説明

クロス下地コンセント部補強材

【課題】内装壁などのボードのコンセント取付部の破損予防及び破損時の強度復旧。
【解決手段】ボードが破損した場合も大がかりなボードの取り替え工事を要せず、コンセント取付部のボードに本発明品を接着のりで貼り付けるだけで現状以上の破損を防止し、又、強度が復活し、正常にコンセントの取付けが可能となる。そして、事前取り付けによりボードのコンセント取付部を補強し、破損を予防することができる。
また、本発明品を取り付けた際、接合部分の凹凸を目立たなくする必要があるため、可能な限り薄く、材料の曲げなどにより強度を保ち、また、外周になるほど薄くし接合部分を目立たなくした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロス仕上げ内装壁のコンセント取付部に生じる壁材などボードの破損防止の為の補強及び修復が容易なコンセント部補強材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
クロス仕上げの内装壁を形成する材料として石膏ボードのような比較的に加工し易い材質の材料を使用することが多い反面、コンセント取り付け部など連続的な衝撃のある部分は割れや凹みなどの破損が生じやすく、コンセントの取り付けが正常に行えなくなる。この破損した部分にこのコンセント部補強材を接着のりで貼り付け正常にコンセントの取り付けを容易にすること、及び事前に取り付け補強することにより破損を防止することがこのコンセント部補強材の実用目的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、コンセント取付部などボードの一部が破損した場合、大工工事などによりボードを取り替えるしかなかった点である。
そして、今までコンセント取付部を補強する材料がなかった点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、ボードに接着する正面板部、その中心にコンセント取り付け金具並びにコンセントを囲う穴壁となる短筒部、その周縁で穴より外側直角に張りだしたつば部を構成することを特徴とするコンセント部補強材(本発明)を提供する。
本発明は、ボードが破損した場合も大がかりなボードの取り替え工事を要せず、コンセント取付部のボードに接着のりで貼り付けるだけで正常にコンセントの取付けが可能となる。そして、事前取り付けによりボードのコンセント取付部を補強し、破損を予防することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明のクロス下地コンセント部補強材は、ボードに接着のりで貼り付ける方法で施工するため、特殊な技術がなくても簡単に行え、ボードを取り替えることから比すると経済的かつ短時間でボードのコンセント取付部の補強及び破損時の復旧が可能という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1はクロス下地コンセント部補強材の立体形状を示した説明図である。
【図2】図2はクロス下地コンセント部補強材の施工方法を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明品の材質は金属やプラスチック、ビニール、合成樹脂など形状を維持できる材質であればなんでもよい。
【0008】
本発明品の形は正面から見ると厚さ1ミリ程度の板状(以下、正面板という。)で端に近づくと薄い。外寸法は10センチから20センチで中心部にコンセントを収納するための内寸法が5センチから10センチの四角い短筒状の穴を空けている。筒穴と正面板の外辺との間隔は25ミリ以上とし、短筒は正面板に対し直角で長さは5ミリから15ミリで厚さは1ミリ程度で正面板の反対側(以下、裏面側という。)を穴の外方向に5ミリから10ミリ直角に折り曲げ裏面側から見て厚さ1ミリ程度の板状(以下、つば部という。)にしている。
【0009】
本発明品の正面板を上向きに、つば部を下向きにした横からの外観は、正面板もつば部も短筒より張り出していることから、ミシンのボビンを横にした形状に似ており、つば部より正面板の方が大きく張り出している形をしている。
【0010】
本発明品は主に建物の室内の天井・壁などを形成する建材として石膏ボード等のように衝撃により破損しやすいボード(以下、単にボードという。)で施工されたコンセント取り付け場所において使用するものであり、具体的にはコンセントが取り付けられた前述ボードの開口穴にボードの室内側面と本発明品の正面板裏側面を接着のりで接着しはめ込み、その上からコンセント取り付け金具並びにコンセントを取り付ける。
このようにすることで、ボードの開口穴切断部分の強度を補強でき破損を予防することができる。又、破損が既に生じたボードであっても、現状以上の破損を防止し強度を復活できる。
【0011】
コンセント取り付け場所のボードが連続した衝撃により破損した場合、現状では大工工事によりボードを取り替えるしか対処方法が無かったが、本発明によってボード取り替え工事より短時間で破損場所の強度を復活させ、正常にコンセント取り付け金具並びにコンセントを取り付けることができるようになる。
【0012】
また、前述の本発明品の寸法は一般的なものであり、その他の大きさのコンセントに見合うサイズに変更することにより前述以外のコンセント取り付け場所に対応することが可能である。
【0013】
更に、クロス下地コンセント部補強材はクロス施工後の見た目において目立たなくする必要があるため、可能な限り薄く、材料の曲げなどにより強度を損なわずに実現した。
また、外周になるほど薄くし接合部分を目立たなくした。
以上が本発明品であるクロス下地コンセント部補強材の説明である。
【実施例1】
【0014】
図2は、本発明品の施工例の断面図である。5は本発明品のクロス下地コンセント部補強材で6の壁用ボードなどに7の接着のりで貼り付ける方法で施工し、9の破損が生じやすい部分の補強叉は破損修復をする。その表面に8のクロスを貼り付け、11のコンセント付き金具、10のコンセントプレートの順に取り付ける。12はコンセントボックスである。
【産業上の利用可能性】
【0015】
内装壁のみならず天井や外壁など位置を問わず、また、ボードの種類を問わずコンセントの取り付け部であれば何処でも利用が可能である。
また、サイズを変更することにより前述以外のコンセント部にも対応することが可能である。
【符号の説明】
【0016】
1 正面板部
2 短筒部
3 つば部
4 穴
5 コンセント部補強材(本発明品)
6 壁用ボード
7 接着のり
8 クロス
9 破損が生じやすい部分叉は破損部分
10 コンセントプレート
11 コンセント付き金具
12 コンセントボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボードに接着する正面板部、その中心にコンセント取り付け金具並びにコンセントを囲う穴壁となる短筒部、その周縁で穴より外側直角に張りだしたつば部を構成することを特徴とするコンセント部補強材。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−216222(P2010−216222A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136691(P2009−136691)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(509074955)
【Fターム(参考)】