソブチレン0.9重量%、酢酸ビニール樹脂24.3重量%、エステルガム20.3重量%、マイクロクリスタリンワックス14.5重量%、グリセリン脂肪酸エステル12.7重量%及びタルク17.2重量%としてガムベースを製造した。
【0029】
【表1】

【0030】
実施例1
製造例1で製造したガムベース35.2重量%、スクロース(精白糖、Samyang corporation)63.5重量%、乳化剤のショ糖脂肪酸エステル(Mitsubishi-Kagaku Foods Corporation)0.1重量%及びキャラメル香料(キャラメル香、Riken, TAKATA、ソウル香料)1.0重量%、色素(キャラメル色素、ロッテサンカン)0.2重量%を55℃に予備加熱された第1ミキサーで混合し、ガム生地層組成物を製造して、スクロース49.0重量%、水飴21.2重量%、練乳12.9重量%、乳クリーム3.5重量%及びゼラチン0.3重量%、キャラメル香0.1重量%及びフォンダン13.0重量%を55℃に予備加熱された第2ミキサーで混合してキャラメルを製造した後、キャラメルとガム生地層の重量比率が1:3になるようにそれぞれホッパーに注入し、押し出し装置(extruder)でキャラメルの外部をガムで包むような形態の、キャラメルの入っているチューイングガムを製造した。
【0031】
実施例2
前記実施例1と同様に行うが、製造例2で製造したガムベース41.6重量%、スクロース56.9重量%、ショ糖脂肪酸エステル0.1重量%、キャラメル香料1.2重量%及び色素0.2重量%を55℃に予備加熱された第1ミキサーで混合し、ガム生地層組成物を製造して、キャラメルとガム生地層の重量比率が1:1になるようにそれぞれホッパーに注入し、押し出し装置(extruder)でキャラメルとガムが格子形態になっているチューイングガムを製造した。
【0032】
比較例1
前記実施例1と同様に行うが、製造例1で製造したガムベースの代わりに製造例3で製造したガムベースを使用して、キャラメルとガム生地層の重量比率が1:1になるようにそれぞれホッパーに注入して、押し出し装置(extruder)でキャラメルの外部をガムで包むような形態の、キャラメルの入っているチューイングガムを製造した。
【0033】
比較例2〜3
前記比較例1と同様に行うが、キャラメルとガム生地層の重量比をそれぞれ1:2(比較例2)、1:3(比較例3)にして製造した。
【0034】
比較例4〜6
前記比較例1と同様に行うが、キャラメルとガム生地層の重量比をそれぞれ1:4(比較例4)、2:1(比較例5)、3:1(比較例6)にして製造した。
【0035】
比較例7
前記比較例1と同様に行うが、ガム生地層の製造時、モチ粉17重量%、砂糖37.5重量%、卵白0.5重量%及び水45重量%からなる加熱処理澱粉糊の練り水をガムベース100重量部に対して50重量部さらに添加した。
【0036】
物性測定試験
前記実施例1〜2と比較例1〜7で製造されたキャラメルチューイングガムに対して、20名のパネルにより、20分間の咀嚼時間を経た後、ガムベースの溶け(O、×)有無及び官能検査を行って、その結果を下記表2に示した。官能検査は、パネルの評価を、非常に良好5、良好4、普通3、不良2、非常に不良1に数値化して、その平均値を計算した。
【0037】
【表2】

【0038】
上記表2から分かるように、比較例1の場合、ブチルラバーを使用しないことにより、キャラメルと一緒に摂取時、ガムベースが溶けてしまう結果を示した。形態上では、同一に成形されるため新しく見えるが、溶け現象により、選好度が非常に劣ることが分かる。ブチルラバーを使用せず、キャラメルとガムの比率をそれぞれ1:2、1:3にした比較例2、3も同様に、キャラメルとガムが適正な比率となったが、ガムベースが溶けてしまう問題点を示した。しかし、ガム生地層の比率が高くなったため、キャラメルにより溶ける程度が少し減少し、食感及び選好度は、比較例1に比べては多少高くなる結果を示した。比較例4の場合、キャラメルの含量が少なくて、キャラメルの食感と味が現れない問題があり、ガム生地層の比率が高すぎるため、摂取時、ガムが硬くなる問題があった。比較例5と6の場合、キャラメルの含量が高くて、ガムベースが溶けてしまい、ガムの食感が足りなくて全体的な食感が不良であって、それにより、味も不良になる結果を示した。澱粉糊の練り水を含有する比較例7の場合も、咀嚼時間が20分を経過するにつれてガムベースが溶けてしまう結果を示し、モチの食感を示すことにより全体的な食感は良好であったが、味がよくないと評価された。
【0039】
結局、チューイングガムの製造時、本発明のように分子量がそれぞれ異なる3種のポリイソブチレンを含有するガムベースを使用する場合、チューイングガムとキャラメルを一緒に摂取してもガムベースが溶けることがないため、チューイングガムとキャラメルの食感を同時に満足しながら、その他の新鮮感、味などの官能的特性に優れたキャラメルチューイングガムを製造することができることを確認することができた。
【符号の説明】
【0040】
10 ガム生地層
20 キャラメル
11 ガム生地層
21 キャラメル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低重合ポリイソブチレン、中重合ポリイソブチレン及びブチルラバーを含むガムベースを含有したガム生地層と、キャラメルとを含有するチューイングガム。
【請求項2】
前記キャラメルと前記ガム生地層の重量比率は、1:1〜1:3.5であることを特徴とする、請求項1に記載のチューイングガム。
【請求項3】
前記ガムベースは、前記中重合ポリイソブチレン100重量部に対し、前記低重合ポリイソブチレン80〜200重量部及び前記ブチルラバー5〜40重量部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のチューイングガム。
【請求項4】
前記低重合ポリイソブチレンは、分子量が50,000〜200,000であり、前記中重合ポリイソブチレンは、分子量が300,000〜400,000であって、前記ブチルラバーは、分子量が600,000〜800,000であることを特徴とする、請求項1または3に記載のチューイングガム。
【請求項5】
前記ガム生地層は、前記ガムベース30〜45重量%と、糖アルコール及び糖類50〜65重量%と、乳化剤0.05〜0.3重量%と、香料0.1〜5.0重量%とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のチューイングガム。
【請求項6】
前記ガム生地層と前記キャラメルは、チューブ状のガム生地層10内部にキャラメル20が充填された形態、ガム生地層11とキャラメル21が格子状になっている形態、またはキャラメルコアをガム生地層がシェル状に包んでいるコア/シェル形態であることを特徴とする、請求項1に記載のチューイングガム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−24086(P2012−24086A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158818(P2011−158818)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(501401593)ロッテ コンフェクショナリー カンパニー リミテッド (6)
【Fターム(参考)】