説明

キャンドルホルダ及びキャンドルパネルスタンド

【課題】移動可能なキャンドルパネルスタンド及びキャンドルパネルスタンドに取付け可能なキャンドルホルダを提供する。
【解決手段】パネルが移動可能で、安定して載置できるキャンドルパネルスタンドであって、そのパネルに、キャンドルホルダ10を取付け可能としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャンドルホルダ及びパネルを移動可能とした移動型パネルスタンドであって、該パネルに、該キャンドルホルダを装着可能としたキャンドルパネルスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燭台の壁への取り付け方法として、特許文献1に記載のものがある。これは、キャンドルを立てるための受部を有する燭台の後部に、ほぼ垂直の取り付け部を形成し、取り付け部とそれを取り付けようとする壁面のいずれか一方に永久磁石を、他方に、永久磁石と互いに吸着しあう磁性体を埋設したものである。
【0003】
【特許文献1】特開2001−35247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたものは、壁への固定式であるので、セレモニー会場での使用の場合、壁の移動を行うことができないという問題があった。従って、セレモニー会場の壁自体に燭台を取り付け可能な構造を設置しなければならず、工事が必要になり、また、燭台を使用しない場合には、壁面に磁性体を埋設したことにより、壁面の体裁が悪いという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はかかる従来の技術を更に改良するもので、請求項1記載の発明のキャンドルホルダは、キャンドルを内部に載置可能で、上部が開放端となっている透明容器と、
該透明容器の底部を保持可能な保持部と、該保持部に取り付けられ、壁面に対して固定可能となっている取付部とを備える、ことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のキャンドルホルダにおいて、前記取付部は、上側が鋭角の三角形状で、上部にビス止め可能な開口が形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のキャンドルホルダにおいて、前記保持部には、前記透明容器の底部を係止可能な爪部が複数立設されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、パネルと、該パネルの底部にパネルを安定して載置可能な保持部を備えるキャンドルパネルスタンドであって、
該パネルに、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャンドルホルダを取り付けるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のキャンドルパネルスタンドにおいて、前記パネルは、黒色であることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載のキャンドルパネルスタンドにおいて、前記パネルは、縦方向または横方向に平行に、所定の間隔をあけて複数の板を並設してなることを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載のキャンドルパネルスタンドにおいて、前記パネルは、ひのき製であることを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項4〜7のいずれか1項に記載のキャンドルパネルスタンドにおいて、前記パネルの保持部は、該パネル底面の長手方向両端各々に、該パネルの長手方向に対して垂直に配置され、前記パネルを保持可能な長さを有する板状部材からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明のうち請求項1記載の発明によれば、キャンドルを内部に載置可能で、上部が開放端となっている透明容器と、
該透明容器の底部を保持可能な保持部と、該保持部に取り付けられ、壁面に対して固定可能となっている取付部とを備える構成としたことにより、任意の場所にキャンドルを取り付けることが可能となる。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、取付部は、上側が鋭角の三角形状で、上部にビス止め可能な開口が形成されていることにより、ビス止めという簡易な構成で任意の場所に、キャンドルホルダを取り付けることが可能となる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、前記保持部には、透明容器の底部を係止可能な爪部が複数立設されていることにより、透明容器を安定して保持することができる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、パネルと、パネル移動可能な保持部を備えるキャンドルパネルスタンドであって、パネルに、キャンドルホルダを取り付けるようにしたので、持ち運びにより、任意の場所にキャンドルパネルスタンドを移動することができるため、効果的な会場設営が短時間で、且つ安価に行うことができる。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、パネルを黒色としたことにより、より効果的にキャンドルの炎の明かりを演出することができる。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、前記パネルが、縦方向または横方向に、複数の板を所定の間隔をあけて平行に並設してなることにより、パネル後方からの採光とキャンドルの炎との組合せによる異なった雰囲気の明かりを楽しむことができる。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、前記パネルを、ひのき製とすることにより、キャンドルを灯すことによりひのきの良い香りが立ち、キャンドルの炎とひのきの香りとの組合せにより、癒し効果があり、より印象に残る会場演出を行うことができる。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、パネルの保持板が、該パネル底面の長手方向両端各々に、該パネルの長手方向に対して垂直に配置され、前記パネルを保持可能な長さを有する板状部材からなることにより、パネルを安定して保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施の形態について、図により詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態のキャンドルホルダを示す斜視図、図2(a)は、本発明の実施の形態のキャンドルホルダの平面図、(b)はキャンドルホルダの正面図、(c)はキャンドルホルダの右側面図である。図3(a)は、本発明の第1の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図、(b)は、本発明の第2の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図、(c)は、本発明の第3の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図である。図4(a)は、本発明の第1の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの正面図、(b)はその左側面図である。図5は、本発明の第2の実施の形態のキャンドルパネルスタンドを複数使用した実際の使用例を示す斜視図である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態のキャンドルホルダは、キャンドル4を内部に載置可能で、上方が開放端となっている透明容器1と、透明容器1の底部を保持可能な保持部2と、保持部2に取り付けられ、壁面に対して、ビス止めによる係止を可能とする開口31が形成されている取付部3とを備える。
【0023】
透明容器1は、上部を開放端とした円筒状で、材質的には、耐熱ガラス製である。なお、透明容器1の形状及び材質はこれに限定されるものではなく、立方体、直方体、多角柱状、湾曲した断面を有する柱状など、内部にキャンドルを載置可能なものであれば、どのような形状であっても良い。また、材質も、耐火性があり、内部のキャンドル4の火を効果的に演出できるような材質であれば、ガラスに限定されるものではなく、例えば、和紙に防炎加工を施したようなものであっても良い。
【0024】
取付部3は、上側が鋭角の三角形状をなす取付板32からなり、上部に開口31が形成されている。材質は、本実施形態においてはステンレス製としているが、これに限らず、他の金属、木製、プラスチック等であっても良い。また、取付部3のパネルへの取り付けは、ビス止めとしているが、これに限るものではなく、パネルに安定して取り付けられるものであればよく、例えばフックにより引っ掛けて取り付けるようにしても良い。
【0025】
保持部2には、取付部3と同じ材質のステンレス製で、図2(a)に示すように、取付部3の底部から延在する延長部23が取付部3に対して垂直に設けられている。また、透明容器1を保持台22上に載せたときに、透明容器1を外れないように係止可能な保持爪21を複数個、均等な間隔で垂直に折曲して立設している。
【0026】
次に、図3により、キャンドルホルダ10を脱着可能なキャンドルパネルスタンド4A〜4Cについて説明する。
キャンドルパネルスタンド4Aは、パネル40を移動可能な移動型パネルスタンドであって、パネル40に、複数のキャンドルホルダ10をビス止めにより取付可能としたものである。パネル40の底面には、床面に載置可能なように、保持板5が、パネル40の底部長手方向の両端側に長手方向に対して垂直に2箇所取り付けられている。保持板5は、パネル40を安定して保持できるような所定の長さとなっており、図4(b)に示すように、パネル40と保持板5の接合のために、パネルの裏面に筋交6を設けるようにすれば、パネル40を保持板5に安定して固定させることができる。
【0027】
図3(a)に示す第1の実施の形態においては、パネル40は、黒色としている。これにより、キャンドルの火の効果を一層高めることができる。セレモニーでの厳かな雰囲気を醸し出すことができる。尚、パネル40の色は黒に限定するものではなく、白、その他の色など、使用目的に応じて選択することができる。さらに、材質も、木材だけでなく、ミラー、金属、プラスチックなどであっても良い。
【0028】
第2の実施の形態のキャンドルパネルスタンド4Bは、図3(b)に示すように、細長い板が横向きに所定の間隔をあけて平行に並設されてルーバー状となったパネル41よりなるものである。パネル41を構成する板をルーバー状に配置することにより、裏面後方からの横向きの隙間からの採光とキャンドルの明かりとの組み合わせによる異なった効果を生み出すことができる。なお、ルーバー状の板を配置する間隔や、傾斜角度は使用目的、デザインにより任意である。図3(b)のルーバー状のパネル41へのキャンドルホルダ10の取り付けは、図3(a)と同様に、ビス止め、またはフックによる引っ掛けによるものである。
【0029】
第3の実施の形態のキャンドルパネルスタンド4Cは、図3(c)に示すように、細長い板が縦向きに所定の間隔をあけて平行に並設されてルーバー状となったパネル42よりなるものである。パネル42を構成する板をルーバー状に配置することにより、裏面後方からの縦向きの隙間からの採光とキャンドルの明かりとの組み合わせによる異なった効果を生み出すものである。図3(c)のルーバー状のパネルへのキャンドルホルダ10の取り付けは、図3(a)(b)と同様に、ビス止め、またはフックによる引っ掛けによるものである。
【0030】
第1−3の実施の形態において、パネルの材質は、木材、プラスチック等、どのような材質であっても良いが、特に、ひのき製とすることにより、ひのきの香りと共にキャンドルの明かりにより、よりリラックスのできる癒やし効果の高い空間を作り出すことができる。
なお、キャンドル4自体または透明容器1内にアロマオイルを添加しておくことにより、香りを楽しむこともできる。
【0031】
図4により、パネルへのキャンドルホルダ10の配置について説明する。
キャンドルホルダ10の配置は任意であるが、図4(a)に示すように、3×5列として、各列毎にキャンドルホルダ10が1個又は2個と交互になるようにキャンドルホルダ10を配置するようにしている。なお、キャンドルホルダ10の配置はこれに限定されるものではなく、勿論、配置構成、数は任意である。
【0032】
図5により、実際にキャンドルパネルスタンドの使用例を説明する。
この場合には、横ルーバー状のキャンドルパネル41を使用したキャンドルパネルスタンド4Bを、横並びに5枚、隣り合うように並べて一枚の壁のように使用している。パネルスタンドの組み合わせ方法は任意であり、パネルスタンド4A〜4Cを複数枚使用して、口状の矩形状や、コの字状、ハの字状、または多角形状等に配置したりすることもできる。部屋の大きさ、用途により、任意に配置することができる。
【0033】
図5の実施の形態により、実際の祭壇を構成した場合を説明する。
焼香台、遺影の後方にキャンドルパネルスタンド4Bを配置するようにする。このような使用方法では、単に、パネルスタンドを複数枚並べて、キャンドルに火を灯すだけで、セレモニー会場の雰囲気を厳かなものとすることができるので、会場設営を非常に短時間で行うことができ、非常に印象的な雰囲気を醸し出すことができ、効果的に演出することができる。
【0034】
本実施の形態では、パネル40−42は、平板状の平坦な1枚の板か、又は細長い板をルーバー状に並設したものを使用しているが、これに限定するものではなく、部屋の形状、使用目的により、パネルの形状を、多角形状、円形、又は湾曲形状等様々な形状とすることも勿論可能である。
【0035】
また、本実施の形態では、キャンドルホルダのパネルへの取り付けは、ビス止め、フックによる掛け止めとしているが、これに限定されるものではなく、安定してキャンドルホルダをパネルに取り付けられるものであれば、マグネットでの取り付け、脱着可能な埋め込み式等、どのようなものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態のキャンドルホルダを示す斜視図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態のキャンドルホルダの平面図、(b)はその正面図、(c)はその右側面図である。
【図3】(a)は本発明の第1の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図、(b)は本発明の第2の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図、(c)は本発明の第3の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの斜視図である。
【図4】(a)は本発明の第1の実施の形態のキャンドルパネルスタンドの正面図、(b)はその左側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のキャンドルパネルスタンドを複数使用した実際の使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 透明容器
2 保持部
3 取付部
4 キャンドル
5 保持板
21 保持爪
22 保持台
23 延長部
31 開口
32 取付板
10 キャンドルホルダ
40、41、42 キャンドルパネル
4A、4B、4C キャンドルパネルスタンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャンドルを内部に載置可能で、上部が開放端となっている透明容器と、
該透明容器の底部を保持可能な保持部と、
該保持部に取り付けられ、壁面に対して取付け可能な取付部とを備える、キャンドルホルダ。
【請求項2】
前記取付部は、上側が鋭角の三角形状で、上部にビス止め可能な開口が形成されていることを特徴とする請求項1記載のキャンドルホルダ。
【請求項3】
前記保持部には、前記透明容器の底部を係止可能な爪部が複数立設されていることを特徴とする請求項1記載のキャンドルホルダ。
【請求項4】
パネルと、該パネルの底部にパネルを安定して載置可能な保持部を備えるキャンドルパネルスタンドであって、
該パネルに、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャンドルホルダを取り付けるようにしたことを特徴とするキャンドルパネルスタンド。
【請求項5】
前記パネルは、黒色であることを特徴とする請求項4記載のキャンドルパネルスタンド。
【請求項6】
前記パネルは、縦方向または横方向に平行に、所定の間隔をあけて複数の板を並設してなることを特徴とする請求項4又は5記載のキャンドルパネルスタンド。
【請求項7】
前記パネルは、ひのき製であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のキャンドルパネルスタンド。
【請求項8】
前記パネルの保持部は、該パネル底面の長手方向両端各々に、該パネルの長手方向に対して垂直に配置され、前記パネルを保持可能な長さを有する板状部材からなることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のキャンドルパネルスタンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−210672(P2008−210672A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46791(P2007−46791)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(507063908)
【Fターム(参考)】