説明

クラウド型のサービス情報提供方法

【課題】パソコンに不慣れなユーザであってもクラウドコンピュータシステムを用いて容易に自身が要望するサービスを得ると共に、信頼性が高いサービスを得ることができるクラウド型のサービス情報提供方法を提供する。
【解決手段】個人顧客端末10、中企業顧客端末30、小企業顧客端末20、大企業端末40、大企業端末80等(総称して顧客端末ともいう)と、TLO、産学連携機関等の大学連携機関で運営されるサービス提供部100と、をインターネット網(通信ネットワーク)で接続し、サービス提供部100が顧客側の要望事項を解読して、その顧客が理解し易い形式にした情報をクラウドコンピューティング技術で提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信頼性が高いサービスを提供するクラウド型のサービス情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、クラウドコンピュータシステムというのがある。クラウドコンピュータシステムとは、インターネット上にある複数のサーバを利用して作業を行なうサービスであり、なかがが見えない雲のようにネットワークの向こう側を気にせずに利用することである(サーバ側の情報はダウンロードできない)。
【0003】
このような、クラウドコンピュータシステムにおいて、様々なサービスが提供されている。例えば特許文献1には、インターネットによって商品の取引を行なうショッピングシステムであり、商品のジャンル別に分類して、ユーザがキーワード等によって商品を絞り込むことが開示されている。このとき、ジャンル要素をタグに関連付けて、このタグで検索対象の一覧を表示している。
【0004】
また、特許文献2には、インターネットのweb広告においてユーザがクリックした広告に対して類似する他の広告を一緒に表示することが開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、複数の大学に設置された知財管理システム同士がインターネットを介して学内の研究室、各大学が存在する地域の企業、個人事業者等に対して多種・多様な知的財産情報を絞り込んで配信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−152441号公報
【特許文献2】特開2010−152893号公報
【特許文献3】特許第4516007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のクラウドコンピュータシステムにおいては、多種多様なサービスを相手(ユーザ)に提供してはいるが、そのサービスをユーザに提供するのには、ユーザに対してサービスサイトが所定の画面フォーマットを提供して、その画面に従ってユーザが入力しなければ成らない。
【0008】
しかしながら、コンピュータに不慣れなユーザにとってはユーザが入力したくない情報もある。
【0009】
また、努力してサービスサイトからの画面に従って所定の情報を入力したとしても、サービスサイトから提供された情報はユーザが希望しないサービス画面の場合もある。
【0010】
一方、近年は企業と大学の研究とを結びつける産学連携機構がある。この産学連携機構には様々な専門化がいて、会員(企業)に対して様々なサービスを提供している。
【0011】
さらに、日本国には非常に多くの中小企業がある。これらの中小企業はパソコンに不慣れであったり、情報の収集が十分でなかったり、或いは開発した商品に対しての外部の専門的意見を聞く場があまりなかったりする。
【0012】
そして、例え外部の専門的意見を文書で得たとしても、その文書に対しての信頼度に対して保証したサービスはなかった。
【0013】
従って、パソコンに不慣れなユーザであってクラウドコンピュータシステムを用いて容易に自身が要望するサービスを得ると共に、信頼性が高いサービスを得ることができるクラウド型のサービス情報提供方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、個人、小企業、中企業、大企業、研究機関を含む顧客と契約を結んで、これらの顧客端末が要望した要望事項をサービス部門が通信ネットワークを介して受信し、前記顧客端末に対して前記顧客端末からの要望事項を満たす最適なサービス情報を作成して前記顧客端末に送信するクラウド型のサービス情報提供方法であって、
前記サービス部門は、サービス受付・提供部門、サービス支援部門及びコンテンツ提供部門からなり、それぞれがコンピュータシステムであり、
前記サービス受付・提供部門のコンピュータシステムは、振分サーバと、多数の振分担当者用の端末とを備え、
前記振分サーバは、
前記顧客の顧客番号、顧客名称、メールアドレス、電話番号、住所を含む顧客情報及び該顧客が過去に使用したソフトウエアの名称を第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記顧客端末からのアクセスに伴って、前記顧客情報と認証し、前記顧客が過去に使用したソフトウエア名及び新規ボタンを組み合わせた顧客用初期画面を前記顧客端末に表示する工程と、
前記顧客端末から新規ボタンの選択を受信した場合に、要望入力欄及び用途欄とを含む顧客入力用画面を前記顧客端末に表示する工程と、
前記顧客入力用画面のデータを受信し、これを前記多数の振分担当者用の端末に同時に送信する工程と、
前記振分担当者用の端末から前記要望入力欄及び用途欄に対して対応できる前記コンテンツ提供部門の決定処理作業を行なう意思表示情報を受信した場合は、該意思表示情報が所定条件を満たしているかどうかを判定する工程、
前記所定条件を満たしている場合は、その所定条件を満たしている前記振分担当者用の端末に対して前記決定処理作業の権限を与える工程と、
前記権限を与えた前記振分担当者用の端末から前記コンテンツ提供部門の決定情報を受信した場合は、該決定したコンテンツ提供部門に対して前記顧客入力用画面のデータをダウンロードできない形式で送信する工程と、
前記決定したコンテンツ提供部門から前記顧客入力用画面のデータを処理できるソフトウエアが送信された場合は、このソフトウエアで前記顧客入力用画面のデータを変換処理する工程と、
該変換処理されたデータを前記顧客端末に送信する工程と
を行なうことを要旨とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、クラウド型コンピュータシステムに、サービス受付・提供部門、サービス支援部門からなるサービス部門を設け、このサービス部門がサービス部門の顧客端末から要望を受け付けて、その顧客に合わせて最適に処理できるコンテンツ提供部門(サービス部門の会員(大学等の研究者を含む)を決定し、顧客に代わってその会員が必要とする情報を整理して渡し、かつ会員にの処理結果を顧客端末に提供し、さらに会員の業績に応じた対価を計算できるようにしたので、顧客側及び会員(大学等の研究者を含む)相互にとってメリットがある。
【0016】
すなわち、顧客側はクラウド型はセキュリティ面に優れているので安心して自分が要望する要望事項だけをサービス部門に送信するだけでよい。また、これを処理するサービス部門の会員は、必要とする情報がサービス部門から整理されて提供されるので、例えば研究業務に対して手間がかからない。
【0017】
また、経験豊かな専門家によるサービスであるからそのサービスに対して信頼度が高い。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態のクラウド型のサービス情報提供システムの概念図である。
【図2】本実施の形態のクラウド型のサービス情報提供システムの概略構成図図である。
【図3】本実施の形態のクラウド型のサービス提供システムの具体的な構成図である。
【図4】メインサービス提供システム101のメニュー画面の説明図である。
【図5】本実施の形態のサービス項目(マトリックス)の説明図である。
【図6】スタンピングサービスの説明図である。
【図7】特許出願・管理サービスの説明図である。
【図8】分野別先端技術情報の開示サービスの説明図である。
【図9】サービス情報支援部門101の概略構成図である。
【図10】メインサービス提供部門101の概略構成図である。
【図11】小企業端末の入力用画面の説明図である。ん
【図12】展開図の説明図である。
【図13】振分担当者用画面の説明図である。
【図14】小企業端末に表示される立体図画面の説明図である。
【図15】入力事項用マトリックス表画面の説明図である。
【図16】マトリックス表の入力項目の一例の説明図である。
【図17】小企業端末に表示されるレベル毎の画面の一例の説明図である。
【図18】小企業端末に表示されるレベル毎の画面の一例の説明図である。
【図19】小企業端末に表示される出願サービス用画面の説明図である。
【図20】明細書作成のための支援項目の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、装置やシステムの構成等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な構成は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの構成の異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0020】
また、以下に示す本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0021】
図1は本実施の形態のクラウド型のサービス情報提供システムの概念図である。このクラウド型のサービス情報提供システムは、個人顧客端末10、中企業顧客端末20、小企業顧客端末30、大企業端末40、大企業端末80等(以下総称して顧客端末ともいう)と、TLO、産学連携機関等の大学連携機関で運営されるサービス提供部100と、をインターネット網(通信ネットワーク)で接続し、サービス提供部100が顧客側の要望事項を解読して、その顧客が理解し易い形式にした情報をクラウドコンピューティング技術で提供する。
【0022】
前述のサービス提供部100は、マーケティング調査サービス部門130、研究開発サービス部門140、特許情報サービス部門150、文献調査サービス部門160、特許出願支援サービス部門170、税務会計サービス部門180、並びに調査結果報告サービス部門190、資料送付サービス部門200、各種サービスに対しての証明サービス部門210(スタンプサービス含む)、資料等の保管サービス部門220等を備えている。
【0023】
さらに、サービス提供部100は、顧客を認証して課金等を行う認証システム110と、ユーザが要求したサービスをどの部門に振り分けるかを振り分ける振分システム120等を備えている。また、前述の各ユーザの端末はブラウザ機能を備えているのが望ましい。
【0024】
さらに、前述の各サービス部門には、その分野の専門家(経験豊かな研究者、知財専門家、会計専門家、調査専門家(分野別)、退職裁判官等)及びワーキング作業者等が存在している。また、各サービス部門には、顧客の要望レベル、及び顧客のレベルに応じた最適な入力画面を生成して提供する画面作成専門担当者が存在している。
【0025】
また、振分システム120には、サービス提供部100の各サービスに対して広い知識をもつ専門家(専門家部門)が存在しており、顧客の端末に対して後述するマトリックス表を提供して、このマトリックス表に対しての項目から最適なサービス部門の情報を提供する。
【0026】
なお、図1に示すサービス提供部100は、図2に示すように、メインサービス提供部門101と、このメインサービス提供部門101に対して各種情報の支援を行なうサービス情報支援部門102とで構成してもよい。
【0027】
前述のメインサービス提供部門101(多数のコンピュータ、サーバ、データベース等から構成される)は、個人顧客端末10、中企業顧客端末20、小企業顧客端末30を纏める中小企業団300及び大企業端末40、大企業端末80で成立させられるのが好ましい。
【0028】
そして、メインサービス提供部門101に認証システム110及び振り分けシステム120、前述の各種サービスシステムを設けるのが好ましい。
【0029】
さらに、サービス情報支援部門102(多数のコンピュータ、サーバ、データベース等から構成される)は、TLO、産学連携機関等の大学連携機関(コンソともいう)であることが望ましい。
【0030】
サービス情報支援部門102は、この大学連携機関に加入する参加大学の取りまとめ機関のサーバに接続されている。
【0031】
そして、サービス情報提供部門102は、各大学保有の技術、研究開発資料、特許情報等をメインサービス提供部門101に通信ネットワークを介して提供している。また、サービス情報提供部門102は、メインサービス提供部門101からの要求によって、技術調査、特許調査をおこなったり、専門家部隊の派遣を行なったりしている。
【0032】
また、これらの業に対して協力した大学に対しては、代価を支払っている。
【0033】
さらに、中小企業団300に対しては、メインサービス提供部門101に提供した各種情報に対しての課金を行なっている。
【0034】
<具体的システム構成>
図3は本実施の形態のクラウド型のサービス提供システムの具体的な構成図である。図3はサービス情報支援システム102(サービス情報支援部門102)とメインサービス提供システム101(メインサービス提供部門101)とをそれぞれ別のサイトに設置した場合のシステム構成図である。
【0035】
そして、個人顧客端末10a・・・10i、小企業顧客端末20a・・20i、中企業端末30a・・30i等がサービス情報支援システム102、メインサービス提供システム101にアクセスして所望のサービスを受けることができる。
【0036】
また、ネットワーク内(クラウド)には、本サービス提供部100と会員契約している各種のサイトが存在している。例えば、専門サービス部門として、板金加工専門部門Sai(システム:企業又は大学、研究施設)等が存在している。
【0037】
前述のメインサービス提供システム101は、図4に示すメニュー画面(作業開始ボタン、サービス検索ボタン)をアクセスがあった端末(個人顧客端末10a・・・10i、小企業顧客端末20a・・20i、中企業端末30a・・30i等)に提供する。
【0038】
例えば、サービスの検索ボタンは、選択に伴って図5に示す作業ソフト画面を提供(送信)する。そして、いずれかのメニュー項目が選択されて作業開始ボタンが選択されると、その選択されたメニュー項目に対応するサービスソフトを提供する。
【0039】
図5においては、一般業務サービスとして、財務会計、総務用ソフト、給与計算ソフトを提供することを示している。また、運営業務として、在庫管理、製造計画、販売・・・等を提供することを示している。また、技術開発サービスとして、保持技術、保持特許等を提供することを示している。
【0040】
これらは、図5に示すように縦軸に自社関連技術、他社情報、トピックス、研究機関、アウトソーシング情報の項目を設けている。
【0041】
すなわち、図5に示すメニュー表は、マトリックス状になっており、それぞれの格子を選択させるようにしている。
【0042】
そして、このメニュー表には、金融機関紹介、評価委員紹介、研究開発支援、特許出願管理、技術PR、スタンピング等のサービス項目も追加されている。
【0043】
なお、図5の●印は自社にて入力したデータを提示することを示す(サポートサービス活用による帳票作成、報告書も入手可能)。
【0044】
また、◎印は、会社名による全文検索結果に従った関連情報を提示することを示す(入力会社名、キーワードの選定サービス利用も可)。
【0045】
〇印は予め登録したキーワードによる全文検索結果に従った関連情報を提示(入力キーワードの選定サービス利用も可)
また、■印は、予め登録した分野とキーワードによる非公開情報の特別配信(閲覧は別契約が必要:但し情報が存在する場合のみ表示)を示す。
【0046】
さらに、□印は、予め登録した分野とキーワードによる公開情報の特別配信を示す。
【0047】
前述のスタンピングサービスについて図6を用いて説明する。スタンピングサービスは図6に示すように、会員1が情報管理・スタンピングサービスを要求すると、サービス提供部100(サービス情報支援システム102、メインサービス提供システム101)が年月日、時刻(世界標準時刻)を会員1の資料に付加して、これをデータベース3に保管する。
【0048】
これによって、以下の効果がある。
【0049】
例えば会員1と他企業メンバーとの打ち合わせや、共同研究成果の確認を実施したさいに、メモあるいは議事録、あるいは報告書等に、時刻をスタンピングした上で保管すると、後日の証拠となる。
【0050】
これにより、研究成果の流用などによる冒認出願の証明になる。また、公証役場への申請代用となる。
【0051】
また、発明考案内容の一時保管(第三者への開示を行なった経緯の証明資料として)。
【0052】
さらに、複数の関係者に対して後日の時系列説明資料となる。
【0053】
なお、保管自体は原則無料であるが、後日においてスタンピングした資料を入手(郵送又は宅配便)する際は有料とするのが好ましい。
【0054】
また、特許出願・管理サービスについて図7を用いて説明する。図7に示すように会員Aが初期段階の発明に対して権利範囲の拡大、権利化、先行技術調査などのサービスを要求した場合に(B)、メインサービス提供システム101がステップS1のサービスを行なう。
【0055】
ステップS1:
Web(インターネット網)を介して発明の相談受付、先行技術調査、最新の研究動向から見た権利化の見込みを、この分野の知的財産の専門スタッフ(目利きスタッフともいう)が回答する。
【0056】
ステップS2:そして、出願することが知らせられると出願指導を行なう。例えば、従来技術、課題、実施の形態、特許請求の範囲についてアドバイスを行なう。
【0057】
ステップS3:ステップS3では、出願に伴って解析結果の追加や技術指導のノウハウ指導が必要な場合は大学研究者を紹介する。
【0058】
分野別先端技術情報の開示サービスについて図8を用いて説明する。図8に示すように、会員Aは特定分野を指定すると(C)、メインサービス提供システム101から特定分野における大学等による基礎研究成果(公開前情報)を提示する。会員Aが企業に存在している場合は、その企業はその内容をオープンイノベーション形式にて自社研究開発に取り込むことが可能となる。
【0059】
この公開前情報を得るには、原則的に発明情報に対する代価を支払う形式にする。
【0060】
(実施例)
本実施例は図3のいずれかのサイトにサービス情報支援システム102(サービス支援部門102ともいう)を設け、他のサイトにサービス情報提供システム101(サービス情報提供部門101ともいう)を設けた例として説明する。サービス情報支援システム102はコンソ(以下コンソ102という)に設けているとして説明する。
【0061】
なお、本実施例では、サービスの提供を受ける会員を顧客と称し、サービスを提供する側の会員をサービス提供会員と称する。
【0062】
図9はサービス情報支援部門101の概略構成図である。図9に示すように、コンソ102には、インターネットワーク網と通信をするためのwebサーバ102aと、サービス支援用サーバ102bと、研究大学決定者用端末102dと、知的財産担当者端末102m等をLANで接続している。
【0063】
これらのシステム構成をサービス情報支援部門(サイト)ともいう。
【0064】
図10はメインサービス提供部門101の概略構成図である。このメインサービス提供部101は中小企業団が運営するサイトに設けるのが好ましい。
【0065】
図10に示すように、メインサービス提供部101は、認証システム110と、振分システム120とを備えている。また、通信ネットワーク400(インターネット網)に接続するためのwebサーバ111と、通信ネットワーク400からの入力データを一時保存するための入力データ用データベース112とを備えている。
【0066】
これらのシステム構成をメインサービス情報提供部門(サイト)ともいう。
【0067】
前述の認証システム110は、認証用サーバ114と、顧客データベースサーバ116と、認証システム担当者端末117とを備えている。
【0068】
認証システム110は、認証判定部115を備え、この認証判定部115が入力データ用サーバ112に記憶されたアクセス情報(顧客番号、パスワード等)と顧客データベースサーバ116に予め記憶されている顧客情報Aiとを比較して使用許可を与えて、所定のファイルをwebサーバ171に出力してアクセス端末(本実施例では小企業端末20a・・・20i)に送信させる。
【0069】
また、振分システム120は、振分用サーバ121と、振分専門家端末122a・・122iとを備え、振分専門家端末122が入力データ用データベース112に記憶された小企業端末20からの要望事項に対して対処可能な部門を判定し、振分用サーバ121が対処可能な部分にその要望事項を送信する。
【0070】
(動作説明)
上記のように構成されたクラウド型のサービス提供システムについて説明する。
【0071】
本実施例ではメインサービス情報提供部門であるメインサービス提供部101の認証システム110の顧客データベース116には既に会員の顧客情報Ai(顧客番号Aai(個人、小企業、中企業、大企業、研究者)、パスワード、メールアドレス、住所、名称、電話番号、会費等)が記憶されているとする。
【0072】
また、一例として顧客を板金工場等の小企業として説明する。また、小企業端末20は、ブラウザソフトを備えている。さらに、サービス情報支援部門102(コンソ)と契約を結んだ会員(主に大学、研究機関の研究者)を単にコンソ会員ともいう。
【0073】
小企業の操作者(顧客)は、小企業端末20を操作して、顧客情報Ai(顧客番号Aai、パスワードAbi)を入力して、サービス情報提供部門(101)から図11(a)に示す顧客用初期画面Niを表示させるためのデータ(顧客番号Aai、顧客名称等付き)の提供を受ける。この顧客用初期画面Niは、小企業端末20がブラウザでよって画面に表示している。
【0074】
この顧客用初期画面Niには、図11(a)に示すように、過去に使用したソフトウエア名ma(m1、m2・・)を記載した画面(過去の使用ソフト画面aai)と、新規ボタンabiと顧客番号Aaiが表示されている。
【0075】
すなわち、顧客データベースサーバ116には顧客が過去に使用したソフトウエア名maiが顧客番号Aaiにリンク付けされて記憶されている(総称して顧客毎過去のソフトウエア名情報Biともいう:顧客番号Aai、ソフトウエア名mai)。
【0076】
これらは使用頻度が高い順にされている。但し、この顧客毎過去のソフトウエア名情報Biが存在しない場合は、過去の使用ソフト画面aaiは表示されない。
【0077】
つまり、認証用サーバ114は、小企業端末20からの顧客番号Aaiを有する顧客毎過去のソフトウエア名情報Biが存在するかどうかを判断し、存在する場合は、その顧客毎過去のソフトウエア名情報Biを読み出して、顧客番号Aai及び新規ボタンabiと共に顧客用初期画面Niとして小企業端末20に表示させる。
【0078】
また、小企業端末20からの顧客番号Aaiを有する顧客毎過去のソフトウエア名情報Biが存在しない場合は、顧客番号Aaiと新規ボタンabiと共に顧客用初期画面Niとして小企業端末20に表示させる。
【0079】
一方、小企業端末20の操作者は、顧客用初期画面Niの新規ボタンabi又は所望のソフト名miを選択する。新規ボタンの選択を選択した場合は、要望入力画面Yaのデータを小企業端末20に送信して表示(図11(b)参照)させる。
【0080】
そして小企業端末20の操作者は、要望入力画面Yaの入力欄に例えば「添付の展開図を立体図にすること。曲げ部はピンク」と書き込み、また用途欄には「コーナの保護」と書込む(図11(c)参照)。
【0081】
そして、小企業端末20の操作者は、図12に示す展開図を添付(添付ファイルkcc)させてメイン情報提供部門101に送信する。
【0082】
一方、メインサービス提供部門101の振分用サーバ121は、入力データ用データベースサーバ112に顧客入力画面情報kaを記憶し、顧客用アカウントメモリ121aにアカウント(顧客番号Aai、受付番号Baiに対応させる)として記憶する。
【0083】
このアカウント情報は顧客番号Aai、受付番号Bai、年月日・時刻taに対応させる。この受付番号Baiは年月日時刻を用いている。
【0084】
次に、振分用サーバ121は、受信した顧客入力画面情報kaと受付番号Bai並びに図13に示す振分担当者用画面Fiのデータを生成してメモリ121bに記憶する。
【0085】
この振分担当者用画面Fiは、振分情報欄Eiと、顧客入力画面情報ka(kcc付き)等からなっている。
【0086】
振分情報欄Eiは、図13に示すように、受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aki、担当者コードeq(振分専門家)、現在の年月日・時刻Tip、担当の有無の問合わせDp等からなっている。
【0087】
前述の受付番号Baiと顧客番号Aaiと顧客名称Akiと振り分けする担当者コードepと受付時点での年月日・時刻Tipとが書き込まれる欄を総称して振分受付欄Daと称する。
【0088】
さらに、この振分受付欄Daに担当の有無を入力する担当有無入力欄Dbと顧客が要求するレベルi又は第1段階のいずれかを示す振分の種類を書きこむための欄Dcbと担当者決定欄Dcとをリンク付けしている。
【0089】
本実施例では、振分受付欄Daと、担当の有無を入力する担当有無入力欄Dbとを総称して振分担当用要望欄Eaと称している。また、担当者決定欄Dcは、決定した担当者を書き込むためのボックスDccがリンクつけされている。
【0090】
前述の振分を行なう担当者コードepは、振分用サーバ121に振分専門家端末122のアドレスコードにリンク付けされて記憶されおり、顧客入力画面情報kaを振分専門家端末122に送信するときに、その担当者コードepを付加して送信して、振分担当者コードepの欄に表示するようにしている。また、年月日・時刻Tipは、タイムサーバ(図示せず)からの年月日・時刻Tipを受け取って表示させている。
【0091】
また、受付番号Baiと顧客番号Aaiと顧客の名称Aciについては顧客データベースサーバ116から受け取って表示させている。この年月日・時刻Tipをタイムサーバから受け取ることによって受け付け時間などの改竄を防止できる。
【0092】
そして、この振分担当者用画面Fiのデータを全ての振分専門家端末122(122a・・・122i)に直ちに送信する。
【0093】
この振分専門家端末122の専門家というのは、各分野に幅広い知識をもつ専門家であることが望ましい。また、コンソから派遣されている専門家、企業団から派遣されている専門家であることが好ましい。
【0094】
そして、振分担当者用画面Fiのデータを受信した振分専門家端末122はブラウザ機能で振分担当者用画面Fiを表示し、振分専門家端末122の担当者は、担当有無入力欄Dbに担当の有無を入力する。
【0095】
この振分専門家端末122は、担当有無入力欄Dbに担当の有無が入力されると、振分情報欄EiのデータEpi(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aci、振分専門家の担当者コードea、担当の有無)を振分用サーバ121に送信する。
【0096】
振分用サーバ121は、各振分専門家端末122から、振分情報欄EiのデータEpi(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aci、振分専門家の担当者コードea、eaの部門のサービス部門コードSai、担当の有無)が送信されると、これを受信してメモリ121cに記憶し、担当者を決定する。
【0097】
この決定のやり方について説明する。
【0098】
振分用サーバ121は、各振分専門家端末122からの振分情報欄EiのデータEpi(p:a、b、c・・・)を全て引当る。そして、担当有無入力欄Dbに「担当する」が書き込まれているデータEpiを全て引き当(抽出)てる。
【0099】
次に、これらのデータEpiに含まれている年月日・時刻Tip同士を比較して最も時間が早いデータEpiを決定担当者データEpgi(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aci、振分専門家の担当者コードep、eaの部門のサービス部門コードSai、年月日・時刻Tip、Dcb)とする。
【0100】
そして、振分用サーバ121は、決定担当者データEpgiの担当者コードep(氏名)をDc欄のボックスDccに書き込む。そして、このDc欄のボックスDccのデータに、決定担当者データEpgiを付加し、さらにメモリ121bに保存されている顧客入力用画面ka(kcc付き)を付加し、これらを振分担当者決定結果情報Zfgi(ka、Fpgi)としてメモリ121dに記憶し、決定した担当の振分専用端末121に送信する。
【0101】
つまり、担当者受付決定欄DcのボックスDccには、最も早く「担当する」を書き込んだ振分担当者コードが書き込まれる。
【0102】
また、年月日・時刻Tipが同時の場合は、過去の担当回数、この担当者に対しての重み付け係数等で決定する。
【0103】
さらに、例えば、振分専門家端末122より他の振分専門家端末122の方が早く「担当する」を書き込んだ場合は、「他の担当者に決定」と書き込みして送信する。
【0104】
一方、担当となった振分専門家端末122の担当者は、顧客入力画面情報kaの入力欄及び用途欄の内容並びに添付されているファイル(本実施例では展開図)を画面に表示して最適なサービス部門Saiを決定する。
【0105】
この第1段階の振り分けは重要である。顧客からの要望に対応できるサービス部門は沢山存在する。しかし、顧客のレベルに応じてソフト又は情報を直に提供できるサービス部門はあまりない。
【0106】
そこで、振分担当者はいままでの経験、知識、顧客の名称等から考慮(知名度、技術力等)して最適なサービス部門を決定する。
【0107】
この決定にあたっては、振分用サーバ121には予め各種サービス部門の実績(顧客からの評判)、メールアドレス、得意分野、URL、担当者、保有ソフト等をサービス部門名に対応させてメモリ121eに記憶してあるので、これらを自分の端末に表示して決定(サービス部門をクリック)する。本実施例では、展開図を立体図にする要望であるから板金加工専門部門を決定し、さらにこの中から最適な板金加工部門Saiを決定する。
【0108】
この決定に伴って、振分専門家端末122が振分担当者決定結果情報Zfgi(顧客入力画面情報ka、Epgi(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aci、振分専門家の担当者コードep、Sai、年月日・時刻Tip、Dcb))を振分部門決定情報Hiとして振分用サーバ121に送信する。このとき振り分け担当者のコメント等も付加して送信するのが好ましい。
【0109】
振分用サーバ121は、振分部門決定情報Hi[振分担当者決定結果情報Zfgi(顧客入力画面情報kaと、Epgi(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Aci、振分専門家の担当者コードep、年月日・時刻Tip、Dcb、Sai)と、コメント〕をメモリ121fに保存する。
【0110】
この振分部門決定情報Hiの回数を計数することで、振分担当者の業績とすることが可能となる。
【0111】
次に、振分用サーバ121は振分部門決定情報Hiのサービス部門Saiに対して、顧客入力用画面ka(添付ファイルkcc(展開図)付き)と振分担当者のコメント並びにメモリ121fの振分部門決定情報Hiの受付番号Bai、顧客番号Aai等を組み合わせたデータJi(ka、kcc、サービス部門コードSai、受付番号Bai、Tip、Dcb、振分担当者のコメント)を作成し、決定したサービス部門Saiに通信ネットワーク400を介して送信(ダウンロード不可)する。
【0112】
一方、データJi(ka(kcc含む)、サービス部門コードSai、受付番号Bai、Tip、Dbc、振分担当者のコメント)を受信した板金加工専門部門Saiの担当者は、データJiを端末画面(図示せず)に表示して、内容を吟味して対応可能なソフトウエアを決定する。
【0113】
そして、この立体図化用のソフトウエアをデータベースSaib(図示せず)から抽出して年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコードsi、受付番号Bai、顧客番号Aai、決定した立体図ソフトウエアMi、使用条件MP(期限、回数等)を付加した決定部門サービス情報Qiとしてメインサービス供部門101に送信する。
【0114】
一方、メインサービス提供部門101の振分用サーバ121は、この決定部門サービス情報Qi(年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコードsai、受付番号Bai、顧客番号Aai、決定した立体図ソフトウエアMi、使用条件MP)をメモリ121fに記憶する。このとき、決定部門サービス情報Qiの受付番号Bai及び顧客番号Aaiを有する振分部門決定情報H1を抽出し、この振分部門決定情報Hiに関連付けて記憶する。
【0115】
これによって、メインサービス提供部門101には、板金加工部門のサービスの実績を記憶することになるので、後日このサービス部門に対して対価を後日支払うなどができる。
【0116】
メインサービス提供部門101の振分サーバ121は、送信された立体図ソフトウエアMiで展開図を立体化し、この立体図化データRaを小企業端末20に所定のデータ(顧客番号Abi、受付番号Bai)を付けて送信する。このとき、生成した立体図データRaをメモリ121fに記憶する。
【0117】
つまり、立体図化データRaは振分部門決定情報H1と決定部門サービス情報Qiとにリンク付けして記憶する。
【0118】
従って、前述の立体図データRa(サービス結果情報Raともいう)は、受付番号Baiと、年月日・時刻Tipと、ソフトウエア名maと、サービス部門のコードSai(会員番号)、顧客番号Aaiとからなる。
【0119】
一方、小企業端末20は、立体図データRaをブラウザ機能で画面に表示(図14参照)する。図14に示すように、立体図raと、受付番号Baiと、顧客名とが表示され、さらに「OK」、「NG」欄と、コメント欄KRdとが設けられている。
【0120】
そして、小企業端末20の操作者は、画面の立体図を見て、所望の立体図かどうかを確認して、「OK」の場合は「OK」を選択し、NGの場合は「NG」を選択する。また、NGの場合は、コメント欄に何故NGかを書き込む。そして、送信ボタンを選択する。
【0121】
この送信ボタンの選択に伴って、小企業端末20は、判断結果Li(顧客番号Aai、Bai、コメント欄の内容、OK又はNG)をサービス情報提供部門121に送信する。
【0122】
一方、サービス情報提供部門121は、判断結果Liを受信すると、「OK」になっているかどうかを判断する。
【0123】
「OK」の場合は、判断結果Liの顧客番号Aai及び顧客番号Baiを有するメモリ121fに記憶している決定部門サービス情報Qi(年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコード、受付番号Bai、決定した立体図ソフトウエアMi、Sai)を検索し、年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコード、受付番号Bai、立体図ソフトウエアMiの名称miとを決定サービス部門アカウント用メモリ121gに記憶(決定サービス部門提供情報qi)する。つまり、顧客がOKとした場合のみに、決定部門への対価を支払うようにしている。
【0124】
そして、メインサービス提供部門101は、図15に示す入力事項用マトリックス表画面のデータMRa(立体図付き:マトリックス表mpa、立体図ra)を顧客端末20に送信して表示させる。なお、受付番号Bai、顧客番号Aaiを付加して送信する。
【0125】
このマトリックス表について図16を用いて説明する。
【0126】
マトリックス表mpaは図16に示すようにメインサービス提供部門101がさらなるサービスを提供することができることを示すものである。
【0127】
そして、マトリックス表mpaは、例えば、横軸に保管サービス、営業的コメント、応用例、専門的アドバイス、報告書等の項目を配置し、縦軸にはレベル1、レベル2、レベル3・・・の項目を配置している。例えば、レベル1は無料のサービスであり、レベル2、レベル3は有料のサービスである。
【0128】
本実施例では、レベル3はコンソが受け持つサービスとする。
【0129】
そして、小企業端末20はマトリックス表のいずれかの格子が選択されると、この格子番号apiと顧客番号Aaiと受付番号Baiとを選択情報Caiとしてサービス情報提供部門121に送信する。
【0130】
例えば、図16に示すように、マトリックスを選択したとする。図16においては、複数のサービス項目を選択しているが、一個毎でもよい。
【0131】
サービス情報提供部門101の振分用サーバ121は、小企業端末20からの選択情報Caiをメモリ121fに保存する。このとき、タイムサービスサーバからの年月日・時刻Tj1を読み込み、選択情報Ca1(顧客番号Aai、受付番号Bai、項目NO、レベルi(レベル1、レベル2又はレベル3)に対応させて記憶する。
【0132】
メインサービス提供部門101は、小企業端末20からの選択情報Cai(年月日・時刻Tj1、顧客番号Aai、受付番号Bai、項目NO、レベルi)をメモリ121fに記憶(H1、Qiに関連づけている)すると、これに関連するメモリ121fの顧客入力画面情報kaとを読み込んで、図13と同様な振分情報欄Eiを有する振分担当者用画面Fiのデータ(受付番号Bai、顧客番号Aai、顧客名称Akc、担当者コードeq、現在の年月日・時刻Tj1、担当の有無の問合わせDp、・・・)を作成して、板金加工専門部門Saiに送信する。
【0133】
なお、本実施例ではレベル1、レベル2又はレベル3の振分担当者用画面Fiについてはレベル毎専門家作業受け用画面Fiaと称する。
【0134】
次に、板金加工専門部門Saiは、レベル1のレベル毎専門家作業受け用画面Fiaのデータを受信し、このレベル毎専門家作業受け用画面Fiaのデータを全てのレベルi(レベル1)の加工専門家端末Saki(Sak1、Sak2、・・・)に直ちに送信(ダウンロード付加)する(d38a)。
【0135】
そして、このレベルi内(レベル1)の、いずれかの板金専門家端末Sakiの担当者は、振分情報欄Eiの担当有無入力欄Dbに担当の有無を入力して、振分情報欄EiのデータEpiとして板金加工専門部門Saiに送信する。
【0136】
次に、板金加工専門部門Saiは、各板金加工専門家端末から振分情報欄EiのデータEpiが送信されると、これを受信して記憶し、担当者を決定する。
【0137】
この担当の決定について説明する。
【0138】
板金加工専門部門Saiは、板金加工専門家端末Sakiからの振分情報欄EiのデータEpiを全て引当る。そして、担当有無入力欄Dbに「担当する」が書き込まれているデータEpiを全て引き当(抽出)てる。
【0139】
次に、これらのデータEpiに含まれている年月日・時刻Tip同士を比較して最も時間が早いデータEpiを担当者のデータEpgi(受付番号Bai、顧客番号Aai、板金加工専門部門コードSai、決定した板金加工専門家の担当者コードea、担当者コードeaのアドレスAea、年月日・時刻Tip、・・)として決定する。
【0140】
そして、板金加工専門家部門Saiは、担当者と決定したデータEpgiの担当者コードea(氏名)をDc欄のボックスDccに書き込む。そして、レベルiの振分担当者決定結果情報Zfgi(ka、Epgi)として、決定した担当の専用端末に送信する。
【0141】
一方、板金加工専門家端末(レベル1)の担当者は、コメントKap1(図17(a)参照)を入力して小企業端末20に送信する。
【0142】
また、レベル2の専門家は、図17(b)に示すようにコメントKap1及び展開図、立体図を画面に表示(ダウンロード不可)する。
【0143】
つまり、データJi(ka(kcc含む)、サービス部門コードSai、受付番号Bai、Tip、Dbc、振分担当者のコメント)を表示して、内容を吟味して対応可能なソフトウエアを決定する。
【0144】
そして、この立体図化用のソフトウエアをデータベースSaib(図示せず)から抽出して年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコードsi、受付番号Bai、顧客番号Aai、決定した立体図ソフトウエアMi、使用条件MP(期限、回数等)を付加した決定部門サービス情報Qiとしてメインサービス供部門101に送信する。
【0145】
一方、メインサービス提供部門101の振分用サーバ121は、この決定部門サービス情報Qi(年月日・時刻Tip、板金加工専門部のコードsai、受付番号Bai、顧客番号Aai、決定した立体図ソフトウエアMi、使用条件MP)をメモリ121fに記憶する。このとき、決定部門サービス情報Qiの受付番号Bai及び顧客番号Aaiを有する振分部門決定情報H1を抽出し、この振分部門決定情報Hiに関連付けて記憶する。
【0146】
さらに、レベル3の場合は、メインサービス提供部門101の振分用サーバは、コンソにメモリ121に記憶されているレベル1、レベル2で生成したデータJpを送信する。
【0147】
そして、コンソにおいても、上記と同様な担当者決定処理(研究者決定処理)を行なって、この研究者からの研究結果を顧客端末に送信する(図18参照)。
【0148】
すなわち、コンソ本部102では、サービス情報提供部門101から送信された転送情報Jpに基づいて、レベル3の目利き担当者が該当の研究者(大学の研究者、企業の研究者、:サービス会員)を決定する。この目利き担当者というのは、各研究機関がどのような研究をしているか等を知っている経験豊富な専門家である。
【0149】
該当者が決まると、レベル3の振分担当者用画面Fi(レベル3専門家画面Ficともいう)のデータを作成し、これを決定したレベル3のコンソ会員(提供している大学の研究者)に送信する。
【0150】
そして、コンソ本部は、メモリに記憶されている研究者端末(レベル3)のコードwbに対応するネットワークアドレスを読み込み、レベル3専門家画面Ficのデータを送信する。
【0151】
そして、コンソ本部は、レベル3の担当者決定を上記と同様に決定する。
【0152】
すなわち、レベル3専門家画面Ficのデータを全ての研究者端末に直ちに送信(ダウンロード付加)する。
【0153】
このレベル3専門家端末の専門家というのは、コンソから派遣されている専門家、企業団から派遣されている専門家であってもよいし、他のサイトにいる専門家であってもよい。但し、本サイトと契約しているサービス部門と契約している専門家であることが条件である。
【0154】
そして、いずれかの研究者端末の研究者は、担当有無入力欄Dbに担当の有無を入力して、コンソ本部に送信する。
【0155】
次に、コンソは、一定時間(例えば、3時間、1日分)だけ各研究者端末から振分情報欄Eiのデータを受け付けてメモリに記憶する。
【0156】
そして、コンソは、研究者端末から振分情報欄Eiのデータを全て引当る。そして、担当有無入力欄Dbに「担当する」が書き込まれているデータが存在するかどうかを判定する。
【0157】
データが存在する場合は、それを全て引き当(抽出)て、これらのデータに含まれている年月日・時刻Tip同士を比較して最も時間が早いデータをレベル3の研究担当者のデータEpgi(受付番号Bai、顧客番号Aai、研究者コードeak、コンソ本部コード、年月日・時刻Tip・・・)として決定する。
【0158】
そして、コンソは、担当者と決定したデータEpgiの担当者コードeak(氏名)をDc欄のボックスDccに書き込む。そして、レベル3の担当者決定結果情報ZfgI(ka、Epgi)として、決定した担当の研究者端末に送信する。
【0159】
一方、研究者端末(レベル3)の担当者は、受信したレベル3担当者決定結果情報Zfgi(ka、Epgi)に対しての研究期間と費用等を検討し、これを書き込んだレベル3見積情報をコンソに送信する。コンソはこれを記憶し、サービス情報提供部門に送信する。サービス情報提供部はこれを受信して、小企業端末20に送信する。
【0160】
小企業端末20は、見積もり結果に対しての「OK」「No」をサービス部門に送信する。本実施例では、「OK」とする。サービス部門は、これをメモリに記憶し、コンソ本部に送信する。コンソ本部ではこれを受信して該当の研究者端末に送信する。
【0161】
研究者端末では、研究を開始し、研究が終わった場合は、研究が終わったこと及び研究結果(結論のみ)をコンソ本部、サービス本部、小企業端末に送信する。
【0162】
なお、研究が終わったことが知らせられるとサービス本部は、研究者端末に対して暗号を送信する。この暗号の受信で研究者はCDROMへの研究成果を記憶するときに、暗号化して、郵送で小企業端末に配送る。
【0163】
一方、小企業端末の操作者は、端末を操作してサービス本部にアクセスして暗号を受領し、サービス本部は、小企業端末からの暗号の受領要求に伴って研究完了通知をコンソ本部、研究者端末に送信する。
【0164】
一方、選択情報Caiが特許性のコメントを要求を示している場合は、メインサービス提供部門101は、図19に示すように、有料時のコメント、展開図(図示せず)、立体図を埋め込んだ画面を顧客端末に送信する。
【0165】
この画面には、出願、保留のボタンを埋めこんでいる。
【0166】
従って、顧客側は、これらのコメントをまとめて読むことができるので、出願、保留の判断がし易い。
【0167】
次に知財担当者は、自分の経験等から例えば「90°より深い角度で43°〜47°の範囲で特許請求範囲を作成すると特許性の可能性はある」と判断したコメントを書き込んでいる。
【0168】
小企業端末20の操作者は、保留又は出願ボタンを選択すると、端末はこれを送信する。本実施例では出願を選択する。
【0169】
コンソではこれをメモリにダウンロードして、該当の知的財産担当者端末に送信する。
【0170】
知的財産担当者は、明細書フォーム並びに関連特許文献並びに特許明細書を作成する上でのコメント等(図20参照)をコンソ、メインサービス提供部門を介して小企業端末に送信する。
【0171】
小企業端末20の操作者は、受信した明細書作成支援情報を参考にして明細書を作成し、小企業端末20はこの作成した明細書をメインサービス提供部に送信する。
【0172】
メインサービス提供部101は、これを受信してメモリに記憶し、コンソに送信する。コンソはこれを知財担当者に送信する。知財担当者は、受信した明細書を修正チェックして、コンソに送信する。
【0173】
コンソは、これをメモリに記憶し、メインサービス提供部門101に送信する。メインサービス提供部門は、これをメモリに記憶して小企業端末20に送信する。
【0174】
小企業端末20は、オンラインでこれを出願する。
【0175】
次に、出願番号を小企業端末20は、メインサービス提供部101に送信する。メインサービス提供部101は出願番号を受信すると、明細書のページ数、クレーム数、工数等を読み込み、予め企業団と契約している料金体系に従って費用を算出し、これを課金情報(コンソ本部用の費用、企業団への費用も産出)とする。そして、コンソへの支払い費用をコンソに送信する。
【0176】
また、企業団への費用を送信する。そして、企業団は、出願にかかった費用を小企業用に割り出して、小企業端末に送信する。
【0177】
一方、小企業端末で保留(保管)が選択された場合は、コンソは公証人端末(デジタルカメラ付き)に保留・保管する資料があることを伝える情報を送信し、公証人端末は所定のフォームに所定事項(氏名、年月日・時刻、コメント等)の記入並びに自分の写真をとる。なお、年月日・時刻はタイムサーバから得る。
【0178】
そして、公証人は端末を操作して、これをコンソに送信する。コンソはメモリに保存する。
【0179】
一方、小企業端末は、後日、保留(保管)させた書類が必要になった場合は、メインサービス提供部門101にアクセスしてコンソからCD−ROMに保存された書類を郵送又は宅配便で受け取る。
【0180】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである
【符号の説明】
【0181】
101 メインサービス提供部101
110 認証システム110
120 振分システム
400 通信ネットワーク400
114 認証用サーバ
116 顧客データベースサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人、小企業、中企業、大企業、研究機関を含む顧客と契約を結んで、これらの顧客端末が要望した要望事項をサービス部門が通信ネットワークを介して受信し、前記顧客端末に対して前記顧客端末からの要望事項を満たす最適なサービス情報を作成して前記顧客端末に送信するクラウド型のサービス情報提供方法であって、
前記サービス部門は、サービス受付・提供部門、サービス支援部門及びコンテンツ提供部門からなり、それぞれがコンピュータシステムであり、
前記サービス受付・提供部門のコンピュータシステムは、振分サーバと、多数の振分担当者用の端末とを備え、
前記振分サーバは、
前記顧客の顧客番号、顧客名称、メールアドレス、電話番号、住所を含む顧客情報及び該顧客が過去に使用したソフトウエアの名称を第1の記憶手段に記憶する工程と、
前記顧客端末からのアクセスに伴って、前記顧客情報と認証し、前記顧客が過去に使用したソフトウエア名及び新規ボタンを組み合わせた顧客用初期画面を前記顧客端末に表示する工程と、
前記顧客端末から新規ボタンの選択を受信した場合に、要望入力欄及び用途欄とを含む顧客入力用画面を前記顧客端末に表示する工程と、
前記顧客入力用画面のデータを受信し、これを前記多数の振分担当者用の端末に同時に送信する工程と、
前記振分担当者用の端末から前記要望入力欄及び用途欄に対して対応できる前記コンテンツ提供部門の決定処理作業を行なう意思表示情報を受信した場合は、該意思表示情報が所定条件を満たしているかどうかを判定する工程、
前記所定条件を満たしている場合は、その所定条件を満たしている前記振分担当者用の端末に対して前記決定処理作業の権限を与える工程と、
前記権限を与えた前記振分担当者用の端末から前記コンテンツ提供部門の決定情報を受信した場合は、該決定したコンテンツ提供部門に対して前記顧客入力用画面のデータをダウンロードできない形式で送信する工程と、
前記決定したコンテンツ提供部門から前記顧客入力用画面のデータを処理できるソフトウエアが送信された場合は、このソフトウエアで前記顧客入力用画面のデータを変換処理する工程と、
該変換処理されたデータを前記顧客端末に送信する工程と
を行なうことを特徴とするクラウド型のサービス情報提供方法。
【請求項2】
前記意思表示情報は、担当者コード、振分け「する」、「しない」のフラグ並びに年月日・時刻であり、
前記振分サーバは、
前記意思表示情報及び回数を対応させて第2の記憶手段に記憶する工程と、
前記振分担当者用の端末からの意思表示情報を受信したとき、これらの意思表示情報に含まれている年月日、時刻同士を比較し、最も年月日・時刻が早い意思表示情報を前記所定条件を満たしているとして抽出する工程と、
前記意思表示情報を抽出する毎に計数し、この計数値を該抽出した意思表示情報に一致する前記第2の記憶手段の意思表示情報の回数に加算する工程と
を行なうことを特徴とする請求項1記載のクラウド型のサービス情報提供方法。
【請求項3】
前記振分サーバは、
前記変換処理されたデータを、前記顧客端末に送信するとき、前記コンテンツ提供部門の各種サービス項目及びサービスのレベルを組み合わせたマトリックス表を付加して送信する工程と、
前記顧客端末で表示したマトリックス表で選択された格子の選択情報を受信して、この選択情報のレベル及びサービス項目を判定する工程と、
前記判定結果が前記サービス支援部門又は前記決定したコンテンツ提供部門と判定した場合は、その部門に前記顧客入力用画面のデータを送信する工程と、
前記決定したコンテンツ提供部門又はサービス支援部門からのサービス情報を記憶して、これを前記顧客端末に送信する工程と
を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のクラウド型のサービス情報提供方法。
【請求項4】
前記サービス支援部門及び前記コンテンツ提供部門は、
それぞれが当該システムに対して各種の情報を提供することが可能な会員端末を備え、
前記振分用サーバは、
前記顧客入力用画面のデータを前記サービス支援部門又は前記コンテンツ提供部門に送信したときに、前記意思表示情報を入力するための画面を付加して送信する工程と、
前記前記サービス支援部門又は前記コンテンツ提供部門からの意思表示情報が「担当する」を示している場合は、これを記憶する工程と
を行い、
前記サービス支援部門及び前記コンテンツ提供部門は、
前記振分用サーバからの顧客入力用画面のデータ及び前記意思表示情報を入力するための画面を前 記会員端末に送信する工程と
を行なうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクラウド型のサービス情報提供方法。
【請求項5】
前記サービス支援部門のサービス情報は、研究サービス、開発サービス、知財サービス、保管サービス、公証人サービスであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のクラウド型のサービス情報提供方法。
【請求項6】
前記サービス支援部門は、サービス支援用サーバを備え、
該サービス支援用サーバは、
前記選択情報が前記保管サービスを示している場合は、公証人端末に前記変換データ並びに前記顧客入力用画面のデータを送信する工程と
を行い、
前記公証人端末は、
デジタルカメラを備え、
前記変換データ並びに前記顧客入力用画面のデータを受信して記憶する工程と、
前記デジタルカメラで撮影された顔写真及びサイン、現在時刻とを前記変換データ並びに前記顧客入力用画面のデータにリンク付けして記憶し、これらを前記保管サービスを行なうサーバに送信する工程と、
を行なうことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のクラウド型のサービス情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−93846(P2012−93846A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238830(P2010−238830)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(504147243)国立大学法人 岡山大学 (444)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【出願人】(510284152)株式会社 アイティーセンターコア (1)